JPH04285751A - テーププレーヤ - Google Patents

テーププレーヤ

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JPH04285751A
JPH04285751A JP3072161A JP7216191A JPH04285751A JP H04285751 A JPH04285751 A JP H04285751A JP 3072161 A JP3072161 A JP 3072161A JP 7216191 A JP7216191 A JP 7216191A JP H04285751 A JPH04285751 A JP H04285751A
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Takeshi Nagasawa
剛 長澤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転磁気ヘッドを備え
たヘッドドラムを有しテープに対する信号の記録や読取
をカセット装着部に装着されたテープカセットからテー
プを引き出してそれを上記ヘッドドラムに巻き付けた状
態で行ない、かつ、上記カセット装着部に対するテープ
カセットの着脱はシャーシに回動自在に支持されたカセ
ットホルダーを介して行なうテーププレーヤであって、
テープローディング及びテープアンローディングを行な
うための駆動手段や制御手段及び各種の検出用スイッチ
等を省略することができて大幅なコストダウンと小形化
を図ることができると共に、カセット装着部の開口面を
閉塞するための操作が終了した直後からテープに対する
記録や再生を行なうことができるテーププレーヤに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】テーププレーヤには、カセット装着部に
対するテープカセットの着脱を、テープカセットが着脱
自在に装填されるカセットホルダーをカセット装着部の
開口面を開閉するための蓋体にそれと一体的に移動され
るように結合し、蓋体を上記開口面を開放した開放位置
へと移動させることによってカセットホルダーがイジェ
クト位置、即ち、テープカセットの挿入及び取出を行な
う位置へと移動させ、蓋体を上記開口面を閉塞する閉塞
位置へと移動させることによってカセットホルダーがカ
セット装着位置、即ち、装填されたテープカセットをカ
セット装着部に装着する位置へと移動させることによっ
て為すようにしたものがある。
【0003】また、ビデオテープレコーダやR−DAT
等回転ヘッド式のテーププレーヤにあっては、テープに
対する信号の記録や読取をカセット装着部に装着された
テープカセットからテープを所定量引き出してその一部
を回転磁気ヘッドを備えたヘッドドラムの外周面に巻き
付けた状態でテープを走行させると共に上記回転磁気ヘ
ッドを回転させて行なうようになっている。
【0004】尚、この種のテーププレーヤにあっては、
テープアンローディング、即ち、テープカセットから引
き出されていたテープの一のテープリールへの巻取が完
了した後にカセットホルダーのイジェクト位置への移動
が可能となるようにされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、この種のテー
ププレーヤには、テープカセットをカセット装着部に着
脱するための機構やテープを走行させるためのテープ走
行手段や回転ヘッド等の他に、テープローディング機構
、即ち、カセット装着部に装着されたテープカセットの
内側の位置とテープカセットから外に出た位置との間を
移動される移動部材を備えテープローディングが完了し
たテープローディング完了状態とテープローディングが
行なわれる前の初期状態の2つの状態の間を変化される
テープローディング機構と、テープローディングを行な
うとき上記移動部材をテープカセットから外に出た位置
へと移動させテープアンローディングを行なうとき上記
移動部材をテープカセットの内側の位置に戻すための駆
動手段と、テープアンローディングが行なわれるときテ
ープカセットの一のテープリールをテープ巻取方向へ回
転させることでそれまでテープカセットから引き出され
ていたテープを当該テープリールに巻き取るテープ巻取
手段が必要であり、また、テープローディングにはある
程度強い力を要するので、そのトルクを稼ぐために、上
記駆動手段には、通常、その駆動源であるモータの他に
ギヤ伝達系から成る減速機構が必要とされ、更には、誤
動作等の発生を防止し、あるいはテープカセットの装着
に伴ってテープローディングを自動的に開始させるため
に、テープカセットのカセット装着部に対する装着が完
了したことやテープローディングが完了したこと等を検
出するための各種のセンサーが必要となるので、テープ
プレーヤの構造が非常に複雑で、かつ、コスト高になっ
てしまうという問題がある。
【0006】しかも、上記したように、テープローディ
ング機構用の駆動手段には減速機構が設けられるので、
テープローディングやテープアンローディングにある程
度の時間がかかり、従って、蓋体を閉塞位置へと移動さ
せた後も記録や再生の開始までには、また、記録や再生
を終了させた状態から蓋体を開放位置へ移動させること
が可能になるまでにはそれぞれある程度の待ち時間が必
要になってしまうという問題がある。
【0007】尚、従来のこの種のテーププレーヤにあっ
ては、2つのリール台、即ち、テープカセットがカセッ
ト装着部に装着されると該テープカセットが有する2つ
のテープリールと各別に、かつ、一体的に回転するよう
に結合される2つのリール台の一を選択的にテープ巻取
方向へ回転させるためのリール台駆動手段を前記テープ
巻取手段として利用し、テープアンローディングが行な
われるときは当該リール台駆動手段によって一のリール
台をテープ巻取方向へ回転させるようにしたものが多い
が、このようにする場合は、リール台駆動手段の動作を
制御するための制御手段にテープ走行時における制御機
能とは別のテープアンローディング時における制御機能
を持たせることが必要となり、かつ、上記2つの制御機
能を選択的に切り替えるための手段も必要になるので、
機械的及び電気的制御手段が複雑になるという別の問題
が生じて来る。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明テーププ
レーヤは、上記した課題を解決するために、テープカセ
ットが着脱自在に装着されテープカセットが装着される
とその2つのテープリールが各別に係合される2つのリ
ール台を有するカセット装着部と、該カセット装着部の
開口面を開放した開放位置と該開口面を閉塞した閉塞位
置との間を移動されるようにシャーシに回動自在に支持
された蓋体と、テープカセットの挿入及び取出が行なわ
れるイジェクト位置とテープカセットを上記カセット装
着部に装着するカセット装着位置との間を移動されるよ
うにシャーシに回動自在に支持されたカセットホルダー
と、カセット装着部に装着されたテープカセットからテ
ープを引き出してそれが所定のテープパスを通るように
したテープローディング完了状態とテープを引き出す前
の初期状態の2つの状態の間を変化されるテープローデ
ィング機構と、一のテープリールと係脱自在に連係され
てそれをテープ巻取方向へ回転させることでテープカセ
ットから引き出されていたテープの巻取を行なうテープ
巻取手段と、上記蓋体の動きに連係してカセットホルダ
ー、テープ巻取手段及びテープローディング機構を移動
させる連係手段とを設け、上記蓋体を開放位置から閉塞
位置へ向けて移動させるとカセットホルダーがカセット
装着位置へと移動され次いでテープローディング機構が
テープローディング状態にされかつテープ巻取手段は少
なくともテープローディングの完了時には一のリール台
から離間し、その状態から蓋体を開放位置へ向けて移動
させるとテープ巻取手段が一のリール台と連係されてテ
ープの巻取が行なわれると共にテープローディング機構
が初期状態に戻され次いでカセットホルダーがイジェク
ト位置へと移動されるようにしたものである。
【0009】
【作用】従って、本発明テーププレーヤにあっては、カ
セットホルダーを移動させることによるテープカセット
のカセット装着部に対する装着及び離脱と、テープロー
ディング機構のテープローディング完了状態及び初期状
態への変化と、テープ巻取手段の一のリール台に対する
選択的連係及びそれによるテープのテープカセット内へ
の巻取は、いずれも蓋体を開放位置と閉塞位置との間で
移動させる操作の力により所定のタイミングで行なわれ
るので、従来必要であったテープローディング機構用の
駆動手段とテープ巻取手段用の制御手段を省くことがで
き、かつ、テープカセットがカセット装着部に装着され
たことやテープローディングが完了したことを検出する
ためのセンサーを設ける必要が無いので、これらによっ
て、構造を著しく簡単にすることができて大幅な小型化
とコストダウンを図ることができる。
【0010】しかも、テープに対する記録や再生を行な
う前に為されることを要するテープローディングは蓋体
を閉塞位置へと移動させる間に為されるので、テープ装
着部の開口面を閉塞するための操作が終了した直後から
上記記録や再生を開始することができ、また、カセット
ホルダーのイジェクト位置への移動を開始する前に行な
われることを要するテープアンローディングは蓋体を閉
塞位置から開放位置へと移動させる間にカセットホルダ
ーの移動に先行して為されるので、記録や再生を終了し
た直後からテープカセットの取出を行なうべくカセット
装着部の開口面を開放する操作を開始することができる
【0011】
【実施例】以下に、本発明テーププレーヤの詳細を添付
図面に示した実施例に従って説明する。
【0012】尚、図示した実施例は、本発明を回転ヘッ
ド式のディジタルオーディオテーププレーヤ(以下、「
R−DAT」と言う。)1に適用したものである。
【0013】先ず、R−DAT1に使用するテープカセ
ット2(図13、図14及び図34参照)について説明
する。
【0014】該テープカセット2は、厚み方向から見て
略長方形状をした比較的薄い箱状をしたカセットケース
3と、該カセットケース3に支持された前面蓋4及びシ
ャッター5と、カセットケース3の内部に収納された2
つのテープリール6、6´と、磁気テープ7とから成る
【0015】カセットケース3の一の側面を為す前面8
はテープ引出面になっており、該テープ引出面8には、
その両端部にテープ出口9、9が、また、これら2つの
テープ出口9と9との間の部分には横長なテープ引出用
凹部10がそれぞれ形成されており、該テープ引出用凹
部10の上下両面は開放されている。
【0016】テープ出口9、9のテープ引出用凹部10
側へ偏倚した位置には略円柱状をしたカセット内テープ
ガイド11、11が設けられている。
【0017】そして、上記前面蓋4はこのようなテープ
引出面8を閉塞した閉塞位置、即ち、図34に2点鎖線
で示す位置とテープ引出用凹部8を開放した開放位置、
即ち、同図に実線で示す位置との間を移動するようにカ
セットケース3の前端部に回動自在に支持されると共に
、図示しない弾発手段によって閉塞位置側へ向けての回
動力を付勢されており、テープカセット2がR−DAT
1の後述するカセット装着部に装着されるときに開放位
置へと移動される。
【0018】2つのテープリール6、6´はカセットケ
