JPH04268454A - 精子の受精能試験キットおよび試験法 - Google Patents

精子の受精能試験キットおよび試験法

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JPH04268454A
JPH04268454A JP5075191A JP5075191A JPH04268454A JP H04268454 A JPH04268454 A JP H04268454A JP 5075191 A JP5075191 A JP 5075191A JP 5075191 A JP5075191 A JP 5075191A JP H04268454 A JPH04268454 A JP H04268454A
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granules
beads
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Masaru Okabe
勝 岡部
Tsutomu Mimura
三村 務
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Fuso Pharmaceutical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ひとの精子の受精能
試験に用いる試験用顆粒(ビーズ)を含む試験用キット
および受精能試験法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ほ乳類の精子は、射精された状態では受
精能をもたず、雌性の生殖路内において先体反応を受け
て生理的機能変化をとげ、受精能を獲得するに至ること
が知られている。先体反応に際しては、先体部分の細胞
膜と外先体膜との間に融合がおこり、先体内酵素を放出
するとともに、両膜は精子からはなれ、精子は内先体膜
を露出する。また受精能は、射精された精子をインキュ
ベーションすることによっても獲得されることが判明し
ている。
【0003】従来、例えば不妊の診断または治療を目的
とした、ひとの精子の受精能測定法としては、古くから
行なわれている方法として、精液量、精子濃度、精子の
運動性等を測定する方法があるが、これは受精能そのも
のを観察する方法ではないから、全く不正確なものであ
る。また最近の方法として、インキュベーションした精
子がハムスター卵子(ひと精子と融合する能力をもつ)
と融合するかどうかを調べる方法(ハムスターテスト)
があるが、これは操作が繁雑であり、テストを行なう機
関ごとに異なった値が出るなど再現性が良好でないとい
う、欠点がある。そのほか、種々の染色法を組み合わせ
る方法(トリプルステイン)もあるが、これも操作が繁
雑であり、また結果の信頼性が充分でない。それ故、簡
便かつ再現性があり、理論的根拠を備えた、ひとの精子
の受精能測定法の開発が望まれていた。
【0004】この発明者は、ひとの精子の受精能測定法
を改善するために、抗原抗体反応を利用することに着目
した。そして、受精能を獲得したひと精子に現われる抗
原性部位に特異性なポリクローナル抗体およびモノクロ
ーナル抗体の製造に成功し、またその抗体を標識抗体法
(蛍光または酵素抗体法)に用いて受精能をもつ精子を
特異的に染色することに成功した(特開平2−2426
97号)。この方法は、正確で理論的根拠が確かなもの
であるが、蛍光顕微鏡を使用するので、簡便さにおいて
まだ改善の余地があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、さらに上記抗体
を結合した顆粒を開発し、また顆粒と精子の結合によっ
てビーズの凝集が起ることを見出し、その観察に便利な
器具を採用し、それによって男性不妊の診断を容易かつ
迅速に行なうことを可能にしたのである。
【0006】
【発明の構成】すなわち、この発明は、(1)(イ)固
体顆粒の表面に、ひと精子先体(膜を含む)上の抗原性
部位に対して特異性を有する抗体を結合してなる、精子
の受精能試験用顆粒上記1項記載の試験用顆粒(ロ)ウ
エルつき器具 (ハ)精子インキュベーション培地 を含む、精子の受精能試験用キット、(2)上記1項に
おいて、(イ)の試験用顆粒の代わりに、ひと精子先体
(膜を含む)上の抗原性部位に対して特異性を有する抗
体および上記抗体を表面に結合し得る固体顆粒を含む、
精子の受精能試験用キット、および(3)上記1項(イ
)記載の試験用顆粒と被検精子と(ハ)の培地を(ロ)
の器具のウエル内で接触させ、先体上の抗原性部位が露
出した精子が顆粒に結合することによる凝集を観察する
ことを特徴とする、精子の受精能試験法を提供するもの
