JPH04247619A - 高融点金属のドライエッチング方法 - Google Patents

高融点金属のドライエッチング方法

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JPH04247619A
JPH04247619A JP1349991A JP1349991A JPH04247619A JP H04247619 A JPH04247619 A JP H04247619A JP 1349991 A JP1349991 A JP 1349991A JP 1349991 A JP1349991 A JP 1349991A JP H04247619 A JPH04247619 A JP H04247619A
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JP
Japan
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gas
etching
melting point
pattern
point metal
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JP1349991A
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Akira Ozawa
小澤 章
Masatoshi Oda
政利 小田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路などの
半導体デバイス製造のために用いる高融点金属材料の微
細パタン形成技術に係り、特に、アンダーカットのない
高精度の矩形断面形状を有する高融点金属パタンを実現
させるドライエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明が対象とする高精度な矩形の断面
形状を有する微細金属パタン形成の代表的な適用例とし
ては、X線露光用マスク吸収体のパタン形成がある。X
線露光技術は、半導体集積回路の高速化・高性能化に伴
い、サブミクロン領域の微細パタンを転写する技術とし
て有望である。この技術に不可欠なX線マスク吸収体材
料としては、軟X線領域でのX線阻止能や微細加工性等
の観点からTa、W、Re等の高密度・高融点金属材料
が注目されている。
【0003】一般に、このような高融点金属膜の微細パ
タン形成には、ドライエッチング法と呼ばれているエッ
チング方法が利用されている。このドライエッチング方
法は、活性化された反応ガス(エッチャント)を高融点
金属膜の表面に導き、エッチャントと高融点金属膜との
化学反応を利用してエッチングを進行させる方法である
。従来、反応性ガスを活性化する方法として、真空容器
内に反応性ガスを導入し、RF放電を発生させてグロー
プラズマを生成する方法が用いられてきた(いわゆる反
応性イオンエッチング方法、以下、RIE法という)。 近年、RF放電に代わって、マイクロ波と磁場を利用し
た方法が開発されてきた。この方法は、反応性ガスにマ
イクロ波と磁場を一定条件の下で印加すると、電子サイ
クロトロン共鳴(エレクトロン サイクロトロン レゾ
ナンス(Electron Cyclotron Re
sonance))と呼ばれている現象が生じ、RF放
電に較べて2桁程度低い圧力で、高密度のプラズマを生
成させることができる。このプラズマを発散磁界を利用
して高融点金属膜表面に導いてエッチングする方法は反
応性イオン流エッチング(以下、ECRエッチングとい
う)と呼ばれている。このECRエッチング方法は、発
散磁界を利用して高融点金属膜表面にプラズマを導いた
とき、高融点金属膜表面に到達するイオンのエネルギは
10〜数10Vと、RF放電を利用するRIE法に較べ
て1桁以上小さいということが大きな特徴である。RI
E法の場合、このイオンエネルギを制御することは非常
に困難であるが、ECRエッチング法の場合、高融点金
