JPH04284691A - プリント配線板の電気めっき方法 - Google Patents

プリント配線板の電気めっき方法

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JPH04284691A
JPH04284691A JP4821991A JP4821991A JPH04284691A JP H04284691 A JPH04284691 A JP H04284691A JP 4821991 A JP4821991 A JP 4821991A JP 4821991 A JP4821991 A JP 4821991A JP H04284691 A JPH04284691 A JP H04284691A
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JP
Japan
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anode
copper
plating
printed wiring
wiring board
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Application number
JP4821991A
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English (en)
Inventor
Yumio Sugihara
杉原 由美雄
Kazuto Tsuru
鶴 和人
Shigekazu Ando
安藤 茂和
Hidenori Tsuji
秀徳 辻
Kazuhiro Hirao
和宏 平尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ARUMETSUKUSU KK
Almex Inc
De Nora Permelec Ltd
Original Assignee
ARUMETSUKUSU KK
Permelec Electrode Ltd
Almex Inc
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Publication date
Application filed by ARUMETSUKUSU KK, Permelec Electrode Ltd, Almex Inc filed Critical ARUMETSUKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可溶性銅陽極を用いて
処理するプリント配線板の電気めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板のめっきでは、基板表
面の膜厚分布の均一化と、併せて基板に穿孔された孔(
スルーホール)の内面の膜厚分布の均一化が要求され、
この達成度合に応じて品質が決まる。ここに従来は、表
1に示す標準組成のめっき浴中に浸漬された可溶性銅陽
極とプリント配線基板との間に通電してめっき処理をし
ていた。
【0003】
【表1】
【0004】ところで、プリント配線板の高品質化が益
々強く求められる今日では、その製作過程の一つとして
のプリント配線基板への銅めっきにおいても、基板表面
の膜厚の均一性が強く要求されるとともに直径0.3m
m以下の細孔の内面にも基板表面と大差ない膜厚とその
均一性が求められている。
【0005】しかしながら、上記表1の標準組成めっき
浴を用いた硫酸銅めっきでは、めっき皮膜の均一性が最
早上記要請を満たすことができなくなっている。特に、
アスペクト比の高い基板における孔内のめっき膜厚が、
表面のめっき膜厚に比べて大幅に薄くなることが避けら
れなくなっている。すなわち、基板表面のめっき膜厚い
に対する孔内の膜厚の比、いわゆるスローイングパワー
(%)が低い。そこで、アスペクト比の高い基板につい
ては、銅濃度を低くしかつ硫酸濃度を高くした表2に示
すような高均一性組成のめっき浴が一部で使用されつつ
ある。
【0006】
【表2】
【0007】これによると、スローイングパワーを大幅
に向上できる。本出願人が実際的生産ラインにおいて上
記標準浴と高均一性浴とを用いた試験・研究に基づくス
ローイングパワーの改善度の一例を表3に示す。すなわ
ち、小孔径で高アスペクト比となる程にスローイングパ
ワーの改善度が大きくなることが判る。
【0008】
【表3】