ース3の内部に回転自在に収納され、かつ、左右に離間
したところに位置しており、その中心部には軸方向へ貫
通したリール台係合孔6a、6´aが形成されている。
【0019】磁気テープ7はその両端が2つのテープリ
ール6、6´の外周面に各別に固定され、かつ、所定量
巻装されており、テープローディングが行なわれる前の
状態においては、一方のテープリール6(以下、「Sリ
ール」と言う。)から引き出された後一方のカセット内
テープーガイド11に巻き付けられたところで一方のテ
ープ出口9からカセットケース3外へ導出され、ここか
らはテープ引出面8に沿って延び、他方のカセット内テ
ープガイド11に巻き付けられて他方のテープ出口9か
らカセットケース3内に導入された後他方のテープリー
ル6´(以下、「Tリール」と言う。)に巻き取られる
経路を通されている。
【0020】カセットケース3の底板のテープリール6
、6´と各別に対応した位置にはリール台挿通孔12、
12(図14に一方のもののみ示してある。)が形成さ
れ、また、前記シャッター5にもそれと同様な2つのリ
ール台挿通孔5a、5a(これも図14に一方のものの
み示してある。)が形成されている。
【0021】そして、シャッター5はカセットケース3
にその底面に重なるように位置した状態で一定の範囲内
で前後方向へ移動自在なるように支持されると共に、図
示しない弾発手段によってカセットケース3の前面側へ
向けての移動力を付勢されており、テープカセット2が
R−DAT1の後述するカセットホルダーに挿入されて
いないときはそのリール台挿通孔5a、5aがカセット
ケース3のリール台挿通孔12、12と一致しない閉塞
位置、即ち、図34に2点鎖線で示す位置に保持されて
いてカセットケース3のリール台挿通孔12、12を閉
塞しており、テープカセット2が後述するカセットホル
ダーに挿入されるときに、そのリール台挿通孔5a、5
aがカセットケース3のリール台挿通孔12、12と一
致した開放位置へと移動される(図14参照)。
【0022】11a、11aはカセット内テープガイド
11、11の軸心部に形成された位置決め穴(図14に
一方のもののみ示してある。)であり、カセットケース
3の底面に開口されている。
【0023】次に、R−DAT1の各部を説明する。
【0024】13はR−DAT1の外筐(図4乃至図6
参照)であり、上面が開口した外筐主部14と下面が開
口した比較的薄い蓋体15とから成る。
【0025】16は外筐主部14の内部の上面近くに水
平に配置されたメカシャーシであり、その主部は外筐1
3の平面形状より略ひと回り小さい略正方形の平板状を
しており、かつ、後端部(図1における上方へ向う方向
を前側とし、下方へ向う方向を後側とする。また、同図
における左方へ向う方向を左側とし、右方へ向う方向を
右側とする。以下の説明において向きを示すときはこの
方向によるものとする。)はその余の部分より稍高い位
置にあるように形成されており、このような主部にはそ
の後側縁から上方へ向って突出した後側壁17と左右両
側縁の前端寄りの略3分の1の部分から上方へ向って突
出した支持壁18、18等が一体に形成されて成る。
【0026】そして、上記支持壁18、18にはその前
端部に螺孔19、19が、また、その後半部には後述す
る連係ピンの移動経路を案内するための案内長孔20、
20がそれぞれ形成されており、該案内長孔20、20
は下方へ行くに従って前方へ変位する急な勾配で真っ直
ぐ延びる第1の案内部20a、20aとその下端から前
方へ向って稍前下がりの緩やかな勾配で真っ直ぐに延び
る第2の案内部20b、20bとから成る。
【0027】メカシャーシ16のその他の部分について
は後述する。
【0028】上記蓋体15はメカシャーシ16の前端部
に回動自在に支持された蓋体ベース21と該蓋体ベース
21にそれを覆うように取着された化粧板22とから成
り、蓋体ベース21はメカシャーシ16と略同じ大きさ
の略平板状をした天板21aとその左右両側縁の前端部
から下方へ向けて突出し左右方向から見て略クランク状
をした腕21b、21bと天板21aの後側縁から下方
へ向けて突出した背の低い後側壁21c等が金属板によ
り一体に形成されており、腕21b、21bの下端部前
端には挿通孔21d、21dが形成され、後側壁21c
の内面の略中央部には比較的小さな係合ピン23(図9
参照)が突設されている。
【0029】24、24は段付ネジであり、その円柱部
が蓋体ベース21の腕21b、21bに形成された挿通
孔21d、21dを挿通され、かつ、螺軸部がメカシャ
ーシ16の上記螺孔19、19に螺合され、それにより
、蓋体ベース21の前端部がメカシャーシ16の支持壁
18、18に回動自在に支持される。
【0030】25、25は連係レバーであり、ある程度
の長さを有する平板状をしており、その一端部はここに
形成された挿通孔25a、25aと蓋体ベース21の腕
21b、21bの下端部後端に形成された挿通孔21e
、21eを挿通された軸26、26によって蓋体ベース
21の腕21b、21bに回動自在に支持されている。
【0031】27、27は上記連係レバー25、25の
他端部に固定された比較的短い略円柱状をした連係ピン
であり、その一端寄り側の部分が連係レバー25、25
の他端部を板厚方向へ貫通された状態で該連係レバー2
5、25に固定されると共に、連係レバー25、25か
ら外側へ突出した部分のうち連係レバー25、25寄り
の部分(以下、「中間部」と言う。)27a、27aは
その余の部分27b、27b(以下、「一端部」と言う
。)より稍太くされ、また、連係レバー25、25から
内側へ突出した部分27c、27c(以下、「他端部」
と言う。)は上記一端部27b、27bよ中間部21a
、21aの中間の太さにされている。
【0032】そして、このような連係ピン27、27の
中間部27a、27aが上記支持壁18、18に形成さ
れた案内長孔20、20に摺動自在に係合されており、
それにより、連係ピン27、27は案内長孔20、20
に沿って移動するように移動経路を案内される。
【0033】しかして、蓋体15が回動されると、連係
ピン27、27は案内長孔20、20に沿って移動し、
また、連係ピン27、27が、図4に示すように、案内
長孔20、20の上端に達した位置(以下、「上昇位置
」と言う。)に来ると、連係ピン27、27はそれ以上
前方並びに上方へ移動するのを阻止されるので、ここで
蓋体15の左方から見て反時計回り方向への移動が阻止
され、この状態で、蓋体15はメカシャーシ16の上面
に対して略65°の角度で後上がりに傾斜した姿勢とな
った位置(以下、「開放位置」と言う。)に来ている。
【0034】この開放位置にある状態から蓋体15が下
方へ向けて回動されて行くと、連係ピン27、27は、
先ず、案内長孔20、20の第1の案内部20a、20
aに沿って下方稍斜め後側へ向けて移動し、次いで、図
5に示すように、第1の案内部20a、20aの下端に
達した位置(以下、「下降位置」と言う。)に来たとこ
ろからは第2の案内部20b、20bに沿って後方稍斜
め下側へ向って移動して行き、更に、図6に示すように
、第2の案内部20b、20bの後端に達した位置(以
下、「後退位置」と言う。)に来たところでそれ以上後
方へ移動するのを阻止される。
【0035】そして、連係ピン27、27が前進位置に
到達するのと略同時に、蓋体15は略水平な姿勢となっ
て外筐主部14の上面を閉塞した閉塞位置に到達し、こ
の状態で化粧板22の後端部が外筐主部14の後部上面
に当接することで蓋体15がそれ以上時計回り方向へ回
動するのを阻止される。
【0036】従って、蓋体15は上記開放位置と閉塞位
置との間を移動され、その移動ストロークは回動角で略
65°になっており、また、連係ピン27、27は、蓋
体15が上記移動ストロークの一部、即ち、開放位置と
そこから時計回り方向へ略18°位移動した位置(以下
、「半開放位置」と言う。)との間を移動される間は略
上下方向へ変位され、蓋体15が上記移動ストロークの
その余の部分、即ち、上記半開放位置と閉塞位置との間
を移動される間は略前後方向へ変位される。
【0037】28は後方から見て略L字状をした蓋ロッ
クレバー(図2及び図9参照)であり、メカシャーシ1
6の後側壁17に左右方向へ一定の範囲内で移動自在に
支持されると共に、引張バネ29により右方への移動力
を付勢されており、その左端部上縁部の右端に係合爪2
8aが形成されている。
【0038】そして、蓋体15は閉塞位置に到達すると
き蓋体ベース21に設けられた係合ピン23が上記係合
爪28aの斜縁を押圧して蓋ロックレバー28を一旦左
方へ移動させ、次いで、係合ピン23が係合爪28aよ
り下方へ移動したところで蓋ロックレバー28が右方へ
戻ってその係合爪28aが係合ピン23に上方から係合
し(図9参照)、それにより、蓋体15が閉塞位置にロ
ックされ、そして、このようなロック状態は、蓋ロック
レバー28を左方へ移動させることにより解除される。
【0039】尚、蓋体15が開放位置と半開放位置との
間を移動される間にその動きと連係して後述するカセッ
トホルダーが移動され、蓋体15が半開放位置と閉塞位
置との間を移動される間にその動きと連係して後述する
テープローディング機構の移動部材やリール台用の複合
ロックレバー及び巻取ギヤ等の位置制御が行なわれる。
【0040】30は前記テープカセット2が着脱自在に
装着されるカセット装着部であり、メカシャーシ16を
ベースとし、該メカシャーシ16に支持されたそれぞれ
2つのリール台、カセット位置決めピン及び蓋起し部材
等から成る。
【0041】31、31´はリール台であり、これらリ
ール台31、31´はメカシャーシ16の後端寄りの位
置に互いに左右方向へ離間した状態で配置されている。
【0042】32、32はメカシャーシ16に立設され
円筒状をした支持筒(図31等参照)であり、該支持筒
32、32の孔に内嵌された軸受部材32a、32a、
・・・に回転軸33、33が回転自在に支持され、該回
転軸33、33にはその上記支持筒32、32から上方
へ突出した部分にリール係合軸34、34が固定される
と共に支持筒32、32から下方へ突出してメカシャー
シ16より下に位置した部分に平ギヤ状をした入力ギヤ
35、35´の中心部が各別に固定されている。
【0043】尚、左側のリール台31(以下、「S側リ
ール」と言う。)の入力ギヤ35にはその下面の中心部
から突出した小ギヤ35a(図31参照)が一体に形成
されている。
【0044】このようなリール台31、31´は、後述
するリール台駆動部により、そのいずれか一方が選択的
にテープ巻取方向へ回転され、S側リール台31のテー
プ巻取方向は上方から見て反時計回り方向であり、右側
のリール台31´(以下、「T側リール台」と言う。)
のテープ巻取方向は時計回り方向である。
【0045】36、36はカセット位置決めピンであり
、その軸方向における中間部分に位置したフランジ36
a、36aから上の部分36b、36bの大部分は略円
錐状をしており、フランジ36a、36aから下の部分
36c、36c(図22参照)は螺軸部にされている。
【0046】37、37はメカシャーシ16の前端寄り
の位置の左右両端側へ寄ったところにここを貫通するよ
うに固定された支持部材であり、略円筒状をしており、
かつ、その孔37a、37aは螺孔になっている。
【0047】そして、カセット位置決めピン36、36
はその螺軸部36c、36cが上記支持部材37、37
