JPH04247343A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH04247343A
JPH04247343A JP3032016A JP3201691A JPH04247343A JP H04247343 A JPH04247343 A JP H04247343A JP 3032016 A JP3032016 A JP 3032016A JP 3201691 A JP3201691 A JP 3201691A JP H04247343 A JPH04247343 A JP H04247343A
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JP
Japan
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layer
substrate
recording
optical recording
recording layer
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Withdrawn
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JP3032016A
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English (en)
Inventor
Hideki Hirata
秀樹 平田
Toshifumi Tanaka
敏文 田中
Atsuko Motai
甕 敦子
Osamu Murakami
修 村上
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、光記録ディスクに関す
る。 【0002】 【従来の技術】光記録ディスクは、基板上に記録層を設
層して構成され、その記録・再生に際しては、通常、基
板側からレーザビーム等を照射する。このため、用いる
基板は透明なもの、例えば、ガラスや樹脂等から構成さ
れる。このような場合、ディスクの軽量化や、トラッキ
ング用のグルーブやピット形成の容易さの点から、従来
光記録ディスクの基板としては樹脂製の基板が用いられ
ており、特に、ポリメチルメタクリレートとポリカーボ
ネートが汎用されている。 【0003】このうち、ポリメチルメタクリレートは光
弾性係数が小さく、複屈折が非常に小さいため、すぐれ
た光学特性をもっているが、吸水率が高く、耐熱性も低
いため、寸法安定性の面で劣っている。このため、吸水
率が小さく、耐熱性が比較的高いポリカーボネートが多
用されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリカーボネ
ートは、光弾性係数が大きく、高分子鎖が流動方向に配
向しやすく、複屈折が大きくなりやすい。特に、近年、
より一層の高密度記録化や高転送レート化のため、20
0mm以上の直径の大径ディスクを用い、これを180
0rpm 以上の高速回転で記録再生を行なうことが試
みられているが、このような大径サイズでは、射出成形
時に複屈折が生じ、しかも高速回転時の応力の印加によ
って複屈折がより一層大きくなってしまい、記録再生出
力が低下してしまう。 【0005】また、吸水率も十分小さいものではなく、
大径サイズでは変形が大きい。しかも、塗布型の記録層
を設層するときには耐溶剤性の点で不十分である。 【0006】本発明の主たる目的は、大径サイズにて高
速回転で使用しても、十分な出力やC/Nが得られ、寸
法安定性や耐溶剤性にすぐれた樹脂基板を用いた光記録
ディスクを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(7)の本発明によって達成される。 【0008】(1)エチレンと下記化2で表わされる環
状オレフィンとを共重合した環状ポリオレフィンの1種
以上を含む樹脂製の200mm以上の直径の基板上に記
録層を設け、1800rpm 以上の回転数にて記録再
生を行うことを特徴とする光記録媒体。 【0009】 【化2】 【0010】(2)前記基板は、前記環状ポリオレフィ
ンを射出成形したものである上記(1)に記載の光記録
媒体。 【0011】(3)前記基板は記録層側表層部に、熱軟
化点140℃以下のスキン層を有する上記(1)または
(2)に記載の光記録媒体。 【0012】(4)前記熱軟化点が100〜140℃で
ある上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光記録
媒体。 【0013】(5)前記基板は、前記スキン層の熱軟化
点と、この熱軟化点より10℃以上高い第2の熱軟化点
とを有する上記(3)または(4)に記載の光記録媒体
。 【0014】(6)前記記録層が色素を含有し、この記
録層上に反射層を有する上記(1)ないし(5)のいず
れかに記載の光記録媒体。 【0015】(7)前記記録層は前記基板上に直接また
は下地層を介して設層されており、前記記録層または下
地層は気相成膜法により形成されている上記(1)ない
し(5)のいずれかに記載の光記録媒体。 【0016】 【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。 【0017】本発明における基板材質には、エチレンと
を前記化2で表わされる環状オレフィンとを共重合した
環状ポリオレフィンの1種以上を共重合した環状ポリオ
レフィンを用いる。 【0018】前記化2で表わされる環状オレフィンは、
シクロペンタジエン類とこれに相応するオレフィン類と
をディールス・アルダー反応で縮合させて合成すればよ
い。 【0019】化2で表わされる環状オレフィンとして具
体的には、テトラシクロ[4、4、0、12、5 、1
7、10]−3−ドデセン(1、4、5、8−ジメタノ
−1、2、3、4、4a、5、8、8a−オクタヒドロ
ナフタレン)、2−メチル−1、4、5、8−ジメタノ
−1、2、3、4、4a、5、8、8a−オクタヒドロ
ナフタレン、2−エチル−1、4、5、8−ジメタノ−
1、2、3、4、4a、5、8、8a−オクタヒドロナ
フタレン、2−プロピル−1、4、5、8−ジメタノ−
1、2、3、4、4a、5、8、8a−オクタヒドロナ
フタレン、2−ヘキシル−1、4、5、8−ジメタノ−
