JPH04256413A - 有機溶剤を含むガスの浄化装置および浄化方法 - Google Patents

有機溶剤を含むガスの浄化装置および浄化方法

Info

Publication number
JPH04256413A
JPH04256413A JP3014441A JP1444191A JPH04256413A JP H04256413 A JPH04256413 A JP H04256413A JP 3014441 A JP3014441 A JP 3014441A JP 1444191 A JP1444191 A JP 1444191A JP H04256413 A JPH04256413 A JP H04256413A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
liquid
organic solvent
opening
liquid contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3014441A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2511576B2 (ja
Inventor
Yoshio Ogino
荻 野 芳 夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP3014441A priority Critical patent/JP2511576B2/ja
Publication of JPH04256413A publication Critical patent/JPH04256413A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2511576B2 publication Critical patent/JP2511576B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Separation Of Particles Using Liquids (AREA)
  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機溶剤を含むガスの
浄化装置および浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機溶剤は塗装工場、印刷工場をはじめ
として広く化学工場で原料等に用いられるだけでなく、
その他の製造業においても各種の用途に用いられている
【0003】このような状況から、有機溶剤と言っても
その種類、混入比率は多様であるが、一般に引火、発火
の危険性および人体に対する有害性が高い。例えば、塗
装工場、印刷工場、接着剤使用工場等においては、塗料
、印刷インキ、接着剤等の溶解剤または薄め液として、
大量の有機溶剤が用いられている。この有機溶剤は大気
中に放出されており、その量は膨大で大気汚染公害のも
とになっている。
【0004】これらの有機溶剤の内、特に芳香族系溶剤
、塩素系有機溶剤等は化学的に非常に安定で大気中に放
出されると光化学スモッグの原因となったり、高空のオ
ゾン層破壊の原因となっている。
【0005】この大気に放出された有機溶剤は、悪臭と
なって人間に不快感を与え、またなかには毒性物質もあ
り、大気汚染公害の大きな要因となっている。現今、こ
の大気中に放散される有機溶剤を含むガスの浄化方法と
してはつぎのような方法が提案されている。 (1)放出排ガスの燃焼法 (2)放出排ガス中の有機溶剤の活性炭等による吸着法
(3)塗装工場および接着剤塗布工場における水溶性塗
料、水溶性接着剤(以下、単に水溶性塗料という)の使
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の各方
法はいずれも大きな問題点を有しており、実際問題とし
て有機溶剤排出防止は行われていないと言い得るのが現
状である。すなわち、前記放出排ガスの燃焼法にて排ガ
スを700〜800℃に加熱すれば、有機溶剤は燃焼浄
化される成分もあるが、塩素系有機溶剤などは燃焼によ
り猛毒な塩素ガスを発生する。また、この燃焼法は、燃
料を大量に消費する。特に、塗装吹付工程、接着剤吹付
工程においては、排ガス風量が膨大であるから、この方
法を採用した場合には燃料費において採算が取れないの
みでなく、地球上の石油資源の枯渇につながり、大気の
