JPH04288340A - ポリアミド吹込成形品 - Google Patents

ポリアミド吹込成形品

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Publication number
JPH04288340A
JPH04288340A JP5287891A JP5287891A JPH04288340A JP H04288340 A JPH04288340 A JP H04288340A JP 5287891 A JP5287891 A JP 5287891A JP 5287891 A JP5287891 A JP 5287891A JP H04288340 A JPH04288340 A JP H04288340A
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JP
Japan
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polyamide
weight
melt viscosity
component
temperature
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Application number
JP5287891A
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English (en)
Inventor
Koji Onishi
大西 功治
Shiro Kataoka
片岡 志郎
Masaaki Iwamoto
正聡 岩元
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高剛性、耐熱性、耐衝撃
性、耐薬品性、耐道路凍結防止剤性、低吸水性、寸法安
定性、熱変形温度特性に優れたポリアミド系プラスチッ
ク吹込成形品に関するものであり、さらに詳しくはポリ
アミドに対し、エチレン系アイオノマ−樹脂および/ま
たはカルボキシ変性エラストマ−、繊維状強化剤および
耐熱改良剤を配合し、特に剛性、熱変形温度特性および
ポリマ−の溶融滞留安定性が改善された緊密混合物を形
成してなる、耐衝撃性のすぐれたポリアミド吹込成形品
、特に三次元吹込成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、その優れた物性によ
り、エンジニアリングプラスチックとして広く用いられ
ているが、これらポリアミドのすぐれた特性を生かして
さらに広範な用途に使用するためには必ずしも満足すべ
き素材ではない。たとえば一般にポリアミドはせん断速
度に対する溶融粘度の変化が小さい、すなわち溶融粘度
のせん断速度依存性が小さいという特性を有しており、
そのために大容量容器の吹込成形品を得ることは実質的
に困難である。つまり通常のスクリュ−型の吹込成形機
を用いて吹込成形を行う際、原料ポリマ−はスクリュ−
部において大きなせん断速度で可塑化されるが、この場
合押出機の動力、生産性の点で溶融粘度は低い方が望ま
しく、一方溶融ポリマ−からパリソンを形成する際には
口金から押出されたポリマ−溶融体の形態を十分保持し
、成形品の寸法および肉厚の均一性を得るために小さな
せん断速度では高い溶融粘度を有することが好ましい。 したがって寸法安定性が良好な大型の吹込成形品を得る
ためには第一に溶融粘度の高いことが必要ではあるが、
単に原料ポリマ−の溶融粘度が高いというだけでは十分
に満足されず溶融粘度のせん断速度依存性が大きいこと
が極めて重要な必要条件となる。またポリアミドは比較
的強靱な材料とされているが、この強靱さ、耐衝撃性は
温度、水分率に大きく依存し、たとえば常温吸水時のポ
リアミドは相当に高い耐衝撃値を示すにもかかわらず、
絶乾時あるいは低温においてはかなり脆い材料となって
しまう。したがって商品として真に実用価値の高いポリ
アミド吹込成形品を得るには低温低吸湿時の耐衝撃性の
向上も克服せねばならない重要な問題の一つである。さ
らに最近の自動車軽量化に伴うエンジンル−ム内のプラ
スチック化により、より耐熱性のある材料が求められ低
温、低吸湿時の耐衝撃性とともに耐熱性をも具備した材
料が望まれている。
【0003】以上のようにポリアミドは各種のすぐれた
性質を有しているにもかかわらず前述したような欠点が
あるために特に吹込成形品として十分に活用されていな
いのが現状であり、ポリアミドの有用な特性を損なうこ
となく溶融粘度が高く、しかもそのせん断速度依存性が
大きなポリアミド系素材よりなる高剛性、低温低吸湿時
の耐衝撃性、耐熱性成形性にすぐれた吹込成形品の出現
が当該業界において待望されているのが実情である。
【0004】ポリアミドを吹込成形品用途に使用するこ
とはすでに広く知られているところであり、また我々は
大型の押出成形品、吹込成形品の製造に適した溶融粘度
特性を有するポリアミドを製造する方法についてすでに
2、3の提案を行ってきた。その概要は次の通りである