属膜表面にRFバイアスを印加する方法等により、イオ
ンエネルギを数100Vまで制御したエッチングが可能
となる。低ガス圧で高密度なプラズマを用い、活性種(
エッチャント)を効率的に高融点金属膜表面に導き、し
かも、イオンエネルギを制御できることから、RIE法
に較べて微細で高精度なエッチングに適用可能とされて
いる。
【0004】従来、高融点金属膜のエッチングは、図5
に示すECRエッチング装置を用い、以下の操作によっ
て行われていた。1は真空容器、1′はエッチング試料
室、1″はプラズマ生成室、2は主マグネットコイル、
3はマイクロ波導入窓、4は試料ステージ、5はマイク
ロ波(2.56MHz)、6はRF電源(13.56M
Hz)、7は被加工材料を配置した試料(以下、単に試
料という。)、8はエッチャントガス導入口、9はプラ
ズマ流である。
【0005】この装置を動作させてエッチングを実施す
るためには、まず、真空容器1内のエッチング室1′の
試料ステージ4上にエッチングすべき試料7を配置した
後、真空容器1内を所定の真空度まで排気する。次に、
ガス導入口8からエッチング用のガスをプラズマ生成室
1″内に所定の量を導入する。その後、主マグネットコ
イル2に所定の電流を流して磁場を印加し、さらに、試
料ステージ4及び試料7の表面上に所定の負バイアスが
発生するようにRF電源6から電力を供給した後、マイ
クロ波導入窓3を通してマイクロ波5を導入してエッチ
ャントガスのプラズマ流9を発生させる。これにより、
試料テーブル4上に配置した試料7の表面に堆積してい
る被加工材料がエッチングされ、被加工材料上にあらか
じめ形成されているマスクパタンに対応した被加工材料
の所望のパタンが得られる。
【0006】ここで、高融点金属のエッチングガスとし
ては、SF6、CCl2F2などの化学的に活性なフロ
ン系ガスやCl2ガスが広範囲に用いられてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】半導体デバイスの高性
能化により、X線露光用マスクに要求されるパタン寸法
は0.2μm以下、マスクからの寸法変換差は0.02
μm以下と非常に厳しい値となっている。
【0008】前述のように、ECRエッチング法では、
プラズマ生成室1″で生成したプラズマを発散磁界を利
用してエッチング室1′の試料表7の面に導き、RF等
でバイアスを印加しながらエッチングを行う。このため
、試料7の表面に入射するイオンは、試料7に対し、常
に垂直方向を保っており、イオン衝撃がエッチング反応
で重要な役割を果たすエッチング(これは、図4(a)
中において、下方に向かう矢印で示される方向性エッチ
ングである)、例えば、Si、SiO2では方向性エッ
チングが達成でき、矩形断面を持ったパタンを得ること
ができる。しかしながら、ECRエッチングにより、M
o、Ta、W、Re等の高融点金属をエッチングした場
合、方向性エッチングとはならず、図4(a)に示すよ
うなアンダーカット:ΔWが発生する。これは、高融点
金属のエッチングの場合、方向性のない中性のFラジカ
ル、Clラジカルに基づく反応(これは、図4(a)中
において、上下方向と左右方向の矢印を合わせた記号で
示されるように、横方向エッチングを含む等方性エッチ
ングである)で、充分なエッチングが進行するというこ
とに起因する。図5に示すECRエッチングの場合、プ
ラズマ生成室1″とエッチング1′室が分離されており
、プラズマ生成室1″で生成されたラジカルの内、別室
のエッチング室1′に配置されている試料7の表面に到
達できるのは、一定の方向性を有するラジカルに限られ
る。このため、高融点金属材料のECRエッチングにお
いても、RIE法に較べてアンダーカットの小さいエッ
チングが達成できる。しかしながら、アンダーカット量
を0.1μm以下にすることは困難であり、特に、高融
点金属材料から構成されるX線マスク吸収体のエッチン
グでは大きな問題であった。
【0009】本発明の目的は、Ta、X、Re等の高融