温度は上昇し、排ガスの浄化のためとは言いながら成り
立たないという問題がある。
【0007】また、前記放出排ガス中の有機溶剤の活性
炭等による吸着法では、吸着装置が非常に大規模のもの
となり、イニシャルコストは莫大である。活性炭は、吸
着有機溶剤で飽和されると再生しなければならない。活
性炭の再生方法としては、例えば、スチームを活性炭に
吹付けて有機溶剤を活性炭から離脱させ、さらに熱風に
より活性炭を乾燥させるという方法が提案されている。 しかし、スチームの吹付けによる有機溶剤の活性炭より
の離脱は表面吸着の分のみであり、活性炭中の毛管吸着
の有機溶剤は離脱が中々難しい。よって、数回のスチー
ム吹付けによる有機溶剤の離脱を行った活性炭は、前記
毛管吸着分が残留し、吸着能力を失ってしまう。吸着能
力を失った活性炭は、高温にて蒸し焼きせねばならない
が、その際の活性炭の減耗と、蒸し焼き再生経費は膨大
である。このように、活性炭吸着法も有機溶剤排出防止
法として成立していないという問題がある。
【0008】また、塗装工場および接着剤塗布工場にお
ける水溶性塗料の使用については、有機溶剤型塗料でな
く、水溶性塗料を用いれば、有機溶剤の排出量が減少し
、行政の有機溶剤排出規制に対応できるとの考え方があ
るが下記のような多くの問題がある。
【0009】(1)  水溶性塗料と言っても水分は1
0%程度であり、アルコールおよびセロソルブなどの有
機溶剤を大量に含んでおり、水溶性塗料のスプレー塗装
では有機溶剤が大量に排出され、アルコール類、セロソ
ルブ類等に対する後処理を実施しなければ、有機溶剤排
出規制に対応できない(接着剤吹付の場合も同様である
)。
【0010】(2)  水溶性塗料はアミンを含み、こ
のアミンは強烈な悪臭をもち、毒性もある。よって、ア
ミンの処理をしなければ大気汚染防止とはならない(ア
ミンの悪臭は強烈で近隣よりのクレームとなる)。
【0011】(3)  水溶性塗料は、塗装技術的にも
下記の問題がある。 ■  水溶性塗料は、被塗物をホットにする必要がある
。 ■  水溶性塗料は、塗膜の艶が出にくいので光沢を必
要とする製品には問題がある。 ■  水溶性塗料は、膜厚がつきにくい。 ■  水溶性塗料は、だれが生じ易い。 ■  水溶性塗料は、美観が低下する傾向にある。 ■  水溶性塗料は、物性値において、芳香族系溶剤塗
料に比較して、劣る場合がある。
【0012】本発明は、燃料、活性炭等を用いることな
く、大量のガスを浄化するのに効率よく、かつ小型化し
た有機溶剤を含むガスの浄化装置および浄化方法を提供
することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の第1の態様によれば、有機溶剤を含むガスの
浄化装置であって、少なくともガス源に連通する気液接
触装置を有し、前記気液接触装置はその下部に前記ガス
を吸引する気液接触部風速が吸収効率を最適にするため
の開口度可変の開口を有し、この開口の下方に前記有機
溶剤に対する吸収液の入った貯槽を有し、この貯槽の上
部に気液接触手段を有することを特徴とする有機溶剤を
含むガスの浄化装置が提供される。
【0014】ここで、前記ガス源と気液接触装置との間
に除塵手段を有するのが好ましい。
【0015】また、前記気液接触装置の開口に向けて前
記吸収液を流下させる手段を有するのが好ましい。
【0016】また、前記貯槽内の吸収液の再生手段と冷
却手段を有するのが好ましい。
【0017】また、前記気液接触手段の上部に低沸点成
分を除去する冷却手段を有するのが好ましい。
【0018】また、本発明の第2の態様によれば、前記
有機溶剤を含むガスの浄化装置を用いて、前記ガス源か
らのガスを前記気液接触装置へ吸引する際に前記ガス中
に吸収液を流下させると共に前記開口からこの下方の吸
収液貯槽の吸収液を霧化するよう強制的に吸引して有機
溶剤を吸収液中に捕集することを特徴とする有機溶剤を
含むガスの浄化方法が提供される。
【0019】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0020】まず、本発明の第1の態様を説明する。図
1は本発明の一実施例を模式的に示すフロー図である。 以下、塗装工場を代表例として説明するが、これに限る
ものではなく、有機溶剤を含むガスを発生する場所に適
用することができる。
【0021】塗装ブース10において、11は有機溶剤
を含むガスの発生源となる被塗装体である。12は、頂
