JPH04257374A - ポリエステル系前処理糸およびポリエステル系布帛の製造方法 - Google Patents

ポリエステル系前処理糸およびポリエステル系布帛の製造方法

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JPH04257374A
JPH04257374A JP3037705A JP3770591A JPH04257374A JP H04257374 A JPH04257374 A JP H04257374A JP 3037705 A JP3037705 A JP 3037705A JP 3770591 A JP3770591 A JP 3770591A JP H04257374 A JPH04257374 A JP H04257374A
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JP
Japan
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yarn
polyester
polyallylamine
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JP3037705A
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Shusaku Kadota
門田 秀作
Shiro Kumakawa
熊川 四郎
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
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  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汎用性樹脂類、特にポ
リウレタン系樹脂、含ハロゲン系ビニール樹脂、エチレ
ン−酢ビ系樹脂などとの接着性を改良した、ポリエステ
ル系前処理糸の製造方法およびポリエステル系布帛の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維および該繊維よりなる布帛が、
あらゆる産業資材分野で使用されていることは周知のと
ころである。特に、ポリエステル系繊維は安価でかつ強
力もあるために、これを補強材料としてポリウレタン系
樹脂、含ハロゲン系ビニール樹脂あるいはエチレン−酢
ビ系樹脂と組み合わせることによって、帆布、テント、
ターポリン、養生シートなどのシート状膜構造体、レザ
ー、合成皮革、食品ベルト、ホースなどの広範な産業資
材分野に使われている。例えば、ポリウレタン系樹脂と
の複合材料は耐摩耗性が優れているために、食品ベルト
などに使用されている。含ハロゲン系ビニール重合体と
の複合材料は、その物理的性質および加工性を改良する
めに比較的多量に可塑剤その他の配合成分を加えるので
、耐熱性の面では劣るが、耐薬品性、電気絶縁性を生か
した用途に応用されている。また、エチレン−酢ビ系樹
脂との複合材料は、コンテナ用途で無毒性を重視する分
野に広く使われている。しかし、複合材として優れた性
能を発揮するポリエステル系繊維材料は、一方ではその
化学構造に起因して表面が不活性であり上記樹脂類との
接着性に不安があるためさらに一段とレベルアップが望
まれているのが現状である。
【0003】これを克服するための手段としては一般に
は、■布帛の目付を低くして布帛の両面に樹脂膜を形成
させる方法、すなわち織物の目の間隙を通して熱融着さ
せブリッジを形成せしめる方法、■布帛を構成する繊維
形態を紡績糸として毛羽立ち、バルキー化させ加工時に
溶融した樹脂を単糸間隙に浸透せしめることによるアン