である。
【0007】上記抗体は、ひと精子先体(膜を含む)上
の抗原性部位で免疫した哺乳類(ひとを除く)の抗体産
生細胞と永久増殖性を有する細胞との融合によるハイブ
リドーマを培養し、培養物からひと精子先体(膜を含む
)上の抗原性部位に対して特異性を有する抗体を分離採
取することによって製造される(特開平2−24269
7号)。上記ウエルつき器具としては、少なくとも1個
のウエルを備えた器具は名称にかかわらずすべて含まれ
る。これには、マイクロプレート、マルチディッシュ、
マルチトレー、血清反応板、EIA用プレート、イムノ
アッセイ用プレート、マイクロタイトレーションプレー
ト等の名称では市販されているものが含まれる。これら
の器具は、プラスチック製、磁製、ガラス製、ほうろう
製等の何れであってもよい。ウエルは、平底、U底、V
底の何れでもよいが、平底が好ましい。垂直断面形状は
、浅、中、深形の何れでもよい。水平断面形状は、通常
円形である。1器具あたりのウエルの数は任意であり、
例えば6、12、24、48、54、96、108、1
44等であり得る。また、数個の器具を組合わせて用い
ることもできる。上記培地としては、精子が生存できる
培地はすべて含まれる。以下、上記の発明を詳細に説明
する。
【0008】(抗体の製造) 1.免疫 この発明で用いる抗体を製造するには、まずひと精子先
体(膜を含む)上の抗原性部位で哺乳類の動物を免疫す
る。先体が露出したひと精子は、例えば射精された精子
を、例えばひと血清アルブミンを含有するメディウムで
前培養するか、デオキシコール酸ナトリウムのような陰
イオン界面活性剤、または陽イオン、非イオン、両性等
の界面活性剤で処理するか、A23187のようなイオ
ノフオアで処理することによって得られる。免疫は例え
ば次のように行なう。精子を集め、マウス、ラット等の
哺乳類動物に免疫する。哺乳類動物は、細胞融合する際
の相手の永久増殖性細胞と同系統の動物の方が望ましい
。動物の週齢は、例えばマウスでは5〜10週齢がよい
。性は雌雄どちらでもよい。免疫に用いるひと精子の数
は、例えばマウスの場合1匹あたり5×106〜2×1
07個が好ましい。精子は例えばPBSに懸濁させるか
、またはフロイントコンプリートアジュバントと1:1
の比で混合しエマルジョンにして動物の腹腔内、静脈内
、皮下等に投与するのが好ましい。この免疫操作を1〜
3週間隔で1〜5回行なう。最終免疫は、例えば精子を
PBSに懸濁させ、動物の静脈内あるいは腹腔内に投与
して行なう。このようにして免疫した動物の体液または
抗体産生細胞からは、ポリクローナル抗体が得られる。 動物の抗体価を測定し、充分上昇したとき抗体または産
生細胞を採取する。
【0009】2.細胞融合 上記のようにしてひと精子で免疫した動物から抗体産生
細胞をとり出す。抗体産生細胞は、脾臓、リンパ節、末
梢血等から得られるが、脾臓が好ましい。例えば、脾臓
を最終免疫の2〜5日後に無菌的に摘出し、ダルベッコ
ーMEM培地中ではさみによって細切し脾臓細胞を浮遊
させた後、遠心分離することにより脾臓細胞を集めて用
いる。融合の相手の永久増殖性細胞としては、永久増殖
性を有する任意の細胞を用いることができるが、繁用さ
れるのは骨髄腫細胞である。永久増殖性細胞は抗体産生
細胞と同種の動物由来のものが好ましい。例えばマウス
の場合、P3U1P3X63−Ag8.U1(P3U1
),P3/NS1/1−Ag4−1(NS−1),SP
2/0−Ag14(SP2),P3X63Ag8(X6
3),P3X63−Ag8.653(653)などが用
いられる。また、永久増殖性細胞としては、8−アザグ
アニン耐性細胞株、ヒポキサンチングアニンホスホリボ
シルトランスフェラーゼ欠損細胞株のような、選別の際
のマーカーとなり得る特性を有するものが好ましい。こ
れらの細胞株は、例えばアメリカンタイプカルチャーコ
レクション(ATCC)、藤沢薬品工業(株)または大
日本製薬(株)より入手可能である。融合に際しては、
これらの永久増殖性細胞のいずれかを増殖培地中で培養
し、融合の前に例えばダルベッコーMEM培地で洗浄後
遠心分離により集める。融合は、例えば次のように行な
う。抗体産生細胞(例えば脾臓細胞)と永久増殖性細胞
(例えば骨髄腫細胞)を細胞数比で2〜10:1になる
ように混合し、37℃に保ちつつポリエチレングリコー
ル(例えば平均分子量1300〜7500、20〜40
%)等の融合促進剤を徐々に加えるか、または電気パル
ス(例えば約1000V/cmのような高電圧の直流)
を短時間作用させて細胞融合を起させる。培養液を加え
融合促進剤を希釈して融合を停止させ、遠心分離により
細胞を分離する。次に、例えば細胞をヒポキサンチン、
アミノプテリン、チミジンを増殖培地に加えたHAT培
