JPH04287823A - 断熱エンジンの燃焼室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ピストンヘッドに主
燃焼室を有すると共にシリンダヘッドに副燃焼室を有す
る断熱エンジンの燃焼室に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、副室式内燃機関の副燃焼室につい
て、実開昭５９−２１０２４号公報に開示されたものが
ある。該副室式内燃機関の副燃焼室は、シリンダヘッド
に渦流室燃焼室を有し、該燃焼室体の全体をセラミック
スで形成すると共に、該セラミックスの燃焼室体とシリ
ンダヘッドとの嵌合部の大部分に空気層を形成し、更に
燃焼室体とシリンダヘッドとの嵌合部のシリンダ側端部
をシール材でガスシールし、かつ燃焼室体とその挿入機
器との挿入部もシール材でガスシールしたものである。

【０００３】更に、断熱エンジンの燃焼改善を目的とし
て、副室を持つ断熱エンジンが開発されている。例えば
、本出願人の出願に係わる特願平１−２５２２７７号に
は、副室式エンジンが開示されている。該副室式断熱エ
ンジンは、シリンダヘッドに形成した断熱構造の副室、
該副室と主室とを連通した断熱構造の連絡孔、前記副室
内に配置した多噴孔の燃料噴射ノズル、ピストン上死点
近傍で前記連絡孔に突入するピストンヘッドに設けた突
出部を有している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、副室
式エンジンでは、副室から主室への燃焼ガス即ち火炎の
吹き出しは一方向に限定されている。そして、火炎の吹
き出しの初期における流出速度は、副室と主室との圧力
差が大きく、火炎の吹き出し前半では速い速度で火炎は
吹き出されるが、火炎の吹き出し後期には流出速度が低
下し、主室に存在する空気との混合に時間がかかり、燃
焼期間が長くなり、燃費が悪化し、ハイドロカーボンＨ
Ｃの発生の原因になっている。

【０００５】特に、断熱エンジンの燃焼室は、燃焼スピ
ードを上昇させることが必要である。その理由は、断熱
エンジンのように圧縮端温度が、冷却エンジンと比較し
て約２５０℃以上も高い場合には、圧縮空気は粘性が増
大し、該空気中に噴射された燃料は空気との混合が理想
的に行われない。一方、燃料は、高温雰囲気では着火遅
れが短く、冷却エンジンと比較して５分の１位の時間で
着火する。従って、瞬間的に燃料と空気とを混合させな
ければならないが、空気と燃料との初期混合燃焼は当量
比を抑えた濃混合気で行われるのが良く、また、希薄混
合燃焼は拡散燃焼部で行われるのが良いという課題があ
る。

【０００６】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
燃焼室の構成で解決することであり、圧縮端温度が高い
断熱エンジンにおいて、シリンダヘッドに形成した断熱
構造の副燃焼室に燃料を放射状に噴射する燃料噴射ノズ
ルを配置し、高温雰囲気での着火遅れが短い状態に合わ
せて燃料噴射ノズルから噴射された燃料と連絡孔を通じ
て副燃焼室に供給される空気とを瞬間的に混合させ、空
気と燃料の初期混合燃焼では当量比を抑えた濃混合気で
行わせ、拡散燃焼領域で希薄混合燃焼を行わせ、更に副
燃焼室から主燃焼室への吹き出し速度を低下させること
なく火炎を吹き出させ、エンジン出力を向上させると共
に、ＨＣ、ＮＯＸ　の発生を抑制することができる断熱
エンジンの燃焼室を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、シリンダヘッドに形成した渦流の流れ方向
に対して四角形の壁面を有する断熱構造の副燃焼室、噴
射燃料が前記壁面に衝突させた後に渦流に乗るように噴
射する燃料噴射ノズル、前記副燃焼室の連絡孔に一端側
が対向するようにピストンヘッドに形成した断熱構造の
主燃焼室、及び前記ピストンヘッドに形成し且つピスト
ン上死点近傍で前記連通孔に突入可能な突出部を有する
断熱エンジンの燃焼室に関する。

【０００８】また、この断熱エンジンの燃焼室において
、前記燃料噴射ノズルは多噴孔を有し、該多噴孔から放
射方向に噴射される噴射燃料を前記壁面に衝突させ、噴
射燃料の前記壁面への衝突角度を衝突後の噴射燃料が渦
流に流されて前記壁面に沿って流れるように設定されて
いるものである。