の孔37a、37aの上半部に螺合され、それによりメ
カシャーシ16から上方へ突出するように設けられる。
【0048】38、38は蓋起し部材であり、メカシャ
ーシ16の上面の前端部の左右両端に各別に固定されて
いる。
【0049】38a、38aは蓋起し部材38、38の
主たる部分を為す壁部であり、前後方向へ延びる向きで
立設され、その中央部より稍前下方へ寄った位置と前端
部の上端部にそれぞれ支持孔38b、38b、38c、
38cが各別に形成され、また、壁部38a、38aの
上端縁の後端部からは左右幅の狭い蓋起片38d、38
dが内側へ向けて突出されている。
【0050】尚、前記外筐主部14の上面は上記カセッ
ト装着部30の開口面でもあり、従って、カセット装着
部30の開口面は蓋体15により開閉される。
【0051】39はテープカセット2を保持してそれを
上記カセット装着部30に着脱自在に装着するカセット
ホルダーであり、メカシャーシ16に略上下方向へ移動
自在に支持されており、蓋体15の動きと連係されて図
4に示すイジェクト位置、即ち、テープカセット2の挿
入及び取出が行なわれる位置と、図5及び図6に示すカ
セット装着位置、即ち、テープカセット2をカセット装
着部30に装着した位置との間を移動される。
【0052】カセットホルダー39は、左右方向に長い
天板40と、該天板40の左右両側縁から下方へ向けて
突出し天板40の前後幅より長い側板41、41と、該
側板41、41の下側縁から内側へ向けて水平に突出し
た底板42、42と、該底板42、42から切り起こさ
れ側板41、41の下側縁の前端寄りの位置から下方へ
突出するように位置した突片43、43等が金属板によ
り一体に形成されており、これら天板40、側板41、
41及び底板42、42により、前後方向から見て、テ
ープカセット2が略ぴったり納まる大きさの空間が画成
される。
【0053】底板42、42の最も内側へ寄った側縁の
前端部には小さな突当片42a、42aが上方へ向けて
突設されており、また、上記突片43、43と側板41
、41の上記突片43、43の略真上の位置には挿通孔
44、44、・・・(図4に左側のもののみ示してある
。)が形成されている。
【0054】45、45、45は天板40の上面の左右
方向における中間部と左右両端部にそれぞれ取着された
カセット圧着バネであり、板バネ材料で形成され、その
弾性片45a、45a、45aの前端部は天板40に形
成された孔を通して該天板40より稍下方へ突出されて
いる。
【0055】このようなカセットホルダー39は左右各
1組の支持アーム46及び47と46´及び47´を介
して前記蓋起し部材38、38に支持される。
【0056】これら支持アーム46、46´と47、4
7´は前後方向に長い板状をしており、かつ、略同じ長
さを有しており、一方の支持アーム46、46´(以下
、「内側支持アーム」と言う。)は上下幅の広い前半部
46a、46´aと該前半部46a、46´aの後側縁
の上端部から略後方へ向けて突出し、かつ、側方から見
て略へ字状に屈曲された後半部46b、46´bとから
成り、前半部46a、46´aの下端部後端に挿通孔4
6c、46´cが、後半部46b、46´bの後端部に
別の挿通孔46d、46´dがそれぞれ形成されており
、前半部46a、46´aの下端部の後半部分にはこの
支持アーム46、46´の長手方向と略同じ方向に延び
る係合長孔46e、46´eが形成されている。
【0057】また、他方の支持アーム47、47´(以
下、「外側支持アーム」と言う。)はその大部分が内側
支持アーム46、46´の後半部46b、46´bの幅
と略同じ位の幅を有し、かつ、その後端側のある程度の
長さを有する部分は略前下方へ向けて屈曲され、前端部
に挿通孔47a、47´aが、前端部に別の挿通孔47
b、47´bがそれぞれ形成されている。
【0058】そして、内側支持アーム46、46´の前
端部はここに形成された挿通孔46c、46´cと蓋起
し部材38、38に形成された下側の支持孔38b、3
8bを挿通された支持軸48、48を介して蓋起し部材
38、38に回動自在に支持され、その後端部はここに
形成された挿通孔46d、46´dとカセットホルダー
39の突片43、43に形成された挿通孔44、44を
挿通された支持軸49、49を介してカセットホルダー
39と回動自在に連結される。
【0059】また、外側支持アーム47、47´は内側
支持アーム46、46´の反カセットホルダー39側に
重なるように位置された状態で、その前端部がここに形
成された挿通孔47a、47´aと蓋起し部材38、3
8に形成された上側の支持孔38c、38cを挿通され
た支持軸50、50を介して蓋起し部材38、38に回
動自在に支持され、その後端部はここに形成された挿通
孔47b、47´bとカセットホルダー39の側板41
、41に形成された挿通孔44、44を挿通された支持
軸51、51を介してカセットホルダー39と回動自在
に連結される。
【0060】従って、各1組の支持アーム46及び47
と46´及び47´は、それぞれ、平行リンクを構成し
、カセットホルダー39はこのような支持アーム46、
46´、47、47´の回動端部と連結されるので、略
水平な姿勢を保持したまま上下方向へ移動されることに
なる。
【0061】そして、前記連係ピン27、27の他端部
27c、27cは内側支持アーム46、46´に形成さ
れた係合長孔46e、46´eを摺動自在に係合されて
おり、従って、連係ピン27、27が係合長孔46e、
46´eの長手方向と交差する方向へ移動される間は連
係ピン27、27が係合長孔46e、46´eの下側縁
又は上側縁を押圧することで支持アーム46、46´が
回動され、それにより、カセットホルダー39が上下方
向へ移動される。
【0062】連係ピン27、27が前記した上昇位置に
来ている状態で、該連係ピン27、27は、図4に示す
ように、内側支持アーム46、46´の係合長孔46e
、46´eの後端部に位置されており、この状態でカセ
ットホルダー39がメカシャーシ16よりある程度上方
へ離間したイジェクト位置に保持される。
【0063】連係ピン27、27が上昇位置から下降位
置へ向けて移動されて行くと、連係ピン27、27が係
合長孔46e、46´eの下側縁を略下方へ向けて押圧
するので、内側支持アーム46、46´が略下方へ向け
て回動され、それにより、カセットホルダー39が下方
へ移動されて行き、連係ピン27、27が下降位置に到
達するとカセットホルダー39はその底板42、42が
メカシャーシ16の上面に近接したカセット装着位置に
到達し、かつ、係合長孔46e、46´eは、側方から
見て、メカシャーシ16の支持壁18、18に形成され
た案内長孔20、20の第2の案内部20b、20bと
一致する。
【0064】連係ピン27、27が下降位置にある状態
から後退位置へ向けて移動して行くと、該連係ピン27
、27は係合長孔46、46´に対してはその長手方向
に沿って進むことになるので、内側支持アーム46、4
6´が押圧されることは無く、それにより、連係ピン2
7、27は下降位置と後退位置との間を移動される間カ
セットホルダー39はカセット装着位置に保持される。
【0065】また、連係ピン27、27が下降位置から
上昇位置へ向けて移動されて行くと、該連係ピン27、
27が係合長孔46e、46´eの上側縁を略上方へ向
けて押圧するので、内側支持アーム46、46´は上方
へ向けて回動され、それにより、カセットホルダー39
が上方へ移動されて行き、連係ピン27、27が上昇位
置に到達するとカセットホルダー39はイジェクト位置
に到達する。
【0066】しかして、蓋体15が開放位置へと移動す
るとカセットホルダー39がイジェクト位置へと移動さ
れ、その状態から蓋体15が半開放位置へと移動される
とカセットホルダー39はカセット装着位置へと移動さ
れ、そして、蓋体15が半開放位置から閉塞位置へと移
動される間カセットホルダー39はカセット装着位置に
保持される。
【0067】また、蓋体15が閉塞位置から半開放位置
へと移動される間はカセットホルダー39はその移動が
行なわれずにカセット装着位置に待機したままにされ、
蓋体15が半開放位置から開放位置へと移動されるとカ
セットホルダー39がイジェクト位置へと移動される。
【0068】即ち、カセットホルダー39は蓋体15が
その移動ストロークのうち開放位置寄りの3分の1足ら
ずの部分を移動されるときにその動きと連係してイジェ
クト位置とカセット装着位置との間を移動される。
【0069】前記テープカセット2のカセットホルダー
39への挿入及び取出はカセットホルダー39がイジェ
クト位置に来ている状態で行なう(図13参照)。
【0070】そして、テープカセット2がカセットホル
ダー39へ挿入されると、テープカセット2のシャッタ
ー5はカセットホルダー39の突当片42a、42aに
より相対的に押圧されて開放位置へと移動され、かつ、
シャッター5が開放位置へ到達したところでテープカセ
ット2のカセットホルダー39への挿入が完了し、また
、カセットケース3の上面にはカセットホルダー39に
設けられたカセット圧着バネ45、45、45の弾性片
45a、45a、45aが弾接する。
【0071】この状態からカセットホルダー39がカセ
ット装着位置へと移動すると、カセットケース3の後端
部がメカシャーシ16のその余の部分より稍高くなって
いる後端部上に載置されると共に、カセットケース3に
形成された位置決め穴11a、11aにカセット位置決
めピン36、36の円錐部36b、36bが挿入され、
かつ、該位置決め穴11a、11aの開口縁部がカセッ
ト位置決めピン36、36のフランジ36a、36a上
に載置され、これらによって、テープカセット2が水平
方向及び上下方向での位置が規定された状態でカセット
装着部30に装着される。
【0072】そして、カセットケース3はカセット圧着
バネ45、45、45の弾性片45a、45a、45a
によってメカシャーシ16の後端部とカセット位置決め
ピン36、36のフランジ36a、36aに圧着される
【0073】また、テープカセット2がこのようにして
カセット装着部30に装着されるとき、前面蓋4はその
左右両端部が蓋起し部材38、38の蓋起片38d、3
8dにより相対的に略上方へ向けて押圧され、これによ
って開放位置へと移動され(図14参照)、更に、リー
ル台31、31´のリール係合軸34、34がシャッタ
ー5のリール台挿通孔5a、5a及びカセットケース3
のリール台挿通孔12、12を通してテープリール6、
6´のリール台係合孔6a、6´aに係合され、それに
より、S側リール台31とSリール6とが、また、T側
リール台31´とTリール6´とがそれぞれ一体的に回
転するように結合される。
【0074】テープカセット2がカセット装着部30に
装着されている状態からカセットホルダー39がイジェ
クト位置へと移動されると、テープカセット2がカセッ
ト装着部30から離脱し、前面蓋4は図示しない弾発手
段の弾発力により閉塞位置へと戻され、そして、テープ
カセット2がカセットホルダー39から取り出されると
、シャッター5は図示しない弾発手段の弾発力によって
閉塞位置へと移動される。
【0075】52及び53は連係スライダーであり、該
連係スライダー52、53は蓋体15の動きと連係して
前後方向へ移動され、それにより、後述するテープロー
ディング機構のローディングアームや複合ロックレバー
及び巻取ギヤ等の位置を制御するものであり、メカシャ
