JPH04246587A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH04246587A
JPH04246587A JP3031960A JP3196091A JPH04246587A JP H04246587 A JPH04246587 A JP H04246587A JP 3031960 A JP3031960 A JP 3031960A JP 3196091 A JP3196091 A JP 3196091A JP H04246587 A JPH04246587 A JP H04246587A
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健司 大石
Yoshiaki Suzuki
嘉昭 鈴木
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学的に情報の記録・再
生及び消去が可能な光記録媒体に係り、光の照射により
記録層を隆起させて記録する光記録媒体の改良に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】最近では、再生専用光ディスクや追記型
光ディスクのほかに書換型光ディスクの開発が盛んであ
る。書換型光ディスクとしては、ディスク基板上に垂直
磁化膜を形成し、この磁化膜にレーザ光を照射して照射
した点の磁化方向を反転させて情報を記録し、再生の際
にはカー効果による偏光面の回転を検出するようにした
光磁気方式や、結晶状態と非晶質状態との間を可逆的に
変化する記録層を基板上に形成した相変化方式などがあ
る。
【0003】さらに、記録層の一部にレーザ光を照射す
ることでこの部分を加熱せしめて膨張させる方式が提案
され、特開昭60ー69846号公報,特開昭63ー1
36337号公報,特開昭63ー164042号公報な
どに開示記載されている。上記加熱膨張させる方式に使
用される媒体は、前記特開昭60ー69846号公報,
特開昭63ー136337号公報によれば、図4(A)
に示すように、有機色素の波長選択性を利用した二重構
造になっている。媒体20は、基板21上に、830n
m付近の波長のレーザ光を吸収する有機色素を含有する
膨張層22と、780nm付近の波長のレーザ光を吸収
する有機色素を含有する保持層23とを積層した構造と
なっている。
【0004】書き込みを行うには830nm付近の波長
のレーザ光を照射して膨張層22を膨張させ、保持層2
3を持ち上げて突起(隆起)24を形成し、読み取りは
該突起24を検出することで行う。消去は保持層23に
780nm付近の波長のレーザ光を照射し、保持層23
を加熱・軟化させ、伸張状態にあった膨張層22によっ
て保持層23を引き下げて当初の賦形状態に戻すことに
よって行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した二重構造の媒
体20では、記録層として膨張層22と保持層23との
二層が必要なので、記録層の膜厚が厚い。よって、基板
21側(すなわち厚い膨張層22)からレーザ光を照射
して、基板21,膨張層22を通して記録・再生・消去
することができない。このため、保持層23上に付着し
たごみやほこりに対してレーザ光スポットが影響を受け
易いこととなる。
【0006】さらに、上記のような基本構造を前提とし
て、トラッキングをかけるためには、特開昭63ー16
4042号公報によると、図4(B)に示すような構造
となる。すなわち、基板21のトラッキング用の溝26
と保持層23との間に圧縮層27が必要となり、圧縮層
27を介して保持層23にレーザ光を照射させる構造と
なる(媒体28)。このため、光記録媒体の構造が複雑
となり、コストが増加し商品性が失われてしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、光の照射により記録層を隆起させて記録
する光記録媒体において、前記記録層としては、記録光
及び再生光の波長に対し透光可能な基体樹脂中に、前記
記録光を吸収して前記記録層の温度を高める色素を含有
せしめた光記録媒体を提供するものである。
【0008】さらに、光の照射により記録層を隆起させ
て記録する光記録媒体において、トラッキング用の溝が
形成された基板と、記録光及び再生光の波長に対し透光
可能な基体樹脂中に、前記記録光を吸収して前記記録層
の温度を高める色素を含有し、前記基板上に形成された
記録層とからなる光記録媒体を提供するものである。上
記のように構成された光記録媒体では、記録層が一層で
構成され、基板を介して記録層に、記録光及び再生光が
入射出射される。
【0009】
