JPH0428421B2 - - Google Patents

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JPH0428421B2
JPH0428421B2 JP58074932A JP7493283A JPH0428421B2 JP H0428421 B2 JPH0428421 B2 JP H0428421B2 JP 58074932 A JP58074932 A JP 58074932A JP 7493283 A JP7493283 A JP 7493283A JP H0428421 B2 JPH0428421 B2 JP H0428421B2
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polyc
polymer
polya
polyb
ion exchanger
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Teruo Fujimoto
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Tosoh Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は陽イオン交換基を導入可能な高分子
polyA、陽イオン交換基を導入可能な高分子
polyB、互いに異なつたモノマーから構成される
イオン交換基を導入しない2種類の高分子
polyC1及びpolyC2とがpolyC1−polyA−polyC2
−polyB−polyC1の順に結合された5元ブロツク
共重合体に陽イオン交換基及び陰イオン交換基を
導入してなる両性イオン交換体に関する。
近年、多相構造をもつ材料は、均質材料には存
在しない特異的な機能を発現しうるが故に医用材
料や分離膜用の材料などの分野において注目を集
めている。これらの中で陽イオン交換基をもつミ
クロ領域と陰イオン交換基をもつミクロ領域とが
同時に存在してなる両性イオン交換体は、両方の
固定荷電の効果により医用材料として、抗血栓性
や細胞親和性、分離膜として、無機イオンの高い
透過性が期待できるとされている。
こうしたミクロな多相構造をもつ両性イオン交
換体は、ブロツク共重合体におけるミクロ相分離
現象を用いて製造することが可能であるが、この
場合ポリイオンコンプレツクスの形成やイオン交
換基の導入時又は導入後の水有機溶媒の膨潤に対
するミクロ構造の不安定化が問題とされてきた。
(文献、OSW、R&DP Report No.689)これら
の点を改善するため、陽イオン交換基が導入可能
な高分子と陰イオン交換基が導入可能な高分子の
他にイオン交換基を導入せず架橋可能なジエン系
高分子を成分ブロツクにもつ3元ブロツク共重合
体から両性イオン交換体を製造する方法が提案さ
れた。(公開特許公報昭56−76408)しかし、この
ような3元ブロツク共重合体においても、イオン
交換基導入後、最初に生じたミクロ構造が乱れ易
く、上記のような目的に用いる材料として十分と
は言えない。
本発明は、かかる問題を解決し、性能の優れた
両性イオン交換体を得る目的でなされたものであ
る。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明における5元ブロツク共重合体は、陽イ
オン交換基の導入可能な高分子polyAと陰イオン
交換基の導入可能な高分子polyBとそれぞれ異つ
たモノマーから構成されるイオン交換基を導入し
ない2種類の高分子polyC1とpolyC2とがpolyC1
−polyA−polyC2−polyB−polyC1の順に連結さ
れてなるものであり、成型前または成型後本ブロ
ツク共重合体のpolyA部分に陽イオン交換基を導
入し、polyB部分に陰イオン交換基を導入すれ
ば、両性イオン交換体となるものである。
ブロツク共重合体は、よく知られているよう
に、固体において、異種成分ブロツクの非相溶性
の為に、それぞれの成分ブロツクを構成する高分
子鎖のサイズに近い相からなるミクロ相分離構造
を形成する。従つて、polyA−polyC−polyBの
ようにイオン交換基を導入しない高分子polyCの
両末端にpolyAとpolyBが結合された3元ブロツ
ク共重合体を用いれば、陽イオン交換基を導入す
る領域と陰イオン交換基を導入する領域とをイオ
ン交換基を導入しない領域によつて互いに隔離す
