JPH04283217A - 水性樹脂組成物 - Google Patents

水性樹脂組成物

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JPH04283217A
JPH04283217A JP6940891A JP6940891A JPH04283217A JP H04283217 A JPH04283217 A JP H04283217A JP 6940891 A JP6940891 A JP 6940891A JP 6940891 A JP6940891 A JP 6940891A JP H04283217 A JPH04283217 A JP H04283217A
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JP6940891A
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Tomoshi Nishimura
智志 西村
Hidekimi Hirasawa
秀公 平澤
Tamio Iimure
民雄 飯牟礼
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性樹脂組成物に関し
、特に密着性、硬化性、風味保持性及び耐蝕性を改良し
た金属缶、特に食缶及び飲料缶の内面用として好適な水
性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶用塗料は、金属缶の加工、流通又
は内容物等から受ける諸条件に十分に耐えることが必要
である。また作業環境の衛生上及び火災・爆発等の防災
上の諸問題の対応が重要で、特に飲料用缶及び食用缶に
ついては食品衛生上の要件を満足することが必要である
。このため、近年、水性塗料が広く使用されるようにな
った。
【0003】このような状況の中で、水性エポキシ樹脂
組成物は、取扱いが容易なため特に注目され、各種の組
成物が提案されている。例えば、特公昭64−9347
号公報には、エポキシ樹脂と高酸価のアクリル樹脂とを
アミン水溶液に分散させた水性コーティング組成物が開
示されている。また、特公平1−25489号公報には
、予め高酸価アクリル樹脂と芳香族エポキシ樹脂との部
分エステル結合物、並びにレゾール型フェノール樹脂を
混合したものを、アミンを添加した水性媒体中に分散さ
せた水性樹脂分散液が記載されている。
【0004】更に、特公平1−25488号公報には、
高酸価アクリル樹脂と芳香族エポキシ樹脂とを分散前に
予め部分的にエステル結合させ、更にフェノール樹脂が
該アクリル樹脂又は/及び該芳香族エポキシ樹脂に予備
縮合させたものを、アミンを添加した水性媒体中に分散
させた水性樹脂分散液が開示されている。
【0005】しかしながら、これら従来の水性エポキシ
樹脂組成物は、一般に塗膜の硬化性が十分でなく、また
組成物によっては、耐蝕性、風味保持性又は塗料固形分
含量が低く、スプレー作業性が不十分であったりして、
塗装作業性と良好な塗膜の形成の両立は困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、固形分含量が高く、スプレー作業性が良好で
あり、かつ塗膜の硬化性、密着性、耐蝕性及び風味保持
性が優れた水性樹脂組成物を提供することを目的とする
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、アクリル樹脂と
オキシラン環を有するエポキシ樹脂とを水分散前には結
合させず、それらの少なくともいずれかをレゾール型フ
ェノール樹脂及び/又はアミノ樹脂と予備縮合させて、
高分子量化と分散安定性の向上を図り、これをアミン等
の水溶液に分散させた組成物が、上記目的を達成するこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、〔レゾール型フェノ
ール樹脂及び/又はアミノ樹脂〕(C成分)を酸価10
0〜500のアクリル樹脂(A成分)及び/又はエポキ
シ樹脂(B成分)に、予備縮合させた後、下記(1)〜
(8)の成分のいずれかを揮発性塩基水溶液に分散させ
た水性樹脂組成物である。 (1)〔(C)と予備縮合した(A)〕及び(B)(2
)〔(C)と予備縮合した(A)〕、(A)及び(B) (3)〔(C)と予備縮合した(B)〕及び(A)(4