カー効果によって接着を向上せしめる方法、■プラズマ
処理で表面を接着しやすくする方法、などが専ら提案さ
れている。以上の物理的方法の他には、以下に示す化学
的方法、すなわち■被覆樹脂にポリイソシアネートを含
有せしめる方法、■樹脂で被覆する前の布帛をポリエチ
レンイミンで処理する方法、などの提案もされている。 これらの技術を単独で、あるいはこれらを組み合わせて
実用化されているのが現状である。
【0004】しかし、以上述べた方法を用いた製品にお
いても、繊維と樹脂類との接着が不充分なために長期使
用に際し、繊維と樹脂との剥離が起こり種々のトラブル
が発生している。以下、具体的に示すと、ブリッジ効果
やアンカー効果などの物理的手段を使ったものについて
は、その織物組織の空隙に毛羽などを有効に活用できる
が、高密度の織物や毛羽の少ない布帛ではその効果が発
現できなくなる。さらに、フィラメント使いの帆布では
織目のあらい低目付の織物でも繊維との接着性が良くな
いために繊維と樹脂との剥離現象という品質問題が顕在
化することがある。例えば、ポリウレタン樹脂ベルトの
場合に屈曲の繰り返しによって剥離現象を起こす。また
、ターポリン用途などの目付が低くかつ織目のあらい織
物については、両面からの樹脂融着によるブリッジ形成
によって複合材料としての機能を発揮するが、「ハタメ
キ」あるいは「伸び縮みの繰り返し」など、長期間使用
によって受ける外力によって疲労し、これによって樹脂
からのフィラメントのすっぽ抜けや帆布の破損などのト
ラブルが発生する。また、フィラメント帆布は勿論のこ
と、スパン帆布でもポリウレタン系樹脂や含ハロゲン系
樹脂との接着を要求される分野においては、物理的効果
以外に合成繊維と樹脂との界面接着の向上をはかるため
に、接着剤のプレコートあるいは樹脂にポリイソシアネ
ートを添加したりする場合がある。しかしながら、この
方法では、接着性が向上する反面、製品自体の風合いが
硬くなったり引裂強度が低下するという問題が発生して
くる場合が多い。一方、引裂強度を高めるために樹脂中
のポリイソシアネート類の割合を減少させると、接着強
度が著しく低下してくる。
【0005】また、他の化学的方法として■樹脂で被覆
する前に合成繊維をポリアルキレンイミンの溶液で処理
する方法が提案されている(特公昭55−36398号
公報、特開昭59−94610号公報、特公昭53−3
7473号公報)。しかしながら、ポリアルキレンイミ
ンなどで処理すると、合成繊維からなる布帛を著しく着
色させ、通常、この着色が黄色または黄褐色を呈するた
め、色相の薄いものあるいは透明感のある樹脂複合体で
は最終製品の外観への影響があり、実用上色相が問題に
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエステ
ル系繊維またはポリエステル系繊維布帛と樹脂とから複
合材料を得る場合に、製品の引裂強度などの物性を損な
わずに繊維と被覆樹脂との接着性を改良し、かつポリエ
ステル系繊維またはこれを含む布帛、生機の経時着色の
変化が小さく表面が改良されたポリエステル系前処理糸
またはポリエステル系布帛の安定かつ円滑な製造方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
系繊維にエポキシ化合物を付与したのち、アミン化合物
を付与して前処理糸を製造するに際して、エポキシ化合
物として分子内に2ケ以上のエポキシ基を有する脂肪族
ポリエポキシ化合物(A)を紡糸工程でポリエステル系
繊維に対して0.01〜0.70重量%付与し、アミン
化合物として下記一般式〔I〕 で表される基本骨格を有するポリアリルアミン(B)を
延伸熱処理後のポリエステル系繊維に前記脂肪族ポリエ