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
高均一性浴を用いて実際に生産するには、次のような運
用上の問題点がある。すなわち、表2に示す如く、銅濃
度を30〜50g/lのように低く調整しても、連続生
産するに従って銅濃度が次第に上昇し、比較的短期間内
で例えば65〜80g/lの濃度に達してしまい建浴当
初に得られた高いスローイングパワーを維持することが
できないという問題である。
【0010】かくして、従来は、例えば「■1週間〜1
カ月間ごとにめっき液の一部(例えば10〜20%)を
汲み出して廃棄し、これに見合う純水,硫酸,添加剤等
を補給しつつ銅濃度を所定範囲内に調整する。」あるい
は「■めっき液の一部を予備の電解槽へ導き、不溶性陽
極を用いての電解処理によって液中の銅濃度を下げ、そ
の後に活性炭処理を行って再びめっき本槽へ戻す。」の
いずれかの妥協的対策を施して運用されている。
【0011】したがって、いずれの対策によっても、程
度の差はあるものの次ような欠点がある。 (イ)  めっきの品質・性能面で、不安定となり易い
。 (ロ)  銅分を初め、有効成分が無駄となり、コスト
アップにつながる。 (ハ)  排液・廃水処理のコストがアップする。 (ニ)  めっきラインを一時停止する必要があり、生
産性が低下する。 (ホ)  処理のための人件費がアップする。 かくして、高品質で低コストのプリント配線板をあらゆ
る産業分野に提供するために、その改善が強く求められ
ているのが実情である。
【0012】ここに、本発明の目的は、低銅濃度・高硫
酸濃度による高スローイングパワーを長期に亘り自動的
に維持しつつ高品質で低コストのめっき処理を保障する
ことのできるプリント配線板の電気めっき方法を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、低銅濃度・高
硫酸銅濃度の上記高均一性めっき浴では、上記従来標準
めっき浴の場合に比較して、可溶性銅陽極の溶解の電流
効率がほぼ100%であるところ基板(陰極)への銅の
析出電流効率が90〜98%とやや低下することおよび
遊離の硫酸濃度が高い場合には銅陽極が通電によらない
化学的溶解も僅かながら認められること等を、具体的に
認識できた試験・研究結果に基づき、さらに、めっき液
の一部が基板表面に付着して槽外へ持出されるという実
生産的事由による減少分を考慮しても、なお銅濃度上昇
が抑制できない場合が多いということに着目し、不溶性
陽極を用いて基板への通電量は変えずに銅溶解に係る可
溶性銅陽極への通電量を減少し、もって、低銅濃度を維
持しつつ高いスローイングパワーで電気めっきする方法
である。
【0014】すなわち、模式的に現した図1をもって本
電気めっき方法を説明すると、同図において、めっき槽
1には低銅濃度・高硫酸濃度の前述高均一化めっき液2
が浴建され、その浴中には、常法によりアノードバック
に収容された含リン銅ボールからなる可溶性銅陽極5と
基板6とが対面されて浸漬されている。各銅陽極5には
給電バー3を介して整流器4の正極が接続され、基板6
にはその負極が接続される。
【0015】ここに、15は上記可溶性銅陽極5とは別
個に設けた不溶性補助陽極であって、電気化学的に中性
の隔膜19を介してめっき浴2中に浸漬されている。こ
の補助陽極15は整流器4の正極に接続してもよいが、
安定性,制御性のためには整流器4とは別個の整流器1
4の正極を接続するのがよい。この場合でも整流器14
の負極は基板6に接続されなければならない。したがっ
て、図1の場合には、両整流器4,14の両負極がとも
に基板6に接続される。
【0016】ここに、補助陽極15は通電状態において
酸素ガスは発生しても銅イオンは生成しないものとする
必要があるから、酸素発生反応に耐性のある材料が選出
され、イリジュム酸化物等の白金族酸化物を被覆したチ
タン電極、白金めっきチタン電極、二酸化鉛を被覆した
チタン電極、鉛合金電極およびフェライト電極のいずれ
かとなる。また、この補助陽極15を収容する隔膜19
は細孔度(メッシュ)が0.5ミクロン以下の布製とさ
れ、材料としてはポリ塩化ビニール樹脂PVC,ポリプ
ロピレン樹脂PP,ポリエチレン樹脂PE,ポリエステ
ス,ポリビニリデンダイフルオライトPVDFの他、め
っき液に化学的に安定性を保ち得る繊維布あるいは不織
布から選択される。このようにして、選択された中性の
隔膜19は、めっき液中の水を初め全ての成分を抑制作
用を有しながら通過させることができる。したがって、
隔膜19の内・外で液組成に大きな差は生じない。
