JPH04283405A - 浮上型複合磁気ヘッド - Google Patents

浮上型複合磁気ヘッド

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JPH04283405A
JPH04283405A JP4715491A JP4715491A JPH04283405A JP H04283405 A JPH04283405 A JP H04283405A JP 4715491 A JP4715491 A JP 4715491A JP 4715491 A JP4715491 A JP 4715491A JP H04283405 A JPH04283405 A JP H04283405A
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magnetic
core
gap
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film
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JP4715491A
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English (en)
Inventor
Isao Sakaguchi
勇夫 坂口
Shunichi Nishiyama
俊一 西山
Chiharu Mitsumata
千春 三俣
Makoto Goto
良 後藤
Keiichi Kondo
圭一 近藤
Masanobu Yamazaki
山崎 昌信
Hideji Takahashi
秀治 高橋
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置に於
て使用する、一対のフェライト等の強磁性酸化物のコア
片で磁気コア構成し、一対のコア片の両方の磁気ギャッ
プ対向面に、金属磁性薄膜を設けた両膜の浮上型複合磁
気ヘッドに関する。詳しくは、両膜の平行型複合磁気ヘ
ッドの磁気ギャップ深さを規制するコア側の疑似ピ−ク
信号レベルを低減した磁気ヘッドに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、磁気ディスク装置での情報の書き
込み、読み出しに用いられている磁気ヘッドとしては、
例えば米国特許3823416号及び特公昭57−56
9号に示されているような、全体を高透磁率の酸化物磁
性材料で構成し、スライダ−の後端部に磁気ギャップを
設けたモノリシックタイプの磁気ヘッドが多く使用され
ていた。しかし、磁気ディスク装置の高密度化に伴い記
録媒体の高保持力化が進み、従来の磁気ヘッドでは十分
な書き込みが出来なくなリ、その磁気ギャップに発生さ
せる磁界強度を従来より高くする必要があった。そこで
、強磁性酸化物を磁気コアとした磁気ヘッドに於て、磁
気ヘッドの磁気ギャップ近傍部にフェライトより飽和磁
束密度の高い金属磁性薄膜を形成した複合型磁気ヘッド
が種々提案されている。その一例として、特開昭58−
14311号に開示してあるようなモノリシックタイプ
の複合磁気ヘッドがある。しかし、高周波での記録再生
を可能とするためには低インダクタンスであることが要
求され、所定のコイル巻数を施しながら低インダクタン
スを実現するためには磁気回路を小さく構成する必要が
ある。 【0003】このような観点から磁気ヘッド全体を磁性
材料で構成せず、磁気コアを非磁性のスライダ−中に埋
設固着した構成のコンポジットタイプの浮上型複合磁気
ヘッドが米国特許3562444号に開示された。更に
、高保持力の媒体に対して十分に記録可能で、かつ高周
波での記録再生が可能なインダクタンスの小さな浮上型
磁気ヘッドとして、高周波での透磁率が高いMn−Zn
フェライト等をコア片として、磁気ギャップ部に高飽和
磁束密度の金属磁性薄膜を成膜した磁気コアを非磁性ス
ライダ−中に埋設した物が開示されている。このような
コンポジットタイプの浮上型複合磁気ヘッドの例として