地中に懸濁させ、96ウェルマイクロテストプレートに
200μl/ウェルずつ分注し、37℃、CO25%、
湿度95%のCO2インキュベータ中(以下、CO2イ
ンキュベータ中の培養条件は全て上記と同一とする)で
培養する。培養液は2日間隔で半量ずつ新しいHAT培
地と交換する。約1週間培養後、交換する培地を増殖培
地にヒポキサンチン及びチミジンを添加したHT培地に
変える。
【0010】3.ハイブリドーマのスクリーニング及び
クローニング 次に、HT培地中で数日間培養し、ハイブリドーマのコ
ロニーがマイクロテストプレートのウェルの半分程度ま
で広がってきた時点でどのウェルのハイブリドーマがひ
と精子に対するモノクローナル抗体を産生しているかを
スクリーニングする。スクリーニングは、例えば次のよ
うに行なう。ハイブリドーマが増殖して来ているウェル
の培養上清を一部とり、それがひと精子と反応するかど
うかを例えば酵素抗体法あるいは蛍光抗体法等の公知の
標識抗体法で調べる。次に、例えば限界希釈法や軟寒天
法等の公知の技術を用いて、ひと精子と反応するモノク
ローナル抗体を産生しているハイブリドーマをクローニ
ングして単一のモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマの集団を選択する。クローニング及びスクリーニ
ングは2回以上繰り返すことが望ましい。
【0011】4.モノクローナル抗体の製造上記のよう
にして得られたハイブリドーマをインビトロ(培養器具
内または栄養培地中)及びインビボ(生体内または動物
組織中)で培養することによりモノクローナル抗体を産
生させる。培養は、例えば次のように行なう。インビト
ロでの培養では、増殖培地の様な適当な培地を用い、例
えばCO2インキュベータ中でハイブリドーマを培養す
る。ハイブリドーマが増殖限度まで増殖した時点で培養
液を採取し、遠心分離のような固液分離手段でハイブリ
ドーマと培養上清を分離する。培養上清中のモノクロー
ナル抗体は目的によっては精製せずに用いることも可能
であるが、分離する場合には例えば硫酸アンモニウムで
塩析し、0.02Mりん酸緩衝液(pH7.2)で透析
後、ジエチルアミノエチルセルロースカラム等に通して
精製する。培養上清から分離したハイブリドーマは、例
えばジメチルスルホキシド(5〜10%v/v)及び牛
胎児血清(10〜20%v/v)を添加したダルベッコ
ーMEMの様な適当な培地中に1〜10×106個/m
lの細胞密度で懸濁させ、適当なアンプルに入れて徐々
に−80℃以下に凍結させることにより、生きたままの
状態で長期保存することが可能である。特に、例えば液
体窒素等の超低温下ではハイブリドーマを半永久的に保
存することができる。ハイブリドーマをインビボで培養
する場合には、任意の動物にハイブリドーマを移植する
が、細胞融合に用いた脾臓細胞を採取した動物と同種の
ものを使用するのが好ましい。例えばBALB/cマウ
スの場合には、ハイブリドーマの移植の1〜3週間前に
2,6,10,14−テトラメチルペンタデカン(プリ
スタン)0.5mlを腹腔内に注射しておき、マウス1
匹あたり2〜10×106個のハイブリドーマを腹腔内
に注射する。1〜2週間後にマウスの腹腔内にモノクロ
ーナル抗体を高濃度に含んだ腹水が貯留し腹部が肥大し
てくるので、腹水を採取し培養上清の場合と同様に精製
する。
【0012】5.モノクローナル抗体の特性上記のよう
にして得られたモノクローナル抗体の特性の検討は、例
えば以下のようにして行なう。まず、モノクローナル抗
体がひと精子のどの部位と反応するかを調べるために、
公知の標識抗体法、例えば蛍光抗体法または酵素抗体法
を行なう。次にモノクローナル抗体の特異性の検討を、
ひと精しょう、マウス精子等との反応性を調べる公知の
標識免疫測定法(例えば酵素免疫測定法)によって行う
【0013】(試験用顆粒の製造)この発明で使用する
試験用顆粒を製造するには、適当な顆粒、例えばクロマ
ト用ゲルに、物理的または化学的にこの発明で用いる抗
体を結合させるが、好ましいのは顆粒にあらかじめこの
発明で用いる抗体に対して特異性を有する抗体(以下、
2次抗体という)、プロテインA、プロテインG等を化
学的に結合させておき、この第2抗体とこの発明で用い
る抗体との特異的結合により、この発明で用いる抗体を
結合させる方法である。顆粒としては、ガラス、アガロ
ース、セファロース、アガロース充填多孔性けいそう土
、親水性共重合アクリルゲル、ポリスチレン等からなる
ビーズが用いられるが、好ましいのは可磁化物質(例え
ばFe2O3)を例えばコア内に含ませることにより超
常磁性をもたせたものである。顆粒の形状は球形、不定
破砕形等任意であるが、球形が好ましい。粒径は特に制
