JPH04278286A - 半導体記憶装置およびそれからのデータ読出方法 - Google Patents

半導体記憶装置およびそれからのデータ読出方法

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JPH04278286A
JPH04278286A JP3042062A JP4206291A JPH04278286A JP H04278286 A JPH04278286 A JP H04278286A JP 3042062 A JP3042062 A JP 3042062A JP 4206291 A JP4206291 A JP 4206291A JP H04278286 A JPH04278286 A JP H04278286A
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Toyokatsu Nakajima
中島 豊勝
Mitsuru Sugita
充 杉田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体記憶装置およ
びそれからのデータ読出方法に関し、より特定的には、
改善された読出系を有する半導体記憶装置およびそれか
らのデータ読出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明は、シングルポートメモリおよび
マルチポートメモリのいずれにも適用可能であるが、以
下には、主としてマルチポートメモリの一種であるデュ
アルポートメモリについて従来技術の欠点を説明する。
【0003】図5は、デュアルポートメモリの利用形態
の一例を示すブロック図である。図において、デュアル
ポートメモリ1は2つの入出力ポートを備えている。一
方の入出力ポート(以下、Aポートと称す)は、システ
ムバス2を介してホストシステム3と接続される。デュ
アルポートメモリ1の他方のポート(以下、Bポートと
称す)は、システムバス4を介してスレーブシステム5
と接続される。ホストシステム3およびスレーブシステ
ム5は、データを処理するものであればどのような形態
であってもよいが、たとえばCPUを含むマルチプロセ
ッサシステムの場合が多い。そのため、ホストシステム
3はホストCPU31とROM32とRAM33とを備
えており、スレーブシステム5はスレーブCPU51と
ROM52とRAM53とを備えている。デュアルポー
トメモリ1は、その内部に記憶手段を含む。この記憶手
段は、ホストシステム3およびスレーブシステム5によ
って別々にアクセスされることが可能である。
【0004】上記のようなデュアルポートメモリ1は、
ホストシステム3とスレーブシステム5との間のデータ
の受渡しのために利用されることが多い。たとえば、ホ
ストシステム3とスレーブシステム5とが非同期に動作
する場合、各システム間で直接データの伝送を行なうこ
とは困難である。そこで、デュアルポートメモリ1を介
してデータの伝送を行なうことにより、各システムは必
要なときにデータの入出力を行なうことが可能となる。 それによって、システムのスループットが向上するとと
もに、各システム3および5は、互いに関連して動作し
、さらに大きなシステムを構築することができる。
【0005】図6は、従来のデュアルポートメモリの構
成の一例を示すブロック図である。図において、メモリ
セルアレイ10には、複数のワード線と複数のビット線
とが互いに交差して配置され、各ワード線と各ビット線
との交点にはメモリセルが配置されている。このメモリ
セルアレイ10に対して、Aポート用のデコーダ11a
およびセンスアンプ12aと、Bポート用のデコーダ1
1bおよびセンスアンプ12bとが設けられる。デコー
ダ11aにはアドレス入力端子13aを介してホストシ
ステム3からのAポートアドレスデータが与えられ、デ
コーダ11bにはアドレス入力端子13bを介してスレ
ーブシステム5からのBポートアドレスデータが与えら
れる。センスアンプ12aとAポートデータ入出力端子
14aとの間には、書込データのためのトライステート
バッファ15aと、読出データのためのトライステート
バッファ16aとが並列に設けられている。トライステ
ートバッファ15aの制御端子には、Aポート書込信号
入力端子17aを介してホストシステム3からライトイ
ネーブル信号が与えられる。トライステートバッファ1
5aは、このライトイネーブル信号に基づいてその出力
状態が制御される。トライステートバッファ16aの制
御端子には、Aポート読出信号入力端子18aを介して
ホストシステム3からリードイネーブル信号が与えられ
る。トライステートバッファ16aは、このリードイネ
ーブル信号に基づいてその出力状態が制御される。Bポ
ートについても同様に、センスアンプ12bとBポート
データ入力端子14bとの間には、書込データのための
トライステートバッファ15bと、読出データのための
トライステートバッファ16bとが並列に設けられてい
る。トライステートバッファ15bの制御端子には、B
ポート書込信号入力端子17bを介してスレーブシステ
ム5からライトイネーブル信号が与えられる。トライス
テートバッファ15bはこのライトイネーブル信号に基
づいてその出力状態が制御される。トライステートバッ
ファ16bの制御端子には、Bポート読出信号入力端子
18bを介してスレーブシステム5からリードイネーブ
ル信号が与えられる。トライステートバッファ16bは
このリードイネーブル信号に基づいてその出力状態が制
御される。
【0006】図7は、図6に示すメモリセルアレイ10
における1つのメモリセルに対する入出力構成を示す図
である。メモリセルアレイ10には、複数のメモリセル
101が行方向および列方向に沿ってマトリクス状に配
置されている。ここで、メモリセルアレイ10は、図7
に示すように、メモリセル101の各行につき2本のワ
ード線103aおよび103bが配置され、各列につき
2本のビット線104aおよび104bが配置されてい
る。また、1つのメモリセル101につき2個のトラン
スファゲートトランジスタ102aおよび102bが設
けられている。ワード線103a,ビット線104aお
よびトランスファゲートトランジスタ102aは、Aポ
ートに関連して設けられる。ワード線103b,ビット
線104bおよびトランスファゲートトランジスタ10
2bは、Bポートに関連して設けられる。このように、
図6および図7に示すデュアルポートメモリでは、Aポ
ートとBポートとのアクセス系統がまったく別個独立に
設けられている。そのため、ホストシステム3およびス
レーブシステム5は、同時にメモリセルアレイ10をア
クセスすることができる。
【0007】上記のような構成を有するデュアルポート
メモリ1では、ホストシステム3からの書込要求を受け
たときはトライステートバッファ15aが活性化され、
ホストシステム3からの書込データがセンスアンプ12
aに与えられ、スレーブシステム5からの書込要求を受
けたときはトライステートバッファ15bが活性化され
、スレーブシステム5からの書込データがセンスアンプ