部に排気ファン13を有する塗装ブース除塵器であり、
前記被塗装体11と対向する下方に吸気口12aを有す
る。また、14は前記塗装ブース除塵器12および被塗
装体11の下部に設けられた受槽である。
【0022】塗装ブース除塵器12の一例としては、図
2に示すものを挙げることができる。図2において、吸
気口12aは除塵器12の内側の下部に形成された板1
2bと間隙を存して渦巻板12cを有する。
【0023】スクラバー12内には適宜のエリミネータ
12dを有し、受槽14内には水が満たされている。1
5は排気ガスである。
【0024】このような除塵器によれば、一見簡単な渦
巻板12cに沿って起る水膜流と気流の円形運動によっ
て処理が行われる。
【0025】集塵のメカニズムは、次のような原理にも
とづく。■  水の表面に空気を高速で流すと、摩擦に
よって水面をはぎとり、水は霧となって飛んでいく。■
  粉塵を含んだ空気の流れが、急に方向を変えるとき
、空気中の粉塵はその質量に応じた遠心力によって流れ
の外側に投げ出される。この時の遠心力は気流の速度の
2乗に比例する。板12bと水面の隙間から、塗装ミス
トを含んだ空気が高速度で吸込まれると、水も一緒に引
き込まれて渦巻板に沿って外側から水膜流、内側に空気
流の渦巻が起こる。この時、空気中の固形分は、その重
量に応じた遠心力によって気流の外側へ放り出され自然
に水膜流の中に入っていく。
【0026】渦巻板12cは、複雑な数式を解き実験で
たしかめられた上で設計された一つの曲面を形作り、こ
の曲面に沿って起こる渦流が塗料ミストを効率よく捕ら
えることができる。
【0027】20は、前記塗装ブース10からの排気ガ
ス15を処理するための気液接触装置である。気液接触
装置20の側面は、密閉された壁21が形成され、前記
ブーススクラバー12との間はダクト22で連通してい
る。前記密閉された壁21には気液接触手段(気液接触
部)23が取付けられている。気液接触部23の形状は
円塔、角塔のいずれでもよい。図1は2塔の場合の一例
を示し、図3は4塔の場合の一例を示している。気液接
触部23の塔数は多い程大風量の排ガスに対し気液接触
部がコンパクトにできるので好ましい。また、小風量の
ときは、単塔でもよいが、排ガス風量の大きい場合は気
液接触部が直線的に長くなりコンパクト化がはかれない
【0028】すなわち、本発明装置の気液接触部23は
、図3および図4に示すように塔頂に排気ファン24を
有し、壁21の内側の下方に開口25を有している。 前記塗装ブース10から排出される大量の排気ガス15
は、塗装ブース除塵器12の上部から排出したのち、ダ
クト22を介して壁21内を下降する。
【0029】前記密閉された壁21の底面から気液接触
部23の底面にわたって吸収液を貯留する貯槽26が形
成されている。27は排気管である。
【0030】前記気液接触部23内には、下層に適宜の
邪魔板23a、上層に適宜の冷却装置23bとこの冷却
装置23bにて凝縮した液を受ける受皿23c、その下
部にガイド23dをそれぞれ設けるとよい。なお、図1
で28は気液接触部23間の上部に設けた除塵用のフィ
ルターである。
【0031】前記密閉された壁21の平面形状は四角形
に限るものではなく、三角形、五角形等の多角形または
円形等立地条件等に応じて選定することができる。なお
、前記角形の場合は、気液接触部の開口25を壁面21
の両端まで設けるとその両端部は吸引力が良くないから
、図3に示すように気液接触部の開口25を壁面21の
両端部まで設けないようにすると気液接触の効率がよい
。このようにして気液接触部23の奥行を小さくするこ
とができ、コンパクトな装置でガスの浄化が可能となる
【0032】前記開口25の開口度は、排気ガス15の
流量、含有有機溶剤の種類と含有量等に応じて調節でき
るよう可動式とする。
【0033】前記気液接触部の開口25の上部には貯槽
26内の吸収液をポンプ26aで汲み上げて排気ガス1
5が開口25から吸引される際にガス15へ流下するた
めの液流下装置26bを設けるとよい。
【0034】30は、前記気液接触装置20の貯槽26
内の吸収液中に吸収された有機溶剤を分離し、再生する
ための蒸留装置である。この蒸留装置は、加熱蒸留のみ
でなく減圧蒸留を用いる場合もある。前記吸収液は、ポ
ンプ31にて抜取られ蒸留装置30の中段へ装入され、
ヒーター32により有機溶剤を分離する。有機溶剤を分
離した吸収液は吸収液冷却装置40の上段へ装入され、
冷却後気液接触部23下部の液槽26へ装入される。4
