JPH04242909A - トランス - Google Patents

トランス

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JPH04242909A
JPH04242909A JP68491A JP68491A JPH04242909A JP H04242909 A JPH04242909 A JP H04242909A JP 68491 A JP68491 A JP 68491A JP 68491 A JP68491 A JP 68491A JP H04242909 A JPH04242909 A JP H04242909A
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JP
Japan
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wound
foil
coil
winding
transformer
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JP68491A
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Takahiro Takahashi
孝弘 高橋
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばスイッチング電
源等に使用されるトランスに関し、特にノイズ発生を低
く抑えることができるトランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワイヤ状の線でなく、絶縁物のテープと
、金属箔(例えば銅箔)のテープを交互にコアに巻くこ
とでコイル部を形成するトランスがある。このようなコ
イルのことを一般に箔巻コイルと呼ぶが、高周波でかつ
比較的大きな電流を流すスイッチング電源には、この箔
巻コイルのトランス(以下、泊巻トランス)が、使用さ
れる。箔巻コイルは、渦電流損失を小さく抑えることが
できるからである。図6は従来の箔巻トランスの外観図
である。図7は図6の箔巻トランスのコイル部を図6に
示すA−Aで水平方向に輪切りにした断面図である(コ
アは中心コア部17のみ図示)。
【0003】図6においてコア11は、フェライトなど
で構成される鉄心であり、例えば2つのE型コア(図6
の例)を組み合わせて磁気回路を形成する。箔巻コイル
12は、例えば図6のようにコア11に巻装されるが、
図7に示す如くトランスを形成する1次巻線4と2次巻
線5とよりなる。なお図7では、各巻箔の間に設けられ
る絶縁テープの図示は省略してある。この様な箔巻トラ
ンスは、一般のトランスと同様、1次巻線4に流れる電
流によりコア11内に磁束が発生し、この磁束は2次巻
線5に電圧を誘起させる。
【0004】次に図5を参照して本明細書で論じるトラ
ンスが用いられるスイッチング電源を説明する。同図に
おいて、スイッチング電源10は、1次側回路2と、ト
ランスTと、2次側回路3により構成される。
【0005】1次側回路2には、例えば、端子P1,P
2間に加えられる交流電圧を受けるノイズフィルタと、
このノイズフィルタを通過した交流電圧を整流平滑しこ
の平滑電圧をトランスTの1次巻線4に加える回路と、
トランスの1次巻線4へ直列に接続されこれに流れる電
流をオン・オフするスイッチング素子とが内蔵される。
【0006】2次側回路3には、トランスTの2次巻線
5に誘起される電圧を整流平滑して端子P3,P4から
直流電圧を出力する手段と、この出力電圧を分圧した電
圧と設定電圧とを比較しこの差が0となるように1次側
回路2の前記スイッチング素子のオン・オフを制御する
コントローラなどが内蔵される。従って、スイッチング
電源10の出力端子P3,P4から設定電圧に応じた直
流電圧が出力される。
【0007】図5の交流電源1には、通常、商用電源が
用いられる。このような通常のスイッチング電源におい
ては、トランスTで1次側(高電圧側:例えば100 
V )と2次側(低電圧側:例えば、5 V )を絶縁
しているので、理想的には2次側回路3に高電圧が出現
することはない。しかし、実際のトランスTの1次・2
次間には容量Ccが存在し、高周波信号に関して見ると
、2次側回路3にも高電圧の出現する場合がある。一般
に、交流電源1の一方のラインは、図5の如く接地され
ているので、高電圧が発生している2次側回路3に使用