【０００９】更に、この断熱エンジンの燃焼室において
、前記主燃焼室の平面形状をほぼ二等辺三角形に形成し
、前記連絡孔に対向する部分を二等辺三角形の頂点近傍
に位置するように構成したものである。

【００１０】

【作用】この発明による断熱エンジンの燃焼室は、上記
のように構成されており、次のように作用する。即ち、
この断熱エンジンの燃焼室は、断熱構造に構成した副燃
焼室の壁面を四角形に形成し、渦流を流入方向に上下に
形成し、燃料噴射ノズルから噴射される燃料を壁面に衝
突させた後に渦流に乗る順方向に流れるように壁面に対
する燃料噴射方向を設定したので、高温雰囲気での着火
遅れが短い状態に合わせて燃料と空気とを瞬間的に混合
させ、空気と燃料の初期混合燃焼では当量比を抑えた濃
混合気で行わせる。

【００１１】即ち、本発明は、前記副燃焼室内に発生し
ている渦流及び自由噴流のエネルギーを積極的に利用し
、噴射燃料を高温の壁面に衝突させて反射させ、熱エネ
ルギーを活用することで、空気と燃料との混合を瞬時に
行って燃焼スピードを上昇させることである。そこで、
連絡孔から導入された吸入空気は流入方向に上下に渦流
を形成しており、該渦流は前記副燃焼室内で渦流帯とな
って旋回している。また、前記燃料噴射ノズルから噴射
された燃料は相当のエネルギーを持って自由噴流となっ
て流れる。そこで、該自由噴流を高温で熱エネルギーを
持った四角形の前記壁面に衝突させて反射させ、該反射
燃料噴霧が前記壁面に沿って渦流の外周側を順方向に流
れるようにすれば、新気は渦流の中心で旋回しており、
反射噴霧は渦流外周で均一に分散し、空気と燃料とが瞬
時に混合し、燃料の初期混合燃焼は当量比を抑えた濃混
合気で行われ、ＮＯＸ　の発生を抑制すると共に、燃料
噴霧が均一に分散しているので、ＨＣの発生を抑制する
ことができる。

【００１２】次いで、前記副燃焼室の連絡孔に一端側が
対向するようにピストンヘッドに断熱構造の主燃焼室を
形成し、ピストン上死点近傍で連通孔に突入可能な突出
部を形成しているので、前記副燃焼室から前記主燃焼室
への火炎即ち燃焼ガスの吹き出し速度を低下させること
なく火炎を吹き出させ、該燃焼ガスと前記主燃焼室内の
新気との混合を促進し、火炎と空気との混合を短期に達
成して燃焼を完結する。そして、前記主燃焼室に吹き出
されることで燃焼温度は低下し、前記主燃焼室内の新気
が混合することで希薄混合燃焼が行われ、良好な二次燃
焼を完結することができ、エンジン出力を向上させると
共に、ＨＣ、ＮＯＸ　の発生を抑制することができる。 燃焼室を上記のように構成することによって、従来の断
熱エンジンの燃焼室では正味平均有効圧（Ｐｍ　ｅ　）
が３〜４ｋｇ／ｃｍ２　であったものが、本発明の燃焼
室では正味平均有効圧（Ｐｍ　ｅ　）を６〜７ｋｇ／ｃ
ｍ２　に向上させることができ、また、従来の燃焼室に
比較して、本燃焼室ではＮＯＸ　の発生を３分の１〜４
分の１にまで低減できた。

【００１３】

【実施例】以下、図面を参照して、この発明による断熱
エンジンの燃焼室の実施例を説明する。図１はこの発明
による断熱エンジンの燃焼室の一実施例を示す断面図、
及び図２は図１の断熱エンジンの燃焼室における副燃焼
室と主燃焼室との関係を示す説明図である。

