JPH04249693A - 方向制御弁を備えたロータリジョイント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、動かない機械部分から
回転する機械部分へ、圧力下にある流動媒体を供給する
ためのロータリジョイントに係わり、更に詳しくは、中
空のロータリジョイント軸が中央回転軸線の回りに回転
可能に軸受され、媒体の流れ方向手前のロータリジョイ
ント軸の端部が、流動媒体の入口を備え、ロータリジョ
イント軸の前方の端部に閉鎖フランジが固定されている
ロータリジョイントに関する。

【０００２】

【従来の技術】特に、出口側の前方に設けられた工具を
有するスピンドルボックスを備えた工作機械が知られて
いる。例えば切削加工を行う工具は円錐状工具保持部内
に取付けられ、きわめて高い切削速度で作動する。機械
使用者の要求は特に、高圧の冷却媒体を工具のいろいろ
な個所に供給することである。この工具は更に、きわめ
て高い回転数で駆動可能であるべきである。更に、例え
ば冷却媒体のような流動媒体は、工具を冷却するためだ
けでなく、切り屑を搬出するために使用される。スピン
ドルボックスの背面に冷却媒体供給部を取付け、ロータ
リジョイントを介して、固定された機械部分としてのケ
ーシングから、回転する機械部分としての工具またはこ
の工具と共に回転するフランジへ、冷却媒体を供給する
ことが知られている。この場合、ロータリジョイントの
中央には供給管路が設けられ、この供給管路によって冷
却媒体が例えばドリルのような工具に中央から供給され
る。

【０００３】当業者は、工具保持のための急傾斜テーパ
シャンクに、冷却潤滑剤用の中心から離れた供給部を設
けることを既に要求している。その結果、新しい工具は
しばしば、中心から離れた冷却潤滑剤供給部を有する。 一方、古い工具は中央の供給部を備えている。従って、
工作機械製作者から、両供給方法の工具を提供してほし
いという要望がなされている。すなわち、中央の冷却媒
体供給部を備えた古い工具と、中心から離れた冷却媒体
供給部を備えた新しい工具を使用可能である工作機械を
提供してほしいという要望がなされている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、圧力
を導く部分の接続とシールが、流動媒体が異なる通路を
通って択一的に、回転する系に供給されるように、冒頭
に述べた種類のロータリジョイントを提供することであ
る。特に、このようなロータリジョイントによって、中
央の冷却媒体供給部から偏心した冷却媒体供給部へ切換
えることができるようにすべきである。

【０００５】異なる二つの供給方法のための流動媒体通
路を出口側に供するために、ロータリジョイントが二つ
の通路を備えるという考察が既になされた。しかし、一
方の通路から他方の通路へ択一的に切換える方向制御弁
を、回転する範囲の外側に設けなければならなかった。 高回転数の場合、そして特に高圧の場合、このようなロ
ータリジョイントの製作は技術的に不可能であった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題は、本発明に従
い、少なくとも二つの出口を有する閉鎖フランジおよび
またはロータリジョイント軸の範囲に、流体で切換えら
れる回転式方向制御弁が設けられていることによって解
決される。すなわち、方向制御弁は従来のすべてのの思
想と異なり、ロータリジョイントの回転部分に設けられ
、切換は回転運動を介して、すなわち流体で切換えられ
る回転式方向制御弁を介して行われる。ロータリジョイ
ントと閉鎖フランジは回転する機械部分であり、回転式
方向切換弁を収容する。それによって形成されるロータ
リジョイントは好ましくは、搬送すべき流動媒体のため
の一つの入口と二つの出口を有する。回転式方向切換弁
は入口から一方の出口または他方の出口への択一的な接
続を可能にする。勿論、多数の出口または出口グループ
を設けることができる。この場合、本発明の原理による
回転式方向制御弁はそれぞれ択一的な出口に流動媒体を
供給することを可能にする。

