JPH04242572A

JPH04242572A - 弁当容器

Info

Publication number: JPH04242572A
Application number: JP40596190A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Niwa; 丹　羽　　満　雄
Original assignee: AWATAKE SHOJI KK
Current assignee: AWATAKE SHOJI KK
Priority date: 1990-12-25
Filing date: 1990-12-25
Publication date: 1992-08-31

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の技術分野】本発明は、弁当容器に関し、詳しく
は、弁当容器内の鮮度、風味、味などを劣化させること
なく長期間保存可能であり、特に野菜、果実の保存に優
れた弁当容器に関する。

【０００２】

【発明の技術的背景】旅先、行楽地、職場などにおいて
、弁当を食する機会は多いが、弁当は、特に夏期におい
ては食中毒発生の危険性から、製造後例えば６時間以内
というように一定時間内に食事に供さなければならなか
った。したがって、弁当を製造する側の立場からすれば
、その喫食時刻から逆算して一定時間内に弁当を製造し
なければならないことを意味し、その結果、弁当製造コ
ストの高騰を招くとともに弁当の量産を妨げていた。また、弁当を食する側の立場からすれば、製造後時間の
経過した弁当は、鮮度、風味、味などが劣化するといっ
た問題もあった。

【０００３】また、弁当に盛り付けられた食物のうち、
野菜、果実などは、特に鮮度を有していて欲しい食物で
あるにも拘らず、これら野菜、果実は、エチレンガスを
発生し、このエチレンガスがこれらの野菜、果実の老化
を早め、これら野菜、果実の鮮度が維持されないといっ
た問題があった。

【０００４】

【発明の目的】本発明は、上述した事情に鑑みてなされ
たものであって、弁当容器内の食物の鮮度、風味、味な
どを劣化させることなく長期間保存でき、特に野菜、果
実の保存に優れた弁当容器を提供することを目的として
いる。

【０００５】

【発明の概要】この目的を達成するため、本発明に係る
弁当容器は、食物を盛り付けるための弁当容器であって
、弁当容器の内部空間内に不活性ガスを充填し得る不活
性ガス充填部と、弁当容器内に盛り付けられた特定の食
物から発生するエチレンガスを吸着する吸着手段と、を
備えていることを特徴としている。

【０００６】本発明では、先ず、フィルムによりシール
された弁当容器内に、不活性ガスを充填することができ
、食物を不活性ガス雰囲気の中で保存できる。そのため
、食物の酸化および呼吸作用を抑制でき、且つ、食物の
水分の蒸発も抑制でき、その結果、食物の腐敗などを防
止するだけでなく、食物の鮮度、風味、香を劣化させる
ことなく、食物を長期間保存することができる。

【０００７】しかも、本発明では、食物（野菜、果実）
から発生するエチレンガスを吸着する吸着手段を備えて
いるため、このエチレンガスを弁当容器内から除去でき
、これら野菜、果実の鮮度を充分新鮮に維持することが
でき、本発明は、野菜、果実の保存性に優れている。

【０００８】

【発明の具体的説明】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施例に係る弁当容器を説明する。図１は、本発明の一
実施例に係る弁当容器の斜視図、図２は、図１に示した
弁当容器の断面図、図３は、図２に示した封止弁の拡大
断面図である。

【０００９】図１に示すように、本実施例に係る弁当容
器１は、主食である米飯を盛り付けるための米飯盛付部
２と、おかず、サラダなどを盛り付けるための副食盛付
部３とからなり、主食盛付部２は、本容器１の底壁から
立上げられた壁４により画成してあり、同様に、副食盛
付部３は、本容器１の底壁から立上げられた壁５により
画成してある。これらの壁５は、容器１の側壁よりも低
くしてある。

【００１０】また、本実施例に係る弁当容器１には、そ
の全周にフランジ６を設けてあり、このフランジ６に、
弁当容器前面を被覆するフィルム７がシールしてある。このシール手段は公知のものであれば良く何等限定され
ない。

【００１１】さて、本実施例では、このフランジ６とフ
ィルム７との合せ部に、容器１内の空間に不活性ガスを
充填するためのガス充填部１０と、この不活性ガス充填
時に容器内の空気を脱気するための空気脱気部１１とが
設けてある。

