JPH042729A - 焼付硬化性を有する深絞り用高強度冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
焼付硬化性を有する深絞り用高強度冷延鋼板の製造方法Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
用高強度冷延鋼板の製造方法に関する。
的として自動車用鋼板の高強度化の要求かますます高ま
つ、ている。
伏応力、引張強さ以外に、良好なプレス成形性、スポッ
ト溶接性、疲労特性、塗装耐食性等がある。
細粒化強化、部分再結晶による強化、変態組織による強
化、加工強化などがある。
が、その程度は強化機構によって異なる。
性を有し、しかも良好なプレス成形性を兼備する鋼板が
望まれている。
伸び、高伸び、高r値などの特性が要求されるため、非
時効性が望まれる。すなわち、プレス成形時には軟質で
良好な成形性を有し、その後の塗装焼付時に降伏強度が
上昇する特性(焼付硬化性)が必要とされる。
しては、C: 0.0005−0.003%、Mn0
.04〜0.5%、P:0.03%以下の軟鋼材で、N
とCの原子比(48/14 [NZココ+4812 [
C7:] )以上(7)Ti添加により、添加するNb
を固溶Nbとして存在させて作用させることにより伸び
、異方性の良好な鋼板を得る方法(特開昭61〜113
724号公報)、あるいは、C:0.005%以下で、
N、SをTiで固定し、残りのTiおよび添加するNb
でCを固定し、深絞り性の良好な鋼板を得る方法(特開
昭61〜276927号公報)等が知られている。
しかしながら、これらの方法はいずれも深絞り性の改善
を主眼にし、焼付硬化性を得ることを目的とはしていな
い。
は、特公昭63−4899号公報が、C含有量o、 o
oos〜0.015%、S+N含有量0.005%以下
のTi添加またはTi、Nb添加鋼について、また、特
開昭61〜276931号公報が、C含有量0.005
%以下のTi、Nb複合添加鋼についてそれぞれ開示し
ている。
添加量または焼なまし時の冷却速度を制御することによ
り、鋼中の固溶C量を適切ならしめて、材質の劣化を生
じさせることなく焼付硬化能を付与したものである。し
かし、このようにTi、Nb添加量を制御して固溶Cを
残存させようとすると、その添加量の変化により鋼中の
固溶C量が変化し、鋼板の性質が著しく変化する。すな
わち、Ti、Nbの添加量が不足した場合、時効劣化し
易く、降伏点伸び、伸び、r値などの成形性劣化につな
がり、逆に添加量が過剰となると、焼付硬化性が失われ
てしまう。
化後の降伏点伸び、伸び、r値等の劣化を防いで、これ
らの相反する特性を両立させるためには、鋼中の固溶C
量を厳格に制御する必要がある。しかし、鋼中の固溶C
量の正確な制御は実際上著しく困難であり、大幅な製造
コストの上昇は避けられない。
の炭・窒化物形成元素の添加量制限による不利を回避す
べく、簡便な手段でもって鋼中のC含有量を効果的に制
御することにより、安定した焼付硬化性を有し、同時に
深絞り性の良好な冷延鋼板を製造する方法を提供するこ
とである。
として、その時効性を検討していた際に、鋼中のトータ
ルC含有量を0.001〜0.0035wt%という特
定の範囲に制御すると、安定した焼付硬化性を有し、か
つ、良好な時効性を示す鋼板が得られることを見い出し
、既に特許出願(特願平1〜18450) している
。
での調質圧延を実施することによって、特に自動車用外
装材として適した性質、すなわち時効前の降伏点伸びが
常に零になることを見い出し、この発明を完成した。
、P : 0.035〜0.1%、S : 0.0
04〜0.015%、A:0.01 〜0.1%、 N:0.001〜0.003%、 T : 0.005%以上、かつ、(48/32 [
S wtZ]+48/14 [N wtz] )以下
、残部Feおよび付随不純物、 から成る組成を有する鋼、 または、重量%で、 C:O,OO1〜0.003%、 Si:0.25%以下、Mn : 0.1〜1.0%
、P : 0.035〜0.1%、S : 0.0
04〜0.015%、A1:0.01〜0.1%、 N:0.001〜0.003%、 Nb:0.02%以下、カッ(93/12[CWtz]
)以下、 T i : 0.005%以上、かつ、(48/32
[S wtz]+48/14 [N wtZ] )
以下、残部Feおよび付随不純物、 から成る組成を有する鋼を用い、仕上げ温度880℃以
上で熱間圧延を行い、さらに冷間圧延を行った後、再結
晶温度以上、Ars点以下の連続焼鈍を行い、ついで伸
び率1.6%以上で、かつ、調質圧延張力が7.0kg
/ mm”以下の調質圧延を実施する深絞り用高強度冷
延鋼板の製造方法である。
ように限定した理由を詳述する。
単に「%」と記載する)未満では、時効性、絞り性には
有利であるが、焼付硬化性が不十分である。
が、時効性劣化による降伏点伸びの発生、降伏点上昇、
絞り性劣化となり、良好なプレス成形性が得られない。
を制御すべく、Ti添加量の厳しい管理が必要である。
、焼付硬化性、時効性等の特性値が変動する。
003%とした。
超すと合金溶融めっきを行う場合、めっき金属の密着性
が劣化し、熱間圧延時のスケール剥離性も悪化するので
、0.25%以下とした。好ましくは0.05%以下で
ある。
0.10%以上必要である。一方、Mnは強度を上げる
に有効な元素であるが、1.0%を超えると二次加工性
を劣化させると共に、合金コストが高くなる。したがっ
て、0.1〜1.0%とした。
であり、高強度鋼板を得るのに必要なため、下限を0.