、特開昭60−154310号、特開平2−56709
号等がある。 【0004】近年、磁気ディスク装置に於いても記録媒
体のディスクの高保持力化が増々進み、将来的には保持
力Hcが1500〜2000Oeの媒体が使用されるこ
とは明らかである。このような高保持力媒体に充分記録
可能な磁気ヘッドの一例として、磁気ギャップを介して
両方のフェライトコア片に、高飽和磁束密度を有する金
属磁性薄膜を成膜した図9に示すような平行型で両膜の
複合型磁気ヘッドがある。前記構成の複合磁気ヘッドは
、高保持力媒体の使用に対応する諸条件を満足する優れ
た磁気ヘッドであるが、最大の問題としてガラス等を用
いて高温にて磁気コアを形成する際に、金属磁性薄膜と
磁気コアとの相互拡散、薄膜形成条件やコアと金属磁性
薄膜の熱膨張係数の差等により金属磁性薄膜の被着初期
層の磁気特性が劣化し、磁気コアとの接合部に磁気的な
不連続が生じ、信号再生時にその接合部が疑似ギャップ
として働き、図10に示す様な疑似ピ−ク信号が現れ再
生出力の周波数特性にうねりを生じる問題がある。その
ために、平行型の複合磁気ヘッドの最大の問題である疑
似ピ−ク信号の対策として、特開昭63−311611
号に開示されている様な、金属磁性薄膜と磁気ヘッドコ
アとの相互拡散の防止を目的に、フェライト等の強磁性
酸化物からなる基板上に、まず下地膜としてCr等10
0〜1000Åの厚さで成膜し、次いで金属磁性薄膜を
成膜し、疑似ギャップの形成を防止する方法が提案され
ている。 【0005】メタルテ−プ等の採用により高保磁力化が
先行しているVTR等では、両膜の複合磁気ヘッドがす
でに広く採用されているが、疑似ギャップによる前記問
題を避けるため、アジマスロスを利用して疑似ギャップ
となる接合部と磁気ギャップとを非平行とする図11、
図12のような構造の複合磁気ヘッドが採用されている
。しかしながら、図11、図12に示すような構造では
金属磁性薄膜を20μm程度に厚くする必要があり、金
属磁性薄膜の磁気特性の低下を始めとして、膜剥離によ
る歩留低下、あるいは被着に長時間を要して生産性が悪
い等の諸問題がある。磁気ディスク装置用の両膜複合磁
気ヘッドとしては、信頼性、特性面(周波数特性向上)
から金属磁性膜が極力薄いことが必要で、従って、第9
図に示す様に金属磁性薄膜と磁気ギャップが平行になっ
ている構成が望ましい。 【0006】片膜の磁気ヘッドでは、疑似ギャップとな
るコアと金属磁性膜の接合部は一箇所であるが、両膜ヘ
ッドの場合、二箇所となり再生出力波形は、図10に示
すように磁気ギャップによる主ピ−ク信号と、その両側
に2個の疑似ピ−ク信号がある波形となる。疑似ピ−ク
信号が2個あるということは、疑似ギャップ1個の場合
(片膜ヘッドの場合))と比べ、片方の疑似ピ−ク信号
が低減できても、低減出来ない他方の疑似ピ−ク信号の
影響により、主ピ−ク信号と二つの疑似ピ−ク信号が干
渉し主ピ−ク信号レベルを下げたり、上げたりする事で
生じる再生出力の周波数特性のうねりが2倍となってし
まう。この問題を回避するために、特開昭60−160
008号では磁気ギャップの両側に配置した金属磁性膜
の膜厚を異なる膜厚にすることにより、2個の疑似ピ−
ク信号が同時に主ピ−ク信号と干渉することを避け、あ
る周波数での再生出力を補償する方法を開示している。 しかし、この方法は磁気ディスク装置の仕様により使用
する周波数がそれぞれ異なるため、アイテム毎に金属磁
性膜の膜厚を、その都度調整することが必要であること
から量産性、生産性に問題がある。従って、本発明では
高保磁力を有する記録媒体に、高周波、高密度記録再生
に適し、疑似ピ−ク信号による再生出力の周波数特性に
うねりの発生が少なく、狭トラック化が容易で、かつ生
産性、量産性に優れた両膜の平行型複合磁気ヘッドを提
供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】従来より、疑似ピ−ク信
号の原因となる疑似ギャップ形成の防止策として、Cr
をはじめとして、SiO2、Al2O3 等の種々の下
