JPH04246156A - 高強度、高耐食オーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents
高強度、高耐食オーステナイト系ステンレス鋼Info
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- JPH04246156A JPH04246156A JP9468691A JP9468691A JPH04246156A JP H04246156 A JPH04246156 A JP H04246156A JP 9468691 A JP9468691 A JP 9468691A JP 9468691 A JP9468691 A JP 9468691A JP H04246156 A JPH04246156 A JP H04246156A
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、300〜500℃の低
温焼鈍時の耐テンパーカラー性に優れ、さらに高強度高
耐食性を有するオーステナイト系ステンレス鋼に関する
。
温焼鈍時の耐テンパーカラー性に優れ、さらに高強度高
耐食性を有するオーステナイト系ステンレス鋼に関する
。
【0002】
【従来の技術】従来、耐食性と高強度を必要とするばね
材料として、SUS301やSUS304に代表される
加工硬化型オーステナイト系ステンレス鋼が使用されて
きた。しかしながら、これらの鋼は冷間加工に加えて時
効処理を施してもビッカース硬さHVが、せいぜい50
0〜550程度であり、高強度化を図るにも限界がある
。
材料として、SUS301やSUS304に代表される
加工硬化型オーステナイト系ステンレス鋼が使用されて
きた。しかしながら、これらの鋼は冷間加工に加えて時
効処理を施してもビッカース硬さHVが、せいぜい50
0〜550程度であり、高強度化を図るにも限界がある
。
【0003】また、耐食性については、発錆の問題があ
り、用途によってはSUS304でも不十分な場合があ
り、用途が限定されていた。
り、用途によってはSUS304でも不十分な場合があ
り、用途が限定されていた。
【0004】さらに、これらの加工硬化型ステンレス鋼
は、ばね材としての特性を向上するために冷間圧延後時
効処理を施した場合、材料表面にテンパーカラーと称さ
れる茶褐色の酸化皮膜が形成され、その結果、外観を損
なってしまう。
は、ばね材としての特性を向上するために冷間圧延後時
効処理を施した場合、材料表面にテンパーカラーと称さ
れる茶褐色の酸化皮膜が形成され、その結果、外観を損
なってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来鋼種特
にSUS301よりも高強度で、なおかつ耐食性、耐テ
ンパーカラー性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼
を提供することを目的とする。
にSUS301よりも高強度で、なおかつ耐食性、耐テ
ンパーカラー性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、オーステ
ナイト系ステンレス鋼の合金組成と強度、耐食性、ばね
性および耐テンパーカラー性との関係を種々研究した。 その結果、Siはオーステナイト相の安定度を低下させ
、冷間加工の際の加工誘起マルテンサイト相の生成を促
進させることにより、高強度化に寄与すると共に、耐テ
ンパーカラー性を向上させることを見いだした。さらに
Moと複合添加することにより、耐食性も著しく向上す
ることを知見し本発明に至った。
ナイト系ステンレス鋼の合金組成と強度、耐食性、ばね
性および耐テンパーカラー性との関係を種々研究した。 その結果、Siはオーステナイト相の安定度を低下させ
、冷間加工の際の加工誘起マルテンサイト相の生成を促
進させることにより、高強度化に寄与すると共に、耐テ
ンパーカラー性を向上させることを見いだした。さらに
Moと複合添加することにより、耐食性も著しく向上す
ることを知見し本発明に至った。
【0007】
eおよび不可避不純物からなることを特徴とする耐テン
パーカラー、高強度、高耐食オーステナイト系ステンレ
ス鋼にある。
パーカラー、高強度、高耐食オーステナイト系ステンレ
ス鋼にある。
【0008】
【作用】以下、本発明の特徴をその作用と共に具体的に
説明する。まず、本発明鋼で、必須成分を限定した理由
は以下のとおりである。
説明する。まず、本発明鋼で、必須成分を限定した理由
は以下のとおりである。
【0009】C:Cはオーステナイト生成元素であり、
オーステナイト相の安定化の働きを有するが、他方、冷
間加工で誘発されたマルテンサイト相の強化に極めて有
効である。しかしながら、その含有量が0.15%を越
えると、結晶粒界に炭化物が析出し易くなり、その結果
耐食性や加工性の劣化を生じる。従って、Cは0.15
%以下とした。
オーステナイト相の安定化の働きを有するが、他方、冷
間加工で誘発されたマルテンサイト相の強化に極めて有
効である。しかしながら、その含有量が0.15%を越
えると、結晶粒界に炭化物が析出し易くなり、その結果
耐食性や加工性の劣化を生じる。従って、Cは0.15
%以下とした。
【0010】Si:Siは本発明鋼の特徴である耐テン
パーカラー性、高強度、高耐食を実現させるのに必須の