12bに与えられる。また、ホストシステム3からの読
出要求を受けたときにはトライステートバッファ16a
が活性化され、選択されたメモリセルから読出されたデ
ータがAポートデータ入出力端子14aを介してホスト
システムに出力され、スレーブシステム5からの読出要
求を受けたときはトライステートバッファ16bが活性
化され、選択されたメモリセルから読出されたデータが
Bポートデータ入出力端子14bを介してスレーブシス
テム5に出力される。
【0008】図7に示すごとく、デュアルポートメモリ
は、一般に、ビット線,ワード線を1つのメモリセルに
対して2組ずつ設ける必要があるため、配線容量が大き
くなり、一般のROM,RAMに比べて2倍近いアクセ
スタイムを必要とする。したがって、デュアルポートメ
モリを用いたシステムを構築する場合、従来はCPUの
レディ機能(動作を待機する機能)を用いて、システム
が有する速度能力を最大限に引き出すようにしていた。
【0009】図8は、レディ機能付CPUを用いたマル
チプロセッサシステムを示している。図において、ホス
トシステム3およびスレーブシステム5には、それぞれ
、アドレスデコーダ34および54が設けられている。 アドレスデコーダ34は、システムバス2に出力される
アドレスデータをデコードし、デュアルポートメモリ1
がアクセスされるときにレディ信号を出力する。同様に
、アドレスデコーダ54は、システムバス4に出力され
るアドレスデータをデコードし、デュアルポートメモリ
1がアクセスされるときにレディ信号を出力する。 アドレスデコーダ34から出力されるレディ信号はホス
トCPU31のレディ端子(RDY端子)に与えられ、
アドレスデコーダ54から出力されるレディ信号はスレ
ーブCPU51のレディ端子(RDY端子)に与えられ
る。ホストCPU31およびスレーブCPU51は、そ
れぞれ、アドレスデコーダ34および54からレディ信
号が与えられると、デュアルポートメモリ1に対するア
クセス動作を所定時間待機する。
【0010】図9は、図5および図8に示すマルチプロ
セッサシステムの動作を説明するためのタイムチャート
である。なお、図9(1),(2)は図8に示すマルチ
プロセッサシステムの動作を示し、図9(3),(4)
は図5に示すマルチプロセッサシステムの動作を示して
いる。
【0011】まず、図9(1),(2)を参照して、図
8に示すマルチプロセッサシステムの動作を説明する。 図9は、CPU31(またはCPU51)の動作クロッ
ク信号の周期を示している。図9(2)は、処理a〜h
を実行する場合についてのCPU31(または51)の
動作タイミングを示している。図9(1),(2)に示
すように、CPU31(または51)は、動作クロック
信号に同期して動作を行なう。たとえば、ROM32(
または52)をリードして命令をフェッチする処理aは
動作クロック信号の第1周期において行なわれ、処理a
でフェッチされた命令に基づいてRAM33(または5
3)に書込を行なう処理bは動作クロック信号の第2周
期において行なわれる。ここで、注目すべきことは、処
理fの動作タイミングである。処理fは、処理eでフェ
ッチされた命令に基づいてデュアルポートメモリ1から
データを読出す処理である。前述したように、デュアル
ポートメモリ1はワード線およびビット線が各メモリセ
ルについて2組ずつ設けられているためアクセス速度が
遅いという欠点を有している。そのため、デュアルポー
トメモリ1からデータを読出す処理fは、図示した他の
処理に比べて実行のために長い時間を必要とする。そこ
で、CPU31(または51)が処理fの実行を開始す
ると同時に、アドレスデコーダ34(または54)がレ
ディ信号をCPU31(または51)に与える。これに
よって、CPU31(または51)は、処理fの終了を
所定時間だけ(図9(2)では動作クロック信号の1/
2周期)だけ待機する。これによって、CPU31(ま
たは51)は、デュアルポートメモリ1への読出アクセ
スに対して十分な時間が与えられ、デュアルポートメモ
リ1から正確なデータを読出すことができる。処理fの
動作が終了するとCPU31(または51)における待
機状態が解除され、CPU31(または51)は通常の
動作状態に戻る。
【0012】次に、図9(3),(4)を参照して、図
5に示すマルチプロセッサシステムの動作を説明する。 図9(3)はCPU31(または51)の動作クロック
信号の周期を示している。図9(4)は図9(2)の場
合と同様の処理a〜hを行なう場合についてのCPU3
1(または51)の動作タイミングを示している。図5
に示すマルチプロセッサシステムでは、各CPU31,
51が図8に示すマルチプロセッサシステムにおけるよ
うなレディ機能を有していない。そのため、デュアルポ
ートメモリ1からデータを読出す処理fのみについて処
理を実行するための時間を引き延ばすことができない。 そこで、図5に示すマルチプロセッサシステムでは、動
作クロック信号の周期を図8に示すマルチプロセッサシ
ステムで用いている動作クロック信号の周期の2倍にす
ることにより、処理fの実行に必要な時間を確保するよ
うにしている。その結果、処理f以外の他の処理につい
ても、その実行のための時間が図5に示すマルチプロセ
ッサシステムに比べて2倍になっている。
【0013】上述のごとく、レディ機能を持たないCP
Uを用いた図5に示すマルチプロセッサシステムは、各
処理の実行時間が無駄に引き延ばされており、CPUの
動作速度能力を十分に活用できていない。
【0014】以上説明したごとく、CPUの動作速度能
力を十分に引き出すためには、CPUにレディ機能を持
たせることが有効な方策である。しかしながら、ワンチ
ップマイクロコンピュータに用いられるCPUや、特定
用途向けCPUでは、CPUがレディ機能を有していな
い場合がある。このようなCPUを用いる場合には、シ
ステムの動作クロック信号の周波数を落とさなければな
らず、システム全体の動作速度性能が下がるという問題
点があった。このような問題点は、複数のポートを有す
るマルチポートメモリに限らず、シングルポートメモリ
においても生じる。たとえば、1つのシステムが動作速
度の異なる複数のメモリを使用する場合、動作速度の遅
いメモリとシステム間で上記のような問題が生じる。
【0015】ところで、マルチプロセッサシステムを構
築する場合、すでに単一のプロセッサシステム(たとえ
ばホストシステム)が完成しており、あとからホストシ
ステムのデータを一部利用するスレーブシステムを追加
して、全体としてマルチプロセッサシステムを完成させ
ることがある。この場合、図10に示すように、ホスト
CPU31が管理しているホストシステム内部のメモリ
のアドレス空間320の上に重ねてデュアルポートメモ
リのアドレスを配置できれば、ホストシステム側では管
理するメモリのアドレス空間が広がらないので、ホスト
システムのプログラムを何ら変更することなく、スレー
ブシステムを追加することができる。
【0016】しかしながら、従来では、ホストシステム
の内部メモリと同じアドレス空間にデュアルポートメモ
