JPH04260059A - 非磁性一成分系トナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電印刷等
の手段において、静電荷像を可視像化するトナー、特に
非磁性一成分系トナーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、電子写真法、静電印刷法等におい
ては、種々の手段によって感光体の表面に静電荷像を形
成し、この静電荷像をトナーによって現像して可視的な
トナー像とし、このトナー像を普通紙等に転写した後定
着し、最終画像を得るのが通常である。

【０００３】次に静電荷像を現像する方法としては、磁
気ブラシ法が一般的であり、この磁気ブラシ法において
は、鉄粉若しくはフェライト粉末等のキャリアと、樹脂
および着色剤を主体とするトナーとの混合粉体である二
成分系現像剤を使用する方式が従来から多用されている
。しかしながら上記二成分系の現像剤を使用する場合に
おいては、トナーとキャリアとの混合比（トナー濃度）
を厳密に制御しないと画質が安定しないので、トナー濃
度の制御手段が必要であると共に、長時間の使用におい
てキャリアの表面がトナーによって汚染され、キャリア
の摩擦帯電能力が低下する等の欠点がある。

【０００４】これらの欠点を解消するために、樹脂と磁
性粉とを主体とする磁性トナーを使用する一成分系現像
法が開発され、実用化されている。なおこの一成分系現
像法においては、良好な転写性を得るために絶縁性の磁
性トナーを使用することが多い（例えば特開昭５３−３
１１３６号公報参照）。また現像方法についても種々の
方法が提案されているが、トナー相互の摩擦若しくはト
ナーとスリーブ等との摩擦により、トナーを摩擦帯電さ
せる方法が多用されている。

【０００５】しかしながらトナーの摩擦帯電を利用する
現像法においては、トナーが凝集し易く、また環境条件
によって画質が変化し易いという欠点がある。更に磁性
トナーは例えばマグネタイト等の磁性粉を２０〜７０重
量％程度含有するため、前記二成分系現像剤より定着性
が劣るという欠点がある。

【０００６】上記のような欠点を解消するものとして、
非磁性トナーのみからなる一成分系現像剤を使用する現
像装置も出現している。

【０００７】図１は非磁性一成分系現像装置の例を示す
要部説明図であり、本発明の対象とする現像装置である
。図１において、１は現像ロールであり、アルミニウム
若しくはステンレス鋼のような非磁性金属材料等により
円筒状に形成し、トナー２を収容するトナー槽３の下部
に回転自在に設けられている。４は可撓性材料からなる
ブレードであり、トナー槽３に固着されると共に、その
自由端が現像ロール１の表面と面接触し、かつ摺動係合
するように配設されている。なお現像ロール１にはバイ
アス電圧源５を接続すると共に、静電荷像を担持する感
光体６と若干の間隔を介して対向配設する。矢印は現像
ロール１および感光体６の回転方向を示している。

【０００８】上記の構成により、現像ロール１を矢印方
向に回転させると、トナー槽３内のトナー２はブレード
４によって所定の極性に帯電され、現像ロール１の表面
に静電力によって薄層を形成して付着し、感光体６に搬
送されるから、感光体６の表面に形成された静電荷像（
図示せず）を現像することができるのである。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】上記のような現像手段
において使用される非磁性一成分系のトナーは、結着用
樹脂と荷電制御剤と着色剤とからなるトナー粒子の表面
に、流動性改質剤として微粒のＳｉＯ２　を添加してい
るのが通常である。従って前記の現像ロール１とブレー
ド４とによるトナー２の摩擦帯電時において、荷電制御
剤が有効に作用するのであるが、荷電制御剤の含有量は
通常１〜５重量％に過ぎないため、トナー２全体が所定
の帯電量に到達するまでの時間が長いという問題点があ
る。このため特にトナー槽３内に新規のトナー２を補充
した際においては、帯電量が非飽和状態にあることから
、カブリが発生し易く、画質を低下させるという欠点が
ある。一方トナー２中の荷電制御剤の含有量を徒に増大
させることは、定着性およびオフセット性等を損なうた
め好ましくない。

【００１０】本発明は上記従来技術に存在する問題点を
解決し、帯電量が飽和状態に到達するまでの時間、すな
わち帯電量の立上り時間が短く、カブリ発生の少ない非
磁性一成分系トナーを提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、結着用樹脂と着色剤とを含有す
るトナー粒子の表面に荷電制御剤を０．０１〜０．４重
量部添加する、という技術的手段を採用した。

【００１２】本発明において、トナー粒子の表面に添加
する荷電制御剤の量がトナー粒子１００重量部に対して
０．０１重量部未満では、帯電量立上り時間短縮の作用
が不充分であり、一方０．４重量部を超えると現像ロー
ルへのトナーのフィルミングを発生するため不都合であ
る。 なおトナー粒子の表面に添加する荷電制御剤は、トナー
粒子内に含有させるべき後記の荷電制御剤と同様のもの
を使用できる。

【００１３】本発明において使用するトナー中に含有さ
せる結着用の樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ス
チレン・ブタジェン共重合体、スチレン・アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン・メタクリル酸エステル共重
合体等のスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂等の公知のトナー用樹脂を単独若しくは混合して使
用することができる。

