JPH0424945Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業状の利用分野］ この考案は製菓材料絞り出し装置に関するもの
で、特に餡、チヨコレート、カレー、肉等を入れ
たドーナツを製造するのに適するものである。

［従来の技術］ 従来餡、チヨコレート、カレー、肉等を収容し
たドーナツを自動的に製造する機械が皆無であつ
た。ドーナツとはどこまでも環状のものである。
したがつて、餡入りドーナツ等と称して市販され
ているものはすべて環状ではなく饅頭状のもので
ドーナツとは言えないものであつた。そのため、
環状のドーナツで餡等を収容したものを自動的に
製造できる機械が期待されていた。

［考案が解決しようとする課題］ この考案は第７図に示すような餡等を収容した
環状のドーナツ等が自動的に製造できるようにし
た製菓材料絞り出し装置を提供するものである。

［課題を解決するための手段］ この考案はそれぞれ同一の所定個数の口金から
製菓材料を絞り出す３個の絞り出し部と、この絞
り出し部の下方に配置した移送手段とを有し、前
記口金を回動させながら製菓材料を環状に絞り出
す製菓材料絞り出し装置であつて、前記移送手段
に支持されて間欠的に前進する型板を備え、この
型板は板状部の上面に前記各絞り出し部の口金と
同一個数で横に並んで複数列配置したほぼ椀状で
中央に上方へ突出した突出部を有し絞り出された
製菓材料を収容する収容部を設けたことを特徴と
する製菓材料絞り出し装置を提供するものであ
る。

［実施例］ 以下図面を参照しながらこの考案の一実施例に
ついて説明する。

図に示すこの考案の一実施例において、１０は
本体、１１，１２，１３は３個の絞り出し部で、
それぞれ第一、第二、第三の製菓材料である生地
９１，９２，９３を絞り出すものである。この第
一、第三の生地９１，９３としては例えば小麦
粉、牛乳、砂糖等を混合したものを用い、かつ第
二の生地９２としては例えば餡等の内蔵されるこ
とになるものを用いる場合を考える。各絞り出し
部１１，１２，１３はいずれも例えば実公昭57−
39036号公報に示されるものとほぼ同様に構成し
てある。１５は図示してない手段により昇降可能
にした主体部、１６はこの主体部に取り付けたそ
れぞれ生地９１，９２，９３を収容するホツパ
ー、１７はこのホツパーに収容した生地を送出す
る周面に凹凸を形成した１対のロール、１８は昇
降可能にした昇降部材、２０はこの昇降部材を下
降させるように弾力を及ぼすボルト２１に巻回し
たバネ、２２は昇降部材１８に回転可能に支持さ
れる互いに５個等同一個数で所定間隔に配置した
筒体である。この筒体の下端部にはそれぞれ２
３，２４，２５で示される口金を取り付けるよう
になつている。この口金２３及び２５には環状に
配置した複数個の下方に突出する筒状の吐出部２
６が設けてあつて回転しながら生地を絞りだすと
環状になるようになつている。また、口金２４は
環状に開口している。２７は昇降部材１８に左右
方向に移動可能に設けたラツクで、筒体２２の外
側に固着したピニオン２８とかみ合つて筒体２２
及び口金２３，２４，２５を回動させることがで
きるようになつている。

３０は昇降部材２２の両側から下方に突出する
ボルトで、主体部１５が下降すると本体１０に形
成した接触部３１に接触して昇降部材２２が主体
部１５に対して上昇するようになつており、この
状態でロール１７が回動し、この場合ラツク２７
が所定方向に移動して口金２３，２４，２５を回
転させながら生地の絞り出しをするようになつて
いる。主体部１５が上昇すると昇降部材２２はバ
ネ２０により主体部に対して下降し、そのためロ
ール１７の下部に真空ができて絞り出しが停止
し、かつロール１７の回転も停止し、ラツク２７
は逆方向に移動して最初の位置に復帰する。

３３は例えばチエーンコンベヤー等よりなる移
送装置で、絞り出し時に停止しかつ絞り出しが完
了すると駆動されて間欠的に動作するようになつ
ており、絞り出し部１１，１２，１３の下方に配
置してある。３５はこの移送装置に支持されて移
動する型板で、板状部３６の上にそれぞれの列が
各絞り出し部１１，１２，１３の口金と同一個数
で同一間隔に配置した椀状で中央部に突出部３８
を有する収容部３７が例えば７列等複数列にわた
つて設けてある。

前述したように構成したものにおいて、最初に
型板３５の前端の収容部３７が絞り出し部１１の
口金２３の下にきて停止すると生地９１が絞り出
される。続いて移送装置３３が駆動され次の収容
部３７が口金２３の下にくると駆動が停止され同
様な動作を繰返し行う。型板３５上の収容部３７
のすべてに生地９１の絞り出しが完了して型板３
５の前端の収容部３７が絞り出し部１２の口金２
４の下にくるとこの場合の生地９２の絞り出しが
同様に行われる。この場合絞り出し部１１では次
の型板３５に対して同様な絞り出しを行うことが
できる。さらに絞り出し部１３の口金２５から生
地９３の絞り出しが同様にして行われ一つの型板
３５に対する絞り出しが完了する。

絞り出しの完了した型板３５はその状態で例え
ば加熱した食用油の中へ入れて揚げることができ
る。この場合揚げられた製品であるドーナツ９５
は浮き上つて自動的に型板３５から分離されるも
のである。

この考案においては生地９１，９２，９３の粘
性や流動性等により口金２３，２４，２５の形状
を変更してもよい。また、絞り出し部１１，１
２，１３の主体部１５を昇降させることなく移送
装置３３を昇降させて絞り出しを行つたり停止す
るようにしてもよい。

［考案の効果］ この考案は前述したように構成してあるから、
餡等を内蔵したドーナツ９５等になる環状の絞り
出し製品が自動的に得られるという効果を有して
いる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の概略を示す側面
図、第２図はその一部の詳細を断面として示す側
面図、第３図は一部を断面として示す正面図、第
４図は型板の一部を示す平面図、第５図は口金を
一部断面として示す斜視図、第６図はもう一つの
口金を一部断面として示す斜視図、第７図は食用
油で揚げた製品であるドーナツを一部切り欠いて
示す斜視図である。 １１，１２，１３は絞り出し部、２３，２４，
２５は口金、３３は移送装置、３５は型板、３６
は板状部、３７は収容部、３８は突出部、９１，
９２，９３は生地。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれ同一の所定個数の口金から製菓材料を
   絞り出す３個の絞り出し部と、この絞り出し部の
   下方に配置した移送手段とを有し、前記口金を回
   動させながら製菓材料を環状に絞り出す製菓材料
   絞り出し装置であつて、前記移送手段に支持され
   て間欠的に前進する型板を備え、この型板は板状
   部の上面に前記各絞り出し部の口金と同一個数で
   横に並んで複数列配置したほぼ椀状で中央に上方
   へ突出した突出部を有し絞り出された製菓材料を
   収容する収容部を設けたことを特徴とする製菓材
   料絞り出し装置。