JPH04255503A - 蒸気タービンの水滴除去装置 - Google Patents

蒸気タービンの水滴除去装置

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JPH04255503A
JPH04255503A JP1790991A JP1790991A JPH04255503A JP H04255503 A JPH04255503 A JP H04255503A JP 1790991 A JP1790991 A JP 1790991A JP 1790991 A JP1790991 A JP 1790991A JP H04255503 A JPH04255503 A JP H04255503A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
slit
water
suction opening
steam
Prior art date
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Pending
Application number
JP1790991A
Other languages
English (en)
Inventor
Taro Sakamoto
太郎 坂本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は湿り域で作動される蒸気
タービンの水滴除去装置に係り、特に長手方向に複数個
分割してノズル翼面に穿設したスリット状の吸込開孔を
を有する水滴除去装置に関する。
【0003】
【従来の技術】一般に、火力タービンの低圧最終段付近
や原子力タービンの大部分の段落は水滴を多数含んだ湿
り蒸気中で作動しており、この水滴による動翼のエロー
ジョンや湿り損失の増加等の問題が生じている。
【0004】最近、湿り度の大きい原子力タービンの増
加と、火力および原子力タービンの大容量化に伴う最終
段動翼の長大化によって、上記問題への効果的な対策が
より強く求められるようになってきた。
【0005】従来の蒸気タービンの段落中の水滴除去装
置を図12を参照して説明する。
【0006】図12は従来の蒸気タービンの水滴除去装
置の縦断面図であり、同図はおいて、中空なノズル1の
腹面および背面にスリット状の吸込孔2aおよび2bが
穿設されている。腹面および背面に穿設されたこれらの
スリット状の吸込孔2aおよび2bは、長手方向に分割
され千鳥状に配設されている。このようなスリット状の
吸込開孔の分割は、長手方向に同じ長さの吸込開孔を1
本のスリット状の吸込開孔で構成した場合、事業用の大
型タービンの最終段落では約500mm近くになること
もあり、強度的に余裕を持たせるために行っている。ま
た、中空なノズル1は中空なノズル内輪3および中空な
ノズル外輪4により円周方向に配設された他の中空なノ
ズルと連通されており、ノズル外輪4の中空部4aが復
水器等の低圧部  (図示せず)に連通されている。
【0007】図12のV−V線に沿う断面図である図1
3に示されているように、ノズル腹面1aを伝わった水
滴は腹側吸込孔2aから、またノズル背面1cを伝わっ
た水滴は背側吸込孔2bから各々ノズル内部空間5に吸
込まれ、ここからノズル外輪(図示せず)をとおり復水
器等の低圧部(図示せず)へ排出される。このようにノ
ズル腹面1aとノズル背面1cとを伝わる水滴は除去さ
れるので、ノズル後縁1bでの粗大水滴は除去される。 したがって、ノズル後縁1bでの粗大水滴の発生を低減
でき、動翼のエロージョンを低減することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の水滴
除去装置では水滴を十分に除去することができず、動翼
のエロージョン軽減や湿り損失低減にあまり効果が上が
っていなかった。その理由を以下説明する。
【0009】一般の事業用火力発電所における蒸気ター
ビンの膨脹線を図14に示す。点Dは最終段前段落(以
下L1 という)のノズル入口における蒸気状態を示し
、同様に点EはL1 ノズル出口の蒸気状態を、点Fは
L1 動翼出口の蒸気状態を、点Gは最終段落(以下L
0 という)のノズル出口の蒸気状態を、点HはL0 
の動翼出口の蒸気状態を示す。この図14から分かるよ
うに、L1 のノズル内で蒸気は乾き蒸気から湿り蒸気
となり、L0 の動翼出口では湿り度が10%近くに達
する。しかしながら、蒸気は膨脹により理論上の湿り域
に達しても直ちに凝縮を開始せず、湿り度が約3〜5%
程度になるまで非平衡状態で膨脹した後、初めて水滴が
発生する。この場合、発生する水滴の直径は0.1〜1
μm程度であり、蒸気の膨脹に伴って水滴は少しずつ成
長する。その際、一部の水滴はノズルや動翼の翼面に衝
突し付着するが、粒径が小さいためこの段階では翼のエ
ロージョンはほとんど生じない。
【0010】ところで、L1 の動翼内での水滴は、遠
心力、コリオリ力および蒸気力を受けて外周方向への運
動が支配的となり、L0 のノズル外輪内面およびノズ
ル翼面の外周部付近に付着することになる。すなわち、
図15に示すように、L0 段落Jにおいて、破線Kは
蒸気流線を、実線Lは水滴流線を示す。この図から分か
るように水滴はL1 段落Iの動翼内で発生し、水滴流
線Lに示されるようにL0 段落のノズル外輪の内面や
ノズル翼面の外周部付近に付着し、水膜Mを形成し、発
達しながらL0 のノズル後縁に達する。L0 のノズ
ル後縁に達した水膜は後縁端から蒸気力により吹きちぎ
られて蒸気中に混入し、さらに水滴状に噴霧されるが、
このとき形成される水滴径は100〜500μmにも達
し、自然発生した水滴と比べはるかに巨大になっている
。このため、巨大水滴は蒸気力によって十分加速されな
いままL0 の動翼に衝突し、動翼のエロージョンを引
き起こすことになる。  図16はL0 のノズル内の
湿り度を示したもので、ノズル外周部で急激に湿り度が
高くなっており、水滴が外周部に偏在していることが分
かる。
【0011】上述したように、ノズル内の湿り蒸気の水
滴の大半はノズル外周部に偏在しているが、水膜につい
ても同様のことが言える。すなわち、水膜は直径が0.