ポキシ化合物(A)に対して1〜300重量倍量、有機
溶媒系溶液で付与し、しかるのちに非接触乾燥させるこ
とを特徴とするポリエステル系前処理糸の製造方法であ
る。
【0008】本発明のポリエステル系繊維とは、主たる
繰り返し単位がエチレンテレフタレートからなるものを
いうがその基本特性が変化しない範囲(例えば10モル
%以下)で共重合成分を含んでいてもよい。本発明のポ
リエステル系繊維は、必要に応じて公知の平滑剤、界面
活性剤、帯電防止剤などの油剤あるいは可塑剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、安定剤などを接着を阻害しない限
りにおいて適宜併用してもよい。
【0009】分子内に2ケ以上のエポキシ基を有する脂
肪族ポリエポキシ系化合物(A)とは、分子内に少なく
とも2ケ以上のエポキシ基を有し、分子量が200以上
、3,000以下の室温で液状を呈する脂肪族系のポリ
グリシジルエーテル化合物であって、水溶性か水分散可
能な化合物をいい、例えば通常公知のエチレングリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール
、ポリエチレングリコール、グリセリンの2量体〜ポリ
グリセリン、その他脂肪族系のポリグリシジルエーテル
化合物など通常公知のものが用いられる。そのほか、異
節環を有するトリグリシジルイソシアヌレートや芳香環
を有し間接的に脂肪族鎖にグリシジルエーテル基のつい
たもの、ビスフェノールA系にグリシジルエーテル基の
ついたものなども、脂肪族ポリエポキシ化合物(A)に
50%以下の割合で混合して使用することができる。
【0010】本発明におけるポリアリルアミン(B)と
は、アリルアミンの重合体で側鎖にアミノ基を有し、一
般式が下記式〔I〕 で表される基本骨格を有し、ペンダント基を有するポリ
マーである。ポリアリルアミン(B)の数平均分子量M
nは、2,500〜50,000(数平均重合度44〜
877)が好ましい。
【0011】ポリアリルアミン(B)の合成方法は、特
開昭58−201811号公報に示されているとおりで
、例えばモノアリルアミンの無機酸塩を極性溶媒中で分
子中にアゾ基とカチオン性のチッソ原子を持つ基とを含
むラジカル開始剤の存在下に重合させる。ポリアリルア
ミン(B)は、重合したポリアリルアミンの無機酸塩を
強塩基性イオン交換樹脂を通して無機酸を除去するかま
たはアルカリ(例えば苛性ソーダ)によってできる中和
塩水溶液を透析することによって作られる。ポリアリル
アミンは、ラジカル重合法によって製造されるのでMn
が2,500未満の低分子量領域では安定した製品を得
ることが難しい。一方、Mnが50,000を超える場
合でも繊維と被覆樹脂との接着性は向上するが、しかし
処理剤粘度が増加して取扱性が低下する。
【0012】本発明において、脂肪族ポリエポキシ化合
物(A)とポリアリルアミン(B)とでポリエステル系
繊維を処理するための処理方法は、まず紡糸工程で脂肪
族ポリエポキシ化合物(A)を通常の紡糸油剤と混合付
与し、延伸熱処理後にポリアリルアミン(B)を付与す
ることが必要である。脂肪族ポリエポキシ化合物(A)
とポリアリルアミン(B)を混合物で付与した場合、ポ
リアリルアミン(B)が室温硬化型のため混合液の安定
期間が短いことに加え、例えば紡糸工程で付与した場合
、延伸過程において熱が加わることによって硬化が促進
されるがこの中間状態は極めて粘着性の高い膜状物とな
るため延伸ロール上に多量の粘着スカムを形成し、著し
いときには延伸ロールそのものに走行糸が巻きつくトラ
ブルを起こし、正常な連続運転を不能とさせる。また、
脂肪族ポリエポキシ化合物(A)は、ポリエステル系繊