)〔(C)と予備縮合した(B)〕、(A)及び(B) (5)〔(C)と予備縮合した(A)〕及び〔(C)と
予備縮合した(B)〕 (6)〔(C)と予備縮合した(A)〕、〔(C)と予
備縮合した(B)〕及び(A) (7)〔(C)と予備縮合した(A)〕、〔(C)と予
備縮合した(B)〕及び(B) (8)〔(C)と予備縮合した(A)〕、〔(C)と予
備縮合した(B)〕、(A)及び(B)
【0009】以
下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明で使用するアクリル樹脂(A)は、
α,β−不飽和カルボン酸とそれと共重合性のモノマー
とを反応させて得られる共重合体である。α,β−不飽
和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等の
不飽和一塩基性酸又はマレイン酸、フマル酸等の不飽和
二塩基性酸若しくはそのモノアルキル(炭素数1〜12
)エステル等が例示される。
【0011】また、共重合性のモノマーとしては、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(
メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキ
ル;スチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン等のス
チレン系モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチルエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプ
ロピルエステル等のヒドロキシル基含有アクリルモノマ
ー;マレイン酸ジメチルエステル、マレイン酸ジブチル
エステル、フマル酸ジメチルエステル、フマル酸ジブチ
ルエステル等の不飽和二塩基性酸ジアルキルエステル;
酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;ジメチル
(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド類;(メタ
)アクリルニトリル等が例示される。
【0012】共重合反応は、通常、両モノマーを有機溶
媒中で、ベンゾイルパーオキサイド又はアゾビスイソブ
チロニトリル等の遊離基発生剤を重合開始剤として、8
0〜150℃の温度で行う。
【0013】両モノマーの混合割合は、得られるアクリ
ル樹脂(A)の酸価が100〜500、好ましくは15
0〜350となるような割合である。酸価が100未満
では水性媒体中における分散安定性、塗膜の耐加工性及
び用途によっては風味保持性が低下する。500を超え
ると塗膜の耐蝕性、耐熱水性及び耐レトルト性が低下す
る。アクリル樹脂(A)の数平均分子量は3,000〜
80,000が好ましい。3,000未満では耐加工性
、耐蝕性及び風味保持性が低下し、80,000を超え
ると適正塗装粘度における固形分含量が低下する。
【0014】本発明で使用するオキシラン環を有するエ
ポキシ樹脂(B)は、ビスフェノールA、F、B又はそ
れらのハロゲン置換体とエピハロヒドリンとの縮合単位
を40%以上、好ましくは60%以上含み、数平均分子
量1,000以上、好ましくは3,000以上の末端に
1個以上のオキシラン環を含むエポキシ樹脂で、以下の
方法で製造することができる。また、これらのエポキシ
樹脂は、それらの混合物を使用してもよい。
【0015】1.ビスフェノールA、F、B又はそのハ
ロゲン核置換体とエピハロヒドリン又はβ−メチルエピ
ハロヒドリンの反応により得られるエポキシ樹脂。 2.1項のエポキシ樹脂とビスフェノールA、F、B又
はそのハロゲン核置換体の反応により得られるエポキシ
樹脂。 3.1又は2項のエポキシ樹脂と(無水)フタル酸、(
無水)マレイン酸、アジピン酸等の二塩基性酸の反応に
より得られる変性エポキシ樹脂。 4.1又は2項のエポキシ樹脂と酢酸、酪酸、安息香酸
、ヒマシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、トール油脂肪酸等の
一塩基性酸の反応により得られる変性エポキシ樹脂。 5.(多価)アルコールと(多)塩基性酸の反応により
得られるポリエステルポリオールと1又は2項のエポキ
シ樹脂から得られる変性エポキシ樹脂。ここに、多価ア
ルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール又はトリメチロールプロパン等が挙げられ
る。多塩基性酸の例としては、(無水)フタール酸、(
無水)マレイン酸、アジピン酸等の二塩基性酸;無水ト
リメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。
【0016】本発明で使用するレゾール型フェノール樹
脂及び/アミノ樹脂(C)のレゾール型フェノール樹脂
としては、フェノール、炭素数1〜12のアルキル置換
基を有するフェノール、ビスフェノールA、F、B等と
ホルムアルデヒドをアルカリ性触媒で反応させて得られ
るレゾール型フェノール樹脂及び/又はそのアルキル(
炭素数1〜8)エーテル化物又はアリルエーテル化物等
が挙げられる。また、アミノ樹脂としては部分メチル化
メラミン樹脂、完全メチル化メラミン樹脂、部分ブチル
化メラミン樹脂、完全ブチル化メラミン樹脂等のメラミ
ン樹脂;部分メチル化尿素樹脂、完全メチル化尿素樹脂
等の尿素樹脂が挙げられる。
【0017】アクリル樹脂(A)とレゾール型フェノー
ル樹脂及び/又はアミノ樹脂(C)の予備縮合は、(A
)/(C)の使用割合が、固形分重量比で100/50
0〜100/1の範囲が好ましい。アクリル樹脂の量が
100/1を超えると塗膜の耐蝕性が低下し、予備縮合
の効果が発揮されない。一方100/500未満では、
塗膜の風味保持性が低下する。より好ましくは、100
/100〜100/5である。
【0018】また、エポキシ樹脂(B)とレゾール型フ
ェノール樹脂及び/又はアミノ樹脂(C)の予備縮合は
、(B)/(C)の使用割合が、固形分重量比で100
/100〜100/0.5の範囲が好ましい。エポキシ
樹脂の量が100/1を超えると塗膜の密着性及び耐蝕
性が低下し、予備縮合の効果が発揮されない。一方10
0/100未満では塗膜の風味保持性が低下する。より
好ましくは100/30〜100/1である。
【0019】以上の予備縮合は、50〜150℃で30
分〜5時間反応させて行う。
【0020】本発明の水性樹脂組成物の製造において、
アクリル樹脂(A)(以下、レゾール型フェノール樹脂
及び/又はアミノ樹脂と予備縮合したものを含む)、エ
ポキシ樹脂(B)(以下、レゾール型フェノール樹脂及
び/又はアミノ樹脂と予備縮合したものを含む)を溶解
することのできる有機溶剤を使用することができる。通
常、使用する溶剤の例としては、イソプロパノール、ブ
タノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノー
ル等のアルコール;エチレングリコール、ジエチレング
リコール、1,3−ブチレングリコール等のグリコール
;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレング
リコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル;
エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールメチルエーテルプロピオネート等のグリコ
ールエーテルエステル;メチルイソブチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン;トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素等;及びそれらの混合物が挙げられる。
【0021】しかしながら、アクリル樹脂(A)及びエ
ポキシ樹脂(B)を溶解するために使用する有機溶剤量
は、取扱い作業に支障のない範囲で少ないほど好ましい
。必要ならば、水性樹脂組成物から常圧又は減圧下に脱
溶剤してもよい。水性樹脂組成物の最終有機溶剤含有量
は、20重量%以下とすることが好ましい。
【0022】アクリル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)
との使用割合(A)/(B)は固形分重量比で1/10
〜1/1の範囲が好ましい。アクリル樹脂(A)の使用
量が1/10未満では分散安定性が低下し、1/1を超
えると塗膜の耐蝕性、耐熱水性、耐レトルト性及び風味
保持性が低下する。より好ましくは15/100〜50
/100である。
【0023】〔フェノール樹脂及び/又はアミノ樹脂〕