。すなわちビニルエポキシ基およびビニレンエポキシ基
を含む多官能性エポキシ化合物をポリアミドに添加混合
し加熱溶融する方法(特公昭第48−7509号公報)
あるいはラクタムなどのポリアミド用単量体の重合時に
トリメシン酸のジアミン塩を添加して重合する方法(特
開昭50−2790号公報、同50−2791号公報、
同50−3193号公報および同50−104297号
公報など)によりポリアミド分子中に分岐鎖を導入する
ことである。この方法で製造された分岐ポリアミドは確
かに粘度安定性が良好で溶融粘度が高く、しかもせん断
速度に対する溶融粘度の変化が大きいという吹込成形品
を得るのに好適な特性を具備しているが、耐衝撃性の点
に関しては改良されず特に低温、低吸湿時の耐衝撃性の
すぐれた吹込成形品は得られなかった。ついで我々はこ
の欠点の解決策、すなわち分岐ポリアミドの衝撃強度の
向上方法としてエチレン系アイオノマ−樹脂およびエチ
レン酢酸ビニル共重合体などを分岐ポリアミドに配合す
る方法が効果的であることを認め(特開昭52−329
44号)、さらに一般のポリアミドに対しニトリルゴム
が耐衝撃向上剤として極めて有効であることを見出した
(特願昭第53−21252号)。その後さらに我々は
一般のポリアミドに対してもポリアミドとエチレン系ア
イオノマ−樹脂および/またはカルボキシ変性ニトリル
ゴムとの緊密混合物が溶融粘度特性、耐衝撃性にすぐれ
た材料であることを見出した(特公昭第55−4165
9号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる従来技
術の材料ではパリソン長が比較的長い三次元吹込成形品
を得ようとしても成形品の外観が悪く、さらに耐熱性が
劣っていたり、耐熱性が良くてもパリソンの固化が速い
ために長いパリソンが得られなかったりして三次元吹込
成形品を得るには十分満足のいく材料とは言えなかった
【0006】本発明の目的は上記従来の問題点を解消せ
んとするものであり高剛性、耐薬品性、耐熱性、溶融滞
留安定性、耐衝撃性等機械的特性にすぐれ、しかも三次
元吹込成形品をも成形可能なポリアミド系材料を用いた
ポリアミド吹込成形品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、A
(a)ヘキサメチレンアジパミド成分(以下、66と略
記)50〜90重量%、(b)ヘキサメチレンテレフタ
ラミド成分(以下、6Tと略記)5〜40重量%、(c
)ヘキサメチレンイソフタラミド成分(以下、6Iと略
記)5〜30重量%からなるポリアミドであって、融点
(Tm)、結晶化温度(Tc)が、Tm≧225℃ Tc≦230℃ を満足する結晶性のポリアミド  50〜95重量%と
、B  エチレン系アイオノマ−樹脂および/またはカ
ルボキシ変性エラストマ−5〜50重量%との緊密混合
物  100重量部に、 C  繊維状強化剤1〜100重量部、D  耐熱性改
良剤0.001〜10重量部を配合してなり、溶融粘度
が式(I)および式(II)を満足するポリアミド組成
物からなり、ポリアミドマトリックス相中に分散された
エチレン系アイオノマ−樹脂および/またはカルボキシ
変性エラストマ−からなる分散相の平均粒径が10ミク
ロン以下であるポリアミド吹込成形品である。
【0008】       lnμa10  ≧10.50−0.04
(T−Tm)・・・・・・(I)        μa
10/μa1000≧3.3            
        ・・・・・・(II)(上記式中、 Tm    :ポリアミドの融点(℃)T      
:(Tm+10℃)以上(Tm+70℃)以下の温度(
℃) μa10  :温度T(℃)、せん断速度10(sec
−1)における溶融粘度(ポイズ) μa1000:温度T(℃)、せん断速度1000(s
ec−1)における溶融粘度(ポイズ) を示す。) つまり、本発明の特徴はポリアミド各成分の組成を特定
化することによってポリアミドの融点、結晶化温度を最
適化し、このポリアミドとエチレン系アイオノマ−樹脂
および/またはカルボキシ変性エラストマ−との緊密混
合物、繊維状強化剤および耐熱性改良剤からなる素材に
おける溶融粘度特性および吹込成形品における分散相の
緊密な混合状態を特定化しこれにより溶融粘度のせん断
速度依存性が大きい良成形性、絶乾時低温耐衝撃性、熱
変形温度特性、溶融滞留安定性にすぐれた吹込成形品の
取得を可能にした。特にアキュ−ムレ−タ−を有する吹
込成形機において、材料の劣化を起こさせることなく、
より長いパリソンが安定して容易に得られ、特に三次元
吹込成形に対して有効であることを見出した点にある。
【0009】本発明の吹込成形品を得るための素材であ
るポリアミドとエチレン系アイオノマ−樹脂および/ま
たはカルボキシ変性エラストマ−との緊密混合物に繊維
状強化剤および耐熱性改良剤を添加した組成物の溶融粘
度は上記式(I)および(II)を満足していることが
必要である。
【0010】式(I)は吹込成形に必要な一定水準以上