1、2、3、4、4a、5、8、8a−オクタヒドロナ
フタレン、2、3−ジメチル−1、4、5、8−ジメタ
ノ−1、2、3、4、4a、5、8、8a−オクタヒド
ロナフタレン、2−メチル−3−エチル−1、4、5、
8−ジメタノ−1、2、3、4、4a、5、8、8a−
オクタヒドロナフタレン、2−クロロ−1、4、5、8
−ジメタノ−1、2、3、4、4a、5、8、8a−オ
クタヒドロナフタレン、2−ブロモ−1、4、5、8−
ジメタノ−1、2、3、4、4a、5、8、8a−オク
タヒドロナフタレン、2−フルオロ−1、4、5、8−
ジメタノ−1、2、3、4、4a、5、8、8a−オク
タヒドロナフタレン、2、3−ジクロロ−1、4、5、
8−ジメタノ−1、2、3、4、4a、5、8、8a−
オクタヒドロナフタレン、2−シクロヘキシル−1、4
、5、8−ジメタノ−1、2、3、4、4a、5、8、
8a−オクタヒドロナフタレン、2−n−ブチル−−1
、4、5、8−ジメタノ−1、2、3、4、4a、5、
8、8a−オクタヒドロナフタレン、2−イソブチル−
1、4、5、8−ジメタノ−1、2、3、4、4a、5
、8、8a−オクタヒドロナフタレンなどのオクタヒド
ロナフタレン類などの化合物を挙げることができる。 【0020】さらに、化2で表わされる環状オレフィン
の例としては、以下に記載する化合物を挙げることがで
きる。 ビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−エン、6−メチル
ビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−エン、5、6−ジ
メチルビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−エン、1−
メチルビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−エン、6−
エチルビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−エン、6−
n−ブチルビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−エン、
6−イソブチルビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−エ
ン、7−メチルビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−エ
ン、などのようなビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−
エン誘導体; テトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、10]
−3−ドデセン、5、10−ジメチルテトラシクロ[4
、4、0、12、5 、17、10]−3−ドデセン、
2、10−ジメチルテトラシクロ[4、4、0、12、
5 、17、10]−3−ドデセン、11、12−ジメ
チルテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、1
0]−3−ドデセン、2、7、9−トリメチルテトラシ
クロ[4、4、0、12、5 、17、10]−3−ド
デセン、9−エチル−2、7−ジメチルテトラシクロ[
4、4、0、12、5 、17、10]−3−ドデセン
、9−イソブチル−2、7−ジメチルテトラシクロ[4
、4、0、12、5 、17、10]−3−ドデセン、
9、11、12−トリメチルテトラシクロ[4、4、0
、12、5 、17、10]−3−ドデセン、9−エチ
ル−11、12−ジメチルテトラシクロ[4、4、0、
12、5 、17、10]−3−ドデセン、9−イソブ
チル−11、12−ジメチルテトラシクロ[4、4、0
、12、5 、17、10]−3−ドデセン、5、8、
9、10−テトラメチルテトラシクロ[4、4、0、1
2、5 、17、10]−3−ドデセン、8−メチルテ
トラシクロ[4、4、0、12、5 、17、10]−
3−ドデセン、8−エチルテトラシクロ[4、4、0、
12、5 、17、10]−3−ドデセン、8−プロピ
ルテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、10
]−3−ドデセン、8−ヘキシルテトラシクロ[4、4
、0、12、5 、17、10]−3−ドデセン、8−
ステアリルテトラシクロ[4、4、0、12、5 、1
7、10]−3−ドデセン、8、9−ジメチルテトラシ
クロ[4、4、0、12、5 、17、10]−3−ド
デセン、8−メチル−9−エチルテトラシクロ[4、4
、0、12、5 、17、10]−3−ドデセン、8−
クロロテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、
10]−3−ドデセン、8−ブロモテトラシクロ[4、
4、0、12、5 、17、10]−3−ドデセン、8
−フルオロテトラシクロ[4、4、0、12、5 、1
7、10]−3−ドデセン、8、9−ジクロロテトラシ
クロ[4、4、0、12、5 、17、10]−3−ド
デセン、8−シクロヘキシルテトラシクロ[4、4、0
、12、5 、17、10]−3−ドデセン、8−イソ
ブチルテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、
10]−3−ドデセン、8−ブチルテトラシクロ[4、
4、0、12、5 、17、10]−3−ドデセン、8
−エチリデンテトラシクロ[4、4、0、12、5 、
17、10]−3−ドデセン、8−エチリデン−9−メ
チルテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、1
0]−3−ドデセン、8−エチリデン−9−エチルテト
ラシクロ[4、4、0、12、5 、17、10]−3
−ドデセン、8−エチリデン−9−イソプロピルテトラ
シクロ[4、4、0、12、5 、17、10]−3−
ドデセン、8−エチリデン−9−ブチルテトラシクロ[
4、4、0、12、5 、17、10]−3−ドデセン
、8−n−プロピリデンテトラシクロ[4、4、0、1
2、5 、17、10]−3−ドデセン、8−n−プロ