限されず、例えば数〜数十〜数百マイクロメートルであ
り得る。上記のような顆粒に2次抗体、プロテインAま
たはプロテインGを化学的に結合させるには、顆粒を活
性化してから結合させるのが好ましい。顆粒の活性化は
、この種の顆粒に蛋白質を結合させる際の任意の活性化
法で行なうことができる。このような活性化法には、ト
シルクロリド法、ブロムシアン法、ブロムアセチル化法
、グルタールアルデヒド法等等がある。トシル活性化顆
粒の中には市販されているものもある。このような活性
化、および活性化した顆粒と2次抗体、プロテインA、
プロテインG等の蛋白質との結合は、常法によって行な
うことができる。
【0014】また、既に2次抗体、プロテインA、プロ
テインG等を結合した顆粒が市販されている。このよう
な顆粒としては、日本ダイナル(株)輸入、(株)ベリ
タス販売のダイナビーズM−450、M−280のそれ
ぞれひつじ抗マウスIgGコートタイプ、やぎ抗マウス
IgGコートタイプ、ひつじ抗ラットIgGコートタイ
プ、ひつじ抗家兎IgGコートタイプ、ポリサイエンス
・インコーポレイテッドのやぎ抗マウスIgG(H&L
)カルボキシレートビーズ、やぎ抗家兎IgG(H&L
)カルボキシレートビーズ、プロテインAカルボキシレ
ートビーズ、やぎ抗家兎IgG(H&L)ミクロマグネ
ットパーテイクル、プロテインAミクロマグネットパー
テイクル、ひつじ抗マウスIgG(H&L)ミクロマグ
ネットパーテイクルが含まれる。上記のような顆粒にこ
の発明で用いる抗体を結合させるには、例えば緩衝液の
ような適当な媒質中でけんだくした顆粒を好ましくは非
特異的吸着を除くため蛋白質溶液で処理後、抗体を含む
腹水または精製した抗体の溶液を混合する。
【0015】(試験法)この発明の試験法を実施するに
は、被検者から精液を採取し、精子けんだく液とする。 ウエルつき器具(例えば96ウエルマイクロプレートま
たは類似のプレート)のウエル内に精子懸濁液の希釈系
列を作製する。この中に上記のように製造した試験用顆
粒を加えた後、混和等により顆粒を均一に分散させる。 例えば6時間および24時間インキュベーション後に顕
微鏡のような手段により顆粒の状態を観察する。受精能
を有する精子(抗原性部位が露出した精子)が一定数以
上存在すると顆粒と精子の多結合が誘発され、やがて顆
粒が凝集し、かつ精子結合のない顆粒または顆粒群が存
在しなくなる。一定数の顆粒を凝集させることができる
精子濃度を調べることにより受精能獲得精子の比率を調
べることができる。例えば凝集の判定にはウエル内の中
央、上、下、左、右の5視野を鏡検(×100)し、3
視野以上に精子結合のない顆粒もしくは顆粒群が存在し
ない場合を凝集があるとする判定を行うことができる。
【0016】(キット)上記の試験を実施するには、実
施に必要な材料をキットにしておくのが便利である。こ
のようなキットは、前述した(イ)の試験用顆粒、(ロ
)ウエルつき器具および(ハ)の精子インキュベーショ
ン培地を含み得る。インキュベーション培地は、無機塩
、有機酸塩、糖、血清アルブミン、抗生物質、指示薬等
を含み得る。そのほか、キットには、(ニ)試験管、遠
心管、その他類似のガラス容器、(ホ)ピペットまたは
類似の吸引器具、(ヘ)顕微鏡等を含ませることができ
る。なお、上記試験用顆粒の代りに、その製造原料とな
る固体顆粒と抗体を組合わせることができる。
【0017】
【効果】この発明によると、抗体を固体顆粒に結合させ
て試験用顆粒とし、これに精子を結合させて、一定量の
固体顆粒を凝集させるのに必要な精子量を求めることに
より、受精能を評価できるようにしたので、放射能、蛍
光等の繁雑な測定を必要としない。また、ウエル中で精
子の結合・凝集から観察まで行なうので、一旦結合した
精子が脱離するおそれがない。それ故、短時間で容易・
確実に受精能の試験ができる。また、低倍率の顕微鏡下
に直接観察できるので、結果の信頼性が高い。さらに、
凝集を観察するので、計数のようなわずらわしさがない
。したがって、この発明は、不妊の診断の迅速化および
客観化に大きく寄与するものである。
【0018】
【実施例】以下、この発明を、参考例および実施例によ
りさらに詳細に説明する。
【0019】参考例1(抗ヒト精子モノクローン抗体の
作成) ひと精子懸濁液の調製   実験に使用したメディウムは、上口らの方法に従い
、0.3%ひと血清アルブミン(以下HSAと略す。シ
グマ社、Fr.V)を添加した変法ビッガース・ホワイ
トン・ホワイテインガム培地(以下m−BWWと略す)
を用いた。成人男子より用手法で採取した精液を37℃
、5%CO2含有空気で30〜60分間液化させた。こ
の各0.5mlを小試験管にとり、この上にm−BWW
2mlを重層した。精液との接触面を増すため、小試験