【０００７】本発明によるロータリジョイントのこの構
造は、搬送すべき流動媒体を、固定範囲から回転範囲へ
一つの通路で伝達することを可能にする。なぜなら、回
転範囲内で初めて、回転式方向制御弁を介して切換が行
われるからである。このようなロータリジョイントは例
えば１００バールの高圧の場合にも、そして例えば１０
０００または２００００回転／分の高い回転数の場合に
も使用可能である。更に、本発明によるロータリジョイ
ントによって、空の状態で作動させることができる。す
なわち、ロータリジョイントの運転は流動媒体の連続的
な供給に依存しない。中央の流体媒体供給部から中央か
ら離れた流体媒体供給部への切換およびその逆の切換は
好ましくは機械の停止時ひいてはロータリジョイント軸
の停止時に行われる。しかし、ロータリジョイント軸の
回転中にも容易に行うことができる。例えば通常は工具
交換時に、機械のスイッチを切り、古い工具を取り出し
、ゆっくり回転するロータリジョイント軸の惰性回転時
に、他方の供給方法へ切換えられる。その後初めて、工
作機械は再びスイッチが投入される。それによって、付
帯的な時間が短縮される。

【０００８】本発明に従って更に、回転式方向制御弁が
ロータリジョイント軸内でロータリジョイント軸と相対
的に中央回転軸線の回りに回転可能な回転ピストンを備
え、この回転ピストン内で、少なくとも１個の媒体流動
管路が中央回転軸線に対して斜めに軸方向に延び、回転
ピストンがその外周に、少なくとも１個の翼状突起を備
え、翼状突起の運動範囲内において、回転ピストンの外
周が作動室を形成するために、ロータリジョイント軸の
内面に対して間隔を有することが望ましい。ロータリジ
ョイントは高回転数で回転し得るように、機械に固定さ
れたケーシングに軸受されている。それによって、工作
機械の出口側で、工具をきわめて高い切削速度で使用す
ることができる。このロータリジョイント軸の中には、
回転式方向制御弁の重要な部品としての回転ピストンが
設けられている。この回転ピストンは同様に、ロータリ
ジョイント軸の中心回転軸線回りに回転し、普通の状態
では軸に対して停止している。適切な実施形の場合には
、この回転ピストンは軸の回転数とは無関係に軸に対し
て回転可能である。流動媒体管路はこの回転ピストンを
通って延び、他の実施形の場合にはいろいろな種類の流
動媒体が搬送されるかまたは流動媒体が異なる部分流に
分割される。その際、このような媒体流動管路を複数個
回転ピストンに設けることができる。この媒体流動管路
は中心回転軸線に対して斜めに延びている。この場合、
角度は閉鎖フランジの出口孔の部分円に依存する。 この媒体流動管路の一端、すなわち供給側の端部は好ま
しくは中央にあり、この流動管路の中心軸線は回転ピス
トンの供給側の端部で回転ピストンの中心回転軸線と点
で重なっている。反対側では、この媒体流動管路が斜め
に延びているため、回転ピストンの回転位置に応じて、
同じ外周上の異なる位置または異なる外周上の異なる位
置に設けられた異なる出口が媒体流動管路に接続される
。

【０００９】本発明による回転ピストンの駆動は流体で
行われる。圧力下にある流体、特に空気が、上記の作動
室に入れられ、上記の翼状突起を押す。従って、回転ピ
ストンはロータリジョイント軸内でロータ状に制御され
回転させられる。

【００１０】本発明に従って更に、作動室の一部におい
て、少なくとも１個のシールウェブがロータリジョイン
ト軸の内面に取付けられ、このシールウェブの近くに、
互いにシールされたそれぞれ２個の流体案内管路が開口
していると有利である。すなわち、シールウェブは一方
では、作動室の場所的な限界を示す。シールウェブはス
トッパーとしての働きもする。すなわち、回転ピストン
が端回転位置に達したときにその翼状突起がシールウェ
ブに衝突する。シールウェブがストッパーとしての働き
をする場合には、シールウェブが対応して形成され、そ
れによって他の機能、例えばシール機能を有する個所で
、摩耗が生じることがない。二つの流体供給管路が他の
手段によって互いにシール可能であっても、シールウェ
ブはこの二つの流体供給管路を互いに分離する。いかな
る場合でも、この流体供給部は回転ピストンの切換用の
駆動媒体を供給する。流体はこの供給管路を通って翼状
突起の背後の室に流れ、反対側のストッパーまで、例え
ばシールウェブの他の側まで、この翼状突起を前方へ駆
動する。従って、翼状突起は一方向への回転時に運動範
囲全体を移動する。非常に有利な実施形の場合には、シ
ールウェブの端部がストッパーとしての働きをするので
はなく、適当に安定支持されたストッパーがシールウェ
フの端部から離して別個に設けられている。この場合、
流体供給管路の開口はそれぞれシールウェブの端部とス
トッパーの間に位置している。

