JPH04247614A - X線マスク吸収体の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

X線マスク吸収体の製造方法及びその製造装置

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JPH04247614A
JPH04247614A JP3013479A JP1347991A JPH04247614A JP H04247614 A JPH04247614 A JP H04247614A JP 3013479 A JP3013479 A JP 3013479A JP 1347991 A JP1347991 A JP 1347991A JP H04247614 A JPH04247614 A JP H04247614A
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oxygen
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Akira Ozawa
小澤 章
Masatoshi Oda
政利 小田
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路などの
半導体デバイス製造のために用いるX線露光用マスク吸
収体の製造方法に係り、特に、アンダーカットのない高
精度の矩形断面形状を有するX線マスク吸収体の微細パ
タン形成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】X線露光技術は、半導体集積回路の高速
化・高性能化に伴い、サブミクロン領域の微細パタンを
転写する技術として有望である。この技術に不可欠なX
線マスク吸収体の材料としては、軟X線領域でのX線阻
止能や微細加工性等の観点からタンタル(Ta)、タン
グステン(W)、レニウム(Re)等の高密度・高融点
金属材料が注目されている。
【0003】一方、基板に設けられた前記の被加工材料
を、その上に形成されたマスクパタンを用いて選択的に
ドライエッチングするためには、通常、エッチングガス
として、SF6、CCl2F2などのフロン系ガスやC
l2系ガスが利用され、プラズマ励起にRF(高周波)
を利用する反応性イオンエッチング法(以下、RIE法
という)やECR(エレクトロン サイクロトロン レ
ゾナンス(Electron Cyclotron r
esonance))プラズマと発散磁界を利用する反
応性イオン流エッチング法(以下、ECRエッチング法
という)が広範に採用されてきた。
【0004】ここで、通常、被加工材料をエッチングす
るためのマスク材料としては、石英(SiO2)が広範
に利用されている。したがって、SiO2をマスクとし
たTa膜のドライエッチングにおいては、被加工材料と
してのTaとマスクとしてのSiO2との間に、充分な
エッチング速度の差(以下、エッチング選択比という)
が確保できること、およびパタン側壁面に不要なアンダ
ーカットが生じないことがマスクパタン寸法を保証する
(すなわち、忠実に反映する)高精度なエッチングを実
現する上で重要な必要条件である。
【0005】従来、Ta等の被加工材料の大きなエッチ
ング速度を確保し、マスクとの大きなエッチング選択比
を得るためには、前記のECRエッチング法が効果的で
あった。図5によって従来技術を説明する。図5は、従
来の反応性イオン流エッチング装置の構成を示す概略図
である。1は真空容器、1′はエッチング室、1″はプ
ラズマ生成室、2は主マグネットコイル、3はマイクロ
波導入窓、4は試料ステージ、5はマイクロ波(2.5
6MHz)、6はRF電源(13.56MHz)、7は
被加工材料を配置した試料(以下、単に試料という。)
、8はエッチングガス導入口、9はプラズマ流である。
【0006】この装置を動作させてTaのエッチングを
実施するためには、まず、真空容器1内のエッチング室
1′に配置されている試料ステージ4の上にエッチング
すべき試料7を置いた後、真空容器1内を所定の真空度
まで排気する。次に、エッチングガス導入口8からエッ
チングガスとしての塩素ガスをプラズマ生成室1″内に