035%とした。一方、過剰の添加は耐二次加工脆性に
好ましくない。したがって、その上限を0.1%とした
。
するため、少ないほど材質は向上するので0.003%
以下とした。また、TiN、TiSによる固溶Cの制御
の観点から下限を 0.0010%とした。
%を超えるとTiS、MnS等の析出物が増加し、伸び
、絞り性が劣化するため、0.015%以下とした。ま
た、上記Nの範囲が0.0010〜0、003%である
ため、Nが下限値に近い場合、添加したTiがTiNに
なっても、Tiが余剰となり、このTiがCと結合して
TiCとなり、固溶Cが低下するので、焼付硬化量が低
下する。そこでSを添加することによりTiSとなし、
TiCとなるTiをSと反応させることによって固溶C
の制御を可能とした。以上の理由によりSの下限を0.
004%とした。
01%未満ではTi添加時の安定性(Ti歩留が悪く、
表面疵の発生が大となるため)が得られず、0.1%を
超えるとA1.O,などの介在物が増加し、プレス成形
性を劣化させる。したがって0.01〜0.1%とした
。
安定した析出物とするために添加する。
を許容し、TiをNおよびSを固定するに要する量、す
なわち(48/32 [S%] +48/14[N%]
)以上を添加しているため、Ti、添加量の変動により
、鍋中の固溶Cが変化する。そのため、焼付硬化性、時
効性等鋼板性質が変化し易い。
に要する量、すなわち(48/32 [S%]+48/
14 [N%コ)以下とすると共に、最も重要な鋼中の
固溶CをトータルC含有量で0.001〜0、003%
に制御するため、安定した焼付硬化性と良好な時効性が
得られる。
付硬化性、時効性の変化あるいは表面疵発生を防止すべ
く、安定な析出物とするためには、0、005%以上、
好ましくは48/14[N%]以上のTitIA加が必
要である。
48/32 [S%] +48/14[N%コ)以下と
する。
添加鋼にNbを複合添加すると、焼付硬化性が失われる
ことなく、良好な伸び、r値が得られる。しかし、0.
02%あるいは(93/12[C%])を超える多量添
加を行う場合、連続焼鈍時に焼付硬化性を確保するため
の適性固溶C量が得られない。
鋼板を連続焼鈍したのち、調質圧延によって製品とする
。
織が残存するため、連続焼鈍後の特性とくにr値を劣化
させ、不均一変形による平坦不良が発生し易い。したが
って、仕上温度は880℃以上とした。好ましくは90
0℃以上である。巻取り温度は特に制限しないが、要す
れば600〜720℃で行うのが好ましい。また、冷間
圧延は特に制限はなく、通常圧下率である50〜95%
程度で行えばよい。
焼鈍処理を行う。この連続焼鈍処理は、強度調整、プレ
ス成形性付与を目的に行うものであって、特性の高位安
定化から焼鈍温度は830〜850℃程度が好ましい。
続焼鈍であっても、この発明の範囲に含まれるのは言う
までもない。
伏点伸び(YPE)が常に零でなくてはならない。
によりYPEは零となる。ただしその調質圧延条件であ
るが、伸び率1.6%以上が必要であり、かつ、張力を
7.0kg/ mm”以下にし、圧延荷重を十分にかけ
ることが必要である。
。
量はそのままで、炭素含有量を0.0005wt%から
0.0042 wt%の範囲で変化させた鋼(TS≧
35kgf/mm” )を転炉にて溶製し、真空脱ガス
処理したのち、連続鋳造によりスラブとした。このスラ
ブを加熱温度1250℃、仕上げ温度930℃で熱間圧
延を行い、次いで圧下率80%の冷間圧延を行って板厚
0.8mmの冷延板とした。この冷延板を焼鈍温度82
0℃の条件下で連続焼鈍を行った。
性(BH量)および常温時効性との関連を試験した。な
お、試験はすべてJISS号試験片を用いて測定を行っ
た。試験片は圧延方向に沿って切出したものである。
(降伏点伸び)値は50℃X 120Hr保持の常温時
効を行った後の特性である。これは30℃、1ケ力の時
効相当のシミュレーションである。なお、BH量は第3
図にグラフで測定要領およびその定義を示すように2%
予歪後、170℃、20 min保持後測定したもので
ある。これはプレス成形および塗装後焼付けのシミュレ
ーションである。
0、0028wt%および0.0042wt%のものに
ついて、連続焼鈍温度を760〜840℃に変化させて
引張強さ(TS)を前記と同様の試験片を用いて試験し
た。なお、引張強さ値は、50℃X 120Hr保持の
常温時効を行った後の特性である。これは30℃、1ケ
月の時効相当のシミュレーションである。その結果を第
2図に示す。
0ppmのときに、従来相反すると考えられてきたのと
は反対に、高強度鋼にあっても前述の両特性が満足する
程度に改善されるのである。
有量制御により、引張強さの安定性も改善されるのであ
る。
炭素含有量が0.001〜0.003%で、常温時効後
の降伏点伸びが0%の鋼板について、圧延条件、すなわ
ち伸び率を0.5〜2.0%の範囲で変化せしめた場合
、および伸び率を 1.65〜1.75の範囲に固定し
、張力を5〜10kg/mm” に変化せしめて調質圧
延を実施し、時効前の降伏点伸び(YPE)を測定した
。その結果を第4図および第5図に示す。
った。試験片は圧延方向に沿って切出したものである。
.003%で、常温時効後の降伏点伸びが0%の鋼板で
あっても、調質圧延時の伸び率が1.6%以下の場合は
、時効前の降伏点伸びが0%とならず、自動車用外装材
として不適当である。