点金属材料の反応性イオン流エッチングにおいて、ラジ
カルによる横方向のエッチングを阻止する保護膜(図4
(b)に示す側壁保護膜22)を加工側壁に形成させる
ことにより、結果的に方向性エッチングを促進し、アン
ダーカットのない高精度矩形断面形状を有するパタン加
工を実現することにある。
【0010】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明の高融点金属のドライエッチング方法は、容器
内にエッチングガスを導入して上記容器内を一定の圧力
に保ち、マイクロ波と磁場を利用して放電させて高密度
プラズマを発生させ、プラズマ中で生成された活性種を
用いて高融点金属をエッチングするドライエッチング方
法において、エッチングガスとして塩素ガスを用い、上
記高融点金属のパタン側壁のアンダーカットを防止する
ための保護膜形成用ガスとして炭化水素を用いることを
特徴とする(第1の発明という)。
【0011】また、本発明は、この方法において、上記
エッチングガスとして塩素ガスを、上記保護膜形成用ガ
スとして炭化水素に不活性ガスを添加したガスを用いる
ことを特徴とする(第2の発明という)。
【0012】さらに、本発明の別の方法は、容器内にエ
ッチングガスを導入して上記容器内を一定の圧力に保ち
、マイクロ波と磁場を利用して放電させて高密度プラズ
マを発生させ、プラズマ中で生成された活性種を用いて
高融点金属をエッチングするドライエッチング方法にお
いて、上記高融点金属のパタン側壁のアンダーカットを
防止するための保護膜形成用ガスとして炭化水素を主と
するガスを用い、上記エッチングガスの放電と上記保護
膜形成用ガスの放電を交互に繰り返してエッチングを進
行させることを特徴とする(第3の発明という)。
【0013】
【作用】本発明は、X線露光用マスク吸収体パタンの製
造方法において、特に、アンダーカットを大幅に低減さ
せる方法を見い出し、このような知見に基づいて完成し
たものである。即ち、本発明の高融点金属のドライエッ
チング方法は、ECRエッチング装置を利用してTaな
どの高融点・高密度材料のエッチングに際し、エッチン
グ途中にパタン側壁に保護膜を形成し、これによってア
ンダーカットを防止することを基礎としてなされたもの
である。第1の発明は、反応ガス中に炭化水素を混合す
ることにより、炭化水素の重合膜をパタン側壁に形成し
てアンダーカットを防ぐ方法である。もちろん、重合膜
はパタン側壁以外のパタン表面にも形成されるが、試料
面に対して垂直に入射してくるイオンの働きで速やかに
エッチングされるため、垂直方向のエッチングは進行す
る。従って、この方法は試料表面にある程度のバイアス
を印加し、イオン衝撃の強い条件を用いた方が有効であ
る。ところで、ECR条件では、高密度なプラズマが生
成されるため、炭化水素をわずかに、例えば、全エッチ
ングガスの2〜3%程度、混合しただけで充分にアンダ
ーカットを低減できる。しかしながら、この僅かな炭化
水素量でも多すぎる場合には、パタン側壁に形成された
重合膜がマスクとなってパタンが太ったり、エッチング
の進行が不安定になったりする。そこで、第2の発明で
は、これを解決するために、炭化水素を混合した反応ガ
ス中に、更に、不活性ガスを添加する。この不活性ガス
の効果としては次の2点がある。まず、第1の効果は、
不活性ガスを添加することにより炭化水素の反応性ガス
に対する混合割合が低下し、炭化水素量の制御が容易に
なることである。第2の効果は、不活性ガスはイオン化
エネルギが高いので、反応ガス中に添加したことにより
、プラズマ電位が上昇する。このため、試料に入射する
イオンのエネルギが上昇し、試料表面に形成された重合
膜を除去する効果が増加する。その結果、エッチングの
進行が安定化するとともに、不必要なパタン側壁の重合
膜も除去できる。以上のことから、不活性ガスを添加す
ることにより、高精度で、しかも安定したエッチングが
達成できる。
【0014】一方、パタン寸法(溝幅)が0.3〜0.