【００１４】また着色剤としては、カーボンブラック、
クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンチジンイエロー
、ローズベンガラ、アニリンレッド、フタロシアニンブ
ルー、アニリンブルー、ニグロシン染料、アニリンブラ
ック等の公知の顔料若しくは染料を使用することができ
る。なお含有量は３〜１０重量％が望ましい。

【００１５】本発明のトナーは、結着樹脂および着色剤
と共に、荷電制御剤、離型剤、流動性改質剤、充填剤等
の他の添加物を含有することができる。荷電制御剤とし
ては、ニグロシン染料、ニグロシン染料とカルボキシル
基含有樹脂との反応物、トリフェニルメタン系染料、含
金属（Ｃｒ）アゾ染料等、離型剤としては、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、パラフィンワックス、カルナバワ
ックス、アミドワックス等、流動性改質剤としては疎水
性シリカ、および充填剤としては、炭酸カルシウム、タ
ルク、クレイ等の無機微粉末が夫々挙げられる。上記の
添加物の含有量は、トナーに要求される特性に応じて適
宜選定されるが、一般に荷電制御剤が１〜５重量％、離
型剤が１〜５重量％、流動性改質剤が０．５〜５重量％
および充填剤が１〜１０重量％であるのが通常である。

【００１６】本発明のトナーは、粉砕法、スプレードラ
イ法等の公知の手段によって製造することができる。粉
砕法による場合には、夫々の原料をボールミル、乾式ミ
キサー等によって予備混合し、ニーダ、ロール等により
加熱混練し、冷却固化後ジェットミル等で粉砕し、次い
で分級することにより得られる。なおトナーの平均粒径
は、画質の点から５〜２０μｍの範囲がよい。

【００１７】

【作用】　　　　上記の構成により、帯電量立上り時間
を短縮できると共に、カブリの発生を抑制することがで
きるのである。

【００１８】

【実施例】まずスチレン−アクリル系共重合体（三洋化
成製　　ハイマーＳＢＭ６００）７７重量部、カーボン
ブラック（三菱化成製　　＃５０）１０重量部、低分子
量ポリプロピレン（三洋化成製　　ビスコール５５０Ｐ
）３重量部、荷電制御剤（オリエント化学製　　ボント
ロンＥ８１）２重量部およびＣａＣＯ３　（日東粉化工
業製ＮＳ＃２５００）８重量部をボールミルにより乾式
混合し、ニーダにより加熱混合し、冷却固化後ジェット
ミルで粉砕し、分級を行って５〜２５μｍの粒度を有す
るトナーを作製した。このトナーに上記と同じ荷電制御
剤および流動性改質剤としてＳｉＯ２　（日本アエロジ
ル社製　　Ｒ９７２）を各々表１に示す量を外添して非
磁性一成分系現像剤とした。

【００１９】帯電量は、キャリア（日立金属製　　ＫＢ
Ｎ１００フェライトキャリア、７４〜１４９μｍ）に対
し、各々のトナー濃度を５重量％とし、ブローオフ法（
東芝ケミカル社製　　ＴＢ−２００型使用）により測定
したものであり、最大帯電量はブローオフ時間３０秒間
の最大値を示し、立上り時間は帯電量が最大値に達する
までの時間の１／２と規定した。

【００２０】

【表１】

【００２１】上記非磁性一成分系現像剤を使用し、前記
図１に示す現像装置によりＯＰＣからなる感光体６上に
形成された静電荷像を反転現像し、得られた可視像を普
通紙上に転写した後、ヒートロール定着（定着温度１６
５℃、定着圧力１ｋｇ／ｃｍ２　）を行って得た画像を
評価した結果を表１に併記する。

【００２２】なお上記現像に際しては、図１に示す感光
体６を周速５０ｍｍ／秒で回転させ、現像ロール１を周
速１２５ｍｍ／秒で回転させ、現像ロール１の表面の現
像剤の薄層の厚さを０．１ｍｍとし、コンタクト現像と
した。また現像ロール１には直流−４５０Ｖのバイアス
電圧を印加した。

【００２３】表１から明らかなように、Ｎｏ．１は荷電
制御剤の外添を欠如する従来のものであり、立上り時間
が長く、かつトナー補給時のカブリの発生が認められた
。 一方Ｎｏ．５においては一万枚複写後において、現像ロ
ール１へのトナーのフィルミングが発生し、現像性が低
下することが認められた。これに対してＮｏ．２〜４に
おいては、立上り時間が短縮されており、トナー補給時
におけるカブリの発生がなく、高品質の画像が得られて
いる。

【００２４】

【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから、帯電量が飽和状態に到達するまでの所謂
立上り時間を短縮することができ、トナー補給時におけ
るカブリを防止し、高品質の画像を得ることができると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】非磁性一成分系のトナーを使用する現像装置の
例を示す要部説明図である。

【符号の説明】

１　　現像ロール ２　　トナー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　結着用樹脂と着色剤とを含有するトナ
   ー粒子の表面に荷電制御剤を０．０１〜０．４重量部添
   加したことを特徴とする非磁性一成分系トナー。