リのアドレス領域を配置することができなかった。なぜ
ならば、ホストCPU31がデュアルポートメモリから
データを読出そうとすると、同じアドレスを有する内部
メモリ領域も指定することになり、データの衝突が生じ
るためである。
【0017】したがって、既に完成されたホストシステ
ムに対してスレーブシステムを追加する場合は、図11
に示すように、デュアルポートメモリのアドレス領域を
ホストシステムの内部メモリのアドレス空間と重ならな
いように配置する必要があり、そのためホストシステム
側でのプログラムを作りなおさなければならないという
問題点があった。
【0018】上記問題点を、自動車のエンジン制御を例
に挙げてより具体的に説明する。自動車のエンジン制御
では、オートマチック車はトランスミッションの制御を
行なうためにエンジン制御システムのデータを必要とす
る。しかし、スポーツ仕様車に多く見られるようなマニ
アルシフト車では、トランスミッション制御をマイクロ
コンピュータで行なわない場合もあり得る。すなわち、
同一のエンジンを搭載した自動車でも、マイクロコンピ
ュータによるトランスミッション制御を必要とするもの
と、そうでないものとがある。このように、トランスミ
ッション制御用マイクロコンピュータを必要とするケー
スと必要としないケースとがあるエンジン制御用マイク
ロコンピュータシステムを設計する場合、ホストシステ
ムとデュアルポートメモリとのデータ伝送処理の有無に
応じて、異なったプログラムを作成しなければならない
ことは、二重手間で煩わしく、また管理上の問題も発生
しやすい。したがって、デュアルポートメモリのアドレ
ス領域は、できるだけそれを使用するシステムのアドレ
ス空間上に配置することが好ましい。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来では
、レディ機能を持たないCPUを有するシステムが低速
のメモリをアクセスする場合、システムの動作速度をメ
モリのアクセス速度に合わさなければならず、その結果
、システムの動作速度性能を下げてしまうという問題点
があった。
【0020】また、従来では、複数のシステムが1つの
マルチポートメモリを共有する場合、マルチポートメモ
リのアドレス領域をシステムの内部メモリのアドレス空
間上に重ねて配置すると、システムの内部メモリとマル
チポートメモリとの間でデータの衝突が生じるという問
題点があった。
【0021】それゆえに、この発明の目的は、上記のよ
うな問題点を解消し、システムが円滑にアクセス動作を
行なえるような半導体記憶装置およびそれからのデータ
読出方法を提供することである。
【0022】この発明の他の目的は、それを使用するシ
ステムの動作速度性能を最大限に引出し得るような半導
体記憶装置およびそれからのデータ読出方法を提供する
ことである。
【0023】この発明のさらに他の目的は、半導体記憶
装置のアドレス領域をそれを使用するシステムの内部メ
モリのアドレス空間上に重ねて配置しても、半導体記憶
装置の読出データとシステムの内部メモリの読出データ
とが衝突しないような半導体記憶装置を提供することで
ある。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる半導体
記憶装置は、メモリセルアレイと、選択手段と、記憶保
持手段と、アドレス識別手段と、伝送制御手段とを備え
ている。メモリセルアレイは複数のメモリセルを含む。 選択手段は、外部のシステムから与えられるアドレスデ
ータに基づいて、メモリセルアレイにおけるいずれか1
つのメモリセルを選択する。記憶保持手段は、それ自身
固有のアドレスが予め割り当てられており、選択手段に
よって選択されたメモリセルから読出されたデータを一
時的に記憶保持して外部のシステムへ出力する。アドレ
ス識別手段は、外部のシステムから与えられるアドレス
データがメモリセルのアドレスであるか記憶保持手段の
アドレスであるかを識別する。伝送制御手段は、アドレ
ス識別手段の出力に応答して、記憶保持手段についての
データの伝送を制御する。
【0025】この発明にかかる他の半導体記憶装置は、
メモリセルアレイと、選択手段と、記憶保持手段と、ア
ドレス識別手段と、アドレス空間検出手段と、伝送制御
手段とを備えている。メモリセルアレイは、複数のメモ
リセルを含み、システムの、内部メモリと重複したアド
レス空間を少なくともその一部に有する。選択手段は、
外部のシステムから与えられるアドレスデータに基づい
て、メモリセルアレイにおけるいずれか1つのメモリセ
ルを選択する。記憶保持手段は、それ自身固有のアドレ
スが予め割り当てられており、選択手段によって選択さ
れたメモリセルから読出されたデータを一時的に記憶保
持して外部のシステムへ出力する。アドレス識別手段は
、外部のシステムから与えられるアドレスデータがメモ
リセルのアドレスであるか記憶保持手段のアドレスであ
るかを識別する。アドレス空間検出手段は、外部のシス
テムから与えられたアドレスデータがメモリセルのアド
レスであるとき、このアドレスが外部のシステムの内部
メモリと重複したアドレス空間内に存在するアドレスか
否かを検出する。伝送制御手段は、アドレス識別手段と
アドレス空間検出手段との出力に応答して、記憶保持手
段についてのデータの伝送を制御する。
【0026】この発明にかかる半導体記憶装置のデータ
読出方法は、複数のメモリセルを含むメモリセルアレイ
と、外部のシステムから与えられるアドレスデータに基
づいてメモリセルアレイにおけるいずれか1つのメモリ
セルを選択するための選択手段と、それ自身固有のアド
レスが予め割り当てられており選択手段によって選択さ
れたメモリセルから読出されたデータを一時的に記憶保
持して外部のシステムへ出力する記憶保持手段とを備え
た半導体記憶装置からデータを読出すための方法であっ
て、次の動作ステップを備えている。まず、外部のシス
テムの第1の動作サイクルで、選択されたメモリセルか
らデータを読出して記憶保持手段に記憶保持する。次に
、第1の動作サイクルに続く外部のシステムの第2の動
作サイクルで、記憶保持手段の記憶データを読出す。
【0027】
【作用】上記において最初に示されたこの発明にかかる
半導体記憶装置では、選択手段によって選択されたメモ
リセルから読出されたデータは、記憶保持手段を介して
外部のシステムへ出力される。記憶保持手段には、それ
自身固有のアドレスが予め割り当てられている。アドレ
ス識別手段は、外部のシステムから与えられるアドレス
データがメモリセルのアドレスであるか記憶保持手段の
アドレスであるかを識別する。このアドレス識別手段の
出力に応答して、伝送制御手段は記憶保持手段について
のデータの伝送を制御する。したがって、外部のシステ
ムは半導体記憶装置からのデータの読出を、選択された
メモリセルから読出されたデータを記憶保持手段に記憶
保持させるステップと、記憶保持手段に記憶保持された
データを読出すステップとに分けて行なうことができる
。メモリセルアレイと記憶保持手段との間における配線
容量は小さいため、外部のシステムがメモリセルから直
