JPH0426780Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、真空機器に用いられ、配管設備その
他を接続するのに使用される真空フランジの改良
に関する。

（従来の技術） 従来の真空フランジの断面図を第３図に示す。

５１は、管５８に溶接されたフランジで、金属
ガスケツト５２を両フランジの間に装着し、ボル
ト穴５３を貫通するボルトで接合するようになつ
ている。接合の際にフランジ面は金属ガスケツト
を圧接してそれを変形させ、完全なシールが行わ
れるように、シールエツジ５４および、このシー
ルエツジ５４で押されて金属ガスケツトが外に広
がるのを制限する外壁５５が設けられている。５
７は空隙である。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、この従来の真空フランジは、金属ガス
ケツト５２がフランジ５１に圧し潰された際に外
側に広がつて、外壁５５に強く押し付けられ、容
易には取り外せなくなり、金属ガスケツト５２を
取り外す際にシールエツジ５４をキズつけてしま
うという欠点がある。さらに、この外壁５５はフ
ランジ面に垂直に精密加工する必要があり、円形
以外の特殊形状、構造の真空フランジでは、その
加工が困難であるという問題がある。

（考案の目的） 本考案は、上記の問題を解決し、金属ガスケツ
トが容易に取り外せてシールエツジにキズを付け
ず、しかもシールを完全に行うことのできる、信
頼性の高い真空フランジの提供を目的とする。

（問題を解決するための手段） 上記問題を解決するため、本考案は、接合面に
金属ガスケツトを挾着してシールを行うシールエ
ツジを備えた真空フランジにおいて、該金属ガス
ケツトの外周部とは、自己の内周部で接し且つ該
フランジで挾持される環状のスペーサーを備えた
真空フランジによつて前記目的を達成したもので
ある。

（作用） 上記の構造によれば、金属ガスケツト２の取り
外しは、これを一旦スペーサー６ごとフランジ１
から取り外した後に行うことが可能になり、従つ
て、取り外しは簡単になる。

（実施例） 第１図および第２図は、それぞれ本考案の実施
例の真空フランジの断面図である。

これらの図で、１は、管８（断面形状円、楕円
の外任意）を溶接するフランジ、２はガスケツ
ト、３はボルト穴、４はシールエツジ、５は外
壁、６は環状のスペーサーであつて金属等で作ら
れる。７は空隙である。

第１図の構造の真空フランジでは、シールエツ
ジ４の外周部よりも更に外側に段１０を設けてそ
こにスペーサー６を嵌め込み、前記の外壁を無く
している。金属ガスケツトが押し潰されたとき、
スペーサーは自分の内周部で、ガスケツトの外周
の広がりを抑止することになる。

この構造ならば前記外壁５５は不要であり、円
形以外の特殊形状のフランジでも加工は容易であ
る。

第２図は、スペーサー６の外周に外壁５を設け
る真空フランジを示す。この外壁によつて、スペ
ーサー６の半径方向のズレが防止される。

この場合も第１図と同じで、金属ガスケツトの
取り外しはスペーサーと一緒であり、まことに容
易である。

なお、上記は接合の両面がフランジ１である場
合を示したが、その一方または両方が例えば機器
の接合面部である等の場合にもこの考案は適用で
きる。

（考案の効果） 本考案は、金属ガスケツトが容易に取り外せて
シールエツジにキズを付けず、しかもシールを完
全に行うことのできる、信頼性の高い真空フラン
ジを提供する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、それぞれ本考案の実施例の
真空フランジの断面図、第３図は、従来の真空フ
ランジの断面図である。 １，５１……フランジ、２，５２……金属ガス
ケツト、３，５３……ボルト穴、４，５４……シ
ールエツジ、５，５５……外壁、６……スペーサ
ー、７，５７……空隙、８，５８……管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接合面に金属ガスケツトを挾着してシールを行
   うシールエツジを備えた真空フランジにおいて、
   該金属ガスケツトの外周部とは、自己の内周部で
   接し且つ該フランジで挾持される環状のスペーサ
   ーを備えたことを特徴とする真空フランジ。