JPH04271888A - 廃水処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特に洗濯廃水、食品廃
水、家庭用廃水などの種々の廃水から汚濁物質を除去し
、廃水を清浄化処理するための廃水処理方法に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】例えば、クリーニング工場などにて発生
する多量の洗濯廃水は、使用された洗剤の残留分、並び
に洗濯物から出てくる有機物油分、無機物固形分などの
汚れ分などからなる種々の汚濁物質を含んでおり、その
まま河川などに排水することはできない。

【０００３】従来、このような廃水の清浄化処理は、例
えば工場内の大きな廃水（原水）槽に滞留させ、汚濁物
質の沈殿を待って汚濁物質と上澄み水とを分離し、上澄
み水を河川などに排水する方法が採用されている。この
方法によると、汚濁物質が沈殿又は浮上するまでに相当
の期間を必要とし、従って大きな原水槽を建設する必要
があり、そのための用地が膨大となってしまう。又、汚
濁物質が全て沈殿するとは限らず、その場合には沈殿し
ない汚濁物質を上澄み水と共に河川に流すこととなると
いう問題がある。

【０００４】このような問題を解決するために、無機凝
集剤とか高分子凝集剤などの薬剤を廃水中に注入して汚
濁物質を凝集して完全にフロック化し、廃水中から分離
除去した後、処理済の水を排水する方法が採られている
。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの研究実験の結果によると、単に、洗濯排水に無機
凝集剤とか高分子凝集剤などの薬剤を廃水中に注入して
、撹拌し、汚濁物質をフロックとして廃水中から分離除
去したとしても、廃水中の無機固形分は除去できるもの
の、処理済の水中には、有機物油分及び洗剤分、その他
種々の汚濁物質が除去されずに未だに含有されているこ
とが分かった。

【０００６】又、廃液を加圧して空気を溶解させて水処
理する加圧浮上水処理装置があるが、空気溶解量が少な
いために分離速度が遅く分離時間が３０分もかかる。

【０００７】従って、本発明の目的は、廃水中の無機固
形分、有機物油分、洗剤分などの種々の汚濁物質を実質
的に完全に除去することができ、分離速度は５分に短縮
し得て、しかもコンパクトな装置にて実施し得る廃水処
理方法を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
廃水処理方法によって達成される。要約すれば、本発明
は、（ａ）汚濁物質を含む原水、無機凝集剤及び圧縮空
気を同時に流入して高速にて撹拌混合し、微細気泡を含
むエマルジョン状の反応液を形成せしめるフォーミング
工程、（ｂ）前記フォーミング工程からの反応液に高分
子凝集剤を注入し、原水中の汚濁物質をフロック化する
熟成工程、（ｃ）前記熟成工程にて形成されたフロック
化された汚濁物質を分離する分離工程、（ｄ）前記分離
工程からの処理水を撹拌し、気泡に残留汚濁物質を付着
させ、該気泡を媒体にて搬送して除去する撹拌工程、を
有することを特徴とする廃水処理方法である。

【０００９】

【実施例】以下、本発明に係る廃水処理方法を図面に則
して更に詳しく説明する。図１に本発明を洗濯廃水処理
に適用した一実施例の廃水処理システムの全体構成を示
す。

【００１０】本実施例によると、洗濯廃水とされる原水
は、原水槽２などより原水移送ポンプ４によってフォー
ミング槽へと供給される。該フォーミング槽６には、前
記原水と共に、薬注ポンプ８よりの無機凝集剤と、空気
圧縮機１０からの空気とが同時に流入され、フォーミン
グ槽６に配置された高速撹拌混合機１２により混合撹拌
される。フォーミング槽６にては、原水と無機凝集剤と
が均一に混合されると共に、微細な気泡が形成される。 無機凝集剤としては、硫酸アルミニウム、塩化アルミニ
ウム、塩化第二鉄、消石灰などの一種類又は二種類以上
を併用することができる。無機凝集剤の注入量は、原水
の種類及び汚濁程度にても相違するが、通常、原水１０
０重量部に対して０．１重量部とされる。気泡としては
、できるだけ微細であることが好ましく、直径が１００
μｍ以下が好適である。

【００１１】フォーミング槽６にて均一に混合された、
微細な気泡を含有したエマルジョン状態の一次反応液は
熟成槽１４に送給される。該熟成槽１４には、薬注ポン
プ１６より高分子凝集剤が添加され、そして一次反応液
と撹拌混合機１８にて撹拌混合される。高分子凝集剤と
しては、ポリアクリルアミド、又はノニオン系或はアニ
オン系高分子凝集剤などの一種類又は二種類以上を併用
することができる。高分子凝集剤の注入量は、原水の種
類及び汚濁程度にても相違するが、通常、一次反応液１
００重量部に対して０．０００２重量部とされる。該熟
成槽１４にて、原水中の汚濁物質はフロック化される。

