JPH04235249A - 超高温耐酸化材料および超高温耐酸化複合材料と、それらの成形体の製造方法 - Google Patents

超高温耐酸化材料および超高温耐酸化複合材料と、それらの成形体の製造方法

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JPH04235249A
JPH04235249A JP26591A JP26591A JPH04235249A JP H04235249 A JPH04235249 A JP H04235249A JP 26591 A JP26591 A JP 26591A JP 26591 A JP26591 A JP 26591A JP H04235249 A JPH04235249 A JP H04235249A
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ultra
temperature oxidation
high temperature
alloys
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Application number
JP26591A
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Inventor
Yoshibumi Sakai
義文 酒井
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Daido Gakuen School
Original Assignee
Daido Gakuen School
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高温の1800K以
上2100K以下の大気中において使用することのでき
る構造材料としての超高温耐酸化材料および超高温耐酸
化複合材料と、それらの成形体の製造方法に関するもの
で、航空宇宙材料や省エネルギ用高効率タービンブレー
ド材料として適したものに関する。
【0002】
【従来の技術】宇宙船の表面は、大気圏へ突入する際に
は1973Kという超高温に曝されることから、従来、
耐熱材料であるシリカ(SiO2 )が装着されていた
。 しかし、これとて一往復毎に取り替えを余儀なくされて
いた。また、タービンのブレードも高温に曝されるわけ
であるが、材料の制約から最高使用温度を1100Kに
限定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした宇宙船でのシ
リカの取り替えや、タービンブレードの最高使用温度の
制限がなされていたのは、超高温化での材料の酸化の問
題があるからである。即ち、超高温の大気中で材料を使
用する場合には、その材料が溶融してしまわないという
ことに加えて、酸化しないということが最も重要な問題
である。また超高温状態で一定の強度を維持することも
大切な要素である。ところが、従来の耐熱材料といわれ
るものでは、この要件を十分に満足するものがなかった
ため、頻繁な取り替えや使用温度制限が必要であった。
【0004】本発明は、材料の表面から酸素原子が侵入
するのを防止する薄膜を形成することによって超高温下
において耐酸化性を有し、しかも一定の強度を維持する
ことのできる新規な超高温耐酸化材料および超高温耐酸
化複合材料と、それらの成形体の製造方法とを提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】この目的を達成
するため、本発明は、大気中1800K以上2100K
以下の温度において耐酸化性を有する超高温耐酸化材料
であって、Mo,Nb,WもしくはTa、またはこれら
の合金の中から選ばれた1種以上の元素または合金を4
0〜90重量%と、Alを1〜20重量%と、Siを1
〜60重量%と、B,Y,Zr,HfまたはCrの中か
ら選ばれた1種以上の元素を0.01〜20重量%と、
不純物を総量5重量%以下とからなる超高温耐酸化材料
を要旨として完成された。これは化合物または混合物の
いずれの形態でも構わない。また、合金であっても、合
金材料あるいは溶射材料等の単純に混合された状態のも
のであっても構わない。
【0006】また、Mo,Nb,WもしくはTa、また
はこれらの合金の中から選ばれた1種以上の元素または
合金を40〜90重量%と、Alを1〜20重量%と、
Siを1〜60重量%と、B,Y,Zr,HfまたはC
rの中から選ばれた1種以上の元素を0.01〜20重
量%と、不純物を総量5重量%以下とからなる化合物ま
たは混合物と、Mo,Nb,WもしくはTa、またはこ
れらの合金による成形体とを複合化させた大気中180
0K以上2100K以下の温度において耐酸化性を有す
る超高温耐酸化複合材料の発明としても完成された。
【0007】さらに、この超高温耐酸化複合材料におい
て、前記成形体が線材であり、該線材を中心としたサン
