JPH04255733A - 水素化ブタジエン系共重合体及びその組成物 - Google Patents

水素化ブタジエン系共重合体及びその組成物

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JPH04255733A
JPH04255733A JP3654591A JP3654591A JPH04255733A JP H04255733 A JPH04255733 A JP H04255733A JP 3654591 A JP3654591 A JP 3654591A JP 3654591 A JP3654591 A JP 3654591A JP H04255733 A JPH04255733 A JP H04255733A
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Yasunobu Nakafutami
仲二見 泰伸
Yuichi Kitagawa
裕一 北川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐候性、耐オ
ゾン性、加工性に優れた水素化ブタジエン系共重合体に
関する。更に詳しくは、特定構造を有する2種類のブロ
ックからなる水素化ブタジエン系共重合体及びこれを用
いた架橋用のゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】スチレン−ブタジエン共重
合体の水素化物については古くから知られている。例え
ば、特公昭36−3895 号公報、特公昭42−89
33 号公報、特公昭42−25304号公報には、水
素化スチレン−ブタジエン共重合体の製造方法が開示さ
れている。
【0003】水素化スチレン−ブタジエン共重合体の製
法については特公昭45−39274号公報に、また、
未加硫物の強度を向上させた組成物については、特公昭
46−35497号公報に、さらに温度に対して粘度変
化の少ない潤滑油組成物については特公昭48−392
03号公報に開示されている。
【0004】一方、星型構造の水素化スチレン−ブタジ
エン共重合体を用いた高剪断安定性の潤滑油組成物も特
公昭61−50120号公報に開示されている。他に特
開昭60−252643 号公報には分子量分布がポリ
モーダルで加工性、強度に優れた組成物について開示さ
れており、特公昭62−45883号公報にはジブロッ
ク型水素化共重合体について、特開平1−217069
号公報には、結晶ブロックと非晶ブロックからなるジブ
ロックポリマーの歴青質組成物について開示されている
【0005】これらの共重合体は水素化による耐熱性の
向上と結晶性の向上を図ったものであるが、これだけで
十分な強度、耐候性、加工性、耐熱性、ゴム弾性のバラ
ンスを同時に満足する重合体は得られていない。また、
従来の水素化スチレン−ブタジエン共重合体は他ゴムと
のブレンドで相溶性が悪く、強度やゴム弾性が不十分で
あった。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は上述の問題点
を解決する新規な重合体を提案するものである。すなわ
ち本発明の第1はブタジエン部のビニル結合量が25〜
70%であるブタジエン重合体からなるブロックA1〜
9重量%と、ブタジエン95〜50重量%と、ビニル芳
香族化合物5〜50重量%からなり、ブタジエン部のビ
ニル結合量が25〜70%であるブタジエン系ランダム
共重合体とからなるブロックB99〜91重量%とから
なり、上記ブロックがA−B構造またはA−B−A構造
をもち、重量平均分子量(Mw)が1万〜100万、分
子量分布(Mw/Mn)が10以下のブタジエン系共重
合体において、全ブタジエン部の二重結合が75%以上
水素化されていることを特徴とする水素化ブタジエン系
共重合体を提供するものである。
【0007】また、本発明の第2は上述の水素化ブタジ
エン系共重合体を少なくとも30重量%含む原料ゴム1
00重量部、架橋剤0.1〜10重量部よりなるゴム組
成物を提供するものである。本発明の水素化ブタジエン
系重合体の水素化前の重合体を構成するブロックAは、
ビニル結合量が25〜70%のブタジエン重合体ブロッ
クである。ビニル結合が70%を越えると水素化共重合
体の強度を低下させ、25%未満では水素化共重合体の
ゴム弾性を低下させるので好ましくない。良好なゴム弾
性及び加工性を発現させるためには、30〜60%の範
囲が好ましい。
【0008】ブロックAの含量は1〜9重量%、好まし
くは3〜8重量%である。9重量%を越えるとモルホロ
ジー上不均一性が増し好ましくない。1%未満では、他
のゴムとのブレンドに際し相溶性の向上が無い。
【0009】ブロックBは、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン
などの芳香族ビニル化合物から選ばれた1種または2種
以上の芳香族ビニル化合物が5〜50重量%、好ましく
は8〜30重量%、1.3−ブタジエンが95〜50重
量%、好ましくは92〜70重量%のランダム共重合体
である。芳香族ビニル化合物が5%未満では水素化共重
合体の強度が充分でなく、50%を越えるとゴム弾性が
失われるので好ましくない。
【0010】ブタジエン部のビニル結合量は25〜70
%で、好ましくは30〜60%である。70%を越える
と水素化共重合体の強度を低下させ、25%未満では水
素化共重合体のゴム弾性を低下させるので好ましくない
。ブロックBはランダム共重合体であり、ブロック性の
芳香族ビニル化合物量(I.M.Kolthoff; 
J.Polym.Sci.1 ,429(1946).