元素である。これらの特性を発揮させるには、Siは3
.0%以上必要である。しかし、4.5%を越えた過剰
添加は、オーステナイト組織安定化に不利であり、また
、熱間加工性を害する他、シグマ相生成傾向を助長し好
ましくないので、その上限を4.5%とした。
パーカラー性、高強度、高耐食を実現させるのに必須の
元素である。これらの特性を発揮させるには、Siは3
.0%以上必要である。しかし、4.5%を越えた過剰
添加は、オーステナイト組織安定化に不利であり、また
、熱間加工性を害する他、シグマ相生成傾向を助長し好
ましくないので、その上限を4.5%とした。
【0011】Mn:Mnはオーステナイト生成元素であ
り、オーステナイト組織安定化に有効である。しかしな
がら、Mnは2.0%を越えて含有させると、冷間圧延
による加工誘起マルテンサイト変態を抑制するので、上
限を2.0%とした。
り、オーステナイト組織安定化に有効である。しかしな
がら、Mnは2.0%を越えて含有させると、冷間圧延
による加工誘起マルテンサイト変態を抑制するので、上
限を2.0%とした。
【0012】P:Pは0.04%を越えると耐食性や熱
間加工性を劣化させるので、その上限を0.04%とし
た。
間加工性を劣化させるので、その上限を0.04%とし
た。
【0013】S:Sは0.03%を越えると介在物が増
加し、また耐発錆性の低下をもたらす他、熱間加工に際
して割れ感受性を著しく高めるので、その上限を0.0
3%とした。
加し、また耐発錆性の低下をもたらす他、熱間加工に際
して割れ感受性を著しく高めるので、その上限を0.0
3%とした。
【0014】Cr:Crはステンレス鋼の基本成分であ
り良好な耐食性を得るためには13.0%以上の添加が
必要である。しかし、Crはフェライト生成元素であり
Siの高い本発明鋼において、17.0%を越えると熱
間加工性の低下をもたらし好ましくない。従ってCrの
上限を17.0%、下限を13.0%とした。
り良好な耐食性を得るためには13.0%以上の添加が
必要である。しかし、Crはフェライト生成元素であり
Siの高い本発明鋼において、17.0%を越えると熱
間加工性の低下をもたらし好ましくない。従ってCrの
上限を17.0%、下限を13.0%とした。
【0015】Ni:Niはオーステナイト生成元素の代
表的元素であり、オーステナイト組織の安定化、また良
好な熱間加工性や冷間成形性を得るために最低6.0%
以上が必要である。しかしながら、8.0%を越えた過
剰添加は、冷間圧延による加工誘起マルテンサイト変態
を抑制する。従って、Ni添加量の上限を8.0%、下
限を6.0%とした。
表的元素であり、オーステナイト組織の安定化、また良
好な熱間加工性や冷間成形性を得るために最低6.0%
以上が必要である。しかしながら、8.0%を越えた過
剰添加は、冷間圧延による加工誘起マルテンサイト変態
を抑制する。従って、Ni添加量の上限を8.0%、下
限を6.0%とした。
【0016】N:NはCと同様、固溶強化に寄与するが
0.1%を越えるとブローホールを生成し健全な鋼塊が
得られなくなるので、0.1%を上限とした。
0.1%を越えるとブローホールを生成し健全な鋼塊が
得られなくなるので、0.1%を上限とした。
【0017】Mo:Moは耐食性の向上に有効であるが
、その効果を十分発揮させるためには、少なくとも0.
8%以上が必要である。また2.0%を越えて含有させ
ると多量のデルタフェライトを生成し熱間加工性が低下
する。従ってMo添加量の上限を2.0%とし、下限を
0.8%とした。
、その効果を十分発揮させるためには、少なくとも0.
8%以上が必要である。また2.0%を越えて含有させ
ると多量のデルタフェライトを生成し熱間加工性が低下
する。従ってMo添加量の上限を2.0%とし、下限を
0.8%とした。
【0018】
【実施例】表1に、本発明鋼(No.1〜No.5)お
よび比較鋼(No.6〜No.11)の各成分を示す。 No.6はSiの過剰添加材、No.7はNiの過剰添
加材、No.8はNiの添加不足材である。No.9、
10、11は比較鋼で、各々SUS301、SUS30
4及びSUS316である。これら供試材は、いずれも
高周波溶解による5Kg鋼塊を熱間圧延により板厚2m
mとし、これを1050℃で焼鈍後、最高50%まで冷
間圧延したものを加工硬化試験に供した。また、冷間圧
延により板厚0.5mmとしたもの、及びこれを105
0℃で焼鈍したものを各種確性試験に供した。結果は以
下のとおりであった。
よび比較鋼(No.6〜No.11)の各成分を示す。 No.6はSiの過剰添加材、No.7はNiの過剰添
加材、No.8はNiの添加不足材である。No.9、
10、11は比較鋼で、各々SUS301、SUS30
4及びSUS316である。これら供試材は、いずれも
高周波溶解による5Kg鋼塊を熱間圧延により板厚2m
mとし、これを1050℃で焼鈍後、最高50%まで冷
間圧延したものを加工硬化試験に供した。また、冷間圧
延により板厚0.5mmとしたもの、及びこれを105
0℃で焼鈍したものを各種確性試験に供した。結果は以
下のとおりであった。
【0019】
【表1】
【0020】熱間加工性
各試料鋼塊を1200℃に所定時間加熱後、試験用の4
High圧延機により、熱間圧延により2mmとした。 結果を表2に示す。Si過剰添加鋼である比較鋼No.
6およびNi添加不足のNo.8を除いて良好な圧延結
果を示した。
High圧延機により、熱間圧延により2mmとした。 結果を表2に示す。Si過剰添加鋼である比較鋼No.
6およびNi添加不足のNo.8を除いて良好な圧延結
果を示した。
【0021】
【表2】
【0022】機械的性質
本発明鋼の代表例として試料No.2およびNo.3に
ついて表3及び図1に示す。本発明鋼はSUS301よ
り高い加工硬化性と高強度を示した。また、Ni量が、
8%を越えると加工硬化性が不足し、高強度が得られな
い。
ついて表3及び図1に示す。本発明鋼はSUS301よ
り高い加工硬化性と高強度を示した。また、Ni量が、
8%を越えると加工硬化性が不足し、高強度が得られな
い。
【0023】
【表3】
【0024】耐食性
試料No.2およびNo.3について耐食性試験を行い
、SUS304より優れた耐食性を示した。
、SUS304より優れた耐食性を示した。
【0025】耐テンパーカラ性
試料No.2およびNo.3について低温焼鈍を行い、
耐テンパーカラー性を評価した。酸化による発色はほと
んど認められず、良好な性質を示した。
耐テンパーカラー性を評価した。酸化による発色はほと
んど認められず、良好な性質を示した。
【0026】ばね性(図2、図3)
低温焼鈍により、ばね限界値Kbおよびビッカース硬度
HVは大幅に向する。450℃、30分加熱処理により
、No.2およびNo.3の試料においてKb=175
Kg/mm2、HV=710に達する。
HVは大幅に向する。450℃、30分加熱処理により
、No.2およびNo.3の試料においてKb=175
Kg/mm2、HV=710に達する。
【0027】
【発明の効果】本発明は、SUS301よりも高強度で
、なおかつSUS304より耐食性にすぐれ、しかも耐
テンパーカラー性を有するオーステナイト系ステンレス
鋼を実現させたものである。各種薄板ばね、刃物、カッ
ター芯材などに使用される高強度、高耐食、ならびに耐
テンパーカラー性を有するステンレス鋼材を提供するも
のとして、その工業的価値は極めて高い。
、なおかつSUS304より耐食性にすぐれ、しかも耐
テンパーカラー性を有するオーステナイト系ステンレス
鋼を実現させたものである。各種薄板ばね、刃物、カッ
ター芯材などに使用される高強度、高耐食、ならびに耐
テンパーカラー性を有するステンレス鋼材を提供するも
のとして、その工業的価値は極めて高い。
【図1】本発明鋼の硬度と圧下率の関係を示す図である
。
。
【図2】本発明鋼の時効温度とKb値の関係を示す図で
ある。
ある。
【図3】本発明鋼の硬度と時効温度の関係を示す図であ
る。
る。
【符合の説明】 なし
Claims (1)
- eおよび不可避不純物からなることを特徴とする耐テン
パーカラー、高強度、高耐食オーステナイト系ステンレ
ス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3094686A JPH0726181B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 高強度、高耐食オーステナイト系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3094686A JPH0726181B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 高強度、高耐食オーステナイト系ステンレス鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04246156A true JPH04246156A (ja) | 1992-09-02 |
JPH0726181B2 JPH0726181B2 (ja) | 1995-03-22 |
Family
ID=14117086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3094686A Expired - Lifetime JPH0726181B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 高強度、高耐食オーステナイト系ステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0726181B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07188867A (ja) * | 1993-12-28 | 1995-07-25 | Nippon Metal Ind Co Ltd | 自動車アンテナ用材とその製法 |
CN103820723A (zh) * | 2014-01-09 | 2014-05-28 | 马鞍山市恒毅机械制造有限公司 | 一种刀具用不锈钢材料及其制备方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62156253A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-11 | Nippon Kinzoku Kogyo Kk | テンパ−カラ−着色が少ないステンレス鋼 |
-
1991
- 1991-01-30 JP JP3094686A patent/JPH0726181B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62156253A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-11 | Nippon Kinzoku Kogyo Kk | テンパ−カラ−着色が少ないステンレス鋼 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07188867A (ja) * | 1993-12-28 | 1995-07-25 | Nippon Metal Ind Co Ltd | 自動車アンテナ用材とその製法 |
CN103820723A (zh) * | 2014-01-09 | 2014-05-28 | 马鞍山市恒毅机械制造有限公司 | 一种刀具用不锈钢材料及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0726181B2 (ja) | 1995-03-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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