【0017】また、補助電極15へ通電する電流は、基
板(陰極)6と銅陽極5との上記電流効率の差に相当す
る量が原則的に流される。このため、通常は、めっき電
流(陰極6に流れる電流)の10%以下の値で充分目的
を達成し得る。したがって、めっき槽1中に設定配設す
る補助電極15の面積(本数)も通常の銅陽極5の1/
10以下でよい。つまり、補助陽極15の形状(表面積
)を銅陽極5の形状(表面積)とほぼ等しくすれば、そ
の本数は1/10に相当数である。この場合、補助陽極
15の1本当りに流れる電流は、銅陽極5の1本当りに
流れる電流とほぼ同じとなる。かくして、補助陽極15
は、銅陽極5,5間のほぼ中心に位置するよう配置する
のがよい。もっとも、両者5,15の各給電バー等は、
電気的絶縁材により絶縁すべきである。
【0018】このようなことから、図1に示すように整
流器(4,14)を別個に設ける場合、補助電極15用
の補助整流器14は、銅陽極5のメイン整流器4の1/
10〜1/7の容量(電流量)を持てば充分と理解され
る。
【0019】ここに両整流器4,14をONして両陽極
5,15に通電すると、可溶性銅陽極5にはメイン整流
器5から例えば90%相当電流が、不溶性補助陽極15
には補助整流器15からその余の10%相当電流が流れ
る。つまり、基板6には所定の100%めっき電流を流
すが、可溶性銅陽極5にはめっき電流(100%)の1
0%を減少させた電流値(90%)しか流さない。した
がって、補助電極15からは銅イオンが生成されず、ま
た、発生された酸素ガスは隔膜19内を移動し大気に放
出される。一方、可溶性銅陽極5から溶出する銅イオン
は、電流値が10%カットされているので過剰銅イオン
とならないから、めっき溶中の銅濃度が増大しない。よ
って、低銅濃度・高硫酸濃度が維持され、高いスローイ
ングパワーでめっき処理できる。すなわち、基板表面は
もとより孔内にも均一で所定膜厚を生成することができ
る。
【0020】ところで、通常のめっきラインでは、めっ
き処理による液中の銅分の消費量は、一時間当り0.1
〜0.3g/l程度である。また、前述の如く、可溶性
銅陽極5のみを用いた場合の銅濃度の増加速度も最大で
1日当り0.5g/l程度とそれほど速くない。このた
め、補助陽極15に流す電流は頻繁に調節する必要はな
く、1日に1回のチェックおよび調整で充分である。す
なわち、1日1回、めっき浴2中の銅濃度を分析し、そ
の値が管理目標値より上昇する傾向を示すならば、電流
計7,17を見て補助陽極15への通電量を増加し、減
少傾向を示すならば電流を低下させればよい。通常は、
この電流の変化調整量は、全電流の1〜2%以内で行え
ば充分である。
【0021】なお、図1に示す場合には、上記調整作業
をも省略し、一層の自動化と高品質めっきを行うために
、めっき浴2中に銅分析器20を配設するとともにメイ
ン整流器4と給電バー3との間に電流調整器8を、補助
整流器14の負極と補助陽極15との間に電流調整器1
8を介装させ、めっき浴2中の銅濃度を自動検出しつつ
両電流調整器8,18に増減用調整信号を出力して、補
助陽極15に流れる電流値を浴中の銅濃度が管理目標値
となるように自動制御している。したがって、めっき浴
2中の銅濃度を管理濃度に高精度で維持でき、繁雑な銅
濃度調整作業を一掃できる。なお、銅濃度は、低〜高濃
度に関係なく、いかなる目標値にも維持できる。
【0022】もっとも、めっき浴2中の銅イオン濃度は
連続して検出するのみならずバッチ式つまり間歇的に検
出するようにしてもよい。また、検出した銅イオン濃度
を手動入力して補助陽極15へ流す電流量を半自動調整
することも可能である。よって、従来は上記の通り、め
っき液の一部を廃棄したり、電解処理により銅濃度を低
下させる犠牲を負ったが、本発明による電気めっき方法
によれば、省資源,省力化,生産性向上,環境保全,品
質向上とその安定化を図りつつ、均一で所定膜厚の高品
質プリント配線板を生産することができる。
【0023】すなわち、請求項1の発明は、めっき浴中
に浸漬された可溶性銅陽極と陰極たるプリント配線基板
との間に通電して処理する電気めっき方法において、前
記可溶性銅陽極とは別個の不溶性補助陽極を電気化学的
に中性の隔膜を介して前記めっき浴中に浸漬し、前記可
溶性銅陽極とプリント配線基板との間に流れる電流の一
部を該不溶性補助陽極とプリント配線基板との間に流し
て処理することを特徴とする。
【0024】また、請求項2の発明は、一方整流器の正
極を前記可溶性銅陽極に接続し、他方整流器の正極を前