 の方法による)が全重合体の10重量%以下である。 ブロック性の芳香族ビニル化合物量が10重量%を越え
ると硬度が上昇しゴム弾性が失われるので好ましくない
。ブタジエン部分のビニル結合は、分子内に均一に存在
しても、分子鎖に沿って増加或は減少してもよい。
【0011】本発明の水素化ブタジエン系共重合体のブ
タジエン部分の二重結合は75%以上、好ましくは85
%以上水素化されていることが必要である。75%未満
では耐オゾン性、耐熱性に劣り好ましくない。本発明の
水素化ブタジエン系共重合体の水素化前の重量平均分子
量(Mw)は1万〜100万、分子量分布(Mw/Mn
)は10以下である。重量平均分子量が100万以上で
は加工性は著しく劣り、1万以下では水素化ブタジエン
共重合体の強度が低くなる。Mw/Mnが10を越える
と低分子による表面べた付きが激しくなる。
【0012】本発明の水素化ブタジエン系共重合体の水
素化前の共重合体は、前述の特定の構造に該当する物で
あればその製造方法はいかなるものであってもよい。こ
れら重合体を得る代表的な製造方法を以下に示す。水素
化前のジエン系共重合体は、ヘキサン、シクロヘキサン
、ベンゼン等の不活性溶媒中において、重合触媒として
n−ブチルリチウムなどの有機リチウムないし他のアル
カリ金属化合物を用い、必要に応じて助触媒成分として
、カリウムブトキシドなどのアルコキシド、ドデシスベ
ンゼンスルフォン酸塩、ステアリン酸ナトリウムなどの
有機酸塩を代表例とする有機化合物を用い、更に必要に
応じてビニル結合量を調節する化合物として、エーテル
、ポリエーテル、第三級アミン、ポリアミン、チオエー
テル、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの極性有機
化合物を用いて、モノマーのブタジエン、場合により更
にスチレンを所定の比率で共重合することにより得られ
る。ビニル結合量は、前記極性有機化合物の添加量及び
重合温度によって制御できる。
【0013】また、前記重合方法において、モノマーの
添加方法を調節したり、ビニル結合量を調節する化合物
の量、添加方法、重合温度を重合反応の途中で変化させ
るなどの各種重合条件を変えることにより、前記したよ
うな分子鎖中に於て、スチレン含有量やビニル結合量が
増加または減少した共重合体とすることができる。また
、重合においては分子量調節剤として、アセチレン、1
,2−ブタジエン、フルオレン、第一級アミン、第二級
アミン等の各種化合物を使用することもできる。
【0014】また、上記で得られた活性末端を有する重
合体鎖を、四塩化珪素、四塩化スズ、ポリエポキシ化合
物などの多官能性化合物によって、カップリングするか
、あるいはジビニルベンゼンなどの分岐剤を重合系に添
加することによって、分岐状ないしは放射状の共重合体
が得られる。すなわち、ブロックAとブロックBを二官
能性以上のカップリング剤(X)を用いて、(A)a 
−X−(B)b [a+b=2〜4,a,bは1以上の
整数]、(A−B)n −X[n=2〜4]の構造の重
合体を得ることもできる。
【0015】上記の重合体を得る重合プロセスは、バッ
チプロセス、連続プロセス、それらの組合せのいずれで
も用いることができる。また、水素化前のブタジエン共
重合体は、リチウム触媒を使用する以外の他の重合法、
例えばニッケル、コバルト、チタン等の有機化合物と、
リチウム、マグネシウム、アルミニウム等の有機金属成
分とから成るチグラー系触媒を使用する方法ないしは乳
化重合法によるものであっても使用可能である。
【0016】水素化反応の方法及び条件は、本発明で限
定する水素化率の重合体が得られるのであれば、いずれ
の方法及び条件を用いることが可能である。それらの水
素化方法の例としては、チタンの有機金属化合物を主成
分とする触媒を水素化触媒として使用する方法、鉄、ニ
ッケル、コバルトの有機化合物とアルキルアルミニウム
等の有機金属化合物からなる触媒を使用する方法、ルテ
ニウム、ロジウム等の有機金属化合物の有機錯体を使用
する方法、パラジウム、白金、ルテニウム、コバルト、
ニッケル等の金属を、カーボン、シリカ、アルミナ等の