【００１４】図示のように、この断熱エンジンの燃焼室
は、シリンダブロック１４、該シリンダブロック１４に
固定された吸排気ポート２５（一方のみ示す）を備えた
シリンダヘッド７、シリンダヘッド７に形成した断熱構
造の副燃焼室２、シリンダブロック１４に形成した孔部
に嵌合したシリンダライナ２２、該シリンダライナ２２
に形成したシリンダ１８内を往復運動するピストン１７
、副燃焼室２内に噴孔を配置した燃料噴射ノズル６及び
ピストン１７のピストンヘッド４に形成したキャビティ
２０で構成される断熱構造の主燃焼室１を有している。 副燃焼室２の断熱構造については、例えば、シリンダヘ
ッド７に形成された穴部１９に配置された耐熱性及び断
熱性に富んだセラミックス、耐熱金属等から成る副室壁
体３から構成されている。副室壁体３は、シリンダヘッ
ド７に固定金具２７で固定されている。副室壁体３の外
側面とシリンダヘッド７の穴部１９の内面との間には、
場合によっては断熱空気層を形成し、副燃焼室２の断熱
度を向上させることができる。また、副室壁体３の下面
はシリンダヘッド下面１３の一部を構成し、該副室壁体
３の下面中央部にはシリンダヘッド７に形成した副燃焼
室２をピストンヘッド４に形成した主燃焼室１に対向し
て連通孔９が形成されている。この連通孔９の周囲部分
の副室壁体３は、他の部分に比較して薄い壁体１５で形
成されている。また、主燃焼室１の断熱構造については
、例えば、ピストンヘッド４のキャビティ２０をセラミ
ックス等から成る断熱壁体１０によって断熱構造に構成
されている。なお、吸排気ポート２５には吸排気弁２６
が配置されている。

【００１５】この断熱エンジンの燃焼室において、副燃
焼室２に配置された燃料噴射ノズル６は、副燃焼室２内
に燃料を放射状に噴霧し、噴射燃料が副室壁体３の壁面
５に衝突できるようにノズル軸線の周方向に形成した多
噴孔１６を備えている。燃料噴射ノズル６は、副燃焼室
２内でほゞ中央壁面から水平軸線方向に伸びて配置され
、多噴孔１６は副燃焼室２の壁面５に向かって開口して
いる。言い換えれば、副燃焼室２の内部即ち副室壁体３
の壁面５は、連絡孔９から導入される空気渦流の流れ方
向に対して四角形の壁面５を有している。詳しくは、副
室壁体３の壁面５の形状については、シリンダ１８の軸
線Ｏ１　−Ｏ１を通る面Ｂ−Ｂにおける断面が図１に示
すように四角形であり、しかも、シリンダヘッド７の下
面１３に平行で且つ副燃焼室２の中心Ｏ２　を通る面Ａ
−Ａにおける断面が図２に示すように両端が円形で且つ
中間が四角形から成る形状に形成されている。言い換え
れば、副燃焼室２の形状は、中間が四角筒状壁面５で且
つ該四角筒状壁面５の両端が半球状壁面８から構成され
ている。そして、燃料噴射ノズル６は、副室壁体３の半
球状壁面８の中央部位に位置設定されている。そこで、
燃料噴射ノズル６の多噴孔１６から噴射された噴射燃料
は、副室壁体３の四角形の各壁面５に対して斜め方向に
衝突した後に、該壁面５で反射されて渦流に流されて壁
面５に沿って流れる。即ち、燃料噴射ノズル６の噴射燃
料の壁面５への衝突角度は、壁面５で反射されて渦流に
流されて壁面５に沿って流れるように設定されている。

【００１６】更に、この断熱エンジンの燃焼室において
、ピストンヘッド４にはキャビティ２０が形成され、該
キャビティ２０の壁面にはセラミックス等から成る壁体
１０によって主燃焼室１を断熱構造に構成されている。 副燃焼室２を主燃焼室１に連通する連絡孔９は、主燃焼
室１の一端側に対向するように、副室壁体３に形成され
ている。また、主燃焼室１の一端側の連絡孔９に対向す
る部分には、ピストンヘッド４に形成し且つピストン上
死点近傍で連絡孔９に突入可能な突出部１１が形成され
ている。更に、主燃焼室１の形状は、平面形状をほぼ二
等辺三角形に形成し、連絡孔９に対向する部分を二等辺
三角形の頂点近傍に位置するように構成されている。