地膜により対策することが良く知られている。しかし、
両膜の複合磁気ヘッドに対しては、図10に示す様に磁
気ギャップ深さより深い位置まで、金属磁性薄膜を形成
したコア側(以下、「I型コア」と記すことがある。)
の疑似ピ−ク信号(I)は、ほとんど問題の無いレベル
となったが、磁気ギャップ深さを規制するコア側の疑似
ピ−ク信号(C)が発生してしまう事が実験の結果判明
した。そこで、磁気ギャップ深さを規制するコア側(以
下「C型コア」と記すことがある。)の疑似ピ−ク信号
の発生原因を分析した。その結果、この疑似ピ−ク信号
(C)は従来考えられていた要因(疑似ギャップ形成に
よる疑似ピ−ク信号)とは異なり、C型コア側の磁気ギ
ャップ近傍の膜の形状、体積等の寸法的要因に起因する
ものであると考え、種々検討の末、磁気ギャップ深さを
C型コア上に成膜した金属磁性薄膜の膜厚以下にする事
でC型コア側の疑似ピ−ク信号を低減できることが解っ
た。 【0008】本発明は、両側にサイドレ−ルを有する非
磁性セラミックからなるスライダ−と、前記サイドレ−
ルの一方に設けられたスリットと、そのスリット内にガ
ラスにより固定された一対のコア片からなる磁気コアと
を有する構成で、その磁気コアは強磁性酸化物からなる
一対のコア片の対向面が平行に配置されて磁気ギャップ
を形成していると共に、一対のコア片の対向面の両方に
厚さ5um以下の金属磁性膜が形成されており、前記磁
気コアのトラック面にトラック幅を規制する切り欠きが
設けられており、その切り欠きの深さが前記磁気ギャッ
プの深さ以上である浮上型磁気ヘッドであって、磁気ギ
ャツプの深さが、その磁気ギャップ深さを規制する側の
コア片の金属磁性薄膜の膜厚以下であること特徴とする
浮上型複合磁気ヘッドを提供するものである。また、本
発明は金属磁性薄膜の厚さが5μm以下の複合磁気ヘッ
ドに効果的であるが、膜厚の薄い3μm以下の金属磁性
薄膜を用いた複合磁気ヘッドにはより一層効果的である
。 【0009】 【作用】図4は本発明の特徴を示すもので、磁気ギャッ
プ深さGdとC型コア側に成膜した金属磁性薄膜(例え
ばFe−Al−Si系膜)の厚さの比と、主ピ−ク信号
に対するC型コア側の疑似ピ−ク信号レベルの比(SG
P)の関係を示す。この図からGd/金属磁性薄膜膜厚
を1.0以下つまりGdを金属磁性薄膜の膜厚以下にす
ればSGPが5%以下になることが解る。従って、本発
明によれば図5に示すように、C型コア側の疑似ピ−ク
信号をSGP=5%以下と実使用上問題の無い水準にま
で低減でき、再生出力におけるうねりが小さく、高保持
力媒体に対して良好な記録特性を有する両膜型ヘッドの
性能を十分に発揮できるものである。 【0010】 【実施例】本発明を添付図面を参照しながら以下に詳細
を説明する。図2は本発明の一実施例による浮上型複合
磁気ヘッドの全体構成を示す斜視図である。11は非磁
性スライダ−、12はスライダ−11の一方のサイドレ
−ルに設けられたスリット部、13はスリット部12に
埋設された磁気コア、14はその磁気コア13を固着す
るガラスである。スライダ−11のサイドレ−ル15の
端部に磁気コア13が固着されているので、安定した浮
上を実現するためには磁気コア13が埋設固着されてい
る部分の平面度を良好に加工することが重要である。 尚、スライダ−11としては熱膨張係数105〜115
×10−7 /℃、空孔率0.5%以下のCaTiO3
 からなる非磁性セラミックを用いるのが好ましい。図
3は磁気コア13の拡大斜視図の一例である。 【0011】また、図3は磁気コアの拡大斜視図を示す
。21、22はそれぞれMn−Zn単結晶フェライトか
らなるC型及びI型コア片と称される磁性体であり、2
3、24はI型及びC型コア片上に被着されたFe−A
l−Si系薄膜である。27は、C型コア片21とI型
コア片22との間に形成されたコイル巻線用の空間であ
り、その上部にC型コア片21とI型コア片22を接合
するガラス部28が設けられている。磁気コア13のト
ラック面にはトラック幅を規制する切り欠き26が形成