ピリデン−9−メチルテトラシクロ[4、4、0、12
、5 、17、10]−3−ドデセン、8−n−プロピ
リデン−9−エチルテトラシクロ[4、4、0、12、
5 、17、10]−3−ドデセン、8−n−プロピリ
デン−9−イソプロピルテトラシクロ[4、4、0、1
2、5 、17、10]−3−ドデセン、8−n−プロ
ピリデン−9−ブチルテトラシクロ[4、4、0、12
、5 、17、10]−3−ドデセン、8−イソプロピ
リデンテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、
10]−3−ドデセン、8−イソプロピリデン−9−メ
チルテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、1
0]−3−ドデセン、8−イソプロピリデン−9−エチ
ルテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、10
]−3−ドデセン、8−イソプロピリデン−9−イソプ
ロピルテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、
10]−3−ドデセン、8−イソプロピリデン−9−ブ
チルテトラシクロ[4、4、0、12、5 、17、1
0]−3−ドデセン、などのテトラシクロ[4、4、0
、12、5 、17、10]−3−ドデセン誘導体;ヘ
キサシクロ[6、6、1、13、6 、110、13 
、02、7 、09、14]−4−ヘプタデセン、12
−メチルヘキサシクロ[6、6、1、13、6 、11
0、13 、02、7 、09、14]−4−ヘプタデ
セン、12−エチルヘキサシクロ[6、6、1、13、
6 、110、13 、02、7 、09、14]−4
−ヘプタデセン、12−イソブチルヘキサシクロ[6、
6、1、13、6 、110、13 、02、7 、0
9、14]−4−ヘプタデセン、1、6、10−トリメ
チル−12−イソブチルヘキサシクロ[6、6、1、1
3、6 、110、13 、02、7 、09、14]
−4−ヘプタデセン、などのヘキサシクロ[6、6、1
、13、6 、110、13 、02、7 、09、1
4]−4−ヘプタデセン誘導体; オクタシクロ[8、8、0、12、9 、14、7 、
111、18 、113、16 、03、8 、012
、17 ]−5−ドコセン、15−メチルオクタシクロ
[8、8、0、12、9 、14、7 、111、18
、113、16 、03、8 、012、17]−5−
ドコセン、15−エチルオクタシクロ[8、8、0、1
2、9 、14、7 、111、18 、113、16
 、03、8 、012、17 ]−5−ドコセン、な
どのオクタシクロ[8、8、0、12、9 、14、7
 、111、18 、113、16 、03、8 、0
12、17 ]−5−ドコセン誘導体;ペンタシクロ[
6、6、1、13、6 、02、7 、09、14]−
4−ヘキサデセン、1、3−ジメチルペンタシクロ[6
、6、1、13、6 、02、7 、09、14]−4
−ヘキサデセン、1、6−ジメチルペンタシクロ[6、
6、1、13、6 、02、7 、09、14]−4−
ヘキサデセン、15、16−ジメチルペンタシクロ[6
、6、1、13、6 、02、7 、09、14]−4
−ヘキサデセン、などのペンタシクロ[6、6、1、1
3、6 、02、7 、09、14]−4−ヘキサデセ
ン誘導体; ヘプタシクロ[8、7、0、12、9 、14、7 、
111、17 、03、8 、012、16 ]−5−
イコセン、ヘプタシクロ[8、7、0、12、9 、1
4、7 、111、17 、03、8 、012、16
 ]−5−ヘンエイコセン、などのヘプタシクロ−5−
イコセン誘導体あるいはヘプタシクロ−5−ヘンエイコ
セン誘導体; トリシクロ[4、3、0、12、5 ]−3−デセン、
2−メチルトリシクロ[4、3、0、12、5 ]−3
−デセン、5−メチル−トリシクロ[4、3、0、12
、5 ]−3−デセン、などのトリシクロ[4、3、0
、12、5 ]−3−デセン誘導体; トリシクロ[4、4、0、12、5 ]−3−ウンデセ
ン、10−メチル−トリシクロ[4、4、0、12、5
 ]−3−ウンデセン、などのトリシクロ[4、4、0
、12、5 ]−3−ウンデセン誘導体; ペンタシクロ[6、5、1、13、6 、02、7 、
09、13]−4−ペンタデセン、1、3−ジメチル−
ペンタシクロ[6、5、1、13、6 、02、7 、
09、13]−4−ペンタデセン、1、6−ジメチルペ
ンタシクロ[6、5、1、13、6 、02、7 、0
9、13]−4−ペンタデセン、14、15−ジメチル
ペンタシクロ[6、5、1、13、6、02、7 、0
9、13]−4−ペンタデセン、などのペンタシクロ[
6、5、1、13、6 、02、7 、09、13]−
4−ペンタデセン誘導体; ペンタシクロ[6、5、1、13、6 、02、7 、
09、13]−4、10−ペンタデカジエン誘導体;ペ
ンタシクロ[4、7、0、12、5 、08、13、0
9、12]−3−ペンタデセン、メチル置換ペンタシク
ロ[4、7、0、12、5 、08、13、09、12
]−3−ペンタデセン、などのペンタシクロ[4、7、
0、12、5 、08、13、09、12]−3−ペン
タデセン誘導体;ヘプタシクロ[7、8、0、13、6
 、02、7 、110、17 、011、16 、1
12、15 ]−4−エイコセン、ジメチル置換ヘプタ
シクロ[7、8、0、13、6 、02、7 、110
、17 、011、16 、112、15 ]−4−エ
イコセン、などのヘプタシクロ[7、8、0、13、6
 、02、7 、110、17 、011、16 、1
12、15 ]−4−エイコセン誘導体; ノナシクロ[9、10、1、14、7 、03、8 、
02、10、012、21 、113、20 、014
、19 、115、18 ]−5−ペンタコセン、トリ
メチル置換ノナシクロ[9、10、1、14、7 、0
3、8 、02、10、012、21 、013、20
 、014、19 、115、18 ]−5−ペンタコ
セン、などのノナシクロ[9、10、1、14、7 、
03、8 、02、10、012、21 、013、2
0 、014、19 、115、18]−5−ペンタコ
セン誘導体。 【0021】本発明における環状ポリオレフィンは、エ