接データを読出す場合に比べて、メモリセルから記憶保
持手段へのデータの転送は高速に行なわれる。また、記
憶保持手段は、高速動作が可能であるのでそこからのデ
ータの読出は極めて高速に行なわれる。したがって、外
部のシステムは、選択されたメモリセルから読出された
データを記憶保持手段に記憶保持する第1の動作と、記
憶保持手段に記憶保持されたデータを読出す第2の動作
とを、それぞれ通常の動作サイクル内で行なうことがで
きる。その結果、外部システムの動作クロック信号の周
波数を低減することなく半導体記憶装置からデータを読
出すことが可能となる。
【0028】上記において2番目に示されたこの発明に
かかる他の半導体記憶装置は、さらにアドレス空間検出
手段を備えている。このアドレス空間検出手段は、外部
のシステムから与えられたアドレスデータがメモリセル
のアドレスであるとき、このアドレスが外部システムの
内部メモリと重複したアドレス空間内に存在するアドレ
スか否かを検出する。そして、伝送制御手段は、アドレ
ス識別手段のみならずアドレス空間検出手段の出力にも
応答して、記憶保持手段についてのデータの伝送を制御
する。したがって、この半導体記憶装置も上記半導体記
憶装置と同様に、メモリセルからのデータの読出を、メ
モリセルから読出したデータを記憶保持手段に記憶保持
させる第1の動作と、記憶保持手段に保持されたデータ
を読出す第2の動作とに分けて行なうことができる。そ
して、第1の動作では記憶保持手段に記憶保持されたデ
ータを外部システムへ出力させず、第2の動作で記憶保
持手段に記憶保持されたデータを外部システムへ出力さ
せるようにすれば、たとえ外部システムの内部メモリと
メモリセルアレイ内のメモリセルとが重複指定されても
、データの衝突を避けることができる。
【0029】上記において最後に示されたこの発明にか
かる半導体記憶装置のデータの読出方法では、メモリセ
ルからのデータの読出を、外部システムにおける連続す
る2つの動作サイクルに分けて行なっている。すなわち
、外部システムの第1の動作サイクルでは、選択された
メモリセルからデータを読出して記憶保持手段に記憶保
持する。第1の動作サイクルに続く第2の動作サイクル
では、記憶保持手段の記憶データを読出す。このように
メモリセルからのデータの読出を連続する2つの動作サ
イクルに分けて行なうことにより、各動作サイクルで実
行される処理の時間を短くし、それによって外部システ
ムにおける動作クロック信号の周波数を低減しないよう
にしている。
【0030】
【実施例】図1は、この発明の一実施例にかかる半導体
記憶装置の構成を示すブロック図である。なお、この図
1に示す半導体記憶装置は、図6に示す半導体記憶装置
と同様にデュアルポートメモリとして構成されている。
【0031】図1に示すデュアルポートメモリは、以下
の点を除いて図6に示す従来のデュアルポートメモリの
構成と同様であり、相当する部分には同一の参照番号を
付し、その説明を適宜省略する。
【0032】図1に示す半導体記憶装置は、図6に示す
従来の半導体記憶装置が有する構成に加えて、リードバ
ッファ151と、スイッチ152と、アドレスデコーダ
153と、ORゲート154と、ANDゲート155,
156とを備えている。スイッチ152は、センスアン
プ12aとリードバッファ151の入力端との間に介挿
されている。リードバッファ151の出力端は、トライ
ステートバッファ16aの入力端に接続されている。ア
ドレスデコーダ153は、アドレス入力端子13aから
入力されるAシステムのアドレスデータをデコードして
、2つの識別信号、すなわちメモリアドレス識別信号d
1とバッファアドレス識別信号d2とを出力する。メモ
リアドレス識別信号d1は、Aシステムから入力される
アドレスデータが、メモリセルアレイ10におけるいず
れかのメモリセルのアドレスであるときHレベルとなる
。バッファアドレス識別信号d2は、Aシステムから入
力されるアドレスデータが、リードバッファ151に予
め割り当てられたアドレスであるときにHレベルとなる
。アドレスデコーダ153から出力されるメモリアドレ
ス識別信号d1およびバッファアドレス識別信号d2は
、ORゲート154に与えられる。ANDゲート155
,156の各一方入力端には、Aポート読出信号入力端
子18aから入力されるホストシステムのリードイネー
ブル信号が与えられる。ANDゲート155の他方入力
端には、アドレスデコーダ153からメモリアドレス識
別信号d1が与えられる。ANDゲート156の他方入
力端には、ORゲート154の出力が与えられる。AN
Dゲート155の出力は、開閉制御信号としてスイッチ
152に与えられる。ANDゲート156の出力は、ト
ライステートバッファ16aの制御端子に与えられる。
【0033】図2は、図1に示す半導体記憶装置に接続
されたホストシステムにおけるホストシステムの動作を
説明するためのタイミングチャートである。図2(1)
は、ホストシステムのCPUの動作クロック信号の周期
を示している。図2(2)は、ホストシステムにおける
CPUの動作タイミングを示している。以下、この図2
参照して、図1に示す実施例の動作を説明する。
【0034】ホストシステムは、図2(2)に示す処理
a〜dを実行した後、処理eを実行する。処理eでは、
ホストシステム内部のROM(プログラムを記憶してい
る)から命令が読出されてフェッチされる。このときフ
ェッチされた命令は、メモリセルアレイ10におけるい
ずれかのメモリセルからデータを読出すための命令であ
る。処理eでフェッチされた命令に基づいて、ホストシ
ステムは処理fでメモリセルからのデータの読出を行な
う。このとき、ホストシステムはシステムバスを介して
図1に示す半導体記憶装置のアドレス入力端子13aに
メモリセルのアドレスデータを与えるとともに、Aポー
ト読出信号入力端子18aにHレベルのリードイネーブ
ル信号を与える。このとき、ホストシステムから入力さ
れたアドレスデータはメモリセルアレイ10におけるい
ずれかのメモリセルを指定するアドレスデータであるた
め、アドレスデコーダ153はメモリアドレス識別信号
d1をHレベルに活性化する。このHレベルのメモリア
ドレス識別信号d1はANDゲート155の他方入力端
に与えられるとともに、ORゲート154を介してAN
Dゲート156の他方入力端に与えられる。このとき、
ANDゲート155および156の各一方入力端には、
Hレベルのリードイネーブル信号が与えられているため
、ANDゲート155および156の各出力はHレベル
となる。ANDゲート155のHレベルの出力に応答し
て、スイッチ152はオンし、センスアンプ12aとリ
ードバッファ151の入力端とが接続される。ANDゲ
ート156のHレベルの出力は、トライステートバッフ
ァ16aの制御端子に与えられ、このトライステートバ
ッファ16aを活性化する。したがって、トライステー
トバッファ16aはスルー状態となり、リードバッファ
151の出力をAポートデータ入出力端子14aに伝達
する。
【0035】一方、アドレス入力端子13aから入力さ