所定の量だけ導入する。その後、主マグネットコイル2
に所定の電流を流して磁場を印加し、更に、試料ステー
ジ4及び試料7の表面上に所定の負のバイアスが発生す
るようにRF電源6から電力を供給し、マイクロ波導入
窓3を通じてマイクロ波5を導入してエッチャントガス
(活性化された反応ガス)のプラズマ流9を発生させる
。これにより、試料ステージ4の上に配置した試料7の
表面に堆積しているTaがエッチングされ、Ta膜上に
あらかじめ形成されている酸化シリコンのマスクパタン
に対応した所望のパタンが得られる。
【0007】図4(a)、(b)は、それぞれエッチン
グ終了後にSEM観察を行い、Taのエッチング断面形
状を実測した結果を模式的に示す図である。20はマス
ク材料、21は被加工材料、22は側壁保護膜である。 塩素ガスによるECRエッチング法では、酸化シリコン
マスクと被加工材料としてのTaとのエッチング選択比
は充分に確保できるものの、図4(a)に示すように、
イオン衝撃に基づくエッチング(これは、図4(a)中
において、下方に向かう矢印で示される方向性エッチン
グである)に較べ、アンダーカットの発生原因となるラ
ジカルエッチング(これは、図4(a)中において、上
下方向と左右方向の矢印を合わせた記号で示されるよう
に、横方向のエッチングを含む等方性エッチングである
)が支配的であるために、マスク直下の被加工材料が大
きく後退し、マスクパタン寸法に較べて2ΔWだけ小さ
い被加工材料のパタンが形成される結果となる。たとえ
ば、SiO2マスクを用いて0.7μm厚さのTaを、
Cl2系ガスを用いるECRエッチング法によってエッ
チングした場合、ΔWは0.1μm以上にも達するため
に、0.2μm以下の極微細パタンの形成ができないと
いう問題があり、X線マスクの実用化に大きな障害とな
っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】半導体デバイスの高性
能化により、X線露光用マスクに要求されるパタン寸法
は0.2μm以下、マスクからの寸法変換差は0.02
μm以下と非常に厳しい値となっている。
【0009】前述のように、ECRエッチング法では、
プラズマ生成室1″で生成したプラズマを発散磁界を利
用してエッチング室1′の試料表面に導き、RF等でバ
イアスを印加しながらエッチングを行う。このため、試
料7の表面に入射するイオンは、この試料7に対し、常
に垂直方向を保っており、イオン衝撃がエッチング反応
で重要な役割を果たすエッチング(図4(a)中、下方
に向かう矢印で示される方向性エッチング)、例えば、
SiやSiO2では方向性エッチングが達成でき、矩形
断面形状を有するパタンを得ることができる。しかし、
ECRエッチング法によってTa等の高融点金属をエッ
チングした場合、方向性エッチングとはならず、図4(
a)に示すようなアンダーカット:ΔWが発生する。 これは、高融点金属のエッチングの場合、方向性のない
中性のClラジカルに基づく反応(図4(a)中、上下
方向と左右方向の矢印を合わせた記号で示されるような
、横方向のエッチングを含む等方性エッチング)で、充
分にエッチングが進行することに起因する。図5に示す
従来のECRエッチングの場合、プラズマ生成室1″と
エッチング室1′が分離されており、プラズマ生成室1
″で生成されたラジカルの内、別室のエッチング室1′
に配置された試料7の表面に到達できるものは、一定の
方向性を有するラジカルに限られる。このため、高融点
金属のECRエッチングにおいても、RIE法に較べて
アンダーカットの小さいエッチングが達成できる。 しかし、アンダーカット量を0.1μm以下にすること
は困難であり、特に、高融点金属から構成されるX線マ
スク吸収体膜のエッチングにおいては大きな問題であっ
た。
【0010】本発明の目的は、X線マスク吸収体のEC
Rエッチングにおいて、ラジカルによる横方向のエッチ
ングを阻止する保護膜を(図4(b)に示す側壁保護膜
22)を被加工材料のパタン側壁に形成することにより
、結果的に方向性エッチングを促進し、アンダーカット
のない高精度の矩形断面形状を有するパタン加工を実現
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のX線マスク吸収体の製造方法は、基板上に