記補助陽極に接続するとともに両整流器の負極をともに
前記プリント配線基板に接続し、前記補助陽極に前記可
溶性銅陽極とは別個の電源系統から通電して処理するこ
とを特徴とする。
【0025】また、請求項3の発明は、前記めっき浴中
の銅イオン濃度を連続または間歇的に検出し、この検出
された銅イオン濃度に基づいて前記めっき浴中の銅イオ
ン濃度を予め決められた所定管理濃度範囲内に保持可能
に前記補助陽極の通電量を自動コントロールすることを
特徴とする。
【0026】また、請求項4の発明は、白金族金属酸化
物を被覆したチタン電極、白金めっきチタン電極、二酸
化鉛を被覆したチタン電極、鉛合金電極およびフェライ
ト電極のいずれかよりなる補助陽極を使用してめっき処
理することを特徴とする。
【0027】さらに、請求項5の発明は、前記補助陽極
を細孔度が0.5ミクロン以下とされた電気化学的に中
性の隔膜に収容して前記めっき浴中に浸漬させてめっき
処理することを特徴とする。
【0028】
【作用】請求項1の発明では、可溶性銅陽極および不溶
性補助陽極と陰極(プリント配線基板)との間に通電す
ると、陰極には所定100%のめっき電流が流れ所望膜
厚のめっきが施される。この際、可溶性銅陽極の通電量
はめっき電流より小さいので、溶出銅イオンは従来より
減少する。一方、不溶性補助陽極にも電流が流れるが銅
イオンは生成されない。したがって、低銅濃度・高硫酸
濃度のめっき浴組成が一定に保持できるから、高いスロ
ーイングパワーで高品質のめっきができる。
【0029】また、請求項2の発明では、補助陽極へ通
電する整流器が可溶性銅陽極用の整流器とは別個に設け
られかつ陰極へは2台の整流器を併結線して通電するの
で、請求項1の発明の作用に加え、補助陽極と銅陽極と
の電流比率を簡単かつ正確に行え、また配線工事も楽で
ある。
【0030】また、請求項3の発明では、めっき浴中の
銅濃度を検出し、補助陽極へ流す電流を自動コントロー
ルするので、めっき浴中の銅濃度を管理値に正確かつ一
定に保持できる。よって、一層安定した高いスローイン
グパワーでめっき処理ができ、繁雑な銅濃度調整作業を
一掃できる。
【0031】また、請求項4の発明では、不溶性補助陽
極として白金族金属酸化物を被覆したチタン電極、白金
めっきチタン電極、二酸化鉛を被覆したチタン電極、鉛
合金電極およびフェライト電極のいずれかを使用するの
で、コスト低減と適用性が広い。
【0032】さらに、請求項5の発明では、細孔度が0
.5ミクロン以下の布製の電気化学的に中性の隔膜で不
溶性補助陽極を覆っているので、発生された酸素ガスの
大気放出はもとより隔膜内外での液組成がほぼ同一とな
るから補助陽極の円滑運用と一層の陽極効率の向上が図
れる。
【0033】
【実施例】本発明における実施例を図面を参照して説明
する。
【0034】(実施例1)6リッターの塩ビ製容器に表
4に示す組成のめっき液5リッターを調整した。可溶性
陽極として含りん銅アノード(5)〔4cm×1cm×
15cm(有効表面積約1.5dm2 )〕を4本、お
よび不溶性補助アノード(15)〔2cm×15cm(
有効表面積約1.3dm2 )〕を2本、陰極(6)を
中心として両側に均等にセットした(図2参照)。補助
アノードは含りん銅アノードとは絶縁した。なお、補助
アノードは、厚さ1mmの板状チタン表面上に白金めっ
きを施し、これを平均メッシュ0.01ミクロンのポリ
プロピレン製の袋(隔膜19)で包み形成した。また、
表4中の市販添加剤は株式会社アルメックス製“PTH
−800”である。
【0035】
【表4】
【0036】陰極として、タテ20cm×ヨコ10cm
×厚さ0.1cmの銅板(有効表面積約4dm2 )1
枚を脱脂・洗浄し、表面を活性化して槽の中央部にセッ
トした。メインの整流器(10V×20A)および補助
整流器(10V×10A)を各々1台設けた。メインの
整流器(4)の陽極側端子は、4本の含りん銅アノード
全てに接続した。また、補助整流器(14)の陽極側端
子は2本の不溶性補助アノード全てに接続した。また、
補助整流器の陽極側端子は2本の不溶性補助アノードに
接続した。メインおよび補助整流器の陰極側端子は、一
括して陰極銅板に結線した。メインの整流器から含りん
銅アノードおよび陰極銅板へ、それぞれ11.4〜11
.1アンペアの電流を継続して流した。また、補助整流
器からは、不溶性補助アノードおよび陰極銅板へ、それ
ぞれ0.6〜0.9アンペアの電流を接続通電し、めっ
きをおこなった。この間、市販添加剤を通電量当り0.
