JPH04271965A - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電動式パワーステアリ
ング装置に係り、さらに詳しくは、自動車において、操
舵トルクを検出するトルクセンサの出力に応じてアシス
トモータ（電動モータ）の出力を制御し、該モータによ
り操舵トルクに応じたパワーアシストを行なう電動式パ
ワーステアリング装置に関する。

【０００２】

【背景技術】従来より、自動車において、ステアリング
ハンドルの操舵時の操作の軽減を図るためハンドル操舵
トルクと車速に応じてアシストモータのモータ電流を増
減，或いはオン・オフ制御し、該アシストモータの回転
力にて操舵トルクに応じた操舵方向へのパワーアシスト
を行う所謂車速感応型の電動式パワーステアリング装置
が比較的多く開発され実用に供されている。

【０００３】図４に、一般的な車速感応型の電動式パワ
ーステアリング装置を装備した車両が示されている。図
４において、パワーステアリング装置６０は、車体１０
０の前部に装備されている。このパワーステアリング装
置６０は、一端にステアリングハンドル（ステアリング
ホイール）５１を有するステアリングシャフト５２と、
このステアリングシャフト５２の他端に図示しないユニ
バーサルジョイントを介して連結されたトルク伝達軸５
３と、このトクル伝達軸５３からの伝達トルクによりタ
イロッド５４を介して左右前輪５５Ａ，５５Ｂを操舵す
るステアリングギヤ部７０とを備えている。

【０００４】この内、ステアリングシャフト５２はステ
アリングコラム５６により回転自在に支持され、該ステ
アリングシャフト５２のステアリングコラム５６内の部
分には図示しないトーションバーが装備されている。ま
た、ステアリングコラム５６のステアリングハンドル５
１と反対側の端部には、前記トーションバーのねじれ角
，即ちハンドル操舵トルク値を検出しこれに対応する電
圧を出力するトルクセンサ（ステアリングセンサ）５７
が設けられている。また、ステアリングシャフト５２と
トルク伝達軸５３との連結部近傍には、ギヤボックス５
９内に装備された減速機構部（図示せず）を介してその
回転力によりトルク伝達軸５３を回転駆動し操舵力をア
シスト（補助）するアシストモータ５８が装備されてい
る。ここで、アシストモータ５８と減速機構部との間に
は、当該両者を連結したり離間せしめたりする電磁クラ
ッチ６１が設けられている。ステアリングギヤ部７０は
、トルク伝達軸５３の回転運動をタイロッド５４の往復
運動に変換する一種の減速機構で、例えば、ラックアン
ドピニオン機構等で構成され、この場合、ピニオンの歯
数がステアリングギヤ・レシオとなっている。

【０００５】更に、アシストモータ５８のモータ電流値
及び電磁クラッチ６１のオン・オフを制御するコントロ
ーラ８０が設けられている。このコントローラ８０は、
車速センサ（スピードメータ）６５と、トルクセンサ５
７の出力信号に基づいて、所定の演算（トクルセンサ出
力によるハンドル操舵トルクの演算、速度に応じたアシ
スト力の算出等）を行いアシストモータ５８のアシスト
力の大きさと方向を決定し、当該モータ電流値を制御す
るようになっている。図４において、符号９０は電源と
してのバッテリを示す。

【０００６】このような構成によって、電動式パワース
テアリング装置６０では、低速走行時にはアシスト力（
補助操舵力）を大きくして軽快な操舵を行うことができ
るようにし、車速の上昇とともにアシスト力を漸減させ
、更にある速度以上（中・高速域）では、電磁クラッチ
６１をオフ（ＯＦＦ）することにより、モータ５８の回
転力がトルク伝達軸５３に伝わらないようにして、マニ
ュアルステアリング状態とし、安定な操舵性能を得られ
るようにしている。図５には、この電動式パワーステア
リング装置６０と同様の構成の一般的な電動式パワース
テアリング装置における、最大モータ電流値マップが示
されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の一般的
な電動式パワーステアリング装置にあっては、図５から
も分かるように、ある車速に対するモータ電流の最大値
が一意的に決定されるようになっている。このため、急
ブレーキ等の減速時において、ノーズダイブ（ｎｏｓｅ
　　ｄｉｖｅ：車両の前端部が沈み込むこと）が発生し
た場合に、通常走行時に比べ前輪にかかる荷重が増大し
必要な操舵力が増加するにもかかわらず、アシスト力は
通常走行時のままなので、アシスト力が不足し操舵力が
低下して急にハンドルが重くなるという不都合があった
。

【０００８】

【発明の目的】本発明の目的は、かかる従来例の有する
不都合を改善し、急ブレーキ（急減速）時等のノーズダ
イブ発生時に、操舵力が低下するのを防止し得る電動式
パワーステアリング装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、ステアリング
ハンドルの操舵トルクを検出するトルクセンサと、車速
を検出する車速センサと、ステアリングハンドルの操舵
力を補助するアシストモータと、前記両センサの出力を
受けアシストモータを制御する制御部とを備え、この制
御部が、車速とハンドル操舵トルクとに応じてアシスト
モータのモータ電流を増減変化せしめることにより、操
舵トルクに応じた操舵方向へのパワーアシストを行なう
ようになっている。そして、制御部が、車速センサから
の車速値の微分値を算出する第１の機能と、この微分値
を急減速状態を示す所定の閾値と比較する第２の機能と
、微分値が閾値以下である場合に所定の基準に従ってモ
ータ電流の最大値をその速度時の通常時最大モータ電流
値より所定量だけ増加させる第３の機能とを有している
という構成を採っている。これによって、前述した目的
を達成しようとするものである。

