JPH04271789A - D−パントラクトンの製造方法 - Google Patents

D−パントラクトンの製造方法

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JPH04271789A
JPH04271789A JP4144091A JP4144091A JPH04271789A JP H04271789 A JPH04271789 A JP H04271789A JP 4144091 A JP4144091 A JP 4144091A JP 4144091 A JP4144091 A JP 4144091A JP H04271789 A JPH04271789 A JP H04271789A
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ketopantolactone
pantolactone
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JP4144091A
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Yuichi Hikichi
裕一 引地
Takero Moriya
守谷 岳郎
Keiji Miki
啓司 三木
Takamasa Yamaguchi
山口 高正
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はD−パント酸塩および/
またはD−パントラクトンの製造方法および生産菌に関
する。D−パントラクトンはD−パントテン酸(ビタミ
ンB5)やCoAの重要な合成中間体として有用な物質
である。
【0002】
【従来の技術】α−ケトパントラクトンまたはα−ケト
パント酸塩を不斉還元することによるD−パントラクト
ンの従来の製造法としては、(イ)有機合成による方法
および(ロ)微生物による方法がある。(イ)の方法と
してはキラルなリガンドを持つロジウム触媒で不斉還元
する方法(特開昭62−95140号など)があり、(
ロ)の方法としては、(a)菌株にキャンディダ・パラ
プシロシス、アグロバクテリウム・ツメファシエンス等
を用いる方法(特公昭61−14797号など)や、(
b)ミコプラナ・ブラタ等を用いる方法(特開平2−1
00692号)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記(イ)の方法につ
いては、高価な触媒を多量に用いねばならないことや、
水素加圧下の反応であるために取り扱いが厄介であるこ
となどの欠点がある。また、(ロ)−(a)の方法につ
いては、低濃度のα−ケトパントラクトンを長時間の培
養および反応により不斉還元する方法で菌株スクリーニ
ングを行っているため、多くの微生物が不斉還元能を有
することは確認されているが、工業的に利用できるほど
還元能力は高くなく、生成D−パントラクトンの濃度が
低いという欠点があった。(ロ)−(b)の方法につい
ては、15%濃度のα−ケトパント酸塩を変換率90%
で還元しているものの、菌体培養に6日、菌体反応に5
日という長時間を要し、さらに、菌体反応時にはその容
量の20倍もの菌体培養液を用いており、実際の工業化
には問題を残していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記のごと
き問題点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、チゴサ
ッカロマイセス属に属する微生物が高濃度のα−ケトパ
ントラクトンを高収率で、しかも、高い光学純度でD−
パントラクトンに不斉還元することを見いだした。本菌
は培養液中での生育が早く、また、高濃度のα−ケトパ
ントラクトンをD−パントラクトンに迅速に還元する。 さらに、反応系への炭酸カルシウム等の金属塩類などを
添加することにより、その還元速度が高まると同時に菌
体を数回にわたって再利用することが可能となる。しか
しながら、比較的多量のα−ケトパントラクトンを培養
系あるいは菌体反応系に添加するとα−ケトパントラク
