JPH04265136A - 選択吸着性多孔膜とその製造方法 - Google Patents

選択吸着性多孔膜とその製造方法

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JPH04265136A
JPH04265136A JP2738391A JP2738391A JPH04265136A JP H04265136 A JPH04265136 A JP H04265136A JP 2738391 A JP2738391 A JP 2738391A JP 2738391 A JP2738391 A JP 2738391A JP H04265136 A JPH04265136 A JP H04265136A
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JP
Japan
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membrane
porous membrane
porous
base film
olefin
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Withdrawn
Application number
JP2738391A
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English (en)
Inventor
Kazuo Toyomoto
豊本 和雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、製薬工業において、
有用な特定の蛋白質成分を選択的に吸着し、その後溶離
精製するのに好適な選択吸着性多孔膜とその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、製薬工業において特定の蛋白
質を吸着精製除去するには、アフィニティクロマトグラ
フと呼ばれる、リガンド基を有する細かい親水性ビーズ
が使用されてきた。それらのアフィニティクロマトグラ
フビーズは、一般に、ビーズに化学的に付加されたリガ
ンドと特異的に反応する蛋白質をリガンドに吸着させ、
そののち溶離することによって分離精製するものである
。リガンドとしては、トリプトファン、またはフェニル
アラニン等の疎水性アミノ酸に由来するものなどが知ら
れている。
【0003】このビーズは細かいため、工業的に使用す
る場合には数十kg/cm2 の差圧をかけても吸着速
度が非常に遅く、しかも機械的に弱いため高速化出来ず
、ホールドアップ量も多く、極めて高コストの処理方法
となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、高処理速
度で、かつ低コストで特定蛋白質を精製することのでき
る多孔膜、およびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、ポリオレフ
ィン、オレフィンとハロゲン化オレフィンの共重合体、
またはポリフッ化ビニリデンからなる多孔性の基材膜の
膜表面および孔表面に、多孔膜1グラム当り0.1ミリ
当量以上の中性ヒドロキシル基と、0.1ミリ当量以上
の前記化1式で表わされる官能基(I)または化2式で
表わされる官能基(II)を有する側鎖が化学的に結合
されている、平均孔径0.01μm〜5μm、空孔率2
0〜90%である選択吸着性多孔膜に関する。
【0006】さらに、この選択吸着性多孔膜は、例えば
、ポリオレフィン、オレフィンとハロゲン化オレフィン
の共重合体、またはポリフッ化ビニリデンからなる多孔
性の基材膜に、電離性放射線を照射したのち、グリシジ
ルメタクリレートまたはグリシジルアクリレートをグラ
フトさせ、その後フェニルアラニンまたはトリプトファ
ンを反応させ、さらに硫酸中で処理することによって製
造される。
【0007】この発明に用いられる多孔性の基材膜の材
質は、ポリオレフィン、オレフィンとハロゲン化オレフ
ィンとの共重合体、またはポリフッ化ビニリデンから構
成されていることが必要である。これは基材膜の機械的
性質の保持のために必要である。ポリオレフィン、オレ
フィンとハロゲン化オレフィンとの共重合体としては、
具体例には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブチレンなどのオレフィンの単独重合体またはそれら
2種以上の重合体混合物;エチレン、プロピレン、ブテ
ン、ペンテン、ヘキセンなどのオレフィンの2種以上の
共重合体;および前記オレフィンの1種または2種以上
とテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレ
ンなどのハロゲン化オレフィンとの共重合体などがあげ
られる。
【0008】基材膜の孔は、種々の成形加工手段によっ
て得ることができる。延伸法や、電子線照射後に化学処
理するいわゆるエッチング法などにより得られる直孔貫
通型の孔よりも、たとえば特公昭40−957号公報、
特公昭47−17460号公報および特公昭59−37
292号公報に示されたミクロ相分離法や混合抽出法な
どにより形成される三次元網目構造からなる孔が好まし
い。
【0009】基材膜の形状、大きさは、目的とする選択
吸着性多孔膜の要求にあわせて、平膜状、チューブ状、
中空糸膜状のなかから適当なものが選ばれるが、この発
明の目的には、内径0.05〜10mm、厚さ0.05
〜5mmの形状を有する中空糸状のものが好ましい。こ
の発明の選択性多孔膜は、基材膜の膜の表面および孔の
表面に、中性ヒドロキシル基と、官能基(I)または官
能基(II)を有する側鎖が化学的に結合されている多
孔膜である。ここで「膜の表面および孔の表面」とは、
膜の表面と膜内部の孔の表面のことをいう。
【0010】中性ヒドロキシル基、および官能基(I)
または官能基(II)は、多孔膜1グラム当りそれぞれ
0.1ミリ当量以上でなければねらいとする機能が充分
に発揮されない。好ましくは、多孔膜1グラム当り0.