ーシ16の左右両端部に前後方向へ移動可能に支持され
ている。
【0076】54は左側の連係スライダー52の主部で
あり、該主部54はメカシャーシ16の前後方向におけ
る長さより稍短い長さを有する前後方向に長い平板状を
している。
【0077】55は右側の連係スライダー53の主部で
あり、該主部55は左側の連係スライダー52の主部5
4の長さより稍短い長さを有する前後方向に長い平板状
をしている。
【0078】そして、これら主部54及び55の前後両
端部には前後方向に長い被案内長孔54a、54a及び
55a、55aがそれぞれ形成されており、その互いに
近い方の側縁寄りの位置の前端部下面には押圧ピン56
、56が突設されている。
【0079】57、57は上記主部54、55の互いに
遠い方の側縁の前端部から上方へ向けて突設された立上
片であり、該立上片57、57には係合長孔58、58
が形成されており、該係合長孔58、58の下端部58
a、58aを除く大部分は下方へ行くに従って稍前方へ
変位する急な勾配に形成され、下端部58a、58aは
上下方向に延びるように形成されている。
【0080】更に、左側の連係スライダー52の主部5
4には、その右側縁の前後方向における略中間の部分か
ら右方へ突出したロック部59が形成され、また、右側
縁の後端側へ寄った部分にラック部60が形成されてい
る。
【0081】また、右側の連係スライダー53の主部5
5には、その前後方向における略中間の部分から下方へ
向けて切起状に突設されたスイッチ押圧片61と左側縁
の後端部から左方へ向けて突出し、かつ、その余の部分
より稍低いところに位置したレバー押圧部62が形成さ
れており、該レバー押圧部62の左側縁はその前半部6
2a(以下、「保持縁」と言う。)が前後方向へ延び、
後半部62b(以下、「斜縁」と言う。)は上記保持縁
62aの後端から後方稍右側へ向って延びるように形成
されている。
【0082】63、63はメカシャーシ16の下面の左
側縁部に垂設されたガイドピン、63´、63´はメカ
シャーシ16の下面の右側縁部に垂設されたガイドピン
であり、左側の連係スライダー52はその被案内長孔5
4a、54aに上記ガイドピン63、63が摺動自在に
係合されることにより、また、右側の連係スライダー5
3はその被案内長孔55a、55aに上記ガイドピン6
3´、63´が摺動自在に係合されることによりそれぞ
れ前後方向へ一定の範囲内で移動自在に支持される。
【0083】そして、前記連係ピン27、27の一端部
27b、27bは連係スライダー52、53の係合長孔
58、58に各別に摺動自在に係合されており、従って
、連係ピン27、27が係合長孔58、58の長手方向
と交差する方向へ移動するとこれら係合長孔58、58
の前側縁又は後側縁が押圧され、それにより、連係スラ
イダー52、53が前方へ又は後方移動せしめられる。
【0084】連係ピン27、27が上昇位置に来ている
状態で、該連係ピン27、27の一端部27b、27b
は連係スライダー52、53の係合長孔58、58の上
端部に位置され、この状態で連係スライダー52、53
はその移動範囲における前端の位置(以下、「前進位置
」と言う。)に来ており、かつ、図4に示すように、係
合長孔58、58は左右方向から見てメカシャーシ16
の案内長孔20、20の第1の案内部20a、20aと
一致している。
【0085】従って、この状態から連係ピン27、27
が下降位置まで移動される間その一端部27b、27b
は係合長孔58、58に沿って移動するため、この間は
連係スライダー52、53は上記前進位置に待機されて
いてそこから移動されることは無い。
【0086】そして、連係ピン27、27が下降位置に
来ると、その一端部27b、27bは、図5に示すよう
に、係合長孔58、58の下端部58a、58aの上部
に位置し、従って、この状態から連係ピン27、27が
後退位置へ向けて移動して行くと該連係ピン27、27
の一端部27b、27bが係合長孔58、58の下端部
58a、58aの後側縁を略後方へ向けて押圧し、それ
により、連係スライダー52、53が後方へ向けて移動
され、連係ピン27、27が後退位置に到達すると連係
スライダー52、53がその移動範囲における後端の位
置(以下、「後退位置」と言う。)に到達する。
【0087】また、連係ピン27、27が後退位置にあ
る状態から下降位置へと移動すると連係スライダー52
、53は前進位置へと移動され、その状態から連係ピン
27、27が上昇位置へ移動される間は連係スライダー
52、53は後退位置に保持される。
【0088】従って、連係スライダー52、53は、蓋
体15がその移動ストロークのうち閉塞位置寄りの3分
の2余りの部分を移動されるときにその動きと連係して
前進位置と後退位置との間を移動される。
【0089】しかして、蓋体15が開放位置に来ている
状態ではカセットホルダー39がイジェクト位置に、連
係スライダー52、53が前進位置にそれぞれ保持され
ており、この状態から蓋体15が閉塞位置へと移動され
ると、その間に、先ず、カセットホルダー39がカセッ
ト装着位置へと移動され、次いで、連係スライダー52
、53が後退位置へと移動される。また、これとは逆に
、蓋体15が閉塞位置から開放位置へと移動されると、
その間に、先ず、連係スライダー52、53が前進位置
へと移動され、次いで、カセットホルダー39がイジェ
クト位置へと移動される。
【0090】64はヘッドドラムであり、該ヘッドドラ
ム64は、メカシャーシ16に固定された下ドラム64
aと、該下ドラム64aに回転自在に支持された上ドラ
ム64bと、該上ドラム64bと一体的に回転する2つ
の回転磁気ヘッド64c、64c(図3参照。尚、図面
では1個のみ示してある。)等を備え、メカシャーシ1
6の前端部略中央から上方へ突出し、かつ、稍左方へ傾
いた姿勢で配置されている。
【0091】65は上記上ドラム64bを回転させるた
めのモータである。
【0092】66はカセット装着部30に装着されたテ
ープカセット2から磁気テープ7を所定量引き出してそ
れが所定のテープパスを通るようにするためのテープロ
ーディング機構であり、該テープローディング機構66
は、メカシャーシ16に移動自在に支持された移動ブロ
ック、フリダシガイド及びテンレギピンと、これらをそ
れぞれ支持したレバーと、メカシャーシに固定されたキ
ャッチャー及びテンションローラと、前記連係スライダ
ー52及び53により回動されて上記移動ブロックやレ
バー等を移動させるローディングアーム等から成る。
【0093】67、67´は移動ブロックであり、これ
ら移動ブロック67、67´は、メカシャーシ16のう
ち上記ヘッドドラム64の略左右両脇に略前後方向へ延
びるように形成されたガイド溝16a、16a(以下、
「第1のガイド溝」と言う。)に沿って移動するように
設けられた移動ベース68、68と、該移動ベース68
、68に立設された垂直ガイドポスト69、69及び傾
斜ガイドポスト70、70を有し、移動ベース68、6
8の前側縁には略V字状をした位置決め用の切欠68a
、68aが形成されている。
【0094】71、71はメカシャーシ16の下方に位
置された下ベース板であり、第1のガイド溝16a、1
6aに摺動自在に係合された連結ピン72、72等によ
って移動ベース68、68と連結されており、これら移
動ベース68、68と下ベース板71、71が第1のガ
イド溝16a、16aの側縁部をメカシャーシ16の厚
み方向から挟むことにより移動ブロック67、67´の
上下方向での位置が規定される。
【0095】73、73はメカシャーシ16の上面のう
ち第1のガイド溝16a、16aの前端近くに立設され
円柱状をしたキャッチャーである。
【0096】74、74´はフリダシガイド75、75
´を各別に支持したフリダシレバーであり、メカシャー
シ16の上にあって前記カセット位置決めピン36、3
6が螺着された支持部材37、37の上端部に水平方向
へ回動自在に支持されている。
【0097】これらフリダシレバー74、74´は、図
16に示す位置(以下、「初期位置」と言う。)に来て
いる状態で上方から見て、互いに遠い方の略半部74a
、74´aは前後方向に長く、かつ、後方へ行くに従っ
て幅が狭くなる略三角形状をしており、その余の部分7
4b、74´bは上記半部74a、74´aの互いに対
向し、かつ、略前後方向へ延びる一側縁74c、74´
cの前端部から略後側方へ向けて「く」の字状を為すよ
うに延びており、上記半部74a、74´aの前端部が
支持部材37、37の上端部に回動自在に支持される(
図22参照)と共に、上記部分74b、74´bの屈曲
部辺りに立設された支持軸にフリダシガイド75、75
´が回転自在に支持されている。
【0098】76、76は上記半部74a、74´aの
うちカセット位置決めピン36、36から互いに反対側
へ、かつ、稍前方へ離間した位置に突設されたバネ掛ピ
ン、77、77はメカシャーシ16の上面のうちカセッ
ト位置決めピン36、36から互いに遠くなる側へ、か
つ、略後側方へ離間した位置に突設されたバネ掛ピンで
ある。
【0099】78、78は鋏型バネ状をしたトグルバネ
であり、その一端部78a、78aはフリダシレバー7
4、74´のバネ掛ピン76、76にそれぞれ係着され
、他端部78b、78bはメカシャーシ16のバネ掛ピ
ン77、77にそれぞれ係着されている。
【0100】従って、フリダシレバー74、74´には
トグルバネ78、78の弾発力により上方から見て時計
回り方向又は反時計回り方向への回動力が付勢される。 即ち、トグルバネ78、78の一端部78a、78aが
、例えば、図16に示すようにその他端部78b、78
bとフリダシレバー74、74´の回動中心とを結ぶ直
線、即ち、節度線より前方に来ているときは左側のフリ
ダシレバー74には時計回り方向への回動力が、右側の
フリダシレバー74´には反時計回り方向への回動力が
それぞれ付勢され、また、トグルバネ78、78の一端
部78a、78aが、例えば、図17に示すように上記
節度線より後方に来ているときは左側のフリダシレバー
74には反時計回り方向への回動力が、右側のフリダシ
レバー74´には時計回り方向への回動力がそれぞれ付
勢される。
【0101】尚、フリダシレバー74、74´のフリダ
シガイド75、75´が立設された部分74b、74´
bのうち外側を向いていて略「く」の字状に延びる側縁
74d、74´dはテープローディングが行なわれると
き後述する規制ピンによって押圧される被押圧縁(以下
、「第1の被押圧縁」と言う。)になっており、前記側
縁74c、74´cはテープアンローディングが行なわ
れるとき後述する規制ピンにより押圧される被押圧縁(
以下、「第2の被押圧縁」と言う。)になっている。
【0102】16b、16bはメカシャーシ16に形成
されたガイド溝(以下、「第2のガイド溝」と言う。)
であり、前記第1のガイド溝16a、16aの脇のうち
該第1のガイド溝16a、16aを挟んでヘッドドラム
64と反対側の位置に前後方向に対して稍傾いた方向に
延びるように形成され、その前端はヘッドドラム64の
中心部と略対応した位置まで延びている。
【0103】79、79´はゴム材料から成るテンショ
ンローラであり、メカシャーシ16のうち上記第2のガ
イド溝16b、16bの前端近くに立設された支持軸に
回転自在に支持されている。
【0104】80、80´は上方から見て略「L」字状
をしたテンレギアームであり、その短い方の腕の先端部