2μm以下の極微細領域の場合、反応ガスに炭化水素を
混合してもアンダーカットを防ぐことは困難となる。こ
れは、溝幅が小さくなると炭化水素が溝内に入射しにく
くなり、効果的な重合膜をパタン側壁に形成することが
難しくなるためと考えられる。アンダーカットを防ぐた
めに多量の炭化水素を混合すると、溝幅の広いパタンで
重合膜が厚くなり、エッチングが進行しなくなる。そこ
で、第3の発明は、微細なパタンにおけるアンダーカッ
トを防止するものである。即ち、一定の深さまでエッチ
ングを進行させ、次に、ガスを交換してそれまで形成し
たパタンの周囲に重合膜を形成する。その後、再びエッ
チングを行うと、それまでにエッチングされているパタ
ン側壁は重合膜で保護されているため、その部分はアン
ダーカットを生じない。一定の深さまでエッチングが進
行したら、再び、重合膜を形成するという工程を繰り返
す方法である。第2の発明では、パタン表面でエッチン
グと重合が競合しているため、重合ガスが少なくなると
効果的な重合膜を形成することができない。しかし、第
3の発明では、重合膜形成時にはエッチングが行われな
いため、非常に少ない重合膜でもアンダーカットに対し
て充分強固な膜として働く。この方法でも、エッチング
時に微少量のアンダーカットが発生するため、完全にア
ンダーカットを防ぐことはできない。しかし、本質的に
、ECRエッチングはアンダーカットが小さいため、1
回のエッチング量を少なくし、エッチングと重合を繰り
返す回数を増やすことによって、アンダーカットを無視
できる程度に低減させることができる。0.2μm以下
のパタンでのアンダーカット量を0.02μm以下に低
減することが可能である。
【0015】なお、高融点金属材料としては、Ta、W
、Re、Mo、Nbなどの単層或は複合層、さらにはこ
れら材料のシリサイドが適用可能である。
【0016】
【実施例】実施例1 本実施例は、第1の発明の実施例で、エッチングガスと
して塩素を用い、高融点金属のパタン側壁のアンダーカ
ットを防止するための保護膜形成用ガスとして炭化水素
を用いる実施例である。図1は、実施例1に用いるEC
Rエッチング装置の構成を示す概略図である。
【0017】1′はエッチング室、1″はプラズマ生成
室、2は主マグネットコイル、3はマイクロ波導入窓、
4は試料ステージ、5はマイクロ波(2.56MHz)
、6はRF電源(13.56MHz)、7は被加工材料
を配置した試料、8と30はガス導入口、9はプラズマ
流である。
【0018】この装置を動作させてエッチングを実施す
るためには、まず、エッチング室1′内の試料ステージ
4上にエッチングすべき試料7を配置した後、エッチン
グ室1′内を所定の真空度まで排気する。次に、ガス導
入口8からエッチング用の塩素と炭化水素の混合ガス(
エッチャント)をプラズマ生成室1″に導入するか、或
は、ガス導入口8からエッチング用の塩素ガスをプラズ
マ生成室1″に導入し、さらに、ガス導入口30から炭
化水素ガスをエッチング室1′にそれぞれ所定の量を導
入する。その後、主マグネットコイル2に所定の電流を
流して磁場を印加し、さらに、試料ステージ4及び試料
7の表面上に所定の負バイアスが発生するようにRF電
源6から電力を供給した後、マイクロ波導入窓3を通し
てマイクロ波5を導入してエッチャントガスのプラズマ
流9を発生させ、試料7の表面にプラズマ流9を所定の
時間照射する。これにより、試料テーブル4上に配置し
た試料7の表面に堆積している被加工材料がエッチング
され、被加工材料上にあらかじめ形成されているマスク
パタンに対応した所望のパタン、例えば、Ta吸収体パ
タンが得られる。
【0019】図2は、被加工材料である高融点金属材料
としてTaを選び、エッチャントとして塩素(Cl2)
と炭化水素(CH4)の混合ガスを用い、本発明の方法
によって得られたTaパタンのアンダーカット量とCH
4ガスの導入流量との関係を示す図である。ここで、イ
オン衝撃効果を強めるため、試料表面に適度なRFバイ
アスを印加している。同図において、第1の領域(ZO
NE1)は、アンダーカットが発生し、マスクパタン寸
法に較べて−2ΔWだけシフトしたTaパタンが形成さ
れる範囲であり、第2の領域(ZONE2)は、重合(
