JPH04262236A - Ftirを用いた多成分定量分析方法 - Google Patents

Ftirを用いた多成分定量分析方法

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JPH04262236A
JPH04262236A JP3044164A JP4416491A JPH04262236A JP H04262236 A JPH04262236 A JP H04262236A JP 3044164 A JP3044164 A JP 3044164A JP 4416491 A JP4416491 A JP 4416491A JP H04262236 A JPH04262236 A JP H04262236A
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香 井上
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豊 山岸
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測定試料に対して赤外
光を照射し、そのとき得られる吸収スペクトル中の複数
の指定された波数ポイントにおける吸光度に基づいて測
定試料中に含まれる多成分を定量分析するFTIR(フ
ーリエ変換赤外分光計)を用いた多成分定量分析方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】上記FTIRは、例えば図1に示すよう
に構成されている。すなわち、この図において、1は分
析部、2はこの分析部1の出力であるインターフェログ
ラムを処理するデータ処理部である。分析部1は平行な
赤外光を発するように構成された赤外光源3と、ビーム
スプリッタ4,固定ミラー5,図外の駆動機構によって
例えばX−Y方向に平行移動する可動ミラー6からなる
干渉機構7と、測定試料などを収容し、干渉機構7を介
して赤外光源3からの赤外光が照射されるセル8と、半
導体検出器9とから構成されている。そして、データ処
理部2は例えばコンピュータよりなり、インターフェロ
グラムを加算平均し、その加算平均出力を高速でフーリ
エ変換し、さらに、このフーリエ変換出力に基づいて測
定対象成分に関するスペクトル演算を行うように構成さ
れている。
【0003】このように構成されたFTIRにおいては
、次のようにして多成分を定量分析することができる。 すなわち、セル8に比較試料または測定試料をそれぞれ
収容して赤外光源3からの赤外光をセル8に照射し、比
較試料または測定試料のインターフェログラムを測定す
る。これらのインターフェログラムをデータ処理部2に
おいて、それぞれフーリエ変換してパワースペクトルを
得た後、比較試料のパワースペクトルに対する測定試料
のパワースペクトルの比を求め、これを吸光度スケール
に変換することにより吸収スペクトルを得た後、この吸
収スペクトル中の複数の波数ポイントにおける吸光度に
基づいて測定試料中に含まれる多成分を定量分析するの
である。
【0004】上記多成分を定量分析する方法として、例
えば本願出願人に係る平成2年6月28日付けの特許出
願(特願平2−171038号)があり、その概要は、
吸収スペクトル中の複数の波数ポイントにおける局所的
ピーク値と局所的バレー値との差である相対吸光度の和
を求め、この和に基づいて各成分の濃度を各別に得ると
云うものであり、FTIRによれば、吸収スペクトルに
おける波数ポイント群を適宜選ぶことにより測定試料中
の多成分を定量分析することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、FTIRを
用いて測定試料中の多成分を定量分析する場合、測定試
料中に予測外の成分が多量に含まれていると、測定対象
としているそれ以外の成分の濃度計算値に対して干渉が
生ずることがある。一方、測定試料に殆ど含まれないも
のを高濃度に存在すると予測して、波数ポイント群を指
定することは、実際に測定試料中に存在している他の成
分の分析精度に対して不利となる。このため、従来は、
構成成分の大きく異なる複数種類の測定試料を簡便にし
かも精度よく定量分析することが困難であった。
【0006】本発明は、上述の事柄に留意してなされた
もので、その目的とするところは、構成成分が大きく異
なる複数種類の測定試料を、一式のFTIRで簡便にし
かも精度よく定量分析することができる多成分定量分析
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明に係るFTIRを用いた多成分定量分析方法は
次のように構成されている。
【0008】一つの方法は、構成成分がほぼ予測できる
複数種類の測定試料に対しそれぞれ適切な測定対象成分
群を設定してこれに対応する濃度計算用の波数ポイント
群を予め指定し、これらの濃度計算用の波数ポイント群
のうちの一つを選択的に用いることによって各測定試料
の構成成分の濃度計算を行うようにしている。
【0009】他の方法は、構成成分とその濃度範囲がほ
ぼ予測できる複数種類の測定試料に対しそれぞれ適切な
測定対象成分群と濃度レンジとを設定してその組合せに
対する濃度計算用の波数ポイント群を予め指定し、これ
らの濃度計算用の波数ポイント群のうちの一つを選択的
に用いることによって各測定試料の構成成分の濃度計算
を行うようにしている。
【0010】
【作用】上記いずれの方法によっても、測定対象成分群
に対応した波数ポイント群が予め指定されるので、簡便
に、しかも、干渉影響を効果的に排除できることから多
成分を精度よく定量分析することができる。また、測定
対象成分群と濃度レンジとを設定し、その組合せに対す
る濃度計算用波数ポイント群を指定した場合は、より精
度よく分析を行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0012】本発明に係るFTIRを用いた多成分定量
分析方法が従来の方法と大きく異なる点は、構成成分(
複数の)とその濃度範囲がほぼ予測できるある測定試料
に対し、適切な測定対象成分群と濃度レンジとを設定し
、その組合せに対する専用の複数の波数ポイントよりな
る濃度計算用波数ポイント群を指定すると共に、他の異
なる構成成分の予測される測定試料についてもそれぞれ
専用の濃度計算用の波数ポイント群を指定し、これらを
