JPH04235312A - 車両用状態検出器判定装置 - Google Patents
車両用状態検出器判定装置Info
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Abstract
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Description
サや操舵角センサ等の車両の旋回状態に係わる物理量を
検出する検出器の異常の有無を判定する車両用状態検出
器判定装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば特開昭60−124572
号公報に示されるように、角速度(ヨーレイト)センサ
及び操舵角センサからの信号に基づいて、後輪の転舵量
を制御する装置が知られている。さらに、この他にも車
両の操縦性や走行安定性を向上させることを目的として
、ヨーレイト信号又は操舵角信号に基づいて車両の走行
状態を制御する各種の装置が種々提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ここで、ヨーレイトセ
ンサや操舵角センサに異常が生じ、誤った信号を出力す
ると、これらの信号に基づいて車両の走行状態を制御す
る場合、目的とする制御が行えないばかりか、車両挙動
に悪影響を及ぼす可能性が大きい。そこで従来は、上記
センサの出力値が仕様範囲内であるか否か、あるいは正
常な状態では発生しえない変化率でセンサ出力信号が変
化したか否か等を監視し、センサ出力信号の異常を検出
している。 【0004】しかし、このような検出方法では、例えば
センサ出力信号が変化しないといった異常や、センサ出
力信号に過大なオフセット成分が含まれる異常は、検出
しえないという問題がある。また、ヨーレイトを検出す
る他の手法として、特開昭63−218866号公報に
、車両の左右従動輪の速度差から、ヨーレイトを演算す
ることが提案されている。しかし、この方式では、例え
ば大舵角操舵時や操舵速度が速い場合、或いは車輪がス
リップしている場合等、正確なヨーレイトを算出するこ
とができない。すなわち、車両の走行状態によっては、
誤ったヨーレイトが算出される可能性があるという問題
がある。 【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
、ヨーレイトセンサや操舵角センサ等の車両の旋回状態
に係わる物理量を検出する検出器の異常状態の判定精度
を向上させ、もって検出器による検出値の精度を向上さ
せることが可能な車両用状態検出器判定装置を提供する
ことを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による車両用状態検出器判定装置は、図1に
示す如く、車両の旋回状態に係わる物理量を検出する検
出器と、車両の左右車輪の速度をそれぞれ検出する速度
検出手段と、前記速度検出手段によってそれぞれ検出さ
れる左右車輪の速度差に基づき、車両の旋回状態に係わ
る物理量の推定値を算出する算出手段と、前記検出器の
異常の有無を、前記検出された物理量と前記算出された
物理量との比較により判定する判定手段と、車両の運転
状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出
手段によって検出される車両の運転状態が、前記算出手
段によって算出される物理量の推定値に誤差が含まれる
状態か否かを判断する判断手段と、前記判断手段によっ
て誤差が含まれる状態と判断されたとき、前記判定手段
における判定を禁止する禁止手段とを備える。 【0007】 【作用】上記構成により、検出器によって検出された物
理量は、車両の左右車輪の速度差から算出された物理量
の推定値と比較され、上記検出された物理量が異常であ
るか否かが判定される。このため、例えば検出器によっ
て検出される物理量が変化しないといった異常や、オフ
セット成分を含む異常なども漏れなく検出することがで
きる。 【0008】また、車両の運転状態に基づき、左右車輪
の速度差から算出された物理量の推定値が誤差を含むと
判断された場合、上記の判定処理が禁止される。このた
め、誤った物理量の推定値から、検出された物理量が異
常であると誤判定されることを防止できる。 【0009】 【実施例】図2に本発明を後輪操舵装置に適用した場合
の構成を示す。図2において、後輪操舵機構1内に取り
付けられた直流サーボモータ2は電子的制御装置(EC
U)3の指令信号を受けて正逆方向に回転し、減速ギア
4を通して油圧パワーアシスト付ラック・アンドピニオ
ン機構つまり操舵機構1の入力軸(図示しないトーショ
ンバー)の一端に連結されている。トーションバーの他
端にはピニオンギア5が装着されており、パワーピスト
ン6の一端に形成されたラック7と噛み合っている。即