担体に担持した触媒を使用する方法などがある。
【0017】各種の方法の中では、最近開発されたチタ
ンの有機金属化合物単独またはそれとリチウム、マグネ
シウム、アルミニウムの有機金属化合物とから成る均一
触媒(特開昭59−133203 号公報、特開昭60
−220147 号公報)を用い、低圧、低温の穏和な
条件で水素化する方法が工業的に好ましい。
【0018】水素化は触媒に不活性で、ブタジエン系共
重合体が可溶な溶剤中で実施される。好ましい溶媒とし
ては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタンのよ
うな脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、シクロヘプタン
のような脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエンのような
芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンのようなエーテル類の単独またはそれらを主成分とす
る混合物である。
【0019】水素化反応は、一般にはブタジエン系共重
合体を水素または不活性雰囲気下、所定の温度に保持し
、攪拌下または不攪拌下にて水素化触媒を添加し、次い
で水素ガスを導入して所定圧に加圧することによって実
施される。不活性雰囲気とは、例えばヘリウム、ネオン
、アルゴン等の水素化反応のいかなる関与体とも反応し
ない雰囲気を意味する。空気や酸素は触媒を酸化したり
して触媒の失活を招くので好ましくない。また窒素は水
素化反応時触媒毒として作用し、水素化活性を低下させ
るので好ましくない。特に、水素化反応器内は水素ガス
単独の雰囲気であることが最も好適である。
【0020】水素化ブタジエン系共重合体を得る水素化
反応プロセスは、バッチプロセス、連続プロセス、それ
らの組合せのいずれでも用いることができる。また、水
素化触媒としてチタノセンジアリール系化合物を用いる
場合は単独でそのまま反応溶液に加えても良いし、不活
性有機溶媒の溶液として加えてもよい。触媒を溶液とし
て用いる場合に使用する不活性有機溶媒は、水素化反応
のいかなる関与体とも反応しない前記各種溶媒を用いる
ことができる。好ましくは水素化反応に用いる溶媒と同
一の溶媒である。また、触媒の添加量は水素化前重合体
100g当り0.02〜20ミリモルである。
【0021】本発明の水素化共重合体を得る最も好まし
い方法は、水素化前重合体を有機リチウム触媒を用いて
溶液重合し、得られた重合体溶液をそのまま次の水素化
反応に用いることであり、工業的に極めて有用である。 本発明の水素化ブタジエン系共重合体は上記で得られた
溶液から溶媒を除去し、共重合体を単離して得られる。
【0022】本発明の水素化ブタジエン系共重合体はそ
の特性を生かし、エチエン−プロピレンゴム、エチレン
−プロピレン−ポリエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、
スチレン−ブタジエンゴムが現在使用されている用途に
使用できる。本発明の水素化ブタジエン系共重合体は単
独または天然ゴム、他の合成ゴムとブレンドし、所定の
配合、成形、加硫を経て最終用途に供される。この場合
、本発明の水素化ブタジエン系共重合体がその効果を発
現するためには原料ゴムの少なくとも30%は本発明の
水素化ブタジエン系共重合体である必要がある。
【0023】またブレンドして使用され得る合成ゴムの
例としては、エチエン−プロピレンゴム、エチレン−プ
ロピレン−ポリエン共重合ゴム、ブチルゴム、アクリル
ゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、塩素化ポリエチレ
ン、エピクロルヒドリンゴム、水素化アクリロニトリル
−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素化
スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム
、水素化スチレン−イソプレンゴム、イソプレンゴム、