維表面に浸透、固着させることが接着性を保つために重
要であるがこれを効果的に達成させるためには、ポリエ
ステル系繊維の表面構造がルーズな紡糸段階で付与して
延伸過程で充分に熱を付与することが好適である。
【0013】さらには、ポリアリルアミンの硬化途中で
粘着時に金属ローラガイド上への粘着スカムの形成を防
止するには、ポリアリルアミンを付与してのちに非接触
乾燥させることが必須要件である。
【0014】他方、ポリアリルアミンを均一に単糸内ま
で浸透付着させるためには、低粘度すなわち低濃度であ
ることが必要とされ、水溶液付与で実施する場合好まし
くは5重量%以下、さらに好ましくは3.5重量%以下
の低濃度となり、例えば1重量%のポリアリルアミンを
付与するには実に28重量%近い水分を同時に走行糸に
付与してやることになる。このような多量の水分を延伸
熱処理過程で非接触乾燥させることは、物理的には可能
であるが、特殊な長い乾燥ゾーンを設ける必要となり、
効率的な延伸プロセスをとることが難しいのみならず、
本来延伸糸の熱処理を行うプロセスとこれに関連のない
乾燥プロセスが混在することで延伸糸の基本となる諸物
性のコントロールが制約される。本発明の方法では、か
かる問題を解決するため、ポリアリルアミンを好ましく
は低沸点高揮発性の有機溶媒系で延伸糸の基本物性が固
定されてのちに、すなわち延伸熱処理後に付与し、短時
間で効率的に乾燥を行う。
【0015】かかる有機溶媒系としては、ポリアリルア
ミンが均一に溶解または分散する系でかつ揮発性が高く
、かつポリアリルアミンの基質を変化させないものなら
適用できるが、好ましくは低級脂肪族アルコールやアセ
トン、さらに好ましくは安全性も含めてエタノールが最
適であり、水との混合系を適宜用いてもよい。このよう
な溶媒系でのポリアリルアミンの付与は、比較的低温で
の乾燥を可能とするためポリアリルアミンの熱劣化も抑
制され、繊維上のポリアリルアミンの活性が高く接着性
も好レベルに保持される。さらには、一般の未処理糸に
比べるとどうしても摩擦特性は低下するので、ポリアリ
ルアミンの乾燥後巻取り前に、0.2〜0.5重量%の
ポリ塩化ビニールの可塑剤(例えば、ジオクチルフタレ
ートなど)をストレートオイリングすると接着障害も少
なく、摩擦係数が低下し後加工での製織性に対して効果
的である。
【0016】紡糸工程で付与される脂肪族ポリエポキシ
系化合物(A)の付着量は、ポリエステル系繊維に対し
て0.01〜0.70重量%を付与することが必要であ
り、好ましくは0.01〜0.3重量%付与する。0.
01重量%未満では樹脂との接着力が不足し、0.70
重量%を超えると過剰のフリーエポキシが金属ローラに
対して粘着スカムを形成し、連続延伸を長時間行う際の
障害となる。延伸熱処理後に付与されるポリアリルアミ
ン(B)は、前記の脂肪族ポリエポキシ系化合物(A)
に対して1〜300重量倍量を付与することが必要であ
り、好ましくは1〜150重量倍量付与する。1重量倍
量未満では接着力が不足する。一方、300重量倍量を
超えると接着力は向上せず逆に低下する。脂肪族ポリエ
ポキシ系化合物(A)とポリアリルアミン(B)との総
付着量は、0.1〜5.0重量%が好ましい。さらに好
ましくは、0.4〜1.5重量%である。総付着量が0
.1重量%未満では樹脂との接着性が不充分である。 一方、5.0重量%を超える場合でも接着力を発揮する
が付着量の増加に伴う接着力向上効果がそれほど期待で
きず、むしろケミカルコストが増すので経済性の面から
好ましくない。
【0017】本発明は、また汎用性樹脂類との接着処理
を行うポリエステル系布帛を製造するに際し、紡糸工程
で分子内に2ケ以上のエポキシ基を有する脂肪族ポリエ
ポキシ化合物(A)をポリエステル系繊維に対して0.