れたアドレスデータはデコーダ11aに与えられ、メモ
リセルアレイ10におけるいずれか1つのメモリセルが
選択される。この選択されたメモリセルからデータが読
出され、センスアンプ12aで増幅された後出力される
。センスアンプ12aの出力は、スイッチ152を介し
てリードバッファ151に与えられ、記憶保持される。 このとき、トライステートバッファ16aはスルー状態
であるため、リードバッファ151の出力はAポートデ
ータ入出力端子14aからホストシステムへ出力されて
いる。しかし、ホストシステムでは、このとき図1に示
すデュアルポートメモリから入力されたデータを取り込
まない。なぜならば、リードバッファ151は、前回の
記憶データが今回メモリセルから読出されたデータに書
き換えられる過渡期であるため、その出力が不定データ
であるおそれが強いからである。これによって、ホスト
システムが不定データを取り込むのを防止できる。
【0036】次に、ホストシステムは、図2(2)に示
す処理e′においてROMから次の命令を読出してフェ
ッチする。このときフェッチされた命令は、図1に示す
半導体記憶装置におけるリードバッファ151からデー
タを読出すための命令である。この処理e′でフェッチ
された命令に基づいて、ホストシステムは処理f′にお
いてリードバッファ151からのデータ読出を実行する
。この処理f′において、ホストシステムはまずリード
バッファ151のアドレスデータをシステムバスを介し
てアドレス入力端子13aに出力する。アドレス入力端
子13aから入力されたリードバッファ151のアドレ
スデータは、アドレスデコーダ153でデコードされ、
その結果、アドレスデコーダ153からHレベルのバッ
ファアドレス識別信号d2が出力される。このとき、メ
モリアドレス識別信号d1はLレベルとなる。メモリア
ドレス識別信号d1がLレベルとなるため、ANDゲー
ト155の出力はLレベルとなる。応じて、スイッチ1
52がオフ状態となる。したがって、センスアンプ12
aとリードバッファ151との間が電気的に遮断される
。これによって、リードバッファ151の読出時におい
て、センスアンプ12aの出力によってリードバッファ
151の記憶データが不所望に書き換えられるのが防止
される。一方、バッファアドレス識別信号d2はHレベ
ルであるため、ORゲート154の出力は引続きHレベ
ルを維持する。したがって、ANDゲート156の出力
はHレベルを保ち、応じてトライステートバッファ16
aはスルー状態を維持する。したがって、リードバッフ
ァ151の記憶データはトライステートバッファ16a
を通過してAポートデータ入出力端子14aからホスト
システムへと出力される。このとき、ホストシステムで
は、図1に示す半導体記憶装置から出力された読出デー
タを取り込む。その後、ホストシステムは図2(2)に
示す処理f′の動作を終了する。
【0037】以上説明したごとく、図1に示す半導体記
憶装置では、ホストシステムによるメモリセルからのデ
ータの読出が、2段階に分けて行なわれる。すなわち、
第1の段階では、メモリセルアレイ10におけるいずれ
か1つのメモリセルが選択されてそこから読出されたデ
ータがリードバッファ151に記憶される。このとき、
ホストシステムはリードバッファ151の記憶データを
読出さない。第2段階では、ホストシステムはリードバ
ッファ151の記憶データを読出して取り込む。
【0038】ここで、ホストシステムがメモリセルアレ
イ10のメモリセルからデータを読出す際の遅延は2つ
の原因によって生じている。第1の原因は、半導体記憶
装置自身の構造に基づくものである。半導体記憶装置の
構造に起因する遅延のうち、最も大きなものは、メモリ
セルアレイ10における配線容量がある。特に、図1に
示すようなデュアルポートメモリでは、各メモリセルに
ついてワード線とビット線とが2組ずつ設けられている
ため、他の半導体記憶装置に比べて配線容量が増大し、
遅延が大きい。第2の原因は、半導体記憶装置とホスト
システムとを接続する信号線の配線容量に基づくもので
ある。
【0039】上記第1の原因による遅延時間と第2の原
因による遅延時間との間にはそれ程大きな差はない。簡
単のために、上記第1の原因による遅延時間を50ms
とし、第2の原因による遅延時間を50msとすると、
ホストシステムがメモリセルアレイ10内のメモリセル
からデータを読出すときに、50ms+50ms=10
0msの遅延が生じる。このように累積された大きな遅
延時間を、高速動作するホストシステムにおけるCPU
の1回の動作サイクルで吸収することは困難である。そ
のため、図9(3),(4)で示すように、従来ではシ
ステムの動作クロック信号の周波数を低減するようにし
ていた。これに対し、図1に示す実施例では、メモリセ
ルからのデータの読出を前述のように2段階に分けて行
なうことにより、遅延時間の分散を図っている。すなわ
ち、図2(2)における処理fでは、上記第1の原因に
よる遅延(主としてメモリセルアレイ10内の配線容量
に基づく遅延)を吸収している。なぜならば、センスア
ンプ12aとリードバッファ151との間の信号線の配
線長は極めて短く、そのような信号線によってデータの
伝達の遅延はほとんど生じないからである。一方、図2
(2)に示す処理f′では、半導体記憶装置とホストシ
ステムとの間を接続する信号線の配線容量に基づく遅延
を吸収している。なぜならば、リードバッファ151は
、単なるレジスタであり、内部配線容量をほとんど有し
ておらず、それ自身高速に動作が可能であるためである
。このように、メモリセルアレイ10の内部配線に起因
する遅延と半導体記憶装置とホストシステムとの間の信
号線の配線容量に基づく遅延とを2つの処理f,f′に
分散させることにより、ホストシステム側の1回の動作
サイクルで吸収する遅延時間を少なくしている。したが
って、ホストシステムでは、動作クロック信号の周波数
を低減することなく半導体記憶装置の読出アクセス時に
生じる遅延時間を吸収することができる。その結果、半
導体記憶装置の動作速度がたとえ低速であっても、それ
をアクセスするシステムの動作速度性能を最大限に引き
出すことができる。
【0040】図3は、この発明の他の実施例の構成を示
すブロック図である。図において、この実施例は以下の
点を除いて図1に示す実施例と同様の構成であり、相当
する部分には同一の参照番号を付し、その説明を省略す
る。図3に示す実施例では、図1に示す実施例における
ORゲート154が除かれている。そのため、ANDゲ
ート155の他方入力端にはアドレスデコーダ153か
らのメモリアドレス識別信号d1が与えられ、ANDゲ
ート156の他方入力端にはバッファアドレス識別信号
d2が与えられる。
【0041】次に、図3に示す実施例の動作を説明する
。まず、ホストシステムからメモリセルアレイ10にお
けるいずれかのメモリセルのアドレスデータが入力され
ると、アドレスデコーダ153はメモリアドレス識別信
号d1をHレベルとし、バッファアドレス識別信号d2
をLレベルとする。その結果、ANDゲート155の出
力がHレベルとなり、スイッチ152がオン状態となる