1〜10ミリ当量の範囲から選ばれる。官能基の側鎖中
に占める割合も重要である。この多孔膜中の官能基の割
合は、膜のかなりマクロ的な重量を基準にした値で、た
とえば膜表面の一部または膜内部の一部だけを対象とし
たものではない。多孔膜において基材膜のすぐれた機械
的性質を保持させるには、できるだけ孔の表面に、より
優先的に官能基を有する側鎖を付加させる方が有利であ
る。したがって、この発明でいう官能基の結合量は膜の
全体的にわたって平均加味された値であって、ごく微視
的な観点での結合率を意味していない。
【0011】官能基(I)または官能基(II)の結合
量は、基材膜に付加させ、充分に溶剤等で洗浄したのち
の膜重量と、付加前の膜の重量の差から測定した。この
発明の選択吸着性多孔膜の平均孔径は、0.01μm〜
5μmの範囲から選ばれる。吸着速度と液の透過速度の
点から、さらに0.05μm〜5μmの範囲が好ましい
。ここで平均孔径はASTM  F  316−70に
記載されている方法によって測定される。
【0012】空孔率は透過速度、機械的性質の点から2
0%〜90%の範囲から選ばれるが、40〜90%の範
囲がさらに好ましい。ここで空孔率は、あらかじめ多孔
膜を水等の液体に浸漬した重量と、乾燥後の重量の差か
ら計算される。また、中性ヒドロキシル基の定量は、膜
をピリジン溶媒中で無水酢酸と反応させ、消費した無水
酢酸の量または膜の重量増加量から求められる。
【0013】この発明の選択吸着性多孔膜は、たとえば
次の方法によって製造することができる。まず、ポリオ
レフィン、オレフィンとハロゲン化オレフィンとの共重
合体、またはポリフッ化ビニリデンからなる多孔性基材
膜に、電子線またはγ線等を、真空中または不活性ガス
中で必要に応じ低温下で照射したのち、基材膜にグリシ
ジルメタクリレートまたはグリシジルアクリレートを好
ましくは気相でグラフトさせ、基材膜の膜の表面および
孔の表面にポリ−グリシジルメタクリレートまたはポリ
−グリシジルアクリレートを結合させる。
【0014】つぎにフェニルアラニンまたはトリプトフ
ァンを0.1モル濃度程度の苛性ソーダに溶解し、pH
を調整したのち80℃程度の高温で反応させる。このの
ち1モル濃度硫酸中に入れ、残存エポキシ量をジオール
基に変換する。以下、実施例によってこの発明をさらに
詳細に説明する。
【0015】
【実施例】基材膜製造例 微粉珪酸(ニプシルVN3LP)22.1重量部、ジオ
クチルフタレート(DOP)55.4重量部、ポリエチ
レン樹脂粉末〔旭化成  SH−800  グレード〕
22.5重量部の組成物を予備混合した後、30ミリ2
軸押出し機内で内径3.0mm、厚み2.0mmの中空
糸状に押出した後、1,1,1−トリクロルエタン(ク
ロロセンVG(商品名)〕中に60分間浸漬し、DOP
を抽出した。さらに温度60℃の苛性ソーダ40%水溶
液中に約20分間浸漬して微粉珪酸を抽出した後、水洗
、乾燥することにより,多孔性の基材膜を得た。
【0016】実施例 基材膜製造例で得た基材膜に、電子加速器(加圧電圧1
.5Mev、電子線電流1mA)を用いて窒素雰囲気下
で電子線を20Mrad照射した後、気相中でグリシジ
ルメタクリレートをグラフトした。ここでポリグリシジ
ルメタクリレートグラフト多孔膜の一部を取り出し、そ
のグラフト率(重量増加率)を測定したところ、120
%であった。
【0017】つぎに、フェニルアラニンを0.1モル苛
性ソーダ水溶液に溶解し、pHを13に調整したのち、
前記グラフト多孔膜に80℃で反応させた。反応後、1
モル硫酸中で室温で10時間反応させ、残存エポキシ基