の粘度を規定する式であり、溶融粘度が式(I)を満足
しない場合には粘度が低く吹込成形が良好に実施できな
い。一般に重合体の溶融粘度は測定温度およびせん断速
度の関数として表されるが、当然測定温度は重合体の融
点、軟化点より決定されるので、溶融粘度の特定値を論
ずる場合には測定温度と融点の差、すなわち(T−Tm
)をパラメ−タとして表示するのが適当である。溶融粘
度は通常の毛細管型粘度計を利用し、ASTM−D−1
238に規定された方法に準じて測定した値である。 測定温度は成形温度との関連で常識的に重合体の融点よ
り10〜70℃高い温度範囲より選択される。
【0011】また式(II)は溶融粘度のせん断速度依
存性の大きさを表す式であり、低せん断速度領域におけ
る溶融粘度と高せん断速度領域における溶融粘度との比
で、せん断速度依存性の大きさを定量化したものである
。溶融粘度特性が式(II)を満足しない場合には、せ
ん断速度に対する溶融粘度の変化が小さく吹込成形が良
好に実施できないので好ましくない。式(II)で表さ
れたせん断速度10 sec−1および1000 se
c−1における溶融粘度の比(μa10/ μa100
0) の上限は規定しないが、成形機の性能から見て常
識的に20程度の値が上限値となる。
【0012】素材の溶融粘度は上記式(I)および(I
I)の両者を満足することが必要であり、もしいずれか
一方の条件のみを満足したとしても良好な吹込成形品を
得ることはできない。
【0013】本発明で用いることのできるポリアミドA
は、(a)66成分50〜90重量%、(b)6T成分
5〜40重量%、(c)6I成分5〜30重量%の組成
範囲内において調製されるポリアミドである。66成分
が50重量%未満の場合は得られたポリアミドの結晶化
度が小さく、耐薬品性など物性のバランスが悪くなり、
90重量%をこえる場合には結晶化温度が230℃を越
え、吹込成形時に十分長いパリソンを得ることができな
くなるので好ましくない。また6T成分が5重量%未満
の場合には得られたポリアミドの融点が225℃より低
くなり耐熱性が低下し物性のバランスが悪くなり、40
重量%を越えると耐熱性は向上するものの結晶化温度が
230℃を越え、吹込成形時のパリソンの固化を促進す
る原因となり好ましくない。さらに6I成分について5
重量%未満では実質66/6T共重合体となり、耐熱性
は向上するが結晶化温度も230℃を越え、吹込成形時
のパリソンの固化を促進する要因となり、30重量%を
越えると6I成分が非晶性のため融点が低下し結晶性、
耐熱性が低下してしまう。すなわち本発明のポリアミド
はナイロン66の結晶化温度を6I成分を導入すること
により低下させて、吹込成形性を改善するとともに、6
I成分の添加による耐熱性の低下を6T成分の添加で補
うという設計思想に基づいている。このような設計思想
以外には物性バランスの取れた吹込成形可能なポリアミ
ドは得られない。さらにTm≧225℃、Tc≦230
℃の条件を満たすポリアミドを得るために66、6T、
6I成分の上記組成範囲内において、逐一重合テストを
行い、得られたポリアミドのTm、Tc、結晶性を示差
走査熱量測定装置(DSC)で測定して決定する方法に
よりおこなった。
【0014】ポリアミドの重合方法には特に制限はなく
、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相重合
およびこれらを組合わせた方法が利用され、一般的には
溶融重合が最も適当である。各成分の原料は66、6T
、6Iの塩の形で重合釜に投入されてもよいし、それぞ
れのモノマ−の形で投入されてもよい。
【0015】ここで用いるポリアミドの重合度について
は特に限定はしないが重合釜からのポリアミドの吐出性
から、通常相対粘度(ポリマ1gを98%濃流酸100
mlに溶解し25℃で測定。以下同じ)が1.5以上5
未満の範囲内にあるポリアミドが望ましい。また重合釜
からのポリマ−の吐出安定性を得るために重合安定剤と
してモノカルボン酸化合物、ジカルボン酸化合物、モノ
アミン化合物、ジアミン化合物およびそれらの誘導体を
モノマ−と共に重合釜に添加し重合することが有用な方
法としてもちいられる。これら化合物の一例としては酢
酸、安息香酸、ステアリン酸、セバシン酸、アジピン酸
、ドデカン二酸、ウンデカン酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、スベリン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ス
テアリルアミン、エチレンジアミン、デカメチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ンなどが挙げられる。
【0016】得られたポリアミドは必要に応じて溶融重
合した後で、所望の溶融粘度を得るためにさらに固相重
合を行うことも好ましい実施態様に含まれる。
【0017】固相重合ではポリアミドをそのまま用いて
もよいし、重合促進剤としてリン化合物などをポリアミ