【００１２】次に、図２，３を参照して、このガス充填
部１０および空気脱気部１１について説明する。ガス充
填部１０では、フランジ６とフィルム７との間に、封止
弁１２が嵌め込んである。この封止弁１２は、一対の弁
体１３ａ，１３ｂとからなり、可撓性の樹脂により形成
してある。そのため、図示しない不活性ガス供給源に接
続してある不活性ガス充填管１４を、これら一対の弁体
１３ａ，１３ｂの間に挿入すると、弁体１３ａ，１３ｂ
は、この充填管１４の通挿を許容する分だけ撓み、充填
管１４の周囲に密着している。そのため、容器１の内部
空間からガスを漏洩させることなく、不活性ガス充填管
１４を介して、容器１の内部空間内にガスを充填するこ
とができる。一方、不活性ガス脱気管１４を除去すると
、一対の弁体１３ａ、１３ｂは互いに密着し、容器１の
内部空間からガスを漏れることなく維持することができ
る。

【００１３】また、空気脱気部１１にも、ガス充填部１
０の封止弁１２と同様に構成した封止弁１５が設けてあ
る。したがって、空気脱気管１６をこの封止弁１５の間
に挿入すると、この封止弁１５が空気脱気管１５の周囲
に密着しながら空気脱気管１５の通挿を許容し、この空
気脱気管１５を介して空気を脱気することができる。一
方、この空気脱気管１５を除去したときには、封止弁１
５が容器１の内部空間から空気を漏れることなく維持で
きる。

【００１４】したがって、不活性ガス充填時には、不活
性ガス充填管１４および空気脱気管１５を、各々、封止
弁１２，１５の間に挿入する。充填管１４および脱気管
１５の回りは各々封止弁１２，１５により密着している
ため、封止弁１２，１５からガスまたは空気を漏洩する
ことなく維持した状態となる。次に、不活性ガス充填管
１４から不活性ガスの充填を開始し、脱気管１６から容
器１内部の空気を脱気する。これにより、所定時間（数
秒）経過後には、容器１の内部は、空気から不活性ガス
に置換できる。その後、充填管１４および脱気管１５を
除去するが、容器１の内部空間は、封止弁１２，１５に
より気密に維持できる。

【００１５】以上から、本実施例では、フィルム７によ
りシールされた弁当容器１内に、不活性ガスを充填でき
、食物を不活性ガス雰囲気の中で保存できる。そのため
、食物の酸化および呼吸作用を抑制でき、且つ、食物の
水分の蒸発も抑制でき、その結果、食物の腐敗などを防
止するだけでなく、食物の鮮度、風味、香を劣化させる
ことなく、食物を長期間保存することができる。

【００１６】しかも、本実施例では、上述したように、
極めて簡易な充填作業により弁当容器１内に不活性ガス
を充填できるようにしたため、この充填作業を僅かの時
間（例えば、数秒）で終えることができ、したがって、
長期間保存可能な弁当を大量生産することができる。

【００１７】また、不活性ガスは、例えば、窒素ガスで
あり、その他のものであっても良いことは、勿論である
。要は、食物の酸化、呼吸作用を抑制できるガスであれ
ば良い。

【００１８】さらに、本実施例では、弁当容器１内に、
野菜、果実などから発生するエチレンガスを吸着して固
定する吸着手段を設けている。この吸着手段は、例えば
、図１に示すように、副食盛付部３配置してあり且つ袋
に収納してある吸着剤粉末２１である。この吸着剤粉末
２１は、例えば、サンゴ粉末、ゼオライト粉末、ゼオラ
イトに銀を担持した粉末、大谷石粉末、アセテートフル
ーフである。特に、ゼオライトに銀を担持した粉末であ
る場合には、抗菌、殺菌効果をも発揮することができる
。

【００１９】このように、吸着手段を設けているため、
吸着剤粉末２１に、副食盛付部３に盛り付けられた野菜
、果実などから発生するエチレンガスが吸着される。そのため、弁当容器１内の空間からエチレンガスを除去
でき、野菜、果実の老化の促進を防止でき、これらの鮮
度を充分新鮮に維持することができる。したがって、本
実施例にかかる弁当容器は、野菜、果実の保存性に優れ
ている。

【００２０】次に、吸着手段の変形例を説明する。図４
に示すように、吸着手段は、キュウービック状に固形に
成型してある吸着剤粉末２２であっても良い。この吸着
剤粉末２２は、上述したゼオライト粉末などであり、上
述した場合と同様の作用をする。