01〜0.70重量%付与して延伸熱処理したのち巻取
り、該延伸糸を製織後にアミン化合物として下記一般式
〔I〕 の基本骨格で示されるポリアリルアミン(B)を該布帛
に対して0.1〜5.0重量%付与することを特徴とす
るポリエステル系布帛の製造方法である。
【0018】本発明の方法で製造されたポリエステル系
布帛と複合される汎用性樹脂は、例えばポリウレタン樹
脂、含ハロゲン系ビニル樹脂、エチレン−酢ビ系樹脂な
どである。ポリエステル、脂肪族ポリエポキシ化合物(
A)、その付与量、付与工程については前記と同様であ
る。
【0019】本発明においては、前記脂肪族ポリエポキ
シ化合物(A)で処理された未延伸糸を所定の延伸熱処
理を実施した後に延伸糸として巻取り用途に応じた適切
な目付で製織し布帛とする。次に、該布帛にポリアリル
アミン(B)を水溶液または有機溶剤の溶液として付与
することが樹脂との接着性をもたせるために必要である
。ポリアリルアミン溶液の付与方法としては、スプレー
、ローラ、浸漬法などの方法が適宜用いられるが、浸漬
法がプロセスとしては簡便でより好ましい。ポリアリル
アミン(B)の付着量は、布帛に対して0.1〜5.0
重量%が必要であり、好ましくは0.4〜1.5重量%
付着する。ポリアリルアミン(B)の付着量が0.1重
量%未満では樹脂との接着が不充分であり、一方5.0
重量%を超える場合でも接着力は発揮するが付着量の増
加に伴う接着力向上効果がそれほど期待できず、むしろ
ケミカルコストが増すので経済性の面から好ましくない
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。なお、実施例中「%」、「部」はそれぞれ「
重量%」、「重量部」を示す。また、延伸糸の物性、布
帛の黄変性、接着力指数は以下のように測定した。■延
伸糸の強度および伸度引張荷重測定器(鳥津製オートグ
ラフ)を用いてJIS  L−1074−64により測
定した。 ■150℃乾熱収縮率 JIS  L−1017−1963(5.12)に準拠
した。 ■布帛の黄変性 平織りした布帛を180℃の空気浴中で10分間熱処理
し、処理前の布帛と目視で対比して判定した。 ■接着力(剥離)指数 JIS  K6329−1968(ゴム引き布)の6,
3,7(剥離試験−180℃)の方法に準じて測定した
。なお、接着力(剥離力)は、未処理糸(比較例8)ま
たは未処理布帛(比較例13)を基準として(実施例1
〜3および比較例1〜7は比較例8、実施例4〜6およ
び比較例9〜14は比較例13)相対指数にて測定結果
を示した。また、比較例8の延伸糸の接着力は、0.9
〜1.0kg/inch であった。
【0021】実施例1 極限粘度0.89、1,000デニール/192フィラ
メントのポリエチレンテレフタレート繊維の溶融紡糸工
程において、脂肪族ポリエポキシ化合物〔デナコールE
X512:ポリグリセロールポリグリシジルエーテル:
ナガセ化成工業(株)製〕を70%含有する紡糸油剤(
イ)を0.3%付与し、紡速750m/分で巻き取って
のち、90℃の加熱ローラ上で3.4倍に延伸し、続い
て乾熱浴310℃の雰囲気下で1.58倍に延伸し、さ
らに乾熱浴300℃の雰囲気下で12%の弛緩熱処理を
したのちに、ポリアリルアミン〔PAA−10、数平均
分子量Mn=41,000、日東紡績(株)製〕をエタ
ノール3.5%溶液で付着量が0.80%になるように
付与してのち、定長下で150℃の熱風乾燥ヒーター(
非接触防爆型)を通過させて290m/分の速度で巻き
取った。得られた延伸糸の物性を表2に示す。
【0022】次いで該処理糸を用いて、目付が300g
/m2 になるように平織りし、200℃、1分間キュ
アリングを行ったあと、次の組成の軟質配向ポリ塩化ビ
ニル樹脂     ポリ塩化ビニル(平均重合度=11,000)
    100部    ステアリン酸バリウム(安定
剤)                    2部 
   ジイソオクチルフタレート(可塑剤)     
         55部を通常のカレンダー法により
押し出し、厚さ0.5mmの皮膜を加熱押圧して、繊維
とポリ塩化ビニル樹脂との接着布を得た。この接着布の
接着力の評価を行った。結果を表2に示す。
【0023】実施例2 脂肪族ポリエポキシ化合物の付着量を0.05%、ポリ
アリルアミンの付着量を1.20%とした以外は、実施
例1と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の物性、接着
力の評価結果を表2に示す。 実施例3 脂肪族ポリエポキシ化合物の付着量を0.50%、ポリ
