JP2000346801A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】FTIR法による多成分ガス分析方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】FTIR法で得られた吸収スペクトルに基づいて試料中の複数成分を定量分析するFTIR法による多成分ガス分析方法において、定量アルゴリズムによって混合ガススペクトルから多成分濃度を算出した後、一部の成分についてはさらに共存ガス成分によるスペクトルの変化分の補正計算を行うようにしたことを特徴とするFTIR法による多成分ガス分析方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、FTIR(フーリエ変換赤外分光)法で得られた吸収スペクトルに基づいて試料中の複数成分を定量分析するFTIR法による多成分ガス分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、上記FTIR法に則ったフーリエ変換赤外分光光度計を用いたガス分析装置(以下、FTIRガス分析装置という)の構成を概略的に示すもので、この図において、1は分析部、2はこの分析部1の出力であるインターフェログラムを処理するデータ処理部である。
【0003】
前記分析部1は、平行な赤外光を発するように構成された赤外光源3と、ビームスプリッタ4、固定ミラー5、図外の駆動機構によって例えばX−Y方向に平行移動する可動ミラー6からなる干渉機構7と、測定試料や比較(参照)試料等を収容し、干渉機構7を介して赤外光源3からの赤外光が照射されるセル8と、半導体検出器9等から構成されている。
【0004】
そして、前記データ処理部2は、例えばコンピュータよりなり、インターフェログラムを加算平均し、その加算平均出力を高速でフーリエ変換し、さらに、このフーリエ変換出力に基づいて測定対象成分に関するスペクトル演算を行うように構成されている。
【0005】
上述のように構成されたFTIRガス分析装置においては、次のようにして複数の成分を定量分析することができる。すなわち、セル8に比較試料または測定試料をそれぞれ収容して赤外光源3からの赤外光をセル8に照射し、比較試料または測定試料のインターフェログラムを測定する。これらのインターフェログラムをデータ処理部2において、それぞれフーリエ変換してパワースペクトルを得た後、比較試料のパワースペクトルに対する測定試料のパワースペクトルの比を求め、これを吸光度スケールに変換することにより吸収スペクトルを得た後、この吸収スペクトル中の複数の波数ポイントにおける吸光度に基づいて測定試料中に含まれる複数の成分を定量分析するのである。
【0006】
上記複数の成分を定量分析する方法として、例えば、本願の出願人に係る特許第2649667号、特許第2741376号、特許第2926277号、特許第2926278号の明細書に記載されたものがあり、例えば特許第2649667号の多成分分析方法は、吸収スペクトル中の複数の波数ポイントにおける局所的ピーク値と局所的バレー値との差である相対吸光度の和を求め、この和に基づいて複数の成分の濃度を各別に得るというものである。
【0007】
さらに、多成分の定量分析に際しては、上記方法のほか、PLS(Partial Least Square、部分最小二乗)法、PCR(Principal Component Regression、主成分分析)法等といった多変量解析の定量アルゴリズムを用いることもできる。これらの方法はいずれも、濃度既知の参照スペクトルに基づいて予め濃度演算用のデータ(校正行列)を作成しておき、濃度未知の試料のスペクトルデータとの演算行列により、複数の成分の濃度を各別に算出するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記FTIR法によるエンジン排ガス測定では、前記PLS法、PCR法等、一般に用いられる定量アルゴリズムを適用するだけでは、実サンプルガス測定時において、CO、CO2 、NOなどの指示がサンプルガス中に共存する高濃度のH2 Oの影響を受けて実際の濃度より高くなることがわかっている。これは、前記定量アルゴリズムでスペクトルの重なりが分離しきれないことによる干渉とは異なり、同一成分・同一濃度であってもベースガス組成により、例えば、図6に示すように、スペクトル強度に差が生ずるためである。より具体的には、たとえば(N2 +H2 O)ガスベースの実サンプル中のCOのスペクトルの方が、N2 ガスベースのスパンガス中のCOのスペクトルより吸収が大きいためである。なお、図6において、符号10,11,12は、N2 をベースガスとしたときのCO、CO+H2 O、H2 Oのそれぞれ吸収スペクトルを示している。なお、これと同様の現象は、赤外線の吸収のないO2 、H2 などの共存によっても起こりうる。