2ml/Ahrの割合で補給し、中程度の空気撹拌を続
けた。2.5時間毎に陰極の銅板を更新しながら、同時
にめっき液中の銅濃度および硫酸濃度を滴定分析により
チェックした。
【0037】この結果、表5に示す通り、銅および硫酸
とも、経時的にきわめて安定した濃度を維持することが
確かめられた。
【0038】
【表5】
【0039】(比較例1)前項の実施例1と同様の実験
において、補助アノード(15)並びに補助整流器(1
4)を取外し、他の条件は全て実施例1と同じにして、
12.0アンペアの電流を流して連続してめっきをおこ
なった。2.5時間毎に陰極の銅板を更新しながら、め
っき液中の銅および硫酸の濃度を測定し、表6の結果を
得た。
【0040】
【表6】
【0041】この数値から明らかな如く、含りん銅陽極
のみの場合、電解に伴い、銅濃度は経時的にほぼ直線的
に上昇することが避けられない。これに対して、本発明
によれば表5に示す通り、銅濃度は7.4〜7.7g/
lとほぼ一定となる。従来例に比較して大幅に改善され
たことが明白に理解される。
【0042】(実施例2)前出図1に示すものと同様の
プリント基板用硫酸銅めっきの生産設備における、幅1
40cm×奥行き280cm×高さ160cmのめっき
槽に表7に示す組成のめっき液を5.500l調製した
。なお、表7中の市販添加剤は実施例2の場合と同じで
ある。
【0043】
【表7】
【0044】陽極として直径6.5cm×長さ120c
mの網目状・円筒型のチタンケースに、100cmの深
さまで、直径5.5cmの含りん銅ボールアノードに充
填し、アノードバー1本(1列)につき、8本ずつ吊下
げ、2列×4組(合計8列)を配列した。また、補助ア
ノードとして、厚さ3mmで、幅7cm×長さ100c
m(いずれも有効面)のチタン板の片面に、塩化イリジ
ュムの塩酸溶媒液を塗布乾燥し次いで、空気中500℃
で熱処理することにより、酸化イリジュムを被覆させた
チタン不溶性アノードを平均メッシュ0.05ミクロン
のポリプロピレン製の布でカバーし、前記の8本の含リ
ン銅アノードの中央部に、アノードバーとは絶縁して設
置した。陰極として、めっきすべき基板を、直径0.3
〜1.2mmのドリルで多数穴明けしたのち、前処理〜
無電解めっきを施したのち、1ラック(治具)当り、表
面積がおよそ1.0m2 となるように取付け、各組の
アノードの中心位置に各々1ラック、計4ラックをセッ
トした。この陰極基板はめっき処理中、アノードに対し
て直角方向に毎分10回、3cmのストロークで揺動さ
れた。陽極2列と陰極1ラックから構成される1組につ
き、メイン整流器(10V−1000A)および補助整
流器(10V−100A)を各々1台ずつ設置した。メ
インの整流器から含りん銅アノード及び陰極(基板)側
へ結線し、めっき用電流の94%に相当する470Aを
流した、また、補助整流器からは、不溶性補助アノード
および陰極へ全電流の6%に相当する30アンペアを通
電した。すなわち、陰極(基板)側へは500アンペア
が通電された。めっきは、4組(4ラック)が、同時に
行われ、槽全体では2,000アンペアの電流が流れた
。各基板は約60分間めっきされて、新規のものに更新
された。なお、一日当たりのめっき稼働時間は、約20
時間であった。めっき作業中、市販添加剤は平均0.1
5l/KAhrの割合で補給された。約4ケ月間の生産
を通じて、めっき浴中の銅濃度は、図3に実線で示す如
く、12.0〜14.0g/l(CuSO4 ・5H2
 Oとして48〜56g/l)の範囲内に維持された。
【0045】もとより、この実施例に2において、めっ
きされたプリント基板は、外観、物性、膜厚の均一性(
表面及びスルホール内とも)にすぐれており、品質の良
好な製品基板が安定して得られた。
【0046】(比較例2)実施例2のめっき設備におい
て、本発明の不溶性補助アノードを採用をしないでかつ
通常の含リン銅アノードのみを用いて、実施例2と同じ
めっき条件で生産を継続した。この場合、めっき液中の
銅濃度は、めっき作業時間に比例して図3に点線で示さ
れる通りに上昇し、30〜40日毎に1度の割合で、め
っき液の約20%を汲出して廃棄し、硫酸、純水、添加
剤を補給して、液の調製を行う必要があった。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、可溶性銅陽極
とは別個の不溶性補助陽極を電気化学的に中性の隔膜で