トンおよび/または生成する多量のD−パントラクトン
によって生菌体数は減少し、高濃度のD−パントラクト
ン含有液を得ることは困難となり実用化の障害となって
いた。本発明者らは、D−パントラクトンをより安価に
製造する方法を開発すべく、さらに研究を行った結果、
α−ケトパントラクトンあるいはD−パントラクトンに
耐性を有する微生物の中に、野生株よりさらに大量のα
−ケトパントラクトンを不斉還元しD−パントラクトン
を生成する能力を有する菌株があることを初めて見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)α−ケトパン
ト酸塩(例、アンモニウム塩、ナトリウム塩等)および
/またはα−ケトパントラクトンをチゴサッカロマイセ
ス属に属する微生物より選ばれた少なくとも一種の微生
物により立体選択的に還元することを特徴とするD−パ
ント酸塩(例、アンモニウム塩、ナトリウム塩等)およ
び/またはD−パントラクトンの製造方法および(2)
α−ケトパント酸塩および/またはα−ケトパントラク
トンあるいはD−パント酸塩および/またはD−パント
ラクトンに耐性を付与された微生物を用い、α−ケトパ
ント酸塩および/またはα−ケトパントラクトンを立体
選択的に還元することを特徴とするD−パント酸塩およ
び/またはD−パントラクトンの製造方法に関する。
【0006】以下に、D−パント酸塩および/またはD
−パントラクトン生産菌探索の一具体例を示す。例えば
、グルコース、コーンスチープリカー、無機塩類からな
る液体培地20mlを200ml容三角フラスコに分注
し、斜面培地から種菌を1白金耳量これに接種し、28
℃、24時間回転振とう機上で好気的に培養した。得ら
れた培養液から遠心分離により菌体を得、10mlの蒸
留水で洗浄した。この洗浄菌体およびグルコース4%、
α−ケトパントラクトン3%からなる反応液20mlを
200ml容三角フラスコに入れ、28℃で24時間好
気的に回転振とうした。このようにして得られた反応液
は遠心分離により菌体を取り除いた後、上清液に6N−
塩酸を加え、80℃湯浴中にて15分間加熱した。 この操作により、平衡状態で存在するα−ケトパント酸
およびパント酸はそれぞれα−ケトパントラクトンおよ
びパントラクトンに変換される。さらに、これらを酢酸
エチルで抽出し、HPLCにより、α−ケトパントラク
トン、D−パントラクトン、L−パントラクトンを分別
定量した。カラムはSUMICHIRALOA−120
0を用い、移動層としては n−ヘキサン/1,2−ジ
クロロエタン/エタノール=90/8/2の系を用いた
。この方法によって菌株を探索した結果、高濃度のα−
ケトパントラクトンを迅速にかつ高選択率でD−パント
ラクトンに還元する微生物はチゴサッカロマイセス属(
Zygosaccharomyces)に属しているこ
とがわかった。なお、このチゴサッカロマイセス属菌は
いずれも財団法人発酵研究所発行の「リスト・オブ・カ
ルチャーズ(list of cultures)、第
8版、1988」に掲載されている公知菌株であり、財
団法人発酵研究所より容易に入手できる。
【0007】本発明で使用されるα−ケトパントラクト
ンまたはD−パントラクトンに耐性となった変異株は、
前記のような親株を用い、これに通常の変異誘導操作、
例えば紫外線照射、あるいはN−メチル−N’−ニトロ
−N−ニトロソグアニジン、エチルメタンスルホネート
などの化学薬剤処理を施し、変異処理した菌体を親株が
生育できないような量のα−ケトパントラクトンあるい
はD−パントラクトンを含有する平板培地で培養し、該
平板培地上に生育するコロニーを分離することによって
得られる。また該微生物は前記の性質に加えて他の性質
、例えば各種栄養要求性、薬剤耐性、薬剤感受性等を併
せ持ってもよい。
【0008】本発明に用いる変異株の具体例としては、
チゴサッカロマイセス・シドリ(Zygosaccha
romyces  cidri)IFO1990から誘
導したチゴサッカロマイセス・シドリFV−5(IFO
 10523、FERM  BP−3223)、 FV
−47(IFO 10525、FERM  BP−32