チレンと前記化2で表わされる環状オレフィンを必須成
分とするものであるが、この他、必要に応じて他の共重
合可能な不飽和単量体成分を含有させてもよい。例えば
プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラ
デセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エ
イコセンなどの炭素原子数が3〜20のα−オレフィン
などを挙げることができる。 【0022】これら環状ポリオレフィンの1種または2
種以上を用いて、後述の熱軟化点T2 が後述の値とな
るようにすることが好ましい。このような1種以上の環
状オレフィン共重合体は、特開昭60−168708号
公報、特開昭61−120816号公報、特開昭61−
115912号公報、特開昭61−115916号公報
、特願昭61−95905号公報、特願昭61−909
06号公報、特開昭61−271308号公報、特開昭
61−272216号公報などの方法に従い適宜条件を
選択することにより、製造することができる。 【0023】また、環状オレフィンのランダム共重合体
とともに、上述の化2で表わされる環状オレフィンが開
環重合することにより形成される繰り返し単位を含む重
合体、もしくは共重合体が含まれていてもよく、さらに
、この繰り返し単位を水添することにより形成される繰
り返し単位を含む重合体あるいは共重合体が含まれてい
てもよい。 【0024】さらに、これらには酸化防止剤や安定剤が
含有されていてもよい。 【0025】このような環状ポリオレフィンを用いた基
板は200mm以上の直径をもつものである。200m
m未満の直径では、最適成形条件で射出成形したときの
ポリカーボネートと大差はなく、本発明の出力向上およ
びノイズ低減効果は顕在化しない。 【0026】他方、本発明のように、200mm以上の
大径サイズでは2〜5dB以上のC/N向上効果とノイ
ズ低減効果が得られる。なお、基板直径の上限について
は特に制限はないが、通常380mm程度以下とする。 【0027】また、厚さは1.0〜1.5mm程度とす
る。なお、基板表面には、グルーブやピット等のプレフ
ォーマット情報等のパターンが形成されていてもよい。 また、基板には、ハブが一体化されていてもよい。ハブ
には、割れやクラック防止のため、ガラス繊維を混入す
ることが好ましい。 【0028】このような基板は、記録光および再生光(
600〜900nm程度、特に700〜800nm程度
の半導体レーザー光、特に780nm)に対し、実質的
に透明(好ましくは透過率80%以上)である。これに
より、基板裏面側からの記録および再生が可能となる。 【0029】このような基板の記録層設層側の表層部に
はスキン層が存在し、このスキン層の熱軟化点は、14
0℃以下、特に100〜140℃、より好ましくは10
0〜135℃、さらに好ましくは110〜135℃であ
ることが好ましい。熱軟化点が140℃をこえると、記
録感度が低下し、C/Nが劣化してしまう。また、10
0℃未満となると、例えば反射層積層時の耐熱性に問題
が生じたり、寸法精度が低下してきたりする。 【0030】この場合、表層部のスキン層の熱軟化点と
は、下記のように測定された温度である。まず、被検基
板の上に針を置いて、5g 程度の荷重を加え、昇温速
度2℃/min 程度で、30℃程度から昇温していっ
て、針の進入量を測定する。針の断面は直径1mm程度
の円柱形とする。 【0031】このように測定される温度と針進入量との
関係が図1に示される。図1に示されるように、本発明
の基板では、針進入量の温度特性プロファイルにおいて
、第1の屈曲点と第2の屈曲点とが生じる。 【0032】例えば、注型基板や、ある種の射出成形基
板では、針進入量の温度特性には1つの屈曲点しか現わ
れないか、あるいは第1の屈曲点はわずかにしか現われ
ない。また、第1の屈曲点によって生じる1段目の針進
入量は、概ね200μm 程度以下である。従って、こ
れらから第1の屈曲点は、基板表層のスキン層の軟化点
に由来するものと考えられる。 【0033】そこで、温度特性プロファイルの第1の屈
曲点近傍にて、針進入前の直線部と、1段目の進入時の
直線部との交点をT1 とし、これをスキン層の熱軟化
点T1 と定義する。そして、本発明では、このT1 
を前記のとおり規制するものである。 【0034】一方、第2の屈曲点近傍においても、1段
目の進入時と2段目の進入時との直線部の交点をT2 
とし、これを第2の熱軟化点T2と定義する。この第2
の熱軟化点T2 は、基板中心部での熱軟化点であると
考えられる。 【0035】そして、この第2の熱軟化点T2 は、第
1の熱軟化点T1 より10℃以上、より好ましくは1
0〜50℃高い温度であり、140℃以上、特に145
〜180℃の温度であると好ましい。これにより、寸法
精度や機械的特性や耐熱性等がすぐれたものとなる。 【0036】なお、スキン層は、基板表層部断面のSE
M像からも、周囲と色の異なる層として確認でき、その
厚さは、一般に1〜200μm 、特に10〜100μ
m 程度であると考えられる。また、前記の針進入量の
温度特性プロファイルは、TMA(熱機械分析装置、サ
ーモメカニカルアナライザー)として市販されている各
種装置、例えばデュポン社製943熱機械分析装置等に
よって測定すればよい。 【0037】このようなスキン層を形成するには、上記
の環状ポリオレフィンを射出成形することが好ましい。 【0038】そして、これらは、例えば注型したとき、
前記の第2の熱軟化点T2 をもつものとする。 【0039】このような樹脂を用いて、射出成形時にス
キン層を形成するには、射出圧を250〜400kg/
cm2程度に設定することが好ましい。そして、溶融温
度は300〜400℃程度、金型温度は80〜120℃
程度とし、その他、保圧や型締力等は通常の条件とすれ
ばよい。 【0040】なお、必要に応じ、基板2の外表面や、外
周面等に酸素遮断性の被膜を形成してもよい。 【0041】このような基板上には、直接、あるいは適
当な下地層ないし中間層を介して記録層が設けられる。 また記録層上には必要に応じ、保護層や反射層等が設け
られ、種々の光記録ディスク構造とされる。 【0042】この場合、光記録ディスクとしては、変調
された熱ビームあるいは変調された磁界により、情報が
