JPH04281193A - 復水器上部スプレー系統 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】本発明はタービン設備の蒸気ター
ビン排気蒸気を凝縮する復水器にタービンバイパス蒸気
が流入するときにスプレーを行う復水器上部スプレー系
統に関するものである。

【０００３】

【従来の技術】従来の蒸気タービンの復水系統の一例を
図５に示す。図５において、蒸気発生器１で発生した蒸
気は主蒸気管２から主蒸気止め弁３および蒸気加減弁４
を介して高圧タービン５に導かれ、高圧タービン５で仕
事をした蒸気はさらにクロスアラウンド管６を介して低
圧タービン７に導かれ、低圧タービン７で仕事をした蒸
気は上部本体８および下部本体９から成る復水器内で凝
縮されて復水となり、ホットウェル１０に溜められる。

【０００４】ホットウェル１０内の復水は、復水ポンプ
１２で汲み上げられ、復水浄化装置１３および低圧給水
加熱器群１４を経て復水管１２から給水ポンプ１５に送
られ、給水ポンプ１５で加圧された給水は高圧給水加熱
器群１７を経て昇温され、給水管１６を介して蒸気発生
器１に送られる。

【０００５】一方、余分な蒸気は主蒸気管２から分岐し
たタービンバイパス管１８およびタービンバイパス弁１
９を通り、さらに復水器上部本体８に取付けられたター
ビンバイパス減圧管で減圧され、タービンバイパス蒸気
として復水器上部本体８に排出される。

【０００６】また復水器には、タービンバイパス蒸気が
流入したときの温度上昇や真空度低下などを防ぐために
復水をスプレーする復水器上部スプレー系統が設けられ
ている。このスプレー系統は復水管１１の復水浄化装置
１３の二次側から分岐した復水器上部スプレー水管２１
を通り復水器上部スプレー弁２２および流量計２４を経
て復水器上部本体８の内部に設置された復水器上部スプ
レー管２５から複数個のノズル２６を介してスプレーさ
れる。

【０００７】遠隔操作の復水器上部スプレー弁２２には
遠隔操作のバイパス弁２３が並列に設けられており、流
量計２４の指示に従って低流量のときバイパス弁２３が
開操作される。また復水器上部スプレー弁２２およびバ
イパス弁２３には、タービンバイパス弁１９とのインタ
ロック２７が設けられており、タービンバイパス弁の開
信号で復水器上部スプレー弁２３が開となり、復水器上
部本体８内にノズル２６を介して出射され、復水をスプ
レーするようになっている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の復水器上部
スプレー系統においては、復水器上部スプレー弁２２に
異物の噛み込みによる傷が生ずるとシートリークが発生
し、復水器上部スプレー管２５のノズル２６から小量の
水が常時排出される恐れがある。一方、低圧タービン７
からの排気蒸気は高流速で下方に流れ復水器下部本体９
内に設置された冷却管で熱交換されるが、この高速ター
ビン排気流内に復水器上部スプレー弁シートリーク水が
常時小量排出されると、水滴が高速で復水器内の構造物
や補強材に当って損傷を与える恐れがある。復水器上部
スプレー弁２２は定期的に点検されるが、長期間使用す
る間には上述のように異物の噛み込みによる弁座シート
部の傷などによってシートリークが発生する恐れがある
。

【０００９】本発明は、復水器上部スプレー弁のシート
リーク水を直接に復水器にバイパスさせて回収すること
によって、シートリーク水が復水器上部スプレー管のノ
ズルから吹き出すことを防止し、リーク水が低圧タービ
ンの高速排気流の流れに乗った水滴による復水器内構造
物の損傷を防止できる合理的な復水器上部スプレー系統
を提供することを目的としている。 ［発明の構成］

【００１０】

【課題を解決するための手段と作用】本発明は、復水器
上部スプレー系統の復水器上部スプレー弁の二次側配管
から分岐して復水器ホットウェルに接続される配管を設
け、復水器上部スプレー弁のシートリーク水を直接にホ
ットウェルにバイパスさせて回収し、これによって復水
器上部スプレー弁２２のシートリーク水が復水器上部ス
プレー管２５のノズル２６を通って常時排出されるのを
防止し、その水滴によって復水器内部構造物が損傷され
るのを防止したものである。

【００１１】

【実施例】本発明の一実施例を図１に示す。図１におい
ては、従来の図５における復水器上部スプレー弁２２の
二次側から分岐した排水管２８を設け、これをオリフィ
ス２９を介して復水器下方のホットウェル１０に直接に
接続しており、他は従来の図５と同じである。排水管２
８は復水器上部スプレー水管に比べて小口径の配管とし
、復水器上部スプレー弁２２のシートリーク水量を流し
得る容量を持つ排水管２８およびオリフィス２９を選定
する。

【００１２】プラント通常運転中は、タービンバイパス
弁１９は全閉となっており、復水器上部スプレー弁２２
およびバイパス弁２３も全閉状態となっているが、これ
らの弁にシート弁が発生すると、リーク水は排水管２８
およびオリフィス２９を介して復水器ホットウェルに位
置水頭差を利用して回収される。タービンバイパス弁１
９が開いたときは、復水器上部スプレー弁２２も開とな
ってスプレー水がノズル２６からスプレーされ、この場
合は排水管２８側を流れるバイパス流量は小さいので、
スプレー機能に影響を与えることはない。

