JP2828501B2 - 合成繊維 - Google Patents

合成繊維

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、汎用性樹脂類、特にポリウレタン系樹脂、
含ハロゲン系ビニール樹脂、エチレン酢ビ系樹脂等との
接着性を改良した合成繊維に関するものであり、上記樹
脂との複合材として広く産業資材分野等に利用されるも
のである。
<従来技術> 合成繊維があらゆる産業分野で使用されていることは
周知のところである。例えば芳香族ポリアミド系合成繊
維はハイテク素材として脚光を浴びている。一方ポリエ
ステル系合成繊維は、安価で且つ強力もあるために、こ
れを補強材としてポリウレタン系樹脂、含ハロゲン系ビ
ニール樹脂、或いはエチレン酢ビ系樹脂と組み合わせる
ことによって、帆布、テント、ターポリン、養生シート
等のシート状膜構造体、レザー、合皮、食品ベルト、ホ
ース等として広汎な産業資材分野に使われている。たと
えばポリウレタン系樹脂との複合材料は耐摩耗性が優れ
ているために、食品ベルトなどに使用されている。含ハ
ロゲン系ビニール重合体との複合材料は、その物理的性
質及び加工性を改良するために比較的多量に可塑剤その
他の配合成分を加えるので、耐熱性の面では劣るが、耐
薬品性、電気絶縁性を生かした用途に応用されている。
又、エチレン酢ビ系樹脂との複合材料はコンテナ用途
で無毒性を重視する分野に広く使われている。
しかし、複合材として優れた性能を発揮する合成繊維
材料は、一方ではその化学構造に起因して、表面が不活
性な物が多く、上記樹脂類との接着剤に不安があるた
め、更に一段とレベルアップが望まれているのが現状で
ある。これを克服する手段としては一般には、 (1)帆布の目付を低くして帆布の両面に樹脂膜を形成
させる方法、即ち織物の目の間隙を通して熱融着させブ
リッジを形成せしめる方法。
(2)帆布を構成する繊維形態を紡績糸等として毛羽立
ち、バルキー化させ、加工時に溶融した樹脂を単糸間隙
に浸透せしめることによるアンカー効果によって接着を
向上せしめる方法。
(3)プラズマ処理で表面を接着しやすくする方法等が
専ら提案されている。
以上の物理的方法のほかに以下に示す化学的方法、即
ち (4)被覆樹脂にポリイソシアネートを含有せしめる方
法。
(5)樹脂で被覆する前の布帛をポリエチレンイミンで
処理する方法等の提案もされている。
或いはこれらの技術を組み合わせて実用化されている
のが現状である。
しかし、以上に述べた方法を用いた製品においても、
繊維と樹脂類との接着が不十分なために長期使用に際
し、繊維と樹脂との剥離がおこり種々のトラブルが発生
している。
まず、ブリッジ効果やアンカー効果等を利用するもの
については、織物組織の空隙或いは毛羽などを利用する
が、高密度の織物や毛羽の少ない布帛ではその効果が発
揮できなくなる。更にフィラメント使いの帆布では織目
のあらい低目付の織物でも繊維との接着が良くないため
に、繊維と樹脂との剥離現象という品質問題が顕在化す
ることがある。例えばポリウレタン樹脂ベルトの場合、
屈曲の繰り返しによって剥離現象を起こす。
また、ターポリン用途のように目付が低く且つ織目の
あらい織物は両面からの樹脂融着によるブリッジ形成に
よって複合材料としての機能を発揮するが、「ハタメ
キ」或いは「伸び縮みの組み返し」等、長期間使用によ
って受ける外力によって疲労し、これによって樹脂から
フィラメントのスッポヌケや帆布の破損などのトラブル
が発生する。又フィラメント帆布は勿論のことスパン帆
布でもポリウレタン系樹脂や含ハロゲン系樹脂との接着
を要求される分野においては物理的効果以外に合成繊維
と樹脂との界面接着の向上をはかるために、接着剤のプ
レコート或いは樹脂中へのポリイソシアネートの添加を
行う場合がある。
かかる場合、接着性が向上する反面、製品自体の風合
が硬くなったり、引き裂き強度が低下したりするなどの
問題が発生してくる場合が多い。一方引き裂き強度を高
めるために樹脂中のポリイソシアネート類の割合を減少
させると接着強度が著しく低下してくる。又樹脂で被覆
する前に合成繊維をポリアルキレンイミンの溶液で処理
する方法が提案されている(特公昭55−36398号公報、
特開昭59−94640号公報、特公昭53−37473号公報、特開
昭49−4775号公報)。
しかしながらポリアルキレンイミン等で処理すると合