がメカシャーシ16のヘッドトラム64に後方から近接
した位置に立設された支持軸81、81に水平方向へ回
動自在に支持され、長い方の腕の先端部に円柱状をした
テンレギピン82、82´が立設されており、そして、
これらテンレギアーム80、80´とメカシャーシ16
との間にはトーションバネ83、83が設けられており
、それにより、上方から見て左側のテンレギアーム80
には時計回り方向への回動力が付勢され、右側のテンレ
ギアーム80´には反時計回り方向への回動力が付勢さ
れている。
【0105】84、84´はメカシャーシ16の下方に
位置されたローディングアームであり、上方から見て略
楔形の平板状をしており、その幅広な一端部に略クラン
ク状をした被制御孔85、85が形成されていて、該被
制御孔85、85寄りの位置に形成された挿通孔86、
86(図18及び図19参照)に前記カセット位置決め
ピン36、36が螺着された支持部材37、37の下端
部が回動自在に挿通され(図22参照)、それにより、
該支持部材37、37に水平方向へ回動自在に支持され
る。
【0106】87、87は板バネ材料から成る連結レバ
ーであり、その一端部は上記ローディングアーム84、
84´の他端部に回動自在に連結され(図23参照)、
他端部は前記移動ブロック67、67´の連結ピン72
、72の下端部に回動自在に連結され、これにより、移
動ブロック67、67´とローディングアーム84、8
4´とが連結される。
【0107】88、88は規制レバーであり、その一端
部はローディングアーム84、84´の他端部寄りの位
置に回動自在に連結され、他端部には比較的細い円柱状
をした規制ピン89、89がそれぞれ立設されており、
これら規制ピン89、89の上部は前記第2のカイド溝
16b、16bを摺動自在に挿通してメカシャーシ16
より上方へ突出されている。
【0108】そして、ローディングアーム84、84´
の被制御孔85、85には前記連係スライダー52、5
3に設けられた押圧ピン56、56がそれぞれ摺動自在
に挿通されており、連係スライダー52、53が移動す
ると、その押圧ピン56、56が上記被制御孔85、8
5の内側縁を押圧し、それにより、ローディングアーム
84、84´が回動される。
【0109】そこで、連係スライダー52、53が前進
位置に来ている状態では、その押圧ピン56、56がロ
ーディングアーム84、84´の被制御孔85、85の
略中間の部分に位置され、それにより、ローディングア
ーム84、84´は、図20に示すように、略前方へ向
って開いた「ハ」字形を為す向きとなった初期位置に保
持され、この状態で、移動ブロック67、67´は第1
のガイド溝16a、16aの後端部上の初期位置に、規
制ピン89、89は第2のガイド溝16b、16bの後
端部にそれぞれ保持される。
【0110】また、この状態で、左側のフリダシレバー
74にはトグルバネ78の弾発力によって時計回り方向
への回動力が、右側のフリダシレバー74´には別のト
グルバネ78によって反時計回り方向への回動力がそれ
ぞれ付勢されており、そして、それら方向への回動は第
1の被押圧縁74d、74´dが規制ピン89、89に
当接(図16参照)したところで阻止され、それにより
、フリダシレバー74、74´は図16に示すようにフ
リダシガイド75、75´が移動ブロック67、67´
に側方から近接した初期位置に保持される。
【0111】更に、この図16に示す状態において、テ
ンレギアーム80、80´はその回動端部がフリダシガ
イド75、75´の下端部に略後方から当接することに
よってそれ以上前方へ移動するのを阻止されており、そ
れにより、テンレギピン82、82´がフリダシガイド
75、75´の直ぐ後ろの初期位置に保持される。
【0112】以上の状態が初期状態であり、この状態は
、連係スライダー52、53が前進位置に待機している
間、即ち、蓋体15が開放位置と半開放位置との間に位
置している間保持される。
【0113】そして、前記したように、テープカセット
2が装填されたカセットホルダー39がカセット装着位
置へと移動されると、テープカセット2がカセット装着
部30に装着され、そして、テープカセット2がカセッ
ト装着部30に装着されると移動ブロック67、67´
の垂直ガイドポスト69、69及び傾斜ガイドポスト7
0、70とフリダシガイド75、75´とテンレギピン
82、82´が相対的にカセットケース3のテープ引出
用凹部10に位置する、即ち、磁気テープ7のうちカセ
ットケース3のテープ引出面8を通されている部分の内
側に位置する(図16参照)。
【0114】尚、この状態で、蓋体15は半開放位置ま
で来ている。
【0115】テープローディングは上記状態から蓋体1
5が閉塞位置へと移動されることにより行なわれる。
【0116】即ち、前記したように、蓋体15が半開放
位置から閉塞位置へと移動されると、連係スライダー5
2、53がそれまでの前進位置から後退位置へと移動さ
れるので、その押圧ピン56、56がローディングアー
ム84、84´の被制御孔85、85の内側縁を押圧し
て左側のローディングアーム84を反時計回り方向へ、
右側のローディングアーム84´を時計回り方向へそれ
ぞれ回動させ、それにより、ローディングアーム84、
84´が図21に示すローディング完了位置へと移動さ
れる。
【0117】これによって、移動ブロック67、67´
はその連結ピン72、72が連結レバー87、87を介
してローディングアーム84、84´の回動端で略前方
へ向けて押圧されることで第1のガイド溝16a、16
aに沿って前方へ移動されてヘッドドラム64に左前方
及び右前方から各別に近接したローディング完了位置へ
と移動され、移動ベース68、68に形成された切欠6
8a、68aが前記キャッチャー73、73に当接する
ことによりその位置決めが為される。
【0118】また、ローディングアーム84、84´が
ローディング完了位置へと移動すると、規制ピン89、
89が第2のガイド溝16b、16bの前端部へと移動
され、このとき、該規制ピン89、89はフリダシレバ
ー74、74´の第1の被押圧縁74d、74´dを略
前方へ向けて押圧するので、左側のフリダシレバー74
が反時計回り方向へ、右側のフリダシレバー74´が時
計回り方向へそれぞれ回動され、そして、これらフリダ
シレバー74、74´がある位置まで来るとトグルバネ
78、78による回動力の方向がそれまでの方向と反転
するので、この状態からはフリダシレバー74、74´
はトグルバネ78、78の弾発力に基づく回動力により
回動され、そして、その回動は、図17に示すように、
フリダシレバー74、74´の部分74b、74´bの
回動端部がメカシャーシ16に切起状に形成されたスト
ッパ片16c、16cに当接するところまで為される。
【0119】これにより、フリダシガイド75、75´
はカセットケース3のテープ出口9、9に前方から近接
したローディング完了位置へと移動される。
【0120】テンレギアーム80、80´はその回動端
部の移動軌跡上からフリダシガイド75、75´が外れ
て行くことによってトーションバネ83、83の弾発力
に基づく回動力により回動され、それにより、テンレギ
ピン82、82´が前記テンションローラ79、79´
の外周面に接触したローディング完了位置へと移動され
る。
【0121】しかして、磁気テープ7はカセットケース
3から所定量引き出されて図17に示すパスを通される
【0122】即ち、この状態で、磁気テープ7は、Sリ
ール6から引き出された後一方のテープ出口9を出たと
ころで左側のフリダシガイド75に巻き付けられ、次い
で、左側のテンションローラ79に巻き付けられた後左
側の移動ブロック67の垂直ガイドポスト69及び傾斜
ガイドポスト70にこの順序で巻き付けられ、傾斜ガイ
ドポスト70に巻き付けられたところで前方へ折り返さ
れ、それから、ヘッドドラム64の外周面に中心角で略
180°螺旋状に巻き付けられ、そして、右側の移動ブ
ロック67´の傾斜ガイドポスト70及び垂直ガイドポ
スト69にこの順序で巻き付けられた後右側のテンショ
ンローラ79´に巻き付けられ、次いで、右側のフリダ
シガイド75´に巻き付けられた後他方のテープ出口9
からカセットケース3内に導入されてTリール6´に巻
き取られるというパスを通される。
【0123】そして、テンレギピン82、82´は磁気
テープ7を挟んでテンションローラ79、79´に接触
する。
【0124】以上のようにしてテープローディングが行
なわれる。
【0125】尚、90は外筐主部14の内部の底部に配
置された回路基板であり、その上面の右側部の中間部に
マイクロスイッチ型の検出スイッチ91が取着され、そ
の被押圧子91aが右側の連係スライダー53のスイッ
チ押圧片61に後方から対向されており、連係スライダ
ー53が後退位置に到達するのと略同時にそのスイッチ
押圧片61が被押圧子91aを押圧して(図21参照)
、それにより、テープローディングが完了したことが検
出される。
【0126】磁気テープ7の走行は上記テープローディ
ングが完了した状態でT側リール台31´がテープ巻取
方向へ回転されることにより又はS側リール台31がテ
ープ巻取方向へ回転されることにより行なわれ、磁気テ
ープ7はT側リール台31´が回転されたときはSリー
ル6から引き出されてTリール6´に巻き取られて行く
方向(以下、「ノーマル方向」と言う。)へ走行され、
S側リール台31が回転されたときは上記ノーマル方向
と反対のリバース方向へ走行される。
【0127】そして、磁気テープ7がノーマル方向へ走
行されるときは左側のテンレギピン82が左側のテンシ
ョンローラ79に弾接されることによって磁気テープ7
にバックテンションが与えられ、リバース方向へ走行さ
れるときは右側のテンレギピン82´が右側のテンショ
ンローラ79´に弾接されることにより磁気テープ7に
バックテンションが与えられる。
【0128】尚、磁気テープ7に対する信号の記録や読
取は、磁気テープ7が走行されている状態でヘッドドラ
ム64の上ドラム64bが回転し、その回転磁気ヘッド
64c、64cが磁気テープ7の記録面をヘリカル状に
走査することで行なわれる。
【0129】前記テープローディング完了状態になった
テープローディング機構66は、蓋体15がそれまでの
閉塞位置から半開放位置へと移動することによってテー
プローディングがされる前の初期状態にされる。
【0130】即ち、閉塞位置に来ていた蓋体15が半開
放位置へと移動すると、連係スライダー52、53がそ
れまでの後退位置から前進位置に戻されるので、ローデ
ィングアーム84、84´はその被制御孔85、85の
内側縁が連係スライダー52、53の押圧ピン56、5
6によって押圧されることで初期位置へと戻される。
【0131】これにより、移動ブロック67、67´は
その連結ピン72、72が連結レバー87、87を介し
て略後方へ向けて引っ張られることによって初期位置に
戻され、これと共に規制ピン89、89も第2のガイド
溝16b、16bの後端部まで戻される。
【0132】規制ピン89、89が後方へ移動されると
き、該規制ピン89、89は、テンレギアーム80、8
0´の回動端部を略後方へ向けて押圧すると共にフリダ
シレバー74、74´の第2の被押圧縁74a、74´
aに当接してそれを略後方へ向けて方へ向けて押圧する
。これにより、テンレギアーム80、80´及びフリダ
シレバー74、74´はそれぞれの初期位置へ向けて移