5〜1μm程度の水滴がノズル翼面の外周部付近やノズ
ル外輪内面に付着し、表面を下流方向へ蒸気力によって
流されるに従って集合しつつ形成され、発達していく。 図17は、L0 のノズル腹面に付着した水膜の挙動を
観察したものである(M.J.Moore and P
.Sculpher“CONDITIONS PROD
UCING CONCENTRATED EROSIO
N IN LARGE STEAM TURBINES
 ”Proc Instn Mech Engrs 1
969−70 Vol 184 Pt 3G )。この
図に示す如く、ノズル腹面に付着した水膜Mは、軸方向
に平行に流れるのではなく、ノズル後縁に到達するまで
に内周方向あるいは外周方向へ傾いて流れる。このよう
な複雑な水膜の流れは、L0 段落の通路高さが大きく
、かつ半径方向に徐々に広がっているために、流れの軸
方向成分、円周方向成分に加えて、半径方向成分も大き
な要因となり、L0 ノズル内の流れが3次元的になる
からであり、解析計算で水膜の挙動を予測することは非
常に困難である。
【0012】このようなノズル翼面の水膜の挙動のため
、図17に示す例では、スリット状の吸込開孔2aに掛
かる水膜M1は吸込開孔2aより吸込まれてノズル後縁
に到達しないが、スリット状の吸込開孔2aに掛からな
い水膜M2は、隣り合うスリット状の吸込開孔2aの間
を通過することにより、吸込開孔2aにて捕獲されずに
ノズル後縁に到達し、蒸気力により吹きちぎられて巨大
な水滴となり、蒸気中に混入し、動翼のエロージョンの
原因となる。
【0013】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
るためになされたもので、その目的はノズル翼面を伝わ
る水滴を十分に除去できる蒸気タービンの水滴除去装置
を提供することにある。 [発明の構成]
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、内部にノズル内輪およびノズル外輪に連
通する中空部を形成するとともに、ノズル翼面にスリッ
ト状の吸込開孔を穿設した蒸気タービンの水滴除去装置
において、前記スリット状の吸込開孔を長手方向に分割
して配設し、かつ隣り合うスリット状の吸込開孔を溝状
の通路にて連結したことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の蒸気タービンの水滴除去装置は、スリ
ット状の吸込開孔を長手方向に分割して配設し、かつ隣
り合うスリット状の吸込開孔を溝状の通路にて連結した
ことにより、隣り合うスリット状の吸込開孔間を通過す
る水膜は溝状の通路にて吸込まれこの間を通過し、ノス
ル後縁に達し蒸気力により吹きちぎられ、巨大な水滴と
なって動翼に衝突することはないので、動翼のエロージ
ョンを低減することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。また、既に説明した従来例と同一部分には同一符
号を付して説明する。
【0017】図1は本発明に係る蒸気タービンの水滴除
去装置の第1実施例の縦断面図である。図1において、
中空なノズル1の腹面および背面にスリット状の吸込開
孔2aおよび2bが穿設されており、この腹面および背
面に穿設されたスリット状の吸込開孔2aおよび2bは
千鳥状に配設されている。また、隣り合うスリット状の
吸込開孔2a,2bは、溝状の通路6にて連結されてい
る。さらに、中空なノズル1は、中空なノズル内輪3お
よび中空なノズル外輪4により円周方向に配設された他
の中空なノズルと連通され、ノズル外輪4の中空部4a
が復水器等の低圧部(図示せず)に連通されている。
【0018】図2は図1のX部分をノズル腹面の斜め上
方より見た拡大斜視図である。図に示すように、隣り合
うスリット状の吸込開孔2a,2aが溝状の通路6にて
連結されている。この溝状の通路6の断面形状は図2の
I−I線に沿う断面図である図3から分かるように半円
形をなしている。
【0019】次に、本実施例の作用について説明する。
【0020】図4に示すように隣り合うスリット状の吸
込開孔2a,2aの間を通過する水膜M2は、溝状の通
路6により捕獲される。ノズル翼面を流れていた水膜は
蒸気力により流されているが、溝状の通路6により捕獲
された水膜は蒸気力を受けないので、ここで貯留される
。一方、溝状の通路6の両端は、スリット状の吸込開孔
2a,2aの入口であるのでノズル翼面の他の場所より
も圧力が低い。従って、貯留された水膜は、溝状の通路
6の両端にある、いずれかのスリット状の吸込開孔2a
に吸込まれる。
【0021】図5は本実施例におけるL0 ノズルの腹
面の水膜の挙動を示したものである。すなわち、スリッ
ト状の吸込開孔2aに掛かる水膜M1は吸込開孔2aよ
り吸込まれる。また、従来例では、吸込むことができな
かった吸込開孔2aに掛からない水膜M2も、溝状の通
路6により捕獲され、吸込開孔2aに導かれることによ
り吸込まれるので、ノズル後縁に到達しない。従って、