管を約30゜に傾け、パラフィルムで蓋をして37℃、
5%CO2含有空気中で60分間精子の遊出を待った。 上清をマイクロピペッター(ギルソン社、ピペットマン
p−1000)で吸い取り、精子をm−BWWで2回洗
浄した。得られた精子にm−BWW(HSA濃度3.5
%を1ml加えて精子懸濁液とした。得られた精子はA
23187処理をほどこして受精能獲得、またはIAM
を露出させる処理を行なった。
【0020】A23187による処理   A23187により処理を施した精子は先体反応を
起こす割合が高くなることが電顕的に観察されている。 そこで上口らの方法に従い、メディウム中に最終濃度1
0μMとなるようにA23187(シグマ社、遊離酸)
を加え、10分間反応させた後m−BWWで2回洗浄し
て免疫に使用した。
【0021】マウスへの免疫   上記処理を施したひと精子をそれぞれ1回当り1×
107個用意し、C57BL/6マウスに対して免疫を
行なった。免疫は第0日、第21日、第28日行ない、
以降抗体価が上昇するまで2週間おきに免疫を行なった
。 1回目はフロイント完全アジュバント、2回目はフロイ
ント不完全アジュバントとエマルジョンを作成してから
、3回目以降はPBSで懸濁したままで投与した。2回
目以降は投与後3日目に眼底採血により血清を採取し抗
体価を間接蛍光抗体法(後述)により測定した。十分抗
体価が上昇したところで最終投与後3日目に脾臓を摘出
し、融合に使用した。
【0022】細胞融合とクローニング   融合、クローニングは定法に従った。得られた脾細
胞をポリエチレングリコール4000(半井特級)存在
下でP3U1マウスミエローマ細胞株(藤沢薬品工業(
株))と融合させてハイブリドーマを作成した。この中
からひと精子と反応する抗体を産生するものをスクリー
ニングし、陽性株を限界希釈法によりクローニングして
、モノクローナル抗体産生株として樹立した(MH61
、FERMBP−2257)。
【0023】間接蛍光抗体法による染色  抗体のスク
リーニングや抗体価の測定には間接蛍光抗体法を用いた
。1×106精子/mlの精子懸濁液50μlに対し培
養上清又は抗血清のPBSによる20倍希釈液50μl
を加え、室温で2時間反応させた。PBSで2回洗浄後
、第2抗体として5%うし新生児血清(以下NBCSと
略す)を含むPBSで125倍に希釈したFITC標識
やぎ抗マウスIg(A+M+G)(カッペル社)10μ
lを加え室温で1時間反応させた。その後PBSで2回
洗浄し、蛍光顕微鏡で観察した。
【0024】抗体産生細胞の増殖(インビボ)  対数
増殖期にあるハイブリドーマを集めこれをプリスタン(
シグマ社、p−1403)を予め(10〜20日前)0
.5ml投与してあるCBFl(Balb/c×C57
BL/6)雄性マウスに、1匹当り1−2×107細胞
投与する。細胞は約2週間をかけて腹水型癌細胞として
増殖してくるので、体重が40g以上となったところで
腹水を採取し、−80℃で凍結した後液体窒素中に保存
した。
【0025】参考例2(抗ヒト精子モノクローナル抗体
の認識する抗原の存在部位) (1)精漿との交叉反応の検討 ヒト精漿の調製   成人男子より得た精液を37℃、5%CO2含有空
気中で30〜60分間静置して液化させる。この精液に
m−BWW溶液を当量加え、1500×gで5分間遠心
し精子を取り除く。上清をもう一度遠心して完全に精子
を取り除いたものを精漿として実験に用いた。
【0026】精漿と抗体との反応性   精漿との反応性はELISA(固相酵素免疫測定法
)法を用いて測定した。陽性コントロールとしてはひと
精子をプレート上にグルタールアルデヒド(和光純薬)
で固定したものを、陰性コントロールとしてはm−BW
W溶液を用いた。抗原を含む溶液50μlをELISA
プレート(ファルコン、3911)上にのせ、37℃で
一晩放置して乾燥させ、抗原を吸着させた。0.05%
ツイーン20(半井一級)を含むトリス緩衝液食塩水(
pH7.4以下ツイーン−TBSと略す)で3回洗浄後
5%ミルク(森永スキムミルク)を含むPBS200μ
lをのせ、1時間室温で放置してブロックを行なった。 ツイーン−TBSで3回洗浄後、第一抗体として各抗体
腹水1%BSA−PBSで1000倍希釈したものを5
0μl加えて2時間反応させ、洗浄後1%BSA−PB
Sで1000倍希釈したペルオキダーゼ標識やぎ抗マウ
スIg(A+M+G)(カッペル)50μlを加え、室
温で2時間反応させた。洗浄後、基質を用いて発色させ
た。基質溶液としては、o−フェニレンジアミン(半井
一級)を、0.1%、H2O2を1.2%含む0.1M
くえん酸緩衝液(pH4.5)を100μlプレートに
加えて遮光しながら30分間反応させた。その後12.