動されて行き、このとき、フリダシレバー74、74´
はある位置まで来ると、トグルバネ78、78によりこ
れらフリダシレバー74、74´に付勢される回動力の
方向がそれまでの方向と反転され、従って、この状態か
らは左側のフリダシレバー74はトグルバネ78の弾発
力によって時計回り方向へ、右側のフリダシレバー74
´は別のトグルバネ78の弾発力によって反時計回り方
向へそれぞれ回動され、フリダシガイド75、75´が
テンレギアーム80、80´の回動端部に当接してそこ
を略後方へ向けて押圧する。そして、規制ピン89、8
9が初期位置まで来たところでフリダシレバー74、7
4´が初期位置に到達し、かつ、テンレギピン82、8
2´が初期位置に到達する。
【0133】このようにしてテープローディング機構6
6が初期状態にされる。
【0134】しかして、蓋体15が開放位置から半開放
位置へと移動する間にカセットホルダー39がイジェク
ト位置からカセット装着位置へと移動され、このとき、
カセットホルダー39にテープカセット2が装填されて
いたときは該テープカセット2がカセット装着部30に
装着され、また、この間、テープローディング機構66
は初期状態のままにされており、次いで、蓋体15が閉
塞位置へと移動することによってカセット装着部30の
開口面が蓋体15によって閉塞されると共にテープロー
ディング機構66がテープローディング完了状態にされ
る。
【0135】また、これとは逆に、蓋体15が閉塞位置
から半開放位置へと移動すると、テープローディング機
構66が初期状態にされ、この間カセットホルダー39
はカセット装着位置に保持されており、次いで、蓋体1
5が開放位置へと移動することによってカセット装着部
30の開口面が開放されると共にカセットホルダー39
がイジェクト位置へと移動されてテープカセット2の取
出を行なうことができる状態になる。
【0136】尚、テープローディングが完了する迄の間
、T側リール台31´は後述する複合ロックレバーによ
ってロックされており、従って、テープローディングが
行なわれる際、磁気テープ7は専らSリール6から引き
出される。
【0137】また、テープローディング機構66がテー
プローディング完了状態から初期状態にされるとき、S
側リール台31は前進位置へ移動される左側の連係スラ
イダー52によって回転される後述する巻取ギヤにより
テープ巻取方向へ回転され、それにより、カセットケー
ス3から引き出されていた磁気テープ7はSリール6に
巻き取られる。
【0138】92は2つのリール台31又は31´を選
択的にテープ巻取方向へ回転させるためのリール台駆動
部であり、専用のモータと、該モータにより回転される
首振ギヤを支持した首振レバー等から成る。
【0139】93は平面対向型のモータであり、メカシ
ャーシ16の下面の前端部略中央に固定されており、そ
の回転軸93aの上端部にはメカシャーシ16の下面近
くに位置した比較的小径な駆動ギヤ94が固定されてい
る。
【0140】95は首振レバーである。該首振レバー9
5は略T字形の板状をしており、その略中央部がメカシ
ャーシ16の下面のうち上記駆動ギヤ94と同軸な位置
に固定された支持軸96に回動自在に支持されており、
その左右幅の広い後端部の下面略中央に被規制ピン97
が固定され、また、その後側縁の左右両端部を除く部分
に切欠98が形成されている。
【0141】99は略平ギヤ状をした首振ギヤであり、
その中心が上記首振レバー95の前端部下面に固定され
た支持軸100に回転自在に支持されると共に、上記駆
動ギヤ94に前方から噛合され、かつ、リール台31、
31´の入力ギヤ35と35´との間に位置している。
【0142】そして、首振レバー95と首振ギヤ99と
の間にはたけのこばね101が縮設されており、このた
けのこばね101を介して首振レバー95と首振ギヤ9
9とが摩擦接触される。
【0143】従って、駆動ギヤ94が回転すると、首振
レバー95には駆動ギヤ94の回転方向と同じ方向への
回動力が付勢される。
【0144】102はメカシャーシ16の下面に固定さ
れた軸方向に短い制限ピンであり、首振レバー95の切
欠98内に位置しており、首振レバー95の回動は切欠
98の左側縁98aと右側縁98bに上記制限ピン10
2が当接する範囲で為される。
【0145】しかして、駆動ギヤ94が上方から見て時
計回り方向へ回転したときは首振レバー95が時計回り
方向へ回動され、その回動は、図25に実線で示すよう
に、切欠98の右側縁98bが制限ピン102に当接し
たノーマル位置に来たところで阻止され、これと同時に
、首振ギヤ99がT側リール台31´の入力ギヤ35´
と噛合して反時計回り方向へ回転し、それにより、当該
入力ギヤ35´を時計回り方向へ回転させ、これにより
T側リール台31´がテープ巻取方向へ回転される。
【0146】また、駆動ギヤ94が上方から見て反時計
回り方向へ回転されたときは首振レバー95が反時計回
り方向へ回動され、その回動は、図25に2点鎖線で示
すように、切欠98の左側縁98aが制限ピン102に
当接したリバース位置に来たところで阻止され、これと
同時に、首振ギヤ99がS側リール台31の入力ギヤ3
5と噛合して時計回り方向へ回転し、これにより、S側
リール台31がテープ巻取方向へ回転される。
【0147】尚、首振レバー95はテープローディング
が完了する迄の間及びテープアンローディングが開始さ
れた後は、後述する複合ロックレバーによって上記ノー
マル位置とリバース位置との間の略中間の位置(以下、
「中立位置」と言う。)に保持される。
【0148】103は複合ロックレバーである。該複合
ロックレバー103は、左右方向に長い平板状をした主
部104と、該主部104の右端部後端から下方へ突出
した円筒部105と、右端部の前端から下方へ突出した
軸方向長さの短い円柱状をした被押圧ピン106と、主
部104の後側部下面の左右方向における略中間の位置
から前方へ突出したバネ当片107と、主部104の前
側縁の左右方向における略中間の部分から略前方へ向け
て突出した係合爪108とが一体に形成されて成る。
【0149】109は複合ロックレバー103の主部1
04の前側縁110の左端部に形成された切欠であり、
前方に向って開口した略「コ」字形をしており、その左
右幅は前記首振レバー95に設けられた被規制ピン97
の太さより稍大きくなっており、また、主部104の前
側縁110の上記切欠109の左右両側縁に連続する部
分110a、110a(以下、「斜縁」と言う。)は前
方に向って開いた「ハ」字状を為すように形成されてい
る。
【0150】111はメカシャーシ16の下面の後端部
右端寄りの位置に垂設された支持軸、112はメカシャ
ーシ16の下面の上記支持軸11から後方へ稍離間した
位置に固定されたバネ支持ピンである。
【0151】そして、複合ロックレバー103はその円
筒部105の孔に上記支持軸111が挿通されることに
より、該支持軸111に回動自在に支持されると共に、
T側リール台31´の入力ギヤ35´と略同じ高さに位
置され、その係合爪108は上記入力ギヤ35に略後方
から対向し、また、その回動端部は首振レバー95の下
方に位置し、かつ、その切欠109は首振レバー95の
回動中心の略真前に位置する。
【0152】113はトーションバネであり、そのコイ
ル部113aは上記バネ支持ピン112に外嵌状に支持
され、一方の腕113bの先端部はメカシャーシ16に
係止され、他方の腕113cの先端部は複合ロックレバ
ー103のバネ当片107に略後方から弾接されている
【0153】従って、複合ロックレバー103には上記
トーションバネ113の弾発力により上方から見て時計
回り方向への回動力が付勢され、反時計回り方向へ押圧
されていないときは、図24に示すように、その係合爪
108がT側リール台31´の入力ギヤ35´の歯部に
噛合した位置(以下、「ロック位置」と言う。)に保持
される。そして、複合ロックレバー103がこのロック
位置に来るときその切欠109に首振レバー95の被規
制ピン97が位置し、それにより、該被規制ピン97の
左右方向への移動が阻止されるので、首振レバー95が
中立位置にロックされる。
【0154】尚、複合ロックレバー103がロック位置
に来る際、首振レバー95の被規制ピン97が切欠10
9の移動軌跡から外れた位置にあるときは、複合ロック
レバー103の前記2つの斜縁110a、110aのい
ずれか一方が被規制ピン97を押圧することによって被
規制ピン97を切欠109に導入する。
【0155】また、複合ロックレバー103がロック位
置に来ている状態では、その被押圧ピン106の略右方
を向いた部分は右側の連係スライダー53に形成された
レバー押圧部62の斜縁62bの移動軌跡に左方から接
するように位置しており(図26参照)、テープローデ
ィングが行なわれる前の状態においては、該レバー押圧
部62は被押圧ピン106からある程度前方へ離間した
ところに位置している。
【0156】そこで、この状態からテープローディング
が行なわれると、その完了と略同時に複合ロックレバー
103が反時計回り方向へ回動されて図25に示すロッ
ク解除位置へと移動する。
【0157】即ち、テープローディングが行なわれると
きは、連係スライダー53が後退位置へと移動するので
、レバー押圧部62が後方へ移動し、連係スライダー5
3が後退位置に到達する直前にレバー押圧部62の斜縁
62bが被押圧ピン106の外周面に接触してそこを略
左後方へ向けて押圧し、次いで、連係スライダー53が
後退位置に到達するのと同時に被押圧ピン106がレバ
ー押圧部62の保持縁62aに相対的に乗り上げる。 これにより、複合ロックレバー103が反時計回り方向
へ回動されて前記ロック解除位置へと移動し、かつ、保
持縁62aによってその位置に保持される。
【0158】従って、複合ロックレバー103の係合爪
108がT側リール台31´の入力ギヤ35´から離間
するので、該T側リール台31´に対するロックが解除
され、また、切欠109が首振レバー95の被規制ピン
97の回動軌跡から後方へ外れるので該被規制ピン97
が左右方向へ移動し得る状態となり、それにより、首振
レバー95に対するロックが解除される。
【0159】また、この状態からテープアンローディン
グが開始されると、連係スライダー53が前方へ移動し
、その移動の開始と略同時にレバー押圧部62が複合ロ
ックレバー103の被押圧ピン106から外れ、それに
より、複合ロックレバー103がトーションバネ113
の弾発力によってロック位置へと移動し、その係合爪1
08がT側リール台31´の入力ギヤ35´と噛合して
T側リール台31´をロックし、かつ、切欠109に首
振レバー95の被規制ピン97が位置されて該首振レバ
ー95を中立位置にロックする。
【0160】しかして、テープローディングが完了する
迄の間及びテープアンローディングが開始された後は、
T側リール台31´の回転がロックされると共に、首振
レバー95が中立位置にロックされ、そして、これらロ
ックは蓋体15の動きと連係して行なわれる。しかして
、テープローディングが行なわれるときの磁気テープ7
の引出は回転をロックされていないS側リール台31と
結合されているSリール6からのみ行なわれる。
【0161】114はテープアンローディングが行なわ
れるときそれまでカセットケース3から引き出されてい
た磁気テープ7をSリール6に巻き取らせるための巻取
手段であり、メカシャーシ16に支持された摺動レバー