【００１１】本発明に従って、媒体流れ方向手前の回転
ピストンの圧力面が、回転ピストンの前方のシール面よ
りも大きいと合目的である。この手段により、二つの重
要な利点がある。第１の利点は軸方向のシールである。 回転ピストンの両シール面、すなわち端面の大きさをこ
のように定めることにより、媒体圧力に基づいて生じ、
手前の供給側から閉鎖フランジの方へ作用する力成分が
、逆方向の力成分よりも大きい。それによって、回転ピ
ストンはその前側の端面によって閉鎖フランジに押しつ
けられ、良好なシールを保証する。すなわち、この個所
から流動媒体は流出しない。なぜなら、そうでない場合
には上記の力成分の方へのシール圧力が小さすぎ、回転
ピストンが閉鎖フランジから離れるからである。その場
合、望ましくない漏れが生じる。これは回転ピストンの
端面を上記のように形成することによって防止すること
ができる。

【００１２】第２の利点は位置安定化である。すなわち
、ロータリジョイント軸が加速度を受ける場合にも、回
転ピストンの固定保持力が切換えた後の位置で生じるこ
とである。

【００１３】工作機械のスイッチを入れると、ロータリ
ジョイント軸が加速される。従って、回転ピストンは理
論的にはおよび本発明の思想を考慮しない場合には、そ
の慣性力によってロータリジョイント軸の加速回転に対
して取り残される。すなわち、この加速回転に対して相
対的に回転し、その所望に位置から再びずれることにな
る。しかし、普通の運転時に流動媒体が切換えると、上
記の回転ピストンの前後のシール面の大きさによって軸
方向の力が生じる。この力は閉鎖フランジの内面に対し
て回転ピストンを押圧する。このようにして得られたシ
ール機能のほかに、制動機能が生じる。なぜなら、回転
ピストンが上記の力成分によって摩擦で制動されるから
である。それによって、回転ピストンはロータリジョイ
ント軸に対して有利に固定保持される。これは、回転ピ
ストンがロータリジョイント軸に軽く軸受され、それに
よって切換時に大きな力を加えずに動かすことができる
場合にも達成される。

【００１４】切換え、すなわち回転ピストンの回転は一
般的には、流動媒体を止めた状態で行われる。この流動
媒体の圧力が低下すると、上記の押圧力が下がり、運転
中有利な制動力も零になる。

【００１５】正しい位置に回転ピストンを固定保持する
際勿論、流出側の媒体流動管路を常に閉鎖フランジの正
しい出口上に保持するという所望の作用が得られる。

【００１６】本発明の他の有利な実施形では、流体供給
管路が、回転する機械部分内の弁を切換えるための補助
エネルギーを供給するために、漏れを生じる隙間シール
を備えた半径方向の周溝を介して、固定された機械部分
内の流体接続部に接続されている。これにより、回転ピ
ストンの運動のための切換エネルギーは、固定された機
械部分から回転する機械部分へ簡単かつ確実に供給され
る。ロータリジョイント軸が固定された機械部分に接触
せずに軸受され、しかも軸受の隣で狭い遊びをもってケ
ーシングに保持されている場合にも、このロータリジョ
イントのための軸とケーシングの間に円筒状の回転面が
使用される。供給溝と半径方向に延びる供給管路の隣の
隙間シールは、このロータリジョイントのための漏れを
生じる隙間シールとして充分である。

【００１７】本発明では更に、特に有利な実施形におい
て、回転ピストン内において媒体流動管路の隣に、釣り
合い機能のための少なくとも一つの切り欠きが設けられ
ている。前述のように、開演ピストン内の媒体流動管路
を斜めに案内することにより、重量がある程度偏心し、
それによってロータリジョイント軸が高回転数で中心回
転軸線回りに回転する場合にアンバランスが生じる。一
つまたは複数の媒体流動管路は切り欠きを備えている。 この切り欠きは回転ピストン内で付加的な切り欠きの前
記手段によって補償することができる。それによって、
アンバランスが充分に除去され、普通の運転では媒体流
動管路に流動媒体が充填され、それによって管路が空の
場合と比べてアンバランスが強くなることがない。アン
バランスを除去することにより、本発明では、ロータリ
ジョイント全体の回転音が非常に静かになる。