磁気的に記録され、記録情報を磁気−光変換して再生す
る、いわゆる光磁気記録ディスクや、いわゆる相変化型
の記録層を有し、反射率変化により記録・再生を行なう
光記録ディスク等の消去可能型のディスクや、エアーサ
ンドイッチ構造を有し、ピット形成により反射率変化を
生じる、いわゆるピット形成型の記録層を有する光記録
ディスク、あるいはこれに反射層を設けたレーザーディ
スク(LD)規格対応の光記録ディスク等の追記型ディ
スクなどのいずれであってもよい。 【0043】このような大径の光記録ディスクは、18
00rpm 以上の回転数にて回転され、記録再生が行
なわれる。1800rpm 未満の回転数では、本発明
の出力向上ないしノイズ低減効果は顕在化しない。なお
、回転数の上限は、一般に、5400rpm 程度であ
り、回転方式はCAVであっても、CLVであってもよ
い。 【0044】本発明の光記録媒体1の好適例が図2に示
される。この光記録媒体1は基板2上に記録層3を有す
る光磁気記録ディスクである。 【0045】図2に示される光磁気記録ディスクにおい
て、基板2上には、下地層としての保護層4、中間層5
を介して記録層3が形成されている。 【0046】中間層5は、C/N比を向上させるために
設けられ、各種誘電体物質から形成されることが好まし
く、その層厚は30〜150nm程度であることが好ま
しい。また保護層4とともに記録層3の上にも保護層6
を設けることもできる。併用する場合には、保護層4と
保護層6の組成は同一であっても異っていてもよい。 【0047】必要に応じて設けられる保護層4および保
護層6は、記録層3の耐食性向上のために設けられるも
のであり、これらは少なくとも一方、好ましくは両方が
設けられることが好ましい。 【0048】これら保護層は、各種酸化物、炭化物、窒
化物、硫化物あるいはこれらの混合物からなる無機薄膜
から構成されることが好ましい。また、保護層4、6は
、上記の中間層材質で形成してもよい。保護層の層厚は
30〜300nm程度であることが耐食性向上の点から
好ましい。 【0049】このような保護層4、6や中間層5は、ス
パッタ、蒸着、イオンプレーティング等の各種気相成膜
法、特にスパッタによって形成されることが好ましい。 【0050】記録層3は、変調された熱ビームあるいは
変調された磁界により、情報が磁気的に記録されるもの
であり、記録情報は磁気−光変換して再生されるもので
ある。 【0051】記録層3は、光磁気記録が行なえるもので
あればその材質に特に制限はないが、希土類金属元素を
含有する合金、特に希土類金属と遷移金属との合金を、
スパッタ、蒸着、イオンプレーティング等、特にスパッ
タにより、非晶質膜として形成したものであることが好
ましい。 【0052】希土類金属としては、Tb、Dy、Nd、
Gd、Sm、Ceのうちの1種以上を用いることが好ま
しい。遷移金属としては、FeおよびCoが好ましい。 【0053】この場合、FeとCoの総含有量は、65
〜85at%であることが好ましい。そして、残部は実
質的に希土類金属である。 【0054】好適に用いられる記録層の組成としては、
TbFeCo、DyTbFeCo、NdDyFeCo、
NdGdFeCo等がある。なお、記録層中には、10
at%以下の範囲でCr、Al、Ti、Pt、Si、M
o、Mn、V、Ni、Cu、Zn、Ge、Au等が含有
されてもよい。 【0055】また、10at%以下の範囲で、Sc、Y
、La、Ce、Pr、Pm、Sm、Eu、Ho、Er、
Tm、Yb、Lu等の他の希土類金属元素を含有しても
よい。 【0056】このような記録層3の層厚は、通常、10
〜1000nm程度である。 【0057】このような記録層3や、下地層としての中
間層5をスパッタ等の気相成膜法で設層しても、前記の
スキン層を設けることにより、記録層3や中間層5の基
板2からの膜はがれを効果的に防止することができる。 【0058】保護層6上には、保護コート7が設層され
ることが好ましい。保護コート7は、例えば紫外線硬化
樹脂等の各種樹脂材質から、通常は、0.1〜100μ
m 程度の厚さに設層すればよい。保護コート7は、層
状であってもシート状であってもよい。保護コート7は
、特に放射線硬化型化合物および光重合増感剤を含有す
る塗膜を放射線硬化したものであることが好ましい。 【0059】また本発明は、この他、いわゆる相変化型
等の記録層を有し、反射率変化により記録・再生を行な
う光記録ディスクにも適用することができる。 【0060】このような記録層としては、例えば、特公
昭54−41902号、特許第1004835号などに
記載のTe−Se系合金、特開昭62−76035号な
どに記載のTe−Ge系合金、特開昭63−56827
号などに記載のTe−In系合金、特願昭61−307
298号、特願昭61−307299号などに記載のT
e−Sn系合金、特開昭58−54338号、特許第9
74257号、特許第974258号、特許第9742
57号などに記載のTe酸化物系、その他各種Te、S
eを主体とするカルコゲン系、Ge−Sn、Si−Sn
等の非晶質−結晶質転移を生じる合金 Ag−Zn、Ag−Al−Cu、Cu−Al等の結晶構
造変化によって色変化を生じる合金、In−Sb等の結
晶粒径の変化を生じる合金などがある。 【0061】これらのいずれの場合も、気相成膜法によ
る下地層や保護層を有していてもよい。 【0062】このように、本発明は気相成膜法、特にス
パッタリングにより、記録層や下地層が設けられており
、特に金属の記録層を有する相変化型の光記録ディスク
と、希土類金属元素等の金属を含有する記録層を有する
光磁気記録媒体に好適である。 【0063】本発明の光記録媒体の他の好適例が図3に
示される。この光記録媒体1は、基板2上に、色素を含
有する記録層3を有し、記録層3に密着して、反射層8
、保護膜9を形成した密着型の光記録ディスクである。 【0064】 【0065】この場合の記録層3は、好ましくは、1種
あるいは2種以上の色素を相溶して形成される。 【0066】この場合、光吸収色素にクエンチャーを混
合してもよく、さらに、色素カチオンとクエンチャーア
ニオンとのイオン結合体を光吸収色素として用いてもよ
い。 【0067】記録層3の記録光および再生光波長におけ
る消衰係数(複素屈折率の虚部)kは、0.03〜0.