されている。切り欠き26は磁気コア13の摺動方向に
延在する。これにより磁気ギャップ25のトラック幅T
wは任意に設定することが出来るが切り欠き26の深さ
Dは磁気ギャップ25の深さGdより深くする必要があ
る。なお磁気ギャップ25はスパッタリング等により被
着されたSiO2等のギャップ規制膜により形成されて
いる。高密度記録を達成する上でギャップ長さGl及び
トラック幅Twは小さくなる傾向にあり、磁気ディスク
装置用としては現在1μm以下のGl、及び15μm以
下のTwのものが用いられている。また、C型コア片1
は図1に示す様にギャップ深さGdの範囲ではI型コア
片2とはギャップ長Glの距離を保ち平行であるが、そ
れ以上では角度θをなしている。角度θは、一般にエ−
ペックス角と称され、記録再生能力から30〜60°と
するのが望ましい。 【0012】この磁気ヘッドは以下のプロセスにより製
造することができる。まずI型コア片及びC型コア片を
構成すべきフェライト材料のブロックを準備する。この
フェライト材料としては飽和磁束密度が高く、かつ高周
波での透磁率が極力大きいMn−Znフェライトが良好
であるが、更に望ましくはMn−Znフェライト単結晶
フェライトが適切である。Mn−Zn単結晶フェライト
を用いる場合、その好適な組成範囲としては、MnO:
26〜32モル%、ZnO:14〜21モル%、残部F
e2O3が挙げられる。 【0013】I型及びC型コアブロック上の両方にFe
−Al−Si系合金膜をスパッタリングで成膜する。そ
の時の膜厚は5μm以下であることが望ましいが、更に
より望ましくは3μm以下が良い。スパツタの条件とし
ては安定な放電を維持するため5〜12mTorrのA
rガス圧が望ましい。また電力は合金タ−ゲットの温度
上昇による割れを防ぐと共に、80nm/分程度の膜生
成速度を得るために、600〜1200W(直径150
mmのタ−ゲットの例)が望ましい。Fe−Al−Si
膜の組成としては高透磁率を得るため、重量基準で83
〜86%のFe、5〜8%のAl、8〜11%のSiが
望ましい。特に磁歪定数を小さくする目的で、重量基準
で83.5〜85%のFe、5〜7%のAl、9〜10
.5%のSiのものが望ましい。Fe−Al−Si膜に
は耐食性を向上させる目的で微量の添加物を加えても良
い。この場合、2重量%以下のTi、Ru、Cr等を単
独あるいは複合添加するのが望ましい。 【0014】次に図7に示すようにFe−Al−Si薄
膜33、34を被着したI型コア片32、C型コア片3
1を接触させ、巻線窓34中に置いたガラス棒38を加
熱流入させることにより接合する。この場合、接合ガラ
スは軟化点540〜630℃熱膨張係数94〜103×
10−7/℃の物が好ましい。このような物性を示す接
合用ガラス(第一のガラス)としてはPbO−SiO2
にアルカリ金属酸化物(K2O、Li2O、Na2O等
)を加えた系、またはPbO−SiO2−B2O3−A
l2O3にアルカリ金属酸化物を加えた系が適している
。このような系での好ましい組成範囲は重量基準で、2
8〜49%のSiO2、44〜59%のPbO、7〜1
3%のアルカリ金属酸化物からなる組成、または28〜
49%のSiO2、5〜15%のB2O3、7〜13%
のアルカリ金属酸化物、残部PbOからなる組成である
。また後者の系には5〜12%のAl2O3を添加して
も良い。この接合用ガラスの特に好ましい一例として重
量基準で40PbO−37SiO2−13B2O3−1
0Na2Oの組成の物(軟化点560℃、95×10−
7 /℃)が挙げられる。 【0015】このガラスを使用し接合を行った磁気コア
の接合強度は5kg/mm2であり申し分なく、またF
e−Al−Si膜の侵食も認められない。なおB2O3
は高湿度下でのガラスの腐食を防止する作用を有する。 しかし、逆にB2O3が多すぎるとFe−Al−Si膜
あるいはMn−Znフェライトとの濡れ性が悪くなり、
接合強度が保てない。Al2O3は高温度下でのガラス
の変色を防止するが、逆に多すぎると軟化点が高くなり