者が触れると、アースを通して使用者に電流が流れて感
電する。この感電を防ぐため、図5の如く例えば高周波
領域で低インピーダンスとなるZ1,Z2を接続し、こ
れを例えば接地する。このようにすることで、2次側回
路2を強制的に低電圧としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし図7に示す様な
巻き方の従来トランスは、1次巻線4と2次巻線5の間
に大きなノイズ源VN (図5参照)が形成され、これ
による電流が、図5に示すようにコモンモードノイズ電
流i1となって交流電源1側に流出し、交流電源1に接
続される他の電子機器(図示せず)に悪影響を与える課
題がある。
【0009】図7の巻き方では、大きなノイズ源VN 
が形成される理由を図7を参照して説明する。従来のト
ランスは、図7に示す如く、例えば1次巻線4を中心コ
ア17の周囲に巻装する。そしてこの1次巻線4の外側
に2次巻線5を巻く。ここで、従来の巻き方は、図7の
ように1次巻線4と、2次巻線5の巻いて行く方向が同
じであった。図7の例では1次巻線4も2次巻線5も反
時計回りである。
【0010】このように1次巻線4と2次巻線5を同一
方向に巻装したトランスをスイッチング電源に用いる場
合、1次巻線4の巻き始め端部51と巻き終わり端部5
2と、2次巻線5の巻き始め端部61と巻き終わり端部
62における電気回路上での極性は、図7に示した組み
合わせとなる。即ち、点51は、1次巻線のコールド・
エンド(COLD−END)、点52は1次巻線のホッ
ト・エンド(HOT−END) 、点61は2次巻線の
コールド・エンド、点62は2次巻線のホット・エンド
となる。
【0011】コールド・エンドとは、交流的に電位の低
い終端のことを言う。本明細書では、スイッチング電源
のG端子(図5参照)を基準電位(0v)に見て、この
基準電位からの電圧で判断する。ホット・エンドとは、
交流的に電位の高い終端のことを言う。
【0012】図5で説明すれば、トランスTの2次巻線
5の一端61は、インピーダンスZ2を介してG端子に
接続される。Z2は、既述したように高周波領域では低
インピーダンスとなるので、ほぼG端子の電位と同じに
なる。 従ってこの終端61は、コールド・エンドである。一方
、トランスTの2次巻線5の他端62は、G端子に対し
交流的にも高い電位にあるのでホット・エンドである。
【0013】そして図7の如く、1次巻線4の巻終わり
の巻箔と、2次巻線5の巻初めの巻箔は、対向すること
になる。ここで点52は、1次巻線4のホット・エンド
であり、隣接する点61は2次巻線5のコールド・エン
ドである。従って、点52と点61の電位差は、このト
ランスTで最大なものであるため、点52と点61の間
の容量を通して大きなノイズ電流が流れる。また、点5
2と点61の間の電流だけでなく、対向する巻箔面上の
その他の点でも、図7の巻き方では、大きなノイズ電流
が流れる。例えば図7に示す2点において、一方の電位
はeAボルトであり、他方の電位はeaボルトである。 eAは、図7の1次巻線4の中程なので1次巻線の両端
に加えられた電圧の半分である。一方、eaは、まだコ
ールド・エンド61からそれ程離れていないので、約0
 V である。従って、まだかなりの電位差があるので
、大きなノイズ電流が、eAからeaに流れる。つまり
、1次巻線4と2次巻線5の間の容量と、対向する面の
電位差に比例してノイズ電流が流れる。このように流れ
るノイズ電流の総和を図5では電流i1で表している。 また、図7の巻き方では、2次巻線5の巻き終りがホッ
ト・エンドとなるので、電位が高くなり、図6のように
静電的なノイズ13を放射する課題もある。
【0014】本発明の目的は、スイッチング電源などに
使用される箔巻トランスのコイルの巻き方を工夫するこ
とにより、上述したノイズ電流の少ない、即ち、コモン
モードノイズ電流i1の少ないトランスを提供すること
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
第1の発明は、1次巻線と2次巻線をどちらか一方の上
に巻装し、この2つの巻線を箔巻コイルで構成したトラ
ンスにおいて、2つの巻線の構成をそれぞれコア(17
)を中心軸として巻装された箔巻コイル(21)と、前
記箔巻コイル(21)の外側に巻装され、かつ前記箔巻
コイルと反対方向に巻かれた箔巻コイル(23)を備え
