JPH04240451A - 浴室サウナシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴室にサウナ機能等を
付与する浴室サウナシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】今日、浴室はいわゆる風呂として使用さ
れるのみならず、サウナとしての機能を付加することが
試みられている。

【０００３】ここで、サウナ設備自体について検討して
みると、図３に示すように輻射熱を主に利用して人体を
暖める輻射型サウナとしては、以下に説明するものがあ
る。即ち、これは浴室とは別のサウナ専用室を設け、こ
のサウナ専用室の周部を断熱構成とするとともに、一般
家庭等に設備されている給湯暖房機より供給される温水
を前記サウナ専用室の周囲に配管設備して（断熱部材内
に配管される。）、これにより専用室の壁面を加熱し、
この壁面からの熱輻射によりサウナ効果を得るものであ
る。ここで、こういった輻射型サウナにおいては、その
サウナ室内温度は６０〜８０度Ｃ程度であり、断熱構成
等の面から浴室自体が大型化するため、あるいは、断熱
材の厚さが厚くなれば、利用できる浴室空間がそれだけ
狭くなるため浴室それ自体をサウナ室とするものは現今
得られていない。

【０００４】一方、浴室を直接暖めるものとして、浴室
内に４０度Ｃ程度の温風を供給して浴室を乾燥する浴室
乾燥器が知られている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
、浴室を給湯暖房機より供給される温水を利用してその
まま輻射型サウナとしようとすると、前述のように浴室
全体を断熱構成とする必要があるとともに、一般に断熱
部材内に温水配管がなされるため浴室の大型化及び複雑
化の問題が生じる。さらに、こういった給湯暖房機によ
り供給可能な温水温度が最高で８０度Ｃ程度であり、こ
れがサウナに必要な浴室内温度（６０〜１００度Ｃ）に
かなり近接、あるいは上廻るため、８０度Ｃ〜１００度
Ｃの室内温度のサウナは、実現不可能であり、６０度Ｃ
〜８０度Ｃの室内温度のサウナについては、十分且つ迅
速な熱移動を得ることが困難である。さらにこの理由か
ら、この構成ではサウナにとっては極めて重要な要素で
ある室内温度の立ち上がり特性が鈍いものしか得られな
いという欠点も内在していた。

【０００６】 一方、浴室乾燥機においては、浴室内の温度が上昇する
と温水からの熱交換量が減少する一方、浴室壁を通じて
の浴室から外気へ放熱する熱量が増大するため、十分な
浴室の温度上昇を得ることはできなかった。

【０００７】従って本発明の目的は、一般にこういった
浴室に設備されている温水循環系を有効に利用して浴室
自体をサウナとして利用することが可能で、かつ浴室乾
燥機能、浴室暖房機能等を浴室に付与することが可能な
浴室サウナシステムを得ることである。さらにサウナと
して使用する場合も浴室内温度の立ち上がり特性が良好
であり、浴室壁について特別な断熱構成を必要としない
浴室サウナシステムを得ることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による浴室サウナシステムの特徴構成は、温水
循環系を備えた浴室に対して、前記温水循環系により供
給される温水より熱を吸収する吸熱側熱交換器と、浴室
内の空気に対する放熱によりこれを昇温する放熱側熱交
換器とを備えたヒートポンプを有するものとしてあるこ
とにあり、その作用・効果は次の通りである。

【０００９】

【作用】つまり、この浴室サウナシステムを浴室に用い
る場合、浴室に、吸熱側熱交換器と放熱側熱交換器を備
えたヒートポンプを有する浴室サウナシステムが設備さ
れる。ここで、このヒートポンプは、吸熱側熱交換器に
おいて温水循環系により供給される温水より熱を汲み上
げるとともに、これを放熱側熱交換器において放熱し、
浴室内の空気を昇温操作する。このヒートポンプにおい
ては、当然前述の温水より供給される熱とヒートポンプ
に備えられた圧縮器等により供給される動力とが、浴室
内の空気の昇温操作に使用される。このような構成から
、浴室内の空気は、温水循環系により供給される温水と
の熱交換により得られる熱より多くの熱を、さらにこの
温水が実現可能な温度（例えば８０度Ｃ）より高い温度
状態で熱交換して受け取ることとなる。

【００１０】

【発明の効果】従って、本願の浴室サウナシステムを使
用すると、一般にこういった浴室に設備されている温水
循環系が有効に利用されて、従来よりも多くの熱量を浴
室に供給し、かつ、温水循環系により供給される温水温
度（例えば８０度Ｃ）以上の温風の供給が可能となり、
浴室をサウナとして利用することができる。さらに同様
な理由からサウナにとって重要な要素である室内温度の
立ち上がり特性を高くすることが可能となった。また、
前述のサウナ機能の他に、浴室はこれらより低温でよい
浴室乾燥機能、浴室暖房機能等を備えることが可能とな
ったのである。