ドに添加してもよい。リン化合物としてはリン酸、亜リ
ン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸およびこれ
らのアルカリ土類金属塩等が効果的にもちいられる。特
にリン酸が通常よく用いられる。リン化合物の添加量は
とくに限定するものではないが好ましくは0.01〜5
%、より好ましくは0.05〜2%である。リン化合物
は1種以上を混合して用いることもできる。リン化合物
の添加方法は通常公知の方法を用いることができる。例
えばポリアミド樹脂のペレット、粉末、細片などにリン
化合物もしくはリン化合物の水溶液を添加して、ヘンシ
エルミキサ−、タンブラ−、リボンミキサ−などにより
混合する方法が好ましく用いられる。溶融粘度を調節す
る方法として固相重合の他に、上記リン化合物を添加し
たポリアミド樹脂を溶融混練することも可能である。溶
融混練には公知の押出機を用いることができる。
【0018】ここで用いられるポリアミドの融点は22
5℃以上であることが必要である。融点が225℃より
低い場合には十分な耐熱性を得ることが出来ない。融点
の上限は特に定めないが重合時の操作性、成形時の成形
性から300℃以下が妥当である。
【0019】結晶化温度は230℃以下であることが、
比較的長いパリソンを得るために必要である。230℃
より高い場合にはパリソンの固化が速く所望のパリソン
長を得ることができなくなる。結晶化温度の下限は特に
限定するものではないが、一般的に室温で結晶化するこ
とができる温度、すなわち40℃程度が妥当である。結
晶性については特に限定するものではなく、本発明の組
成範囲内にあるポリアミドであれば結晶性には問題がな
く、使用することができる。
【0020】本発明でB成分として用いるエチレン系ア
イオノマ−樹脂とはエチレンを含むα−オレフィンとα
,β−不飽和カルボン酸との共重合体に原子価が1〜3
の金属イオンを付加せしめたイオン性重合体である。 ここでα,β−不飽和カルボン酸の代表例としてはアク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸などが、原子価1〜
3の金属イオンの代表例としてはNa+ 、K+ 、C
a++、Zn++およびAl+++ などが挙げられる
。これらエチレン系アイオノマ−樹脂としては一般に“
ハイミラン”(旧商品名“サ−リンA”)なる商品名で
市販されている各種のグレ−ドを用いることができる。
【0021】本発明でB成分として用いるカルボキシ変
性エラストマ−とはエチレン、プロピレン、ブテン−1
、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、ペ
ンテン−1、4−メチルペンテン−1、イソブチレン、
1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、2,5
−ノルボルネン、5−エチリデンノルボルネン、5−エ
チル−2,5−ノルボルナジエン、5−(1´−プロペ
ニル)−2−ノルボルネン、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエンなどの内から選ばれた少なくとも
一種のオレフィンをラジカル重合して得られるポリオレ
フィンにα,β−不飽和カルボン酸を導入して得られる
変性ポリオレフィンである。ここで用いるα,β−不飽
和カルボン酸の例を挙げるとマレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸、アクリル酸、クロトン酸、シス−4−シクロ
ヘキサン−1,2−ジカルボン酸およびその無水物、誘
導体およびマレインイミドその誘導体等が挙げられる。 α,β−不飽和カルボン酸を導入する方法は、特に制限
はなく、主成分のオレフィン類とα,β−不飽和カルボ
ン酸を混合して共重合せしめたり、ポリオレフィンにラ
ジカル開始剤を用いてα,β−不飽和カルボン酸をグラ
フト化して導入するなどの方法を用いることができる。 α,β−不飽和カルボン酸の導入量はポリオレフィンに
対して0.001〜40モル%、好ましくは0.01〜
35モル%の範囲内であるのが適当である。
【0022】本発明で特に有用なカルボキシ変性エラス
トマ−の具体例としてはエチレン/アクリル酸エチル−
g−無水マレイン酸共重合体(“g”はグラフトを表す
、以下同じ)、エチレン/メタクリル酸メチル−g−無
水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル−
g−マレイミド共重合体、エチレン/アクリル酸エチル
−g−N−フェニルマレイミド共重合体およびこれら共
重合体のケン化物、エチレン/プロピレン−g−無水マ
レイン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g−無水マ
レイン酸共重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘ
キサジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/
プロピレン/ジシクロペンタジエン−g−無水マレイン
酸共重合体、エチレン/プロピレン/2,5−ノルボル
ナジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プ
ロピレン−g−N−フェニルマレイミド共重合体、エチ
レン/ブテン−1−g−N−フェニルマレイミド共重合
体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、スチレン/ブ
タジエン/スチレン−g−無水マレイン酸ブロック共重
合体、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合
体を水素添加した後、無水マレイン酸をグラフト化して
得られるスチレン・エチレン/ブチレン・スチレン−g
−無水マレイン酸ブロック共重合体、スチレン/イソプ
レン−g−無水マレイン酸ブロック共重合体などを挙げ
ることができ、これらは各々単独あるいは混合物の形で
用いることができる。
【0023】本発明で用いる緊密混合物はポリアミドA
に対しエチレン系アイオノマ−樹脂および/またはカル
ボキシ変性エラストマ−Bを5〜50重量%、特に好ま
しくは10〜40重量%を緊密に混合してなる素材より
構成される。エチレン系アイオノマ−樹脂および/また
はカルボキシ変性エラストマ−Bの配合量が5重量%未
満では混合物の溶融粘度のせん断速度依存性を大きくす
る効果が目立って減少するばかりか、耐衝撃性のすぐれ
た吹込成形品を得ることができなくなる。また一方エチ
レン系アイオノマ−樹脂および/またはカルボキシ変性
エラストマ−Bの配合量が50重量%を越えると耐熱性
が低下するばかりかポリアミドの特徴が発揮されず、ポ
リアミド系プラスチック吹込成形品という本来の目的と
は異なってしまうので好ましくない。
【0024】本発明で用いる繊維状強化剤Cを添加する
ことは、素材であるポリアミド組成物の剛性および高熱
変形温度を得るために必要である。繊維状強化剤として
は例えばアラミド繊維、ポリアミド繊維、ガラス繊維、
炭素繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ホウ素質繊
維、ジルコニア繊維、チタン酸カリウイスカなどが挙げ
られるが特にガラス繊維、炭素繊維などが好ましく用い
られる。これ等の繊維状強化剤は未処理のままでも、ま
たは熱安定性の良いシラン系カップリング剤、例えばト
リエトキシ−γ−アミノプロピルシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシエアン
、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランなどで表面処理されたものでもよ
く、これら繊維状強化剤の2種以上を使用することも可
能である。さらに繊維状強化剤にくわえて、いわゆる無
機質充填剤たとえばタルク、カオリン、石こう、雲母、
石英、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、リン酸カ
ルシウム、リン酸チタン、セリサイト、無水マイカ、ウ
オラストナイト、ケイソウ土、白土、ホワイトカ−ボン
、カ−ボンブラック、亜鉛粉末などを添加することがで
きる。
【0025】本発明の繊維状強化剤CはポリアミドAと
エチレン系アイオノマ−樹脂および/またはカルボキシ
変性エラストマ−Bとの混合物100重量部に対し1〜
100重量部、特に好ましくは5〜90重量部を配合す
るのが望ましい。強化剤の配合量が100重量部を越え
るとポリアミドの特性が発揮されず本来の目的とは異な
ってしまうため好ましくない。一方繊維状強化剤の量が
1重量部未満では強化剤としての効果が発揮されず強化
ポリアミド組成物を得るという目的が達成されない。
【0026】本発明で用いる耐熱性改良剤Dを添加する
ことは、素材であるポリアミド組成物をアキュ−ムレ−
タ−付きの吹込成形機で成形する場合のように、素材を
高温の溶融状態に長時間滞留させる場合に必要である。 耐熱性改良剤としては銅化合物例えば酢酸銅およびヨウ
化銅、塩化銅、臭化銅のようなハロゲン化銅などが使用
できる。銅化合物はまたヨウ化カリウム、塩化カリウム
、ヨウ化ナトリウムのようなハロゲン化アルカリと併用
してもよい。これら無機系の耐熱性改良剤のほかに抗酸
化剤あるいは酸化防止剤として市販されているヒンダ−
ドフェノ−ル系化合物(たとえばチバガイギ−社の商品
名“IRGANOX”など)、ホスファイト系化合物(
たとえば、チバガイギ−社の商品名“IRGAFOS”
など)、チオエ−テル系化合物などが好適に用いること
ができる。これら抗酸化剤、酸化防止剤は一種または二
種以上の混合物として用いることができ、とくにヒンダ
−ドフェノ−ル系化合物とホスファイト系化合物との併
用が効果的である。
【0027】これら耐熱性改良剤Dの添加量はポリアミ