1はウオータージャケットである。
【0035】一方、前記蒸留装置30で分離した有機溶
剤蒸気は蒸留装置30上部の冷却装置33で液化され液
受け34を介して回収される(図示せず)。35はウオ
ータージャケットである。
【0036】前記冷却装置23b、33、ウオータージ
ャケット35、41で用いた冷却水はクーリングタワー
50、ポンプ51、チラー52を経由して循環される。 なお、吸収液の再生および温度調整手段は上記に限るも
のでなく、公知の手段を適用することができる。
【0037】本発明装置の特長の主なものを挙げると、
下記の通りである。■  気液接触手段23がシャワー
方式であると、塔面積が膨大となる。本発明では高風速
による気液接触塔を用い、この気液接触を風速を考慮し
た可変開口部にて行った後、排気する方法を採用した。 この方法はシャワー式吸収塔に比較して非常にコンパク
トであり、シャワー式吸収塔に比較して大幅に小型化が
できる。
【0038】■  ■の気液接触装置を対面、三角形、
四角形、多角形、円形等に配置すれば、シャワー式吸収
塔に比較して、気液接触部は非常にコンパクトになる。 また、1面全体を気液接触とすると、気液接触部の開口
の端部は排ガスの吸引が良くなくて、気液の接触が行わ
れなくなる恐れがあるので、気液接触部の開口の両端は
単なる板囲いとし、気液接触部の開口の全体で排ガスが
吸引され、気液の接触が行われるようにした。この気液
接触部以外の板囲い部は、メンテナンスのため気液接触
部内部への出入口として利用することができる。
【0039】■  気液接触部に導入される塗装ブース
からの排ガスについては塗装ブースのミスト除去率10
0%に近いものを用いても、少量のミスト持ち込みがあ
り得る。よって、気液接触部に導入する中間にフィルタ
ーを設けることによりミスト等が気液接触部に入るのを
防止することができるので好ましい。
【0040】■  沸点の低い有機溶剤、例えばメタノ
ール、イソプロピルアルコール、フロン、メチレンクロ
ライド、トリクロルエタン、トリクロルエチレン、パー
クロルエチレン等は気液接触部において、一旦吸収液に
吸収溶解後再蒸発して排気中に混入する恐れがある。よ
って気液接触部の上部の排ガス通過部に冷却装置を設け
、冷却水にて冷却液化して回収し大気中への放出をでき
るだけ防止している。この冷却水は沸点の高い有機溶剤
においてはクーリングタワーの循環水によることで冷却
できるが、沸点の低い物質の場合や冷却液化効率を高め
るためには、冷却水は冷却機(チラー)を用い低温度と
すればよい。
【0041】■  ■の気液接触後の排ガスは上部のフ
ァンにて吸引し大気に放出されるが、その中間の排気通
過部にガイドを設け、冷却装置に排ガスが接触するよう
にするとよい。
【0042】■  蒸留装置に導入し加熱され有機溶剤
を蒸発させた吸収液は、温度が高くなっているので、吸
収塔に戻す前に冷却装置により冷却し、低温化をはかり
貯槽に戻す。
【0043】この冷却を行わず、高温吸収液を貯槽に戻
した場合は、気液接触手段の吸収効率が著しく低下する
【0044】このとき冷却水は主としてクーリングタワ
ーの循環水を用いるが、場合によっては冷却機(チラー
)の冷却水を用いるとよい。
【0045】■  蒸留装置の冷却水は主としてクーリ
ングタワーの循環水を用いるが、この冷却水も沸点の低
い有機溶剤を回収するときは、冷却機(チラー)の冷却
水を用いる。
【0046】つぎに、本発明の第2の態様を図1を参照
しながら説明する。
【0047】本発明方法は、有機溶剤を含むガスを捕集
し、この大容量の捕集ガスをコンパクトな気液接触装置
で効率よく処理して浄化すると共に、捕集用の吸収液は
再生して繰返し使用するものである。
【0048】本発明方法に用いる吸収液は、一般に被塗
装体11およびその周辺から発生する有機溶剤を含む大
量の捕集ガスとの気液接触によって有機溶剤を吸収する
ものであればいかなるものも用いることができる。
【0049】図1において、排気ファン13で吸引され
た有機溶剤を含む大量の排気ガス15は適宜の方法で除
塵されて除塵器12からダクト22を介して気液接触装
置20へ導入される。気液接触装置20の気液接触部2
3は、ダクト22に続く密閉された壁面21下部の内側
に開口して設ける。
【0050】前記気液接触部23の開口25面積の合計
は、前記除塵器12から排出するガス15の流量(F)
に対して開口部風速が15〜50m/sec程度になる
よう調整しておき、排気ガス15が気液接触部23の開