接合できなくなる。アルカリ金属酸化物類はさらにガラ
スの流動性を調節する効果をねらっている。このような
ガラスを用い700〜760℃で接合を行う。この接合
ブロックを切断し、磁気コアを得ることが出来る。 【0016】この磁気コアのスライダ−のスリット部へ
の固着は次のようにして行う。図7は接合した磁気コア
43をスライダ−41のスリット部42内に設置すると
共に、ガラス棒48をスライダ−41の上面に乗せた状
態を示す斜視図である。磁気コア43の切り欠き45は
、スライダ−の片端部44側に向けられているので、磁
気コア43が片端部44に押しつけられていても、スリ
ット部の内面との間に隙間47が形成されている。磁気
コア43の固定はバネ材46による仮固定で容易に達成
される。ガラス棒48は第二のガラスとして磁気コア4
3をスリット部42に固着するものであり、このガラス
としては熱膨張係数87〜96×10−7/℃、軟化点
370〜480℃程度のものが好ましい。このような性
質を示す組成としては、重量基準で70〜83%のPb
O、3〜10%のAl2O3、4〜10%のSiO2、
4〜10%のB2O3のものがあり、特に好ましい一例
として80PbO−7Al2O3−6SiO3−7B2
O3(重量%)がある。このガラスの熱膨張係数は93
×10−7/℃であり軟化点は440℃である。このガ
ラスを用いて例えば530℃で固着すれば、クラックの
無い接合を行うことが出来る。以上のように第二のガラ
スによる磁気コアのスリット部への固着には、一般にガ
ラスを500〜580℃に加熱して磁気コアの両側の隙
間に流入させ、その後磁気ヘッドの空気ベアリング面を
研削後研磨加工し、磁気ヘッドを完成する。 【0017】図8に明確に示されるように、磁気コア4
3とスライダ−のスリット部42の一方の内面との隙間
は、磁気コア43の下部においては零であるが(すなわ
ちスライダ−のスリット部の一方の内面に磁気コア43
が接触しているが)、上部においてはで示されるように
十分な幅となっている。これにより磁気コア43は両側
に設けられた第二のガラス層によりスリット部内に強固
に固定されることになる。以上は、磁気コア片としてC
型及びI型のものについて記したが、本発明のコア片の
形状はこれに限定されるものではなく、たとえばC型と
C型のコア片の組合せについても同様である。本発明を
さらに以下の具体的な実施例により詳細に説明する。 【0018】(実施例1)図1、図3、に示す構造の磁
気コアを形成するために、Mn−Zn単結晶フェライト
からなるC型コアブロック及びI型コアブロックを作成
した。各C型コアブロック及びI型コアブロックは外周
スライサ−により成形し、平面研削盤で研削後ラップ機
により研磨し、研磨クロロセン煮沸を行い、クロロセン
中、アセトン中およびアルコ−ル中でそれぞれ超音波洗
浄を行った。次に、I型コアブロック上、及びC型コア
ブロック上にマグネトロンスパッタ装置によりFe−A
l−Si薄膜を形成した。マグネトロンスパッタ装置の
投入電力は0.8Kw、アルゴン圧は8mTorr、基
板温度は200℃であった。またFe−Al−Si薄膜
は重量基準で85%のFe、6%Al及び9%のSiか
らなる組成を有し、厚さは2.0μmである。Mn−Z
n単結晶フェライトの組成はMnO:30モル%、Zn
O:15.5モル%、Fe2O3:54.モル%である
。 金属磁性薄膜の特性はBs=11,000G、Hc=0
.3〜0.5Oeで、5MHzにおける透磁率=1,0
00〜2,000、磁歪定数=+1×10−6であった
。次に、Fe−Al−Si薄膜を形成したI型コアブロ
ック上にRFスパッタ装置を用いて、0.3Kwの投入
電力、5mTorrのアルゴン圧、150℃の基板温度
で0.5μmの膜厚のSiO2ギャップ規制膜を形成し
た。 【0019】さらにC型コアブロックとI型コアブロッ
クを接合した第一のガラスの組成は以下の通りであった
。 PbO −−−−−−40重量% SiO2−−−−−−37重量% B2O3 −−−−−−13重量% Na2O−−−−−−10重量% この第一のガラスの軟化点は560℃、熱膨張係数は9