ドAとエチレン系アイオノマ−樹脂および/またはカル
ボキシ変性エラストマ−Bとの緊密混合物  100重
量部に対して0.001〜10重量部であり、より好ま
しくは0.01〜5重量部である。添加量が0.001
重量部以下では耐熱性改良剤Dとしての効果が発揮され
ず、10重量部を越えて添加しても耐熱性改良剤Dの効
果はかわらず、むしろ素材の特性に悪影響をあたえる。 耐熱性改良剤Dの添加時期はポリアミドAの重合時にポ
リアミドAの原料に添加、重合してもよいし、ポリアミ
ドA、エチレン系アイオノマ−樹脂および/またはカル
ボキシ変性エラストマ−Bおよび繊維状強化剤Cと混合
使用してもよい。
【0028】ポリアミドAとエチレン系アイオノマ−樹
脂および/またはカルボキシ変性エラストマ−B、繊維
状強化剤Cおよび耐熱性改良剤Dの混合方法は特に限定
されず通常公知の方法を採用することができる。ポリア
ミドAとエチレン系アイオノマ−樹脂および/またはカ
ルボキシ変性エラストマ−Bのペレット、細片、粉末お
よび繊維状強化剤Cの繊維、粉末および耐熱性改良剤D
の粉末または細片などを高速撹拌機で均一混合した後、
十分な混練能力のある押出機で溶融混練する方法、ある
いはポリアミドAとエチレン系アイオノマ樹脂および/
またはカルボキシ変性エラストマ−Bおよび繊維状強化
剤Cとを押出機で溶融混練してペレット化したのち、乾
燥ペレットに耐熱性改良剤Dを添加して、ペレットの表
面に付着させる方法などが適している。また均一混合し
た混合物をあらかじめ押出機で混練することなく、吹込
成形する際に直接成形機内で混練し、ついで成形する方
法も採ることができる。吹込成形法に関しても制限はな
く従来から既知の方法を利用することができる。すなわ
ち一般には通常の吹込成形機を用いパリソンを形成した
後、適当な温度で吹込成形を実施すればよい。
【0029】以上のようにして得られた本発明の吹込成
形品がすぐれた剛性、熱変形温度および衝撃強度を保有
するためには、構成成分としての両重合体が互いに緊密
に混合し、しかも繊維状強化剤が均一に分散していなけ
ればならない。両重合体の混合状態を評価する方法の一
つとして分散相の粒径を評価尺度とする方法があるが、
本発明の吹込成形品はポリアミドマトリックス相中に分
散された分散相としてのエチレン系アイオノマ−樹脂お
よび/またはカルボキシ変性エラストマ−部分の分散平
均粒径が10ミクロン以下、より好ましくは5ミクロン
以下の状態を呈していることが耐衝撃強度の向上、とり
わけ低温低吸湿時の耐衝撃性にすぐれた成形品を取得す
るために必要である。分散相の平均粒径が10ミクロン
を超えると衝撃強度の向上効果が減少し、特に低温低吸
湿時の耐衝撃性にすぐれた成形品を取得することができ
なくなる。しかし本発明で用いるエチレン系アイオノマ
−樹脂および/またはカルボキシ変性エラストマ−はポ
リアミドとの相溶性が良好なので比較的容易にここで規
定された緊密な混合状態を達成することができるが、よ
り好ましくは吹込成形を実施する前に一度押出機で溶融
混練することが望ましい。また吹込成形の際も混練能力
の高いスクリュ−を備えた吹込成形機を利用するのが適
当である。なお、吹込成形品の混合状態、すなわちマト
リックス相中の分散相の粒径を調べるには成形品の一部
を切取り顕微鏡などで粒径を直接測定すればよい。繊維
状強化剤の分散性も同時に評価することができる。
【0030】また本発明の吹込成形品にはその成形性、
物性を損なわない限りにおいて他の成分、たとえば顔料
、耐候剤、結晶促進剤、難燃剤、滑剤、離型剤などを添
加導入することも可能である。
【0031】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳し
く説明する。なお実施例および比較例に挙げる吹込成形
品の耐衝撃性は次の方法で評価した。すなわち、吹込成
形して得た内容積500mlの試薬容器に0℃の水を充
填し、口部を密栓して底を下方に向けて2.5m の高
さから水平なコンクリ−ト床面に繰返し落下させ、容器
の破損に至るまでの落下回数を調べた。この試験は一定
条件でつくった容器5個について行った。本発明はその
要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0032】参考例  1(本発明のポリアミドの製造
)66成分(原料:ヘキサメチレンジアミン/アジピン
酸)、6T成分(原料:ヘキサメチレンジアミン/テレ
フタル酸)、6I成分(原料:ヘキサメチレンジアミン
/イソフタル酸)を表1の組成になるように各々のモノ
マ−を計量して重合釜に投入し、溶融重合してポリマ−
とした。重合終了後、重合釜の底部から吐出してストラ
ンドに引きペレタイザ−でペレット化した。このペレッ
トを真空乾燥した後諸特性を測定し表1に示す結果を得
た。
【0033】
【表1】
【0034】実施例  1 参考例1のポリアミド種N−1を固相重合して280℃
、せん断速度10 sec−1での溶融粘度がμa10
=9000ポイズのポリアミドを得た。このポリアミド