デポジション)効果が大きく、マスクパタン寸法に較べ
て+2ΔWだけシフトしたTaパタンが形成される範囲
である。同図から、アンダーカットの有無という観点か
らみれば、本方法によってアンダーカットの生じない加
工が実現できることが解る。即ち、アンダーカット(図
2中の模式図で示すΔW)と炭化水素ガス導入流量の間
には大きな相関があり、炭化水素ガス導入流量を増加(
これは重合膜の厚さ、即ち、側壁保護膜の厚さ:d0を
増加させることに対応)させるとアンダーカットΔWは
急激に低減する。この理由は、前述のように、炭化水素
によって、ラジカルによる横方向のエッチングを阻止す
るパタン側壁保護膜が形成され、結果的に方向性エッチ
ングが促進されてアンダーカットが大きく低減するため
である。
【0020】実施例2 実施例1の図2で説明したアンダーカットとCH4ガス
導入量の関係において、アンダーカットは、Cl2ガス
:40SCCMに対してCH4ガス:1SCCMを添加
することによって3nm以下に低減できる。しかしなが
ら、同図において、CH4ガスのCl2ガスに対する添
加量を1SCCMより僅かでも少量にすればアンダーカ
ット量は急激に増加し、また、反対に1SCCMより僅
かでも多量に添加されれば、パタン側壁に形成される重
合膜は厚くなり、この重合膜がマスクとなってパタンが
太り、図中に示すような台形状のパタンとなる。例えば
、導入ガス量に2%程度の変動が生じた場合、アンダー
カット量(ΔW)として5〜10nm程度を有するため
、エッチング終了後のパタンは、マスクパタンに対して
−10〜−20nm(2ΔW)細ったり、+10〜+2
0nm(2ΔW)太ったりすることになり、エッチング
パタンのプロファイル制御や寸法制御が難しくなる。一
般に、この種の導入ガス量の制御には、マスフローコン
トローラが利用されている。この原理は、一定電流を流
し自己加熱した極細の抵抗線を2カ所に巻いた肉厚の非
常に薄い金属細管にガスを流すことにより、2カ所の抵
抗線間にガスの熱容量で決まる温度差が発生する。この
温度差は抵抗線の抵抗値の変化として検出でき、この変
化をガスの質量流量に変化させるものである。通常、こ
の種のマスフローコントローラの精度は、フルスケール
の±2%程度であることから、前に述べた導入ガス量の
変動は常時起こっているものと考えられる。そこで、高
精度なアンダーカット量制御を実現するため、このマス
フローコントローラの精度を考慮した高精度ガス流量制
御が達成できる方法が第2の発明である。
【0021】前述のように、アンダーカット量を3nm
以下に制御するためには、Cl2ガス:40SCCMに
対してCH4ガス:1SCCMを添加することが必要で
ある。しかし、マスフローコントローラの精度を考慮す
ると、安定して得られるアンダーカット量は5〜10n
mである。ところが、不活性ガスにCH4ガスを添加し
た混合ガスを利用することによってアンダーカット量の
制御が容易になる。即ち、Arベースの5%CH4ガス
を利用した場合、Cl2ガス:40SCCM中に同量の
CH4ガスを導入するためには、5%CH4ガス:20
SCCMが必要である。この時、マスフローコントロー
ラの精度に起因するCH4ガスの導入変動は、0.05
SCCMとなり、実施例1の場合の1/2である。した
がって、アンダーカット量の変動は5nm以下となる。 また、前述のように、不活性ガスはイオン化エネルギが
高いので、反応ガス中に添加したことにより、プラズマ
電位が上昇する。このため、試料に入射するイオンのエ
ネルギが上昇し、試料表面に形成された重合膜を除去す
る効果が増加する。その結果、エッチングの進行が安定
化するとともに、不必要なパタン側壁の重合膜も除去で
きる。以上のことから、不活性ガスを添加することによ
り、高精度で、しかも安定したエッチングが達成できる
【0022】尚、本実施例においては、不活性ガスとし
てArガスを利用したが、Ne、Kr、Xe等の不活性
ガスを用いた場合においても、イオンエネルギが変化す
るだけで本発明の効果を何等損なうことは無い。従って
、被加工材料の結合エネルギやスパッタ率の大きさに対
応したガス種を選択することにより効果的な方向性エッ
チングが実現できる。 実施例3 図3(a)〜(f)は、第3の発明を説明するための製