。したがって、選択されたメモリセルから読出されたデ
ータがスイッチ152を介してリードバッファ151に
与えられる。また、ANDゲート156の出力はLレベ
ルとなり、トライステートバッファ16aはハイインピ
ーダンス状態となる。その結果、リードバッファ151
の出力はトライステートバッファ16aを通過すること
ができない。次に、ホストシステムからリードバッファ
151のアドレスデータが入力されると、アドレスデコ
ーダ153はメモリアドレス識別信号d1をLレベルと
し、バッファアドレス識別信号d2をHレベルとする。 そのため、ANDゲート155の出力がLレベルとなり
、ANDゲート156の出力がHレベルとなる。その結
果、スイッチ152がオフ状態となり、センスアンプ1
2aからリードバッファ151へのデータ入力が禁止さ
れる。また、トライステートバッファ16aがスルー状
態となり、リードバッファ151の出力がトライステー
トバッファ16aを介してAポートデータ入出力端子1
4aからホストシステムに出力される。
【0042】上記のごとく、図3に示す実施例では、図
1に示す実施例と同様に、選択されたメモリセルからホ
ストシステムへのデータの読出が、2段階に分けて行な
われているので、読出アクセス時に生じる遅延時間が分
散され、ホストシステムの動作クロック周波数を低減す
る必要がない。その結果、半導体記憶装置の動作速度が
たとえ低速であっても、ホストシステムを高速で動作さ
せることができる。また、図3に示す実施例では、ホス
トシステムからメモリセルのアドレスデータが与えられ
たときに、リードバッファ151の記憶データがホスト
システムに出力されるのを禁止するようにしている。そ
のため、メモリセルアレイ10のアドレス領域がホスト
システムの内部メモリのアドレス空間に重ねて配置され
ていても、メモリセルアレイ10からの読出データとホ
ストシステムの内部メモリからの読出データとの間でデ
ータの衝突が生じることがない。なぜならば、ホストシ
ステムがリードバッファ151のアドレスデータを出力
するときには、すでにホストシステムの内部メモリへの
読出アクセスが終了しているからである。
【0043】図4は、この発明のさらに他の実施例の構
成を示すブロック図である。この図4に示す実施例も、
以下の点を除いて図1に示す実施例と同様の構成であり
、相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を
省略する。
【0044】図4において、メモリセルアレイ10は、
アドレス空間上で予め複数のサブアレイに分割されてい
る。たとえば、図4に示す実施例では、メモリセルアレ
イ10は4つのサブアレイMA1〜MA4に分割されて
いる。アドレスデコーダ153′は、ホストシステムか
ら入力されるアドレスデータをデコードして、サブアレ
イアドレス識別信号S1〜S4と、バッファアドレス識
別信号d2とを出力する。すなわち、アドレスデコーダ
153′は、ホストシステムからメモリセルのアドレス
データが与えられたとき、そのアドレスデータによって
選択されるメモリセルがサブアレイMA1〜MA4のい
ずれに属するかに応じて、対応するサブアレイアドレス
識別信号をHレベルとする。また、アドレスデコーダ1
53′は、ホストシステムからリードバッファ151の
アドレスデータが与えられたとき、バッファアドレス識
別信号d2をHレベルとする。アドレスデコーダ153
′から出力されるサブアレイアドレス識別信号S1〜S
4は、ORゲート166に与えられる。このORゲート
166は、サブアレイアドレス識別信号S1〜S4のい
ずれかがHレベルとなっているときに、Hレベルの信号
を出力するので、ORゲート166の出力信号は図1に
示すアドレスデコーダ153が出力するメモリアレイ識
別信号d1と等価である。ORゲート166から出力さ
れるメモリアドレス識別信号d1は、ANDゲート15
5の他方入力端に与えられる。
【0045】アドレスデコーダ153′から出力される
サブアレイアドレス識別信号S1,S2,S3,S4は
、それぞれ、ANDゲート161,162,163,1
64の各一方入力端に与えられる。ANDゲート161
,162,163,164の各他方入力端には、それぞ
れ、読出許否レジスタ167の出力信号Q1,Q2,Q
3,Q4が与えられる。読出許否レジスタ167は、読
出許否情報入力端子168から入力される4ビットの読
出許否情報をストアする。この読出許否情報の各ビット
は、メモリセル10における各サブアレイMA1〜MA
4に対応している。読出許否レジスタ167は、4ビッ
トの読出許否情報を記憶し得るように、たとえば4つの
フリップフロップによって構成されている。そして、こ
れら4つのフリップフロップの出力信号が、読出許否レ
ジスタ167の出力信号Q1〜Q4となる。
【0046】ANDゲート161〜164の出力は、O
Rゲート165に与えられる。ORゲート165からは
、アドレス非重複部検出信号Pが出力される。このアド
レス非重複部検出信号Pは、ホストシステムがその内部
メモリのアドレス空間と重複していないサブアレイをア
クセスしたときにHレベルとなる。アドレス非重複部検
出信号Pは、ORゲート154の一方入力端に与えられ
る。ORゲート154の他方入力端には、アドレスデコ
ーダ153′から出力されるバッファアドレス識別信号
d2が与えられる。ORゲート154の出力は、AND
ゲート156の他方入力端に与えられる。
【0047】次に、図4に示す実施例の動作を説明する
。今、前提条件として、メモリセルアレイ10における
サブアレイMA1,MA2のアドレス領域がホストシス
テムの内部メモリのアドレス空間上に重ねて配置されて
おり、その他のサブアレイMA3,MA4のアドレス領
域はホストシステムの内部メモリのアドレス空間外に配
置されているものとする。この場合、読出許否情報入力
端子168からは、“0011”の読出許否情報が入力
され、読出許否レジスタ167に設定される。したがっ
て、読出許否レジスタ167の出力信号Q1,Q2はL
レベルとなり、Q3,Q4はHレベルとなる。
【0048】上記のような前提条件の下で、ホストシス
テムからサブアレイMA1またはMA2内に存在するメ
モリセルのアドレスデータが入力されると、アドレスデ
コーダ153′はサブアレイ識別信号S1またはS2を
Hレベルとし、その他のサブアレイアドレス識別信号を
Lレベルとする。そのため、ANDゲート161または
162の他方入力端にHレベルのサブアレイアドレス識
別信号が与えられるが、前述したように、読出許否レジ
スタ167の出力信号Q1およびQ2はLレベルである
ため、ANDゲート161および162の出力はLレベ
ルとなる。一方、読出許否レジスタ167の出力信号Q
3およびQ4もLレベルであるため、ANDゲート16
3および164の出力もLレベルとなる。したがって、
ANDゲート161〜164から出力される4つの信号
はいずれもLレベルとなり、応じてORゲート165の
出力もLレベルとなる。したがって、ANDゲート15
