JPH04236872A - 高圧弁のシール装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［発明の目的］

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、高圧流体系に使用する
高圧弁に係り、特にプレッシャシール型の弁蓋のシール
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に使用されている弁の弁蓋の構造に
は、ボルト型，ボンネット型，ボンネットレス型及びプ
レッシャシール型がある。高圧流体系に使用する高圧弁
は、弁蓋をフランジにすると、フランジ厚さが非常に厚
くなって重量が重くなり過ぎるので、この欠点を補うた
めにプレッシャシール型弁蓋が広く使用されている。こ
のプレッシャシール型弁蓋は、作用する流体の圧力を利
用して自緊性により所望のシール機能を発揮させるよう
にしたものである。

【０００３】次に、従来から使用されているプレッシャ
シール型弁蓋のシール装置の一例を図７及び図８を参照
して説明する。１は弁棒、２ａは弁箱、３ａは弁蓋で、
弁箱２ａには弁蓋３ａの裾部が内周に接触するように挿
入し、その上部の内周に溝を設けて割りリング４を取付
け、この割りリング４の下部にスペーサリング５を挿入
し、さらにこのスペーサリング５と弁箱２の裾部外側の
間にくさび形にガスケットリング６を固く挟み込ませて
いる。なお、符号７はボンネットクランプを示す。

【０００４】この構成において、内部流体の圧力８が弁
蓋３ａに作用すると、弁蓋３ａは押し上げられそのとき
の押圧力は、ガスケットリング６のくさび斜面の小面積
に作用する。したがって、単位面積当りのガスケットリ
ング６の面圧は、圧力８に比例して大きくなり、かつ圧
力８の受け部材として割りリング４が設けられているの
で、ボルト締めが不要な自緊性のシール構造となってい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たプレッシャシール型弁蓋のシール装置は、内部流体の
圧力８が高くなるほどガスケットリング５の面圧が大き
くなってシール機能を向上させるが、内部流体の圧力が
低い初期の段階では自緊性のシール機能が発揮できず、
内部流体が漏洩しやすいという欠点がある。また、くさ
び形のガスケットリング５を用いているので、温度変化
により変形ずれを起こしやすく、内部流体の漏洩原因に
もなる。さらに、弁箱２ａに弁蓋３ａ，割りリング４，
スペーサリング５が挿入され、ガスケットリング６も弁
箱２ａの内周面に圧接されている構造であるため、他弁
蓋方式と異なり、分解，点検が非常に困難になる。

【０００６】本発明の目的は、内部流体の圧力，温度に
関係なく、いかなる状態でも所望のシール機能が発揮で
き、しかも組立，分解及び保守点検を容易に行うことが
できる高圧弁のシール装置を提供することにある。［発
明の構成］

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、弁箱，プレッ
シャシール型の弁蓋及びボンネットクランプが形成する
空間にガスケットを装着して成る高圧弁のシール装置に
おいて、ガスケットを、変形可能な材料で形成し、空間
に装着してから内部流体の導入前または導入初期に物理
的手段を付加して所定の形状に変形させるようにしたも
のである。

【０００８】

【作用】ガスケットを空間に装着してから所定の形状に
変形させてシール機能を保持するようにしているので、
内部流体が低い圧力状態から高い圧力状態までの全範囲
に亘って完全にシールすることができる。また、構造も
簡単であるから組立，分解及び保守点検も容易になる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図１は、本発明の一実施例の断面図である。

【００１０】図１において、１は弁棒、７はボンネット
クランプで、これらは上記した従来のものと同様である
が、弁箱２ｂは、内周に上記した割りリング４の挿入溝
を設けない以外は上記した弁箱２ａと同様の構造であり
、弁蓋３ｂは、外周の下部に斜面を設けない以外は上記
した弁蓋３ａと同様の構造である。しかして、弁箱２ｂ
，弁箱３ｂ及びボンネット７が形成する空間部には、ボ
ンネットクランプ７の下面に平面側が接するようにガス
ケット９を装着する。

【００１１】このガスケット９は、全体形状としては環
状で、横断面は中空半円状をなし、形状記憶合金から形
成されている。また、この環状をなすガスケット９は、
常温における形状が図２に破線で示すように外周側は適
宜の圧力をもって弁箱２ｂ内周面に接触し、内周側は適
宜の圧力をもって弁蓋３ｂの上部外周面に接触するよう
に記憶させておく。

【００１２】しかして、ガスケット９を装着する場合に
は、低温状態で図２に実線で示すように変形させて上記
空間に挿入し、挿入後常温になったとき上記したような
記憶させてある形状（図２に破線で示す）に復帰させる
。

【００１３】したがって、弁箱２ｂ，弁蓋３ｂ及びボン
ネットクランプ７間の隙間は、常温状態でガスケット９
によって完全にシールされ、内部流体の漏洩しないシー
ル装置を構成することができる。

【００１４】なお、本発明は、上記した実施例（以下、
第１の実施例という）に限定されるものでなく、種々変
形実施できる。図３は、本発明の他の実施例を示し、ガ
スケットとして中空状のオーリングを用いたものである
。