【0009】
上述のような現象が生ずる正確な機構は不明であるが、一つには、ガス分子同士の相互作用によるクエンチング等が関係している考えられる。図7は、クエンチングによる赤外吸収量変化モデルを示すもので、このモデルは、ガス成分Xとベースガスの衝突確率および相互作用の大小によって、赤外吸収量に変化が生ずることを示している。すなわち、同図(A)は、ガス成分Xに対してベースガスAの衝突確率および相互作用が共に小さい場合を示し、この場合、ガス成分Xの基底状態・励起状態の平衡に影響を余り与えないため、ベースガスAの存在はガス成分Xの吸収量に殆ど影響しない。また、同図(B)は、ガス成分Xに対してベースガスBの衝突確率および相互作用が共に大きい場合を示し、この場合、ガス成分Xの平衡が基底状態側にずれるため、新たな光吸収が起こりやすくなる。つまり、ベースガスBの存在により、ガス成分Xの吸収強度が大きくなり、ベースガスが成分Aであった場合よりも強い吸収を示す。図6に示した例では、N2が成分A、H2 Oが成分B、COが成分Xに相当する。
【0010】
また、他の機構としては、他成分の共存によって吸収スペクトルの線幅が広がる「衝突広がり」というメカニズムも考えられる。
【0011】
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、ベースガス組成によるスペクトル自体の強度変化に起因する共存ガスの影響を補正し、精度の高い測定を行うことができるFTIR法による多成分ガス分析方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明では、FTIR法で得られた吸収スペクトルに基づいて試料中の複数成分を定量分析するFTIR法による多成分ガス分析方法において、定量アルゴリズムによって混合ガススペクトルから多成分濃度を算出した後、一部の成分についてはさらに共存ガス成分によるスペクトルの変化分の補正計算を行うようにしている。
【0013】
前記補正計算を行う際、共存ガス成分がFTIR法で測定可能ならばその測定結果を用いることができ、そのようにした場合、測定値の時間遅れが無視できる。また、共存ガス成分がFTIR法で測定不可能ならば外部分析計より読み込んで使用すればよく、その場合、FTIRのデータ処理部において時間合わせを行えばよい。
【0014】
この発明のFTIR法による多成分ガス分析方法によれば、通常の定量アルゴリズムでは考慮できないスペクトル自体の強度変化に起因する誤差をも補正することができ、FTIR法ガス分析の精度の向上が図れる。特に、排ガスと校正ガスのベースガス組成、特に、H2 O濃度の差、および、測定中のサンプルガスにおけるH2 O濃度の変化による影響の補正に効果的である。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。上述のように、実サンプルガスを測定する場合、それに含まれるH2 Oの影響が非常に大きい。そこで、以下に、FTIR法で測定可能な成分であるH2 OによるCO等への共存影響を、多変量解析法による濃度演算後に補正する式の検討を行った例を説明する。なお、H2 O以外の成分による影響は、事実上無視できることを前提にしている。
【0016】
1.補正式の検討
(1)影響値の傾向確認
図2は、CO10%レンジに対するH2 Oの共存影響の例(リニアライズ前の値にて計算(Raw))を示し、同図(A)はCO濃度固定の場合を、同図(B)はH2 O濃度固定の場合をそれぞれ示している。この図2から、影響値の幅は、H2 O濃度固定時の変化は、ほぼ一次式(Y=aX)で近似できるが、成分によっては、二次式(Y=aX2 +bX)の方がよりよく近似できる例もあることがわかる。
【0017】
(2)影響のモデルと補正式