ち、モータ2によりトーションバーの一端が回され、ト
ーションバーが捩じれ、油圧バルブ8の絞り面積が変化
し、トーションバーが捩じれ、油圧バルブ8の絞り面積
が変化し、トーションバーの捩じれを修正する方向に油
圧を供給してパワーピストン6を動かす機構となってい
る。 【0010】パワーピストン6の両端は、それぞれタイ
ロッド9を介してナックムアーム10に連結されている
。後輪11はナックムアーム10によって左右方向へ揺
動自在に支持されている。従って、図中のA矢印方向に
パワーピストン6が動くことで、後輪11は左右に操舵
される。そして、トーションバーの捩じれがなくなると
油圧バルブ8の絞り面積は「0」となり、パワーピスト
ン6を動かす油圧は「0」となってパワーピストン6は
停止する。ここで、後輪操舵角センサ12は、パワーピ
ストン6の位置を検出し信号を出力する。ECU3は、
この信号に基づいて、パワーピストン6の位置と後輪実
舵角との関係から、後輪実舵角を求める。 【0011】サーボモータ2を含む操舵機構1とECU
3とによって、後輪操舵角指令位置に後輪実舵角が一致
するように後輪11を位置決め制御する位置決めサーボ
系を構成している。尚、13は油圧バルブ8を介してパ
ワーピストン6に油圧を供給する油圧ポンプ、14はオ
イルタンクを示す。車速センサ15は車軸又は車輪の回
転速度を検出して、車速Vに応じた車速信号をECU3
に出力する。前輪操舵角センサ16はインクリメトタイ
プのロータリエンコーダよりなり、被回転体としてのス
テアリングシャフト17に設けられている。そして、ス
テアリングホイール18のハンドル操作に伴うステアリ
ングシャフト17の回転を検出して前輪19の操舵角θ
sに応じた前輪操舵角信号をECU3に出力する。ヨー
レイトセンサ20はジャイロ等で構成され、車両の重心
を中心とした車両の回転角速度(ヨーレイトWa)に応
じたヨーレイト信号をECU3に出力する。左車輪速セ
ンサ21は前輪19の左車輪の回転速(左車輪速ωl
)を検出し、右車輪速センサ22は前輪19の右車輪の
回転速(右車輪速ωR )を検出する。ブレーキスイッ
チ23はABS(アンチロックブレーキシステム)制御
実行中、もしくは、ブレーキペダル操作が行われるとオ
ンする。 【0012】ECU3を図3に基づいて説明すると、E
CU3はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという
)24と、波形整形回路25〜28と、アナログバッフ
ァ29と、A/Dコンバータ30と、デジタルバッファ
31と、駆動回路32とから構成されている。波形整形
回路25〜28は車速センサ15、左車輪速センサ21
、右車輪速センサ22、前輪操舵角センサ16からの信
号を波形整形してマイコン24に取り込ませる。また、
アナログバッファ29は後輪操舵角センサ12とヨーレ
イトセンサ20からの各信号を取り込み、A/Dコンバ
ータ30はアナログデジタル変換を行う。デジタルバッ
ファ31はブレーキスイッチ23からの信号をラッチす
る。さらに、駆動回路32はマイコン24からの電流指
令値信号Ifに応じた電流を直流サーボモータ2に供給
する。 【0013】次に、このように構成した後輪操舵装置の
作用を説明する。図4はマイコン24のメインルーチン
を示し、図5は車速センサ及び左右車輪速センサ21,
22からのパルス信号によって割り込み処理される車速
パルス処理を示し、図6は所定時間毎(例えば、5ms
毎)に実行される割り込み処理ルーチンを示す。 【0014】図4に示すように、マイコン24は起動時
にステップA10で初期化を行い、ステップA20で各
種処理を繰り返し行う。一方、図5に示すように、マイ
コン24はステップB10で前回のパルス割り込みが発
生した時刻と今回の割り込み発生時刻とから車速パルス
幅を算出して記憶する。 【0015】そして、図6に示すように、C10からC
80までのステップを所定時間毎に(例えば5ms毎に
)処理する。マイコン24はステップC10で車速パル
ス割り込み処理で記憶された車速パルス幅から車速Vを
算出する。また、同様に、左車輪速センサ21と右車輪
速センサ22についても、その車輪速パルス幅により前
輪19の左右の車輪速ωL ,ωR が計算される。な
お、本実施例では車速センサ15にて車速Vを求めたが
、車速Vを左右車輪速センサ21,22より(ωL +
ωR )/2として求めるようにしてもよい。 【0016】マイコン24はステップC20で後輪操舵
角センサ12とヨーレイトセンサ20からA/Dコンバ
ータ30を介してA/D変換データを取り込み、ステッ
プC30で後輪実舵角θrと実ヨーレートWsを算出す
る。次にステップC40において、ブレーキスイッチ2
3からの信号をデジタルバッファを介して取り込む。 【0017】そして、ステップC50で前輪操舵角セン