データ処理部2のメモリ内に登録しておき、分析に際し
ては、測定試料に適合した測定対象成分群と濃度レンジ
との組合せに対応する濃度計算用波数ポイント群を選択
的に使用して濃度計算を行うようにしたことである。
【0013】この場合、測定対象として同一成分・同一
濃度レンジのものが含まれていても、その成分に対して
濃度計算に同一の波数ポイントを使用するとは限らない
【0014】今、図2に示すような吸収スペクトルをも
つ化合物A,B,Cがあるものとする。この場合におけ
る化合物A,B,Cの組成の異なる測定試料に対する専
用の濃度計算用の波数ポイントの選び方の一例を表1に
示す。
【0015】
【表1】
【0016】この表1に示すように、化合物Cを測定対
象として含むパターン■,■では、化合物Cの大きな吸
収を避けているため、化合物Cを考慮しないパターン■
とは、化合物Bの濃度計算用の波数ポイントが異なる。 そして、化合物A,Bの濃度レンジは同一で、化合物C
の濃度のみ異なるパターン■とパターン■とにおいても
、予測している化合物Cの濃度が違うため、化合物Aの
濃度計算用の波数ポイントの指定に差がある。また、パ
ターン■とパターン■、あるいは、パターン■とパター
ン■のように、測定対象成分またはその濃度レンジに違
いがあっても一部同じ波数ポイントを用いてもよい。 なお、この例では、パターン■,■の化合物Cの濃度計
算用の波数ポイント群は同一であるが、実際には濃度レ
ンジによって使い分けるようにしてもよい。
【0017】このように、測定対象成分、または、測定
対象成分と濃度レンジの組み合わせに対して、それぞれ
専用の濃度計算用の波数ポイントのパターンを指定し、
これをコンピュータ2のメモリに記憶させておき、任意
に、または、随時入替えできるようにする。
【0018】上述の説明から理解されるように、本発明
方法においては、化合物Aは波数ポイントA1 ,A2
 、化合物Bは波数ポイントB1 ,B2 ,化合物C
は波数ポイントC1 ,C2 と云うように、各成分の
濃度計算に用いる波数ポイントを予め決めておいて、測
定試料の構成成分に応じて組み合わせるのとは異なり、
干渉成分に対して必要かつ十分な配慮がなされるため、
構成成分が大きく異なる複数の測定試料を、一式のFT
IRを用いるだけで精度よく定量分析することができる
【0019】図3は、化合物Cを含む測定試料を、化合
物Cを考慮しない化合物A,B2成分用の濃度計算用波
数ポイント群で濃度計算すると干渉が出るが、これを、
化合物A,B,C3成分用の濃度計算用波数ポイント群
に時間Tで入れ替えれば、それ以降は正しい測定値が得
られる連続出力例を示しており、この図において、Ca
 ,Cb ,Cc は、化合物A,B,Cの実際の濃度
(但し、Ca はゼロ)をそれぞれ示している。
【0020】なお、本発明方法を実施する場合、各測定
対象成分の濃度の計算は、前述の特願平2−17103
8号に記載された以外の手法によって行うようにしても
よいことは勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明においては
、構成成分の異なる複数種類の測定試料に対してそれぞ
れ適切な濃度計算用の波数ポイント群を指定しているの
で、干渉影響を効果的に除去して精度の高い定量分析を
行うことができる。
【0022】特に、濃度計算用の波数ポイント群を指定
するのに、測定対象成分群とそれらの濃度レンジとの組
み合わせに対して専用の濃度計算用の波数ポイント群を
指定する方法によれば、各測定対象成分(および濃度レ
ンジ)毎に個別に指定しておいた濃度計算用の波数ポイ
ント群を後で組み合わせる方法に比べ、干渉・精度に関
してきめ細かな配慮ができる。
【0023】そして、前記予め複数個指定されている濃
度計算用の波数ポイント群をコンピュータのメモリに登
録しておけばよく、濃度計算にどの波数ポイント群を用
いるかは、コンピュータの演算処理上の設定だけの問題
で、FTIR干渉計自体の動作・構成の変更を伴わない
ので、濃度計算用の波数ポイント群の入れ替えは連続分
析中においてもキー操作だけで容易に行なえる。つまり
、出力を見ながら適切な濃度計算用の波数ポイント群(
測定対象成分群)を探すことも可能である。
【0024】従って、本発明によれば、構成成分の異な
る複数種類の測定試料について、一式のFTIRを用い
るだけでその成分を精度よく簡便に定量分析することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置の一例を概略
的に示す図である。
【図2】吸収スペクトルの一例を示す図である。
【図3】出力波形の一例を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  測定試料に対して赤外光を照射し、そ
    のとき得られる吸収スペクトル中の複数の指定された波
    数ポイントにおける吸光度に基づいて測定試料中に含ま
    れる多成分を定量分析するFTIRを用いた多成分定量
    分析方法において、構成成分がほぼ予測できる複数種類
    の測定試料に対しそれぞれ適切な測定対象成分群を設定
    してこれに対応する濃度計算用の波数ポイント群を予め
    指定し、これらの濃度計算用の波数ポイント群のうちの
    一つを選択的に用いることによって各測定試料の構成成
    分の濃度計算を行うようにしたことを特徴とするFTI
    Rを用いた多成分定量分析方法。
  2. 【請求項2】  測定試料に対して赤外光を照射し、そ
    のとき得られる吸収スペクトル中の複数の指定された波
    数ポイントにおける吸光度に基づいて測定試料中に含ま
    れる多成分を定量分析するFTIRを用いた多成分定量
    分析方法において、構成成分とその濃度範囲がほぼ予測
    できる複数種類の測定試料に対しそれぞれ適切な測定対
    象成分群と濃度レンジとを設定してその組合せに対する
    濃度計算用の波数ポイント群を予め指定し、これらの濃
    度計算用の波数ポイント群のうちの一つを選択的に用い
    ることによって各測定試料の構成成分の濃度計算を行う
    ようにしたことを特徴とするFTIRを用いた多成分定
    量分析方法。
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