に対しスチレン・エチレン/ブチレン・スチレン−g−
無水マレイン酸ブロック共重合体(商品名“タフテック
”M1913(旭化成社製);以下、変性SEBSと略
す)を20重量%添加混合し、この混合物100重量部
に対しガラス繊維20重量部、ヨウ化銅0.02重量部
、ヨウ化カリウム0.2重量部を添加してさらに混合し
た。この混合物を280℃に設定した30mmφ口径の
押出機で溶融混練した後ペレット化した。このペレット
を真空乾燥した後ASTM−D−1238に準じて製作
されたメルトインデクサを用いて、温度280℃でのせ
ん断速度10sec−1、および1000sec−1に
おける溶融粘度(それぞれμa10、μa1000)を
測定した。その結果はμa10=110000ポイズ、
μa1000=9000ポイズであり、これらの値は式
(I)および(II)を満足しているものであった。
【0035】次にここで得たペレットを直径40mmφ
の押出機を有する吹込成形機を用いて280℃で外径2
0mm、肉圧2mmのパリソンを形成し、500mlの
試薬瓶を成形した際のパリソンの状態を観察したところ
パリソンの垂れ下がりはまったくみられず、極めて良好
に吹込成形が実施でき、外観の良い肉厚の均一な成形品
を得ることができた。
【0036】この成形品の一部を切取り、さらにウルト
ラミクロト−ムにより極薄に切出した試料を電子顕微鏡
によって分散相としての変性SEBS相の粒径を観測し
たところ平均1.0ミクロンでありポリアミドマトリッ
クス中に変性SEBSが微分散していることを確認した
。またガラス繊維も均一に分散しているのが観察された
【0037】また吹込成形品の耐衝撃性を落下試験によ
り調べたところ成形品破損に至るまでの試験回数は10
回以上であり、すぐれた実用的耐衝撃性を有しているこ
とが判明した。
【0038】さらに熱変形特性を評価するために成形品
の一部を切取りASTM−D−648に準じ、荷重18
.6kg/cm2 にて熱変形温度を測定したところ2
35℃と高い値を示した。
【0039】同材料をアキュ−ムレ−タ−を有する吹込
成形機を用いて外径20mm、肉厚2mmのパリソンを
形成し、三次元吹込成形金型により外径5mm、長さ7
00mmの複雑形状のパイプに成形した。パリソンの垂
れ下がりもなく、外観良好な金型寸法通りの形状に成形
できた。
【0040】実施例  2 実施例1で用いた変性SEBSの替わりに“ハイミラン
”1706(米国デュ・ポン社製のアイオノマ樹脂)を
20重量%添加混合した以外は実施例1と全く同様に操
作してポリアミドと“ハイミラン”1706、ガラス繊
維および耐熱性改良剤との組成物を得た。この組成物の
温度280℃でのせん断速度10sec−1および10
00sec−1における溶融粘度はμa10=9500
0ポイズ、μa1000=9000ポイズであり、この
場合にも溶融粘度値は式(I)および(II)を満足し
ていた。
【0041】続いて実施例1と同じ装置を利用し、同様
な条件下で500ml容器を吹込成形したところ、パリ
ソンの形態保持性は極めて良好で肉厚の均一な良外観の
吹込成形品を容易に得ることができた。またこの成形品
の混合状態および耐衝撃性を実施例1と同様にして評価
したところ、この場合にもポリアミドマトリックス中に
分散している“ハイミラン”1706相の平均粒径は1
.1ミクロンであり、落下試験に対しても、試験回数1
0回以上というすぐれた値を示した。
【0042】熱変形温度も実施例1と同様にして測定し
たところ233℃と高い値をしめした。
【0043】同材料をアキュ−ムレ−タ−を有する吹込
成形機を用いて外径20mm、肉厚2mmのパリソンを
形成し、三次元吹込金型により外径50mm、長さ70
0mmの複雑形状のパイプに成形した。パリソンの垂れ
下がりもなく、外観良好な金型寸法通りの形状に成形で
きた。
【0044】比較例  1 実施例2の繊維状強化剤であるガラス繊維を用いなかっ
た以外は実施例2と全く同様に操作してポリアミドと“
ハイミラン”1706との組成物を得た。この組成物の
温度280℃でのせん断速度10sec−1および10
00sec−1における溶融粘度はμa10=6500
0ポイズ、μa1000=7000ポイズであり、この
場合にも、溶融粘度値は式(I)および(II)を満足
していた。ポリアミドマトリックス中に分散している“
ハイミラン”1706相の平均粒径は1.1ミクロンで
あった。
【0045】この材料を実施例1と同じ吹込成形機を用
いて500mlの容器を成形した。成形性に問題は無か
ったものの、熱変形温度を測定したところ70℃とガラ
ス繊維で強化したものよりずっと低いものであった。
【0046】比較例  2 実施例2の耐熱性改良剤であるヨウ化銅、ヨウ化カリウ
ムを用いなかった以外は実施例2と全く同様に操作して
ポリアミド、“ハイミラン”1706および繊維状強化
剤との組成物を得た。この組成物の温度280℃でのせ
ん断速度10sec−1および1000sec−1にお
ける溶融粘度はμa10=95000ポイズ、μa10