図3は、COとH2 Oにおける影響値のモデルと補正式の例を示している。まず、このモデルは、H2 Oのピーク強度(リニアライズ前の濃度計算値)x(=W)と、COのピーク強度の変化分(リニアライズ前の濃度計算値の変化分)yとは、一次式(y=Sx)の関係にあり、この一次式の傾きSが、同図(A)に示すように、COのピーク強度に応じて変化すると仮定する。前記傾きS(=Y)と、H2 Oの影響がない状態でのCOのピーク強度X(=C)との関係を、同図(B)に示すように、二次式(Y=aX2 +bX)で近似する。ここで、従来のPCR法で得られるCO濃度値Rは、
で表される。この式をX(=C)について解くことにより、H2 Oの影響を補正したCOのピーク強度を求める関係式が導かれる。
【0018】
上記の方法において、補正係数a,bを求めるには、前記図3(B)に示されるデータ、つまり、H2 O濃度をほぼ固定してCO濃度のみを変化させたときの共存影響の実測値を用いる(H2 O濃度を変化させたときのデータは不要)。
【0019】
そして、補正後のCO濃度(リニアライズ前)Cは、次のように表される。 a=0(Y=bX)のとき
C=R/(1+bW)
a≠0(Y=aX2 +bX)のとき
C=〔√{(1+bW)2 +4aWR}−(1+bW)〕/2aW
ここで、R:補正前のCO濃度(リニアライズ前)
W:H2 O濃度(リニアライズ前)
【0020】
(3)補正結果の例
図4は、図2に示した式で補正を行った例(CO10%レンジ)を示すもので、同図(A)は補正前のデータを示し、同図(B)は補正後のデータを示している。この補正方法により、最大で約12%(フルスケール(FS)あたり)の影響値が±1%強の範囲に納まっていることがわかる。
【0021】
2.機差の確認
各装置ごとに係数決定のための実測データをどのように採取するかは、H2 O共存影響の絶対値・傾向のバラツキをもとに決定する必要がある。そこで、3台の装置A,B,Cを用いてこのバラツキと補正方法の簡略化の可能性について確認した。
【0022】
(1)影響値の傾向確認
図5は、CO10%レンジにおける影響値のバラツキを示すもので、同図(A)は生データ(CO10%)におけるCOのピーク強度と誤差との関係を示し、同図(B)は規格化(CO10%)におけるCOのピーク強度と誤差との関係を示している。この図5から、絶対値としてはかなりの開きがあるものの、傾向には共通性があることがわかる。バラツキの一因として、PCR法の演算に用いるポイントが1台ごとに異なっていることが考えられる。
【0023】
また、下記表1は他の成分をも含めた影響値のバラツキを示すもので、この表1から、影響が大きいのは、CO、CO2 、NO、N2 Oであること、また、これらについては、バラツキ幅が大きいため、1台ごとに補正係数を決める必要があることがわかる。
【0024】
【表1】
【0025】
(2)補正の簡略化
前記表1に示した3台の装置A〜Cの測定結果のうち、成分CO、CO2 、NOについて補正を行った結果を説明する。この場合、補正の方式としては次の3つがある。すなわち、
(a)補正係数として二次式(前記図3におけるa≠0)を用い、1台ごとに決定する方式
(b)補正係数として二次式(前記図3におけるa≠0)を用い、3台の装置I,II,III のうち、ある装置の補正係数を基に傾きを決定する方式
(c)補正係数として一次式(前記図3におけるa=0)を用い、1台ごとに決定する方式
【0026】
以下、補正方法と結果を記す。
【0027】
(a)1台ごとに補正係数(二次式)決定した場合
すなわち、各成分CO、CO2 、NOについて5点(1/5分割点〜5/5分割点)ずつのWet(N2 +H2 Oベース)スパンスペクトルを採取し、それに基づいて1台ごとに補正係数を決定した。結果は下記表2の通りである。
【0028】
【表2】
【0029】
(b)同じ係数(二次式)で傾きのみ1台ごとに調整した場合
すなわち、前記表2で使用した各機のデータのうち、1点(4/5分割点)を基に、A機用の補正係数(二次式)を修正して使用し、残りの4点の補正結果を評価した。結果は下記表3の通りである。なお、A機の結果は、前記表2における結果と同じである。
【0030】
【表3】
【0031】
(c)一次式で1台ごとに補正した場合
すなわち、前記表2で使用した各機のデータのうち、1点(4/5分割点)のみを用いて補正係数(一次式)を決定し、残りの4点の補正結果を評価した。結果は下記表4の通りである。
【0032】
【表4】
【0033】
