JPH0428598Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 低周波電流を人体患部に流して低周波治療を行
う装置に関する。

従来の技術 従来の技術として特公昭57−53743号が開示さ
れている。この広報には、記憶素子には低周波パ
ルスの電流、周波数、極性、通電時間等の任意の
組合せとして各種モードに対応するプログラムを
予めマスクせしめておき、中央処理装置からのア
ドレス信号を受信すると、このアドレス信号に相
当するアドレスの治療データを読み出して中央処
理装置へ送出し、中央処理装置はこの治療に応じ
たドライブパルスを生成し、ドライブパルスは低
周波出力パルス発生回路５を作動させ低周波出力
パルスを発生するという構成が開示されている。

考案が解決しようとする問題点 従来の技術として示した特公昭57−53743号で
は、低周波出力パルスの電圧、周波数、極性、継
続時間等のモードをこのストアードプログラムに
より任意の組合せに指定して、しかもこのモード
を時間的に変化するよう制御するものである。し
かしこのプログラムは記憶素子へ書き込まれマス
クされているものであるから、当該治療器の使用
者がモードの組合せを随意に変更することは不可
能なものである。従つて使用者がモードの組合せ
を変更したくても出来ず使用上不便なことも有り
得るという問題点を有している。

問題点を解決するための手段 本考案は従来技術の問題点を解決したもので、
電源を切つても治療の設定項目を記憶することが
出来る上に使用者が治療の設定項目を随意に変更
してストアーできる低周波治療器に提供すること
を目的としている。

即ち本考案は、低周波電流を発生する低周波発
生部１と、低周波発生部１に接続され低周波発生
部１を作動させる中央演算処理器２と、中央演算
処理器２に接続され中央演算処理器２の実行手順
を記憶するプログラムメモリ３と、中央演算処理
器２に接続され低周波発生部１を操作する設定項
目のデーターを一時記憶する一時記憶メモリ４
と、中央演算処理器２に接続され一時記憶メモリ
４の記憶値を変更する設定器５と、中央演算処理
器２に接続され一時記憶メモリ４に記憶されてい
る信号を治療の度毎に記憶する不揮発性メモリ８
とからなり、一時記憶メモリ４に記憶している設
定項目のデーターが中央演算処理器２を経由して
不揮発性メモリ８に至り設定項目のデーターを不
揮発性メモリ８に記憶することを特徴とした治療
の設定項目をストアする低周波治療器である。

実施例 本考案の実施例を添付の図面に基づいて詳述す
る。

考案の装置はプラス方向とマイナス方向に順次
立ち上がるパルス波即ち双方向パルス波の低周波
電圧を発生する低周波発生部１と、低周波発生部
１に接続され低周波発生部１を作動させる中央演
算処理器２（以下CPUという）と、CPU２に接
続されCPU２の作動の実行手順が記憶されたプ
ログラムメモリ３とでなる。さらにCPU２に接
続され低周波発生部１の作動を操作する設定項目
のデータ等を一時記憶する一時記憶メモリ４と、
CPU２に接続されCPU２を介して低周波発生部
１の作動を操作する設定器５と、設定器５に設け
た電源スイツチ６を投入した後の最初にスタート
釦７を押した時に設定器５の設定項目データの状
態を瞬時に記憶する不揮発性メモリ８とを有す。

低周波発生部１で発生した双方向パルス波形の
低周波電圧は人体の皮膚に付着した電極９に導か
れる。

作 用 本考案を用いて低周波通電治療を行うには、本
考案の装置に商用電源を印加した後、設定器５に
存する電源スイツチ６を投入し、スタート釦７を
押す。そうするとCPU２が作動を始め、CPU２
から発生する所定の操作信号が低周波発生部１を
作動させ、低周波発生部１から発生する低周波電
圧を電極９を介して人体患部に付する。

上述の装置の作動概略を以下に詳述する。前記
低周波発生部１で発生させる低周波電圧のモード
には連続的に発生する双方向パルス波即ち連続
モード休止期間を周期的に有して発生する双方
向パルス波即ち断続モード異なる二つの周波数
を交互に発生する双方向パルス波即ち混合モータ
所定範囲内で不規則に発生する双方向パルス波
即ち不規則モードがあり、設定器５で四種のモー
ドのうち適宜一つのモードを選択する。また、断
続モードを発生する場合は、双方向パルス波の通
電期間と休止期間の時間を設定器５で設定する。
混合モードを発生する場合は、二つの周波数の
夫々の周波数及び二つの周波数の夫々の通電期間
を設定器５で設定する。設定器５で設定した設定
項目のデータは一時記憶メモリ４に記憶される。