【００１８】本発明に従って、作動室内においてシール
ウェブの隣に、少なくとも１個の当接ピンが設けられ、
この当接ピンが場合によって弾性的に緩衝する材料から
なっていると有利である。この場合、異なる二つの実施
形がある。第１の実施形の場合には、回転ピストンが半
径方向に一つの翼状突起を備えている。従って、この切
換装置は単一翼型と称する。この場合、翼状突起の運動
範囲は明らかに大である。なぜなら、翼状突起が大きな
角度にわたって動き、回転ピストンが１８０°以上回転
するからである。このような実施形の場合には、１個の
回転ウェブしか必要でない。この回転ウェブの隣におい
て、回転ウェブの反対側またはそのシール中心側に、流
体供給管路の端部開口が開口している。この実施例の場
合には、当接ピンが翼状突起の運動範囲の端部に取付け
られ、例えば両側を固定したボルトの形をした金属から
なっている。流体案内管路はそれぞれ、ストッパーとシ
ールウェブのシール個所との間に開口している。

【００１９】シールウェブの端部範囲をフライス加工ま
たは面取り加工し、供給管路をシールウェブの下方にス
ペースを節約するように配置することにより、翼状突起
ひいては回転ピストンの回転運動範囲が有利に拡大され
る。

【００２０】本発明によるロータリジョイントの他の実
施形では、回転ピストンがその外周の直径方向に対向す
る側に、２個の翼状突起を備えている。この実施形は複
式翼型と称する。この実施形により、実際に同じ寸法の
場合に、切換力を２倍にすることができ、切換機能の確
実性を高めることができる。公知のように、機械ホール
内で複数の個所で供される空気圧力は連続運転によって
変動する。なぜなら、一つまたは複数の個所で、空気が
制御できない状態で取り出され、それによって圧力が低
下するからである。３バールと６バールの間でこのよう
にして圧力が変動する場合には、単一翼型では切換えの
遅れが生じる。なぜなら、翼の数が少ないと、切換力が
小さすぎるからである。この力は公知のごとく圧力と面
積の積であり、２個の翼状突起を作ることによって面積
が２倍になり、力も２倍になる。このような実施形の場
合には、２個の翼状突起が回転ピストンに設けられるだ
けでなく、ロータリジョイント軸の中で直径方向に対向
する側に、上記と同じ構造の２個のシールウェブが設け
られている。すなわち、複式翼型の場合には、流体供給
管路の開口が２対設けられている。この開口を各シール
ウェブにそれぞれ１対付設されている。２個の翼状突起
を有する回転ピストンの場合には、回転範囲ひいては作
動室をできるだけ大きく形成すると有利である。なぜな
ら、回転ピストンの一方の端位置から他方の端位置まで
１８０°以上の回転が不可能であるからである。従って
、上記のストッパーはできるだけシールウェブの端面に
密接配置しなければならない。この場合、各シールウェ
ブの隣にその外側端分と接触させて、弾性的に緩衝する
材料からなる１本の当接ピンが設けられている。材料と
しては例えばポリイミドが使用される。このボルト状の
当接ピンはシールウェブの端部の背面に支持され、強い
当接力の場合にも剪断されない。

【００２１】これにより、申し分のない切換機能を有す
る複式翼型駆動が保証される。

【００２２】このような複式翼型駆動の場合に、見掛け
で１８０°の切換を可能にするために、２個の翼状突起
の運動範囲が作動室を拡大しながらできるだけ一つ大き
な角度にわたって回転する場合には、本発明に従って、
閉鎖フランジの内側の端面で、場合によっては湾曲した
長い切り欠きが流動媒体の出口に接続されていると非常
に有利である。すなわち、出口側には閉鎖フランジが使
用される。複式翼型ピストンを使用して１８０°の回転
ピストンの真の回転が不可能であっても、この択一的な
両出口は直径方向に対向配置されている。すなわち、１
８０°の角度間隔をおいて配置されている。それにもか
かわらず、媒体流動管路は中央に配置された手前の供給
口と、回転ピストンの前方にある出口との接続を、１８
０°ずらして行うことができる。なぜなら、例えば腎臓
の形をした長い切り欠きによって、流動媒体の方向転換
が達成されるからである。