設けた被加工材料の上に所定のマスクパタンを形成し、
反応性イオン流エッチング法によって上記被加工材料を
選択的にエッチングする工程を含むX線マスク吸収体の
製造方法において、エッチングガスとして塩素系ガス、
保護膜形成用ガスとして酸素を用い、上記エッチングガ
スのプラズマ流を減圧酸素雰囲気中に浸された上記被加
工材料に照射し、かつ上記被加工材料のエッチング面が
常に酸素に晒されていることを特徴とする。
【0012】また、上記マスクパタンの材料が酸化シリ
コンであり、上記基板がX線マスク用基板、上記被加工
材料がTaであることを特徴とする。
【0013】また、本発明のX線マスク吸収体の製造装
置は、反応性イオン流エッチング装置において、エッチ
ングガスとしての塩素系ガスはプラズマ生成室に、保護
膜形成用ガスとしての酸素ガスはエッチング室に各々導
入する機構を具備することを特徴とする。
【0014】さらに、本発明の別の製造方法は、基板上
に設けた被加工材料の上に所定のマスクパタンを形成し
、反応性イオン流エッチング法によって上記被加工材料
を選択的にエッチングする工程を含むX線マスク吸収体
の製造方法において、エッチングガスとして塩素系ガス
、保護膜形成用ガスとして酸素を用い、上記塩素系ガス
による放電と上記酸素による放電を交互に繰り返してエ
ッチングを進行させることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明は、X線露光用マスク吸収体の製造方法
において、特に、アンダーカットを大幅に低減させる方
法を見い出し、このような知見に基づいて完成したもの
である。即ち、本発明のX線マスク吸収体の製造方法は
、ECRエッチング装置を利用してTaのエッチングに
際し、エッチング途中にパタン側壁に保護膜を形成し、
これによって、アンダーカットを防止することを基礎と
してなされたものである。本発明の製造方法は、塩素ガ
ス中に酸素を混合することにより、酸素吸着層や酸化膜
をパタン側壁に形成してアンダーカットを防ぐ方法であ
る。もちろん、酸素吸着層や酸化膜はパタン側壁以外の
パタン表面にも形成されるが、試料面に対して垂直に入
射してくるイオンの働きで速やかにエッチングされるた
め、垂直方向のエッチングは進行する。従って、この方
法は試料表面にある程度のバイアスを印加し、イオン衝
撃効果の強い条件下の方が有効である。ところで、パタ
ン寸法が0.3〜0.2μm以下の場合、塩素ガスに酸
素を混合してもアンダーカットを防ぐことは難しくなる
。 これは、パタン幅が小さくなると酸素がパタンの間に入
射しにくくなり、効果的な酸素吸着層や酸化膜をパタン
側壁に形成することが難しくなるものと考える。アンダ
ーカットを防ぐために多量の酸素を導入すると、幅の広
いパタンで酸素吸着層や酸化膜が厚く、しかも強固にな
り、エッチングが進行しなくなる。そこで、本発明の別
の方法は、非常に微細なパタンにおけるアンダーカット
の防止方法に関するものである。即ち、一定の深さまで
塩素ガスによりエッチングを進行させ、次に、塩素ガス
を酸素に交換し、それまで形成したパタンの周囲に酸素
吸着層や酸化膜を形成する。その後、再び、塩素ガスに
よるエッチングを行うと、それまでにエッチングされて
いるパタン側壁は酸素吸着層や酸化膜で保護されている
ため、その部分にはアンダーカットが生じない。一定の
深さまでエッチングが進行したら、再び、酸素吸着層や
酸化膜を形成するという工程を繰り返す方法である。第
1の方法では、エッチングと酸素吸着層や酸化膜の形成
とが競合しているため、酸素が少なくなると効果的な酸
素吸着層や酸化膜の形成ができない。しかしながら、第
2の方法では、酸素吸着層や酸化膜の形成時にはエッチ
ングが行われないため、非常に薄く、しかも脆弱な酸素
吸着層や酸化膜であってもアンダーカットに対しては、
充分強固な膜として働く。この方法でも、エッチング時
に微少量のアンダーカットが発生するため、完全にアン
ダーカットを防ぐことはできない。しかし、本質的に、
ECRエッチングはアンダーカットが小さいため、1回
のエッチング量を少なくし、エッチングと酸素吸着層や
酸化膜の形成を繰り返す回数を増やすことにより、アン