ドイッチ状に複合化したことを特徴とするものとしても
完成された。なお、線材に限らず、網や板や塊状の物な
どであっても構わないことは勿論である。
【0008】またさらに、これは、Mo,Nb,Wもし
くはTa、またはこれらの合金による成形体の表面を、
Mo,Nb,WもしくはTa、またはこれらの合金の中
から選ばれた1種以上の元素または合金を40〜90重
量%と、Alを1〜20重量%と、Siを1〜60重量
%と、B,Y,Zr,HfまたはCrの中から選ばれた
1種以上の元素を0.01〜20重量%と、不純物を総
量5重量%以下とからなる化合物または混合物で被覆し
た大気中1800K以上2100K以下の温度において
耐酸化性を有する超高温耐酸化複合材料としても完成さ
れたものである。ここでいう成形体も線材や網や板や塊
状の物など種々の形態の物を用いることができる。
【0009】こうした被覆の方法としては、真空または
不活性ガス雰囲気中における溶射法、プラズマアーク溶
接法または化学蒸着法(CVD法)によることができる
。また、この超高温耐酸化複合材料としての構成は、M
o,Nb,WもしくはTa、またはこれらの合金の中か
ら選ばれた1種以上の元素または合金を40〜90重量
%と、Alを1〜20重量%と、Siを1〜60重量%
と、B,Y,Zr,HfまたはCrの中から選ばれた1
種以上の元素を0.01〜20重量%と、不純物を総量
5重量%以下とからなる大気中1800K以上2100
K以下において耐酸化性を有する超高温耐酸化材料を、
構造部材の高温にさらされる側に配設した超高温耐酸化
複合材料としても完成されている。この場合、傾斜機能
材料として作用することになる。
【0010】これら本発明の超高温耐酸化材料および超
高温耐酸化複合材料において、Mo,Nb,Wもしくは
Ta、またはこれらの合金、即ちMo合金,Nb合金,
W合金もしくはTa合金の中から選ばれた1種以上の元
素または合金を40〜90重量%と規定したのは、次の
理由による。なお、Moについてその理由を述べるが、
ここにあげた他の元素や合金についても同様である。ま
た、MoとNb,W,TaおよびMoを含めたこれらの
合金とがどれを選択したものでもよいのは、これら金属
および合金はいずれも高融点を有し、超高温における使
用に耐え得る超高温耐熱性を有するいわゆる耐火金属ま
たは耐火合金としてMoと同質のものだからである。即
ち、融点からいえばMoが2610゜C(2883K)
であるのに対し、Nbが2700゜C(2973K)で
あり、Wが3387゜C(3660K)であり、Taが
2996゜C(3269K)であるから、Mo以外のW
等もすべて2700K以上の高融点を有し、本発明の目
的とする超高温の条件に耐え得る性質を有する元素であ
り、それらの合金も同様に高融点を有するものだからで
ある。
【0011】まず、成分比率の下限について説明する。 即ち、Moが40重量%未満の場合には、構成成分中の
Mo以外の成分が多くなり、融点が下がってしまい、超
高温での使用に耐えなくなるからである。
【0012】一方、上限について説明すると、Moが9
0重量%を越える場合は、構成成分中のSiなどの他の
成分が少なくなってしまい、耐酸化性が不十分となるた
めである。具体的には、本発明においては、SiとAl
とを含有することによって、外部から酸素原子が入って
きたときに、これらがSiO2 およびAl2 O3 
となって材料表面に薄膜を形成し、それ以上の酸素の内
部への侵入を防ぐという作用を奏する点に着目したもの
であるからである。即ち、Si等の混合比率が小さくな
りすぎ、耐酸化性を奏するための被膜が十分にできなく
なってしまうのを防止するために上限が定まっているの
である。
【0013】次に、Alの混合比率の根拠について説明
する。まず、下限についていうと、Alが0重量%であ
る場合には、構成成分中に存在する酸素が製品中にその
まま残り、昇温時にその酸素が各種成分と反応して、例
えばSiOガスといった酸化物ガスを生成し、材料内部
でふくらみを生じるからである。即ち、Alは、混合粉
末中の酸素原子をAl2 O3 として固定する役目を
果たすものであるから、0重量%ではならないのである
。そして、こうしたAl2 O3 の生成による酸素原
子の固定にとって有為な作用を奏するためには、1重量
%以上が必要となるのである。なお、Alはその融点が
低いことから、粉末冶金等に当たっての結合助剤として
も作用するものである。
【0014】一方、Alが20重量%を越える場合には
、構成成分中のAlの量が多すぎ、融点を下げてしまう
という問題が生じるため、上限が規定されるのである。 次にSiの混合範囲について説明する。
【0015】まず、下限から説明すると、Siが0重量
%の場合は、酸化防止能力が損なわれ、1300Kにお
いて材料が酸化してしまうからである。なお、Siが構
成成分に含まれることによって材料中にはMoSi2 
が形成され、これを中心とした化合物粒子により熱間の