ることが可能となる。さらに両末端にpolyCが結
合したpolyC−polyA−polyC−polyB−polyC型
の5元ブロツクを用いた場合には、そのミクロ相
分離構造が、polyA−polyC−polyB型の3元ブ
ロツク共重合体と同様であつてもそれより強度が
大きく、溶媒の膨潤によるミクロ相分離構造の乱
れが比較的少ないことが、我々の経験から明らか
となつている。しかしこの場合においても、イオ
ン交換基導入により、ミクロ相構造にかなりの乱
れが生じることが認められる。この1つの原因
は、一部のpolyA(あるいはpolyB)ブロツクの
両末端が、それぞれ、これが存在するドメインの
両隣りのpolyCドメインに結合せず、両方共にど
ちらか片方の隣り合つたpolyCドメインに結合す
るようにブロツク共重合体分子がミクロ相分離し
たドメイン中に配列するためと考えられる。この
ような場合、polyAドメインあるいはpolyBドメ
インの両隣りの中性ドメインが互いにpolyA鎖あ
るいはpolyB鎖を介して結合していない為に
polyAドメインやpolyBドメインにイオン交換基
を導入した時、ミクロ相構造が乱れ易くなる。
本発明者らは鋭意研究の末、イオン交換基を導
入しない2種類の高分子polyC1とpolyC2を用い、
polyC1−polyA−polyC2−polyB−polyC1の順に
結合させることによりミクロ相構造をより安定化
できることを見い出した。
すなわち、本発明の5元ブロツク共重合体は、
中性ドメインを形成する中央と両末端のブロツク
鎖をそれぞれ異つたモノマーで構成することによ
りそれら両者を同じドメイン中に存在せしめず、
polyAまたはpolyBドメインの両隣りの中性ドメ
インを確実にpolyA鎖またはpolyB鎖を介して結
合させることを特徴とするものである。これによ
り、イオン交換基の導入時又は導入後におけるミ
クロ相分離構造の変化をより少なく抑えることが
可能となる。
本発明において5元ブロツク共重合体を構成す
る3種の高分子のうち、陽イオン交換基が投入可
能な高分子polyAにはカルボキシル基あるいはス
ルホン基あるいはリン酸基等を容易に導入できる
ことが必要である。これらのうちカルボキシル基
は不飽和カルボン酸エステル(例えば、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、クロトン酸
エステル、共役ジエン系カルボン酸エステル等)
あるいは、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、ビニリデンシアニド等のシアノ基をもつモノ
マー、あるいは、アルキリデンマロン酸エステル
類やα−シアノアクリル酸エステル等の重合体を
加水分解すれば得ることができ、スルホン基はス
チレンスルホニルクロリドの重合体と加水分解す
ることにより、あるいはスチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエンあるいはジフエニルブタ
ジエン等の重合体を公知の方法でスルホン化する
ことによつて得られる。
陰イオン交換基を導入可能な高分子polyBはア
ンモニウム基あるいは、スルホニウム基あるいは
ホスホニウム基等の官能基を導入できることが必
要である。これらの官能基は、例えば窒素原子を
含有する複素環をもつビニル化合物であるビニル
ピリジン類(2−ビニルピリジン、4−ビニルピ
リジン、2−メチル−5−ビニルピリジン等)、
ビニルピリミジン類、ビニルキノリン類、ビニル
カルバゾール類、ビニルイミダゾール類、あるい
(n=1〜3、R1、R2は各々炭素数が1〜12の
アルキル基)で表わされるo、m、p−ビニルベ
ンジルアルキルアミン類等のスチレン誘導体アミ
ン類の重合体を四級化することによつて得られ
る。または (R3は、水素あるいは炭素数1〜12のアルキル
基、R1、R2は、各々炭素数1〜12のアルキル基)
で表わされるアルキルアミノアクリレート類や (R3は、水素あるいは炭素数1〜12のアルキル
基、R1、R2は、各々炭素数1〜12のアルキル基)
で表わされるジアルキルアクリルアミンの重合体
を四級化することによつても導入できる。さら
に、クロロメチル化ポリスチレンを始めとするハ
ロメチルスチレンの重合体にも公知の方法により
容易に四級アミンを導入できる。
残るイオン交換基を導入しない高分子polyC1
及びpolyC2を構成するモノマー種としてはジエ