【実施例】本発明になる光記録媒体の一実施例を図面と
共に詳細に説明する。図1(A)及び(B)は光記録媒
体の断面図で、同図(A)は記録前の状態を示す図、同
図(B)は記録後の状態を示す図である。図2(A)及
び(B)はトラッキング用の溝を有する光記録媒体の断
面図で、同図(A)は記録前の状態を示す図、同図(B
)は記録後の状態を示す図である。
【0010】同図中、1は基板であり、通常の光ディス
クに用いられているプラスチック(ポリカーボネート、
アクリル、エポキシ、ポリオレフィン等)、ガラスなど
の透明基板が使用されている(図1の光記録媒体5)。 さらに、基板1には、レーザ光スポットが常に一定の位
置を維持できるように案内溝(トラッキング用の溝)4
が設けられている(図2の光記録媒体6)。
【0011】2は記録層であり、塗布法で形成される。 記録層2は樹脂(基体樹脂)と有機色素から構成されて
いる。記録層2の樹脂は、記録光及び再生光の波長に対
し透光な基体樹脂であり、可逆相と固定相を有するもの
である。この基体樹脂中に、記録光を吸収して記録層2
の温度を高める有機色素が含有されている。
【0012】最初に、記録層2が記録光及び再生光の波
長に対し透光であることについて説明する。記録層2の
樹脂は、記録・再生レーザ光の波長に対し透明性(すな
わち、記録光及び再生光の波長に対し透光性)を有して
いる。これは、(ア)透明基板1を通して記録層2の表
面に隆起3を生じさせるためにはレーザ光が記録層2中
を透過し記録層2の表面近傍まで到達しなければならず
、樹脂中の大きな球晶・ボイド等の存在によって不透明
性を有するようであってはならないこと、(イ)再生の
時も記録時と同様で、記録層2の表面に形成された隆起
3を読みとるために樹脂の透明性が必要であること、(
ウ)光記録媒体にレーザ光スポットを常に一定の位置に
維持できるようにトラッキングをかけるには、通常、案
内溝を設けた基板に記録層を形成する(図2の光記録媒
体6)。このためには基板1の上に設けられた案内溝4
を通してレーザ光を記録層2に入射する必要があり、樹
脂の透明性が要求されること、(エ)再生信号の点から
みても記録層による散乱が大きいと再生信号中のノイズ
が増大するため、樹脂は透明性を有し、屈折率にむらが
なく等方性であることが望まれることなどによる。
【0013】この場合、記録層に入射するレーザ光は、
吸収、散乱によりそのエネルギーを損失するが、樹脂中
の大きな球晶・ボイド等による散乱の他に結晶ポリマー
、グラフト共重合体、ブロック共重合体、ポリマーブレ
ンド等のミクロ相分離構造による散乱損失が大きなもの
となる。したがって、これらの影響を極力避けるような
樹脂の選択や記録層の作製方法が必要となる。
【0014】また、一般に結晶領域と無定形領域では屈
折率差があり結晶性ポリマーは不透明であることが多い
ため無定形ポリマーを用いるのが好ましい。ただし、結
晶性ポリマーも核材の添加、急冷結晶化などによって結
晶を微細化すればかなり透明になるため作製方法によっ
ては用いることができる。なお、後述するように、乾燥
窒素ガスフロー中でスピンコーティングして樹脂層(記
録層2の樹脂)を形成すると良い。
【0015】次に、記録層2が可逆相と固定相を有する
ことについて説明する。記録層2の樹脂は、高分子鎖中
に可逆的に硬化と軟化を繰り返す状態変化機能を持った
可逆相と、高分子の位置関係を固定する固定点を持った
固定相からなるものである。可逆相に必要な特性は、温
度変化に対して弾性率が大きく変化し、なおかつ明確な
閾値を持つことであり、目的に応じた温度に存在するガ
ラス転移点や結晶の融点を利用する。ここでは、ガラス
転移点や融点など弾性率が大きく変化する温度を転移温
度と呼ぶ。可逆相の転移温度T1 は、低すぎると室温
でも記録が消去したり再生光で記録された情報が消えた
りする。また、逆に高いと記録感度が低くなる。
【0016】一方、固定相は、高分子鎖の架橋、結晶化
、高分子鎖同士の絡み合い、凝集、水素結合、イオン架
橋等の化学的・物理的に形成された固定点を有する。 固定相の転移温度T2 は可逆相のものより高い必要が
あり、高温の方が元の形状を記憶しているのに優れてい
る。熱可塑性樹脂の場合は融点が、また架橋構造を有す
る熱硬化性樹脂の場合は分解温度がT2 となる。固定
点の形成は、熱、光、電磁波、放射線等のエネルギーを
利用して行う。
【0017】ここで、可逆相と固定相を有する記録層に
よる記録・再生・消去の原理を図3に示す樹脂の弾性率
の熱特性を使って説明すると、以下の通りである。室温
において所望の吸収帯域の有機色素を含んだ樹脂の薄膜
を基板上に形成し記録層とする。この樹脂を可逆相の転
移温度以上に加熱し、固定点を形成し樹脂分子の位置関
