JPH0427217B2 - - Google Patents

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JPH0427217B2
JPH0427217B2 JP29762085A JP29762085A JPH0427217B2 JP H0427217 B2 JPH0427217 B2 JP H0427217B2 JP 29762085 A JP29762085 A JP 29762085A JP 29762085 A JP29762085 A JP 29762085A JP H0427217 B2 JPH0427217 B2 JP H0427217B2
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JP
Japan
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methylnaphthalene
monoethanolamine
mixture
distillation
naphthalene
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JP29762085A
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JPS62153233A (ja
Inventor
Kenji Kageyama
Shoji Takeya
Takenori Nakamura
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Sumikin Kako KK
Original Assignee
Sumikin Kako KK
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、1−メチルナフタレンと2−メチル
ナフタレンとの混在している有機化合物の混合物
から、2−メチルナフタレンを高品位かつ能率的
に分離取得する方法に関する。 背景技術およびその問題点 2−メチルナフタレンは、医薬品たるビタミン
Kや、耐熱性、高引張強度ポリエステル系合成樹
脂製造の中間原料たる2・6−ナフタレンジカル
ボン酸の原料として、頗る重要な化合物であつ
て、これら原料に供せられる場合には、純度の高
いことが大切で、とくに近縁な1−メチルナフタ
レンや、触媒毒とか反応阻害物質として働く硫黄
や窒素の化合物のような不純物の混在は極力排除
されねばならない。 もともと2−メチルナフタレンは、沸点241.1
℃、融点34.4℃の白色結晶で、コールタール、石
油の分解油などの中に比較的多量に含まれてい
る。例えば、コールタールの分留分たるナフタレ
ン油分には6〜10%、重油分には3〜6%程度含
有せられているので、2−メチルナフタレンは、
通常これら油分を原料として、蒸留その他の手段
で分離することが行われる。 蒸留手段によつて、比較的容易に2−メチルナ
フタレン含有量60%ないしそれ以上の留出物を得
ることができるが、その場合、沸点の近接するナ
フタリン、1−メチルナフタレン等のほか多数の
他の成分が混在することは免がれず、その程度の
純度では前述したビタミンK等の製造原料に供用
することはできないのである。技術的に蒸留分離
が適用できない場合には、晶析分離手段を採るこ
とは化学工学上あり来りの操作であるが、この場
合1−メチルナフタレンと2−メチルナフタレン
とは、後者の17.5%組成で共融混合物を作るの
で、この手段を適用することもできない。 蒸留と晶析とを巧みに組合せた方法として、例
えば、特開昭57−95923号公報では、2−メチル
ナフタレン含有油分を、まずその濃度が60%以上
で、ナフタレン/2−メチルナフタレン重量比が
0.1以下となるように蒸留し、得られる2−メチ
ルナフタレン留分を連続的に晶析させる2−メチ
ルナフタレンの分離回収方法を提案している。 しかしこの方法によるときは、融点が約36〜52
℃である不純物のメチルベンゾチオフエン類が、
融点34.4℃の2−メチルナフタレン中に混入して
来ることは免れ得ないのであつて、その製品純度
は96%程度が限界であり、なお、製品歩留りも50
%台にすぎない。 また特開昭59−88432号公報には、1−メチル
ナフタレンと2−メチルナフタレンとの混合物
を、特定なゼオライト即ち開口径6Å以上のゼオ
ライトに接触せしめ、ついでテトラリンやアニソ
ールを展開剤としてクロマト的に展開分離する方
法を教えている。この方法は、装置的に云つて一
時に多量の材料処理に適せず、また、この公報に
はメチルナフタレン以外の混在物、例えば、有機
硫黄化合物や有機窒素化合物等の挙動について何
ら記述するところがない。実際の留分の高度な精
製・分離方法としては疑問である。 いずれにせよ、2−メチルナフタレンをそれが
含まれている各種留分等から高品位なものとして
分離取得する手段の開発は未完成であり、早急に
解決することが問題となつている。 問題解決の手段 本発明は、如上問題を解決すべく為されたもの
であつて、被精製材料たる2−メチルナフタレン
ならびに1−メチルナフタレンを含む有機化合物
の混合物に、モノエタノールアミンを添加して、
蒸留に付することを特徴とするものである。 被精製材料たる有機化合物の混合物とは、2−
メチルナフタレンと1−メチルナフタレンとの混
合物、もしくは、さらにメチルベンゾチオフエン
のような有機硫黄化合物ないし、キノリン、ピコ
リン、インドールような有機窒素化合物を含有す
る炭素、水素及びまたは酸素からなる有機化合物
の混合物を指称し、具体的にはコールタールの各
種留分、石油の分解油、改質油等を包含する。 これら材料にナフタレンが含有せられている場
合には、予じめこれを留去しておくことが望まれ
るが、それに関しては後で述べる。 このような被精製材料にモノエタノールアミン
を添加するという手法は本発明者らによつて、は
じめて見出された手段である。 それは、モノエタノールアミンが、前述被精製
材料中の、ナフタレン、2−メチルナフタレン、
1−メチルナフタレンなどの二環芳香族炭化水素
に比して、含硫黄、含窒素、含酸素ヘテロ環化合
物をより選択的に抽出する性質を有し、しかも加