上記表2〜表4から、一次式による(c)の場合でも、補正結果は±2%程度の幅に納まっており、各成分・レンジについて1点ずつの実測データ採取でも補正可能であることがわかる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明においては、FTIR法で得られた吸収スペクトルに基づいて試料中の複数成分を定量分析するFTIR法による多成分ガス分析を行う場合、多変量解析法等によって混合ガススペクトルから多成分濃度を算出した後、一部の成分についてはさらに共存ガス成分によるスペクトルの変化分の補正計算を行うようにしているので、通常の多変量解析アルゴリズムでは考慮できないスペクトル自体の強度変化に起因する誤差をも補正することができ、FTIR法ガス分析の精度の向上が図れる。
【0035】
特に、H2 Oの例のように、FTIR法で得られた測定値で補正を行う際は、成分ごとの測定値が無視できるメリットがある。また、O2 、H2 など原理的にFTIR法で測定できない成分については、外部分析計から取り込んだ信号を、FTIRのCPUで時間合わせを行った上で補正に用いることにより、同様の効果を得ることができる。
【0036】
この発明の多成分ガス分析方法は、排ガスと校正ガスの水分濃度の差、および、測定中のサンプルガスにおけるH2 O濃度の変化による影響の補正に効果的であり、また、O2 、H2 などによる影響も補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法を実施するための装置の一例を概略的に示す図である。
【図2】CO10%レンジに対するH2 Oの共存影響の例を示す図で、(A)はCO濃度固定の場合、(B)はH2 O濃度固定の場合を示している。
【図3】(A)はCOとH2 Oにおける影響のモデルを表す図、(B)は補正式の一例を示す図である。
【図4】CO濃度(計算値)と誤差との関係を示す図で、(A)は補正前、(B)は補正後を示している。
【図5】CO10%レンジにおける影響値のバラツキを示し、(A)は生データを、(B)は規格化後をそれぞれ示している。
【図6】従来技術の問題点を説明するための図である。
【図7】クエンチングによる赤外吸収量変化モデルを示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】FTIR法で得られた吸収スペクトルに基づいて試料中の複数成分を定量分析するFTIR法による多成分ガス分析方法において、定量アルゴリズムによって混合ガススペクトルから多成分濃度を算出した後、一部の成分についてはさらに共存ガス成分によるスペクトルの変化分の補正計算を行うようにしたことを特徴とするFTIR法による多成分ガス分析方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、FTIR(フーリエ変換赤外分光)法で得られた吸収スペクトルに基づいて試料中の複数成分を定量分析するFTIR法による多成分ガス分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、上記FTIR法に則ったフーリエ変換赤外分光光度計を用いたガス分析装置(以下、FTIRガス分析装置という)の構成を概略的に示すもので、この図において、1は分析部、2はこの分析部1の出力であるインターフェログラムを処理するデータ処理部である。
【0003】
前記分析部1は、平行な赤外光を発するように構成された赤外光源3と、ビームスプリッタ4、固定ミラー5、図外の駆動機構によって例えばX−Y方向に平行移動する可動ミラー6からなる干渉機構7と、測定試料や比較(参照)試料等を収容し、干渉機構7を介して赤外光源3からの赤外光が照射されるセル8と、半導体検出器9等から構成されている。
【0004】
そして、前記データ処理部2は、例えばコンピュータよりなり、インターフェログラムを加算平均し、その加算平均出力を高速でフーリエ変換し、さらに、このフーリエ変換出力に基づいて測定対象成分に関するスペクトル演算を行うように構成されている。
【0005】