5%H2SO4 50μlで反応を停止させ、450n
mの吸光度を測定した。ひと精漿に対してMH61の抗
体は反応性を示さなかった。
【0027】(2)A23187処理による人工的な受
精能の獲得に伴う精子の抗体との反応性の変化ひと精子
懸濁液の調製   参考例1の方法に従った。A23187をこの懸濁
液中に最終濃度10μMとなるように加え10分間反応
させた。その後500×gで遠心分離してA23187
を除き、m−BWWで2回洗浄したものをA23187
精子とした。
【0028】ひと精子との反応様式の検討  間接蛍光
抗体法により精子を染色した。この精子を蛍光顕微鏡で
観察し、精子の染色パターンと、その存在割合を計測し
た。
【0029】
【表1】                          
 第1表(部位、%)               
 洗浄                      
A23187処理抗体    W  T  H  A 
 M  AT  N    W  T  H  A  
E  M  P  TE  AT  NDE    9
8  2  −  −  −  −  −    90
  8  −  −  −  −  −  2  − 
 −MH61    −  −  3  1  −  
−  96    11  −  45  22  −
  2  1  −  2  13(但し、Wは全体、
Tは尾部、頭部、Aは先体、Eは赤道部、Mは中片、P
は後域、Nは無染色を示す)
【0030】MH61抗体
は、新鮮な精子とはほとんど反応せず、精子をA231
87で処理した場合に反応を示した。MH61抗体は洗
浄精子とはほとんど反応しないが、A23187で処理
した精子とは高率で反応した。また、その結合部位はア
クロソーム部分や頭部に限局されていた。このような結
果は、マウス精子において報告されている受精能獲得精
子に特異的なOBF13抗原とよく類似していた。もし
も、MH61により認識される抗原が、受精に関与する
物質であれば、抗体の添加によって受精は阻害されるは
ずである。そこで、MH61抗体の精子機能に及ぼす影
響を検討した。
【0031】参考例3(各モノクローナル抗体の精子機
能に及ぼす影響) ひと精子懸濁液の調製   参考例1の方法に従った。採取した精子は10μM
のA23187と10分間反応させ、実験に使用した。
【0032】抗体の精子凝集活性の観察  活性をマイ
クロタイター法により、測定した。1%BSA(シグマ
社、Fr.V)を含むPBS(BSA−PBS)で50
0倍希釈した抗体腹水を、血球凝集反応用プレートの小
孔でBSA−PBSで2倍連続希釈を行なった。それぞ
れの抗体希釈液50μlに50μlの精子懸濁液(1×
106精子/ml)を加えて2倍希釈し、37℃、5%
CO2含有空気中で1時間反応させた。小孔中の精子に
ついて位相差顕微鏡(×160)で凝集性を観察した。 なお、陰性コントロールとしてP3U1マウスミエロー
マ細胞株の腹水を同様に希釈して用いた。抗体の精子凝
集活性を第2表に示す。
【0033】
【表2】                          
   第2表                   
               希釈率腹水    1
000  2000  4000  8000  16
000  32000P3U1    −      
  −        −        −    
    −          −  YP    +
++    +++    +++    +++  
    ++        ++MH61    −
        −        −       
 −        −          −
【00
34】陽性コントロールとして用いた抗ひと精子抗体Y
Pには強い精子凝集活性が認められたが、陰性コントロ
ールとして用いたP3U1やMH61には全く精子凝集
活性は認められなかった。
【0035】実施例1(試験用顆粒の製造)ビーズへの
IgG共有結合法 (1)  ビーズの活性化法(p−トルエンスルホニル
クロリドによるトシル活性化) 1)無希釈のダイナビーズM−450アンコーテッド(
30mg/ml)適量をドライアセトンに加え、連続洗
浄を行なう(210〜1000mgのビーズの場合は、
容量を7.0mlする。)。 ステップ1:水/アセトン=7/3  10mlステッ
プ2: 水/アセトン=6/4  10mlステップ3
: 水/アセトン=2/8  10mlステップ4−6
:水/アセトン=0/10  10mlステップ7: 
アセトンに再懸濁 各ステップごと磁石でビーズを集め(1分間)、上清を
捨てる。試験管に次の水/アセトン混液を加え、5分間
懸濁する。 2) 0.75ミリモルのピリジンと0.3ミリモルの
p−トルエンスルホニルクロリドを無希釈のダイナビー
ズM−450アンコーテッド1ml当たりに加える。(
1000mgを用いる場合は、2mlのピリジンと2g
 p−トルエンスルホニルクロリド/8mlアセトンを
使用。)操作はドラフト内で行なう。 3) 撹拌しながら室温で20時間インキュベーション