成繊維からなる布帛を著しく着色させ、通常この着色が
黄色又は黄褐色を呈するため、色相の薄いもの或いは透
明感の有る樹脂複合体では最終製品の外観への影響があ
り実用上色相が問題になる。
<発明の目的> 本発明は合成繊維と樹脂とから複合材料を得る場合に
製品の引き裂き強度の物性を損なわずに繊維と被覆樹脂
との接着性を改良した繊維を提供するものであり、又用
途によって被覆樹脂中のポリイソシアネート類の割合を
低レベルに押さえて、高接着と高引き裂き強度の両立化
を可能にし、且つ合成繊維又はこれを含む布帛、生機の
経時着色の変化が小さく表面が改良された合成繊維の提
供を目的としたものである。
<発明の構成> 即ち本発明は、 一般式 の基本骨格で示されるポリアリルアミン化合物を付着せ
しめてなる合成繊維である。ここに合成繊維は繊維糸条
を形成しうるものてであれば良く、特に限定はない。ポ
リエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、炭素
繊維等である。繊維形態は長繊維でも短繊維でも良い。
本発明の方法で製造された繊維と複合される樹脂は、例
えばポリウレタン系樹脂、含ハロゲン系ビニール樹脂、
或いはエチレン酢ビ系樹脂などである。
本発明におけるポリアリルアミン化合物とはアリルア
ミンの重合体で側鎖にアミノ基を有し、一般式が の基本骨格で、ペンダント基を有するポリマーである。
ポリアリルアミン化合物の数平均分子量Mnは2000〜1000
00で好ましくは2500〜5000である。合成方法は特開昭58
−201811号公報に示されている通りで、例えばモノアリ
ルアミン化合物の無機酸塩を極性溶媒中で分子中にアゾ
基とカチオン性の窒素原子を持つ基とを含むラジカル開
始剤の存在下で重合させる。ポリアリルアミン化合物は
重合したポリアリルアミン化合物の無機酸塩を強塩基性
イオン交換樹脂をとおして無機酸を除去するか又は、ア
ルカリ(例えば苛性ソーダー)によって出来る中和塩水
溶液を透析することによってつくられる。ポリアリルア
ミン化合物はラジカル重合法によって製造されるのでMn
が2000未満の低分子量領域では安定した製品を得ること
が難しい。一方Mnが100000を越える場合は繊維と被覆樹
脂との接着性は向上するが、処理剤粘度が増加して取扱
性が低下する。
本発明の合成繊維は接着を阻害しない限りにおいて必
要に応じて公知の平滑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤な
どの安定剤を適宜併用しても良い。
<問題を解決するための手段及び作用> ポリアリルアミン化合物を合成繊維に処理するための
処理方法は特に限定されない。一例を挙げると合成繊維
にたいし第一段の工程として延伸性を向上するための油
剤を付与し、延伸熱処理した後、第二段の工程としてポ
リアリルアミン化合物を付与する。
ポリアリルアミン化合物を紡糸工程で適用することも
可能である。以上の処理は、メタノール、エタノール、
脂肪族低級アルコール、及びホルムアミド類の有機溶剤
の溶液として又は水系の溶液として合成繊維に適宜付与
することができる。付与するときの合成繊維の形態は原
糸製造工程でのヤーン或いは撚糸工程での走行糸条へ処
理することもできる。
ヤーンに処理する場合、これを構成するフィラメント
の相互膠着を防止し、又撚糸工程、製織工程における潤
滑性を付与するため、例えば鉱物油、エステル類などの
平滑剤、ポリエチレンオキサイド付加高級アルコールエ
ステル、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキ
サイドの共重合体等の非イオン系界面活性剤或いはイオ
ン性界面活性剤等を接着を阻害しない限り必要に応じて
適宜使用することができる。合成繊維に付与されるポリ
アリルアミン化合物の総付着量は0.1〜5.0重量%が好ま
しい。更に好ましくは、0.4〜1.5重量%である。総付着
量が0.1重量%未満では樹脂との接着が不十分である。
一方5.0重量%を越える場合でも接着力を発揮するが、
付着量の増加に伴う接着力向上効果がそれほど期待でき
ず、むしろケミカルコストが増すので経済性の面から好
ましくない。
<発明の効果> 本発明の方法によって処理された合成繊維は、汎用性
樹脂類、特にポリウレタン系樹脂、含ハロゲン系ビニー
ル樹脂、エチレン酢ビ系樹脂等との接着性に優れている
ばかりでなく、合成繊維と樹脂とから複合材料を得る場