ン系モノマーが適しており、例えば、ブタジエ
ン、イソプレン、ペンタジエン、シクロヘキサジ
エン等がある。
このようなジエン系モノマーから構成された中
性ブロツクをもつ試料の場合、この部分を過酸化
物、硫黄、一塩化硫黄、濃硫酸あるいは紫外線等
を用いて公知の手法により容易に架橋することが
できる。また公知の手法により水素添加すること
も可能である。これらにより材料の強度は増大す
る。
本発明で用いられるブロツク共重合体を構成す
る成分高分子polyA、polyB、polyCの分子量は
103〜106g/molであることが望ましい。さらに
望ましくは104〜5×105g/molである。一般に
よく知られているように、ブロツク共重合体で
は、分子量が低くなるに従いミクロ相分離により
形成された隣り合う二つのドメインの間に生ずる
相溶界面領域の体積分率は増加する。このため、
分子量の低い試料では、ポリイオンコンプレツク
スの形成が大きくミクロ相分離によつてカチオン
ドメインとアニオンドメインを同時に存在させる
効果が薄れる。種々のブロツク共重合体に対して
これまで公表された実験事実によれば、各々のブ
ロツクの分子量が103g/mol以下では明確な相
分離構造はほとんど形成されないと考えられる。
一方、分子量が大きな試料の場合、その固体また
は溶液状態における粘性が増大し、成型が困難に
なる恐れが生ずる。
本発明における5元ブロツク共重合体は、陽イ
オン交換基を導入する成分高分子polyAおよび陰
イオン交換基を導入する成分高分子polyBを各々
重量分率で5%以上含有する必要がある。その理
由は最終的に得られる両性イオン交換体の陽また
は陰イオン交換基をもつ成分セグメントが5%未
満となつた場合、両性のイオンが同時に存在する
ことによる効果が著しく低下してしまうからであ
る。また、中性の成分高分子polyCは、重量分率
で30%以上含有されていることが材料の強度増強
のために望ましい。
このような5元ブロツク共重合体は、例えば、
リビングアニオン重合法によつて製造することが
できる。この重合開始剤としては、公知のブチル
リチウム(n、sec、tert等がある)や2−メチ
ルブチルリチウムあるいはナトリウムナフタレ
ン、ナトリウムアントラセン、α−メチルスチレ
ンテトラマーナトリウム、ナトリウムビフエニル
等が用いられ、芳香族炭化水素、環状エーテル、
脂肪族炭化水素(一般には、ベンゼン、トルエ
ン、テトラヒドロフラン、n−ヘキサン、シクロ
ヘキサン等が用いられる)中、真空もしくは窒素
ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で重
合が行なわれる。
両性イオン交換膜は、こうして製造された5元
ブロツク共重合体を成型後、四級化処理やスルホ
ン化あるいは加水分解処理を行つて得ることがで
きる。窒素部分の四級化は、アルキルハロゲン化
合物との反応により行うことができる。アルキル
ハロゲン化合物としては、例えば、 XClH2l+1あるいはX(−C2lH4l)−X (Xは臭素あるいはヨウ素原子)で表わされるl
が1以上の化合物がある。反応はアルキルハロゲ
ン化合物の蒸気あるいは溶液中で行なわれる。ま
た、窒素部分を塩酸等によつて三級アンモニウム
塩とすることもできる。一方、ハロメチルスチレ
ンの場合は、溶液中でジアルキルアミン類と反応
させれば三級アミン、トリアルキルアミン類と反
応させれば、四級アミンとすることができる。
芳香族環のスルホン化は、濃硫酸、発煙硫酸、
三酸化硫黄、クロルスルホン酸等で(新実験化学
講座、14−巻、P1776)、またカルボン酸エス
テルの加水分解は水酸化ナトリウム水溶液等で、
各々公知の手法で行なうことができる。
さらにイオン交換基をもつ部分の水の膨潤をお
さえてより緻密な膜を得る為にはそれらの部分を
架橋すれば良い。陽イオン交換基をもつ部分を架
橋にするにはフリーデル・クラフツ触媒(例えば
AlCl3、SbCl5、SnCl4、TiCl4、BF3、ZnCl2等)
を用いてCl(CH2oClで表わされるnが2以上の
化合物、あるいは、イソフタル酸クロリドなどを
5元ブロツク共重合体のポリスチレン等の芳香族
環をもつ部分と反応させれば良く、陰イオン交換
基をもつ部分を架橋するには、窒素部分の四級化
をBr(CH2oBrやI(CH2oIで表わされるnが
2以上の化合物等を用いて行なえば良い。
以下、実施例によつて本発明を説明する。
実施例 1 ナトリウム鏡を通して精製したベンゼン中で、