口25へ吸引される際に、前記排気ガス15は開口部に
吸収液が流下されながら前記気液接触部23の開口25
へ吸引される。
【0051】前記気液接触部23の開口25は所定の大
きさに調整されているから、この開口の下方の吸収液貯
槽26の吸収液が排気ガス15中に霧化するよう強制的
に吸引され、排気ガス15中の有機溶剤を霧状になった
吸収液中に捕集することができる。前記霧化のメカニズ
ムは、前記本発明の第1の態様におけるブースでの集塵
のメカニズムと同様である。
【0052】気液接触部23内を上昇するガスは、気液
接触部23上部で冷却され、ガス中の揮発性物質は液化
分離して回収される。このとき液化回収される有機溶剤
の沸点が低い物質のときは、気液接触部23上部に循環
する冷却水温度を冷却器等で低下させればよい。
【0053】気液接触部23下部の液槽26の吸収液は
蒸留等の手段により吸収液中の有機溶剤を蒸発分離し、
冷却液化して回収する。このとき再生された吸収液は冷
却して気液接触部23へ戻される。
【0054】本発明方法に用いる吸収液は、浄化すべき
ガス中の有機溶剤を気液接触により吸収溶解するもので
、対象となる溶剤としては、 (1)各種塗料中の有機溶剤 (2)各種塗料の吹き付け時の薄め液溶剤(3)各種デ
ィッピング塗装、シャワーコート塗装、フローコート塗
装等の添加溶剤 (4)印刷インキ中の各種有機溶剤 (5)接着剤中の各種有機溶剤 (6)ゴム工場で使用される各種有機溶剤(7)各種塩
素系有機溶剤(フロン、パークロルエチレン、メチレン
クロライド、トリエタン、トリクロルエチレン等および
これらの塩素系有機溶剤と他の有機溶剤との混合溶剤等
)等が挙げられる。
【0055】上記有機溶剤を回収するための吸収液とし
ては、上記の各種有機溶剤と相溶性が高く、吸収操作と
次工程の蒸留操作とを考えて揮発量が長時間にわたり極
めて微量であり、沸点が高く、蒸留時に吸収有機溶剤と
の離脱性の高いことが求められる。
【0056】この吸収液としては、特に精製鉱油を85
%以上とし残りの成分として蒸発速度が非常に遅く、長
時間経過しても蒸発量がごく少量であり、精製鉱油の前
記有機溶剤との相溶性および蒸発時の離脱性を助長する
ため、次の物質の内1〜2種以上を混合したものが用い
られる。
【0057】a.ブチルカービトール b.酢酸ブチルカービトール c.ジ酢酸ジグリコール d.酢酸ジエチレングリコールブチルエーテルe.ジエ
チレングリコールブチルエーテルf.第2ヘプタデシル
アルコール g.アミルナフタレン h.第2エチレングリコール i.デイプノン j.テトラエチレングリコール k.ジブチルエーテル l.ジエチレンジブチルエーテル m.ジエチレンモノ正ヘキシルエーテルn.しゅう酸ジ
ブチル o.マレイン酸ジブチル p.マレイン酸ジ2−エチルヘキシル q.フタル酸ジブチル r.ほう酸トリブチル s.モノアセチン t.ジアセチン u.トリアセチン v.りん酸トリクレシル
【0058】これらの物質は主剤の精製鉱油と相溶性が
あり、かつ有機溶剤とも相溶性があり、かつ吸収液と有
機溶剤の蒸留時の離脱性を助長する。
【0059】また、これらの物質は、沸点が常圧にて2
50℃以上であり、蒸発速度が遅く、揮発性が極めて低
い物質である。
【0060】吸収液の引火点は、小規模の場合は200
℃未満でも良いが、大規模の場合は200℃以上のもの
が望ましい。また、一般的に引火点の高い吸収液の方が
沸点も高く、蒸発速度も遅い。
【0061】しかし、上記物質以外でも主剤の精製鉱油
と相溶性があり、なお、有機溶剤を吸収溶解し、沸点が
高く、蒸発速度の遅い物質で、蒸留時に吸収液と有機溶
剤との離脱性が良く、また有機溶剤と吸収液の離脱性を
助長する物質であれば利用できる。
【0062】なお、蒸発速度については大気圧下500
時間経過にて、ジ酢酸グリコール…1%位、酢酸ブチル
カービトール…5%位、ブチルカービトール…10%位
と低い値である。
【0063】これらの吸収液は化学的に非常に安定な物
質であり、長期使用に耐え得る。
【0064】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。
【0065】(実施例1)塗装工場にて被塗装体として
建材部材(H=2000mm、W=700mm、L=6
000mm)を用い、図1に示す装置にて塗装を行った
。気液接触部は4塔とし、各塔の気液接触部の開口は0
.125m×1.45mとし、1辺2.5mの正方形断