アリルアミンの付着量を1.50%とした以外は実施例
1と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の物性、接着力
の評価結果を表2に示す。
【0024】比較例1 脂肪族ポリエポキシ化合物の付着量を0.008%、ポ
リアリルアミンの付着量を1.20%とした以外は、実
施例1と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の物性、接
着力の評価結果を表2に示す。 比較例2 脂肪族ポリエポキシ化合物の付着量を0.78%、ポリ
アリルアミンの付着量を1.35%とした以外は実施例
1と同様に実施した。製糸の結果、製糸工程でスカムの
付着(目視による)は大であり、弛緩熱処理浴の前ロー
ラに付着していた。また、延伸糸の物性、接着力の評価
結果を表2に示す。 比較例3 脂肪族ポリエポキシ化合物の付着量を0.25%、ポリ
アリルアミンの付着量を0.20%とした以外は実施例
1と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の物性、接着力
の評価結果を表2に示す。
【0025】比較例4 脂肪族ポリエポキシ化合物の付着量を0.01%、ポリ
アリルアミンの付着量を3.31%とした以外は実施例
1と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の物性、接着力
の評価結果を表2に示す。 比較例5 ポリアリルアミンの付与位置を弛緩熱処理前(乾熱浴3
00℃の直前)とし、3.5%水溶液で付与した以外は
実施例1と同様に実施した。製糸の結果、巻取り前ロー
ラにスカムの付着が大であった。また、延伸糸の物性お
よび接着力の評価結果を表2に示す。 比較例6 ポリアリルアミンの付与位置を熱風乾燥ヒーター前とし
、3.5%水溶液で付与した以外は実施例1と同様に実
施した。製糸の結果、ワインダー部にスカムの付着が大
であった。また、延伸糸の物性および接着力の評価結果
を表2に示す。
【0026】比較例7 脂肪族ポリエポキシ化合物とポリアリルアミンを分割せ
ず、紡糸工程で30/70の混合比率で紡糸油剤中に分
散し、脂肪族ポリエポキシ化合物とポリアリルアミンの
総付着量が1.2%になるように付与した以外は実施例
1と同様に実施した。製糸の結果、供給ローラにスカム
の付着が大であった。延伸糸の物性および接着力の評価
結果を表2に示す。 比較例8 紡糸油剤中に脂肪族ポリエポキシ化合物を含有せず、ま
たポリアリルアミンを付与しない点を除いて実施例1と
同様に実施した。製糸結果、延伸糸の物性および接着力
の評価結果を表2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】実施例4 極限粘度0.885、1,000デニール/192フィ
ラメントのポリエチレンテレフタレート繊維の溶融紡糸
工程において、脂肪族ポリエポキシ化合物〔デナコール
EX512:ポリグリセロールポリグリシジルエーテル
:ナガセ化成工業(株)製〕を70%含有する紡糸油剤
(イ)を0.35%付与し、紡速750m/分で巻き取
ってのち、90℃の加熱ローラ上で3.4倍に延伸し、
続いて乾熱浴310℃の雰囲気下で1.59倍に延伸し
、さらに乾熱浴300℃の雰囲気下で12%の弛緩熱処
理をしたのちに、290m/分の速度で巻き取った。製
糸結果、得られた延伸糸の物性を表3および表4に示す
。次いで該処理糸を用いて、目付が300g/m2 に
なるように平織りし、次いでポリアリルアミン〔PAA
−10、数平均分子量Mn=41,000、日東紡績(
株)製〕の7%水溶液に浸漬処理し、該布帛に対してポ
リアリルアミンを1.5%塗布したのち、120℃で3
分間乾燥した。
【0030】次いで該前処理布帛に、次の組成の軟質配
向ポリ塩化ビニル樹脂     ポリ塩化ビニル(平均重合度=11,000)
    100部    ステアリン酸バリウム(安定
剤)                    2部 
   ジイソオクチルフタレート(可塑剤)     
         55部を通常のカレンダー法により
押し出し、厚さ0.5mmの皮膜を加熱押圧して、繊維
とポリ塩化ビニル樹脂との接着布を得た。この接着布の
接着力の評価を行った。結果を表4に示す。
【0031】実施例5 脂肪族ポリエポキシ化合物(A)の付着量を0.05%
、ポリアリルアミン(B)の付着量を0.40%とした
以外は実施例4と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の