、この2つの箔巻コイルが隣接対向する面のコイル端部
(27,29) 同士を接続し、かつこの接続点をホッ
ト・エンドとし、2つのコイルの他方のコイル端部(2
5,45) 同士を接続し、かつこの接続点をコールド
・エンドとしたものである。
【0016】第2の発明は、1次巻線と2次巻線を箔巻
コイルで構成したトランスにおいて、コア(17)を中
心軸として1次巻線(4) と2次巻線(5) をどち
らか一方の上に巻装し、1次巻線と2次巻線が隣接対向
する面の箔巻コイルが互いに反対方向に巻かれ、この対
向する面のそれぞれのコイル端部(51,61) を1
次巻線側のコールド・エンド及び2次巻線側のコールド
・エンドとしたものである。
【0017】
【作用】第1の発明では、1つの巻線の構成を、右巻の
コイルと左巻のコイルで構成し、対向する面のコイル端
部同士を接続して、この接続点をホット・エンドとして
いる。また他方のコイル端部同士を接続して、この接続
点をコールド・エンドとしている。従って、隣接対向す
る面の右巻のコイルと左巻のコイル間では、ほぼ同電位
となるから等価的に容量Cc=0となり無結合とするこ
とができる(この間を流れるノイズ電流は無い)。また
、巻線の外側は、必ずコールド・エンドとなるので、静
電的なノイズを発生することもない。また、このような
巻線を1次巻線と2次巻線に用いているトランスは、当
然、隣接対向する面同士がコールド・エンドの面同士と
なるので、1次巻線と2次巻線間でも容量的に無結合と
なる。
【0018】第2の発明では、1次巻線(4) と2次
巻線(5) の隣接対向する面の箔巻コイルが、互いに
反対方向に巻かれ、この対向する面のそれぞれのコイル
端部(51 と61) を1次巻線側のコールド・エン
ド及び2次巻線側のコールド・エンドとしているので、
隣接対向する1次巻線の面と2次巻線の面間では、低い
電圧レベル同士であり、かつほぼ同電位であるから等価
的に容量Cc=0となり無結合とすることができる(こ
の間を流れるノイズ電流は無い)。
【0019】
【実施例】図1は本発明に係るトランスの1次巻線と2
次巻線の断面図(図7に相当する図)、図2は図1の一
方の巻線の巻き方を説明する断面図、図3は本発明に係
るトランスの1次巻線と2次巻線の断面図、図4は本発
明の係るトランスではノイズ電流が低減される理由を示
す図である。
【0020】図1は、最もノイズ電流を低減でき、かつ
静電的なノイズの低減を行うことができる理想的なトラ
ンスTの巻き方を示す図であり、図3は簡便な巻き方で
あるが、従来例と比較して格段にノイズ電流を低減でき
るトランスTの巻き方を示す図である。
【0021】まず、ノイズを低減させることに関し、最
も理想的な巻き方の図1トランスから説明する。トラン
スTは、コア17を中心軸として、1次巻線4と2次巻
線5が巻装されている必要がある。この図1の1次巻線
4の巻き方を図2を参照しながら説明する。図2は、図
1の1次巻線4の巻き方のみを示す図である(2次巻線
5も同じ巻き方であり、例えば1次巻線4の上から巻装
する)。
【0022】図2に示すように本発明では、コア17を
中心軸として、まず、箔巻コイル21を例えば、反時計
回りに巻装する。ここで巻き始めのコイル端部を点25
、巻き終わりのコイル端部を点29とする。次に、この
コイル端部である点29の位置とほぼ隣接した位置から
箔巻コイル23を今度は時計回りに図2の如く巻装する
。この箔巻コイル23の巻き始めのコイル端部を点27
、巻き終わりのコイル端部を点45とする。そして、箔
巻コイル21と23が、隣接対向する面のコイル端部点
27と点29同士を短絡する。この点27と29の接続
点を図5で説明した回路のホット・エンド(交流的に電
位の高い終端)とする。一方、前記点25と点45同士
を接続し、この接続点をコールド・エンド(交流的に電
位の低い終端)とする。即ち、図5のインピーダンスZ
1(又はZ2)と接続される。
【0023】このような構成の1次巻線4は、箔巻コイ
ル21と23の隣接対向する面が、互いに反対方向に巻
かれ、かつこの対向する面のコイル端部である点27と
点29が短絡されているので、隣接対向面上の対応する
各点同士において、互いの電位は等しくなる。例えば、
点P6と点P7の電位は等しい。したがって、この1次
巻線4の各箔巻コイル21と23の間でのノイズ電流は
発生しない。また、図2のような巻線では、外側の箔巻
コイルの面がコールド・エンドであるため、静電的なノ
イズを撒き散らすことがない。