【００１７】また、この断熱エンジンの燃焼室において
、ピストンヘッド４に形成した突出部１１は、ピストン
ヘッド４のキャビティ２０の底面から上方に伸長する柱
体を有して突出している。この突出部１１は、高温の燃
焼ガスに晒される熱負荷の高い部位であるので、耐熱性
に富み且つ高温強度に富んだセラミックスで構成される
ことが好ましいものである。また、図では、突出部１１
の上面は、噴き出しガスを主燃焼室１側へガイドするよ
うに、主燃焼室１側へ傾斜した傾斜面１２に形成されて
いるが、該形状に限らず上部が丸みの在る円錐形に形成
されてもよいものである。即ち、この突出部１１は、連
絡孔９に突入して該連絡孔９の流通路を絞る作用を果た
し、副燃焼室２での燃焼を十分に行わせ、次いで副燃焼
室２から吹き出される燃焼ガスが傾斜面及び柱面に沿っ
て高速で主燃焼室１に流出するように構成されている。 更に、連絡孔９から吹き出された火炎及び燃焼ガスは、
主燃焼室１の一側から二等辺三角形の底辺側へとガイド
されて流れ、火炎と主燃焼室１に存在する空気とは短時
間に混合が促進されて燃焼する。

【００１８】この断熱エンジンの燃焼室は、上記のよう
に構成されているので、次のように作用する。即ち、こ
の断熱エンジンの燃焼室の燃焼サイクルにおいて、ピス
トン上死点近傍である圧縮行程後半においてピストン１
７の突出部１１が連通孔９を通じて副燃焼室２側へ突入
し、突出部１１と連絡孔９との各壁面で絞られた通路が
形成される。次いで、圧縮行程終端に向かってピストン
１７は上昇するが、突出部１１によって流通面積が小さ
くなり、圧縮行程終端付近では副燃焼室２への流入空気
は押し込められ、副燃焼室２内で上下方向に流れる渦流
Ｓを形成するようになる。この状態で、図１の矢印Ｆで
示すように、燃料噴射ノズル６の多噴孔１６から副燃焼
室２内に噴射された燃料噴霧は、四角形の各壁面５に衝
突し、衝突後壁に壁面５で反射されて壁面５に沿って均
一に分散され、渦流Ｓの流れに流されて壁面５に沿って
流れる。この時、空気と噴射燃料との初期混合燃焼は、
当量比を抑えた濃混合気で行われ、一次燃焼をすること
になる。

【００１９】次いで、この断熱エンジンの燃焼室の燃焼
サイクルは、膨張行程に移行し、膨張行程初期において
副燃焼室２からの混合気と火炎から成る燃焼ガスは、ピ
ストンヘッド４に形成した主燃焼室１へ突出部１１の傾
斜面に沿って高速で勢い良くスムースに流出させ、主燃
焼室１の形状に沿って拡散し、主燃焼室１内で燃焼ガス
と主燃焼室１内に存在する新気とは混合が促進され、火
炎と空気との混合を短期に達成して良好に二次燃焼を行
い、完全に燃焼させて燃焼を完結する。従って、燃料噴
射ノズル６から噴射された燃料は、副燃焼室２で一次燃
焼、次いで主燃焼室１で二次燃焼を行うことができ、燃
料或いは混合気と空気との混合を促進できるので、燃料
は良好な状態で完全に燃焼し、ＨＣ、ＮＯＸ　の発生を
抑制することができる。従って、この断熱エンジンの燃
焼室によれば、燃焼サイクルにおいて燃焼期間が短縮さ
れ、燃焼スピードを上昇させることができ、燃費が改善
され、エンジン出力を向上させ、ＨＣ、ＮＯＸ　の発生
を抑制することができる。

【００２０】

【発明の効果】この発明による断熱エンジンの燃焼室は
、上記のように構成されており、次のような効果を有す
る。即ち、この断熱エンジンの燃焼室は、シリンダヘッ
ドに形成した渦流の流れ方向に対して四角形の壁面を有
する断熱構造の副燃焼室、噴射燃料が前記壁面に衝突さ
せた後に渦流に乗る方向に噴射する燃料噴射ノズル、前
記副燃焼室の連絡孔に一端側が対向するようにピストン
ヘッドに形成した断熱構造の主燃焼室、及び前記ピスト
ンヘッドに形成し且つピストン上死点近傍で前記連通孔
に突入可能な突出部を有するので、前記副燃焼室内に発
生する渦流を流入方向に上下に形成することができ、前
記燃料噴射ノズルから噴射される燃料を壁面に衝突させ
た後に渦流に乗る順方向に流れるように、壁面に対する
燃料噴射方向を設定し、高温雰囲気での着火遅れが短い
状態に合わせて燃料と空気とを瞬間的に混合させ、空気
と燃料の初期混合燃焼では当量比を抑えた濃混合気即ち
燃料リッチで行わせることができる。