をジオール基に変換した。得られた多孔膜(A)は、平
均孔径が0.15μm、空孔率50%で、前記化1式で
表わされる官能基を多孔膜1グラム当り0.40ミリモ
ル含有し(重量測定法による)、中性ヒドロキシル基を
5.8ミリモル含有していた。
【0018】フェニルアラニンをトリプトファンにかえ
て同様の操作を行い、得られた多孔膜(B)は、平均孔
径が0.15μm、空孔率54%で、前記化2式で表わ
される官能基を多孔膜1グラム当り0.30ミリモル含
有し、中性ヒドロキシル基を6.2ミリモル含有してい
た。蛋白質の吸着および溶出特性の評価は下記の条件で
行なった。
【0019】蛋白質吸着液として、牛血清γ−グロブリ
ン(SIGMA,Cohn  Fraction  I
I,III )を用いた。長さ12cmの中空糸状多孔
膜(A)および(B)をU字型に曲げ、吸着液を膜の内
表面から外表面に透過させた。膜を透過した液を分取し
、γグロブリンの濃度を追跡した。吸着液を透過させた
後、洗浄液としてPBS緩衝液を流した。その後、溶出
液(1モルNacl+50%エチレングライコール)を
流した。なお、テストは30℃で行なった。
【0020】透過流量は、0.1kg/cm2 加圧下
でγ−グロブリン溶液、PBS溶液、1モルNacl+
50%エチレングライコール液を中空糸内表面から外表
面に透過させて、透過液量と膜の内表面積から透過流量
を計算した。表1にその結果を示した。この結果は、同
じ官能基を有するビーズ状アフィニティクロマト製品に
比べ、この発明の多孔膜の吸着容量が画期的に大で、溶
液濾過処理速度は数十培以上大きいことを示している。 すなわち、この発明の実施例の膜の処理速度はSV値が
およそ60(1時間当り、膜容積の約60倍通過する)
であるのに対し、ビーズの場合は数十kg/cm2 の
圧力をかけても、SVの値は5〜10である。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】この発明の選択吸着性多孔膜は、製薬工
業、発酵工業においてきわめて効率良く特定成分蛋白質
を分離精製する事ができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポリオレフィン、オレフィンとハロゲ
    ン化オレフィンの共重合体、またはポリフッ化ビニリデ
    ンからなる多孔性の基材膜の膜表面および孔表面に、多
    孔膜1グラム当り0.1ミリ当量以上の中性ヒドロキシ
    ル基と、0.1ミリ当量以上の下記化1式で表わされる
    官能基(I)または化2式で表わされる官能基(II)
    を有する側鎖が化学的に結合されている、平均孔径0.
    01μm〜5μm、空孔率20〜90%である選択吸着
    性多孔膜。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】  ポリオレフィン、オレフィンとハロゲ
    ン化オレフィンの共重合体、またはポリフッ化ビニリデ
    ンからなる多孔性の基材膜に、電離性放射線を照射した
    のち、グリシジルメタクリレートまたはグリシジルアク
    リレートをグラフトさせ、その後フェニルアラニンまた
    はトリプトファンを反応させ、さらに硫酸中で処理する
    ことを特徴とする選択吸着性多孔膜の製造方法。
JP2738391A 1991-02-21 1991-02-21 選択吸着性多孔膜とその製造方法 Withdrawn JPH04265136A (ja)

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