【００１５】図３において、１は弁棒、７はボンネット
クランプで、これらは上記した従来のものと同様であり
、２ｂは弁箱で上記した第１の実施例と同様のものであ
るが、弁蓋３ｃは、弁箱２ｂ，ボンネットクランプ７及
び弁蓋３ｃが形成する空間に、弁蓋３ｃの外周から連通
する導圧ホール１０を設けた以外は上記した第１の実施
例の弁蓋３ｂと同様の構造である。ここで、導圧ホール
１０は、その上端を弁箱２ｂ，ボンネットクランプ７及
び弁蓋３ｃが形成する空間の下面で半径方向に沿った中
央位置に開口するようにする。しかして、この空間に耐
熱性を有する中空状のオーリング１１を装着する。

【００１６】このオーリング１１は、図４に示すように
装着したときに導圧ホール１０と連通する孔１１ａを設
けており、弁箱２ｂと弁蓋３ｃの隙間から漏洩した内部
流体がこの導圧ホール１０及び孔１１ａを介してオーリ
ング１１の内部に導入され、膨脹して上記した空間を形
成する弁箱２ｂ，弁蓋３ｃ，ボンネットクランプ７に圧
接するように構成されている。この膨脹は、内部流体の
導入初期において行われるが、内部流体が所定の圧力に
なっても導入されるようになっている。なお、オーリン
グ１１は、膨脹前の状態で弁蓋３ｃに装着するので、孔
１１ａが導圧ホール１０の開口部と位置ずれをしないよ
うにするため、孔１１ａの周囲を弁蓋３ｃの面に接着し
ておくことが好ましい。

【００１７】したがって、この実施例は、高圧弁に内部
流体が導入された初期に弁箱２ｂと弁蓋３ｃの隙間から
漏洩した内部流体がオーリング１１に導入され膨脹する
ので、弁箱２ｂ，弁蓋３ｃ及びボンネット７間の隙間は
完全にシールされ、内部流体の漏洩しないシール装置を
構成することができる。また、図５は、本発明のさらに
異なる他の実施例を示し、ガスケットとしてガスケット
リング６とＶパッキング１２を用い、２種類の機能を持
たせる。

【００１８】図５において、１は弁棒、２ａは弁箱、３
ａは弁蓋、４は割りリング、６はガスケットリング、７
はボンネットクランプで、これらは上記した従来のもの
と同様であり、割りリング４とガスケトリング６の間の
空間にＶパッキング１２を装着する。

【００１９】このＶパッキング１２は、全体としては環
状で、横断面は略逆Ｖ状をなし、耐熱性を有する弾性材
で構成されている。しかして、内部流体が規定の圧力以
下では、Ｖパッキング１２が割りリング４に押され、弁
箱２ａの内周と弁蓋３ａの上部の外周に圧接してシール
機能を発揮する。また、規定の圧力以上になると、内部
流体の圧力８により弁蓋３ａは押し上げられ、上記従来
の場合と同様にガスケットリング６が弁箱２ａ、弁蓋３
ａの斜面に圧接されてシール機能を発揮する。

【００２０】したがって、この実施例では、内部流体が
規定の圧力以下のときＶパッキング１２が押されて弁箱
２ａと弁蓋３ａの圧接し、内部流体が規定以上のとき弁
蓋３ａが押し上げられてガスケットリング６の弁箱２ａ
及び弁蓋３ａに対する面圧を大きくするので、内部流体
の圧力が低い状態から高い状態の全範囲に亘って完全に
シール機能を発揮するシール装置を構成することができ
る。

【００２１】以上の説明から明らかなように、各実施例
共、プレッシャシール型の高圧弁において、簡単な構成
としながらシール機能を充分発揮することができる。な
お、以上の各実施例は、仕切弁を対象としたが本発明は
これに限定されるものではなく、玉形弁，逆止弁等のプ
レッシャシール型の弁蓋を有するものにも適用可能であ
る。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ガ
スケットを所定位置に装着した後所定の形状に変形させ
てシール機能を保持するようにしているので、プラント
の初期運転，運転再開時等の不安定な圧力，温度状態か
ら通常運転の全範囲に亘り完全にシールすることができ
、しかも構造が簡単であるから組立，分解及び保守点検
も容易とした高圧弁のシール装置を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す断面図。

【図２】図１の“Ａ”部の拡大図。

【図３】本発明の他の実施例を示す断面図。

【図４】図３の“Ｂ”部の拡大図。

【図５】本発明のさらに異なる他の実施例の断面図。

【図６】図５の“Ｃ”部の拡大図。

【図７】従来のプレッシャシール型の弁蓋を有する高圧
弁のシール装置を示す断面図。

【図８】図７の“Ｄ”部の拡大図。

【符号の説明】

１…弁棒、２ｂ…弁箱、３ｂ…弁蓋、７…ボンネットク
ランプ、９…ガスケット。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　弁箱，プレッシャシール型の弁蓋及び
   ボンネットクランプが形成する空間にガスケットを装着
   して成る高圧弁のシール装置において、前記ガスケット
   を、変形可能な材料で形成し、前記空間に装着してから
   内部流体の導入前または導入初期に物理的手段を付加し
   て所定の形状に変形させるようにしたことを特徴とする
   高圧弁のシール装置。