造工程断面図である。ここでは、エッチングガスとして
塩素(Cl2)ガスを、保護膜形成用ガスとしてメタン
(CH4)ガスにアルゴン(Ar)ガスを添加したもの
を用い、高融点金属としてTa膜を用いた場合のエッチ
ング工程について説明する。
【0023】まず、図3(a)に示すように、基板40
上に高融点金属膜としてTa膜41を堆積し、その表面
上にTa膜に対してドライエッチング耐性を有するマス
ク材料、例えば、シリコン酸化膜42を形成し、更に、
シリコン酸化膜42上に所望とするパタンをレジスト4
3により形成する。次に、このレジストパタン43をマ
スクとして、CF4などのフッ素系エッチングガスを用
いてマスク材料41をドライエッチングし、さらに、レ
ジスト43を除去すると図3(b)に示すような形状が
得られる。ここで、レジストパタンが転写されたシリコ
ン酸化膜42′は、次の工程であるTa膜のエッチング
におけるエッチングマスクとなる。即ち、開口したシリ
コン酸化膜42′をマスクとしてTa膜41を、試料表
面に適度なRFバイアスを印加しながら短時間ECRエ
ッチングすると、図3(c)に示すようなアンダーカッ
トのない垂直な断面形状を有するTaパタンが得られる
。このときのパタン(溝)の深さはほぼ0.2μmであ
った。このように短時間のECRエッチングでは、図4
(a)に示すアンダーカット(ΔW)は認められない。 一方、X線マスク吸収体として必要な0.7μm以上の
深さのパタンを形成する場合には、図3(c)に示すパ
タンに対してさらにエッチングを進行させる必要がある
が、このままの状態でエッチングを継続すると、パタン
側面の上部は長時間に渡ってエッチャントに晒されるた
めに図4(a)に示すようなアンダーカットが発生する
。そこで、図3(c)に示す状態のまま一旦エッチング
を停止し、今度は、Cl2ガスの代わりにメタンガスに
切り換えて、前記ECRエッチング条件と同様のプラズ
マ中で短時間処理すると、図3(d)に示すような炭化
水素を主とした薄い重合膜22がパタンの内面に形成さ
れる。尚、パタン内部に形成された重合膜の厚さ:d0
は測定限界以下(約10オングストローム)であり、マ
スクパタン寸法からのシフト量が全くないことが確認さ
れているが、図中では強調して示した。この状態で、再
び、炭化水素を塩素に切り替えて、前述したECR条件
でエッチングを進行させると、パタンの側壁面は前の工
程で形成された重合膜によって保護されているためにエ
ッチングが進行しない。一方、パタン(溝)底面部につ
いてはプラズマ中のイオン衝撃効果により容易に重合膜
が除去されるため、エッチングが進行し、図3(e)に
示すように、図3(c)に示すTaパタンに較べてより
深いパタンが形成される。このように、エッチングと重
合膜形成工程とを交互に繰り返すことにより、さらに深
いパタンをアンダーカットがなく、垂直にエッチングす
ることが可能である。尚、パタンの側壁に形成した重合
膜22は、前述したように必要に薄く、しかも、X線マ
スクでは、Ta膜に較べて重合膜のX線阻止能(吸収係
数)が10倍以上小さいために、実質的には図3(f)
に示すようなパタンが得られることとなる。
【0024】尚、実施例においては、炭化水素ガスとし
てメタンガス(CH4)を用いて説明しているが、エチ
レン(C2H6)やプロパン(C3H8)などのC/H
の割合が大きな炭化水素系のガスを用いた場合において
も本発明の効果を何等損なうことは無い。また、不活性
ガスをデポジションガスに添加した場合でも、エッチン
グガスに添加した場合においても同様な効果をもつこと
は明らかである。
【0025】その他、本発明は上記実施例に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々
変更可能であることは勿論である。
【0026】以上説明したように、LSIデバイスの製
造に利用されるX線露光用マスク吸収体に代表されるよ
うな高融点金属パタンの高精度なアンダーカットのない
矩形断面形状を実現するために、(1)反応性イオン流
エッチング法において、エッチングガスとして塩素ガス
を用い、保護膜形成用ガスとして炭化水素ガスを用い、