物性および接着力の評価結果を表3および表4に示す。 実施例6 脂肪族ポリエポキシ化合物(A)の付着量を0.65%
、ポリアリルアミン(B)の付着量を0.12%とした
以外は実施例4と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の
物性および接着力の評価結果を表3および表4に示す。
【0032】比較例9 脂肪族ポリエポキシ化合物(A)の付着量を0.80%
、ポリアリルアミン(B)の付着量を2.50%とした
以外は実施例4と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の
物性および接着力の評価結果を表3および表4に示す。 比較例10 脂肪族ポリエポキシ化合物(A)の付着量を0.006
%、ポリアリルアミン(B)の付着量を0.80%とし
た以外は実施例4と同様に実施した。製糸結果、延伸糸
の物性および接着力の評価結果を表3および表4に示す
【0033】比較例11 脂肪族ポリエポキシ化合物(A)の付着量を0.15%
、ポリアリルアミン(B)の付着量を0.05%とした
以外は実施例4と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の
物性および接着力の評価結果を表3および表4に示す。 比較例12 脂肪族ポリエポキシ化合物(A)の付着量を0.20%
、ポリアリルアミン(B)の付着量を6.0%とした以
外は実施例4と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の物
性および接着力の評価結果を表3および表4に示す。
【0034】比較例13 脂肪族ポリエポキシ化合物(A)の付着量およびポリア
リルアミン(B)の付着量を共に0%、すなわち通常の
未処理布帛としたこと以外は実施例4と同様に実施した
。製糸結果、延伸糸の物性および接着力の評価結果を表
3および表4に示す。 比較例14 脂肪族ポリエポキシ化合物(A)を弛緩熱処理前で5%
の水系乳化物として、0.40%付与し、ポリアリルア
ミン(B)の付着量を0.90%とした以外は実施例4
と同様に実施した。製糸結果、延伸糸の物性および接着
力の評価結果を表3および表4に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によって製造されたポリエ
ステル系前処理糸およびポリエステル系布帛は、ポリウ
レタン系樹脂、含ハロゲン系ビニル樹脂、エチレン−酢
酸ビニル系樹脂などとの接着性に特に優れており、樹脂
との複合材として、帆布、テント、ターポリン、養生シ
ート、食品ベルト、ホースなどの広範な用途に活用でき
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  エポキシ化合物として分子内に2ケ以
    上のエポキシ基を有する脂肪族ポリエポキシ化合物(A
    )を紡糸工程でポリエステル系繊維に対して0.01〜
    0.70重量%付与し、アミン化合物として下記一般式
    〔I〕 で表される基本骨格を有するポリアリルアミン(B)を
    延伸熱処理後のポリエステル系繊維に前記脂肪族ポリエ
    ポキシ化合物(A)に対して1〜300重量倍量、有機
    溶媒系溶液で付与し、しかるのちに非接触乾燥させるこ
    とを特徴とするポリエステル系前処理糸の製造方法。
  2. 【請求項2】  紡糸工程で分子内に2ケ以上のエポキ
    シ基を有する脂肪族ポリエポキシ化合物(A)をポリエ
    ステル系繊維に対して0.01〜0.70重量%付与し
    て延伸熱処理したのち巻取り、該延伸糸を製織後にアミ
    ン化合物として下記一般式〔I〕 で表される基本骨格を有するポリアリルアミン(B)を
    該布帛に対して0.1〜5.0重量%付与することを特
    徴とするポリエステル系布帛の製造方法。
JP3037705A 1991-02-08 1991-02-08 ポリエステル系前処理糸およびポリエステル系布帛の製造方法 Withdrawn JPH04257374A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007224451A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Teijin Techno Products Ltd 樹脂補強織物用ポリエステル繊維

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