24)、FV−143(IFO 10526、FERM
  BP−3225)あるいはチゴサッカロマイセス・
ファーメンタティ(Zygosaccharomyce
s  farmentati)IFO 0852から誘
導した チゴサッカロマイセス・ファーメンタティFV
−18(IFO 10524、FERM  BP−32
26)等を挙げることが出来る。これらのFERM番号
は工業技術院微生物工業技術研究所への寄託番号を、ま
たIFO番号は財団法人発酵研究所への寄託番号を表す
【0009】本発明で用いる菌体の培養には各種培地が
考えられるが、炭素源としてはグルコースなどの各種糖
類、エタノールなどのアルコール類、炭化水素類、有機
酸類など、窒素源として硫酸アンモニウムなどのアンモ
ニウム塩、硝酸塩類、尿素、アミノ酸、ペプトン、カザ
ミノ酸、コーンスチープリカー、ふすま、米ぬか、酵母
エキスなど、無機塩類として硫酸マグネシウム、塩化ナ
トリウム、炭酸カルシウム、リン酸1水素カリウム、リ
ン酸2水素カリウムなど、他の栄養源としては麦芽エキ
ス、肉エキス、ファーマメディアなどを含む培地が用い
られるが、特にこれに限定されるものではない。この培
地に菌体を接種し、好気的または嫌気的に培養する。培
養温度は15−60℃がさらに好ましくは20−40℃
が適当である。還元反応を行うには、この培養開始時か
ら基質であるα−ケトパントラクトンを添加しても良い
し、5−48時間の培養で生育させて後の培養液にα−
ケトパントラクトンを加え反応液として用いても良い。 あるいは、培養5−48時間後の培養液から遠心分離ま
たは濾過により菌体を取り出し、基質のα−ケトパント
ラクトンなどを含有した反応液にこれを加えることによ
り行っても良い。反応方法としては水系(水、生理食塩
水、バッファー液、培地など)に該菌株の培養液、休止
菌体または乾燥菌体の単独または混合物を分散させ、エ
ネルギー源としてグルコース、シュークロースなどの糖
質類、あるいはグリセロール、エタノールなどを添加す
る。また、少量の有機N源、ビタミン類、あるいは炭酸
カルシウムなどの金属塩類などを添加するとよい結果を
与える。
【0010】反応系に基質のαーケトパント酸塩および
/またはα−ケトパントラクトンや、エネルギー源のグ
ルコースなどを添加するには反応開始時に一括して添加
しても良いし、数回に分けて添加する法がよい結果を与
える場合もある。基質のαーケトパント酸塩およびα−
ケトパントラクトンはそれぞれ単独でも、任意の割合で
混合して用いてもよく、これらは固体または水溶液の形
で用いられる。αーケトパント酸はアンモニウム塩やナ
トリウム塩などの金属塩などの形で添加する。反応系に
おける、基質濃度は特に限定するものではないが、バッ
チ方式の場合、2−18%が適当である。一般に反応は
基質添加後10−70℃、好ましくは20−40℃の温
度で、12−96時間回転振とう下に行う。反応中の培
養液のpHは1−9、好ましくは2−7がよい。また菌
株を別途固定化して作用せしめたり、該菌株から分離し
た還元酵素を用いるなど、任意の方法が採用される。当
該還元活性の発現に必要な遺伝子を人為的に取り出し、
それを組み入れた他の微生物菌体であっても本発明の方
法に使用できる。反応形式としてはバッチ方式のほか、
固定化された菌株を管や塔に充填してα−ケトパントラ
クトンおよび/またはα−ケトパント酸塩を流下させる
連続方式などの任意の手段が採用できる。
【0011】
【発明の効果】前記のチゴサッカロマイセス属菌体を用
いて反応させることにより高濃度のα−ケトパントラク
トンからD−パントラクトンを短時間で製造でき、同時
に収率、光学純度がいずれも高いという長所を有する。 また、少量の有機N源やビタミン類、金属塩などを反応
系に添加することによって還元速度が飛躍的に向上し、
反応時間の短縮が可能になると共に、菌体の再利用が可
能となる。さらにα−ケトパントラクトンあるいはD−
パントラクトンに耐性を有する菌株を使用することによ
って、より大量のD−パントラクトンを生成、蓄積させ
ることが出来る。
【0012】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。 実施例1 第1表に示す組成の液体培地をオートクレーブ中121