面で高さ2.8mの壁面にとり付けた。なお、気液接触
部の奥行は1.2mとした。
【0066】塗料は下記のもの(A、B、C)を用いた
【0067】A、アクリル樹脂塗料:アクリルおよびメ
ラミン樹脂25%、顔料23%、酢酸ブチル10%、キ
シレン42% B、ウレタン塗料    :アクリルウレタン樹脂25
%、顔料20%、酢酸ブチル10%、キシレン45%C
、弗素樹脂塗料    :弗素樹脂19%、顔料22%
、キシレン41%、MIBK10%、酢酸ブチル8%

0068】塗装ブース除塵器から排出するガスの流量は
840m3 /minとした。このガス中の有機溶剤と
の相溶性テストを行ったところ、塗料用シンナー、ラッ
カーシンナー、メラミンシンナー、アクリルシンナー、
エポキシシンナー、メタノール、イソプロピルアルコー
ル、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、M
EK、MIBK、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ
、ブタノール、フロン、メチレンクロライド、パークロ
ルエチレン、トリエタン、トリクレンはいずれも良好な
相溶性を示し、十分ガスの浄化が行われた。
【0069】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、本発明のガスの浄化装置は燃料、活性炭を用
いることなく、大量のガスを効率よく、小型の気液接触
装置で処理することができる。
【0070】また、本発明のガスの浄化方法によれば、
燃料、活性炭を用いることなく、効率よく有機溶剤を除
去、回収でき、かつ長期間連続して吸収液を繰返し使用
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を模式的に示すフロー図であ
る。
【図2】塗装ブース除塵器の一例を示す模式図である。
【図3】気液接触部の一例を示す平面図である。
【図4】図3の縦断面を模式的に示す線図である。
【符号の説明】
10  塗装ブース 11  被塗装体 12  除塵手段(除塵器) 12a  吸気口 12b  板 12c  渦巻板 12d  エリミネータ 13  排気ファン 14  受槽 15  排気ガス 20  気液接触装置 21  密閉された壁 22  ダクト 23  気液接触手段(気液接触部) 23a  邪魔板 23b  冷却装置 23c  受皿 23d  ガイド 24  排気ファン 25  開口 26  貯槽 26a  ポンプ 26b  液流下装置 27  排気管 28  フィルター 30  蒸留装置 31  ポンプ 32  ヒーター 33  冷却装置 34  液受け 35  ウォータージャケット 40  冷却装置 41  ウォータージャケット 50  クーリングタワー 51  ポンプ 52  チラー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  有機溶剤を含むガスの浄化装置であっ
    て、少なくともガス源に連通する気液接触装置を有し、
    前記気液接触装置はその下部に前記ガスを吸引する気液
    接触部風速が吸収効率を最適にするための開口度可変の
    開口を有し、この開口の下方に前記有機溶剤に対する吸
    収液の入った貯槽を有し、この貯槽の上部に気液接触手
    段を有することを特徴とする有機溶剤を含むガスの浄化
    装置。
  2. 【請求項2】  前記ガス源と気液接触装置との間に除
    塵手段を有する請求項1に記載の有機溶剤を含むガスの
    浄化装置。
  3. 【請求項3】  前記気液接触装置の開口に向けて前記
    吸収液を流下させる手段を有する請求項1または2に記
    載の有機溶剤を含むガスの浄化装置。
  4. 【請求項4】  前記貯槽内の吸収液の再生手段と冷却
    手段を有する請求項1〜3のいずれかに記載の有機溶剤
    を含むガスの浄化装置。
  5. 【請求項5】  前記気液接触手段の上部に低沸点成分
    を除去する冷却手段を有する請求項1〜4のいずれかに
    記載の有機溶剤を含むガスの浄化装置。
  6. 【請求項6】  請求項1〜5のいずれかに記載の有機
    溶剤を含むガスの浄化装置を用いて、前記ガス源からの
    ガスを前記気液接触装置へ吸引する際に前記ガス中に吸
    収液を流下すると共に前記開口からこの下方の吸収液貯