【００１１】本願の構成においては、例えば低温側熱源
として各家毎において、既に普通設置されている給湯暖
房機等から浴室に供給されている温水を利用するヒート
ポンプを採用しているため、サウナ等の機能付加に伴う
熱負荷の増加を燃焼機器等の特別に追加された設備によ
って賄うものではない。また、浴室内において燃焼機器
の設備に伴う危険等の問題（例えば、つまりによる不完
全燃焼、排気筒外れによる排気ガスの漏れ等が考えられ
る。）を起こすこともない。さらに、このヒートポンプ
から成る浴室サウナシステムは浴室の近傍（例えば、浴
室の天井部、浴室の周壁部）に比較的コンパクトに設備
することが可能であるため、浴室専有空間が大きく増加
することはない。また、この構成を採用すると例えば従
来の給湯暖房機の温水システムをこのシステム構成に取
り入れているので、従来のサウナ専用室タイプのスチー
ムサウナ、温水サウナより低コストのものとすることが
可能であるとともに、既存の浴室にヒートポンプ設備を
単に設置することにより、簡単に既存の浴室にサウナ機
能を付加することが可能となる。浴室から新設する場合
は、温水配管とヒートポンプ設備の施工をすればよく、
例えば通常の床暖房等の温水利用機器の施工と同様であ
る。さらに温水コンセントあるいは温水ヘッダーを利用
すればさらに配管施工は簡単になる。

【００１２】

【実施例】本願の実施例を図面に基づいて説明する。図
１は建屋１内に設備されている浴室２の状態を示してお
り、この浴室２は、本願の浴室サウナシステムを採用す
ることによりサウナ機構を備えることとなっている。図
１の浴室内には、この浴室２内に於ける高温風の吹き出
し状態が示されている。

【００１３】以下に、図１に基づいて説明する。この浴
室２は、浴室空間を仕切る周壁部３を有し、この浴室内
に浴槽４、この浴槽４に湯を供給する給湯蛇口５及び、
シャワー設備６を備えている。そして、これらの給湯蛇
口５及び、シャワー設備６には、屋外に配設されている
給湯器７から湯が供給配管を介して供給される構成が採
用されている。

【００１４】つぎに、こういった浴室２にサウナ機能を
付加するための機器について説明する。この浴室２には
、前記の給湯器７から浴室２まで温水配管８が設けられ
ている。この構造は給湯系を含めて従来の給湯暖房機に
おけるものと同一であり、既設の場合、および新設の場
合等様々な状況が考えられる。ここで、浴室２に温水ｗ
を供給する配管機器系を温水循環系と呼ぶ。

【００１５】そして、本願においてはこの温水配管８の
一部に第一熱交換器９が配設される。さらに、浴室２の
天井部位１０に第二熱交換器１１が備えられている。そ
して、この第一、第二熱交換器９、１１とともに、これ
らの熱交換器間に循環路１２を設け、この循環路１２に
圧縮器１３及び絞り弁１４を備えてヒートポンプＰが構
成されている。

【００１６】ここで、第一熱交換器９においては、ヒー
トポンプＰ内の熱媒体ｃが温水配管内の温水ｗより熱を
受け、第二熱交換器１１においては、この熱媒体ｃが浴
室内の空気ａと熱交換をおこなってこれを加温するので
ある。

【００１７】以下に図１に基づいて浴室２内の熱移動に
ついて説明する。図１に示すように、浴室２の天井部位
１０にには高温風発生装置１５が備えられている。この
装置１５は、前述の第二熱交換器１１と浴室２内の空気
ａをこの装置１５内に吸引するとともに、これより送り
出して浴室２内で循環させるファン１６とを備えている
。この構成を採用することにより、高温風発生装置１５
に吸引される浴室内の空気ａは、第二熱交換器１１にお
いてヒートポンプＰの熱媒体ｃから熱を受取り、高温風
とされて浴室２内に送り出される。

【００１８】以下にこの高温風の送り出し構成について
、説明する。同図に示すようにこの浴室２には、高温風
発生装置１５により発生された温風が、この高温風が浴
室２の壁面１７に沿って流れるように、高温風の流れを
制御する壁面温風吹き付け装置１８が備えられている。 即ち、この装置１８により高温風は、図示するように天
井側から壁面１７に沿って送り出され、壁面１７に沿っ
て浴室２の下方に流れて行くのである。ここで、この路
程中で、高温風は浴室中央部にいる人１９には直接作用
することなく、壁面１７を加温する。そして、このよう
にして加温されて壁面１７から、輻射される輻射熱によ
って人体１９が暖められるのである。以上のように浴室
２に対して、設けられるヒートポンプＰを主体とした系
を浴室サウナシステムと呼ぶ。