【００２３】

【実施例】本発明の他の効果、特徴および用途は、添付
の図に関連する、好ましい実施例の次の説明から明らか
になる。

【００２４】本発明によるロータリジョイントは図１に
おいて縦断面図で示してある。機械に固定された、動か
ない機械部分としてのケーシング２内には、中心軸線１
の回りに回転する機械部分としてロータリジョイント軸
３が回転可能に設けられている。ロータリジョイント軸
３の中央には、流動媒体、例えば工具に供給される冷却
液のための一つの通路４が形成されている。図１の右側
には、流動媒体のための入口接続部５が設けられ、左側
の前端部には、２個の出口７，８を備えた閉鎖フランジ
６が設けられている。流動媒体としての冷却液は、図１
において、矢印４′の方向に右側から左側へ流れる。図
２と図３の中心軸線１方向の横断面矢視図は、媒体流れ
方向４′と反対方向に見た図である。

【００２５】ロータリジョイント軸３内において閉鎖フ
ランジ６の隣には、全体を９で示した、流体接続される
回転式方向制御弁が設けられている。この方向制御弁に
所属する重要な部分は特に、図２と図３の断面図に示し
てある。この回転式方向制御弁９は一部が閉鎖フランジ
６内まで延びていてもよい。図に示した実施例は図示の
簡単な構造を有する。この場合、回転式方向制御弁９は
ロータリジョイント軸３の流出側または出口側の範囲に
設けられている。

【００２６】回転式方向制御弁９は重要な部分として、
回転ピストン１０を備えている。この回転ピストンは、
図２の実施例の場合には１個の翼状突起１１を備え、図
３の他の実施例の場合には直径方向に対向配置された２
個の翼状突起１１，１１′を備えている。この回転ピス
トン１０はロータリジョイント軸３と相対的に回転する
ことができ、同様に中央回転軸線１の回りに回転する。 回転ピストン１０内には２個の切り欠き１２，１３が設
けられている。この場合、例えば図２の上側の切り欠き
１２と、図３の左上の切り欠き１２′は、閉鎖フランジ
６の出口７と一直線上に並んでおり、釣り合い機能を有
する袋穴である。一方、直径方向に対向した位置に、媒
体流路１３の出口１３′が示してある。この出口は閉鎖
フランジ６の他の出口８と一直線上に並んでいる。媒体
流路１３は供給側において、通路４の中央で終わってい
る。この媒体流路１３の出口１３′は流出側すなわち出
口側において、中心から離れた位置にある（図１）。

【００２７】シールするために、図１に示すように、回
転ピストン１０の供給側の圧力面１４はシール１５を介
してロータリジョイント軸３に対してシールされ、閉鎖
フランジ６側の前側シール面すなわち圧力面１６よりも
大きくなっている。従って、流動媒体の圧力によって上
記の軸方向のシールが達成される。ばね４１と押圧片４
２によって、回転ピストン１０は無圧状態で端面３２に
機械的に押しつけられる。

【００２８】案内ピン１７は回転ピストン１０を中央に
位置決めする。案内ピンは回転ピストン１０内の袋穴１
７′から閉鎖フランジ６内の袋穴へ延びている（図２と
図３は袋穴の外の断面図であるので、この袋穴は見えな
い）。

【００２９】回転ピストン１０の外周面１８（図２と図
３）とロータリジョイト軸３の内面１９との間には、シ
ールウェブ２４，２４′と協働して、図２の単一翼の場
合には一つの作動室２０が形成され、図３の複式翼の場
合には二つの作動室２１，２１′が形成されている。回
転ピストン１０の外周面１８には、図２では翼状突起１
１が設けられ、図３では直径方向に配置された両翼状突
起１１，１１′が設けられている。回転ピストン１０の
外周面１８とロータリジョイト軸３の内面１９は互いに
間隔ａをおいて設けられている。作動室２１，２１′は
翼状突起１１，１１′の運動範囲にほぼ対応する。