【００１３】上述のように、図１の実施例では、復水器
上本部本体スプレー弁のシートリーク水を復水器上部本
体内部にスプレーすることなく復水器ホットウェルに回
収でき、従ってシートリーク水を低圧タービンの高速排
気流中にスプレーさせないので、復水器内部構造物を高
速排気流に乗った水滴によって損傷することがなくなる
。

【００１４】本発明の他の実施例を図２に示す。図２に
おいては、図１におけるオリフィス２９の代りに遠隔操
作の排水弁３０を設け、これをタービンバイパス弁１９
、復水器上部スプレー弁２２、およびバイパス弁２３と
インタロックさせており、復水器上部スプレー弁開で排
水弁３０は閉、復水器上部スプレー弁閉で排水弁３０は
開となるロジックインタロックを組んでいる。これによ
って復水器上部スプレー弁２２およびバイパス弁２３に
シートリークが発生したとき、シートリーク水は排水管
２７を介して直接にホットウェルに排水され、タービン
バイパス弁が開き、スプレー水が復水器上部スプレー弁
から流されるときは排水弁３０は閉となるので、スプレ
ー水が排水管２８にバイパスされることが無くなり、従
って図１の場合よりもスプレー機能が向上する。

【００１５】本発明のさらに他の実施例を図３に示す。 図３においては、復水器上部スプレー弁２２およびバイ
パス弁２３の出口二次側配管の部分にレベル検出部３１
およびレベルスイッチ３２を設けると共に、レベル検出
部３１から復水器ホットウェルに接続する排水管２８お
よび遠隔操作の排水弁３０を設け、この排水弁３０を復
水器上部スプレー弁２２、バイパス弁２３、およびター
ビンバイパス弁とインタロックして動作させている。

【００１６】図４はこのインタロックのロジックを示し
たもので、排水弁３０は、復水器上部スプレー弁が全閉
で、かつレベル検出部３１の水位が上昇してレベルスイ
ッチ３２からレベル高信号が出力されたとき開くように
なっている。従って、復水器上部スプレー弁２２および
バイパス弁２３が閉じておりかつシートリークが発生し
てシートリーク水が徐々にレベル検出部３１に溜り、あ
る一定水位に到達したとき、排水弁３０が開操作される
。また、タービンバイパス弁が開きスプレー弁２２また
はバイパス弁２３が開いているときは排水弁３０は閉と
なり、スプレー水はすべて復水器上部スプレー管２５側
へ流れノズル２６からスプレーされる。上述のようにシ
ートリーク水は復水器上部スプレー管側へ流れずホット
ウェル側にバイパスして回収されるので、低圧タービン
高速排気流内にスプレーされた水滴による復水器内構造
物の損傷を防止することができる。

【００１７】なお本発明は、タービン排気室スプレー系
統やタービンバイパス減圧管シール系統など復水器内に
水滴をスプレーするようなすべての系統において、弁の
シートリークによる復水器内構造物の損傷を防止するの
に適用可能である。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、蒸
気タービン排気蒸気を凝縮する復水器に高圧タービンバ
イパス蒸気が流入するときにスプレーを行う復水器上部
スプレー系統において、このスプレー系統のスプレーノ
ズルの手前から直接に復水器のホットウェルに通ずるバ
イパス経路を設け、スプレー水を供給するスプレー弁あ
るいはそのバイパス弁にシートリークが発生したときの
リーク水をバイパスさせているので、低圧タービンの高
速排気流内にリーク水が混入して復水器内の構造物や補
強材に損傷を与えるのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す系統図。

【図２】本発明の他の実施例を示す系統図。

【図３】本発明のさらに他の実施例を示す系統図。

【図４】図３の実施例における弁のインタロックを示す
ロジック図。

【図５】従来の復水器上部スプレー系統の一例を示す系
統図。

【符号の説明】

１…蒸気発生器、２…主蒸気管、３…主蒸気止め弁、４
…蒸気加減弁、５…高圧タービン、６…クロスアラウン
ド管、７…低圧タービン、８…復水器上部本体、９…復
水器下部本体、１０…ホットウェル、１１…復水管、１
２…復水ポンプ、１３…復水浄化装置、１４…低圧給水
加熱器群、１５…給水ポンプ、１６…給水管、１７…高
圧給水加熱器群、１８…タービンバイパス蒸気管、１９
…タービンバイパス弁、２０…タービンバイパス減圧管
、２１…復水器上部スプレー水管、２２…復水器上部ス
プレー弁、２３…復水器上部スプレー弁用バイパス弁、
２４…流量計、２５…復水器上部スプレー管、２６…ノ
ズル、２７…インタロック、２８…排水管、２９…オリ
フィス、３０…排水弁、３１…レベル検出部、３２…レ
ベルスイッチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　タービン設備の蒸気タービン排気蒸気
   を凝縮する復水器に高圧タービンバイパス蒸気が流入す
   るときにスプレーを行う復水器上部スプレー系統におい
   て、スプレー弁からスプレーノズルへの配管から分岐し
   て復水器のホットウェルへ通ずる分岐配管を設けると共
   に、この分岐配管にオリフィスまたはタービン弁の開閉
   動作とインタロックされた遠隔操作弁を設けたこと、を
   特徴とする復水器上部スプレー系統。