JPH0424651Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ラジオ受信機等に用いることができ
るチユーニング装置に関するものである。

従来の技術 近年、ラジオ受信機等に用いられるチユーニン
グ装置は、バリコンの軸に固定されたバリコンド
ラムにギヤー部が設けられ、上記バリコンドラム
にラツクがギヤー結合されており、さらにはチユ
ーニングツマミにギヤー部が設けられ、上記ラツ
クと上記チユーニングツマミがギヤー結合されて
おり、チユーニングツマミを回転操作すると、ギ
ヤー結合している上記ラツクに力が伝達され、さ
らに上記バリコンドラムに伝達されてバリコンの
周波数を変えることができるように構成される。

以下図面を参照しながら従来のチユーニング装
置の一例について説明する。

第６図は従来のチユーニング装置を示すもので
ある。第６図において、１はチユーニングツマ
ミ、２はチユーニングツマミ１に設けられたギヤ
ー部である。３は可撓性のあるラツクで、ギヤー
部２とギヤー結合している。４はバリコン、５は
バリコン４に固定されているバリコンドラム、５
ａはバリコンドラムに設けられたギヤー部であ
り、ラツク３とギヤー結合している。４ａ，４
ｂ，４ｃはガイドリブで、可撓性のあるラツク３
をガイドしている。第７図はチユーニングツマミ
２の部分の断面図であり、５はチユーニングツマ
ミ２に設けられた貫通孔、６は表キヤビネツト、
７は表キヤビネツト６に設けられたボスであり、
チユーニングツマミ１を回転自在に保持してい
る。８は裏キヤビネツト、９は裏キヤビネツトに
設けられたボスであり、貫通孔５と係合し、ボス
７とともにチユーニングツマミ２が貫通孔５を中
心に回転自在となるように保持している。可撓性
のあるラツク３はギヤー部２とギヤー結合してガ
イドリブ４ａによつて安定してギヤー部２とラツ
ク３が係合するようになつている。ガイドリブ４
ａ，４ｂ，４ｃは表キヤビネツト６に一体に形成
されている。

以上のように構成されたチユーニング装置につ
いて以下その動作について説明する。

まずチユーニングツマミ１の回転操作をおこな
うと、チユーニングツマミ１はボス７とボス９に
よつて貫通孔５を通じて回転自在に保持されてい
るので、貫通孔５を中心に回転する。ギヤー部２
はチユーニングツマミ１とともに回転するので、
可撓性のあるラツク３はガイドリブ４ａ，４ｂ，
４ｃにガイドされて移動し、バリコンドラム５の
ギヤー部５ａとラツク３がギヤー結合しているの
で、バリコンドラム５に回転力が伝達され、バリ
コン４の周数が変化する。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、チユーニ
ングツマミ１とバリコン４の回転の比（以下略し
てチユーニングギヤー比）を大きくとる場合に
は、バリコンドラム５の径をきわめて大きく形成
するか、ギヤー部２を小さくしなければいけな
い。しかるに、バリコンドラム５の径を大きくす
ることはラジオ受信機等の機器の大型化を招くこ
とになり、小型ラジオ受信機ではきわめて困難で
ある。又、ギヤー部２を小さくすることはおのず
と限度があつた。チユーニングギヤー比を大きく
とれないと、チユーニングツマミ１における負荷
が大きくなり、チユーニングツマミ１を回転させ
るのに大きな力が必要となり、又、チユーニング
ツマミ１をわずかに回転操作するだけでバリコン
４の周波数が大幅に変化するなど、チユーニング
操作が困難であるという問題点を有していた。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案のチユーニ
ング装置は、バリコンの軸に固定されたバリコン
ドラムにギヤー結合されている可撓性の有るラツ
クとギヤー結合する中間ギヤーを設け、上記中間
ギヤーに一体に形成された内歯歯車にチユーニン
グツマミに設けたギヤーをギヤー結合するように
し、上記中間ギヤーと上記チユーニングツマミを
シヤーシに設けたボスにておのおの回転自在に保
持するように構成したことを特長とするものであ
る。