と、該摺動レバーに支持され前記左側の連係スライダー
52により回転されてS側リール台31をテープ巻取方
向へ回転させる巻取ギヤ等から成る。
【0162】115は前後方向に長い摺動レバーであり
、その左右幅は後部が広く、前部が狭くされており、そ
の前後両端部には前後方向へ延びる被案内長孔115a
、115aが形成され、また、その前端部には下方へ向
けて突出した被ロック片115bが形成されている。
【0163】116、116はメカシャーシ16の下面
の左側部の後端寄りの位置に固定されたガイドピンであ
り、摺動レバー115はその被案内長孔115a、11
5aに上記ガイドピン116、116が摺動自在に挿通
されることによってメカシャーシ16に前後方向へ一定
の範囲内で摺動自在に支持されており、上方から見て、
その大部分はS側リール台31の入力ギヤ35と左側の
連係スライダー52の後半部との間に位置し、また、被
ロック片115bは上記連係スライダー52のロック部
59に前方から対向している。
【0164】117は巻取ギヤであり、該巻取ギヤ11
7は上下2枚の回転板とこれら2枚の回転板の間に介挿
された摩擦板とコイルバネと支持軸とから成る。
【0165】118は下側の回転板であり、リール台3
1の入力ギヤ35の直径より稍大きい直径を有する円板
状をしていて、その周縁部はその余の部分より稍高くさ
れ、この周縁部の外周に歯部119(以下、「大ギヤ部
」と言う。)が形成されており、また、この回転板11
8の上面の凹部118aの底面の中心部には円筒状をし
たボス120が立設されている。
【0166】121は摺動レバー115の略中央部から
下方へ向け突設されたギヤ支持軸であり、上記ボス12
0に回転自在に挿通され、それにより、回転板118が
ギヤ支持軸121に回転自在に支持される。
【0167】122は上側の回転板であり、下側の回転
板118の凹部118aの直径と略同じ直径を有する円
板状をした主部123と該主部123の中心部を貫通し
、かつ、軸方向に短い円筒状をしたボス124とが一体
に形成され、該ボス124の外周面の主部123から上
の部分には歯部125(以下、「小ギヤ部」と言う。)
が形成され、また、ボス124の孔の内周面の下端部に
はバネ受フランジ124a(図31参照)が形成されて
いる。
【0168】そして、上側の回転板122のボス124
の孔に下側の回転板118のボス120が挿通され、そ
れにより、上側の回転板122がボス120を介してギ
ヤ支持軸121に回転自在に支持され、かつ、その主部
123と下側の回転板118の凹部118aの底面とが
対向した状態となる。
【0169】126はフェルト等から成る摩擦板であり
、円板状をしており、その中心部に形成された挿通孔1
26aに上側の回転板122のボス124の下端部が挿
通された状態で上側の回転板122の主部123と下側
の回転板118の凹部118aの底面との間に介在され
る。
【0170】127はコイルバネであり、下側の回転板
118のボス120に外嵌され、かつ、上側の回転板1
22のバネ受フランジ124aと摺動レバー115の下
面との間で圧縮されるように設けられ、このコイルバネ
127の弾発力によって、上下2枚の回転板118と1
22とが摩擦板126を挟んで互いに圧接されると共に
、上側の回転板122と摺動レバー115も互いに圧接
される。
【0171】そして、小ギヤ部125は左側の連係スラ
イダー52に形成された前記ラック部60に右方から噛
合する。
【0172】従って、連係スライダー52が後方へ移動
されたときはそのラック部60が小ギヤ部125に後方
への成分を含む方向への押圧力を加えるので、摺動レバ
ー115の後方への移動が阻止されていないときは巻取
ギヤ117と摺動レバー115が一体的に後方へ移動さ
れ、その移動は図25に示すように摺動レバー115が
その被案内長孔115a、115aの前端がガイドピン
116、116に当接した位置(以下、「非噛合位置」
と言う。)に来たところで阻止され、この状態から小ギ
ヤ部125がラック部60によって反時計回り方向へ回
転され、それにより、巻取ギヤ117が反時計回り方向
へ回転される。
【0173】また、これとは逆に、連係スライダー52
が前方へ移動されたときはラック部60が小ギヤ部12
5に前方への成分を含む方向への押圧力を加えるので、
摺動レバー115の前方への移動が阻止されていないと
きは巻取ギヤ117と摺動レバー115が一体的に後方
へ移動され、その移動は摺動レバー115が図24に示
すように被案内長孔115a、115aの後端がガイド
ピン116a、116aに当接した位置(以下、「噛合
位置」と言う。)に来たところで阻止され、この状態か
ら小ギヤ部125がラック部60によって時計回り方向
へ回転され、それにより、巻取ギヤ117が時計回り方
向へ回転される。
【0174】そして、摺動レバー115が上記噛合位置
に来ると、巻取ギヤ117の大ギヤ部119がS側リー
ル台31の入力ギヤ35と一体の小ギヤ35aに略左前
後から噛合され(図24参照)、この状態から摺動レバ
ー115が非噛合位置へと移動すると大ギヤ部119が
上記小ギヤ35aから離間する(図25参照)。
【0175】尚、連係スライダー52は前進位置に来て
いるときは、そのロック部59は摺動レバー115の押
圧片115bからある程度前方へ離間した位置にある。
【0176】テープローディングが開始される前の状態
において、摺動レバー115は噛合位置に来ている。
【0177】そこで、テープローディングが開始される
と、連係スライダー52が後方へ向けて移動するので、
その移動の開始と同時に摺動レバー115は非噛合位置
へと移動されて巻取ギヤ117の大ギヤ部119がT側
リール台31の入力ギヤ35から離間し、そして、連係
スライダー52が後退位置に到達するのと同時に、その
ロック部59が摺動レバー115の被ロック片115b
に接触し、それによって、摺動レバー115が非噛合位
置にロックされる。この間にテープローディングが行な
われる。即ち、テープローディングは巻取ギヤ117が
S側リール台31の入力ギヤ35から離間した状態で行
なわれる。
【0178】尚、テープローディングが行なわれる間、
巻取ギヤ117は反時計回り方向へ空回転している。
【0179】また、連係スライダー52が後退位置から
前方へ向けて移動して行くと、その移動の開始と略同時
に摺動レバー115が噛合位置へと移動して巻取ギヤ1
17が小ギヤ35aと噛合し、かつ、時計回り方向へ回
転され、それにより、S側リール台31を反時計回り方
向、即ち、テープ巻取方向へ回転させるので、Sリール
6によるテープの巻取が行なわれる。従って、それまで
、テープカセットから引き出されていた磁気テープ7は
Sリール6に巻き取られて行く。
【0180】尚、ラック部60が小ギヤ部125を回転
させる速さは、ローディングアーム84、84´がロー
ディング完了位置から初期位置に戻るのに要する時間よ
りもSリール6がテープカセット2から引き出されてい
た磁気テープ7の巻取を完了するのに要する時間の方が
短くなる速さに設定されており、従って、引き出されて
いたテープがSリール6に巻き取られた後は、巻取ギヤ
117の小ギヤ部125は大ギヤ部119に対してスリ
ップし、これによって、磁気テープ7は弛みを生じるこ
と無くSリール6に巻き取られる。
【0181】しかして、巻取手段114によるS側リー
ル台31のテープ巻取方向への回転はテープアンローデ
ィングが行なわれるときだけ行なわれ、このような巻取
手段114の動作は連係スライダー52を介して連係さ
れた蓋体15の動きによって行なわれる。
【0182】以上の説明により、R−DAT1の動作、
特に、蓋体15の動きと連係して行なわれる動作は明ら
かであるが、ここで、念のためにそれを整理して説明す
る。
【0183】蓋体15が開放位置に来ているときは、カ
セットホルダー39はイジェクト位置に、連係スライダ
ー52、53は前進位置に、ローディングアーム84、
84´や移動ブロック67、67´等テープローディン
グ機構66の移動部材は初期位置に、巻取ギヤ117は
噛合位置にそれぞれ保持されており、また、複合ロック
レバー103はロック位置に来ていて、T側リール台3
1´の回転をロックすると共に首振レバー95を中立位
置に保持している。
【0184】この状態から蓋体15を閉塞位置へ向けて
移動させて行くと、先ず、その移動ストロークの略3分
の1を移動する間にカセットホルダー39がカセット装
着位置へと移動されてテープカセット2をカセット装着
部30に装着し、次いで、蓋体15が移動ストロークの
その余の部分を移動する間に連係スライダー52、53
が後退位置へと移動され、このとき、巻取ギヤ117は
非噛合位置へと移動し、そして、移動ブロック67、6
7´等がローディング完了位置へと移動してテープロー
ディングが行なわれ、テープローディングの完了と略同
時に複合ロックレバー103がロック解除位置へと移動
してT側リール台31´に対するロック及び首振レバー
95の中立位置への保持を解除する。
【0185】また、この状態から蓋体15を開放位置へ
向けて移動させると、先ず、蓋体15がその移動ストロ
ークの略3分の2を移動する間に、連係スライダー52
、53が前進位置へと移動され、それにより、複合ロッ
クレバー103がロック位置へと移動してT側リール台
31´をロックし、かつ、首振レバー95を中立位置に
保持すると共に、巻取ギヤ117が噛合位置へと移動し
てS側リール台31をテープ巻取方向へ回転させ、移動
ブロック67、67´等が初期位置に戻され、これらに
よってテープアンローディングが行なわれ、次いで、蓋
体15が移動ストロークのその余の部分を移動される間
にカセットホルダー39がイジェクト位置へと移動され
てテープカセット2がカセット装着部30から離脱する
【0186】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本考案テーププレーヤは、テープカセットが着脱自
在に装着されテープカセットが装着されるとその2つの
テープリールが各別に係合される2つのリール台を有す
るカセット装着部と、該カセット装着部の開口面を開放
した開放位置と該開口面を閉塞した閉塞位置との間を移
動されるようにシャーシに回動自在に支持された蓋体と
、テープカセットの挿入及び取出が行なわれるイジェク
ト位置とテープカセットを上記カセット装着部に装着す
るカセット装着位置との間を移動されるようにシャーシ
に回動自在に支持されたカセットホルダーと、カセット
装着部に装着されたテープカセットからテープを引き出
してそれが所定のテープパスを通るようにしたテープロ
ーディング完了状態とテープを引き出す前の初期状態の
2つの状態の間を変化されるテープローディング機構と
、一のテープリールと係脱自在に連係されてそれをテー
プ巻取方向へ回転させることでテープカセットから引き
出されていたテープの巻取を行なうテープ巻取手段と、
上記蓋体の動きに連係してカセットホルダー、テープ巻
取手段及びテープローディング機構を移動させる連係手
段とを備え、蓋体を開放位置から閉塞位置へ向けて移動
させるとカセットホルダーがカセット装着位置へと移動
され次いでテープローディング機構がテープローディン
グ状態にされかつテープ巻取手段は少なくともテープロ
ーディングの完了時には一のリール台から離間し、その
状態から蓋体を開放位置へ向けて移動させるとテープ巻
取手段が一のリール台と連係してテープの巻取が行なわ