熱時該アミンの沸点近傍温度でその抽出能力を顕
著に発現するという事実のの発見に基く。 また、モノエタノールアミンは、ナフタレン、
メチルナフタレン、ジメチルナフタレン等の二環
芳族炭化水素とは共沸するが、ヘテロ環化合物と
は共沸し難い性質を有することを見い出した。 しかも、モノエタノールアミンは、メチルナフ
タレン異性体のうち1−メチルナフタレンより2
−メチルナフタレンと選択的に共沸する性質を有
することを見い出した。 他方二環芳香族炭化水素のうち、ナフタレンと
メチルナフタレン異性体とジメチルナフタレン
は、蒸留という公知の常套手段で分離可能であ
る。したがつて、被精製材料たる有機化合物の混
合物中に、ナフタレン、ジメチルナフタレンが含
有されている場合には、予じめナフタレン、ジメ
チルナフタレンを留去しておいてから、モノエタ
ノールアミンを添加し、常圧または減圧下に共沸
蒸留を行なえば、該アミンの沸点近傍温度でモノ
エタノールアミンとメチルナフタレンは共沸する
ので、沸点以下の留分を留取すれば、不純物のヘ
テロ環化合物は釜残として残留することとなり、
高純度の2−メチルナフタレンが取得可能であ
る。 被精製材料に対するモノエタノールアミンの添
加量は、該材料中に含まれる2−メチルナフタレ
ン量を基準として、少くともその量の4倍量(重
量単位)添加するのがよい。これは本発明者らの
実験事実に基く。 既述したところにより留取した留分は、実施例
に示される通り、ほとんどモノエタノールアミン
と2−メチルナフタレンとから成つているので、
この混合留分を冷却し、析出して来る結晶を遠心
分離等の手段によつて分別し、こゝに純度の2−
メチルナフタレンが分離取得されるのである。 実施例 各種コールタール留分を混合したものである第
1表所載の組成を有する混合メチルナフタレン80
gに、モノエタノールアミン400.0gを添加混合
し、このものを理論段数50段のヘリパツク充填式
蒸留装置により、還流比20:1で常圧下に蒸留を
行つた。即ち前記モノエタノールアミンの沸点
171℃以下の留分を、初留から9つの留分に分割
留取した。 こゝに留取した9個の留分を5℃まで冷却し、
それによつて生成した結晶物を遠心分離により採
取した。第2表は、これら結晶物の化学組成を示
すもので、記載の数値はモノエタノールアミン量
を消去したガスクロマトグラフ分析値である。 これら留分のうち、目的とする2−メチルナフ
タレンについて見るにNo.1〜8留分は何れも94%
以上の高品位を示している。そこでこれらを一ま
とめにして結晶物47.62gを取得した。 この結晶物には、なおモノエタノールアミンが
付着しているので、常温で水洗したのち乾燥し、
こゝに白色の2−メチルナフタレン結晶47.05g
を得た。このものゝ物性ならびに化学組成は、第
3表に示した通りであり、その収率は、第1表所
載の混合メチルナフタレンを基準として79.3%で
ある。 比較例 1 実施例に使用したと同じ第1表所載の混合メチ
ルナフタレン1Kgをビーカーに採り、これを5℃
まで冷却し、こゝに析出して来た結晶物を遠心
過(3500rpm、2分間回転)し、結晶物354gを
回収した。この結晶物の物性ならびに化学組成は
第4表に示した通りである。 表示の通り、1回目の晶析による晶析化物は、
2−メチルナフタレン純度こそ92.2%であるが、
その収率は44.8%しかなく、好ましくない不純物
たるS分はトータルで0.34%もある。 つぎに、この第1回晶析結晶物350gを採り、
これに純度99.5%のエタノール350gを加え、撹
拌下30℃で溶解せしめ、その後5℃まで冷却し、
上記同様遠心過し、それによつ再結晶化物193
gを得た。このものゝ物性ならびに化学組成も、
同じく第4表に表示した通りである。2−メチル
ナフタレン純度そのものは97.1%もあるが、トー
タルSが0.29%、収率は僅か25.7%しかない。 比較例 2 実施例に使用したと同じ混合メチルナフタレン
302.7gを理論段数50段のヘリパツク充填式蒸留
装置により、還流比20:1で常圧下に蒸留を行つ
た。 2−メチルナフタレンの沸点242℃留分を初留
から10個の留分に分割留取した。 第5表にこの留分の化学組成を示す。 この留分のNo.1〜7まで合せた場合2−メチル
ナフタレンの純度は90.1%で回収率は71.9%、ト
ータルS分は0.45%であり、実施例より悪い成績
であつた。 発明の効果 本発明方法によれば、実施例ならびに比較例に
明らかなように、モノエタノールアミン添加・蒸
留という頗る簡単な操作で、高品位(低S)で、
高純度(98.0%以上)の2−メチルナフタレン
が、容易に取得できるのである。しかも蒸留塔と
しては、例えば特公昭41−20219号発明に想定さ
れる理論段数より、格段に少くて済み、工業的に
極めて有利であると考える。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 2−メチルナフタレンならびに1−メチルナ
    フタレンを含む有機化合物の混合物に、モノエタ
    ノールアミンを添加し、蒸留に付することを特徴
    とする2−メチルナフタレン精製方法。 2 有機化合物の混合物は、ナフタリン留去後の
    コールタールの分留物、石油の分解油または改質
    油である特許請求の範囲1記載の方法。
JP29762085A 1985-12-26 1985-12-26 2−メチルナフタレンの精製方法 Granted JPS62153233A (ja)

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US4962274A (en) * 1988-09-10 1990-10-09 Kureha Kagaku Kogyo K.K. Process for separating alkyl-substituted naphthalene derivatives using clathrate complexes

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JPS62153233A (ja) 1987-07-08

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