sec−ブチルリチウム1.6×10-4molを開始剤とし
て、イソプレン4.5g、スチレン6.5g、ブタジエ
ン4.5g、4−ビニルベンジルジメチルアミン
(以下、4−VBDMAと略記)10.0g、イソプレ
ン4.6gをこの順に5段階で投入して重合を行な
つた。重合に先立つて、スチレンは、水素化カル
シウムで乾燥し減圧蒸溜した後、さらにベンゾフ
エノンナトリウムで精製し、真空蒸溜を行つた。
イソプレンとブタジエンは水素化カルシウムとナ
トリウムで乾燥後蒸溜した。4−VBDMAは水
素化カルシウムで乾燥し、減圧蒸溜した後さらに
トリフエニルメチルリシウム−臭化シリウム系で
精製し、真空蒸溜を行つた。
イソプレンとスチレンの中間重合体(polyC1
−polyA)、イソプレン、スチレン、ブタジエン
の中間重合体(polyC1−polyA−polyC2)、イソ
プレン、スチレン、ブタジエン、4−VBDMA
の中間重合体(polyC1−polyA−polyC2
polyB)、及び最終重合体について膜浸透圧法に
より数平均分子量nを求めたところ、それぞ
れ、6.8×104g/mol、9.6×104g/mol、1.53×
105g/mol、1.83×105g/molであり、開始剤
量と仕込みのモノマー重量から計算した値によく
一致した。重合収率はほぼ100%であり、最終的
に得られた重合体に含有される炭素、水素、窒素
の元素の重量比はそれぞれ、87.0%、10.0%、2.8
%であり計算値とよく一致した。この最終重合体
試料について、東洋曹達社製GPCカラムGMH6
(長さ60cm、内径7.5mm)を用い、5%のN.N−ジ
メチルベンジルアミン(DMBA)を含有するテ
トラヒドロフランを溶離液としてGPC測定を行
つたところ単一のピークとなり、分子量分布は、
かなり狭いことが分つた。(図1)また図2には、
最終重合体の赤外吸収スペクトルを示した。
このように、本実施例においてpolyC1−polyA
−polyC2−polyB−polyC1型の5元ブロツク共重
合体が得られたことは確実である。
最終重合体のベンゼン溶液により作製した厚さ
50μmのフイルムを四級化オスミウムで染色し、
透過型電子顕微鏡で撮影した結果ラメラ状に相分
離したポリスチレンドメイン(白い部分)、ポリ
イソプレン及びポリブタジエンドメイン(黒い部
分)、ポリ(4−VBDMA)ドメイン(うすい黒
色の部分)がはつきりと確認できる。
得られた5元ブロツク共重合体のベンゼン溶液
より厚さ約50μmのフイルムを作製し、ヨウ化メ
チル蒸気中でポリ(4−VBDMA)部分を四級
化し、透過型電子顕微鏡にて観察したところ、前
述の写真とほとんど同様のラメラ状のミクロ相分
離構造の存在が確認され、穴等の欠陥は認められ
なかつた。
続いてフイルムを体積濃度20%の一塩化イオウ
のニトロメタン溶液でポリイソプレン及びポリブ
タジエン部分を架橋した後、さらに2%のクロル
スルホン酸のクロロホルム溶液でスチレン部分
を、スルホン化したところ、乾燥重量あたり
1.3meq/gの陽イオン交換基と0.95meq/gの陰
イオン交換基をもつ両性イオン交換膜が得られ
た。また得られた膜を透過型電子顕微鏡で観察し
たところ原フイルムに見られたラメラ構造は基本
的に変化することなく保たれており、欠陥は認め
られなかつた。
こうして得られた両性イオン交換膜について、
塩化カリウム水溶液による濃淡膜電位からカチオ
ン輪率を求めたところ0.50という値が得られた。
このことはカチオンとアニオンに対してこの膜が
バランスのとれた透過性をもつことを示すもので
ある。また、この膜を用いて、10-3mol/の食
塩水に対して圧力50気圧で圧透析実験を行つたと
ころ、濃縮率は約200%であつた。ただし、濃縮
率は以下の式で定義される。
濃縮率(%)=(透過液濃度/高圧液濃度−1)×
100 実施例 2 モノマーの重量をブタジエン3.4g、スチレン
6.6g、イソプレン6.8g、4−VBDMA9.8g、ブ
タジエン3.5gとし、開始剤量を1.3×10-4molと
して、実施例1と同様に重合を行つたところ、こ
の場合、重合収率はほぼ100%であり、中間重合
体と最終重合体の数平均分子量及び最終重合体に
ついての元素分析の結果は計算値とよく一致し
た。本最終重合体のジオキサン溶液から作製した
フイルムは前述と同様な3相分離構造を示し、実
施例1と同様な方法でイオン交換基の導入及び架
橋を行つたところ、乾燥膜重量あたり1.2meq/