【００１０】

【作用】車両が急減速状態となると、速度の微分値が閾
値以下になるので、制御部では、モータ電流の最大値を
通常時最大モータ電流値より所定量だけ増加させる。こ
のため、アシスト力がその分だけ増加する。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１ないし図３に
基づいて説明する。ここで、前述した従来例と同一の構
成部分については同一の符号を用いるとともにその説明
を簡略もしくは省略するものとする。

【００１２】図１に、本実施例の主要部の構成が示され
ている。この図１の実施例は、前述した従来例において
コントローラ８０に代えて制御部としてのコントローラ
１が設けられている点に特徴を有する。

【００１３】このコントローラ１は、マイクロコンピュ
ータを含んで構成されており、その内部メモリには、ア
シストモータ５８のモータ電流値等各種の制御プログラ
ム、及び各種の制御データが格納されている。この制御
データの中に、図２に示すような、車速に応じた最大モ
ータ電流値のマップが含まれている。この図において、
実線はノーマル走行時（通常時）最大モータ電流値マッ
プを示し、点線は制動時最大モータ電流値マップを示す
。この図２から明らかなように、制動時最大モータ電流
Ｉ２　は、ノーマル走行時最大モータ電流値Ｉ１　より
幾分大きく設定されている。

【００１４】図１において、ステアリングシャフト５２
に入力される操舵トルクを検出するトルクセンサ５７お
よび車速センサ６５の出力は、コントローラ１の図示し
ない入力回路に入力されるようになっている。そして、
これらの各信号は図示しないＡ／Ｄ変換器等を含んで構
成される入力回路で所要の処理を施されて図示しないＣ
ＰＵに入力されるようになっている。一方、コントロー
ラ１の出力側には、アシストモータ５８と、電磁クラッ
チ６１が接続されている。その他の部分の構成は、前述
した従来例と同一になっている。

【００１５】ここで、コントローラ１の最大モータ電流
値制御について説明する。

【００１６】コントローラ１では、制御開始と同時にト
ルクセンサ５７からの操舵トルク値及び車速センサ６５
からの車速を取り込む。コントローラ１では、これらの
センサ５７，６５からの信号の取り込みと並行して車速
Ｖの時間変化に基づいて車速値の微分値ｄＶ／ｄｔを算
出する（第１の機能）。そして、コントローラ１では、
微分値ｄＶ／ｄｔの算出の度毎に、算出された微分値ｄ
Ｖ／ｄｔが急減速状態を示す所定の閾値ＤＶ／ＤＴ以下
であるか否かを判断し（第２の機能）、ｄＶ／ｄｔが閾
値ＤＶ／ＤＴを超えている場合には、モータ電流の最大
値として図２に示すようなその速度時のノーマル走行時
最大モータ電流Ｉ１　を用いてモータ電流値の制御を行
なう。この一方、ｄＶ／ｄｔが閾値ＤＶ／ＤＴ以下であ
る場合には、コントローラ１では、モータ電流の最大値
として図２に示すようなその速度時の制動時最大モータ
電流値Ｉ２　を用いてモータ電流値の制御を行なう（第
３の機能）。

【００１７】この結果、図３のタイミングチャートに示
すように、車両が急減速状態となり、速度の微分値ｄＶ
／ｄｔが閾値ＤＶ／ＤＴ以下となる時間Ｔの間は、モー
タ電流値Ｉが増加し、これに応じて、アシスト力が増大
するので、急減速時のノーズダイブの発生により、アシ
スト量が低下するのを有効に防止できる。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、これによれば、制御部の第１ないし第３の機能
により、車両が急減速状態となると、アシストモータの
モータ電流の最大値が増加せしめられるので、十分なパ
ワーアシスト力が発生し、これにより、急減速時ノーズ
ダイブ発生によるアシスト力不足による操舵力の低下を
有効に防止することができ、急減速時に急にハンドルが
重たくなるのを効果的に抑制することができるという従
来にない優れた電動式パワーステアリング装置を提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の主要部の構成を示すブロッ
ク図である。

【図２】図１のコントローラの内部メモリに格納されて
いる最大モータ電流値マップを示す線図である。

【図３】コントローラの最大モータ電流値制御結果の一
例を示すタイミングチャートである。

【図４ないし図５】従来の一般的な車速感応型電動式パ
ワーステアリング装置を説明するための図である。

【符号の説明】 １　　　　制御部としてのコントローラ５１　　ステア
リングハンドル ５７　　トルクセンサ ５８　　アシストモータ ６５　　車速センサ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ステアリングハンドルの操舵トルクを
   検出するトルクセンサと、車速を検出する車速センサと
   、前記ステアリングハンドルの操舵力を補助するアシス
   トモータと、前記両センサの出力を受け前記アシストモ
   ータのモータ電流値を制御する制御部とを備え、この制
   御部が、車速とハンドル操舵トルクとに応じて前記モー
   タ電流値を増減変化せしめることにより、操舵トルクに
   応じた操舵方向へのパワーアシストを行なう電動式パワ
   ーステアリング装置において、前記制御部が、前記車速
   センサからの車速値の微分値を算出する第１の機能と、
   この微分値を急減速状態を示す所定の閾値と比較する第
   ２の機能と、前記微分値が閾値以下である場合に前記モ
   ータ電流の最大値をその速度時の通常時最大モータ電流
   値より所定量だけ増加させる第３の機能とを有している
   ことを特徴とした電動式パワーステアリング装置。