5×10−7/℃であった。第一のガラスによるコアブ
ロックの接合は、電気炉によりN2ガス中で300℃/
時間の昇温速度で加熱し、700℃に30分間保持して
行った。このようにして接合したコアブロックを、平面
研削盤及びラップ機を用いて研削、研磨し、ワイヤ−ソ
−により厚さ152μmに切断した。次に各磁気コアの
トラック幅を規制するために、高剛性ダイサ−により幅
141μmと147μmの2種類、深さ155μmの切
り欠きを形成した。このようにして得られた磁気コアの
寸法諸元は以下の通りである。 磁気コア幅      Cw  =152μmトラック
幅      Tw  =5μm,11μmギャップ長
さ    Gl  =0.55μmエ−ペックス角  
  θ  =45度【0020】次に熱膨張係数が10
8×10−7/℃、空孔率が0.15%のCaTiO3
セラミックからなるスライダ−の一方のサイドレ−ルの
端部に、長さ1.5mm、幅220μmのスリット部を
形成し、その中に前記磁気コアを板バネにより固定して
、下記組成の第二のガラスにより固着した。 PbO  −−−−−−− 78重量%SiO2 −−
−−−−−   6重量%AlO3 −−−−−−− 
  7重量%B2O3  −−−−−−−   7重量
%第二のガラスの熱膨張係数は91×10−7/℃、軟
化点は440℃であった。これを電気炉でN2 中30
0℃/時間の昇温速度で加熱し、540℃の温度に30
分保持することによりスリット部と磁気コアとの隙間に
流入させた。このようにして得た磁気ヘッドの空気ベア
リング面を鏡面研磨盤及びラップ機により研削、研磨し
切り欠き深さDは、30μm、ギャップ深さGdは2μ
m前後とし本発明の浮上型複合磁気ヘッドとした。 【0021】この磁気ヘッドを用い、3.5インチのC
o−Ni系スパッタ磁気ディスク媒体を使用し、浮上量
0.15μm、周速9.75m/sで、書き込み周波数
1F=2MHz、2F=4MHz、書き込み電流20m
A0−P (コイル巻数=21×2タ−ン)の条件で電
磁変換特性の測定を行った。図5は、測定に使用した磁
気ディスク媒体の保持力Hcと、ヘッドの書き込み能力
を示すオ−バライトO/Wの関係を示す。一般にO/W
値の絶対値が大きいとヘッドの書き込み能力が良好であ
ると判断され、媒体の保持力が高くなると書き込み能力
が不足してO/Wは低下する傾向にある。図中のAはト
ラック幅が11μm、Bは5μmの本発明の両膜の複合
磁気ヘッドを示す。Cは比較用(従来ヘッド)として、
磁気コアがMn−Zn単結晶フェライトからなるI型コ
ア側のみに金属磁性膜(Fe−Al−Si系膜)を設け
たトラック幅11μm、平行型で片膜の複合磁気ヘッド
を示す。一般的にO/Wの特性は−30dB以上必要と
される。前記測定条件下においては、従来の片膜磁気ヘ
ッドはトラック幅11μmで媒体保持力が1400Oe
が書き込み能力の点から限界であるが、本発明の両膜の
磁気ヘッドによれば、トラック幅が11μmの時は20
00Oe、5μmでも1800Oeまで書き込み可能で
あリ、5μmの狭トラックの磁気ヘッドでも十分に対応
できることが分かった。 【0022】表1に本発明と従来の磁気ヘッドの限界記
録密度D50の比較を示す。尚この時使用した媒体の保
持力は1500Oeである。この結果からも本発明が従
来品に比べ良好であり高密度記録化が可能となることが
解る。 【0023】      【0024】図6は、本発明によりSGPが
5%以下となった時の再生出力の周波数特性のうねり状
態を示すものである。ここでは、金属磁性薄膜の膜厚に
よる磁気特性の影響を少なくするために、本発明、比較
例共に同一の膜厚とした。A1はギャップ深さGdがそ
の磁気ギャップ深さを規制する側のコア片に成膜された
金属磁性薄膜の膜厚以下の本発明の磁気ヘッド(ここで
は、Gd=1.0μm、膜厚2μm)、A2はギャップ
深さGdが金属磁性薄膜の以上の比較例の磁気ヘッド(
ここでは、Gd=4.0μm、膜厚2μm)を示す。G