上述のように構成されたFTIRガス分析装置においては、次のようにして複数の成分を定量分析することができる。すなわち、セル8に比較試料または測定試料をそれぞれ収容して赤外光源3からの赤外光をセル8に照射し、比較試料または測定試料のインターフェログラムを測定する。これらのインターフェログラムをデータ処理部2において、それぞれフーリエ変換してパワースペクトルを得た後、比較試料のパワースペクトルに対する測定試料のパワースペクトルの比を求め、これを吸光度スケールに変換することにより吸収スペクトルを得た後、この吸収スペクトル中の複数の波数ポイントにおける吸光度に基づいて測定試料中に含まれる複数の成分を定量分析するのである。
【0006】
上記複数の成分を定量分析する方法として、例えば、本願の出願人に係る特許第2649667号、特許第2741376号、特許第2926277号、特許第2926278号の明細書に記載されたものがあり、例えば特許第2649667号の多成分分析方法は、吸収スペクトル中の複数の波数ポイントにおける局所的ピーク値と局所的バレー値との差である相対吸光度の和を求め、この和に基づいて複数の成分の濃度を各別に得るというものである。
【0007】
さらに、多成分の定量分析に際しては、上記方法のほか、PLS(Partial Least Square、部分最小二乗)法、PCR(Principal Component Regression、主成分分析)法等といった多変量解析の定量アルゴリズムを用いることもできる。これらの方法はいずれも、濃度既知の参照スペクトルに基づいて予め濃度演算用のデータ(校正行列)を作成しておき、濃度未知の試料のスペクトルデータとの演算行列により、複数の成分の濃度を各別に算出するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記FTIR法によるエンジン排ガス測定では、前記PLS法、PCR法等、一般に用いられる定量アルゴリズムを適用するだけでは、実サンプルガス測定時において、CO、CO2 、NOなどの指示がサンプルガス中に共存する高濃度のH2 Oの影響を受けて実際の濃度より高くなることがわかっている。これは、前記定量アルゴリズムでスペクトルの重なりが分離しきれないことによる干渉とは異なり、同一成分・同一濃度であってもベースガス組成により、例えば、図6に示すように、スペクトル強度に差が生ずるためである。より具体的には、たとえば(N2 +H2 O)ガスベースの実サンプル中のCOのスペクトルの方が、N2 ガスベースのスパンガス中のCOのスペクトルより吸収が大きいためである。なお、図6において、符号10,11,12は、N2 をベースガスとしたときのCO、CO+H2 O、H2 Oのそれぞれ吸収スペクトルを示している。なお、これと同様の現象は、赤外線の吸収のないO2 、H2 などの共存によっても起こりうる。
【0009】
上述のような現象が生ずる正確な機構は不明であるが、一つには、ガス分子同士の相互作用によるクエンチング等が関係している考えられる。図7は、クエンチングによる赤外吸収量変化モデルを示すもので、このモデルは、ガス成分Xとベースガスの衝突確率および相互作用の大小によって、赤外吸収量に変化が生ずることを示している。すなわち、同図(A)は、ガス成分Xに対してベースガスAの衝突確率および相互作用が共に小さい場合を示し、この場合、ガス成分Xの基底状態・励起状態の平衡に影響を余り与えないため、ベースガスAの存在はガス成分Xの吸収量に殆ど影響しない。また、同図(B)は、ガス成分Xに対してベースガスBの衝突確率および相互作用が共に大きい場合を示し、この場合、ガス成分Xの平衡が基底状態側にずれるため、新たな光吸収が起こりやすくなる。つまり、ベースガスBの存在により、ガス成分Xの吸収強度が大きくなり、ベースガスが成分Aであった場合よりも強い吸収を示す。図6に示した例では、N2が成分A、H2 Oが成分B、COが成分Xに相当する。
【0010】
また、他の機構としては、他成分の共存によって吸収スペクトルの線幅が広がる「衝突広がり」というメカニズムも考えられる。
【0011】
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、ベースガス組成によるスペクトル自体の強度変化に起因する共存ガスの影響を補正し、精度の高い測定を行うことができるFTIR法による多成分ガス分析方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明では、FTIR法で得られた吸収スペクトルに基づいて試料中の複数成分を定量分析するFTIR法による多成分ガス分析方法において、定量アルゴリズムによって混合ガススペクトルから多成分濃度を算出した後、一部の成分についてはさらに共存ガス成分によるスペクトルの変化分の補正計算を行うようにしている。