℃で15分間加熱滅菌し、200ml容三角フラスコに
20mlずつ分注した。ここに斜面倍地からチゴサッカ
ロマイセス・ファーメンタティ(IFO 0852)の
種菌を1白金耳量接種し、28℃で24時間回転振とう
機上で好気的に培養した。遠心分離後10mlの水で一
度洗浄して得られた菌体および4%のグルコース、3%
のα−ケトパントラクトンを含む反応液20mlを20
0ml容三角フラスコに入れ、28℃にて24時間好気
的に回転振とうした。このようにして得られた反応液を
HPLCで分析した所、収率は96.8%、生成パント
ラクトン中のD−パントラクトンは90.0%であった
。(ここに、「収率」とは対α−ケトパントラクトンの
モル収率である。以下同様。)
【表1】
【0013】実施例2 実施例1と同じ培養方法で得られたチゴサッカロマイセ
ス・シドリ(IFO1990)の培養液20mlを種菌
液とし同じ培地200mlに加え、1リットル容三角フ
ラスコで28℃、22時間好気的に振とう培養した。さ
らに得られた培養液を種菌液として1.8リットルの前
記培地に添加し、5リットル容ジャーファーメンターで
28℃、24時間好気的に培養した。遠心分離によって
得られた菌体を1lの蒸留水で洗菌した後、この菌体、
およびグルコース12g、α−ケトパントラクトン20
gを溶かした反応液1900mlを5リットル容ジャー
ファーメンターに入れ、28℃で撹拌し、反応させた。 さらに、グルコースおよびα−ケトパントラクトン濃度
がそれぞれ34%の水溶液を12.8ml/hrの速さ
で18時間連続的にフィードした(フィード体積232
cc)。フィード終了より50時間後の上清液をHPL
Cで分析したところ、収率は96.6%、パントラクト
ン中のD体の比率97.9%であり、生成パントラクト
ン以外は残存α−ケトパントラクトンであった。この反
応液を水酸化ナトリウム溶液でpH6.0に調整した後
さらに硫酸でpH3.5とした。この操作により、基質
であるα−ケトパントラクトンはすべてα−ケトパント
酸に開環し、生成物の開環体であるパント酸はパントラ
クトンとなる。pH調整後同容量の酢酸イソプロピルで
5回抽出し濃縮及び晶出の操作によりパントラクトンの
精結晶84.6gを得た。得られた精結晶の純度は99
.8%、比旋光度は[α]D=−50.53゜であった
【0014】実施例3 実施例2と同じ方法で得られたチゴサッカロマイセス・
シドリ(IFO1990)の培養液100mlを遠心し
、50mlの蒸留水で洗菌した。得られた菌体およびグ
ルコース0.6g、α−ケトパントラクトン1gを含む
水溶液80mlに、塩化カルシウム0.2gまたは硫酸
亜鉛0.2gを添加、あるいは金属塩無添加の条件で2
00ml容マイクロジャーファーメンターを用いて28
℃にて好気的に撹拌し、反応させた。これらの反応液に
グルコースおよびα−ケトパントラクトン濃度がそれぞ
れ15%及び25%の水溶液を1ml/hrの速さで2
6時間連続的にフィードした。反応開始後48時間後の
上清液をHPLCで分析した。結果を第2表に示す。
【表2】
【0015】実施例4 実施例1の方法でチゴサッカロマイセス・シドリ(IF
O1990)を培養、遠心分離し、洗菌した。得られた
菌体および5%のグルコース、3%のα−ケトパントラ
クトンを含む反応液20mlに第3表に示す添加物を第
3表に示す濃度になるように添加し、200ml容三角
フラスコ中で、28℃にて24時間回転振とうした。得
られた反応後の液を遠心分離し、上清は所定の分析に供
し、菌体は再び前記の条件の反応に用いた。このように
して菌体の再使用を3回(反応は計4回)行い、無添加
のものと比較した。結果を第3表に示す。
【表3】
【0016】実施例5 チゴサッカロマイセス・シドリ IFO 1990 あ
るいはチゴサッカロマイセス・ファーメンタティ IF
O 0852 を酵母エキス0.3%、麦芽エキス0.
3%、ペプトン0.5%,グルコース1%、寒天2%か
らなる平板培地に塗布し、28℃にて1日培養し、得ら
れた菌体を0.85%食塩水10mlを含む直径9cm
のシャーレに懸濁し、600nmにおける吸光度を3.