する。 4) 磁石でビーズを集めアセトンに再懸濁する。ビー
ズを集め、アセトンで3回洗浄する。 5) 1)のステップ1〜3を遡り(3→2→1)水に
戻す。 6) ビーズを集め、上清を捨て、1mM HCl 1
0mlに再懸濁する。以上のようにして調製された活性
ビーズは、1mM HCl中4℃保存で12ケ月間安定
である。 (注)  以上の方法で活性化してある製品(1400
3/14004ダイナビーズM−450トシルアクテイ
ベイテッド)が市販されている。
【0036】(2)  ビーズへの共有結合法1) 活
性ビーズの1mM HCl懸濁液を無菌蒸留水で1回洗
浄する。 2) 必要なら簡単に撹拌して、活性ビーズの均一な懸
濁液にする。 3) 精製済抗体を0.2Mほう酸緩衝液(pH9.5
)に150μg/mlの濃度に溶かす。 4) 等容量の活性ビーズ懸濁液を上記IgG溶液に加
える(抗体/ビーズ=75μg/15mg)。 5) ゆっくり撹拌しながら22℃で24時間インキュ
ベーションする。 6) 磁石でビーズを集め、磁石を付けたまま上清を捨
てる。 7) 以下の方法で洗浄する。 ■  0.1M PBS 5ml、10分間。 ■  0.1%ツイーン20含有1Mエタノールアミン
−HCl(pH9.5) 5ml、2時間(ツイーン20は使用直前に緩衝液に加
える)。 ■  0.1M NaCl、0.1%BSA、0.01
%メルチオレート、0.1%ツイーン20含有0.05
Mトリス(pH7.5)5ml、12時間。 ■  ツイーン20のない■の緩衝液5ml、2時間。 8) 磁石でビーズを集める。上清を捨て、PBS/B
SAに約4×108ビーズ/ml(30mg/ml)か
、希望の濃度に懸濁する。得られたIgG標識ビーズは
4℃保存で少なくとも6ケ月間は安定である。保存緩衝
液は0.1M NaCl、0.1%BSA含有0.05
Mトリス。
【0037】モノクロナール抗体精製法  腹水原液に
飽和硫安を加えて最終濃度20%硫安溶液とし、1時間
静置する(4℃)。10000g、15分間、4℃で遠
心する。沈澱を捨て、上清に飽和硫安を加えて最終濃度
40%硫安溶液とする(4℃)。1時間静置する。10
000g、15分間、4℃で遠心する。上清を捨て、沈
澱を腹水原液の2倍容量のプロテインAカラム用吸着緩
衝液(PIERCE社)に溶解させる。10000g、
15分間、4℃で遠心する。上清をとり、プロテインA
アフイニテイクロマトグラフィにかける。 腹水原液1ml当たり約3〜4mgのIgGがとれる。 溶出液は脱塩(G25カラムを通した後、透析する)後
凍結乾燥させる。こうして、精製をモノクロナール抗体
を得る。
【0038】脱脂粉乳によるビーズの前処理法  ダイ
ナビーズM−450シープ・アンテイマウスIgG1(
Fc)の4×108/ml懸濁液を使用前によく懸濁さ
せる。1000gで5分間遠心する。上清を捨て、同量
の5%脱脂粉乳入PBS液(PBSに最終濃度5%とな
るように脱脂粉乳を加え、60℃で1時間加温溶解後−
20℃で凍結保存する)(約2ml)に懸濁させ、37
℃で1時間振盪加温する。1000gで5分間遠心し、
PBSで3回洗浄後、PBSで約4×108/mlに調
整する。
【0039】試験用ビーズの調製   前処理したビーズ50μlをとり、同量のMH61
1抗体(腹水原液)を加える。抗体(腹水原液)を加え
る。37℃で1時間振盪しながらビーズに抗体を結合さ
せた後に、これにPBS(−)を1ml加えて1000
g、5分間、4℃で遠心する。沈澱をPBS(−)でさ
らに2回洗浄する。このようにして得られたMH61−
ビーズを4×108/mlとなるように5%うし新生児
血清を含むPBS(−)に懸濁する。使用前に3×10
6/mlにm−BWWに希釈する。ビーズは4℃で保存
するが、なるべく1週間以内に使い切るようにする。
【0040】実施例2(試験法) (用意するもの) 滅菌管(a) (50ml、住友ベークライト)(精液
を入れるため) m−BWW(別記) 滅菌管(b) (15ml、住友ベークライト)精液量
を量るため) ガラス試験管(c) (直径12.5mm、10ml)
(精子の遊出用) ガラス遠心管(d) (10ml)(精子の遠心濃縮用
)96ウエルマイクロプレート(ビーズテスト用)トー
マの血球盤 試験管立て ピペットマン(P−1000、P−200、P−20)
遠心器(1000gの出るもの) 顕微鏡(×100、観察用) MH61ビーズ(3×106ml、m−BWW中)
【0
041】
【表3】   抗生物質はペニシリンGカリウム5000IU/m
lおよび硫酸ストレプトマイシン5mg/ml。 乳酸ナトリウムはDL、60%シロップ中。 ひと血清アルブミンはフラクションV(シグマ社)。
【0042】1〜10までを加えた溶液をストック液と
して40〜50mlずつ分注し、−20℃にて凍結保存
しておく。実験前日に必要量を室温に戻し、NaHCO
3、HSAを加え、濾過滅菌後37℃、5% CO2で
一晩平衡化する。
【0043】(精子懸濁液の調製)健常成人男子より、
用手法により精液を予め滅菌したチューブに集める。精
液は精子、前立腺液、精嚢腺液等の混合したものであり