【００３０】図２の実施例の場合には、翼状突起１１が
作動室２０内で２個の当接ピン２２，２２′に当接する
ことにより、運動範囲が制限される。回転ピストン１０
を切換るための補助エネルギーとしての流体、最も簡単
な場合には圧縮空気のために、作動室２０はその都度運
動方向前方にある翼状突起１１の面と、シールウェブ２
４の端面２３，２３′とによって形成されている。シー
ルウェブ２４は高さａの湾曲したブロックの形している
。従って、シールウェブは半径方向において作動室２０
全体を架橋し、その長さｌ（図１）が回転ピストン１０
の外周面１８の全長を占め、シール可能である。シール
ウェブ２４はボルト２５によってロータリジョイント軸
３に締め付け固定されている。図２の実施例の場合には
、流体供給管路、例えば圧縮空気のための管路の出口側
の開口２６，２６′が、当接ピン２２，２２′と端面２
３，２３′の間に設けられている。この管路は図１に示
すように、軸方向に案内された部分または孔２７と、半
径方向に位置する管路２８，２８′からなっている。 この管路２８はロータリジョイント軸３の円筒状外周に
形成された環状溝２９を介して、漏れを受ける隙間シー
ル３０によるケーシング２とロータリジョイント軸３の
連結を行う。

【００３１】図３の実施例の場合には、流体供給管路２
８，２８′と環状溝２９が対をなして反対側に設けられ
ている。図３の場合には同様に、シールウェブ２４に対
して直径方向に対向して、シールウェブ２４′が設けら
れている。このシールウェブは同様にボルト２５を介し
てロータリジョイント軸３に固定されている。各シール
ウェブ２４，２４′の隣には、接続位置を固定するため
の当接ピン３１，３１′が設けられている。

【００３２】図３の実施例では、軸方向に位置する流体
供給管路２６，２６′が中央回転軸線１の矢視方向にお
いてシールウェブ２４，２４′の下方で切り欠きに開口
している。従って、流体、特に圧縮空気は供給管路２８
，２８′から作動室２１，２１′に達することができる
。

【００３３】図４は閉鎖フランジ６の内側の端面３２を
矢印３３の方向から見た図である。この場合特に、腎臓
状に湾曲した長めの切り欠き３４が流動媒体としての冷
却媒体のための出口７，８に接続されている。これによ
って特に、運動範囲が構造的に制限される複式翼の実施
例の場合には、例えば閉鎖フランジ６内で１８０°だけ
ずらした出口７，８への供給が達成される。４０はフラ
ンジ固定ボルトを示している。

【００３４】図３の実施例の運転では、回転ピストン１
０の図示状態が出発位置と見なされる。圧縮空気はＰ１
　′で示した両流体供給管路２８，２８′から流入する
。従って、翼１１，１１′の面３５，３６が付勢され、
翼状突起１１′の前側の面３８がストッパー３１′に当
接するまで、回転ピストン１０が反時計回りに矢印３７
の方向へ動く。図１に示した、ケーシング２の空気接続
部３９を介して、空気は他の方向へ導かれ、それによっ
て次の切換工程のために、空気供給管路２８″を通って
供給され、その結果回転ピストンは再び図３に示す状態
に達するまで時計回りに回転する。これにより、開口１
３′は最初の切換の後出口７上に位置することになり、
そして図１に示すように第２に切換の後再び出口８上に
位置することになる。

【００３５】図２の切換運転は上記と同様に行われる。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように本発明のロータリジ
ョイントの場合には、圧力を導く部分の接続とシールが
、流動媒体が異なる通路を通って択一的に、回転する系
に供給される。更に、中央の冷却媒体供給部から偏心し
た冷却媒体供給部へ切換えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】流動媒体が右側から供給され、左側から排出さ
れ、若干の要素が図２に対して回転している、本発明に
よるロータリジョイントの概略縦断面図である。

【図２】図１のＡ−Ｂ線に沿った断面図である。

【図３】図２と同じような断面図であるが、複式翼型駆
動装置を備えた実施形、すなわち直径方向に対向配置さ
れた２個の翼状突起を備えた回転ピストンの断面図であ
る。

【図４】流動方向から閉鎖フランジを見た図である。

【符号の説明】

１　　　　　　　　　　　　中央回転軸線２　　　　　
　　　　　　　固定された機械部分３　　　　　　　　
　　　　回転する機械部分４′　　　　　　　　　　　
　媒体流れ方向５　　　　　　　　　　　　入口 ６　　　　　　　　　　　　閉鎖フランジ７，８　　　
　　　　　　　　　出口