ダーカットを無視し得る程度に低減させることが可能と
なる。0.2μm以下のパタンでのアンダーカット量を
0.02μm以下に低減できる。
【0016】
【実施例】実施例1 図1は、本発明のX線マスク吸収体の製造方法に用いる
反応性イオン流エッチング装置の構成を示す概略図であ
る。
【0017】1′はエッチング室、1″はプラズマ生成
室、2は主マグネットコイル、3はマイクロ波導入窓、
4は試料ステージ、5はマイクロ波(2.56MHz)
、6はRF電源(13.56MHz)、7は被加工材料
としてのTa膜を配置した試料、8は塩素ガス導入口、
9はプラズマ流、30は酸素ガス導入口である。
【0018】この装置を動作させてエッチングを実施す
るためには、まず、エッチング室1′内の試料ステージ
4上にエッチングすべき試料7を配置した後、前記エッ
チング室1′内を所定の真空度まで排気する。次に、ガ
ス導入口8からエッチング用の塩素ガスをプラズマ生成
室1″に、また、ガス導入口30から酸素ガスを前記エ
ッチング室1′内にそれぞれ所定の量を導入する。通常
は、プラズマ生成室1″に比較してエッチング室1′が
低ガス圧(高真空)に設定されているため、ガス導入口
30から導入された酸素ガスはエッチング室1′に留ま
り、エッチング室1′内を所定の減圧酸素雰囲気に保つ
。その後、主マグネットコイル2に所定の電流を流して
磁場を印加し、さらに、試料ステージ4及び試料7の表
面上に所定の負バイアスが発生するようにRF電源6か
ら電力を供給した後、マイクロ波導入窓3を通してマイ
クロ波5を導入して塩素ガスのプラズマ流9を発生させ
、減圧酸素雰囲気中に晒されている試料7の表面にプラ
ズマ流9を所定の時間照射する。これにより、減圧酸素
雰囲気に晒されている試料テーブル4上に配置した試料
7の表面に堆積している被加工材料としてのTa膜がエ
ッチングされ、Ta膜上にあらかじめ形成されている酸
化シリコンのマスクパタンに対応した所望のTaパタン
が得られる。
【0019】図2は、エッチングガスとして塩素(Cl
2)を用い、前記の方法によってTa膜をエッチングし
た場合のTaのアンダーカット量とO2ガスの導入流量
との関係を示す図である。ここで、イオン衝撃効果を強
めるため、試料表面に適度なRFバイアスを印加してい
る。同図から、アンダーカットの有無という観点からみ
れば、本方法によってアンダーカットの生じない加工が
実現できることが解る。即ち、アンダーカット(図2中
の模式図で示すΔW)と酸素ガス導入流量の間には大き
な相関があり、酸素ガス導入流量を増加(これは酸素吸
着層や酸化膜の厚さや強固さを増加させることに対応)
させるとアンダーカットΔWは急激に低減する。この理
由は、エッチング面への酸素吸着或は酸化によってラジ
カルによる横方向のエッチングを阻止する側壁保護膜が
形成され、結果的に方向性エッチングが促進され、アン
ダーカットが大きく低減するためである。なお、ここで
形成された側壁保護膜の耐性は、試料表面に印加したR
Fバイアスにより発生するイオン衝撃エネルギではエッ
チングが全く進行しないことが必要条件となる。また、
側壁保護膜の厚さ:d0は測定限界以下(約10オング
ストローム)であり、マスクパタン寸法からのシフト量
が全くないことが確認されている。
【0020】実施例2 図3(a)〜(f)は、本発明の第2の製造方法を説明
するための工程断面図である。ここで、40はX線マス
ク基板、41はTa膜、42はエッチングマスクとして
の酸化シリコン膜、43はレジストである。
【0021】まず、図3(a)に示すように、Si等か
らなるX線マスク基板40上に吸収体膜としてのTa膜
41を堆積し、このTa膜41の表面上に、Taに対し
てドライエッチング耐性を有するエッチングマスクとし
ての酸化シリコン膜42を形成し、更に、酸化シリコン
膜42の上に所望とするパタンをレジストパタン43に
よって形成する。次に、レジストパタン43をマスクと
して、CF4などのフッ素系のエッチングガスを用いて
酸化シリコン42をドライエッチングしてエッチングマ
スク42′を形成した後、レジストパタン43を除去す
ると図3(b)に示す様な形状を有するTaパタンが得
られる。ここで、レジストパタンが忠実に転写されたエ