サ16から出力されるパルス数をカウントすることによ
り、前輪操舵角(ハンドル角)θsを算出する。またス
テップC60では、今回の処理で算出された前輪操舵角
θsと前回の処理で算出された前輪操舵角θs−1とか
ら操舵速度θv を算出する。ステップC70では、ヨ
ーレイトセンサ20及び前輪操舵角センサ16の異常判
定処理が行われる。その内容を図7から図10を用いて
説明する。 【0018】図7はヨーレイトセンサ20の異常判定処
理の概要を示すブロック図である。ブロックD1では、
図6のフローチャートのステップC10で算出した左右
車輪速ωL ,ωR に基づいて次式により推定ヨーレ
イトγを算出する。 【0019】 ブロックD3では、車両の運転状態に係る各種情報
に基づき、算出された推定ヨーレイトγを異常判定処理
に用いるかどうか判定する。これは、車両の運転状態に
よっては、左右車輪速ωL ,ωR から算出される推
定ヨーレイトγの値に誤差が含まれることがあるためで
ある。 【0020】ここで、判定条件の一例を下記に示す。 【0021】 【数2】 C1 ≦ωL ≦C2 【0022】 【数3】 C1 ≦ωR ≦C2 【0023】 【数4】 C1 ≦V≦C2 【0024】 【数5】 |γ|≦C3 【0025】 【数6】 |ωL ´|≦C4 (∵ωL ´は左車
輪加速度) 【0026】 【数7】 |ωR ´|≦C4 (∵ωR ´は右車
輪加速度) 【0027】 【数8】 |V´|≦C5 (∵V´は車両加速
度)【0028】 【数9】 |θ´v |≦C6 (∵θ´v は操舵
加速度)【0029】 【数10】ブレーキスイッチOFF C1 〜C6 は、予め定められた定数である。ただし
、C3 ,C6 については第11図,第12図に示す
様に車速Vによって変化する値にしても良い。各条件は
数式1に基づいて左右車輪速ωL,ωR から正確な推
定ヨーレイトγが算出できる車両運転条件であるか否か
を判定するものである。つまり、上記各条件は、車両を
線形領域の車両モデルとして扱える範囲の車両運転状態
を示すものである。 【0030】また、車速V,車輪速ωL ,ωR に関
しては、速度信号そのものが車両の速度として正確に扱
える状態であるときにのみ、推定ヨーレイトγが異常判
定処理に用いられるように条件を設定している。つまり
、例えば制動時には、車輪の速度とは異なった車輪速ω
L ,ωRが算出される可能性があり、この場合に算出
される推定ヨーレイトγは誤差を含む可能性がある。こ
のため、ブレーキスイッチ23のオフ状態を条件の1つ
として設定している。また、センサの構造上、極低速時
はセンサから送られてくるパルスが減少する。従って、
車輪速の演算周期が長くなり、左右車輪速ωL ,ωR
の変化が同期しない場合等、過渡的に推定ヨーレイト
γに誤差が生じる場合がある。これを防止するために、
車輪速センサ21,22が検出する左右車輪速ωL ,
ωR に低速側の限界値C1 を設けている。さらにマ
イコン24の演算精度上の問題で速度が高速になるにつ
れ、分解能が悪化する場合等、低速時と同様の問題が発
生する場合がある。そこで低速側の限界値C1 に加え
て、高速側の限界値C2 を設けている。 【0031】ブロックD2は、ブロックD3における判
定結果を受けて、異常判定処理に推定ヨーレイトγを用
いるか否かを切換えるスイッチを表す。なお、推定ヨー
レイトγを異常判定処理に用いない場合には、そのとき
に検出されているヨーレイトWaも異常判定処理に用い
るデータから除外する。これは、同時期に検出され或い
は推定されたヨーレイトを比較しなければ異常判定とし
て意味をなさないためである。ブロックD4は、ヨーレ
イトWa及び推定ヨーレイトγそれぞれについて所定時
間における平均値を算出する平均処理が行われる。ブロ
ックD5では、ブロックD4にて算出される平均値を用
いてヨーレイトセンサ20が異常か否かの判定処理が行
われる。 【0032】図8は、図7に示す機能を実現するための
フローチャートである。ステップE1では前述の数式1
に基づいて、推定ヨーレイトγが算出される。ステップ
E2では、前述の数式2〜数式10に基づいて車両の運
転状態を判定する。このとき、全ての条件が成立してい
た場合はステップE3へ進む。一方、各数式2〜数式1
0のうち、ひとつでも成立していない場合は、センサ異
常判定ルーチンを抜ける。ステップE3では、推定ヨー
レイトγ及びヨーレイトWaそれぞれについて平均処理
が行われる。つまり、ステップE3では、例えば所定時
間の平均値を各々推定ヨーレイト平均値γavg 及び
ヨーレイト平均値Waavg として算出する。 【0033】ステップE4では、上記所定時間が経過し
たか否かを判定し、経過していなければ各平均値γav
g ,Waavg が算出されていないものとして本ル
ーチンを抜ける。一方、所定時間が経過していると判定