25であることが好ましい。kが0.03未満となると
記録層の吸収率が低下し、通常の記録パワーで記録を行
うことが困難となってくる。また、kが0.25をこえ
ると、反射率が60%を下回ってきて、CD規格による
再生を行うことが困難となってくる。 【0068】また、屈折率(複素屈折率の実部)nは、
1.8〜4.0、より好ましくは、2.2〜3.3であ
ることが好ましい。n<1.8では反射率が低下し、C
D規格による再生が困難となる傾向にある。また、n>
4.0とするためには、原料色素の入手が難しい。 【0069】nおよびkの測定に際しては、所定の透明
基板上に、記録層を例えば400〜1000A程度の厚
さに実際の条件にて設層して、測定サンプルを作製する
。次いで、基板を通しての、あるいは記録層側からの反
射率を測定する。反射率は記録再生光波長を用いて鏡面
反射(5°程度)にて測定する。また、サンプルの透過
率を測定する。これらの測定値から、例えば、共立全書
「光学」石黒浩三P168〜178に準じ、n、kを算
出すればよい。 【0070】用いる光吸収性の色素としては、吸収極大
が600〜900nm、好ましくは600〜800nm
、より好ましくは650〜750nmであれば、他に特
に制限はないが、シアニン系、フタロシアニン系、ナフ
タロシアニン系、アントラキノン系、アゾ系、トリフェ
ニルメタン系、ピリリウムないしチアピリリウム塩系、
スクワリリウム系、クロコニウム系、金属錯体色素系等
の1種ないし2種以上が好ましい。シアニン色素として
は、インドレニン環、特にベンゾインドレニン環を有す
るシアニン色素であることが好ましい。 【0071】記録層3の厚さは500〜2000A と
することが好ましい。この範囲外では反射率が低下する
。 【0072】このような記録層3には、直接密着して反
射層8が設層される。反射層8にはAu、Ag、Cu等
の高反射率金属ないし合金を用いればよい。 【0073】反射層8の厚さは500A 以上であるこ
とが好ましく、蒸着、スパッタ等により設層すればよい
。 また、厚さの上限に特に制限はないが、コスト、生産作
業時間等を考慮すると、1200A程度以下であること
が好ましい。これにより、反射層4単独での反射率は、
90%以上、媒体の未記録部の基板をとおしての反射率
は、60%以上、特に70%以上がえられる。 【0074】反射層8上には、保護膜9が設層されるこ
とが好ましい。保護膜9は、例えば紫外線硬化樹脂等の
各種樹脂材質から、通常は、0.1〜100μm 程度
の厚さに設層すればよい。保護膜9は、層状であっても
シート状であってもよい。保護膜9は、特に放射線硬化
型化合物および光重合増感剤を含有する塗膜を放射線硬
化したものであることが好ましい。 【0075】そして、保護膜9の硬度が、25℃におけ
る鉛筆硬度(JIS  K−5400)で、H〜8H、
特に2H〜7Hであるように構成されることが好ましい
。 【0076】このように構成することにより、アイパタ
ーンが良好になり、ジッターが格段と減少する。また、
高温・高湿あるいは温湿度変化条件下の保存においても
、保護膜と反射層との剥離が生じない。より具体的には
、保護膜の硬度がHより軟らかいとアイパターンが乱れ
、ジッターが増大し、8Hより硬くなると塗膜がもろく
なり膜形成能が低下する他、反射層との接着力が低下す
る。 【0077】このような保護膜形成に用いる放射線硬化
型化合物には、オリゴエステルアクリレートが含まれる
ことが好ましい。オリゴエステルアクリレートは、アク
リレート基またはメタクリレート基を複数有するオリゴ
エステル化合物である。そして好ましいオリゴエステル
アクリレートとしては、分子量1000〜10000、
好ましくは2000〜7000であって、重合度2〜1
0、好ましくは、3〜5のものが挙げられる。また、こ
れらのうちアクリレート基またはメタクリレート基を2
〜6個、好ましくは3〜6個有する多官能オリゴエステ
ルアクリレートが好ましい。また、上記の化合物に加え
て、あるいはこれにかえて熱可塑性樹脂を放射線感応変
性することによって得られる放射線硬化型化合物を用い
てもよい。 【0078】このような放射線硬化型化合物の保護膜の
膜厚は0.1〜30μm 、より好ましくは1〜10μ
m である。この膜厚が0.1μm 未満になると、一
様な膜を形成しにくく、湿度が高い雰囲気中での防湿効
果が十分でなく、記録層の耐久性が下がる。しかも、ジ
ッター防止効果が低下する。また、30μm をこえる
と、樹脂膜の硬化の際に伴う収縮により記録媒体の反り
や保護膜中のクラックが生じやすい。 【0079】このような塗膜は、通常、スピンナーコー
ト、グラビア塗布、スプレーコート、ディッピング等、
種々の公知の方法を組み合わせて設層すればよい。この
時の塗膜の設層条件は、塗膜組成の混合物の粘度、目的
とする塗膜厚さ等を考慮して適宜決定すればよい。 【0080】本発明において塗膜に照射する放射線とし
ては、紫外線、電子線等が挙げられるが、紫外線が好ま
しい。紫外線を用いる場合には、前述したような放射線
硬化型化合物の中には、通常、光重合増感剤が加えられ
る。 【0081】光重合増感剤としては、例えば、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、α−メ
チルベンゾイン、α−クロルデオキシベンゾイン等のベ
ンゾイン系、ベンゾフェノン、アセトフェノン、モルホ
リノジメチルメチル−4−メチルチオフェニルケトン、
ビスジアルキルアミノベンゾフェノン等のケトン類、ア
ントラキノン、フェナントラキノン等のキノン類、ベン
ジルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィ
ド等のスルフィド類等を挙げることができる。 【0082】そして、このような光重合増感剤と放射線
硬化型化合物を含有する塗膜を紫外線によって硬化させ
るには、公知の種々の方法に従えばよい。たとえば、キ
セノン放電管、水銀放電管などの紫外線電球等を用いれ
ばよい。また、場合によっては電子線を用いることもで
きる。 【0083】このような構成の光記録媒体1に記録ない
し追記を行なうには、例えば780nmの記録光を、基
板2をとおしてパルス状に照射する。 【0084】これにより、記録層3が光を吸収して発熱
し、同時に基板2も加熱される。この結果、基板2と記
録層3との界面近傍において、色素等の記録層材質の融
解や分解が生じ、記録層3と基板2との界面に圧力が加
わり、グルーブ23の底壁や側壁を変形させる。 【0085】この場合記録層3の融解物や分解物を含有
する分解物層101が、通常グルーブ23の底部および
基板2との境界を覆うような形状に残存する。しかも、
基板表層部は所定の熱軟化点をもつので、分解物層10
1は、さらに凸状に基板側に侵入し、ピット部10の形
状はより大きく形成される。基板2のへこみ量は、ピッ
ト部10の寸法が大きい程大きく、300A 程度以下
の深さである。 【0086】分解物層101の材質は、実質的に基板材
質を含まない材質であり、記録層材質の分解物あるいは
記録層材質の分解物と、記録層材質との混合物によって
構成される。分解物層101は、グルーブ内の記録層3
の厚さの通常30〜100%程度の厚さである。そして
、通常、分解物層101上には、反射層との界面に空隙
が形成され、分解物層101と、空隙103とがピット
部10に形成される。空隙103は、記録層3の厚さの
通常5〜70%程度の厚さである。 【0087】また、ピツト部の外形形状や、凹形状も良
好なものである。そして、スキン層の存在により、ピッ
ト形状が大きくなるとともに良好ともなり、C/Nが向
上し、感度が向上するものである。 【0088】 【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明
をさらに詳細に説明する。 【0089】実施例1 特開昭60−168708号公報の記載にしたがい、テ
トラシクロ[4、4、0、12、5 、17、10]−
3−ドデセン(以下DMON)]とエチレンとをランダ
ム重合させて、エチレンのモル分率の異なる2種の共重
合体を得た。 【0090】この2種の共重合体を、基板として用いる
樹脂の熱軟化点(TMA)T2 が163℃となるよう
にブレンドした。 【0091】これを350℃にて溶融し、金型温度10
0℃、射出圧350 kg/cm2 で射出成形し、3
00mm直径、厚さ1.2mmの基板を得た。 【0092】この基板に、順次、ガラス保護層、SiN
xの中間層、TbFeCo記録層、SiNx保護層、お
よび樹脂製の保護コートを形成し、最後にこのディスク
を2枚、接着剤により記録層が対向するように張り合せ
て両面記録型の光磁気記録ディスクを製造した。基板の
表面にはトラッキング用グルーブを形成した。 【0093】このディスクを3600rpm にて回転
し、記録周波数10MHz で記録を行ない、その後再
生して、175mm直径の位置(線速33m/s)およ
び130mm直径の位置(線速24m/s)でのC/N
とノイズレベルを測定した。結果を表1に示す。 【0094】 【表1】 【0095】表1には比較のため、ビスフェノールAタ
イプのポリカーボネート(数平均分子量15000)を
、溶融温度340℃、金型温度100℃、射出圧300
kg/cm2の最適条件で射出成形した場合の結果が併
記される。 【0096】さらに、基板サイズを130mm直径とし
て、上記の環状ポリオレフィンとポリカーボネートの比
較を行なった。回転速度は1800rpm、記録周波数
3.7MHz とし、60mm直径(線速5.7m/s
)位置でのC/Nとノイズレベルとを測定した。結果を
表2に示す。 【0097】 【表2】 【0098】表1および表2に示される結果から本発明
の環状ポリオレフィン基板は200mm以上の直径で1
800rpm 以上の高速回転で使用したとき、臨界的
にC/Nが向上し、ノイズレベルが低減することがわか
る。 【0099】実施例2 実施例1でブレンドした環状ポリオレフィンを実施例1
と同一の条件で射出成形し、300mm径、厚さ1.2
mmとした基板をサンプルNo. 1とする。 【0100】この基板の熱軟化点を、TMAにて下記の
ように測定した。 針断面:1mm径円柱 荷重:5g  昇温速度:2℃/min  【0101】上記条件にて、針進入量の温度プロファイ
ルを測定し、第1および第2の熱軟化点T1 、T2 
を算出した、表3に使用基板のT1 、T2 を示す。 また、この基板のSEM像から、スキン層の厚さは10
0μm 程度以下であると考えられた。 【0102】この基板上にシアニン色素を含有する記録
層を塗設した。色素層の厚さはグルーブ部で1400A
 、ランド部で900A であった。この記録層上に、
スパッタリングによりAu膜を1000A 厚に設層し
て反射層とし、さらに、オリゴエステルアクリレートを
含有する紫外線硬化型樹脂を塗布した後、紫外線硬化し
て5μm 厚の保護膜とし、光記録ディスクサンプルN
o. 1を得た。この膜の鉛筆硬度は2Hであった。 【0103】得られた各サンプルに対し、感度を測定し
た。感度の測定は回転速度1800rpm 、記録周波
数8MHzにて、最大の信号が得られる記録パワーをも