(C)をアクリル樹脂(A)及び/又はエポシキ樹脂(
B)を予備縮合後、押発性塩基水溶液に分散させる成分
としては、下記(1)〜(8)のいずれかの成分である
。 (1)〔(C)と予備縮合した(A)〕及び(B)(2
)〔(C)と予備縮合した(A)〕、(A)及び(B) (3)〔(C)と予備縮合した(B)〕及び(A)(4
)〔(C)と予備縮合した(B)〕、(A)及び(B) (5)〔(C)と予備縮合した(A)〕及び〔(C)と
予備縮合した(B)〕 (6)〔(C)と予備縮合した(A)〕、〔(C)と予
備縮合した(B)〕及び(A) (7)〔(C)と予備縮合した(A)〕、〔(C)と予
備縮合した(B)〕及び(B) (8)〔(C)と予備縮合した(A)〕、〔(C)と予
備縮合した(B)〕、(A)及び(B)
【0024】本
発明の水性樹脂組成物では、揮発性塩基を添加してpH
を5〜11とした水溶液中において、アクリル樹脂(A
)のカルボキシル基が第四アンモニウム塩を形成して、
水分散性を与える。
【0025】揮発性塩基(D)としては、アンモニア;
メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチ
ルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン等のアル
キルアミン;エタノールアミン、メチルエタノールアミ
ン、ジメチルエタノールアミン等のアミノアルコール;
モルホリン等の環状アミンが例示される。
【0026】揮発性塩基(D)水溶液にアクリル樹脂(
A)及びエポキシ樹脂(B)を分散させる方法としては
、以下の方法がある。
【0027】分散法 1.(A)溶液と(B)溶液の混合物に(D)溶液を加
えて分散させる。 2.(A)溶液と(B)溶液の混合物を(D)溶液に加
えて分散させる。 3.(A)溶液に(D)溶液を加え分散させた後、(B
)溶液を加えて分散させる。 4.(A)溶液を(D)溶液に加え分散させた後、(B
)溶液を加えて分散させる。 5.(B)溶液に(D)溶液の一部を加えてから、(A
)溶液を加え、しかる後に残りの(D)溶液を加えて分
散させる。 6.(A)溶液に(D)溶液の一部を加えてから、(B
)溶液を加え、しかる後に残りの(D)溶液を加えて分
散させる。 7.(A)溶液及び(B)溶液のそれぞれに(D)溶液
の一部を加え、しかる後に残りの(D)溶液を加えて分
散させる。 8.上記混合方法のうち、(D)溶液の添加方法におい
て、(A)溶液及び/又は(B)溶液の一部に、あらか
じめ(D)溶液で水分散性にしておき、その後に残りの
(A)溶液及び/又は(B)溶液を加えて分散させる。 9.なお、以上の方法から派生する分散法に限定される
ものではない。以上の各溶液の混合は、30〜95℃、
好ましくは60〜90℃に加熱し、撹拌しながら、添加
溶液を徐々に加えて均一溶液とする。必要により、水を
加えて、所望の固形分含量又は粘度に調整する。
【0028】本発明の水性樹脂組成物は、必要により、
更にフェノール樹脂及び/又はメラミン樹脂、尿素樹脂
等のアミノ樹脂、p−トルエンスルホン酸等の硬化触媒
を添加して、水性塗料組成物とすることができる。使用
するメラミン樹脂の例としては、部分メチル化メラミン
樹脂、完全メチル化メラミン樹脂、部分ブチル化メラミ
ン樹脂、完全ブチル化メラミン樹脂等が挙げられる。ま
た、尿素樹脂の例としては、部分メチル化尿素樹脂、完
全メチル化尿素樹脂が、更に、フェノール樹脂の例とし
ては、フェノール、アルキルフェノール、ビスフェノー
ルA、F、B又はそれらのハロゲン置換体から得られる
レゾール型又はノボラック型フェノール樹脂、あるいは
それらの炭素数1〜8のアルキルエーテル化樹脂又はア
リルエーテル化樹脂が挙げられる。
【0029】本発明の水性樹脂組成物は、組成物の特性
を損なわない範囲で、用途に適した防錆剤、顔料又は充
填剤等を配合して、防錆プライマー、防錆性塗料等の水
性塗料組成物又は水性印刷インキ等としても使用できる
【0030】本水性樹脂組成物は基材として金属、例え
ば、鉄鋼板、アルミニウム板、及び鉄鋼板の表面に亜鉛
、スズ、クロム、ニッケル、アルミニウム等の単独又は
複数金属をめっき処理しためっき鋼板、あるいは、これ
らの表面をクロム酸、リン酸等で化学処理又は電解処理
したもの、更には紙、木材等の塗装に有用である。塗装
方法は公知の方法が利用できる。すなわちエアスプレー
、エアレススプレー、ロールコーター、電着塗装、浸漬