【0024】図1のトランスTは、図2のように巻かれ
た1次巻線4の上から、1次巻線4と同様な巻き方によ
り2次巻線5を巻装する(なお、図1の1次巻線4であ
るコイル21,23の巻き方向と、図2に示す1次巻線
であるコイル21,23の巻き方向を逆の関係に描いて
しまったが、コイル21と23の巻く方向を互いに逆に
する点で実質的には同様である)。
【0025】図1において、1次巻線4の外側の箔巻コ
イル23の上側に巻く2次巻線5の箔巻コイル33の巻
く方向は、箔巻コイル23と反対方向に巻くことが、本
発明のポイントの一つである。即ち、箔巻コイル23が
図1のように反時計回りであれば、箔巻コイル33は時
計回りに巻装する。そして、巻き始めの端部47は、箔
巻コイル23の端部45と隣接するように位置させるの
が、低ノイズ化には好ましい。次に、箔巻コイル35を
箔巻コイル33と反対方向に巻装する。この場合も図2
で説明したように、箔巻コイル35の巻き始めの端部と
、箔巻コイル33の巻き終わり端部の位置は、隣接する
ように配置すると低ノイズ化には好ましい。
【0026】以上細かく説明したが、要するに図1の巻
き方は、4つの箔巻コイル21,23,33,35をそ
れぞれ隣接するコイルと反対方向に巻いている点が特徴
である。 そして、箔巻コイル21と23は1次巻線4を形成し、
箔巻コイル33と35は2次巻線を形成する。
【0027】ここで、図1に示す端部同士の接続点を5
1,52,61,62(図5の51,52,61,62
 に対応する)とすると、点51は1次巻線4のコール
ド・エンドとなるべき電気位置に接続され(図5のZ1
に接続)、点52は1次巻線4のホット・エンドとなる
べき電気位置に接続され、点61は2次巻線5のコール
ド・エンドとなるべき電気位置に接続され(図5のZ2
に接続)、点62は2次巻線5のホット・エンドとなる
べき電気位置に接続される。
【0028】以上のように巻装された図1のトランスT
は、図5で示すコモンモードノイズ電流が極めて小さい
。その理由を図4を参照しながら説明する。図4は、図
1のトランスTを図5に接続した場合の電気的構成を示
したものである。図4において、ZTは図5のインピー
ダンスZ1,Z2の合成値を表す。点線で囲った部分は
、図1で説明した1次巻線4と、2次巻線5である。1
次巻線4と2次巻線5の巻線間の容量Ccは、図1にお
いて、直接対向する1ターン部{つまり1次巻線4(箔
巻コイル23)と2次巻線5(箔巻コイル33)が直接
対向する1ターン部分}のみで発生する。図4で一点鎖
線で囲った部分Kは、図1において、1次巻線4(箔巻
コイル23)と2次巻線5(箔巻コイル33)が直接対
向する1ターン部分を拡大して示したものである。即ち
、図4に示す45,47と、図1の45,47は同一で
ある。また図4に示す51,52,61,62 と図1
に示す51,52,61,62 は同一である。
【0029】ここで直接対向する箔巻コイルの各点間に
電位差があれば、容量Ccを通ってノイズ電流i2が流
れる。しかし図1の構成では、ブロックKで示した1次
巻線4と2次巻線5の1ターンは、コールド・エンド側
であり、1次,2次の巻数が異なっていてもそれぞれの
1ターンに鎖交する磁束は等しいから発生する電圧は等
しい。例えば、図1に示す箔巻コイル23と33で対向
する点の電位が、図4でeMとemであれば、eM=e
m  である。従って、1次巻線4と2次巻線5の対向
する箔巻の面上の対応する各点間で、電位差が0である
から、容量Ccを通して流れるノイズ電流i2は、0と
なる。つまり、図1の巻き方をすることで、1次巻線4
と2次巻線5の間を容量的に無結合とすることができ、
コモンモードノイズ電流i1を激減させることができる
【0030】また、図1から分かるようにトランスTの
巻線の外側をコールド・エンドとしているので、トラン
スTの周辺に撒き散らす静電的なノイズ(図6のノイズ
13)も低減できる。上述の図4では、ノイズ電流i2
が0であることを説明したが、このノイズ電流i2が0
であれば、当然、図5に示すコモンモードノイズ電流i
1も0となる。以上は、最もノイズ電流を低減でき、か
つ静電的なノイズの低減を行うことができる理想的なト
ランスTの巻き方を説明したが、本発明を図1の巻き方
に限定するものではない。
【0031】本発明は、図3に示すような簡便な巻き方
であってもよい。図3のように巻いても従来例と比較し
て格段にコモンモードノイズ電流i1を低減できる。