kg/ mm”以下でなければ、時効前の降伏点伸びが
0%とならず、自動車用外装材としては不適当である。
いと考えられていたプレス成形時には軟質で良好な成形
性を有し、その後の塗装焼付は時には時効硬化により降
伏強度が上昇する優れた焼付硬化性を示し、自動車用外
装材として優れた高強度冷延鋼板を得ることができるの
で、この発明の価値は大きい。
を示すグラフ、第2図は鋼中炭素量および連続焼鈍温度
と引張り強さとの相関を示すグラフ、第3図はBH量の
定義を説明するグラフ、第4図は調質圧延伸び率と時効
前YPEとの相関を示すグラフ、第5図は調質圧延時の
張力と時効前YPEとの相関を示すグラフである。 出 願 人 住友金属工業株式会社 第1図 第2図 連続焼鈍温度1) 予歪(2,0%) 歪
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、 C:0.001〜0.003%、 Si:0.25%以下、Mn:0.1〜1.0%、P:
0.035〜0.1%、S:0.004〜0.015%
、Al:0.01〜0.1%、 N:0.001〜0.003%、 Ti:0.005%以上、かつ、(48/32[Swt
%]+48/14[Nwt%])以下、 残部Feおよび付随不純物、 から成る組成を有する鋼、 または、重量%で、 C:0.001〜0.003%、 Si:0.25%以下、Mn:0.1〜1.0%、P:
0.035〜0.1%、S:0.004〜0.015%
、Al:0.01〜0.1%、 N:0.001〜0.003%、 Nb:0.02%以下、かつ(93/12[Cwt%]
)以下、 Ti:0.005%以上、かつ、(48/32[Swt
%]+48/14[Nwt%])以下、 残部Feおよび付随不純物、 から成る組成を有する鋼を用い、仕上温度880℃以上
で熱間圧延を行い、さらに冷間圧延を行った後、再結晶
温度以上、Ar_3点以下の連続焼鈍を行ったのち、伸
び率1.6%以上で、かつ、張力7.0kg/mm^2
以下の調質圧延を実施することを特徴とする焼付硬化性
を有する深絞り用高強度冷延鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10580690A JP2689684B2 (ja) | 1990-04-20 | 1990-04-20 | 焼付硬化性を有する深絞り用高強度冷延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JPH042729A true JPH042729A (ja) | 1992-01-07 |
JP2689684B2 JP2689684B2 (ja) | 1997-12-10 |
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Family Applications (1)
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JP10580690A Expired - Lifetime JP2689684B2 (ja) | 1990-04-20 | 1990-04-20 | 焼付硬化性を有する深絞り用高強度冷延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2689684B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0816524A1 (en) * | 1996-05-07 | 1998-01-07 | Nkk Corporation | Steel sheet for excellent panel appearance and dent resistance after forming |
KR100470640B1 (ko) * | 2000-11-24 | 2005-03-07 | 주식회사 포스코 | 고강도 소부경화형 냉연강판 및 그 제조방법 |
-
1990
- 1990-04-20 JP JP10580690A patent/JP2689684B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0816524A1 (en) * | 1996-05-07 | 1998-01-07 | Nkk Corporation | Steel sheet for excellent panel appearance and dent resistance after forming |
US5853903A (en) * | 1996-05-07 | 1998-12-29 | Nkk Corporation | Steel sheet for excellent panel appearance and dent resistance after panel-forming |
KR100470640B1 (ko) * | 2000-11-24 | 2005-03-07 | 주식회사 포스코 | 고강도 소부경화형 냉연강판 및 그 제조방법 |
Also Published As
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JP2689684B2 (ja) | 1997-12-10 |
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