覆ってめっき浴中に浸漬し、めっき電流の一部をこの補
助陽極に流して不溶性銅陽極に流れる電流を減少する方
法であるから、従来の如くめっき液の廃棄や電解除去を
する必要がなく、低銅濃度・高硫酸濃度の組成を一定に
維持できる。よって、高いスローイングパワーで効率良
く均一で高品質のプリント配線基板を生産できる。
【0048】また、請求項2の発明によれば、補助陽極
と銅陽極との整流器を別個に設けかつプリント配線基板
に併結線して通電する方法なので、請求項1の発明の効
果に加え、補助陽極への通電量をめっき浴中の銅濃度に
即応させて容易に調整でき、また配線工事等も簡単にな
る。
【0049】また、請求項3の発明によれば、めっき浴
中の銅イオン濃度を検出し、この検出銅イオン濃度に連
動させてめっき浴中の銅濃度を所定の管理濃度範囲内に
自動コントロールするので、請求項1の発明の効果に加
え、一段と安定かつ高品質のめっきが施せる。しかも、
繁雑な銅濃度調整作業を一掃できる。
【0050】また、請求項4の発明によれば、白金族金
属酸化物を被覆したチタン電極、白金めっきチタン電極
、二酸化鉛を被覆したチタン電極、鉛合金電極およびフ
ェライト電極のいずれかよりなる補助陽極を使用するの
で、請求項1の発明の効果に加え、コスト低減と適用性
を拡大できる。
【0051】さらに、請求項5の発明によれば、不溶性
補助陽極を細孔度が0.5ミクロン以下の電気化学的に
中性の隔膜で覆ってあるので、隔膜内外の液組成が同じ
となり補助陽極の効率を一段と高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気めっき方法を実施するために好適
なめっき装置を模式的に現した図である。
【図2】実施例2を行うに供しためっき装置を説明する
ための図であって、(A)は全体系統を示し、(B)は
概念を示すものである。
【図3】比較例2において、めっき処理時間に比例して
銅濃度が増大する問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1  めっき槽 2  めっき浴 3  給電バー 4  メイン整流器 5  可溶性銅陽極 6  陰極(プリント配線基板) 7  電流計 8  電流調整器 15  不溶性補助陽極 17  電流計 18  電流調整器 20  銅分析器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  めっき浴中に浸漬された可溶性銅陽極
    と陰極たるプリント配線基板との間に通電して処理する
    電気めっき方法において、前記可溶性銅陽極とは別個の
    不溶性補助陽極を前記めっき浴中に浸漬し、前記可溶性
    銅陽極とプリント配線基板との間に流れる電流の一部を
    該不溶性補助陽極とプリント配線基板との間に流して処
    理することを特徴としたプリント配線板の電気めっき方
    法。
  2. 【請求項2】  一方整流器の正極を前記可溶性銅陽極
    に接続し、他方整流器の正極を前記補助陽極に接続する
    とともに両整流器の負極をともに前記プリント配線基板
    に接続し、前記補助陽極に前記可溶性銅陽極とは別個の
    電源系統から通電して処理することを特徴とする請求項
    1のプリント配線板の電気めっき方法。
  3. 【請求項3】  前記めっき浴中の銅イオン濃度を連続
    または間歇的に検出し、この検出された銅イオン濃度に
    基づいて前記めっき浴中の銅イオン濃度を予め決められ
    た所定管理濃度範囲内に保持可能に前記補助陽極の通電
    量を自動コントロールすることを特徴とする請求項1の
    プリント配線板の電気めっき方法。
  4. 【請求項4】  白金族金属酸化物を被覆したチタン電
    極、白金めっきチタン電極、二酸化鉛を被覆したチタン
    電極、鉛合金電極およびフェライト電極のいずれかより
    なる補助陽極を使用してめっき処理することを特徴とす
    る請求項1のプリント配線板の電気めっき方法。
  5. 【請求項5】  前記補助陽極を細孔度が0.5ミクロ
    ン以下とされた電気化学的に中性の隔膜に収容して前記
    めっき浴中に浸漬させてめっき処理することを特徴とす
    る請求項1のプリント配線板の電気めっき方法。
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