【００２１】次いで、ピストン上死点近傍で前記連通孔
に突入した前記突出部で前記連絡孔が絞られるので、前
記副燃焼室での燃焼が十分に行われ、次いで、前記副燃
焼室から絞られた前記連絡孔を通じて前記主燃焼室へ吹
き出し速度を低下させることなく火炎を吹き出させ、前
記主燃焼室内で燃焼ガスと空気との混合を促進して火炎
と空気との混合を短期に達成して燃焼スピードを上昇さ
せ、良好に二次燃焼させることができ、エンジン出力を
向上させると共に、ＨＣ、ＮＯＸ　の発生を抑制するこ
とができる。

【００２２】また、この断熱エンジンの燃焼室において
、燃料噴射ノズルは多噴孔を有し、該多噴孔から放射方
向に噴射される噴射燃料を前記壁面に衝突させ、噴射燃
料の前記壁面への衝突角度を衝突後の噴射燃料が渦流に
流されて前記壁面に沿って流れるように設定されている
ので、燃料噴射ノズルから噴射された自由噴流を高温で
熱エネルギーを持った四角形の前記壁面に衝突させて反
射させ、該反射燃料噴霧が前記壁面に沿って渦流の外周
側を順方向に流れるようでき、新気は渦流の中心で旋回
しており、反射噴霧は渦流外周で均一に分散し、空気と
燃料とが瞬時に混合し、燃料の初期混合燃焼は当量比を
抑えた濃混合気で行われ、ＮＯＸ　の発生を抑制すると
共に、燃料噴霧が均一に分散しているので、ＨＣの発生
を抑制することができる。

【００２３】更に、この断熱エンジンの燃焼室において
、主燃焼室の平面形状をほぼ二等辺三角形に形成し、前
記連絡孔に対向する部分を二等辺三角形の頂点近傍に位
置するように構成したので、前記副燃焼室から前記主燃
焼室へ吹き出された火炎は前記主燃焼室に沿って拡散し
、前記主燃焼室内に存在する新気と短時間に混合し、燃
焼スピードを上昇して良好に二次燃焼させることができ
、エンジン出力を向上させると共に、ＨＣ、ＮＯＸ　の
発生を抑制できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明による断熱エンジンの燃焼室の一実施
例を示す断面図である。

【図２】図１の断熱エンジンの燃焼室の主燃焼室と副燃
焼室との関係を示す説明図である。

【符号の説明】

１　　　　主燃焼室 ２　　　　副燃焼室 ３　　　　副室壁体 ４　　　　ピストンヘッド ５　　　　壁面 ６　　　　燃料噴射ノズル ７　　　　シリンダヘッド ８　　　　半球面 ９　　　　連絡孔 １０　　主室壁体 １１　　突出部 １６　　多噴孔 １７　　ピストン

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　シリンダヘッドに形成した渦流の流れ
   方向に対して四角形の壁面を有する断熱構造の副燃焼室
   、噴射燃料が前記壁面に衝突した後に渦流に乗るように
   噴射する燃料噴射ノズル、前記副燃焼室に設けた連絡孔
   に一端側が対向するようにピストンヘッドに形成した断
   熱構造の主燃焼室、及び前記ピストンヘッドに形成し且
   つピストン上死点近傍で前記連通孔に突入可能な突出部
   を有する断熱エンジンの燃焼室。
2. 【請求項２】　　前記燃料噴射ノズルは多噴孔を有し、
   該多噴孔から放射方向に噴射される噴射燃料を前記壁面
   に衝突させ、噴射燃料の前記壁面への衝突角度を衝突後
   の噴射燃料が渦流に順方向に流されて前記壁面に沿って
   流れるように設定されている請求項１に記載の断熱エン
   ジンの燃焼室。
3. 【請求項３】　　前記主燃焼室の平面形状をほぼ二等辺
   三角形に形成し、前記連絡孔に対向する部分を二等辺三
   角形の頂点近傍に位置するように構成した請求項１に記
   載の断熱エンジンの燃焼室。