JPH0428134Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は文字や図形などが複数に記載された紙
面上の必要箇所を暫定的にマークし、暫時その箇
所から目を逸らせた後でも、必要に応じて直ちに
同箇所を認識できるようにしたマーカーに関す
る。

［従来の技術］ 従来、この種の目的に近いものとしては、表示
用窓を有する枠体の上方に突体構成板を設け、そ
の突体前面に粘着テープが設けてあるようにした
マーカーが発表されている。（実開昭58−164772
号公報参照） ［考案が解決しようとする問題点］ 辞書や地図のごとく、同一紙面上に多くの情報
がびつしりと記載された文章を取り扱う場合に
は、ある一箇所から他の一箇所に目を移す場合、
初めの箇所を指先で押さえておくなどの配慮が必
要であつたが、これら注目箇所の数が多くなる
と、それも困難となる。たとえばよく経験すると
ころでは、辞書をたよりに英書を読む場合、読者
は英書の中の知らない単語に出会うと、辞書を開
いてその単語を捜すわけであるが、やつと辞書か
ら単語を見付け調べた訳語を英文の方に当てはめ
てみようとしても、今度は英書の中の目的の単語
を見付け出すのが大変である。同様のことが辞書
の方にも言えるわけで、辞書や書物の中の同じ箇
所を求めて、何回もこれを捜さなければならない
という煩わしさと不便があつた。また、前記実開
昭58−164772号公報のものは、表示用窓によつて
マーク部を示すようになつており、また取付け取
外し用の摘み部もないため、カレンダー上の特定
日の指示のごとく、マークすべき面積が一定であ
り、また比較的に長時間の指示には適していて
も、辞書や電話帳などのページ内の特定箇所の指
示に用いるには不具合があつた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は斯様な実情に鑑み、この問題の不具合
を解決するために創案したもので、即ち目印部を
設けた基板の裏面に軟粘着部を設け、基板表面に
はこれと一体に摘み部を設けたマーカーを、上記
摘み部を摘み、前記目印が或る一箇所を指すよう
に向けて軟粘着部で粘着し、次に同一ページある
いは異なるページの他の一箇所を捜し、同様に別
のマーカーを使用してマークし、照合が解決する
とそれぞれのマーカーを、その摘み部を摘んで剥
がすもので、同じ箇所を何回も捜す不便を解消す
ると共に、取扱いを容易ならしめることを目的と
したものである。

［作用］ 本考案は、暫時目を逸らした後も、再度この箇
所に注目する必要が生ずると予想される場合に、
摘み部を摘んでこの目的の箇所の近くに、目印部
２をこの箇所に向けて、マーカーを紙面上に置
き、指で摘み部を押し付けると、基板１の裏面に
は軟粘着部３が設けてあるので、マーカーは紙面
に軟粘着し、紙面が傾斜したり湾曲したりしてい
ても、あるいはこのページを繰つて他のページを
開いても、マーカーが外れて落ちるようなことは
なく、必要に応じて再びこの箇所を捜す場合に
は、それが異なるページであつても、このマーカ
ーを軟粘着したページは隣りのページとの間に、
摘み部のために隙間ができているので、このペー
ジを開きやすく、また鮮明な色をしたマーカーの
目印部が目的の箇所を指示してくれているので、
目的の箇所を捜すのに何ら不便がない。

また必要がなくなつた場合には、このマーカー
を容易に紙面から剥がすことができ、紙面に傷が
残るような心配はない。

［実施例］ 以下図面に基づいて説明する。第１図は本考案
に係るマーカーを裏面から見た斜視図、第２図は
同じく表面から見た斜視図である。１は赤、青、
黄などの鮮明な色のプラスチツクでできた円形の
基板で、この基板１の一部には、先端を尖部とし
て小さく突出させた目印部２が一体に設けてあ
る。また、基板１の裏面中央部には、軟粘着剤が
塗布された軟粘着部３を設けてあり、基板１の表
面中心線上には基板１に直角に突出する摘み部４
が一体に形成されている。

本マーカーの使用方法は次の通りである。使用
者はいくつかの箇所を比較照合しなければならな
いなどの理由から、一時的に視線を逸らさざるを
得ない箇所に対して、目印部がこの箇所を指すよ
うに、摘み部４を摘んでこのマーカーをこの箇所
を隠すことのないようにその近傍に当て、紙面に
押し付ければよい、そうすれば、マーカーは軟粘
着部３が紙面に当たり、マーカーはしつかりと紙
面に軟粘着し、紙面が湾曲していたり、またこの
ページを繰つて他のページを開いても、マーカー
が紙面から外れることはない。

したがつて、使用者は同一ページ内あるいは何
ページにもわたつて、照合すべきいくつもの箇所
にそれぞれマーカーを付着せしめ、これらの箇所
を比較照合することが容易である。

また必要がなくなつたときは、各マーカーの摘
み部を摘んで引つ張れば、軟粘着部３は容易に紙
面から剥がれ、マーカーを取り除くことができ
る。

［考案の効果］ 本考案は上述のように、目印部を設けた基板の
裏面に軟粘着部を設け、同じく表面には一体に摘
み部を設けたことを特徴としたマーカーで、この
マーカーを使用して一般の書籍、辞書、地図、電
話帳、名簿などに適用すれば、目印部が目的の箇
所を指すため同じ箇所を何回も捜す手間が省け、
また摘み部があるために摘みやすく、かつ剥がし
やすく、しかもマーカーを付着させたページを開
きやすので、たいへん便利であると共に能率も向
上する。また使用後は、これを剥がせば何回でも
繰り返して使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るマーカーを裏面から見た
斜視図。第２図は同じく表面から見た斜視図。 １……基板、２……目印部、３……軟粘着部、
４……摘み部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 目印部２を有する基板１の裏面に、軟粘着部３
   を設けるとともに、基板１の表面には、これと一
   体に摘み部４を設けたことを特徴とするマーカ
   ー。