作 用 本考案は上記した構成によつて、小さなスペー
スで、チユーニングギヤー比を大きくとることが
でき、シヤーシによつて中間ギヤーやチユーニン
グツマミが支持されて安定した回転駆動を実現す
ることができる。また、チユーニングギヤー比が
大きいことによつてチユーニングツマミの負荷も
小さくなり、又、バリコンの周波数の変化も小さ
くなり、チユーニング操作のしやすいチユーニン
グ装置を構成することができることとなる。

実施例 以下本考案の一実施例のチユーニング装置につ
いて図面を参照しながら説明する。第１図は本考
案の実施例におけるチユーニング装置の平面図を
示すものである。第１図において、２１はチユー
ニングツマミ、２２は可撓性のあるラツク、２４
はシヤーシ、２５はバリコン、２７はバリコンド
ラムである。２８はバリコンドラム２７に設けら
れたギヤー部で、ラツク２２とギヤー結合してい
る。２９ａ，２９ｂ，２９ｃは可撓性のあるラツ
ク２２をガイドするガイドリブである。２２ａは
ラツク２２と一体に形成された指針である。

第２図はチユーニングツマミ２１の部分の断面
図である。３０は表キヤビネツトで、ガイドリブ
２９ａ，２９ｂ，２９ｃが表キヤビネツト３０と
一体に形成されている。３０ａは表キヤビネツト
に設けられた貫通穴で、チユーニングツマミ２１
が入つている。３１は裏キヤビネツト、３３はチ
ユーニングツマミ２１に設けられた貫通穴であ
る。３４はシヤーシ２４に設けられたボス、３５
は裏キヤビネツトに設けられたボスで、貫通穴３
３と係合している。チユーニングツマミ２１が貫
通穴３３を中心に回転自在になるようにボス３４
とボス３５が貫通穴３３に係合し、チユーニング
ツマミ２１を保持している。３７は中間ギヤー
で、ラツク２２とギヤー結合し、ラツク２２はガ
イドリブ２９ａでガイドされている。３８は中間
ギヤー３７と一体に形成された内歯歯車である。
３９はチユーニングツマミ２１のギヤー部で、内
歯歯車３８とギヤー結合している。４０は中間ギ
ヤー３７の貫通孔、４１と４２はシヤーシ２４と
表キヤビネツト３０に設けられたボスで、貫通穴
４０と係合し、中間ギヤー３７が貫通穴４０を中
心に回転自在になるように保持している。中間ギ
ヤー３７は、チユーニングツマミと同じ方向に回
転する。又、シヤーシ２４に設けられたボス３４
と４１のためギヤー部３９と内歯歯車３８のピツ
チが一定となり、安定したギヤー結合がなされ
る。４３と４４は表キヤビネツト３０と裏キヤビ
ネツト３１に設けられたガイドリブで、シヤーシ
２４が表キヤビネツト３０と裏キヤビネツト３１
で固定されている。

第３図はバリコン２５の断面図である。４４は
プリント基板で、バリコン２５を半田付けにて取
付けている。４５はビスで、バリコンドラム２７
をバリコン２５に固定している。可撓性のあるラ
ツク２４はギヤー部２８とギヤー結合し、ガイド
リブ２９ｃによつてガイドされている。

第４図は指針２２ａの断面図である。４６は指
針２２ａの目隠し部分であり、指針２２ａをはさ
みこんでいる。４７は表キヤビネツト３０と一体
に成形されたリブで、ラツク２２をガイドリブ２
９ｃとの間にはさみこみ、又指針２２ａを目隠し
部４６との間にはさみこんで、指針２２ａとラツ
ク２２が安定して移動できるようになつている。
４８は透明板で、外部より指針２２ａが見れるよ
うになつている。