【００１２】フロック化された汚濁物質を含む二次反応
液は、次いで、分離槽２０へと送給される。分離槽２０
では、フロック化された汚濁物質が微細な気泡により分
離槽２０の上部へと浮上分離される。フロックは微細な
気泡を多量に取り込んでいるため浮上速度が速く、概ね
５分以内で分離が完了する。分離したフロックは掻き出
し機２２により掻き出され、ライン２４を介してスラリ
ー移送ポンプ２６によりスラリーホッパー２８へと移送
され、次いで例えば加圧脱水機、遠心脱水機などのよう
な脱水機３０にて脱水されてケーキとされ、汚泥として
処理される。

【００１３】一方、分離槽２０中のフロック化された汚
濁物質と分離された三次反応液は、ライン３２及び撹拌
ポンプ３４により撹拌槽３６へと送給される。撹拌槽３
６には媒体４０が装入されており、撹拌槽３６に流入さ
れた三次反応液と共に撹拌される。撹拌槽３６では、三
次反応液中の残留した汚濁物質、即ち、一般には有機物
油分が撹拌槽３６内にて形成された微細気泡により捕捉
される。該気泡は媒体４０に付着し、撹拌槽３６の上方
へと搬送される。即ち、媒体４０は微細気泡のキャリヤ
として機能し、汚濁物質を捕捉した気泡を撹拌槽３６の
上方に浮遊せしめ、槽外へと排出する。従って、媒体と
しては微細気泡捕捉性能に優れた物質が好ましく、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、粘土、大谷石、牛骨
又はこれらを混合したものなどがある。媒体は、通常、
撹拌槽の３分の１程度装入される。又、撹拌槽３６には
空気圧縮機１０からライン４４を介して圧縮空気が注入
される。

【００１４】撹拌槽３６からの処理水は、実質的に清浄
化されており、そのまま河川に排水することもでき又、
洗濯用水として再利用可能である。しかしながら、好ま
しくは、撹拌槽３６からの処理水は、砂濾過ポンプ４６
により濾過装置４８へと送給され、残留汚濁物質を除去
した後、河川に放出するか、再利用される。濾過装置４
８は、好ましくは、アンスラサイト、プラスチック濾材
、砂、活性炭などの充填材が充填される。

【００１５】次に、本発明を実施例について説明する。

【００１６】実施例１ 図１に示す廃水処理システムにて、洗濯工場から排出さ
れる原水を処理した。原水の性状、並びに分離槽２０に
おける三次反応液、撹拌槽３６からの処理水及び濾過装
置４８通過後の処理水の性状が、表１に示される。

【００１７】

【表１】

【００１８】尚、本実施例で、原水はフォーミング槽６
に４リットル／分の流量にて送給され、又、フォーミン
グ槽６には無機凝集剤として硫酸アルミニウムを原水１
００重量部に対して０．１重量部注入し、熟成槽１４に
は、高分子凝集剤としてポリアクリルアミドを一次反応
液１００重量部に対して０．０００２重量部注入した。 撹拌槽３６の媒体４０としては、ポリエチレンに大谷石
を混合しポーラスにしたものを使用した。

【００１９】本実施例で濾過装置４８から回収された清
浄処理水の回収率は９０％であった。

【００２０】

【発明の効果】以上の如くに構成される本発明に係る廃
水処理方法は、廃水中の無機固形分、有機物油分、洗剤
分、その他種々の汚濁物質を実質的に完全に除去するこ
とができ、特に洗濯廃水、食品廃水、家庭用廃水などの
種々の廃水の清浄化処理をなすことができると共に、こ
れらの処理時間を極めて短縮し、装置が小型化する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る廃水処理方法を実施する廃水処理
システムの全体構成図である。

【符号の説明】

６　　　　　　　　　　　　フォーミング槽８　　　　
　　　　　　　　無機凝集剤注入ポンプ１０　　　　　
　　　　　空気圧縮機 １４　　　　　　　　　　熟成槽 １６　　　　　　　　　　高分子凝集剤注入ポンプ２０
　　　　　　　　　　分離槽 ３６　　　　　　　　　　撹拌槽

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　（ａ）汚濁物質を含む原水、無機凝集
   剤及び圧縮空気を同時に流入して高速にて撹拌混合し、
   微細気泡を含むエマルジョン状の反応液を形成せしめる
   フォーミング工程、（ｂ）前記フォーミング工程からの
   反応液に高分子凝集剤を注入し、原水中の汚濁物質をフ
   ロック化する熟成工程、（ｃ）前記熟成工程にて形成さ
   れたフロック化された汚濁物質を分離する分離工程、（
   ｄ）前記分離工程からの処理水を撹拌し、気泡に残留汚
   濁物質を付着させ、該気泡を媒体にて搬送して除去する
   撹拌工程、を有することを特徴とする廃水処理方法。