ッチングマスクパタン42′は、次の工程であるTa膜
エッチングにおけるエッチングマスクとなる。即ち、開
口した酸化シリコン膜をエッチングマスクとしてTa膜
を、試料表面に適度なRFバイアスを印加しながら短時
間ECRエッチングすると、図3(c)に示すようなア
ンダーカットのない垂直な断面形状を有するTaパタン
が得られる。このときのパタンの高さ(深さ)は0.2
μmであった。このように短時間のECRエッチングで
は、図4(a)に示すようなアンダーカットは認められ
ない。一方、X線マスク吸収体として必要な0.7μm
以上の深さのパタンを形成するためには、図3(c)を
さらにエッチングする必要があるが、前記条件でエッチ
ングを継続すると、パタン側壁の上部は、長時間に渡っ
てプラズマに晒されるため、図4(a)に示すようなア
ンダーカットを生ずる。そこで、図3(c)に示す状態
のまま、一旦エッチングを停止し、今後は、塩素ガスの
代わりに酸素ガスに切り替えて、前記ECRエッチング
条件と同様のプラズマ中で短時間処理すると、図3(d
)に示すような酸素吸着層或は酸化膜22がパタン内面
に形成される。尚、パタン内部に形成された保護膜の厚
さ:d0は測定限界以下(約10オングストローム)で
あり、マスクパタン寸法からのシフトがまったくないこ
とが確認されているが、図中では強調してある。この状
態で、再び、酸素を塩素に切り替えて、前述したECR
エッチング条件でエッチングを進行させると、パタン側
壁面は前の工程で形成された保護膜により保護されてい
るため、エッチングが進行しない。一方、パタンの底面
部については、プラズマ中のイオン衝撃効果により容易
に保護膜が除去されるためにエッチングが進行し、図3
(e)に示すような、図3(c)に示すTaパタンに較
べより高い(深い)Taパタンが形成される。このよう
に、塩素ガスによるエッチングと酸素による保護膜形成
工程とを交互に繰り返すことにより、更に深いパタン(
アスペクト比が大きい)をアンダーカットが無く、垂直
にエッチングすることが可能である。尚、パタン側壁に
形成した保護膜は、前述したように非常に薄く、しかも
、X線マスクでは、Ta膜に比較して保護膜のX線阻止
能(吸収係数)が10倍以上小さいために、実質的には
図3(f)に示すようなTaパタンが得られることとな
る。
【0022】更に、ここで、酸素ガスの導入方法は、図
1に示すガス導入口30を利用してエッチング室1′へ
導入しても、或は、エッチングガスとして使用する塩素
ガス導入口(図1に示すガス導入口8)と同様にプラズ
マ生成室1″へ導入しても、いずれの導入方法において
も、本発明の効果を奏することができる。しかし、前者
の、酸素ガスをガス導入口30によりエッチング室1′
へ導入する方が、エッチング速度を落さないという点で
望ましい。後者の、酸素ガスを直接プラズマ生成室1″
に導入した場合、前記ECRエッチング条件では、高密
度なプラズマが生成されるため、前者の導入方法に較べ
て酸素導入量はわずかとなる。
【0023】その他、本発明は上記実施例に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々
変更可能であることは勿論である。
【0024】以上説明したように、LSIデバイスに利
用されるX線マスク吸収体に用いられるTaの高精度な
矩形断面形状を有するパタンを実現するために、(1)
反応性イオン流エッチング法において、プラズマイオン
流を、減圧酸素雰囲気中に浸されている被加工材料とし
てのTa膜が堆積している試料に照射することにより、
酸素吸着層或は酸化膜をパタン側壁に形成しながら方向
性エッチングを行う方法、(2)エッチングガスに塩素
ガスを、重合ガス(デポジションガス)に酸素ガスを用
いるステップエッチングにより、間欠的なエッチングと
吸着層或は酸化層のパタン側壁保護膜形成を交互に実現
するエッチング方法によって、ラジカルによる横方向の
エッチングを阻止する側壁保護膜を形成し、アンダーカ
ットのない、高精度な矩形断面形状を有するTaパタン
の形成が可能となる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
LSIデバイスに利用されるX線マスク吸収体の製造に