塗装、及びハケ塗り等である。
【0031】硬化条件としては常温乾燥も可能であるが
、80〜350℃の温度範囲、10秒〜30分の強制乾
燥が好ましい。
【0032】
【作用】水性樹脂組成物において、フェノール樹脂及び
/又はアミノ樹脂を単に混合した場合は、フェノール樹
脂又はアミノ樹脂の数平均分子量が、例えば1,000
以上になると、エマルジョンの分散安定性が低下する。 そのため比較的低分子量樹脂を用いるので硬化性、風味
保持性及び耐蝕性の低下が認められる。
【0033】本発明ではあらかじめ、フェノール樹脂及
び/又はアミノ樹脂をアクリル樹脂とエポキシ樹脂の少
なくともいずれかと予備縮合させ一体化させているので
、良好な水分散性を与える。上記の物性の低下は起きな
い。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明を詳細に説明す
るが、これにより本発明の範囲が特に限定されるもので
はない。以下、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を
示す。
【0035】合成例1:アクリル樹脂の合成スチレン2
40部、アクリル酸エチル180部、メタクリル酸35
8部、ブチルセロソルブ170部、n−ブタノール30
0部及び過酸化ベンゾイル15部の混合物の1/4を窒
素置換したフラスコに仕込み、80〜90℃に加熱し、
その温度で残りの3/4を4時間かけて徐々に滴下した
。次いで、過酸化ベンゾイル2部及びブチルセロソルブ
50部の混合物を30分かけて徐々に滴下した。滴下終
了後、更に同温度で2時間撹拌して、固形分60%、固
形分酸価300のアクリル樹脂溶液を得た。
【0036】合成例2:アクリル樹脂の合成マレイン酸
モノブチル667部、スチレン330部、アクリル酸エ
チル90部、ブチルセロソルブ175部、n−ブタノー
ル500部及びアゾビスイソブチロニトリル21部の混
合物の1/4を窒素置換したフラスコに仕込み、120
〜130℃に加熱し、その温度で残りの3/4を2時間
かけて徐々に滴下した。次いで、アゾビスイソブチロニ
トリル3部及びブチルセロソルブ50部の混合物を30
分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、更に同温度で2
時間撹拌して、固形分60%、固形分酸価200のアク
リル樹脂溶液を得た。
【0037】合成例3:エポキシ樹脂の合成フラスコに
エポキシ樹脂エピコート1009(商品名:シェル化学
製、エポキシ当量3,100)500部、ブチルセロソ
ルブ133部及びセルソブアセテート200部を仕込み
、120℃で加熱撹拌溶解させて、固形分60%のエポ
キシ樹脂溶液を得た。
【0038】合成例4:エポキシ樹脂の合成フラスコに
エポキシ樹脂、エピコート1007(商品名:シェル化
学製、エポキシ当量2,400)500部、アジピン酸
7.6部、トリ(n−ブチル)アミン1部、及びセロソ
ルブアセテート338部を仕込み、120℃で5時間反
応させ、固形分60%、固形分酸価0.2のエポキシ樹
脂溶液を得た。
【0039】合成例5:レゾール型フェノール樹脂の合
成 石炭酸94部、37%ホルマリン405部及び25%水
酸化ナトリウム水溶液211部を混合し、50℃で2時
間反応させた。塩酸で中和後、酢酸エチル/n−ブタノ
ール=1/1の混合溶剤で抽出して、固形分80%のレ
ゾール型フェノール樹脂溶液を得た。
【0040】 合成例6:アリル化レゾール型フェノール樹脂の合成合
成例5と同一の配合で、同例と同様に反応させた後、ア
リルクロリド80部を加えて同温度で1時間反応させ、
合成例5と同様に処理して、固形分80%のアリル化レ
ゾール型フェノール樹脂溶液を得た。
【0041】合成例7:レゾール型フェノール樹脂の合
成 ビスフェノールA228部、37%ホルマリン243部
及び水酸化ナトリウム100部を混合し、65℃で3時
間反応させた。塩酸で中和後、n−ブタノールで抽出し
て、固形分60%のレゾール型フェノール樹脂溶液を得
た。
【0042】合成例8〜12:アクリル樹脂の合成表1
に示す組成の混合物のそれぞれの1/4を窒素置換した
フラスコに仕込み、80〜90℃に加熱し、その温度で
残りの3/4を4時間かけて徐々に滴下した。次いで過
酸化ベンゾイル2部及びメチルイソブチルケトン50部
の混合物を30分かけて徐々に滴下した。滴下終了後更