クロロプレンゴム等が挙げられる。特に天然ゴムとのブ
レンドで本発明のブロック構造の水素化ブタジエン系共
重合体は好ましい効果をもたらす。好ましいブレンド比
率は水素化ブタジエン系共重合体が30%〜90%、天
然ゴムが70%〜10%である。
【0024】また、配合において、上記原料ゴムに添加
される配合剤としては、補強剤、軟化剤、充填剤、架橋
剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、着色剤、難燃剤、
滑剤、発泡剤、可塑剤、加工助剤、酸化防止剤、老化防
止剤、スコーチ防止剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、着
色防止剤、その他の配合剤などがあり、組成物の用途に
応じて、適宜選択されて使用される。
【0025】本発明の水素化ブタジエン系共重合体組成
物に配合する補強剤としては、カーボンブラックのSA
F,SRFのファーネスブラック及びMT,FTなどの
サーマルブラック、ホワイトカーボン、塩基性炭酸カル
シウム、活性化炭酸カルシウムなどの無機補強剤、ハイ
スチレン樹脂、クマロン−インデン樹脂、フェノールホ
ルムアルデヒド樹脂などの有機補強剤などを使用し、な
かでもカーボンブラック及び無機補強剤が好ましい。補
強剤を使用する場合、その使用量は、重合体100重量
部当り、5〜200重量部である。
【0026】充填剤としては、炭酸カルシウム、クレー
、タルク、ゼオライト、ケイソウ土、硫酸アルミニウム
、硫酸バリウムなどが使用できる。軟化剤としては、パ
ラフィン系プロセス油、ナフテン系プロセス油、芳香族
(アロマチック)系プロセス油、パラフィンワックス、
石油樹脂、アスファルト、植物油系軟化剤、サブ類など
を使用する。特に、パラフィン系プロセス油、ナフテン
系プロセス油、芳香族(アロマチック)系プロセス油が
好ましい。軟化剤を使用する場合、その使用量は、重合
体100重量部あたり、1〜200重量部である。 前記の補強剤及び軟化剤の量は、得られる架橋ゴム組成
物の硬さ及び弾性率を考慮して使用する。
【0027】架橋剤としては、有機パーオキサイド化合
物およびアゾ化合物などのラジカル発生剤のほか、オキ
シム化合物、ニトロソ化合物、ポリアミン化合物が使用
できる。加硫剤としては、硫黄、塩化硫黄化合物、有機
硫黄化合物などが使用できる。加硫促進剤としては、グ
アジン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモ
ニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素
系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンテート系
等の化合物が使用できる。
【0028】可塑剤としては、フタル酸誘導体、オレイ
ン酸誘導体、ステアリン酸誘導体、リン酸誘導体などが
使用できる。加工助剤としては、ステアリン酸、ラウリ
ン酸、パルミチン酸などの脂肪酸及びその金属塩などが
使用できる。酸化防止剤ないし老化防止剤としては、ジ
フェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系などのア
ミン誘導体、キノリン誘導体、ハイドロキノン誘導体、
モノフェノール類、ジフェノール類、チオビスフェノー
ル類、ヒンダードフェノール類、亜リン酸エステル類な
どが使用できる。
【0029】紫外線防止剤、滑剤、発泡剤、発泡助剤、
難燃剤、帯電防止剤、着色防止剤その他のゴム配合薬品
は、公知のものをその使用目的に応じて使用することが
できる。本発明の水素化ブタジエン系共重合体の組成物
は、公知の方法により、配合、混練、成型、架橋の工程
を経て架橋ゴム組成物となる。
【0030】本発明の架橋ゴム組成物は、公知のゴム製
品として使用可能であり、それらの例としてはタイヤチ
ューブ、エンジンマウント、ブッシュ、ストッパーなど
の防振ゴム、窓枠、グラステン、スポンジ、防水シート
、ルーフィング、電線、パッキン、ヒーターホース、ラ
ジエターホースなどの工業用品、自動車部品、建築資材