【0013】
前記補正計算を行う際、共存ガス成分がFTIR法で測定可能ならばその測定結果を用いることができ、そのようにした場合、測定値の時間遅れが無視できる。また、共存ガス成分がFTIR法で測定不可能ならば外部分析計より読み込んで使用すればよく、その場合、FTIRのデータ処理部において時間合わせを行えばよい。
【0014】
この発明のFTIR法による多成分ガス分析方法によれば、通常の定量アルゴリズムでは考慮できないスペクトル自体の強度変化に起因する誤差をも補正することができ、FTIR法ガス分析の精度の向上が図れる。特に、排ガスと校正ガスのベースガス組成、特に、H2 O濃度の差、および、測定中のサンプルガスにおけるH2 O濃度の変化による影響の補正に効果的である。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。上述のように、実サンプルガスを測定する場合、それに含まれるH2 Oの影響が非常に大きい。そこで、以下に、FTIR法で測定可能な成分であるH2 OによるCO等への共存影響を、多変量解析法による濃度演算後に補正する式の検討を行った例を説明する。なお、H2 O以外の成分による影響は、事実上無視できることを前提にしている。
【0016】
1.補正式の検討
(1)影響値の傾向確認
図2は、CO10%レンジに対するH2 Oの共存影響の例(リニアライズ前の値にて計算(Raw))を示し、同図(A)はCO濃度固定の場合を、同図(B)はH2 O濃度固定の場合をそれぞれ示している。この図2から、影響値の幅は、H2 O濃度固定時の変化は、ほぼ一次式(Y=aX)で近似できるが、成分によっては、二次式(Y=aX2 +bX)の方がよりよく近似できる例もあることがわかる。
【0017】
(2)影響のモデルと補正式
図3は、COとH2 Oにおける影響値のモデルと補正式の例を示している。まず、このモデルは、H2 Oのピーク強度(リニアライズ前の濃度計算値)x(=W)と、COのピーク強度の変化分(リニアライズ前の濃度計算値の変化分)yとは、一次式(y=Sx)の関係にあり、この一次式の傾きSが、同図(A)に示すように、COのピーク強度に応じて変化すると仮定する。前記傾きS(=Y)と、H2 Oの影響がない状態でのCOのピーク強度X(=C)との関係を、同図(B)に示すように、二次式(Y=aX2 +bX)で近似する。ここで、従来のPCR法で得られるCO濃度値Rは、
で表される。この式をX(=C)について解くことにより、H2 Oの影響を補正したCOのピーク強度を求める関係式が導かれる。
【0018】
上記の方法において、補正係数a,bを求めるには、前記図3(B)に示されるデータ、つまり、H2 O濃度をほぼ固定してCO濃度のみを変化させたときの共存影響の実測値を用いる(H2 O濃度を変化させたときのデータは不要)。
【0019】
そして、補正後のCO濃度(リニアライズ前)Cは、次のように表される。 a=0(Y=bX)のとき
C=R/(1+bW)
a≠0(Y=aX2 +bX)のとき
C=〔√{(1+bW)2 +4aWR}−(1+bW)〕/2aW
ここで、R:補正前のCO濃度(リニアライズ前)
W:H2 O濃度(リニアライズ前)
【0020】
(3)補正結果の例
図4は、図2に示した式で補正を行った例(CO10%レンジ)を示すもので、同図(A)は補正前のデータを示し、同図(B)は補正後のデータを示している。この補正方法により、最大で約12%(フルスケール(FS)あたり)の影響値が±1%強の範囲に納まっていることがわかる。
【0021】
2.機差の確認
各装置ごとに係数決定のための実測データをどのように採取するかは、H2 O共存影響の絶対値・傾向のバラツキをもとに決定する必要がある。そこで、3台の装置A,B,Cを用いてこのバラツキと補正方法の簡略化の可能性について確認した。
【0022】
(1)影響値の傾向確認
図5は、CO10%レンジにおける影響値のバラツキを示すもので、同図(A)は生データ(CO10%)におけるCOのピーク強度と誤差との関係を示し、同図(B)は規格化(CO10%)におけるCOのピーク強度と誤差との関係を示している。この図5から、絶対値としてはかなりの開きがあるものの、傾向には共通性があることがわかる。バラツキの一因として、PCR法の演算に用いるポイントが1台ごとに異なっていることが考えられる。