0に調整した。無菌箱内に設置してある殺菌ランプの下
方45cmにこの懸濁液を置き、撹拌しながら254n
mの紫外線(1.7μW/cm2)を65秒照射した。 紫外線照射後の菌液を第4表あるいは第5表に示す平板
培地に0.1mlずつ塗布し、28℃にて4日間培養し
た。生じてきたコロニーを分離し、α−ケトパントラク
トンに耐性(KPLr)あるいはD−パントラクトンに
耐性(DPLr)となった株を得た。第6表に示すよう
なこれらの株を第1表に示す組成の培地に斜面培地から
1白金耳ずつ接種し、28℃で24時間振とう培養を行
った。一方、第1表に示す組成の培地に第6表に示す濃
度となるようにα−ケトパントラクトンあるいはD−パ
ントラクトンを加え、直径16mmの試験管に5mlず
つ分注し、121℃で10分間加熱殺菌して培地を調製
した。これらの培地に前記のようにして培養した培養液
を0.1mlずつ接種し、28℃で48時間振とう培養
を行った。培養液の50倍希釈液の600nmでの吸光
度を測定した。その結果を第6表に示す。
【0017】実施例6 第1表に示す組成の培地を200ml容三角フラスコに
20mlずつ分注し、121℃で15分間加熱殺菌して
培地を調製した。第6表に示すようなα−ケトパントラ
クトンに耐性(KPLr)あるいはD−パントラクトン
に耐性(DPLr)となった株を斜面培地から1白金耳
ずつ前記培地に接種し、28℃で24時間振とう培養を
行い、遠心分離後、10mlの水で1回洗菌して洗浄菌
体を得た。この洗浄菌体およびグルコース4%、α−ケ
トパントラクトン6%、塩化カルシウム0.5%を含む
20mlの反応液を200ml容三角フラスコに入れ、
28℃で24時間振とうし、反応させた。反応後の液の
分析結果を第6表に示す。
【表4】
【表5】
【表6】
【0018】実施例7 第1表の組成からなる滅菌第一種培地20mlを含む2
00ml容三角フラスコに、チゴサッカロマイセス・シ
ドリFV−143を斜面培地より1白金耳量接種し、2
8℃にて24時間振とう培養した。この培養液20ml
を種菌液とし、同じ組成の滅菌第二種培地200mlを
含む1リットル容三角フラスコに移植し、28℃にて2
2時間振とう培養した。さらに、得られた培養液全量を
種菌液として第1表の組成の滅菌培地2.3リットルを
含む5リットル容ジャーファーメンターに移植し、28
℃にて24時間好気的に撹拌し、培養した。この培養液
から実施例2と同様の方法で洗浄菌体を得た。この洗浄
菌体およびグルコース1.6%、α−ケトパントラクト
ン2.7%、炭酸カルシウム0.6%,酵母エキス0.
3%を含む反応液2リットルを5リットル容ジャーファ
ーメンターに入れ、28℃にて撹拌し、反応を行った。 反応開始直後よりグルコース23%、α−ケトパントラ
クトン40%の水溶液を30時間にわたって連続的にフ
ィードした。反応50時間後のパントラクトンの蓄積濃
度は140g/リットル、うちD体の比率は97.8%
であり、対α−ケトパントラクトンのモル収率は92.
5%であった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  α−ケトパント酸塩および/またはα
    −ケトパントラクトンをチゴサッカロマイセス属に属す
    る微生物より選ばれた少なくとも一種の微生物により立
    体選択的に還元することを特徴とするD−パント酸塩お
    よび/またはD−パントラクトンの製造方法。
  2. 【請求項2】  α−ケトパント酸塩および/またはα
    −ケトパントラクトンあるいはD−パント酸塩および/
    またはD−パントラクトンに耐性を付与された微生物を
    用い、α−ケトパント酸塩および/またはα−ケトパン
    トラクトンを立体選択的に還元することを特徴とするD
    −パント酸塩および/またはD−パントラクトンの製造
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5919954A (en) * 1994-08-31 1999-07-06 Eli Lilly And Company Stereoselective process for producing dihydro-2,3-benzodiazepine derivatives

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