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　動かない機械部分（２）から回転する
   機械部分（３）へ、圧力下にある流動媒体を供給するた
   めのロータリジョイントであって、中空のロータリジョ
   イント軸（３）が中央回転軸線（１）の回りに回転可能
   に軸受され、媒体の流れ方向（４′）手前のロータリジ
   ョイント軸の端部が、流動媒体の入口（５）を備え、ロ
   ータリジョイント軸の前方の端部に閉鎖フランジ（６）
   が固定されているロータリジョイントにおいて、少なく
   とも二つの出口（７，８）を有する閉鎖フランジ（６）
   およびまたはロータリジョイント軸（３）の範囲に、流
   体で切換えられる回転式方向制御弁（９）が設けられて
   いることを特徴とするロータリジョイント。
2. 【請求項２】　　回転式方向制御弁（９）がロータリジ
   ョイント軸（３）内でロータリジョイント軸と相対的に
   中央回転軸線（１）の回りに回転可能な回転ピストン（
   １０）を備え、この回転ピストン内で、少なくとも１個
   の媒体流動管路（１３）が中央回転軸線（１）に対して
   斜めに軸方向に延び、回転ピストンがその外周（１８）
   に、少なくとも１個の翼状突起（１１，１１′）を備え
   、翼状突起（１１，１１′）の運動範囲内において、回
   転ピストン（１０）の外周（１８）が作動室（２０，２
   １，２１′）を形成するために、ロータリジョイント軸
   （３）の内面（１８）に対して間隔（ａ）を有すること
   を特徴とする請求項１のロータリジョイント。
3. 【請求項３】　　作動室（２０，２１，２１′）の一部
   において、少なくとも１個のシールウェブ（２４）がロ
   ータリジョイント軸（３）の内面に取付けられ、このシ
   ールウェブに近くに、互いにシールされたそれぞれ２個
   の流体案内管路（２６，２６′，２８，２８′，２８″
   ）が開口していることを特徴とする請求項１または２の
   ロータリジョイント。
4. 【請求項４】　　媒体流れ方向（４′）手前の回転ピス
   トン（１０）の圧力面（１４）が、回転ピストンの前方
   向のシール面または圧力面（１６）よりも大きいことを
   特徴とする請求項１から３までのいずれか一つのロータ
   リジョイント。
5. 【請求項５】　　流体供給管路（２６，２６′，２８，
   ２８′，２８″）が、回転する機械部分（３）内の弁（
   ９）を切換えるための補助エネルギーを供給するために
   、漏れを生じる隙間シール（３０）を備えた半径方向の
   周溝（２９）を介して、固定された機械部分（２）内の
   流体接続部に接続されていることを特徴とする請求項１
   から４までのいずれか一つのロータリジョイント。
6. 【請求項６】　　回転ピストン（１０）内において媒体
   流動管路（１３）の隣に、釣り合い機能のための少なく
   とも一つの切り欠き（１２）が設けられていることを特
   徴とする請求項１から５までのいずれか一つのロータリ
   ジョイント。
7. 【請求項７】　　作動室（２１，２１′）内においてシ
   ールウェブ（２４，２４′）の隣に、少なくとも１個の
   当接ピン（３１，３１′）が設けられ、この当接ピンが
   場合によって弾性的に緩衝する材料からなっていること
   を特徴とする請求項１から６までのいずれか一つのロー
   タリジョイント。
8. 【請求項８】　　回転ピストン（１０）がその外周（１
   ８）の直径方向に対向する側に、２個の翼状突起（１１
   ，１１′）を備えていることを特徴とする請求項１から
   ７までのいずれか一つのロータリジョイント。
9. 【請求項９】　　閉鎖フランジ（６）の内側の端面（３
   ２）内で、場合によっては腎臓状に湾曲した長めの切り
   欠き（３４）が流動媒体用の出口（７，８）に接続され
   ていることを特徴とする請求項１から８までのいずれか
   一つのロータリジョイント。