係を固定する。この過程を一次賦形という。このとき、
高分子鎖の架橋、結晶化、高分子鎖同士の絡み合い、凝
集、水素結合、イオン架橋等の化学的・物理的架橋が形
成される。ついで、室温まで冷却して光記録媒体を得る
【0018】記録は樹脂の可逆相の転移温度以上で固定
相の転移温度以下(T2 >T>T1 )に加熱し、変
形を与える。記録用のレーザ光を照射することにより有
機色素がレーザー光を吸収して熱を発生し、可逆相が加
熱され軟化するとともに膨張する。レーザ光を遮断する
と記録層はすぐに冷却し、熱膨張によってできた凸型の
隆起(図1及び図2中の隆起3)は急冷され、変形は保
持されたまま室温に戻る。これは、可逆相の軟化温度T
1 以下で高分子鎖の運動が拘束を受け、変形が凍結さ
れてしまうためである。
【0019】再生は、変形を緩和しないように可逆相の
転移温度T1 以上に昇温しない程度の低パワーのレー
ザー光を記録マークに照射し、反射して戻ってくる光の
強度を検出する。この変形した記録層を再び分子運動の
可能な可逆相の転移温度T1 以上に加熱し、徐冷する
と、残留内部応力を消すために変形が解放されて固定相
が記憶した元の形状に回復することになる。ここで固定
相の転移温度T2 以上に記録層を加熱すると最初に固
定された形状が新しい形状に記憶し直されてしまうため
、消去には固定相の転移温度T2 以下で可逆相の転移
温度T1 以上に記録層を加熱(T2 >T>T1 )
する必要がある。
【0020】以上原理にもとずいて、記録層2の樹脂は
、可逆相として目的に応じた温度で弾性率が変化するエ
ラストマが選択されており、ここに固定点を導入するこ
とにより原理的に多種の樹脂を用いることが可能である
。記録層2の樹脂としては、例えば、ポリスチレン系、
ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、
ポリアミド系等のエラストマーから選択される。基体樹
脂中に、含有される色素としては、シアニン類、ピリリ
ウム類、スクアリリウム類、クロコニウム類、アズレン
類、ペンタメチン類、チオインジゴ類、アントラキノン
類、ナフトキノン類、フタロシアニン類、ナフタロシア
ニン類、ポルフィリン類、テトラヒドロコリン類、ジチ
オール類、ジアミン類、インドアニリン類、ジオキサジ
ン類、ジチアジン類等の有機色素をあげることができる
。必要に応じて下地層を設けてもよい。
【0021】樹脂の塗布方法としては、スピンコート法
、スプレー法、ディップ法、ブレードコート法等を用い
ることができる。記録層の膜厚は、10〜5000nm
の範囲にあり、好ましくは500〜2000nmの範囲
にある。さらに記録層の上に必要に応じて形状の変形を
吸収する緩衝層を設けてもよく、さらに反射層、保護層
を設けることもできる。
【0022】<実施例>ガラス基板の上に次に示す溶液
を乾燥窒素ガスフロー中(相対湿度25%)でスピンコ
ーティング(回転数  3000rpm)して樹脂層を
形成した。   ポリウレタン系形状記憶樹脂;サンプレンK−88
(三洋化成製、樹脂濃度    40wt%、ジメチル
ホルムアミド溶液)                
  38.6重量部  ジメチルホルムアミド    
                         
       58.9重量部  硬化剤;サプレンC
A−075N(イソシアネート系架橋剤  三洋化成製
)                        
                         
         2.3重量部  触媒(有機錫系)
                         
               0.2重量部次に12
0℃のオーブン中で10分間乾燥した後、160℃で3
0分間熱処理を行った。この樹脂層の記録・再生に用い
る半導体レーザ波長であるλ=780nmの透過率を測
定したところ99.2%であった。透明性に優れた樹脂
層を得ることができた。
【0023】この透明性を有する樹脂中に色素(HM−
1354  最大吸収波長651nm  三井東圧染料
製)を3重量部添加し、上記と同様の方法で案内溝付き
のガラス基板上に記録層を形成した。120℃のオーブ
ン中で10分間乾燥した後、160℃で30分間熱処理
をして、固定点を形成し平坦な形状を記憶させた。この
光記録媒体を評価機にかけ線速度1. 4m/sで回転
させ、強度変調された半導体レーザー光(波長780n
m)を基板側から入射し、トラッキングをかけて700
KHzの単一信号を記録したところ、レーザパワー10
mWでC/N=40dBの再生信号が得られた。光学顕
微鏡で記録マークを観察すると記録層が膨張し、隆起し
ているのが認められた。この隆起の高さを走査型トンネ