gの陽イオン交換基と0.98meq/gの陰イオン交
換基をもつ両性イオン交換膜が得られた。また、
この両性イオン交換膜を透過型電子顕微鏡で観察
したところ基本的には元ブロツク共重合体フイル
ムと同様な3相分離構造が確認され、欠陥は認め
られなかつた。
実施例 3 実施例2で得られた両性イオン交換膜につい
て、実施例1と同様な方法でカチオン輪率を求め
たところ0.52であつた。また、この膜を用いて、
10-3mol/の食塩水に対して圧力50気圧で圧透
析実験を行つたところ、濃縮率は約180%であつ
た。
比較例 1 sec−ブチルリチウム1.3×10-4molを開始剤と
してイソプレン6.5g、スチレン9.6g、イソプレ
ン6.6g、4−VBDMA14.0g、イソプレン6.3g
を実施例1と同様な方法で重合を行つたところ、
重合収率はほぼ100%であり、中間重合体と最終
重合体の数平均分子量及び最終重合体についての
元素分析の結果は計算値とよく一致した。この最
終重合体のジオキサン溶液から作製したフイルム
は前述と同様な3相分離構造を示したが、実施例
1と同様な方法でイオン交換基の導入と架橋を行
い透過型電子顕微鏡にてミクロ相構造を観察した
ところ、その乱れの程度は、明らかに実施例1及
び2の場合よりも大きかつた。この両性イオン交
換膜のカチオン輪率を実施例1と同様な方法で求
めたところ0.58であり、カチオンとアニオンの透
過性のバランスが若干悪いことがわかつた。ま
た、この膜を用いて、10-3mol/の食塩水に対
して圧力50気圧で圧透析実験を行つたところ、濃
縮率は約100%であつた。
【図面の簡単な説明】
図1は示差屈折計(東洋曹達社製RI−8)で
検出した実施例1で得られた最終重合体のGPC
溶離曲線である。溶離液の流速は1ml/分、注入
溶液の高分子濃度は0.060wt−%、体積は500μ
で測定した。図2は同じ重合体の赤外吸収スペク
トルを表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 陽イオン交換基を導入可能な高分子、
    polyA、陰イオン交換基を導入可能な高分子、
    polyB、イオン交換基を導入しない互いに異なる
    2種類の高分子、polyC1及びpolyC2とがpolyC1
    −polyA−polyC2−polyB−polyC1の順に結合さ
    れた5元ブロツク共重合体のpolyA部分に陽イオ
    ン交換基を導入し、polyB部分に陰イオン交換基
    を導入してなる両性イオン交換体。 2 陽イオン交換基を導入可能な高分子、polyA
    が不飽和カルボン酸エステル類、シアノ基をもつ
    モノマー類、アルキリデンマロン酸エステル類、
    α−シアノアクリル酸エステル類、あるいは芳香
    族環をもつビニル化合物のうちのいずれかの重合
    体である特許請求の範囲第1項に記載の両性イオ
    ン交換体。 3 陰イオン交換基を導入可能な高分子、polyB
    がビニルピリジン類、ビニルピリミジン類、ビニ
    ルキノリン類、ビニルカルバゾール類、ビニルイ
    ミダゾール類、あるいは (n=1〜3、R1及びR2は各々炭素数が1から
    12のアルキル基)で表わされるo、m、p−ビニ
    ルフエニルアルキレンジアルキルアミン誘導体の
    うちのいずれかの重合体である特許請求の範囲第
    1項または第2項に記載のイオン交換体。 4 イオン交換基を導入しない高分子、polyC1
    及びpolyC2がジエン系モノマーの重合体である
    特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載
    のイオン交換体。 5 polyC1及びpolyC2部分が架橋されている特
    許請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の
    イオン交換体。 6 陽イオン交換基を導入したpolyA部分が架橋
    されている特許請求の範囲第1項〜第5項のいず
    れかに記載の両性イオン交換体。 7 陰イオン交換基を導入したpolyB部分が架橋
    されている特許請求の範囲第1項〜第6項のいず
    れかに記載の両性イオン交換体。
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