などの各種用途に使用可能である。
【0031】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明を具体的
に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するもので
はない。 実施例1 内容積10リットルの攪拌機付き、ジャケット付きオー
トクレーブを反応器として用い、n−ヘキサンを206
0ml、n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(濃度
5重量%)8.9ml、テトラヒドロフラン(THF)
をリチウムの31倍モル量導入し、1,3−ブタジエン
/n−ヘキサン溶液(ブタジエン濃度20重量%)を5
84ml添加し、60℃にて重合した。軽化率がほぼ1
00%となった後、スチレン/n−ヘキサン溶液(スチ
レン濃度30重量%)532mlと1,3−ブタジエン
/n−ヘキサン溶液(ブタジエン濃度20重量%)50
15mlを同時に添加し重合した。転化率が100%に
達した後、メタノールをリビングリチウムに対して等モ
ル量加え、失活させた。
【0032】水素化触媒としてジ−p−トリルビス(1
−シクロペンタジエニル)チタニウム/シクロヘキサン
溶液(濃度1ミリモル/リットル)250mlとn−ブ
チルリチウム溶液(濃度5ミリモル/リットル)50m
lとを0℃、2.0kg/cm2 の水素下で混合した
溶液を添加し、水素分圧2.5kg/cm2 にて90
分間反応させた。 得られた水素化共重合体は、酸化防止剤として2,6−
ジターシャリーブチルヒドロキシトルエンを重合体当り
0.5部添加して、溶媒を除去した。得られた水素化共
重合体の分析値を表1に示した。また、この水素化共重
合体のカーボン配合組成物の加硫物性を表2に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】実施例2〜4、比較例1〜2モノマー溶液
の添加量を変化させ、各ブロックの存在率の異なる水素
化前共重合体を合成した。それ以外は実施例1と同様の
条件にて水素化共重合体を得た。水素化共重合体の分析
値を表1に、加硫物性を表2に示した。
【0036】実施例5〜6、比較例3〜4THFの添加
量を変化させ、ブタジエン部のビニル結合量の異なる水
素化前共重合体を合成した。それ以外は実施例1と同様
の条件にて水素化共重合体を得た。水素化共重合体の分
析値を表1に、加硫物性を表2に示した。
【0037】実施例7〜8、比較例5〜6モノマー溶液
の添加量を変化させ、モノマー組成率の異なる水素化前
共重合体を合成した。それ以外は実施例1と同様の条件
にて水素化共重合体を得た。水素化共重合体の分析値を
表1に、加硫物性を表2に示した。
【0038】実施例9〜10、比較例7〜8水素化反応
時の水素供給量を変化させ、水素化率の異なる水素化前
共重合体を合成した。それ以外は実施例1と同様の条件
にて水素化共重合体を得た。水素化共重合体の分析値を
表1に、加硫物性を表2に示した。
【0039】実施例11 水素化前の共重合体の合成後、二塩化珪素でカップリン
グする以外は実施例1と同様の条件にてA−B−Aのブ
ロック構造をもった水素化共重合体を得た。水素化共重
合体の分析値を表1に、加硫物性を表2に示した。
【0040】実施例12 実施例1で得られた水素化共重合体70重量部と天然ゴ
ム30重量部をロールブレンドし加硫物性を測定した。
【0041】実施例13 実施例1で得られた水素化共重合体40重量部と天然ゴ
ム60重量部をロールブレンドし加硫物性を測定した。
【0042】比較例9 比較例1で得られた水素化共重合体40重量部と天然ゴ
ム60重量部をロールブレンドし加硫物性を測定した。 水素化前共重合体のスチレン含有率、ブタジエン部分の
ビニル結合量、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(
Mw/Mn)及び水素化率は、以下に示す方法で測定し
た。各ブロックの存在比率はモノマー添加量から求めた
【0043】スチレン含有量:水素化前の共重合体をク