【００２１】さらに、図５に示すように、吸着手段は、
吸着剤粉末を混合した吸着フィルム２３であっても良い
。この吸着フィルム２３は、副食盛付部３に敷き、その
上に野菜、果実などを盛り付ける。吸着剤粉末は上述し
たゼオライト粉末などである。

【００２２】本発明者は、この吸着フィルム２３を用い
てサラダの保存期間について実験を行った。その結果、
トマトについては、吸着フィルム２３を用いない場合に
は、３日程度の保存期間であったが、吸着フィルム２３
を用いた場合には、６−８日程度鮮度を維持しながら保
存できた。レタスについては、フィルムを用いない場合
には３日程度の保存期間であったが、吸着フィルム２３
を用いた場合には、１０−１２日程度鮮度を維持しなが
ら保存できた。さらに、林檎については、フィルムを用
いない場合には１５−２０日程度しか保存できなかった
が、吸着フィルム２３を用いた場合には、７０−９０日
程度鮮度を維持しながら保存することができた。

【００２３】さらに、吸着手段は、次のように構成して
あっても良い。すなわち、図５に示すように、上述した
吸着フィルム２３を樹脂母材２４にラミネートした樹脂
シート２５を準備し、この樹脂シート２５から弁当容器
１を成型してあっても良い。この場合にも、エチレンガ
スを吸着することができ、野菜、果実などを新鮮に維持
しながら保存することができる。なお、樹脂母材２４は
、熱可塑性フィルムなどである。

【００２４】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ず、種々変形可能であることは勿論である。特に、封止
弁１２は図示したもの以外であっても良く、また、吸着
剤粉末は例示したものに限定されない。

【００２５】

【発明の効果】以上述べたように、本発明では、フィル
ムによりシールされた弁当容器内に、不活性ガスを充填
することができ、食物を不活性ガス雰囲気の中で保存で
きる。そのため、食物の酸化および呼吸作用を抑制でき
、且つ、食物の水分の蒸発も抑制でき、その結果、食物
の腐敗などを防止するだけでなく、食物の鮮度、風味、
香を劣化させることなく、食物を長期間保存することが
できる。しかも、本発明では、食物（野菜、果実）から
発生するエチレンガスを吸着する吸着剤を備えているた
め、このエチレンガスを弁当容器内から除去でき、これ
ら野菜、果実の鮮度を充分新鮮に維持することができ、
野菜、果実の保存性にも優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る弁当容器の斜視図であ
る。

【図２】図１に示した弁当容器の断面図である。

【図３】図２に示した封止弁の拡大断面図である。

【図４】吸着手段の変形例を示す弁当容器の斜視図であ
る。

【図５】吸着手段の別の変形例を示す弁当容器の断面図
である。

【図６】吸着手段の更に別の変形例を示す弁当容器を構
成する樹脂シートの断面図である。

【符号の説明】

１　　　　　　　　　　弁当容器１０　　　　　　　　不活性ガス充填部２１　　　　　
　　　吸着剤粉末（吸着手段）２２　　　　　　　　吸
着剤粉末（吸着手段）２３　　　　　　　　吸着フィル
ム（吸着手段）２４　　　　　　　　樹脂母材２５　　　　　　　　樹脂シート

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　食物を盛り付けるための弁当容器であ
って、弁当容器の内部空間内に不活性ガスを充填し得る
不活性ガス充填部と、弁当容器内に盛り付けられた特定
の食物から発生するエチレンガスを吸着する吸着手段と
、を備えていることを特徴とする弁当容器。
【請求項２】　　前記吸着手段は、袋に収納してある吸
着剤粉末からなることを特徴とする請求項１に記載の弁
当容器。
【請求項３】　　前記吸着手段は、固形に成形してある
吸着剤粉末からなることを特徴とする請求項１に記載の
弁当容器。
【請求項４】　　前記吸着手段は、吸着剤粉末を混合し
てある吸着フィルムからなることを特徴とする請求項１
に記載の弁当容器。
【請求項５】　　前記吸着剤粉末は、サンゴ粉末、ゼオ
ライト粉末、ゼオライトに銀を担持した粉末、大谷石粉
末、アセテートフルーフからなる群から選択される粉末
であることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれ
か１項に記載の弁当容器。
【請求項６】　　食物を盛り付けるための弁当容器であ
って、樹脂母材に、エチレンガスを吸着する吸着材粉末
を混合してある吸着フィルムをラミネートしてある樹脂
シートを成型してなることを特徴とする弁当容器。