設定器５のスタート釦７を押すことにより
CPU２は先程設定した設定項目のデータを一時
記憶メモリ４から不揮発性メモリ８へ複写する。
またCPU２はプログラムメモリ３のデータを授
受しこのデータの指示により所定の演算処理行つ
て低周波発生部１を制御する。不揮発性メモリ８
は一度信号が入ると次の信号が入るまでその信号
を記憶している。具体的にはスタート釦７を押し
た直後の短時間に不揮発性メモリ８に一時記憶メ
モリ４の設定項目データが複写され一但設定項目
データが入ると次期にスタート釦７を押した時に
信号が入るまで記憶されている。不揮発性メモリ
８は電源が付与されていなくても記憶しているも
のである。

本考案装置では、使用する時電源スイツチ６を
入れるとその直後の瞬時に不揮発性メモリ８に記
憶されていた内容が一時記憶メモリ４へ送られ、
この一時記憶メモリ４のデータをもとにCPU２
が作動する。即ち、不揮発性メモリ８に記憶され
ていた前回使用時に設定した治療の設定項目が装
置の出力端に現われる。治療の項目を変更したい
ときはスタート釦７を押す前に設定器５の各種操
作釦１０を操作して一時記憶メモリ４のデータを
変更設定し、設定が終わればスタート釦７を押
す。次回使用時には、今回設定した治療の設定項
目に従つた出力が現われる。

第２図に示すCPU２が実行すべきプログラム
メモリ３のフローチヤートを説明する。

スタートにより電源が印加されCPU２が初期
設定される。CPU２は不揮発性メモリ８のデー
タを読み出し治療の設定事項が設定され、ありえ
ない設定数値は予め決められた数値に変換する。
具体的には、周波数は500Hzが最大の周波数であ
るから1000Hzが設定された場合は500Hzに変換さ
れる。

次のフローでは、他のプログラム例えば治療時
間の設定などを実施し、次に治療を開始したか否
かをチエツクし、治療が開始されればその時の治
療の設定項目のデータが不揮発性メモリ８にスト
アされる。治療を行い設定した治療時間が経過す
ると低周波出力は止まる。治療をすべて終了すれ
ば電源を切りフローを終了するが、装置を再度治
療に供する場合は、他のプログラムを実施した後
スタート釦７を押して治療を再開する。治療が開
始されるまでは他のプログラムを実施する。

考案の効果 本考案は、低周波発生部を作動させるCPUに
付与する治療の設定項目のデータを不揮発性メモ
リに記憶させておき、電源を投入すると前回に行
つた治療の設定項目が自動的に再現し、その設定
項目に従つた低周波出力が現われるものである。
実際の治療において類似した治療項目を引き続い
て用いることが多い状況下では、多数の設定項目
を個人毎に最初から設定しなくてもよいので、設
定に掛る手数と時間を省略でき、操作者は使用上
大変便利になつた。

また、治療の設定項目を前回使用時とは変更し
たいときはスタート釦を押す前に設定器の各種ス
イツチを操作すれば自在に変更できるので個人別
に治療の設定項目を設定することも可能であり、
多種の患者への治療モードの対応を良くしながら
も設定の複雑さを簡素にできたものである。

【図面の簡単な説明】

添付の図面は本考案の実施例を示しており、第
１図は電気的構成を示すブロツク図、第２図は
CPUのフローチヤートを示す図である。 １……低周波発生部、２……中央演算処理器、
３……プログラムメモリ、４……一時記憶メモ
リ、５……設定器、６……電源スイツチ、７……
スタート釦、８……不揮発性メモリ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 低周波電流を発生する低周波発生部１と、低周
   波発生部１に接続され低周波発生部１を作動させ
   る中央演算処理器２と、中央演算処理器２に接続
   され中央演算処理器２の実行手順を記憶するプロ
   グラムメモリ３と、中央演算処理器２に接続され
   低周波発生部１を操作する設定項目のデーターを
   一時記憶する一時記憶メモリ４と、中央演算処理
   器２に接続され一時記憶メモリ４の記憶値を変更
   する設定器５と、中央演算処理器２に接続され一
   時記憶メモリ４に記憶されている信号を治療の度
   毎に記憶する不揮発性メモリ８とからなり、一時
   記憶メモリ４に記憶している設定項目のデーター
   が中央演算処理器２を経由して不揮発性メモリ８
   に至り設定項目のデーターを不揮発性メモリ８に
   記憶することを特徴とした治療の設定項目をスト
   アする低周波治療器。