ロロホルム溶液とし、スチレンのフェニル基によるUV
254nm吸収により、測定した。
【0044】ブタジエン部分のビニル結合量:水素化前
の共重合体を重クロロホルム溶液とし、FT−NMR(
270MHz 、日本電子(株)製)にて、 1H−N
MRスペクトルを測定し、化学シフト4.7ppm 〜
5.2ppm のビニル結合によるプロトン(=CH2
 )と、化学シフト5.2ppm 〜5.8ppm の
プロトン(=CH−)の積分強度比より、計算した。
【0045】重量平均分子量及び分子量分布(Mw/M
n):水素化前の共重合体をTHF溶液とし、GPC(
ポンプ:(株)島津製作所製LC−5A、カラム:ポリ
スチレンゲルHSG−40,50,60各1本、検出器
:示差屈折計)にて、クロマトグラムを測定した。標準
ポリスチレンのピークの分子量と保持体積との関係の検
量線を用い、定法によりポリスチレン換算の重量平均分
子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を計算して求めた
【0046】水素化率:水素化前の共重合体および水素
化後の共重合体を重クロロホルム溶液とし、FT−NM
R(270MHz 、日本電子(株)製)にて、各々の
NMRスペクトルを測定し、水素化前の重合体に関して
は化学シフト4.7ppm 〜5.2ppm のビニル
結合によるプロトン(=CH2 )と、化学シフト5.
2ppm 〜5.8ppm のプロトン(=CH−)の
積分強度を計算し、一方水素化後の重合体に関しては、
化学シフト0.6ppm 〜1.0ppm の水素化し
たビニル結合によるメチルプロトン(−CH3 )、化
学シフト4.7ppm 〜5.2ppm の水素化され
ていないビニル結合によるプロトン(=CH2)、化学
シフト5.2ppm 〜5.8ppm の水素化されて
いないプロトン(=CH−)それぞれの積分強度を求め
、水素化率を計算した。
【0047】表2に示した加硫物の各性能は、以下のよ
うに測定した。 (1)硬さ、引張試験:JIS−K−6301に従って
測定した。 (2)圧縮永久歪:JIS−K−6301に従い、12
5℃、70時間後の歪を測定した。 (3)耐オゾン性:JIS−K−6301に従い、40
℃、20%伸長、オゾン濃度1ppm の条件で、50
0時間オゾン暴露の亀裂発生状況(亀裂の数、大きさ及
び深さ)を観察した。 (4)耐老化性:JIS−K−6301に従い、125
℃に設定したギャー式老化試験機中で空気老化を行い、
引張強度の変化を測定した。 (5)反発弾性:JIS−K−6301に従い、リュプ
ケ型反発試験機で測定した。
【0048】
【発明の効果】本発明の特定された構造を有する水素化
ブタジエン系共重合体により、強度、耐熱性、耐オゾン
性、反発弾性に優れ、特にゴム弾性と強度との物性バラ
ンスがとれた原料ゴムが提供される。また、この原料ゴ
ムよりなるゴム組成物は、各種工業用品、自動車部品、
建築資材として有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ブタジエン部のビニル結合量が25〜
    70%であるブタジエン重合体からなるブロックA1〜
    9重量%と、ブタジエン95〜50重量%と、ビニル芳
    香族化合物5〜50重量%からなり、ブタジエン部のビ
    ニル結合量が25〜70%であるブタジエン系ランダム
    共重合体からなるブロックB99〜91重量%とからな
    り、上記ブロックがA−B構造またはA−B−A構造を
    持ち、重量平均分子量(Mw)が1万〜100万、分子
    量分布(Mw/Mn)が10以下であるブタジエン系共
    重合体において、全ブタジエン部の二重結合が75%以
    上水素化されていることを特徴とする水素化ブタジエン
    系共重合体。
  2. 【請求項2】  「請求項1」記載の水素化ブタジエン
    系共重合体を少なくとも30重量%含む原料ゴム100
    重量部と、架橋剤0.1〜10重量部よりなるゴム組成
    物。
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