【００１９】この浴室２における浴室を含めたシステム
構成例を以下に説明する。 （イ）システム構成例 第一熱交換器９における熱交換条件 供給される温水の温度　　８０度Ｃ ヒートポンプＰの熱媒体の温度　　７０度Ｃ、第二熱交
換器１１における熱交換条件 ヒートポンプＰの熱媒体の温度　　１４０度Ｃ供給熱量
　　３０００ｋｃａｌ／ｈ 高温風発生手段１５から送り出される空気の温度　　１
２０度Ｃ 熱交換係数ＣＡ（これは現在浴室に使用されている浴室
乾燥器と同じ熱交換能力を有するものとする。）　　　
　　　　　　　４０ｋｃａｌ／度Ｃｈ ヒートポンプＰの暖房機としての条件 成績係数ＣＯＰは、 ＣＯＰ＝Ｑ２／ＡＬ＝３ ここで、Ｑ２は第二熱交換器１１において放出される熱
量 ＡＬは圧縮器１３によって加えられる動力ｈは時間又、
熱媒体としては例えばＲ１１，Ｒ１０４，水等（代替品
）を使用するものとする。浴室の熱負荷ＣＡ’条件４０
ｋｃａｌ／度Ｃｈ （前述の第二熱交換器１１におけると同様に浴室乾燥器
における実績を参考として決定したものである。）（ロ
）浴室内温度 このような設備を設けた場合の浴室内に実現可能な温度
は、７０度Ｃとなり、湿式サウナ（４５〜６０度Ｃ）と
しては十分である。なお、乾式サウナとしては、機具の
熱交換器を大きくする（すなわちＣＡを大きくする。）
又は浴室の断熱性能をよくする（すなわちＣＡ’を小さ
くする。）ことによって実現可能となる。この場合の浴
室内温度は以下のようになる。第二熱交換器の熱交換係
数の倍率　　浴室内温度Ｔ（度Ｃ） （断熱性能の増加倍率） １．５倍　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　８４度Ｃ２　　　　倍　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　９３度Ｃ（ハ）浴室内温度立上り特性 現在販売されている浴室条件 浴室内空気重量　　Ｇ＝９．４４Ｋｇ、（浴室面積　　
１．２畳、浴室高さ　　２．２ｍ、浴室容積　　７．２
６ｍ３、空気の比重量１．３Ｋｇ／ｍ３の条件で求めた
。） 空気の定圧比熱　　Ｃｐ　＝０．２４Ｋｃａｌ／Ｋｇ°
Ｃとすれば、浴室内温度を５度Ｃから４３．７度Ｃまで
立上げるものとした場合の浴室内温度立上がり特性ｄＴ
／ｄｔ（°Ｃ／ｈ）は以下のようになる。浴室乾燥器の
場合供給熱量を２２００Ｋｃａｌ／ｈとした場合　　９
７１°Ｃ／ｈ 本願の浴室の場合 供給熱量を３０００Ｋｃａｌ／ｈとした場合　　１３２
４°Ｃ／ｈ となる。図２には従来の浴室乾燥器と本願の浴室の場合
の浴室温度の変化が示されている。

【００２０】〔別実施例〕 前述の実施例においては、第二熱交換器における熱媒体
温度を１４０度Ｃとしたが、これは浴室内温度との関係
から１００度Ｃ程度以上であればいかなる温度でもよい
。前述のヒートポンプＰにおける第一、第二熱交換器を
それぞれその機能から、吸熱側熱交換器、放熱側熱交換
器と呼ぶ。さらに、浴室内の空気を第二熱交換器を備え
た高温風発生装置との間で循環させる駆動系として、前
記の実施例においてはファンの例を示したがこれは、循
環機能を有していればいかなるものでもよい。よって、
これを循環手段と呼び、高温風発生装置を高温風発生手
段と呼ぶ。さらに高温風を壁面方向へ吹き出す機構を壁
面温風吹き付け手段と呼ぶ。

【００２１】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願の浴室の構成を示す図

【図２】本願の浴室と従来の浴室乾燥器における立ち上
がり温度の比較を示す図

【図３】従来の輻射型サウナの構成例

【符号の説明】

２　　　　浴室 ９　　　　吸熱側熱交換器 １１　　放熱側熱交換器 １５　　高温風発生手段 １６　　循環手段 １８　　壁面温風吹きつけ手段 Ｐ　　　　ヒートポンプ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　温水循環系を備えた浴室（２）に対し
   て、前記温水循環系により供給される温水より熱を吸収
   する吸熱側熱交換器（９）と、前記浴室（２）内の空気
   に対する放熱によりこれを昇温する放熱側熱交換器（１
   １）とを備えたヒートポンプ（Ｐ）を有する浴室サウナ
   システム。
2. 【請求項２】　　前記放熱側熱交換器（１１）における
   放熱温度が１００度Ｃ以上である請求項１記載の浴室サ
   ウナシステム。
3. 【請求項３】　　前記浴室（２）内の空気を循環させる
   循環手段（１６）と前記放熱側熱交換器（１１）を備え
   た空気加熱手段とを有する高温風発生手段（１５）が、
   前記浴室（２）に設備されている請求項１記載の浴室サ
   ウナシステム。
4. 【請求項４】　　前記高温風発生手段（１５）が、発生
   した高温風を前記浴室の壁に向けて吹きつけ、これを暖
   める壁面温風吹きつけ手段（１８）を有する請求項３記
   載の浴室サウナシステム。