6の出力がLレベルとなり、トライステートバッファ1
6aはハイインピーダンス状態とされる。一方、サブア
レイアドレス識別信号S1またはS2がHレベルとなる
ため、ORゲート166から出力されるメモリアドレス
識別信号d1がHレベルとなる。このとき、Aポート読
出信号入力端子18aからはHレベルのリードイネーブ
ル信号が入力されているため、ANDゲート155の出
力はHレベルとなる。その結果、スイッチ152がオン
状態となり、センスアンプ12aの出力がリードバッフ
ァ151に与えられる。応じて、リードバッファ151
は、選択されたメモリセルから読出されたデータを記憶
保持する。しかし、このときトライステートバッファ1
6aがハイインピーダンス状態のため、リードバッファ
151の記憶データはホストシステムに出力されない。
【0049】次に、ホストシステムからはリードバッフ
ァ151のアドレスデータが入力される。応じて、アド
レスデコーダ153′は、バッファアドレス識別信号d
2をHレベルにするとともに、サブアレイアドレス識別
信号S1〜S4をいずれもLレベルとする。ORゲート
166は、サブアレイアドレス識別信号S1〜S4がい
ずれもLレベルであるため、その出力信号であるメモリ
アドレス識別信号d1をLレベルとする。その結果、A
NDゲート155の出力がLレベルとなり、スイッチ1
52がオフ状態とされる。したがって、センスアンプ1
2aの出力がリードバッファ151に与えられるのが禁
止される。一方、ORゲート154は、Hレベルのバッ
ファアドレス識別信号d2を受けてHレベルの信号を出
力する。このとき、Aポート読出信号入力端子18aか
らはHレベルのリードイネーブル信号が入力されている
ため、ANDゲート156はHレベルの信号を出力する
。応じて、トライステートバッファ16aがスルー状態
となり、リードバッファ151の記憶データがトライス
テートバッファ16aを通過してAポートデータ入出力
端子14aからホストシステムへ出力される。
【0050】上記のごとく、ホストシステムの内部メモ
リのアドレス空間と重複するアドレスを有するメモリセ
ルがアクセスされた場合は、メモリセルからリードバッ
ファ151への転送サイクルが終了するまでリードバッ
ファ151からホストシステムへのデータの転送が禁止
される。これによって、ホストシステムの内部メモリか
ら読出されたデータとメモリセルアレイ10内の選択さ
れたメモリセルから読出されたデータとの衝突が防止さ
れている。
【0051】次に、ホストシステムの内部メモリのアド
レス空間と重複しないサブアレイMA3およびMA4の
いずれかに属するメモリセルからデータが読出される場
合の動作を説明する。まず、ホストシステムからは、サ
ブアレイMA3またはMA4に属するメモリセルのアド
レスデータが入力される。応じて、アドレスデコーダ1
53′はサブアレイアドレス識別信号S3またはS4を
Hレベルとし、その他のサブアレイアドレス識別信号を
Hレベルとする。その結果、ORゲート166から出力
されるメモリアドレス識別信号d1がHレベルとなる。 ANDゲート155はHレベルのメモリアドレス識別信
号d1を受けてHレベルの信号を出力する。応じて、ス
イッチ152がオン状態とされる。その結果、センスア
ンプ12aから出力される読出データがスイッチ152
を介してリードバッファ151に与えられ記憶保持され
る。一方、サブアレイアドレス識別信号S3またはS4
がHレベルとなるため、ANDゲート163または16
4の出力がHレベルとなる。なぜならば、読出許否レジ
スタ167の出力信号Q3およびQ4はHレベルである
ためである。ANDゲート163または164からのH
レベルの出力信号を受けてORゲート165は、Hレベ
ルのアドレス非重複部検出信号Pを出力する。応じて、
ORゲート154の出力がHレベルとなる。ORゲート
154のHレベルの出力は、ANDゲート156を介し
てトライステートバッファ16aに与えられる。その結
果、トライステートバッファ16aはスルー状態となる
。したがって、リードバッファ151の記憶データはト
ライステートバッファ16aを通過してAポートデータ
入出力端子14aからホストシステムに出力される。 このとき、ホストシステムにおいては内部メモリからデ
ータが読出されていないので、データの衝突は生じない
【0052】次に、ホストシステムからリードバッファ
151のアドレスデータが入力される。応じて、アドレ
スデコーダ153′はサブアレイアドレス識別信号S1
〜S4をすべてLレベルにするとともに、バッファアド
レス識別信号d2をHレベルにする。そのため、ORゲ
ート166から出力されるメモリアドレス識別信号d1
はLレベルとなる。その結果、ANDゲート155の出
力がLレベルとなり、スイッチ152がオフ状態にされ
る。したがって、センスアンプ12aの出力信号はリー
ドバッファ151に伝達されない。一方、Hレベルのバ
ッファアドレス識別信号d2を受けてORゲート154
の出力がHレベルとなる。その結果、ANDゲート15
6の出力がHレベルとなり、それによってトライステー
トバッファ16aがスルー状態とされる。したがって、
リードバッファ151の記憶データは、トライステート
バッファ16aを通過してAポートデータ入出力端子1
4aからホストシステムに出力される。
【0053】上記のごとく、ホストシステムの内部メモ
リのアドレス空間外に配置されたサブアレイMA3,M
A4からデータが読出された場合は、トライステートバ
ッファ16aは常にスルー状態となっている。これは、
ホストシステムにおいて内部メモリからの読出が行なわ
れていないため、データの衝突を避ける必要がないため
である。
【0054】なお、図4に示す半導体記憶装置がホスト
システムと同等の速度性能を有する場合は、ホストシス
テムの内部メモリとアドレスの重複が生じていないサブ
アレイMA3,MA4からのデータの読出は、2段階に
分けることなく、ホストシステムの1回の動作サイクル
内で行なうようにしてもよい。すなわち、ホストシステ
ムは図4に示す半導体記憶装置にメモリセルのアドレス
データを出力した後、同じ動作サイクルの終了間際にA
ポートデータ入出力端子14aから出力されるリードバ
ッファ151の記憶データを取り込むようにしてもよい
。この場合、図4に示す半導体記憶装置は高速動作可能
であるので、読出アクセス時に生じる遅延時間は短く、
ホストシステムの1回の動作サイクル内でそれを吸収す
ることが可能である。ただし、ホストシステムの内部メ
モリとアドレスの重複を生じているサブアレイMA1,
MA2からのデータの読出は、データの衝突を避けるた
めに、2段階に分けて行なう必要がある。
【0055】図1に示す実施例では、リードバッファ1
51,スイッチ152,アドレスデコーダ153,OR
ゲート154,ANDゲート155,156で構成され
る読出アクセスのための制御回路をデュアルポートメモ
リのAポート側にのみ設けるようにしたが、この読出ア
クセス制御回路を、Bポート側にも設けるようにしても
よい。同様に、図3および図4に示す実施例においても