【0032】図3では、図1で説明した本発明のポイン
ト(1次巻線4と隣接する2次巻線5の箔巻コイルの巻
く方向が、1次巻線4の箔巻コイルの巻く方向と反対方
向に巻かれていること)を備えている。そして、1次巻
線4と2次巻線5が隣接対向する面のそれぞれのコイル
端部51,61をコールド・エンドにしている。
【0033】つまり、図3の51は、図5の51に対応
し、図3の61は、図5の61に対応している。このよ
うに構成すると、図3のトランスTを図5のトランスT
として用いた場合の、等価回路は、図4と同じになり、
上述と同様に、ノイズ電流i2を0とすることができる
。しかし、図3の場合、トランスTの外側がホット・エ
ンドとなるのでトランスTから放射する静電的ノイズを
低減することができない(この点が図1と異なる)のは
やむを得ない。しかし、静電的ノイズは、静電シールド
により比較的容易に低減できるので、大きなマイナス要
素ではない。
【0034】なお、スイッチング電源10は、インピー
ダンスZ1,Z2を介して基準電位点Gに接続するとし
て説明したが、インピーダンスZ1,Z2=0とし、直
接、基準電位点GにトランスTの1次と2次の巻線の1
端部を接続するようにしてもよい。また、図1,図2,
図3では具体的なターン数を例示したが、本発明をこの
ターン数に限定するものではない。また、1次,2次の
ターン数が同じとは限らない。また、図1,図3では1
次巻線を内側、2次巻線を外側に巻装した例を図示した
が、この関係を逆にしてもよい。また、1次巻線,2次
巻線がそれぞれ2以上あっても、それらの関係が上記実
施例のようになっていればよい。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、従来と比較して格段に
コモンモードノイズ電流i1の少ないトランスを提供す
るができる。また、トランス外部に放射する静電的なノ
イズも低減できる。なお、通常のインダクター(例えば
チョークコイル)においても、図2に示す巻線方法を用
いれば静電的なノイズ(コイルの外側はもちろん、内側
からのノイズも)を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトランスの1次巻線と2次巻線の
断面図
【図2】図1の一方の巻線の巻き方を説明する断面図

図3】本発明に係るトランスの1次巻線と2次巻線の断
面図
【図4】本発明の係るトランスではノイズ電流が低減さ
れる理由を示す図
【図5】スイッチング電源におけるコモンモードノイズ
電流を説明する図
【図6】従来の箔巻トランスの外観図
【図7】図6の箔巻トランスのコイル部を図6に示すA
−Aで水平方向に輪切りにした断面図
【符号の説明】
1  交流電源 4  1次巻線 5  2次巻線 17  中心コア 21,23,33,35   箔巻コイル51  1次
巻線コールド・エンド 52  1次巻線ホット・エンド 61  2次巻線コールド・エンド 62  2次巻線ホット・エンド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1次巻線と2次巻線をどちらか一方の上に
    巻装し、この2つの巻線を箔巻コイルで構成したトラン
    スにおいて、2つの巻線の構成をそれぞれコア(17)
    を中心軸として巻装された箔巻コイル(21)と、前記
    箔巻コイル(21)の外側に巻装され、かつ前記箔巻コ
    イルと反対方向に巻かれた箔巻コイル(23)を備え、
    この2つの箔巻コイルが隣接対向する面のコイル端部(
    27,29) 同士を接続し、かつこの接続点をホット
    ・エンドとし、2つのコイルの他方のコイル端部(25
    ,45) 同士を接続し、かつこの接続点をコールド・
    エンドとしたことを特徴とするトランス。
  2. 【請求項2】1次巻線と2次巻線を箔巻コイルで構成し
    たトランスにおいて、コア(17)を中心軸として1次
    巻線(4) と2次巻線(5) をどちらか一方の上に
    巻装し、1次巻線と2次巻線が隣接対向する面の箔巻コ
    イルが互いに反対方向に巻かれ、この対向する面のそれ
    ぞれのコイル端部(51,61) を1次巻線側のコー
    ルド・エンド及び2次巻線側のコールド・エンドとした
    ことを特徴とするトランス。
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