れると共にテープローディング機構が初期状態に戻され
次いでカセットホルダーがイジェクト位置へと移動され
るようにしたことを特徴とする。
【0187】従って、本発明テーププレーヤにあっては
、カセットホルダーを移動させることによるテープカセ
ットのカセット装着部に対する装着及び離脱と、テープ
ローディング機構のテープローディング完了状態及び初
期状態への変化と、テープ巻取手段の一のリール台に対
する選択的連係及びそれによるテープのテープカセット
内への巻取は、いずれも蓋体を開放位置と閉塞位置との
間で移動させる操作の力により所定のタイミングで行な
われるので、従来必要であったテープローディング機構
用の駆動手段とテープ巻取手段用の制御手段を省くこと
ができ、かつ、テープカセットがカセット装着部に装着
されたことやテープローディングが完了したことを検出
するためのセンサーを設ける必要が無いので、これらに
よって、構造を著しく簡単にすることができて大幅な小
型化とコストダウンを図ることができる。
【0188】しかも、テープに対する記録や再生を行な
う前に為されることを要するテープローディングは蓋体
を閉塞位置へと移動させる間に為されるので、テープ装
着部の開口面を閉塞するための操作が終了した直後から
上記記録や再生を開始することができ、また、カセット
ホルダーのイジェクト位置への移動を開始する前に行な
われることを要するテープアンローディングは蓋体を閉
塞位置から開放位置へと移動させる間にカセットホルダ
ーの移動に先行して為されるので、記録や再生を終了し
た直後からテープカセットの取出を行なうべくカセット
装着部の開口面を開放する操作を開始することができる
【0189】尚、上記実施例においては、カセット装着
部の開口面と略垂直な方向へ延びる第1の案内部と上記
開口面と略平行な方向へ延びる第2の案内部とから成る
案内長孔をシャーシの壁部に形成すると共に、該案内長
孔に沿って移動される連係ピンを蓋体と回動自在に連結
し、カセットホルダーは上記第2の案内部と略平行な方
向へ延びる係合長孔を有する支持アームを介してシャー
シに回動自在に支持し、かつ、連係ピンの一端部を上記
係合長孔に摺動自在に係合させることで蓋体と連係させ
、テープローディング機構は上記第1の案内部と略平行
な方向へ延びかつ連係ピンの他端部が摺動自在に係合さ
れた係合長孔を有する連係スライダーを介して蓋体と連
係させ、テープ巻取手段は上記連係スライダーを介して
蓋体と連係させ、それにより、蓋体が開放位置とそこか
らある程度閉塞位置側へ寄った半開放位置との間を移動
される間に連係ピンが第1の案内部及び連係スライダー
の係合長孔に沿って移動されてカセットホルダーだけが
移動され、蓋体が上記半開放位置と閉塞位置との間を移
動される間は連係ピンが第2の案内部及び支持アームの
係合長孔に沿って移動されてテープローディング機構及
びテープ巻取手段だけが動作されるようにしたが、この
ようにすることにより、連係手段を極く少数の部材だけ
で構成することができ、しかも、カセットホルダーの移
動とテープローディング機構及びテープ巻取手段の動作
との間に必要なタイミングを確実に制御することができ
る。
【0190】この他、上記実施例においては、テープ巻
取手段を巻取ギヤとそれを支持して該巻取ギヤを一のリ
ール台のギヤ部に噛合させた噛合位置とそれから離間さ
せた非噛合位置との間を移動される摺動レバーとこれら
巻取ギヤ及び摺動レバーの間に介挿されたフリクション
手段とにより構成し、かつ、上記巻取ギヤを前記連係ス
ライダーのラック部と噛合させ、該連係スライダーがテ
ープローディング開始前の前進位置からテープローディ
ング完了時の後退位置へ向けて移動を開始すると摺動レ
バーが非噛合位置へと移動して巻取ギヤが空転し、連係
スライダーが後退位置から前進位置へ向けて移動を開始
すると摺動レバーが噛合位置へと移動して一のリール台
がテープ巻取方向へ回転されるようにしたが、このよう
にすることにより、テープローディング時とテープアン
ローディング時におけるテープ巻取手段の位置制御のみ
ならず、一のリール台の回転も蓋体を移動させる操作に
よって行なうことができる。
【0191】尚、前記実施例においては、テープアンロ
ーディング時にテープを巻き取るテープリールをSリー
ル、即ち、所謂供給側のテープリールとしたが、このテ
ープリールは巻取側のものであっても良い。
【0192】また、実施例に示した各部材や機構や手段
の形状ないしは構造、更には、テーププレーヤの種類等
は、本発明を実施するに際しての具体化のほんの一例を
示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範
囲が限定的に解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明テーププレーヤを適用したR−DATの
外筐を省いた状態の全体を示す平面図である。
【図2】R−DATの略全体をカセットホルダーがイジ
ェクト位置に来ている状態で示す拡大斜視図である。
【図3】R−DATの要部をカセットホルダー等を取り
外した状態で示す拡大斜視図である。
【図4】蓋体が開放位置に来ている状態のR−DATの
要部を外筐を切り欠いて示す拡大側面図である。
【図5】蓋体が半開放位置に来てカセットホルダーがカ
セット装着位置に到達した状態のR−DATの要部を外
筐を切り欠いて示す拡大側面図である。
【図6】蓋体が閉塞位置に来た状態のR−DATの要部
を外筐を切り欠いて示す拡大側面図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う要部の拡大断面
図である。
【図8】蓋体とメカシャーシと連係レバー及び連係スラ
イダーの各一部を拡大して示す分解斜視図である。
【図9】蓋体用のロック部を一部切り欠いて示す拡大斜
視図である。
【図10】カセットホルダーとその支持アームを拡大し
て示す斜視図である。
【図11】カセットホルダー用の左側の支持アームと蓋
起し部材を拡大して示す分解斜視図である。
【図12】カセットホルダー用の右側の支持アームと蓋
起し部材及びメカシャーシの一部を拡大して示す分解斜
視図である。
【図13】イジェクト位置に来ているカセットホルダー
にテープカセットが装填された状態を図1のXIII−
XIII線に沿って切断して示す拡大断面図である。
【図14】テープカセットが装填されたカセットホルダ
ーがカセット装着位置へと移動された状態を図1のXI
V−XIV線に沿って切断して示す拡大断面図である。
【図15】テープカセットが装着された状態のR−DA
Tの要部をテープカセットを切断して示す平面図である
【図16】テープローディングが為される前の状態にお
けるテープローディング機構等を拡大して示す平面図で
ある。
【図17】テープローディング完了状態におけるテープ
ローディング機構等を拡大して示す平面図である。
【図18】左側の連係スライダーとそれによって位置制
御される部材等を拡大して示す斜視図である。
【図19】右側の連係スライダーとテープローディング
機構の一部等を拡大して示す斜視図である。
【図20】テープローディング機構のうちメカシャーシ
より下方に位置した部分のテープローディングが為され
る前の状態を示す平面図である。
【図21】テープローディング機構のうちメカシャーシ
より下方に位置した部分のテープローディング完了状態
を示す平面図である。
【図22】図16のXXII−XXII線に沿う部分の
一部を拡大して示す断面図である。
【図23】図16のXXIII−XXIII線に沿う拡
大断面図である。
【図24】テープローディングが為される前の状態にお
けるリール台駆動部とリール台ロック手段とテープ巻取
手段等を拡大して示す平面図である。
【図25】テープローディング完了時におけるリール台
駆動部とリール台ロック手段及びテープ巻取手段等を拡
大して示す平面図である。
【図26】リール台駆動部とリール台ロック手段等を拡
大して示す斜視図である。
【図27】図24のXXVII−XXVII線に沿う拡
大断面図である。
【図28】リール台駆動部の要部を拡大して示す分解斜
視図である。
【図29】図24のXXIX−XXIX線に沿う拡大断
面図である。
【図30】複合ロックレバーの拡大斜視図である。
【図31】図24のXXXI−XXXI線に沿う拡大断
面図である。
【図32】テープ巻取手段を拡大して示す分解斜視図で
ある。
【図33】蓋体の移動に伴う各種移動部材の位置の変化
を示すタイムチャート図である。
【図34】R−DATに使用されるテープカセットの一
例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1  テーププレーヤ 2  テープカセット 6  テープリール 6´  テープリール 7  テープ 15  蓋体 16  シャーシ 25、27、46、46´  (カセットホルダーと蓋
体とを連係させた)連係手段 25、27、52  (テープローディング機構と蓋体
とを連係させた)連係手段 25、27、52、53  (テープ巻取手段と蓋体と
を連係させた)連係手段 30  カセット装着部 31  リール台 31´  リール台 39  カセットホルダー 66  テープローディング機構 114  テープ巻取手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  テープカセットが着脱自在に装着され
    テープカセットが装着されるとその2つのテープリール
    が各別に係合される2つのリール台を有するカセット装
    着部と、該カセット装着部の開口面を開放した開放位置
    と該開口面を閉塞した閉塞位置との間を移動されるよう
    にシャーシに回動自在に支持された蓋体と、テープカセ
    ットの挿入及び取出が行なわれるイジェクト位置とテー
    プカセットを上記カセット装着部に装着するカセット装
    着位置との間を移動されるようにシャーシに回動自在に
    支持されたカセットホルダーと、カセット装着部に装着
    されたテープカセットからテープを引き出してそれが所
    定のテープパスを通るようにしたテープローディング完
    了状態とテープを引き出す前の初期状態の2つの状態の
    間を変化されるテープローディング機構と、一のテープ
    リールと係脱自在に連係されてそれをテープ巻取方向へ
    回転させることでテープカセットから引き出されていた
    テープの巻取を行なうテープ巻取手段と、上記蓋体の動
    きに連係してカセットホルダー、テープ巻取手段及びテ
    ープローディング機構を移動させる連係手段とを備え、
    蓋体を開放位置から閉塞位置へ向けて移動させるとカセ
    ットホルダーがカセット装着位置へと移動され次いでテ
    ープローディング機構がテープローディング状態にされ
    かつテープ巻取手段は少なくともテープローディングの
    完了時には一のリール台から離間し、その状態から蓋体
    を開放位置へ向けて移動させるとテープ巻取手段が一の
    リール台と連係してテープの巻取が行なわれると共にテ
    ープローディング機構が初期状態に戻され次いでカセッ
    トホルダーがイジェクト位置へと移動されるようにした
    ことを特徴とするテーププレーヤ。
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