されたときにはステップE5に進む。ステップE5から
E10は、ヨーレイトWaが変化しない異常を判定する
処理であり、ステップE11からE15は、ヨーレイト
Waが異常なオフセット成分を有する異常を判定する処
理である。 【0034】ステップE5では、ヨーレイトセンサ20
の今回の検出値Waiと前回の検出値Wai−1 との
差の絶対値が、所定値C7以下であるか否かが判定され
る。 このとき、所定値C7より大きいと判定された場合、少
なくともヨーレイトセンサ20の検出値が変化しない異
常は発生していないと判断して、ステップE8に進む。 ステップE8ではフラグFF1,F1を共に0に設定し
、その後ステップE11に進む。 【0035】一方、ヨーレイトセンサ20の検出値Wa
の変化が所定値C7より小さいと判定された場合は、ス
テップE6に進む。ステップE6では、センサ検出値が
変化しない異常が発生しているか、それとも直進状態等
の走行状態であるかを判断するため、推定ヨーレイトの
前回値γi−1 と今回値γiとの差の絶対値が所定値
C8以上か否か判定する(∵C7 ≦C8 )。この結
果、所定値C8 以上と判定された場合、推定ヨーレイ
トγが変化しているにもかかわらず、ヨーレイトWaの
変化がほとんどないため、センサ検出値が変化しない異
常と判断する。そして、ステップE7に進み、フラグF
F1=1に設定する。ステップE9では、ノイズ等によ
る誤判定を防止するため、フラグFF1=1と設定され
る状態が、連続して所定回数に達したか否かを判定する
。この結果、所定回数に達したと判定された場合、セン
サ検出値が変化しない異常と判断して、ステップE10
にて異常判定フラグF1=1とする。ステップE6,ス
テップE9で判定結果がNOの時はステップE11へ進
む。 【0036】ステップE11では、推定ヨーレイト平均
値γavg とヨーレイト平均値Waavg との差の
絶対値が所定値C9 以上か否か判定される。この差が
ヨーレイトWaのオフセット成分であり、このオフセッ
ト成分が所定値C9 以上である場合は、ステップE1
2へ進み、オフセット異常としてフラグFF2=1とす
る。この場合も誤判定防止のため、ステップE14にて
、フラグFF2=1の状態が所定回数連続して発生した
か否かを判定する。この結果、所定回数連続して発生し
たと判定された場合、ヨーレイトセンサ20のオフセッ
ト異常と判断してステップE15にて、オフセット異常
フラグF2=1とする。また、ステップE11,ステッ
プE14における判定結果がNOのときは、ステップE
13にて、各フラグFF2,F2が共に0に設定される
。 【0037】以上の如く、ヨーレイトWaと車輪速ωL
,ωR から推定した推定ヨーレイトγとを比較する
ことにより、ヨーレイトセンサ20の異常が、誤判定す
ることなく素早く判定できる。次に図9及び図10に前
輪操舵角センサ16の異常判定について、その概要を示
すブロック図及びフローチャートを示す。 【0038】前輪操舵角センサ16についても、前述の
ヨーレイトセンサ20の異常判定処理とほぼ同様の処理
となるため、以下異なる処理についてのみ説明する。図
9におけるブロックF1は、左右車輪速ωL ,ωR
からブロックF2にて算出した推定舵角θrと前輪操舵
角センサ16によって検出した前輪操舵角θsとの位相
のずれを補正するためのものである。具体的には、前輪
操舵角センサ16によって検出した前輪操舵角θsに、
例えば1次遅れの伝達特性を持たせる様にして算出する
。より精度を向上するためには、2次遅れの伝達特性を
持たせる様構成しても良いが、ここでは1次遅れの伝達
特性によって近似した例ついて説明する。 【0039】1次遅れの伝達特性によって、位相が補正
された補正前輪操舵角θ´sは次式によって求めること
ができる。 【0040】 なお、時定数は、車両の諸元から導かれる定数である。 ブロックF7における判定条件は、前述のヨーレイトセ
ンサ20の異常判定処理に用いた条件とほぼ同様である
。ただし条件数式5の推定ヨーレイトに代えて推定舵角
θrが用いられ、推定舵角θrが所定範囲内の時に推定
舵角θrを用いて、異常判定を行う。即ち、その条件は
、 【0041】 【数12】|θr|<C´3 この際も、C´3 は定数もしくは車速に応じて図13
に示すように変化する値でも良い。ブロックF2では、
左右車輪速ωL ,ωR に基づき、下式により推定舵
角θrを算出する。 【0042】 数式13に示すように、推定舵角θrは、左右車輪
速ωL ,ωR ,車速V及び車両諸元から算出される
。なお、スタビリティファクタKは車両のアンダーステ
ア、オーバーステアの特性を表す定数であり、実走行に
よっても計測される。 【0043】図10のフローチャートにおける処理は、
図8のフローチャートとほぼ同様であり、ステップG1
では推定舵角θrを数式13に基づき算出し、ステップ