、射精直後はこれらが均一になっていない。そこで、3
7℃で30〜60分間放置しておく(液化)。滅菌済試
験管(c)4本(精液量による異なる)を30℃に寝か
せ、m−BWW(0.3%HSA)2mlを入れる。次
に、この下層に液化の終わった精液を0.5mlずつゆ
っくり注入する。アルミキャップをして37℃、5% 
CO2で60分間静置する。運動性の良い精子がm−B
WW中に遊出してくるので上清約1.5mlずつをゆっ
くり吸い取り遠心管(d)に移す。500g、5分間室
温で遠心し上清を吸い、沈澱した精子をm−BWW(0
.3%HSA)に懸濁して遠心する。この操作をもう1
度繰り返す。2回目の沈澱にm−BWW(3.5%HS
A)1mlを加え、懸濁する。そのうちの10μlを取
り、トーマの血球盤にのせ精子数を計測する。精子数に
応じてもう1度遠心し、沈澱にm−BWW(3.5%H
SA)を加え、最終濃度4×106/mlになるように
精子懸濁液を調製する。
【0044】(検査方法)市販の96ウエルプレート(
滅菌済)の5つのウエルを用いて検査を行なう。2番目
から5番目のウエルにm−BWW(3.5%HSA中)
培養液を各々100μlずつ加え、次いで遊出により得
られた洗浄精子(4×106精子/ml)懸濁液100
μlを1番目および2番目のウエルに加える。2番目の
ウエル内の液を採取したピペットを用いて2回液を出し
入れすることにより混和し、2番目のウエル内の液を1
00μl3番目のウエル内に加える。3番目のウエル内
の液を採取したピペットを用いて2回液を出し入れする
ことにより混和し、3番目のウエル内の液を4番目のウ
エル内に加える。この操作を順次行い、5番目のウエル
内から100μlを取り除き捨てる。この様にして5つ
のウエルに精子懸濁液4×106精子/mlの×1、×
2、×4、×8および×16の希釈系列を作成する。次
いでMH61抗体結合ビーズ懸濁液(1.5×106ビ
ーズ/ml)を5つのウエルに10μlずつ加え、ウエ
ル内でビーズが均等に分散する様に直ちにピペットの先
端で各ウエル内を混和する。この96ウエルプレートを
37℃、5%CO2条件下で培養し、6時間後および2
4時間後に倒立型顕微鏡を用いて鏡検(×100)し、
ビーズと精子の反応の状態を観察する。反応系に添加し
たビーズに対し、一定量の以上の先体反応精子が存在す
るとビーズは強く凝集するため、ウエル内で精子結合の
ないビーズあるいはビーズ群は存在しないが、先体反応
精子が少ない時には精子結合のないビーズまたはビーズ
群が存在する。ウエル内の中央、上、下、左、右の5視
野を鏡検し、5視野中3視野以上に精子結合のないビー
ズまたはビーズ群が存在しない時、凝集があると判定す
る。結果は次に示す6段階の評価を行う。 5:×16までの希釈系列において凝集が認められる。 4:×  8までの希釈系列において凝集が認められる
。 3:×  4までの希釈系列において凝集が認められる
。 2:×  2までの希釈系列において凝集が認められる
。 1:×  1のウエルのみに凝集が認められる。 0:×  1においても凝集が認められない。
【0045】
【0046】実施例3(キット) 滅菌管(50ml) 滅菌管(15ml) ガラス試験管(直径12.5mm、10ml)ガラス遠
心管(10ml) 96ウエルマイクロプレート トーマの血球盤 試験管立て ピペットマン(P−1000、P−200、P−20)
MH61ビーズ(3×107ml、0.3ml)m−B
WW原液(22ml/バイアル、10バイアル)NaH
CO3液(2ml/アンプル、10アンプル)ヒト血清
アルブミン(0.333g/バイアル、10バイアル) m−BWW(3.5%HSA中)の調製法:m−BWW
原液が入っているバイアルに市販滅菌注射筒を用いてN
aHCO3液を加え、混和する。正確に4mlを分取し
、ヒト血清アルブミン液に加える。 m−BWW(0.3%HSA中)の調製法:m−BWW
(3.5%HSA中)から正確に1.6mlを分取し、
m−BWW原液が入っているバイアルに加える。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)固体顆粒の表面に、ひと精子先体(
    膜を含む)上の抗原性部位に対して特異性を有する抗体
    を結合してなる、精子の受精能試験用顆粒(ロ)ウエル
    つき器具 (ハ)精子インキュベーション培地 を含む、精子の受精能試験用キット。
  2. 【請求項2】  請求項1において、(イ)の試験用顆
    粒の代りに、ひと精子先体(膜を含む)上の抗原性部位
    に対して特異性を有する抗体および上記抗体を表面に結
    合し得る固体顆粒を含む、精子の受精能試験用キット。
  3. 【請求項3】  請求項1(イ)記載の試験用顆粒と被
    検精子と(ハ)の培地を(ロ)の器具のウエル内で接触
    させ、先体上の抗原性部位が露出した精子が顆粒に結合
    することによる凝集を観察することを特徴とする、精子
    の受精能試験法。
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