00=9000ポイズであり、この場合にも、溶融粘度
値は式(I)および(II)を満足していた。ポリアミ
ドマトリックス中に分散している“ハイミラン”170
6相の平均粒径は1.1ミクロンであった。
【0047】この材料をアキュ−ムレ−タ−を有する吹
込成形機を用いて外径20mm、肉厚2mmのパリソン
を形成し、三次元吹込金型により外径50mm、長さ7
00mmの複雑形状のパイプに成形した。この材料はア
キュ−ムレ−タ−での溶融滞留によりポリマ−がわずか
に劣化し、若干の分解ガスの発生が観察された。
【0048】実施例  3 参考例1のポリアミド種N−2を固相重合して270℃
、せん断速度  10 sec−1における溶融粘度が
μa10=13000ポイズのポリアミドを得た。この
ポリアミドに対しエチレン/プロピレン−g−無水マレ
イン酸共重合体(エクソン社製、商品名“エクセラ−”
VA1803;以下、変性EPRと略す)を20重量%
添加した混合物100重量部にガラス繊維20重量部、
N,N´−ヘキサメチレン(3、5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)(チバガイギ−社
製“IRGANOX”1098)0.3重量部を添加し
た以外は全く実施例1と同様に操作してポリアミドと変
性EPR、繊維状強化剤および耐熱性改良剤との組成物
を得た。この組成物の温度270℃でのせん断速度10
sec−1および1000sec−1における溶融粘度
はμa10=150000ポイズ、μa1000=10
500ポイズであり、この場合にも溶融粘度値は式(I
)および(II)を満足していた。続いて実施例1と同
じ装置を利用し、同様な条件下で500mlの容器を吹
込成形したところ、パリソンの形態保持性は極めて良好
で肉厚の均一な吹込成形品を容易に得ることができた。 またこの成形品の混合状態および耐衝撃性を実施例1と
同様にして評価したところ、この場合にもポリアミドマ
トリックス中に分散している変性EPR相の平均粒径は
1.2ミクロンであり、ガラス繊維の分散性も良好であ
った。落下試験に対しても、試験回数10回以上という
すぐれた値を示した。また熱変形特性を実施例1と同様
にして評価し230℃という高い熱変形温度を有してい
た。同材料をアキュ−ムレ−タ−を有する吹込成形機を
用いて外径20mm、肉厚2mmのパリソンを形成し、
三次元吹込金型により外径50mm、長さ700mmの
複雑形状のパイプに成形した。パリソンの垂れ下がりも
なく、外観良好な金型寸法通りの形状に成形できた。
【0049】
【発明の効果】本発明のポリアミド組成物を用いること
により、従来既存の単一素材では達成し得なかった望ま
しい特性を有する吹込成形品が安価に製造できるように
なり、ポリアミドのすぐれた特長を活かして、各種の吹
込成形品への使用が可能になった。とくに本発明のポリ
アミド組成物により耐熱性、高衝撃性、高剛性、高熱変
形温度特性を有した吹込成形品が得られ、特に複雑形状
の三次元吹込成形品の成形を可能ならしめたことは近年
の自動車軽量化の動きと合致しておりその意義は大きい

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A(a)ヘキサメチレンアジパミド成分 
     50〜90重量%、(b)ヘキサメチレンテレフタラ
    ミド成分  5〜40重量%、(c)ヘキサメチレンイ
    ソフタラミド成分  5〜30重量%からなるポリアミ
    ドであって、融点(Tm)、結晶化温度(Tc)がそれ
    ぞれ、Tm≧225℃ Tc≦230℃ を満足する結晶性のポリアミド50〜95重量%と、B
      エチレン系アイオノマ−樹脂および/またはカルボ
    キシ変性エラストマ−5〜50重量%との緊密混合物 
     100重量部に、C  繊維状強化剤  1〜100
    重量部、D  耐熱性改良剤0.001〜10重量部を
    配合してなり、溶融粘度が式(I)および(II)を満
    足するポリアミド組成物からなり、ポリアミドマトリッ
    クス相中に分散されたエチレン系アイオノマ−樹脂およ
    び/またはカルボキシ変性エラストマ−からなる分散相
    の平均粒径が、10ミクロン以下であるポリアミド吹込
    成形品。       ln μa10≧10.50−0.04(
    T−Tm)・・・・・・・(I)        μa
    10/μa1000≧3.3            
          ・・・・・・・(II)(上記式中、 Tm    :ポリアミドの融点(℃)T      
    :(Tm+10℃)以上(Tm+70℃)以下の温度(
    ℃) μa10  :温度T(℃)、せん断速度10(sec
    −1)における溶融粘度(ポイズ) μa1000:温度T(℃)、せん断速度1000(s
    ec−1)における溶融粘度(ポイズ) を示す。)
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