【0023】
また、下記表1は他の成分をも含めた影響値のバラツキを示すもので、この表1から、影響が大きいのは、CO、CO2 、NO、N2 Oであること、また、これらについては、バラツキ幅が大きいため、1台ごとに補正係数を決める必要があることがわかる。
【0024】
【表1】
【0025】
(2)補正の簡略化
前記表1に示した3台の装置A〜Cの測定結果のうち、成分CO、CO2 、NOについて補正を行った結果を説明する。この場合、補正の方式としては次の3つがある。すなわち、
(a)補正係数として二次式(前記図3におけるa≠0)を用い、1台ごとに決定する方式
(b)補正係数として二次式(前記図3におけるa≠0)を用い、3台の装置I,II,III のうち、ある装置の補正係数を基に傾きを決定する方式
(c)補正係数として一次式(前記図3におけるa=0)を用い、1台ごとに決定する方式
【0026】
以下、補正方法と結果を記す。
【0027】
(a)1台ごとに補正係数(二次式)決定した場合
すなわち、各成分CO、CO2 、NOについて5点(1/5分割点〜5/5分割点)ずつのWet(N2 +H2 Oベース)スパンスペクトルを採取し、それに基づいて1台ごとに補正係数を決定した。結果は下記表2の通りである。
【0028】
【表2】
【0029】
(b)同じ係数(二次式)で傾きのみ1台ごとに調整した場合
すなわち、前記表2で使用した各機のデータのうち、1点(4/5分割点)を基に、A機用の補正係数(二次式)を修正して使用し、残りの4点の補正結果を評価した。結果は下記表3の通りである。なお、A機の結果は、前記表2における結果と同じである。
【0030】
【表3】
【0031】
(c)一次式で1台ごとに補正した場合
すなわち、前記表2で使用した各機のデータのうち、1点(4/5分割点)のみを用いて補正係数(一次式)を決定し、残りの4点の補正結果を評価した。結果は下記表4の通りである。
【0032】
【表4】
【0033】
上記表2〜表4から、一次式による(c)の場合でも、補正結果は±2%程度の幅に納まっており、各成分・レンジについて1点ずつの実測データ採取でも補正可能であることがわかる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明においては、FTIR法で得られた吸収スペクトルに基づいて試料中の複数成分を定量分析するFTIR法による多成分ガス分析を行う場合、多変量解析法等によって混合ガススペクトルから多成分濃度を算出した後、一部の成分についてはさらに共存ガス成分によるスペクトルの変化分の補正計算を行うようにしているので、通常の多変量解析アルゴリズムでは考慮できないスペクトル自体の強度変化に起因する誤差をも補正することができ、FTIR法ガス分析の精度の向上が図れる。
【0035】
特に、H2 Oの例のように、FTIR法で得られた測定値で補正を行う際は、成分ごとの測定値が無視できるメリットがある。また、O2 、H2 など原理的にFTIR法で測定できない成分については、外部分析計から取り込んだ信号を、FTIRのCPUで時間合わせを行った上で補正に用いることにより、同様の効果を得ることができる。
【0036】
この発明の多成分ガス分析方法は、排ガスと校正ガスの水分濃度の差、および、測定中のサンプルガスにおけるH2 O濃度の変化による影響の補正に効果的であり、また、O2 、H2 などによる影響も補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法を実施するための装置の一例を概略的に示す図である。
【図2】CO10%レンジに対するH2 Oの共存影響の例を示す図で、(A)はCO濃度固定の場合、(B)はH2 O濃度固定の場合を示している。
【図3】(A)はCOとH2 Oにおける影響のモデルを表す図、(B)は補正式の一例を示す図である。
【図4】CO濃度(計算値)と誤差との関係を示す図で、(A)は補正前、(B)は補正後を示している。
【図5】CO10%レンジにおける影響値のバラツキを示し、(A)は生データを、(B)は規格化後をそれぞれ示している。
【図6】従来技術の問題点を説明するための図である。
【図7】クエンチングによる赤外吸収量変化モデルを示す図である。
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