に同温度で2時間撹拌して、表1に示す固形分、固形分
酸価のアクリル樹脂溶液を得た。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1 フラスコに合成例1で得たアクリル樹脂溶液500部及
び合成例6で得たアリル化レゾール型フェノール樹脂溶
液125部を仕込み、70℃で3時間撹拌した。このも
のはGPCによる分子量測定により、予備縮合なされて
いることを確認した。これに、イオン交換水1,789
部とジメチルエタノールアミン89部の混合液を加え、
同温度で撹拌した。30分後70℃に加温した合成例4
で得たエポキシ樹脂溶液1,170部を30分かけて徐
々に滴下した。更に同温度で30分撹拌を続け、固形分
31%、pH7.1、粘度510cP(以下いずれも2
5℃)の水性樹脂組成物を得た。これを厚さ0.30m
mのアルミニウム板の片面に、乾燥塗布量70mg/d
m2 、100μmのアルミニウム箔の両面に乾燥塗布
量70mg/dm2 となるように塗布し、250℃で
30秒焼き付けた。片面塗装板に対して、耐加工性、耐
蝕性、耐レトルト性及び耐熱水性を、両面塗装板に対し
て、過マンガン酸カリウム消費量及び風味保持性を下記
評価試験法に従って評価し、結果を表2に示した。
【0045】
【表2】
【0046】評価試験法 a)耐加工性 試験片に同じ板厚のアルミニウム板を1枚挟み、バイス
でしめる。50倍ルーペで加工部の塗膜のワレ程度を判
定した。 ○:ワレなし △:若干のワレあり ×:かなりのワレあり
【0047】b)耐蝕性 裏面をポリエステルテープでシールした試験片を沸騰し
た3%食塩水に1時間浸漬して、塗膜面の腐食程度を判
定した。 ○:腐食なし △:若干の腐食あり ×:かなりの腐食あり
【0048】c)耐レトルト性 試験片をレトルト殺菌機にて、125℃で30分間処理
して、塗膜の白化の程度を判定した。 ○:白化なし △:若干白化あり ×:かなり白化あり
【0049】d)耐熱水性 試験片をイオン交換した沸騰水中に1時間浸漬して、塗
膜の白化の程度を判定した。 ○:白化なし △:若干白化あり ×:かなり白化あり
【0050】e)過マンガン酸カリウム消費量両面塗装
の試験片を耐圧ガラスビンに入れ、塗膜面との接触比が
1cm2 /1mlとなるように活性炭処理した水道水
を入れ密閉した後、レトルト殺菌機にて、125℃で3
0分間処理し、処理液を食品衛生法記載の試験法に準じ
て測定した。 ○:5ppm 以下 △:5〜10ppm ×:10ppm 以上
【0051】f)風味保持性 両面塗装の試験片を耐圧ガラスビンに入れ、塗膜面との
接触比が1cm2 /1mlとなるように、活性炭処理
した水道水を入れ密封した後、レトルト殺菌機にて、1
25℃で30分処理した。その後50℃で3ヶ月保存し
た後、官能試験を行った。 ○:全く変化なし △:若干変化あり ×:かなり変化あり
【0052】g)水性樹脂組成物の安定性水性樹脂組成
物を同量のイオン交換水と混合して、50℃で10日放
置して、沈降の程度を判定した。 ○:沈降なし △:若干の沈降あり ×:かなりの沈降あり
【0053】実施例2 合成例6で得たアリル化レゾール型フェノール樹脂溶液
125部の代わりにヘキサメトキシメチルメラミン10
0部を用いた以外は、実施例1と同様にして塗膜を作成
した。塗膜の評価結果を表2に示す。
【0054】実施例3 フラスコに合成例3で得たエポキシ樹脂溶液1,333
部及び合成例5で得たレゾール型フェノール樹脂溶液6
0部及びヘキサメトキシメチルメラミン2部を仕込み、
80℃で3時間撹拌し、フェノール樹脂及びメラミン樹
脂予備縮合エポキシ樹脂溶液を得た。このものはGPC
による分子量測定により予備縮合がなされていることを
確認した。30℃に冷却して、合成例2で得たアクリル
樹脂溶液333部を加え均一にし、更にイオン交換水1
,733部とジメチルエタノールアミン38部の混合液
を加え、撹拌しながら50℃で、減圧により脱溶剤して
固形分30%、pH7.4、粘度650cPの水性樹脂
組成物を得た。これから実施例1と同様にして塗膜を作
成した。塗膜の評価結果を表2に示す。
【0055】実施例4 フラスコに合成例4で得たエポキシ樹脂溶液1,000
部及び合成例7で得たレゾール型フェノール樹脂溶液2
00部を仕込み、80℃で3時間撹拌して、GPCによ
る分子量測定により予備縮合がなされていることを確認
して、フェノール樹脂予備縮合エポキシ樹脂溶液を得た