G2では数式11に基づいて前輪操舵角θsの位相補正
を行う。ステップG3において、車両の運転状態に関す
る条件が全て成立していればステップG4,G5で推定
舵角θr及び補正前輪操舵角θ´sそれぞれについて平
均処理を行う。 【0044】そして、ヨーレイトセンサ20に対する異
常判定と処理と同様に、ステップG6からステップG1
1では、前輪操舵角センサ16の出力が変化しない異常
の発生を判定する。また、ステップG12からステップ
G16では、前輪操舵角センサ16のオフセット異常を
判定する。以上のようにして、図6のステップC70に
おいてヨーレイトセンサ20及び前輪操舵角センサ16
の異常判定処理が実行される。 【0045】そして、ステップC70において各センサ
16,20が異常と判定されない場合、ステップC80
にて、車両の走行状態に基づいて後輪指令舵角θr*
が例えば下式によって算出される。 【0046】 【数14】θr* =K1 (V)・θs+K2 (V
)・Wa K1 ,K2 は車速Vによって変化する変数なお、ス
テップC70において前輪操舵角センサ16が異常と判
定された場合は、数式14の前輪操舵角θsを含まない
項のみから後輪指令舵角θr* が算出される。 この場合数式14における変数K2 (V)の特性を変
更し、下式のように後輪指令舵角θr* を算出しても
良い。 【0047】 【数15】θr* =K2 ´(V)・Waまたステッ
プC70において、ヨーレイトセンサ20が異常と判定
された場合は、数式14のヨーレイトWaを含まない項
のみから後輪指令舵角θr* を算出する。この場合も
数式14における変数K1 (V)の特性を変更し、下
式のように後輪指令舵角θr* を算出しても良い。 【0048】 【数16】θr* =K1 ´(V)・θs図14〜図
17に数式14における係数K1 (V),K2 (V
)及び特性を変更した係数K1 ´(V),K2 ´(
V)の一例を示す。通常、変数K1 (V)は図14に
示すように前輪操舵角θsに対して逆相項として設定さ
れ、K2 (V)は、図15に示すように同相項として
設定されている。しかし、前輪操舵角センサ16の異常
時はヨーレイト項のみから後輪指令舵角θr* が算出
されるため、図17に示すようにヨーレイトWaの係数
K2 ´(V)を若干低くして車両のアンダーステア感
を抑える様にしている。また、ヨーレイトセンサ20の
異常時は、前輪操舵角項のみとなるため、後輪指令舵角
θr* は逆相項のみから算出されることになり、車両
が不安定になる。そのため、ヨーレイトセンサ異常時は
、図16に示すように、係数K1 ´(V)を同相項と
して設定し、前輪操舵角θsに対して同相項として後輪
指令舵角θr*を算出することにより、車両の安定性を
確保している。 【0049】また、前輪操舵角センサ16及びヨーレイ
トセンサ20のいずれか一方あるいは両方とも異常判定
された場合は、後輪指令舵角θr* をその判定時点の
指令舵角に固定して以後後輪制御を停止する様にしても
良い。また、後輪指令舵角θr* の算出式が切り換わ
る際に、後輪舵角が急変しない様、除々に変化させる様
にしても良い。 【0050】図6のステップC90では、ステップC8
0で算出した後輪指令舵角θr* とステップC30で
算出した後輪指令舵角θrとに基づいて、その両者の差
を零とすべく公知の後輪位置決めサーボ演算を行う。そ
して、この演算結果によりステップC100でモータ電
流指令値Ifを算出し、サーボモータ2を駆動すべく駆
動回路32に出力する。 【0051】尚、この実施例では、ヨーレイトセンサ、
前輪舵角センサの検出値が、出力仕様範囲外か否かの判
定や、出力値の急変に関する異常判定は公知として省略
したが、これらの異常判定も合わせて実施しても良い。 【0052】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
検出器によって検出される物理量が変変化しないといっ
た異常や、オフセット成分を含む異常なども検出するこ
とができ、また異常判定時の誤判定を防止しているため
に、ヨーレイトセンサや操舵角センサ等の車両の旋回状
態に係わる物理量を検出する検出器の異常状態の判定精
度を向上させることができる。これにより、上記の検出
器より高精度な検出値を得ることができる。
ャートである。
トである。
ブロック図である。
フローチャートである。
ブロック図である。
すフローチャートである。
性図である
性図である
性図である
す特性図である。
す特性図である。
す特性図である。
す特性図である。
Claims (1)
- 【請求項1】車両の旋回状態に係わる物理量を検出する
検出器と、車両の左右車輪の速度をそれぞれ検出する速
度検出手段と、前記速度検出手段によってそれぞれ検出
される左右車輪の速度差に基づき、車両の旋回状態に係