って記録感度とした。 【0104】結果を表3に示す。 【0105】 【表3】 【0106】なお、このものは、良好なC/Nとジッタ
ー特性とを示した。 【0107】実施例3 実施例1における環状ポリオレフィンのブレンド比率を
変え、射出成形条件を、射出圧350kg/cm2、溶
融温度360℃、金型温度100℃として射出成形を行
なった基板サンプルNo. 2を作製し、実施例1と同
様にディスクサンプルNo. 2を得た。結果を表3に
併記する。 このものも良好なC/Nおよびジッター特性を示した。 【0108】比較例1 実施例1における環状ポリオレフィンのブレンド比率を
変え、射出成形条件を、射出圧350kg/cm2、溶
融温度370℃、金型温度を110℃とした他は、同様
にディスクサンプルNo. 3を作製した。結果を表3
に併記する。表3に示される結果から本発明の効果が明
らかである。 【0109】実施例4 実施例1、2の基板上に、ガラス製の保護層を高周波マ
グネトロンスパッタにより40nmの層厚に設層した。 この保護層上に、SiNxからなる中間層を高周波マグ
ネトロンスパッタにより層厚80nmに設層した。次に
、この中間層上に、Tb23Fe72Co5 の組成を
有する記録層を、スパッタにより層厚80nmに設層し
た。 【0110】さらに、この記録層上に、前記保護層と同
組成の保護層を高周波マグネトロンスパッタにより層厚
100nmに設層し、この保護層上に、保護コートを設
層した。なお、保護コートは、オリゴエステルアクリレ
ートを含有する紫外線硬化型樹脂を塗布した後、紫外線
硬化して5μm 厚の保護膜とし、光記録ディスクサン
プルNo. 4を得た。 【0111】こうして作製したサンプルNo. 4につ
いて密着性試験を行った。密着性試験はJIS  K5
400の碁盤目試験にて行った。すなわち、サンプルの
記録層上に、直交する縦横11本ずつの平行線をカッタ
ーナイフを用いて1mmの間隔でひき、1cm2 の中
に100個の升目ができるように碁盤目状の切傷をつけ
る。この上にセロハンテープ(ニチバン製)を貼りつけ
剥離評価を行った。 【0112】サンプルNo. 4を温度80℃、湿度8
0%RHの条件下で1000時間放置し、成膜直後のサ
ンプルと比較した。結果を表4に示す。なお、表中の1
00/100は100個の升目のうち剥離しなかった升
目が100個あることを示す。 【0113】 【表4】 【0114】実施例5 実施例3の基板サンプルNo. 2を用い、実施例4と
同様にサンプルNo. 5を得た。結果を表4に併記す
る。 【0115】比較例2 比較例1の基板サンプルNo. 3を用い、実施例4と
同様にサンプルNo. 6を作製した。結果を表4に併
記する。表4から明らかなとおり、本発明のサンプルN
o. 4およびNo. 5は、サンプルNo. 6と比
較して、優れた密着性を示す。 【発明の効果】本発明の光記録媒体は、基板を大径サイ
ズとし、高速回転で使用しても高い出力やC/Nと、低
いノイズレベルがえられる。また、所定のスキン層を形
成することにより、記録感度が向上したり、あるいは記
録層と基板との密着性が向上するので、耐久性を高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体の熱軟化点を説明するため
のグラフである。
【図2】本発明の光記録媒体の1例を示す部分断面図で
ある。
【図3】本発明の光記録媒体の他の1例を示す部分断面
図である。
【符号の説明】
1  光記録媒体 2  基板 21  ランド部 23  グルーブ 24  基板ピット部 3  記録層 4  保護層 5  中間層 6  保護層 7  保護コート 8  反射層 9  保護膜 10  ピット部 101  分解物層 103  空隙 T1   第1の熱軟化点 T2   第2の熱軟化点

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  エチレンと下記化1で表わされる環状
    オレフィンとを共重合した環状ポリオレフィンの1種以
    上を含む樹脂製の200mm以上の直径の基板上に記録
    層を設け、1800rpm 以上の回転数にて記録再生
    を行うことを特徴とする光記録媒体。 【化1】
  2. 【請求項2】  前記基板は、前記環状ポリオレフィン
    を射出成形したものである請求項1に記載の光記録媒体
  3. 【請求項3】  前記基板は記録層側表層部に、熱軟化
    点140℃以下のスキン層を有する請求項1または2に
    記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】  前記熱軟化点が100〜140℃であ
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】  前記基板は、前記スキン層の熱軟化点
    と、この熱軟化点より10℃以上高い第2の熱軟化点と
    を有する請求項3または4に記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】  前記記録層が色素を含有し、この記録
    層上に反射層を有する請求項1ないし5のいずれかに記
    載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】  前記記録層は前記基板上に直接または
    下地層を介して設層されており、前記記録層または下地
    層は気相成膜法により形成されている請求項1ないし5
    のいずれかに記載の光記録媒体。
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