JPH04246144A - 耐食性および延性に優れたニッケル−ケイ素系金属間化合物材料 - Google Patents

耐食性および延性に優れたニッケル−ケイ素系金属間化合物材料

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JPH04246144A
JPH04246144A JP1089991A JP1089991A JPH04246144A JP H04246144 A JPH04246144 A JP H04246144A JP 1089991 A JP1089991 A JP 1089991A JP 1089991 A JP1089991 A JP 1089991A JP H04246144 A JPH04246144 A JP H04246144A
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JP
Japan
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ductility
sulfuric acid
weight
corrosion resistance
material excellent
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Withdrawn
Application number
JP1089991A
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English (en)
Inventor
Sachiko Yamazaki
幸子 山崎
Soji Hasegawa
宗司 長谷川
Seiya Wada
和田 征也
Takayuki Takasugi
隆幸 高杉
Osamu Izumi
和泉 修
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Nippon Stainless Steel Co Ltd
Original Assignee
Nippon Stainless Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食性および延性に優
れたNi3(Si,Ti)基材料、特に耐硫酸性に優れ
るとともに延性を備えたNi3(Si,Ti)基材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】硫酸を取り扱う諸工業、また副産物とし
て硫酸を製造する産業分野においては、各種装置、タン
ク、配管等の硫酸による腐食の問題が操業上重要な問題
となっている。
【0003】特に、その腐食挙動は硫酸の濃度によって
全く異なり、硫酸濃度90%という高濃度硫酸中で耐食
性ある材料でも50%未満という希硫酸中では著しく腐
食が進行してしまうという例もある。一般には硫酸濃度
50〜70%の沸騰硫酸がもっとも腐食性が強いと言わ
れている。
【0004】現状では、硫酸濃度が50〜70%の高温
硫酸下で耐食性、加工性、安全性などの諸性質を満足す
る金属材料は存在しないため、一般に耐火物の採用が余
儀なくされている。しかし、耐火物は硫酸中への異物混
入という問題を有しており、純度を要求される硫酸精製
装置の構造用材料として耐硫酸性金属材料の開発が強く
望まれてきた。
【0005】ところで、最近、特異な性質を持った金属
間化合物を基とする金属材料が注目され、その中には良
好な耐食性を示すものも知られている。そして、これま
でにも種々の金属間化合物系材料の研究が行われてきた
が、未だ広範に実用化し得る材料は見出されていない。
【0006】例えば、特公昭42−5523号公報には
Si:7〜12%、(Si+0.5Ti):9.5〜1
2.5%、Cu、Mo、W:5%以下、残部Niの耐硫
酸性Ni合金が開示されているが、そのときの硫酸濃度
は25%、75%、そして90%であって、最も腐食性
の強い濃度50〜70%の硫酸に対する抵抗性は不明で
ある。
【0007】また、Br.Corros. J.,19
70, Vol.5 March の論文(W.Bar
ker et. al.)の第82頁のFig.8, 
9には、Ni−Si−Ti−Cu合金の機械的特性と沸
騰硫酸液中での耐硫酸性との評価が行われているが、特
にFig.9 で明らかにされているように、耐硫酸性
は硫酸濃度50〜70%の範囲で著しく劣化している。 このときの合金組成はNi−9.6 %Si−2.8 
%Ti−3.1 %Cuである。
【0008】しかも、これら従来の材料は延性が十分で
ないため信頼性のある材料として重要部材に使用するに
はまだ不十分である。耐硫酸性ばかりでなく、延性およ
び加工性に優れた安価な材料の出現が求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
耐硫酸性、特に硫酸濃度50〜70%での耐硫酸性、延
性、経済性、安全性に優れた金属間化合物基材料を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】LI2型金属間化合物で
あるNi3Si に置換元素Tiを含有させたNi3(
Si,Ti)は広い温度域にわたって優れた強度特性を
示すばかりでなく、優れた耐酸化性をも示し、耐熱材料
として非常に望ましい特性を持つ。そこで本発明者らは
このNi3(Si,Ti)が多くのSiを含むことに着
目し、かかる材料を耐硫酸性材料としても適用すべく種
々実験を重ねた結果、次のような知見を得て、本発明を
完成した。
【0011】■Ni3(Si,Ti)の耐硫酸性はハス
テロイDには及ばないが、良好な耐硫酸性を示し、ハス
テロイDより優れた延性を持つ。 ■このNi3(Si,Ti)に適量のCuおよび必要に
応じさらにHf、Zr、Moを添加することによって耐
硫酸性が更に向上し、同時に常温から高温にいたるまで
延性が保たれる。 特に一般の耐食性はハステロイDより優れ、In 50
4と同等かそれ以上である。 ■B 添加により延性が改善され、特にTi5% 以上
を含有する場合にはその改善効果が顕著である。 ■通常用いられているハステロイD、In 504は常
温延性はほとんどなく、構造材料として信頼性に欠ける
が、上述の組成のものは高温延性も良好なので鋳造時の
割れの問題も効果的に解決される。
【0012】ここに、本発明の要旨とするところは、S
i: 4.5〜10.0重量%、Ti: 5 〜11重
量%、Cu: 1〜3 重量%、B : 10〜100
 ppm 、および残部実質的にNiから成る耐食性お
よび延性に優れたNi3(Si,Ti)基材料である。
【0013】本発明の好適態様にあっては、上記Ni3
(Si,Ti)基材料は、さらに、 Zr: 0.5 〜1.0 重量%、Hf: 0.5 
〜1.5重量%、およびMo: 0.5 〜1.0 重
量%の一種または二種以上を含有してもよい。
【0014】
【作用】次に、本発明において組成を上述のように限定
した理由について説明する。以下、特にことわらない限
り、組成は重量%で示すものとする。
【0015】Si (珪素):Siは良好な耐硫酸性を
保持するうえで重要な元素であるが、Si含有量が高く
なると常温延性が低下する。そのためSi含有量は4.
5 〜10.0重量%とした。好ましくは、5〜8重量
%である。
【0016】Ti (チタン):Tiは常温延性を改善
する点で重要な元素であるが、5重量%未満では延性を
改善する効果がないので、下限を5重量%とした。特に
Ti5重量%以上とすることによってBの添加による更
なる延性の改善効果が顕著である。しかし、Ti含有量
が多くなり過ぎると、耐硫酸性を低下させ、またTiは
高価な元素であるので上限を11重量%とした。好まし
くは、5〜8重量%である。
【0017】Cu (銅):Cu は耐硫酸性を改善す
る最も重要な元素であって、1.0 重量%未満では効
果が少ないので、下限を1.0 重量%とした。しかし
、3重量%を超えて添加すると粒界に異相が析出し、逆
に耐硫酸性を低下させるので、上限を3重量%とした。 また、Cu添加は常温延性の改善にも有効である。
【0018】B (ボロン):Bは、Tiとの共存下で
みられるすぐれた延性改善効果を利用するために添加す
るのであって、10〜100ppm の範囲内の添加で
その効果が発揮される。B添加による延性改善の機構に
ついては、B元素が結晶粒界に高濃度に偏析することに
よりその結晶粒界の結合強度をTi元素と共に高めるこ
とによって延性改善が発揮されるものと考えている。
【0019】Hf、Zr、Mo( ハフニウム、ジルコ
ニウム、モリブデン):Hf、ZrおよびMoは、任意
添加成分であって、そのうち少なくとも1種の添加で高
温延性を改善する。そのような効果を発揮させるにはそ
れぞれ0.5 重量%以上添加することが必要である。 しかし、Zr:1.0重量%、Hf: 1.5 重量%
およびMo:1.0重量%をそれぞれ超えて添加すると
、耐硫酸性が低下する。
【0020】本発明にかかる合金は、その製造方法によ
っては制限されないが、一般には、上述のような合金組
成に調製された材料を不活性雰囲気内で溶解し、鋳造し
てから均質化熱処理および規則化熱処理を行うことで、
Ni3(Si,Ti)基の金属間化合物合金を製造する
。なお、熱処理自体は公知の内容であってそれに準じて
処理すればよい。
【0021】特に、本発明にかかる合金組成は高温延性
が良好であるため、鋳込み割れは見られず、健全な鋳肌
を有する。次に、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明する。
【0022】
【実施例】各試料はアルゴンアーク溶解によって溶解し
、適宜形状に鋳込む。得られた鋳塊に1323°K で
24時間の均質化熱処理を施してから、更に1173°
K で24時間の規則化熱処理を施した。得られた供試
材から試験片を切り出し、硫酸腐食試験および引張試験
に供した。各供試材の組成は表1にまとめて示す。
【0023】一方、比較材としては耐硫酸材料として現
在使用されているハステロイDおよびIn 504をも
同様にアルゴンアーク溶解法で溶製し、各供試材を得、
同様の硫酸腐食試験に供した。硫酸腐食試験は60%H
2SO4 の90℃溶液に24時間浸漬することによっ
て行い、そのときの腐食度(g/m2hr)を求めて耐
硫酸性を評価した。結果は同じく表1にまとめて示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示す結果からも分かるように、本発
明によるNi3(Si,Ti)基材料の耐硫酸性はIn
 504と同等であって、ハステロイD よりは優れて
いる。また延性についてはIn 504およびハステロ
イD のいずれよりもはるかに優れている。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、耐硫酸性の優れた材料が提供されるため、耐火物で
従来構成していた装置類を金属材料で構成することがで
き、しかもかなりの延性を有することから、その適用範
囲も大幅に拡大され、当業界に大きな寄与をするもので
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si: 4.5 〜10.0重量%、 Ti: 5〜1
    1重量%、Cu: 1 〜3 重量%、B: 10〜1
    00 ppm 、および残部実質的にNiから成る耐食
    性および延性に優れたNi3(Si,Ti)基材料。
  2. 【請求項2】さらに、 Zr: 0.5 〜1.0 重量%、Hf: 0.5 
    〜1.5重量%、およびMo: 0.5 〜1.0 重
    量%の一種または二種以上を含有する請求項1記載の耐
    食性および延性に優れたNi3(Si,Ti)基材料。
JP1089991A 1991-01-31 1991-01-31 耐食性および延性に優れたニッケル−ケイ素系金属間化合物材料 Withdrawn JPH04246144A (ja)

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