おいて、ラジカルによる横方向のエッチングを阻止する
側壁保護膜を形成することにより、アンダーカットのな
い、高精度な矩形断面形状を有するパタンの形成が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線マスク吸収体の製造方法に用いる
反応性イオン流エッチング装置の構成を示す概略図であ
る。
【図2】本発明の方法によって得られたTaパターンの
アンダーカット量とO2ガスの導入流量との関係を示す
図である。
【図3】本発明の第2の製造方法の工程断面図である。
【図4】エッチング終了後にSEM観察を行い、被加工
材料のエッチング断面形状を実測した結果を模式的に示
す図である。
【図5】従来の反応性イオン流エッチング装置の構成を
示す概略図である。
【符号の説明】
1…真空容器、1′…エッチング室、1″…プラズマ生
成室、2…主マグネットコイル、3…マイクロ波導入窓
、4…試料ステージ、5…マイクロ波、6…RF電源、
7…被加工材料を配置した試料、8…エッチングガス導
入口、9…プラズマ流、20…マスク材料、21…被加
工材料、22…側壁保護膜、30…酸素ガス導入口、4
0…X線マスク基板、41…Ta、42、42′…エッ
チングマスク、43…レジスト。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に設けた被加工材料の上に所定のマ
    スクパタンを形成し、反応性イオン流エッチング法によ
    って上記被加工材料を選択的にエッチングする工程を含
    むX線マスク吸収体の製造方法において、エッチングガ
    スとして塩素系ガスを用い、上記被加工材料のパタン側
    壁のアンダーカットを防止するための保護膜形成用ガス
    として酸素を用い、上記エッチングガスのプラズマ流を
    減圧酸素雰囲気中に浸された上記被加工材料に照射して
    エッチングを行い、かつこのエッチングの間、上記被加
    工材料のエッチング面が常に酸素に晒されていることを
    特徴とするX線マスク吸収体の製造方法。
  2. 【請求項2】上記マスクパタンの材料が酸化シリコンで
    あり、上記基板がX線マスク用基板であり、上記被加工
    材料がTaであることを特徴とする請求項1記載のX線
    マスク吸収体の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のX線マスク吸収体の製造に
    用いる反応性イオン流エッチング装置において、エッチ
    ングガスとしての塩素系ガスはプラズマ生成室に、保護
    膜形成用ガスとしての酸素ガスはエッチング室に各々導
    入する機構を具備することを特徴とするX線マスク吸収
    体の製造装置。
  4. 【請求項4】基板上に設けた被加工材料の上に所定のマ
    スクパタンを形成し、反応性イオン流エッチング法によ
    って上記被加工材料を選択的にエッチングする工程を含
    むX線マスク吸収体の製造方法において、エッチングガ
    スとして塩素系ガスを用い、上記被加工材料のパタン側
    壁のアンダーカットを防止するための保護膜形成用ガス
    として酸素を用い、上記塩素系ガスによる放電と上記酸
    素による放電を交互に繰り返してエッチングを進行させ
    ることを特徴とするX線マスク吸収体の製造方法。
JP1347991A 1991-02-04 1991-02-04 X線マスク吸収体の製造方法及びその製造装置 Expired - Lifetime JPH07123106B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60154622A (ja) * 1984-01-25 1985-08-14 Hitachi Ltd 溝およびそのエッチング方法
JPH023217A (ja) * 1988-06-20 1990-01-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 反射型マスク

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