炭化水素の重合膜を高融点金属パタンの側壁に形成して
アンダーカットを防ぎ、方向性エッチングを促進する方
法、(2)エッチングガスとして塩素ガスを用い、保護
膜形成用ガスとして炭化水素ガスに更に不活性ガスを添
加したガスを用い、アンダーカットを防ぐために用いる
パタン側壁に形成する重合膜の高精度制御、並びに高い
イオンエネルギをもつ不活性ガスのイオン衝撃効果を利
用した方向性エッチング方法、(3)保護膜形成用ガス
として炭化水素を主とするガスを用い、間欠的なエッチ
ングと重合膜の側壁保護膜の形成を交互に行うエッチン
グ方法によって、高融点金属のエッチング中に、ラジカ
ルのない、高精度な矩形断面形状を有する高融点金属パ
タンの形成を可能とする。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
LSIデバイスに利用される高融点金属のドライエッチ
ングにおいて、ラジカルによる横方向のエッチングを阻
止する側壁保護膜を形成することにより、アンダーカッ
トのない、高精度な矩形断面形状を有するパタンの形成
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施例に用いる反応性イオン流エ
ッチング装置の構成を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の方法によって得られたTaパ
タンのアンダーカット量とCH4ガスの導入流量との関
係を示す図である。
【図3】第3の発明を説明するための製造工程断面図で
ある。
【図4】エッチング終了後にSEM観察を行い、被加工
材料のエッチング断面形状を実測した結果を模式的に示
す図である。
【図5】従来の反応性イオン流エッチング装置の構成を
示す概略図である。
【符号の説明】
1…真空容器、1′…エッチング室、1″…プラズマ生
成室、2…主マグネットコイル、3…マイクロ波導入窓
、4…試料ステージ、5…マイクロ波、6…RF電源、
7…被加工材料を配置した試料、8…エッチャントガス
導入口、9…プラズマ流、20…マスク材料、21…被
加工材料、22…側壁保護膜、30…ガス導入口、40
…基板、41…高融点金属膜、42…マスク材料、43
…レジスト。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器内にエッチングガスを導入して上記容
    器内を一定の圧力に保ち、マイクロ波と磁場を利用して
    放電させて高密度プラズマを発生させ、プラズマ中で生
    成された活性種を用いて高融点金属をエッチングするド
    ライエッチング方法において、エッチングガスとして塩
    素ガスを用い、上記高融点金属のパタン側壁のアンダー
    カットを防止するための保護膜形成用ガスとして炭化水
    素を用いることを特徴とする高融点金属のドライエッチ
    ング方法。
  2. 【請求項2】上記エッチングガスとして塩素ガスを、上
    記保護膜形成用ガスとして炭化水素に不活性ガスを添加
    したガスを用いることを特徴とする請求項1記載の高融
    点金属のドライエッチング方法。
  3. 【請求項3】容器内にエッチングガスを導入して上記容
    器内を一定の圧力に保ち、マイクロ波と磁場を利用して
    放電させて高密度プラズマを発生させ、プラズマ中で生
    成された活性種を用いて高融点金属をエッチングするド
    ライエッチング方法において、上記高融点金属のパタン
    側壁のアンダーカットを防止するための保護膜形成用ガ
    スとして炭化水素を主とするガスを用い、上記エッチン
    グガスの放電と上記保護膜形成用ガスの放電を交互に繰
    り返してエッチングを進行させることを特徴とする高融
    点金属のドライエッチング方法。
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JP2014170894A (ja) * 2013-03-05 2014-09-18 Tokyo Electron Ltd 金属層をエッチングする方法

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