わる物理量の推定値を算出する算出手段と、前記検出器
の異常の有無を、前記検出された物理量と前記算出され
た物理量との比較により判定する判定手段と、車両の運
転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検
出手段によって検出される車両の運転状態が、前記算出
手段によって算出される物理量の推定値に誤差が含まれ
る状態か否かを判断する判断手段と、前記判断手段によ
って誤差が含まれる状態と判断されたとき、前記判定手
段における判定を禁止する禁止手段と、を備えることを
特徴とする車両用状態検出器判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP228991A JPH087077B2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 車両用状態検出器判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP228991A JPH087077B2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 車両用状態検出器判定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04235312A true JPH04235312A (ja) | 1992-08-24 |
JPH087077B2 JPH087077B2 (ja) | 1996-01-29 |
Family
ID=11525216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP228991A Expired - Lifetime JPH087077B2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 車両用状態検出器判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH087077B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0711699A2 (en) | 1994-11-09 | 1996-05-15 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Apparatus and method for determining the yaw rate of a vehicle |
US6614343B1 (en) | 1997-10-10 | 2003-09-02 | Continental Teves Ag & Co., Ohg | Method for determining vehicle status variables |
JP2012098270A (ja) * | 2010-11-04 | 2012-05-24 | U-Blox Ag | 推測航法を使用して車両の位置及び方位を追跡する方法並びにその方法を実行する追跡装置 |
-
1991
- 1991-01-11 JP JP228991A patent/JPH087077B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0711699A2 (en) | 1994-11-09 | 1996-05-15 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Apparatus and method for determining the yaw rate of a vehicle |
EP0711699A3 (en) * | 1994-11-09 | 1997-07-16 | Toyota Motor Co Ltd | Method and device for determining the yaw rate of a vehicle |
US6614343B1 (en) | 1997-10-10 | 2003-09-02 | Continental Teves Ag & Co., Ohg | Method for determining vehicle status variables |
JP2012098270A (ja) * | 2010-11-04 | 2012-05-24 | U-Blox Ag | 推測航法を使用して車両の位置及び方位を追跡する方法並びにその方法を実行する追跡装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH087077B2 (ja) | 1996-01-29 |
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