    槽の吸収液を霧化するよう強制的に吸引して有機溶剤を
    吸収液中に捕集することを特徴とする有機溶剤を含むガ
    スの浄化方法。
JP3014441A 1991-02-05 1991-02-05 有機溶剤を含むガスの浄化装置および浄化方法 Expired - Fee Related JP2511576B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3014441A JP2511576B2 (ja) 1991-02-05 1991-02-05 有機溶剤を含むガスの浄化装置および浄化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3014441A JP2511576B2 (ja) 1991-02-05 1991-02-05 有機溶剤を含むガスの浄化装置および浄化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04256413A true JPH04256413A (ja) 1992-09-11
JP2511576B2 JP2511576B2 (ja) 1996-06-26

Family

ID=11861119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3014441A Expired - Fee Related JP2511576B2 (ja) 1991-02-05 1991-02-05 有機溶剤を含むガスの浄化装置および浄化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2511576B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008036627A (ja) * 2006-07-11 2008-02-21 Keio Gijuku 塗装工場や印刷工場において発生するガス状の揮発性有機化合物を含む空気を浄化し、揮発性有機化合物を回収するための方法およびシステム
JP2011012899A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Sharp Corp 冷蔵庫
WO2013140653A1 (ja) * 2012-03-23 2013-09-26 Kurushima Takeo 排ガスの処理方法
JP2014042866A (ja) * 2012-08-24 2014-03-13 Japan Atomic Energy Agency 揮発性有機化合物除去装置
JP2017113749A (ja) * 2015-12-21 2017-06-29 横田エンジニアリング株式会社 ベーパ回収装置、ベーパ回収方法、及び、タンクの洗浄方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5163370A (ja) * 1974-11-30 1976-06-01 Taikisha Kk Haikishorisochi
JPS55109430A (en) * 1979-02-16 1980-08-22 Shigeru Kataoka Washing apparatus
JPH0275321A (ja) * 1988-09-13 1990-03-15 Daihatsu Motor Co Ltd 溶剤の大気排出抑制方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5163370A (ja) * 1974-11-30 1976-06-01 Taikisha Kk Haikishorisochi
JPS55109430A (en) * 1979-02-16 1980-08-22 Shigeru Kataoka Washing apparatus
JPH0275321A (ja) * 1988-09-13 1990-03-15 Daihatsu Motor Co Ltd 溶剤の大気排出抑制方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008036627A (ja) * 2006-07-11 2008-02-21 Keio Gijuku 塗装工場や印刷工場において発生するガス状の揮発性有機化合物を含む空気を浄化し、揮発性有機化合物を回収するための方法およびシステム