以上のように構成されたチユーニング装置につ
いて以下その動作を第５図において説明する。ま
ずラツク２２をガイドリブ２９ａ，２９ｂ，２９
ｃにそつて置きチユーニングツマミ２１も表キヤ
ビネツト３０の貫通穴３０ａに位置あわせをし、
貫通穴３３をボス４２に係合させる。次にシヤー
シ２４のボス３４を貫通穴３３と係合させ、リブ
４３とも係合させてシヤーシ２４を置く。次に中
間ギヤー２７を置き貫通穴４０にボス４１を係合
させる。その時、内歯歯車３８とギヤー部３９は
ピツチがボス３４とボス４１で決められるために
安定したギヤー結合をおこない、さらに、チユー
ニングツマミ２１についてはボス４２とボス３４
の両側から保持するために安定した回転を得られ
る。次にバリコン２５を半田付けたプリント基板
４４を置き、ラツク２２とバリコンドラム２７の
ギヤー部２８とをギヤー結合させる。その時、指
針２２ａが周波数の最大値をさすときはバリコン
２５の周波数を最大に、逆に指針２２ａを周波数
の最小値に指示させるときはバリコン２５の周波
数を最小にするように調整して置く。最後に裏キ
ヤビネツト３１を表キヤビネツト３０に固定し、
ボス４２と貫通穴４０と係合させる。中間ギヤー
３７はボス４２とボス４１によつて回転自在に保
持されているため安定して回転し、ラツク２２は
ガイドリブ２７ａでガイドされているため中間ギ
ヤー３７とラツク２２は安定してギヤー結合され
る。

以上のように本実施例によれば、チユーニング
ツマミ２１を回転操作させると、中間ギヤー３７
がチユーニングツマミ２１と同じ方向に回転し、
それがラツク２２に力が伝達され、バリコンドラ
ム２７に回転力が加わり、バリコンの周波数を変
化させる。又周波数表示としてラツク２２と一体
に設けられている指針２２ａが連結してバリコン
の周波数を表示することができる。

なお本実施例において貫通穴３３と貫通穴４０
は不貫通穴でもよい。

考案の効果 以上のように本考案は、バリコンの軸に固定さ
れたバリコンドラムと、上記バリコンドラムにギ
ヤー結合されているラツクと、上記ラツクとギヤ
ー結合されている中間ギヤーと、上記中間ギヤー
に一体に形成された内歯歯車とギヤー結合されて
いるチユーニングツマミと、上記中間ギヤーと上
記チユーニングツマミをおのおの回転自在に保持
するボスを有するシヤーシを設けることにより、
小さなスペースでチユーニングギヤー比を大きく
とることができ、安定したチユーニング操作がで
きる、これにより、チユーニング時の回転操作力
が小さく、バリコンの周波数の変化を小さくする
ことができ、チユーニング操作のしやすい、チユ
ーニング装置を構成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるチユーニン
グ装置の平面図、第２図、第３図、第４図は装置
の要部の断面図、第５図は同装置の組立斜視図、
第６図は従来のチユーニング装置の平面図、第７
図は同装置の要部の断面図である。 ２１……チユーニングツマミ、２２……ラツ
ク、２２ａ……指針、２４……シヤーシ、２５…
…バリコン、２７……バリコンドラム、３０……
表キヤビネツト、３１……裏キヤビネツト、３７
……中間ギヤー、３８……内歯歯車、４４……プ
リント基板、４６……目隠し部、４８……透明
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バリコンの軸に固定されたバリコンドラムと、
   上記バリコンドラムにギヤー結合されている可撓
   性のあるラツクと、上記ラツクとギヤー結合され
   ている中間ギヤーと、上記中間ギヤに一体に形成
   された内歯歯車とギヤー結合されるギヤーを設け
   たチユーニングツマミと、上記中間ギヤーを回転
   自在に保持する第１のボスと、上記チユーニング
   ツマミを回転自在に保持する第２のボスとを備え
   たことを特徴とするチユーニング装置。