、読出アクセスのための制御回路をBポート側にも設け
るようにしてもよい。
【0056】また、この発明は、図1、図3,図4に示
したようなデュアルポートメモリのみならず、3つ以上
の入出力ポートを有するマルチポートメモリや、1つの
入出力ポートのみを有するシングルポートメモリにも適
用が可能である。
【0057】さらに、以上説明した実施例では、リード
バッファ151にメモリセルアレイ10とは異なるアド
レスを割り当てるようにしたが、メモリセルアレイ10
に割り当てられたアドレスの一部をリードバッファ15
1のアドレスとして使用してもよい。この場合、メモリ
セルアレイ10においてリードバッファ151のアドレ
スと重複する部分のメモリセルは、データの読出および
書込が禁止される。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
、メモリセルから読出されたデータを記憶保持手段を介
して外部のシステムへ出力するようにしたので、メモリ
セルから出力ポートまでのデータ転送を2回に分けて行
なうことができる。そのため、半導体記憶装置をレディ
機能を有していない高速なCPUでアクセスする場合で
あっても、システムの動作クロック信号の周波数を低減
させる必要がなくシステムの動作速度性能を最大限に引
き出すことが可能である。
【0059】また、この発明によれば、メモリセルアレ
イが外部システムにおける内部メモリのアドレス空間と
重複したアドレス領域を含んでいても、外部システムか
ら与えられるアドレスデータが重複したアドレス空間内
のアドレスであるか否かを検出し、それによって記憶保
持手段についてのデータ伝送を制御するようにしている
ので、メモリセルアレイ10内のメモリセルから読出さ
れたデータと外部システムおける内部メモリから読出さ
れたデータとが衝突するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】図1に示す半導体記憶装置をアクセスするホス
トシステムの動作を説明するためのタイムチャートであ
る。
【図3】この発明の他の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図4】この発明のさらに他の実施例の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】デュアルポートメモリの利用形態の一例を示す
ブロック図である。
【図6】従来のデュアルポートメモリの構成の一例を示
すブロック図である。
【図7】図6に示すデュアルポートメモリにおけるメモ
リセルアレイの内部構造を部分的に示す回路図である。
【図8】レディ機能を有するCPUを用いた従来のマル
チプロセッサシステムの構成を示すブロック図である。
【図9】図5および図8に示す従来のマルチプロセッサ
システムにおけるCPUの動作を説明するためのタイム
チャートである。
【図10】ホストCPUのメモリ領域とデュアルポート
メモリ領域との配置関係の一例を示す図である。
【図11】ホストCPUのメモリ領域とデュアルポート
メモリ領域との配置関係の他の例を示す図である。
【符号の説明】
10はメモリセルアレイ、11a,11bはデコーダ、
12a,12bはセンスアンプ、15a,15bは書込
データ入力のためのトライステートバッファ、16a,
16bは読出データ出力のためのトライステートバッフ
ァ、151はリードバッファ、152はスイッチ、15
3,153′はアドレスデコーダ、154,165,1
66はORゲート、155,156,161〜164は
ANDゲート、167は読出許否レジスタを示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  外部のシステムからアクセスされる半
    導体記憶装置であって、複数のメモリセルを含むメモリ
    セルアレイ、前記システムから与えられるアドレスデー
    タに基づいて、前記メモリセルアレイにおけるいずれか
    1つのメモリセルを選択するための選択手段、それ自身
    固有のアドレスが予め割り当てられており、前記選択手
    段によって選択されたメモリセルから読出されたデータ
    を一時的に記憶保持して前記システムへ出力する記憶保
    持手段、前記システムから与えられるアドレスデータが
    前記メモリセルのアドレスであるか前記記憶保持手段の
    アドレスであるかを識別するためのアドレス識別手段、
    および、前記アドレス識別手段の出力に応答して、前記
    記憶保持手段についてのデータの伝送を制御するための
    伝送制御手段を備える、半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】  外部のシステムからアクセスされる半
    導体記憶装置であって、複数のメモリセルを含み、前記
    システムの内部メモリと重複したアドレス空間を少なく
    ともその一部にするメモリセルアレイ、前記システムか
    ら与えられるアドレスデータに基づいて、前記メモリセ
    ルアレイにおけるいずれか1つのメモリセルを選択する
    ための選択手段、それ自身固有のアドレスが予め割り当
    てられており、前記選択手段によって選択されたメモリ
    セルから読出されたデータを一時的に記憶保持して前記
    システムへ出力する記憶保持手段、前記システムから与
    えられるアドレスデータが前記メモリセルのアドレスで
    あるか前記記憶保持手段のアドレスであるかを識別する
    ためのアドレス識別手段、前記システムから与えられた
    アドレスデータが前記メモリセルのアドレスであるとき
    、当該アドレスが前記重複したアドレス空間内に存在す
    るアドレスか否かを検出するためのアドレス空間検出手
    段、および前記アドレス識別手段と前記アドレス空間検
    出手段との出力に応答して、前記記憶保持手段について
    のデータの伝送を制御するための伝送制御手段を備える
    、半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】  複数のメモリを含むメモリセルアレイ
    と、外部のシステムから与えられるアドレスデータに基
    づいて前記メモリセルアレイにおけるいずれか1つのメ
    モリセルを選択するための選択手段と、前記選択手段に
    よって選択されたメモリセルから読出されたデータを一
    時的に記憶保持して前記システムへ出力する記憶保持手
    段とを備えた半導体記憶装置からデータを読出すための
    方法であって、前記システムの第1の動作サイクルで、
    選択されたメモリセルからデータを読出して前記記憶保
    持手段に記憶保持し、前記第1の動作サイクルに続く前
    記システムの第2の動作サイクルで、前記記憶保持手段
    の記憶データを読出す、半導体記憶装置のデータ読出方
    法。
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