。一方、合成例1で得たアクリル樹脂溶液667部及び
合成例7で得たレゾール型フェノール樹脂溶液50部を
仕込み、80℃で30時間撹拌して、フェノール樹脂予
備縮合アクリル樹脂溶液を得た。このものはGPCによ
る分子量測定により予備縮合がなされていることを確認
した。これを30℃に冷却した後、前記のフェノール樹
脂予備縮合エポキシ樹脂溶液1,200部を加え均一に
した後、イオン交換水2,569部とジメチルエタノー
ルアミン114部の混合液を加え、70℃に加温し、3
0分撹拌して、固形分25%、pH7.5、粘度330
cPの水性樹脂組成物を得た。これから実施例1と同様
にして塗膜を作成した。塗膜の評価結果を表2に示す。
【0056】実施例5 フラスコに実施例3のフェノール樹脂予備縮合エポキシ
樹脂溶液1,396部、イオン交換水150部及びトリ
(n−プロピル)アミン15部を仕込み、撹拌しながら
80℃に昇温してから、合成例2で得たアクリル樹脂溶
液333部を加えて、同温度で1時間撹拌した後、更に
イオン交換水1,561部とトリ(n−プロピル)アミ
ン45部の混合液を30分かけて徐々に滴下した。同温
度で更に30分撹拌を続け、固形分30%、pH7.5
、粘度520cPの水性樹脂組成物を得た。これから実
施例1と同様にして塗膜を作成した。塗膜の評価結果を
表2に示す。
【0057】比較例1(特公昭64−9347号の水性
樹脂組成物) フラスコに合成例1で得たアクリル樹脂溶液500部、
イオン交換水1,789部とジメチルエタノールアミン
89部の混合液を仕込み、70℃で撹拌した。30分後
、70℃に加温した合成例4で得たエポキシ樹脂溶液1
,170部を30分かけて徐々に滴下した。更に同温度
で30分撹拌を続けた後、25℃に冷却してから合成例
6で得たアリル化レゾール型フェノール樹脂溶液125
部を加え、固形分30%、pH6.8,粘度400cP
の水性樹脂組成物を得た。これから実施例1と同様にし
て塗膜を作成した。塗膜の評価結果を表2に示す。
【0058】実施例6、7、8及び比較例2、3表3に
示すように、フラスコに合成例8〜12で得たそれぞれ
のアクリル樹脂溶液667部及び実施例3に示すフェノ
ール樹脂予備縮合エポキシ樹脂溶液1,000部を配合
し、充分に撹拌して均一にしてからイオン交換水及び表
3に示すジメチルエタノールアミンを加え、70℃に加
温して30分撹拌、それぞれ固形分25%、pH6.6
〜7.7、粘度430〜650cPの水性樹脂組成物を
得た。これから実施例1と同様にして塗膜を作成した。 下記試験法に従って評価した水性樹脂組成物の安定性及
び塗膜の評価結果を表3に示す。
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】本発明の水性樹脂組成物においては、ア
クリル樹脂とエポキシ樹脂を必須成分としてレゾール型
フェノール樹脂及び又はアミノ樹脂をアクリル樹脂とエ
ポキシ樹脂の少なくともいずれかと予備縮合させたもの
を、揮発性塩基水溶液に分散させているので、分散液安
定性は良好であり、その塗膜の硬化性、耐加工性、耐蝕
性、耐レトルト性、耐熱水性及び風味保持性は優れたも
のである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  〔レゾール型フェノール樹脂及び/又
    はアミノ樹脂〕(C成分)を酸価100〜500のアク
    リル樹脂(A成分)及び/又はエポキシ樹脂(B成分)
    に、予備縮合させた後、下記(1)〜(8)の成分のい
    ずれかを揮発性塩基水溶液に分散させた水性樹脂組成物
    。 (1)〔(C)と予備縮合した(A)〕及び(B)(2
    )〔(C)と予備縮合した(A)〕、(A)及び(B) (3)〔(C)と予備縮合した(B)〕及び(A)(4
    )〔(C)と予備縮合した(B)〕、(A)及び(B) (5)〔(C)と予備縮合した(A)〕及び〔(C)と
    予備縮合した(B)〕 (6)〔(C)と予備縮合した(A)〕、〔(C)と予
    備縮合した(B)〕及び(A) (7)〔(C)と予備縮合した(A)〕、〔(C)と予
    備縮合した(B)〕及び(B) (8)〔(C)と予備縮合した(A)〕、〔(C)と予
    備縮合した(B)〕、(A)及び(B)
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