動翼のエロージョンを低減できる。また、ノズル背面に
ついても、隣り合うスリット状の吸込開孔を溝状の通路
で連結することにより、本実施例と同様の効果が得られ
る。
【0022】図6は本発明の第2実施例の斜視図である
。隣り合うスリット状の吸込開孔2,2が溝状の通路6
にて連結されている。図7は図6のII−II線に沿う
断面図であり、本実施例においては溝状の通路6の断面
形状は矩形である。本実施例においても、隣り合うスリ
ット状の吸込開孔2,2を通過する水膜は、溝状の通路
6により捕獲され、溝状の通路6の両端にあるいずれか
の吸込開孔2に吸込まれるので、ノズル後縁に到達せず
、動翼のエロージョンを低減できる。
【0023】図8は本発明の第3実施例の斜視図である
。隣り合うスリット状の吸込開孔2,2が溝状の通路6
にて連結されている。図9は図8の III−III 
線に沿う断面図である。本実施例においては、溝状の通
路6の断面形状は平行四辺形であり、スリット状の吸込
開孔2に掛からない水膜M2の流れに対して傾斜してい
るので、水膜を捕らえやすくなっている。
【0024】図10は本発明の第4実施例の斜視図であ
る。隣り合うスリット状の吸込開孔2が溝状の通路6に
て連結されている。図11は図10のIV−IV線に沿
う断面図である。本実施例においては、溝状の通路6の
断面形状は矩形の一端に半円を設けた形状の一部をなし
ており、スリット状の吸込開孔2に掛からない水膜の流
れに対して傾斜しているので、水膜を捕らえやすくなっ
ている。
【0025】上述したように、図8から図11までの本
発明の各実施例においても、溝状の通路6が隣り合うス
リット状の吸込開孔2,2と連結しているので、隣り合
うスリット状の吸込開孔2,2の間を通過する水膜は、
溝状の通路6により捕獲され、溝状の通路6の両端にあ
るいずれかの吸込開孔2に吸込まれるので、動翼のエロ
ージョンを低減することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の蒸気ター
ビンの水滴除去装置は、スリット状の吸込開孔を長手方
向に分割して配設し、かつ隣り合うスリット状の吸込開
孔を溝状の通路にて連結したことにより、隣り合うスリ
ット状の吸込開孔間を通過する水膜は溝状の通路にて吸
込まれこの間を通過し、ノスル後縁に達し蒸気力により
吹きちぎられ動翼に衝突することはないので、動翼のエ
ロージョンを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の断面図。
【図2】図1のX部分を斜め上方よりみた拡大斜視図。
【図3】図2の I−I線に沿う断面図。
【図4】図1における水膜の挙動を説明するための図。
【図5】図1におけるノズル腹面の水膜の挙動を説明す
るための図。
【図6】本発明の第2実施例の斜視図。
【図7】図6のII−II線に沿う断面図。
【図8】本発明の第3実施例の斜視図。
【図9】図8のIII−III 線に沿う断面図。
【図10】本発明の第4実施例の斜視図。
【図11】図10のIV−IV 線に沿う断面図。
【図12】従来の蒸気タービンの水滴除去装置の縦断面
図。
【図13】図12のV−V線に沿う断面図。
【図14】一般の事業用火力タービンの膨脹線の一例を
示すグラフ。
【図15】一般の事業用火力タービンの最終段落近傍に
おける水滴の流動状況を示す図。
【図16】一般の事業用火力タービンの最終段ノズル内
における湿り度とノズル高さとの関係を示すグラフ。
【図17】従来の水滴除去装置を適用した蒸気タービン
の最終段落のノズル腹面の水膜の挙動を示す図。
【符号の説明】
1…ノズル、1a…ノズル腹面、1b…ノズル後縁、1
c…ノズル背面、2…吸込開孔、2a…腹面の吸込開孔
、2b…背面の吸込開孔、3…ノズル内輪、4…ノズル
外輪、4a…ノズル外輪の中空部、5…ノズル内部空間
、6…溝状の通路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  内部にノズル内輪およびノズル外輪に
    連通する中空部を形成するとともに、ノズル翼面にスリ
    ット状の吸込開孔を穿設した蒸気タービンの水滴除去装
    置において、前記スリット状の吸込開孔を長手方向に分
    割して配設し、かつ隣り合うスリット状の吸込開孔を溝
    状の通路にて連結したことを特徴とする蒸気タービンの
    水滴除去装置。
JP1790991A 1991-02-08 1991-02-08 蒸気タービンの水滴除去装置 Pending JPH04255503A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102937037A (zh) * 2012-11-19 2013-02-20 哈尔滨汽轮机厂有限责任公司 核电汽轮机末级去湿隔板
CN105697071A (zh) * 2014-12-15 2016-06-22 三菱日立电力系统株式会社 蒸汽涡轮机静叶片

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