合に製品の引き裂き強度を損なわずに繊維と被覆樹脂と
の接着性を改良した繊維を提供する。
又用途によっては被覆樹脂中のポリイソシアネート類
の割合を低レベルに押えて、高接着と高引裂強度との両
立化を可能にし、且つ合成繊維又はこれを含む布帛、生
機の経時着色の変化が小さく表面が改良された合成繊維
を提供するものである。
<実施例> 以下に本発明を実施例で説明する。
実施例1〜2 比較例1〜2 1000デニール/192フィラメントのポリエチレンテレフ
タレート繊維の平織布(目付250g/m2)にポリアリルア
ミン化合物の7%水溶液を塗布し105℃で3分間乾燥し
た。剤及び付着量の内容は表1に示す。次いで表1に示
す前処理布帛に、次の組成の軟質配合ポリ塩化ビニル樹
脂 ポリ塩化ビニル(平均重合度=1100) 100重量部 ステアリン酸バリウム(安定剤) 2重量部 ジイソオクチルフタレート(可塑剤) 55重量部 を通常のカレンダー法により押し出し厚さ0.5mmの被膜
を加熱押出して、繊維とポリ塩化ビニル樹脂との接着布
を得た。繊維とポリ塩化ビニル樹脂との接着力はJIS632
9−1968(ゴム引布)の6,3,7(剥離試験−180゜)の方
法に準して測定した。測定結果は表1に記す。接着布の
剥離力は比較例として示した未処理布帛に対する指数換
算値で示した。表1中の品名の内容は表2に示した。
剤及び付着量の内容は表1に示す。
表1に示す通り、本発明の方法により処理されたポリ
エステル繊維は黄変せずに接着性を改善しうる。
なお未処理布の剥離力は0.9〜1.0kg/inchであった。
実施例3〜4 比較例3 1500デニール/1000フィラメントのポリパラフェニレ
ンテレフタラミド繊維の平織布(目付=280g/m2)にポ
リアリルアミン化合物の7.5%水溶液を塗布して105℃で
3分間乾燥した。剤及び付着量の内容は表3に示す。
実施例1と同じ方法で接着性を評価したが実施例3及
び実施例3及び実施例4は比較例3に比べておよそ2倍
の接着力を示した。
実施例5〜6 比較例4 1000デニール/192フィラメントのポリエステル繊維の
溶融紡糸工程において脂肪族エステル系平滑剤を含む紡
糸油剤を0.20%付与した後、延伸熱処理し、ついでポリ
エステル繊維が巻き取られる迄に付着率が1.20%になる
ようにポリアリルアミン化合物を付与した。
次いで該処理糸を用いて目付が300g/m2になるように
平織に織成し、160℃で30秒間キュアリングを行った
後、実施例1と同様の方法で処理し評価した。結果は表
4に示す。
実施例1と同じ方法で接着性を評価したが、実施例5
〜6は比較例4に比べて接着力が向上する。このよう
に、紡糸延伸工程でポリアリルアミン化合物を付与した
場合でも、布帛に処理した場合と同様の性能を示した。
実施例7〜8 比較例5 実施例5〜6で得られた平織布について、プレコート
としてポリイソシアネート樹脂コートをしたのちポリウ
レタン樹脂及びエチレン酢ビ樹脂との接着力を比較し
た。結果を表5に示す。
使用したポリウレタン樹脂: ポリオキシテトラメチレングリコールと2,4−TDI及び
MDIとを重縮合することによって製造されたポリ尿素型
ポリウレタン 使用したエチレン酢ビ樹脂: エチレン酢酸ビニルランダム共重合で酢酸ビニル含量
20重量%のもの。
上記樹脂に次式に示す多官能性脂肪族イソシアネート
として 商品名=Desmodule N(バイエル社製)を添加したも
のをプレコート剤として100g/m2被覆し、140℃で1分間
熱処理した後、ポリイソシアネート化合物を含まない上
記樹脂を被覆し、180℃で30秒間熱処理したものであ
る。ポリアリルアミンを使用した場合、プレコート剤中
のポリイソシアネートの使用量を減らしても充分満足で
きる接着性を得られることがわかる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 の基本骨格で示されるポリアリルアミン化合物を付着せ
    しめてなる合成繊維。
  2. 【請求項2】ポリアリルアミン化合物の数平均分子量が
    2000〜100000である請求項(1)に記載の合成繊維。
  3. 【請求項3】ポリアリルアミン化合物の付着量が0.01〜
    5.00重量%である請求項(1)に記載の合成繊維。
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