JP2011012899A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Sharp Corp 冷蔵庫
WO2013140653A1 (ja) * 2012-03-23 2013-09-26 Kurushima Takeo 排ガスの処理方法
CN104220146A (zh) * 2012-03-23 2014-12-17 久留嶋武男 废气处理方法
JPWO2013140653A1 (ja) * 2012-03-23 2015-08-03 武男 久留嶋 排ガスの処理方法
JP2014042866A (ja) * 2012-08-24 2014-03-13 Japan Atomic Energy Agency 揮発性有機化合物除去装置
JP2017113749A (ja) * 2015-12-21 2017-06-29 横田エンジニアリング株式会社 ベーパ回収装置、ベーパ回収方法、及び、タンクの洗浄方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2511576B2 (ja) 1996-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5618333A (en) Method for volatile organic compound recycling
US5277707A (en) Air stream solvent vapor remover
JP4786926B2 (ja) 塗装設備
US4494967A (en) Process for the removal of impurities from a gas stream containing solvent vapors
US2858903A (en) Methods for the treatment of industrial aerosols
US6872240B2 (en) Method and apparatus for filtering an air stream using an aqueous-froth together with nucleation
JP5807233B2 (ja) 脱臭装置
EP0090606A3 (en) Continuous coater solvent recovery process
US7077740B2 (en) Paint spray booth
US6447585B1 (en) Closed system for volatile organic compound recycling
US3936283A (en) Compact gas purifier
JPH04256413A (ja) 有機溶剤を含むガスの浄化装置および浄化方法
JPH0760107A (ja) ガス冷却・加湿・浄化用スプレー塔及び方法
CA2194556A1 (en) Regenerative process for the removal and recovery of volatile organic compounds from effluent gases
KR20070082493A (ko) 유기용매의 미립분무를 통한 휘발성 유기화합물 포집방법
CN206549415U (zh) 一种VOCs和漆雾的净化装置
JPH06315613A (ja) 溶剤回収装置
EP1545745B1 (en) Method and apparatus for filtering an air stream using an aqueous-froth together with nucleation
JP2010046613A (ja) スクラバー機構
CN204816080U (zh) 一种印染定型机废气处理装置
JP2011110500A (ja) 塗装システム
CN109876649A (zh) 一种喷漆车间废气处理装置
JPH04166210A (ja) 溶剤の大気排出抑制方法
KR19990068684A (ko) 도장건조공정의배기가스처리장치
JPS5775121A (en) Method and apparatus for treating waste gas at coating

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960227

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees