JPH04246144A - 耐食性および延性に優れたニッケル−ケイ素系金属間化合物材料 - Google Patents
耐食性および延性に優れたニッケル−ケイ素系金属間化合物材料Info
- Publication number
- JPH04246144A JPH04246144A JP1089991A JP1089991A JPH04246144A JP H04246144 A JPH04246144 A JP H04246144A JP 1089991 A JP1089991 A JP 1089991A JP 1089991 A JP1089991 A JP 1089991A JP H04246144 A JPH04246144 A JP H04246144A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ductility
- sulfuric acid
- weight
- corrosion resistance
- material excellent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- 239000000463 material Substances 0.000 title claims abstract description 25
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 title claims abstract description 18
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 title claims abstract description 18
- 229910000765 intermetallic Inorganic materials 0.000 title abstract description 6
- PEUPIGGLJVUNEU-UHFFFAOYSA-N nickel silicon Chemical compound [Si].[Ni] PEUPIGGLJVUNEU-UHFFFAOYSA-N 0.000 title 1
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 claims abstract description 16
- 229910052719 titanium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 16
- QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N Sulfuric acid Chemical compound OS(O)(=O)=O QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract description 84
- 239000000203 mixture Substances 0.000 abstract description 9
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 abstract description 8
- 239000000956 alloy Substances 0.000 abstract description 8
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 abstract description 7
- XKRFYHLGVUSROY-UHFFFAOYSA-N Argon Chemical compound [Ar] XKRFYHLGVUSROY-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract description 6
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 abstract description 6
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 abstract description 5
- 229910052735 hafnium Inorganic materials 0.000 abstract description 5
- 229910052726 zirconium Inorganic materials 0.000 abstract description 5
- 229910052786 argon Inorganic materials 0.000 abstract description 3
- 238000002844 melting Methods 0.000 abstract description 3
- 230000008018 melting Effects 0.000 abstract description 3
- 229910052796 boron Inorganic materials 0.000 abstract description 2
- 229910018098 Ni-Si Inorganic materials 0.000 abstract 1
- 229910018529 Ni—Si Inorganic materials 0.000 abstract 1
- 239000010936 titanium Substances 0.000 description 20
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 8
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 8
- 229910000856 hastalloy Inorganic materials 0.000 description 7
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 4
- 239000007769 metal material Substances 0.000 description 4
- 239000000523 sample Substances 0.000 description 4
- 238000005266 casting Methods 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 239000011819 refractory material Substances 0.000 description 3
- 238000009835 boiling Methods 0.000 description 2
- 238000000265 homogenisation Methods 0.000 description 2
- ZOXJGFHDIHLPTG-UHFFFAOYSA-N Boron Chemical compound [B] ZOXJGFHDIHLPTG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N Molybdenum Chemical compound [Mo] ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910000990 Ni alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910006747 Si—Ti—Cu Inorganic materials 0.000 description 1
- RTAQQCXQSZGOHL-UHFFFAOYSA-N Titanium Chemical compound [Ti] RTAQQCXQSZGOHL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- QCWXUUIWCKQGHC-UHFFFAOYSA-N Zirconium Chemical compound [Zr] QCWXUUIWCKQGHC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 1
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 description 1
- 239000006227 byproduct Substances 0.000 description 1
- 238000011109 contamination Methods 0.000 description 1
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- VBJZVLUMGGDVMO-UHFFFAOYSA-N hafnium atom Chemical compound [Hf] VBJZVLUMGGDVMO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000003779 heat-resistant material Substances 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 239000011733 molybdenum Substances 0.000 description 1
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 1
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 1
- 239000002244 precipitate Substances 0.000 description 1
- 238000000746 purification Methods 0.000 description 1
- 239000010703 silicon Substances 0.000 description 1
- 238000009864 tensile test Methods 0.000 description 1
- 229910052721 tungsten Inorganic materials 0.000 description 1
Landscapes
- Furnace Charging Or Discharging (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食性および延性に優
れたNi3(Si,Ti)基材料、特に耐硫酸性に優れ
るとともに延性を備えたNi3(Si,Ti)基材料に
関する。
れたNi3(Si,Ti)基材料、特に耐硫酸性に優れ
るとともに延性を備えたNi3(Si,Ti)基材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】硫酸を取り扱う諸工業、また副産物とし
て硫酸を製造する産業分野においては、各種装置、タン
ク、配管等の硫酸による腐食の問題が操業上重要な問題
となっている。
て硫酸を製造する産業分野においては、各種装置、タン
ク、配管等の硫酸による腐食の問題が操業上重要な問題
となっている。
【0003】特に、その腐食挙動は硫酸の濃度によって
全く異なり、硫酸濃度90%という高濃度硫酸中で耐食
性ある材料でも50%未満という希硫酸中では著しく腐
食が進行してしまうという例もある。一般には硫酸濃度
50〜70%の沸騰硫酸がもっとも腐食性が強いと言わ
れている。
全く異なり、硫酸濃度90%という高濃度硫酸中で耐食
性ある材料でも50%未満という希硫酸中では著しく腐
食が進行してしまうという例もある。一般には硫酸濃度
50〜70%の沸騰硫酸がもっとも腐食性が強いと言わ
れている。
【0004】現状では、硫酸濃度が50〜70%の高温
硫酸下で耐食性、加工性、安全性などの諸性質を満足す
る金属材料は存在しないため、一般に耐火物の採用が余
儀なくされている。しかし、耐火物は硫酸中への異物混
入という問題を有しており、純度を要求される硫酸精製
装置の構造用材料として耐硫酸性金属材料の開発が強く
望まれてきた。
硫酸下で耐食性、加工性、安全性などの諸性質を満足す
る金属材料は存在しないため、一般に耐火物の採用が余
儀なくされている。しかし、耐火物は硫酸中への異物混
入という問題を有しており、純度を要求される硫酸精製
装置の構造用材料として耐硫酸性金属材料の開発が強く
望まれてきた。
【0005】ところで、最近、特異な性質を持った金属
間化合物を基とする金属材料が注目され、その中には良
好な耐食性を示すものも知られている。そして、これま
でにも種々の金属間化合物系材料の研究が行われてきた
が、未だ広範に実用化し得る材料は見出されていない。
間化合物を基とする金属材料が注目され、その中には良
好な耐食性を示すものも知られている。そして、これま
でにも種々の金属間化合物系材料の研究が行われてきた
が、未だ広範に実用化し得る材料は見出されていない。
【0006】例えば、特公昭42−5523号公報には
Si:7〜12%、(Si+0.5Ti):9.5〜1
2.5%、Cu、Mo、W:5%以下、残部Niの耐硫
酸性Ni合金が開示されているが、そのときの硫酸濃度
は25%、75%、そして90%であって、最も腐食性
の強い濃度50〜70%の硫酸に対する抵抗性は不明で
ある。
Si:7〜12%、(Si+0.5Ti):9.5〜1
2.5%、Cu、Mo、W:5%以下、残部Niの耐硫
酸性Ni合金が開示されているが、そのときの硫酸濃度
は25%、75%、そして90%であって、最も腐食性
の強い濃度50〜70%の硫酸に対する抵抗性は不明で
ある。
【0007】また、Br.Corros. J.,19
70, Vol.5 March の論文(W.Bar
ker et. al.)の第82頁のFig.8,
9には、Ni−Si−Ti−Cu合金の機械的特性と沸
騰硫酸液中での耐硫酸性との評価が行われているが、特
にFig.9 で明らかにされているように、耐硫酸性
は硫酸濃度50〜70%の範囲で著しく劣化している。 このときの合金組成はNi−9.6 %Si−2.8
%Ti−3.1 %Cuである。
70, Vol.5 March の論文(W.Bar
ker et. al.)の第82頁のFig.8,
9には、Ni−Si−Ti−Cu合金の機械的特性と沸
騰硫酸液中での耐硫酸性との評価が行われているが、特
にFig.9 で明らかにされているように、耐硫酸性
は硫酸濃度50〜70%の範囲で著しく劣化している。 このときの合金組成はNi−9.6 %Si−2.8
%Ti−3.1 %Cuである。
【0008】しかも、これら従来の材料は延性が十分で
ないため信頼性のある材料として重要部材に使用するに
はまだ不十分である。耐硫酸性ばかりでなく、延性およ
び加工性に優れた安価な材料の出現が求められている。
ないため信頼性のある材料として重要部材に使用するに
はまだ不十分である。耐硫酸性ばかりでなく、延性およ
び加工性に優れた安価な材料の出現が求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
耐硫酸性、特に硫酸濃度50〜70%での耐硫酸性、延
性、経済性、安全性に優れた金属間化合物基材料を提供
することを目的とする。
耐硫酸性、特に硫酸濃度50〜70%での耐硫酸性、延
性、経済性、安全性に優れた金属間化合物基材料を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】LI2型金属間化合物で
あるNi3Si に置換元素Tiを含有させたNi3(
Si,Ti)は広い温度域にわたって優れた強度特性を
示すばかりでなく、優れた耐酸化性をも示し、耐熱材料
として非常に望ましい特性を持つ。そこで本発明者らは
このNi3(Si,Ti)が多くのSiを含むことに着
目し、かかる材料を耐硫酸性材料としても適用すべく種
々実験を重ねた結果、次のような知見を得て、本発明を
完成した。
あるNi3Si に置換元素Tiを含有させたNi3(
Si,Ti)は広い温度域にわたって優れた強度特性を
示すばかりでなく、優れた耐酸化性をも示し、耐熱材料
として非常に望ましい特性を持つ。そこで本発明者らは
このNi3(Si,Ti)が多くのSiを含むことに着
目し、かかる材料を耐硫酸性材料としても適用すべく種
々実験を重ねた結果、次のような知見を得て、本発明を
完成した。
【0011】■Ni3(Si,Ti)の耐硫酸性はハス
テロイDには及ばないが、良好な耐硫酸性を示し、ハス
テロイDより優れた延性を持つ。 ■このNi3(Si,Ti)に適量のCuおよび必要に
応じさらにHf、Zr、Moを添加することによって耐
硫酸性が更に向上し、同時に常温から高温にいたるまで
延性が保たれる。 特に一般の耐食性はハステロイDより優れ、In 50
4と同等かそれ以上である。 ■B 添加により延性が改善され、特にTi5% 以上
を含有する場合にはその改善効果が顕著である。 ■通常用いられているハステロイD、In 504は常
温延性はほとんどなく、構造材料として信頼性に欠ける
が、上述の組成のものは高温延性も良好なので鋳造時の
割れの問題も効果的に解決される。
テロイDには及ばないが、良好な耐硫酸性を示し、ハス
テロイDより優れた延性を持つ。 ■このNi3(Si,Ti)に適量のCuおよび必要に
応じさらにHf、Zr、Moを添加することによって耐
硫酸性が更に向上し、同時に常温から高温にいたるまで
延性が保たれる。 特に一般の耐食性はハステロイDより優れ、In 50
4と同等かそれ以上である。 ■B 添加により延性が改善され、特にTi5% 以上
を含有する場合にはその改善効果が顕著である。 ■通常用いられているハステロイD、In 504は常
温延性はほとんどなく、構造材料として信頼性に欠ける
が、上述の組成のものは高温延性も良好なので鋳造時の
割れの問題も効果的に解決される。
【0012】ここに、本発明の要旨とするところは、S
i: 4.5〜10.0重量%、Ti: 5 〜11重
量%、Cu: 1〜3 重量%、B : 10〜100
ppm 、および残部実質的にNiから成る耐食性お
よび延性に優れたNi3(Si,Ti)基材料である。
i: 4.5〜10.0重量%、Ti: 5 〜11重
量%、Cu: 1〜3 重量%、B : 10〜100
ppm 、および残部実質的にNiから成る耐食性お
よび延性に優れたNi3(Si,Ti)基材料である。
【0013】本発明の好適態様にあっては、上記Ni3
(Si,Ti)基材料は、さらに、 Zr: 0.5 〜1.0 重量%、Hf: 0.5
〜1.5重量%、およびMo: 0.5 〜1.0 重
量%の一種または二種以上を含有してもよい。
(Si,Ti)基材料は、さらに、 Zr: 0.5 〜1.0 重量%、Hf: 0.5
〜1.5重量%、およびMo: 0.5 〜1.0 重
量%の一種または二種以上を含有してもよい。
【0014】
【作用】次に、本発明において組成を上述のように限定
した理由について説明する。以下、特にことわらない限
り、組成は重量%で示すものとする。
した理由について説明する。以下、特にことわらない限
り、組成は重量%で示すものとする。
【0015】Si (珪素):Siは良好な耐硫酸性を
保持するうえで重要な元素であるが、Si含有量が高く
なると常温延性が低下する。そのためSi含有量は4.
5 〜10.0重量%とした。好ましくは、5〜8重量
%である。
保持するうえで重要な元素であるが、Si含有量が高く
なると常温延性が低下する。そのためSi含有量は4.
5 〜10.0重量%とした。好ましくは、5〜8重量
%である。
【0016】Ti (チタン):Tiは常温延性を改善
する点で重要な元素であるが、5重量%未満では延性を
改善する効果がないので、下限を5重量%とした。特に
Ti5重量%以上とすることによってBの添加による更
なる延性の改善効果が顕著である。しかし、Ti含有量
が多くなり過ぎると、耐硫酸性を低下させ、またTiは
高価な元素であるので上限を11重量%とした。好まし
くは、5〜8重量%である。
する点で重要な元素であるが、5重量%未満では延性を
改善する効果がないので、下限を5重量%とした。特に
Ti5重量%以上とすることによってBの添加による更
なる延性の改善効果が顕著である。しかし、Ti含有量
が多くなり過ぎると、耐硫酸性を低下させ、またTiは
高価な元素であるので上限を11重量%とした。好まし
くは、5〜8重量%である。
【0017】Cu (銅):Cu は耐硫酸性を改善す
る最も重要な元素であって、1.0 重量%未満では効
果が少ないので、下限を1.0 重量%とした。しかし
、3重量%を超えて添加すると粒界に異相が析出し、逆
に耐硫酸性を低下させるので、上限を3重量%とした。 また、Cu添加は常温延性の改善にも有効である。
る最も重要な元素であって、1.0 重量%未満では効
果が少ないので、下限を1.0 重量%とした。しかし
、3重量%を超えて添加すると粒界に異相が析出し、逆
に耐硫酸性を低下させるので、上限を3重量%とした。 また、Cu添加は常温延性の改善にも有効である。
【0018】B (ボロン):Bは、Tiとの共存下で
みられるすぐれた延性改善効果を利用するために添加す
るのであって、10〜100ppm の範囲内の添加で
その効果が発揮される。B添加による延性改善の機構に
ついては、B元素が結晶粒界に高濃度に偏析することに
よりその結晶粒界の結合強度をTi元素と共に高めるこ
とによって延性改善が発揮されるものと考えている。
みられるすぐれた延性改善効果を利用するために添加す
るのであって、10〜100ppm の範囲内の添加で
その効果が発揮される。B添加による延性改善の機構に
ついては、B元素が結晶粒界に高濃度に偏析することに
よりその結晶粒界の結合強度をTi元素と共に高めるこ
とによって延性改善が発揮されるものと考えている。
【0019】Hf、Zr、Mo( ハフニウム、ジルコ
ニウム、モリブデン):Hf、ZrおよびMoは、任意
添加成分であって、そのうち少なくとも1種の添加で高
温延性を改善する。そのような効果を発揮させるにはそ
れぞれ0.5 重量%以上添加することが必要である。 しかし、Zr:1.0重量%、Hf: 1.5 重量%
およびMo:1.0重量%をそれぞれ超えて添加すると
、耐硫酸性が低下する。
ニウム、モリブデン):Hf、ZrおよびMoは、任意
添加成分であって、そのうち少なくとも1種の添加で高
温延性を改善する。そのような効果を発揮させるにはそ
れぞれ0.5 重量%以上添加することが必要である。 しかし、Zr:1.0重量%、Hf: 1.5 重量%
およびMo:1.0重量%をそれぞれ超えて添加すると
、耐硫酸性が低下する。
【0020】本発明にかかる合金は、その製造方法によ
っては制限されないが、一般には、上述のような合金組
成に調製された材料を不活性雰囲気内で溶解し、鋳造し
てから均質化熱処理および規則化熱処理を行うことで、
Ni3(Si,Ti)基の金属間化合物合金を製造する
。なお、熱処理自体は公知の内容であってそれに準じて
処理すればよい。
っては制限されないが、一般には、上述のような合金組
成に調製された材料を不活性雰囲気内で溶解し、鋳造し
てから均質化熱処理および規則化熱処理を行うことで、
Ni3(Si,Ti)基の金属間化合物合金を製造する
。なお、熱処理自体は公知の内容であってそれに準じて
処理すればよい。
【0021】特に、本発明にかかる合金組成は高温延性
が良好であるため、鋳込み割れは見られず、健全な鋳肌
を有する。次に、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明する。
が良好であるため、鋳込み割れは見られず、健全な鋳肌
を有する。次に、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明する。
【0022】
【実施例】各試料はアルゴンアーク溶解によって溶解し
、適宜形状に鋳込む。得られた鋳塊に1323°K で
24時間の均質化熱処理を施してから、更に1173°
K で24時間の規則化熱処理を施した。得られた供試
材から試験片を切り出し、硫酸腐食試験および引張試験
に供した。各供試材の組成は表1にまとめて示す。
、適宜形状に鋳込む。得られた鋳塊に1323°K で
24時間の均質化熱処理を施してから、更に1173°
K で24時間の規則化熱処理を施した。得られた供試
材から試験片を切り出し、硫酸腐食試験および引張試験
に供した。各供試材の組成は表1にまとめて示す。
【0023】一方、比較材としては耐硫酸材料として現
在使用されているハステロイDおよびIn 504をも
同様にアルゴンアーク溶解法で溶製し、各供試材を得、
同様の硫酸腐食試験に供した。硫酸腐食試験は60%H
2SO4 の90℃溶液に24時間浸漬することによっ
て行い、そのときの腐食度(g/m2hr)を求めて耐
硫酸性を評価した。結果は同じく表1にまとめて示す。
在使用されているハステロイDおよびIn 504をも
同様にアルゴンアーク溶解法で溶製し、各供試材を得、
同様の硫酸腐食試験に供した。硫酸腐食試験は60%H
2SO4 の90℃溶液に24時間浸漬することによっ
て行い、そのときの腐食度(g/m2hr)を求めて耐
硫酸性を評価した。結果は同じく表1にまとめて示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示す結果からも分かるように、本発
明によるNi3(Si,Ti)基材料の耐硫酸性はIn
504と同等であって、ハステロイD よりは優れて
いる。また延性についてはIn 504およびハステロ
イD のいずれよりもはるかに優れている。
明によるNi3(Si,Ti)基材料の耐硫酸性はIn
504と同等であって、ハステロイD よりは優れて
いる。また延性についてはIn 504およびハステロ
イD のいずれよりもはるかに優れている。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、耐硫酸性の優れた材料が提供されるため、耐火物で
従来構成していた装置類を金属材料で構成することがで
き、しかもかなりの延性を有することから、その適用範
囲も大幅に拡大され、当業界に大きな寄与をするもので
ある。
ば、耐硫酸性の優れた材料が提供されるため、耐火物で
従来構成していた装置類を金属材料で構成することがで
き、しかもかなりの延性を有することから、その適用範
囲も大幅に拡大され、当業界に大きな寄与をするもので
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 Si: 4.5 〜10.0重量%、 Ti: 5〜1
1重量%、Cu: 1 〜3 重量%、B: 10〜1
00 ppm 、および残部実質的にNiから成る耐食
性および延性に優れたNi3(Si,Ti)基材料。 - 【請求項2】さらに、 Zr: 0.5 〜1.0 重量%、Hf: 0.5
〜1.5重量%、およびMo: 0.5 〜1.0 重
量%の一種または二種以上を含有する請求項1記載の耐
食性および延性に優れたNi3(Si,Ti)基材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1089991A JPH04246144A (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | 耐食性および延性に優れたニッケル−ケイ素系金属間化合物材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1089991A JPH04246144A (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | 耐食性および延性に優れたニッケル−ケイ素系金属間化合物材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04246144A true JPH04246144A (ja) | 1992-09-02 |
Family
ID=11763149
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1089991A Withdrawn JPH04246144A (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | 耐食性および延性に優れたニッケル−ケイ素系金属間化合物材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04246144A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007084903A (ja) * | 2005-09-26 | 2007-04-05 | Osaka Industrial Promotion Organization | Ni3(Si,Ti)系箔及びその製造方法 |
JP2010031323A (ja) * | 2008-07-29 | 2010-02-12 | Osaka Prefecture Univ | ニッケル系金属間化合物、当該金属間化合物圧延箔および当該金属間化合物圧延板または箔の製造方法 |
WO2011030904A1 (ja) | 2009-09-14 | 2011-03-17 | 公立大学法人大阪府立大学 | Wが添加されたNi3(Si,Ti)系金属間化合物及びその製造方法 |
WO2011030905A1 (ja) | 2009-09-14 | 2011-03-17 | 公立大学法人大阪府立大学 | Taが添加されたNi3(Si,Ti)系金属間化合物 |
JP2014169485A (ja) * | 2013-03-04 | 2014-09-18 | Japan Steel Works Ltd:The | ニッケル系合金、鋳造材、熱間塑性加工材および熱間塑性加工材の製造方法 |
-
1991
- 1991-01-31 JP JP1089991A patent/JPH04246144A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007084903A (ja) * | 2005-09-26 | 2007-04-05 | Osaka Industrial Promotion Organization | Ni3(Si,Ti)系箔及びその製造方法 |
JP2010031323A (ja) * | 2008-07-29 | 2010-02-12 | Osaka Prefecture Univ | ニッケル系金属間化合物、当該金属間化合物圧延箔および当該金属間化合物圧延板または箔の製造方法 |
WO2011030904A1 (ja) | 2009-09-14 | 2011-03-17 | 公立大学法人大阪府立大学 | Wが添加されたNi3(Si,Ti)系金属間化合物及びその製造方法 |
WO2011030905A1 (ja) | 2009-09-14 | 2011-03-17 | 公立大学法人大阪府立大学 | Taが添加されたNi3(Si,Ti)系金属間化合物 |
KR20120051772A (ko) | 2009-09-14 | 2012-05-22 | 고리츠다이가쿠호징 오사카후리츠다이가쿠 | Ta가 첨가된 Ni3(Si,Ti)계 금속간 화합물 |
KR20120081597A (ko) | 2009-09-14 | 2012-07-19 | 고리츠다이가쿠호징 오사카후리츠다이가쿠 | W가 첨가된 Ni3(Si,Ti)계 금속간 화합물 및 그 제조방법 |
US9371574B2 (en) | 2009-09-14 | 2016-06-21 | Osaka Prefecture University Public Corporation | Ni3(Si, Ti)-based intermetallic compound to which W is added, and method for producing same |
US9447485B2 (en) | 2009-09-14 | 2016-09-20 | Osaka Prefecture University Public Corporation | Ni3(Si, Ti)-based intermetallic compound to which Ta is added |
JP2014169485A (ja) * | 2013-03-04 | 2014-09-18 | Japan Steel Works Ltd:The | ニッケル系合金、鋳造材、熱間塑性加工材および熱間塑性加工材の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2501275B2 (ja) | 導電性および強度を兼備した銅合金 | |
JPH04246144A (ja) | 耐食性および延性に優れたニッケル−ケイ素系金属間化合物材料 | |
JPS59145749A (ja) | 半導体機器のリ−ド材用銅合金 | |
JPS6239218B2 (ja) | ||
JPH0432140B2 (ja) | ||
JPH01272743A (ja) | 耐熱性に優れた高力アルミニウム合金 | |
JPH083667A (ja) | 耐食性に優れたNi基合金 | |
JPH05320794A (ja) | 耐食性及び延性に優れたNiの金属間化合物を基とする材料 | |
JPH04268037A (ja) | 耐クリ−プ性の優れたNi3(Si,Ti)基耐熱合金 | |
JPH032218B2 (ja) | ||
JPS63293130A (ja) | 半導体装置用Cu合金製リ−ドフレ−ム材 | |
JPH01165733A (ja) | 高強度高導電性銅合金 | |
JPH07316699A (ja) | 高硬度および高強度を有する耐食性窒化物分散型Ni基合金 | |
JPS6311643A (ja) | 耐熱性に優れた高力アルミ合金 | |
JP2971238B2 (ja) | 熱間加工性が優れた高力銅合金及びその製造方法 | |
JPH0253502B2 (ja) | ||
JPH083668A (ja) | 強度および耐食性に優れたNi基合金 | |
JPS6240337A (ja) | 高強度、高硬度、および高耐食性を有するNi―Cr―Mo系鋳造合金 | |
JPH07316700A (ja) | 高硬度および高強度を有する耐食性窒化物分散型Ni基合金 | |
JPH07316702A (ja) | 高耐摩耗性および高強度を有する耐食性窒化物分散型Ni基鋳造合金 | |
JPH07316703A (ja) | 高耐摩耗性および高強度を有する耐食性窒化物分散型Ni基鋳造合金 | |
JPS5983740A (ja) | 耐粒界腐食性にすぐれたNi基合金 | |
JPH04147935A (ja) | ろう付け性の良好な高強度Al合金 | |
JPH02111833A (ja) | リードフレーム用銅合金 | |
JPS6026636A (ja) | 耐応力腐食割れ性にすぐれた耐食性Ni基合金 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980514 |