d=4.0μmの磁気ヘッドに比較して、本発明のGd
=1μmの磁気ヘッドの周波数特性のうねりが小さくな
っている。図6の結果は、本発明のギャップ深さGdを
、その磁気ギャップ深さを規制するコア側に成膜された
金属磁性薄膜の膜厚以下にすることにより疑似ピ−ク信
号の低減に効果があり、その結果として、周波数特性の
うねりを改善できることを表わしている。尚、金属磁性
薄膜の膜厚が5μm磁気ヘッドでも同様の比較を行った
が、同様の傾向があることが確認できた。 【0025】 【発明の効果】本発明は、磁気ディスク装置の高密度化
で磁気ヘッドに要求される特性の一つである周波数特性
向上(限界記録密度D50の向上)の点から、有利とな
る金属磁性薄膜を極力薄くできる構成の磁気ギャップの
両サイドに金属磁性薄膜を有する両膜の複合磁気ヘッド
で、金属磁性薄膜とギャップ深さの関係をコントロ−ル
することにより、疑似ピ−ク信号の低減が可能となり、
両膜型ヘッドの利点を十分に発揮でき、今後の高保磁力
媒体を搭載する高密度磁気ディスク装置用の磁気ヘッド
として有効である。 【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気コアのI型コアとC型コアの突合
せ部の磁気ギャップ近傍側面の拡大図である。
【図2】本発明の一実施例による浮上型複合磁気ヘッド
を示す斜視図である。
【図3】本発明の浮上型複合磁気ヘッドに組み込まれる
磁気コアの一例を示す斜視図である。
【図4】ギャップ深さGdと金属磁性薄膜の比と、疑似
ピ−ク信号レベルSGPの関係を示す図である。
【図5】媒体保磁力とオ−バライトとの関係を示すグラ
フである。
【図6】周波数特性を示すグラフである。
【図7】I型コアブロックとC型コアブロックとを組合
せた後、接合用ガラス棒を巻線窓内に挿入した図を表わ
す図である。
【図8】浮上型複合磁気ヘッドの磁気コアをスライダ−
のスリットに保持するための第二のガラスを充填する工
程を表わす図である。
【図9】両膜の平行型磁気コアのトラック面を浮上面側
からみた磁気ギャップ近傍の拡大図である。
【図10】疑似ピ−ク信号を持つ孤立再生波形を表わす
図である。
【図11】VTR用で採用されている磁気ヘッドの構成
を示す一例である。
【図12】VTR用で採用されている磁気ヘッドの構成
を示す一例である。
【符号の説明】
1  C型コア 2  I型コア 3  金属磁性薄膜 4  金属磁性薄膜 5  磁気ギャップ 11  スライダ− 12  スリット 13  磁気コア 14  二次ガラス 15  サイドレ−ル 16  サイドレ−ル 21  C型コア片 22  I型コア片 23  金属磁性薄膜 24  金属磁性薄膜 25  磁気ギャップ 26  切欠き 27  巻線窓 28  接合ガラス Tw  トラック幅 Gl  ギャップ長さ Gd  ギャップ深さ D    切欠き深さ θ    エ−ペックス角 Cw  磁気コア幅

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  両側にサイドレ−ルを有する非磁性セ
    ラミックからなるスライダ−と、前記サイドレ−ルの一
    方に設けられたスリットと、そのスリット内にガラスに
    より固定された一対のコア片からなる磁気コアとを有し
    、前記磁気コアは、強磁性酸化物からなる一対のコア片
    の対向面が平行に配置されて磁気ギャップを形成してい
    ると共に、一対のコア片の対向面の両方に厚さ5μm以
    下の金属磁性薄膜が形成されており、前記磁気コアのト
    ラック面にトラック幅を規制する切り欠きが設けられて
    おり、その切り欠きの深さが前記磁気ギャップの深さ以
    上である浮上型磁気ヘッドにおいて、前記磁気ギャツプ
    の深さが、その磁気ギャップ深さを規制する側のコア片
    の金属磁性薄膜の膜厚以下であること特徴とする浮上型
    複合磁気ヘッド。
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