ル顕微鏡(STM)で測定したところ最大100nmの
突起であることが判明した。この光記録媒体を20℃/
minの昇温速度で加熱すると87℃で記録マークを消
去することができた。光学顕微鏡で記録マークを観察す
ると、記録層が元の平坦な状態に戻っていることが確認
できた。さらに記録および加熱消去を100回繰り返し
たが初回と同様のC/Nを示した。
【0024】<比較例>前記実施例1の樹脂溶液を雰囲
気だけを空気中(相対湿度60%)にかえてスピンコー
ティングしたところ白濁した膜が得られた。この樹脂層
の半導体レーザ波長であるλ=780nmの透過率を測
定したところ50.0%であった。透明性に優れた樹脂
層を得ることができなかった。この樹脂溶液に色素(H
M−1354  三井東圧染料製)を3重量部添加し、
上記と同様に空気中で、案内溝付きのガラス基板上に記
録層を形成した。次に120℃のオーブン中で10分間
乾燥した後、160℃で30分間熱処理をして、固定点
を形成し平坦な形状を記憶させた。実施例1と同様にし
て記録、再生の評価を行ったところ、トラッキングをか
けることができない上、ノイズレベルも高くC/Nを測
定することは不可能であった。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明になる光記
録媒体は、光の照射により記録層を隆起させて記録する
光記録媒体において、前記記録層としては、記録光及び
再生光の波長に対し透光な基体樹脂中に、前記記録光を
吸収して前記記録層の温度を高める色素を含有せしめた
ものであるから、従来の同種の光記録媒体では膨張層と
保持層の2層が必要であったのに対して、記録層を一層
で構成でき、構造が簡易であり、比較的安価な装置で容
易に作製することができる。さらに、基板側から光を照
射して記録・再生ができるので、ごみやほこりに対して
強く、ノイズレベルが低い高C/Nが得られる。
【0026】さらに、本発明になる光記録媒体は、光の
照射により記録層を隆起させて記録する光記録媒体にお
いて、トラッキング用の溝が形成された基板と、記録光
及び再生光の波長に対し透光な基体樹脂中に、前記記録
光を吸収して前記記録層の温度を高める色素を含有し、
前記基板上に形成された記録層とからなるものであるか
ら、基板側から光を照射して記録・再生でき、このため
、従来の同種の光記録媒体ではトラッキング溝形成時に
は圧縮層必要であったのに対して、トラッキング溝形成
時でも記録層一層でトラッキングをかけることができ、
構造が簡易であり、極めて商品性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のになる光記録媒体の一実施例を示す断
面図であり、同図(A)は記録前の状態を示す図、同図
(B)は記録後の状態を示す図である。
【図2】本発明のになる光記録媒体の一実施例を示す断
面図であり、同図(A)は記録前の状態を示す図、同図
(B)は記録後の状態を示す図である。
【図3】光記録媒体の記録・再生・消去の原理を示す図
である。
【図4】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1  基板 2  樹脂(基体樹脂) 3  隆起 4  案内溝(トラッキング用の溝) 5  光記録媒体 6  光記録媒体(案内溝あり) T1   可逆相の転移温度 T2   固定相の転移温度

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光の照射により記録層を隆起させて記録す
    る光記録媒体において、前記記録層としては、記録光及
    び再生光の波長に対し透光可能な基体樹脂中に、前記記
    録光を吸収して前記記録層の温度を高める色素を含有せ
    しめたことを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】光の照射により記録層を隆起させて記録す
    る光記録媒体において、トラッキング用の溝が形成され
    た基板と、記録光及び再生光の波長に対し透光可能な基
    体樹脂中に、前記記録光を吸収して前記記録層の温度を
    高める色素を含有し、前記基板上に形成された記録層と
    からなることを特徴とする光記録媒体。
  3. 【請求項3】前記透光な基体樹脂は、室温以上で硬化と
    軟化を可逆的に繰り返す可逆相と樹脂分子の位置関係を
    固定する固定相とからなるエラストマであることを特徴
    とする請求項第1項または請求項第2項記載の光記録媒
    体。
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