強さが確保できるという作用を奏する成分である。こう
した観点から、Siが混合成分となることは必須であり
、それが有為な作用を奏する下限として1重量%が規定
されるのである。
【0016】一方、Siのみの融点は1685Kである
ことから、Siが60重量%を越えてはならない理由と
して、製品中にSiがそのままで残存する場合があり、
これによって融点が下がって超高温耐熱性を損なうこと
になるからであるという点をあげることができる。また
、そのままで残存しないとしても、融点の低い生成粒子
になってしまうからでもある。
【0017】さらに、Bは靱性向上に効果があることか
ら成分として必要となるのであるが、靱性向上のための
元素としては、他に、Y,Zr,HfまたはCrであっ
ても構わないのである。これらは、各種の合金において
靱性向上の目的で添加されるものとして同質だからであ
る。
【0018】こうした、靱性向上の観点から必要となる
ものであるため、B等が0重量%であってはならない。 そして、有為な作用を奏する下限として0.01重量%
以上が必要となるのである。
【0019】一方、B等は靱性向上に効果があるといっ
ても、20重量%を越える場合には、高温に曝された際
に、製品中でB等が酸化して、B2 O3 ガスなどに
なって沸騰現象を起こすから、20重量%以下に制限さ
れるのである。
【0020】そして、不純物が総量5重量%を越えて含
有される場合は、Mo等と、Alと、Siと、B等とが
上記理由に基づいて制限された成分割合となることによ
り発揮される相乗作用としての性質を妨げることとなる
ことが考えられるため、通常の化合物や混合物における
と同様に、これも制限されるのである。
【0021】この様に、本発明の超高温耐酸化材料およ
び超高温耐酸化複合材料は、Moに代表される耐火金属
の特性と、Si,Alが酸素と反応して酸化被膜を表面
に形成する作用に加えて、B等の添加による靱性の確保
と、Alによる材料中酸素の固定とから、大気中180
0K以上2100K以下の超高温下において溶融してし
まうことなく、かつ酸化されてしまうことがなく、十分
な靱性と強度とを発揮するのである。
【0022】こうした本発明の超高温耐酸化材料による
成形体は、Mo,Nb,WもしくはTa、またはこれら
の合金の中から選ばれた1種以上の元素または合金の粉
末を40〜90重量%と、Al粉末を1〜20重量%と
、Si粉末を1〜60重量%と、B,Y,Zr,Hfま
たはCrの中から選ばれた1種以上の元素の粉末を0.
01〜20重量%と、不純物を総量5重量%以下とを混
合した後に所定形状の成形体に加圧成形し、該成形体を
真空中または不活性ガス雰囲気中において1200K以
上に加熱して焼結することによって製造することができ
る。この際、具体的には、通常の粉末冶金で常用されて
いる様に、冷間プレス後の加熱焼結に限らず、ホットプ
レス法や熱間静水圧焼結法(HIP法)によることもで
きることはいうまでもない。
【0023】また、Mo,Nb,WもしくはTa、また
はこれらの合金の中から選ばれた1種以上の元素または
合金を40〜90重量%と、Alを1〜20重量%と、
Siを1〜60重量%と、B,Y,Zr,HfまたはC
rの中から選ばれた1種以上の元素を0.01〜20重
量%と、不純物を総量5重量%以下とを溶解原料とし、
真空中または不活性ガス雰囲気中で溶解し、所定形状の
成形体に鋳造することによって製造することもできる。 この場合、各成分の比重の差の問題があるが、これも宇
宙船内の様な無重力下で溶解・鋳造する様にすれば簡単
に解決することができ、粉末冶金によるのと同様のもの
を製造することができる。なお、このことからも容易に
理解される様に、本発明の超高温耐酸化材料を製造する
には、いわゆる粉末冶金による方法が簡便でより適した
ものということができる。
【0024】さらに、本発明の超高温耐酸化複合材料に
よる成形体は、Mo,Nb,WもしくはTa、またはこ
れらの合金による成形体を、Mo,Nb,WもしくはT
a、またはこれらの合金の中から選ばれた1種以上の元
素または合金の粉末を40〜90重量%と、Al粉末を
1〜20重量%と、Si粉末を1〜60重量%と、B,
Y,Zr,HfまたはCrの中から選ばれた1種以上の
元素の粉末を0.01〜20重量%と、不純物を総量5
重量%とを混合した混合粉末中に埋設して所定形状に加
圧成形した複合化成形体を、真空中または不活性ガス雰
囲気中において1200K以上に加熱して焼結すること
によって製造することができる。
【0025】本発明による超高温耐酸化材料および超高
温耐酸化複合材料で成形体を製造するにおいては、その
時点で酸素原子が侵入しない様な条件が望まれるのであ
る。
【0026】
【実施例】次に、本発明を具体化した実施例を図面と共
に詳細に説明する。 [実施例1]実施例1は、本発明の超高温耐酸化材料か
らなる成形体を製造し、各種性質を調べた結果である。 実施例1の超高温耐酸化材料の配合成分は表1の通りで
ある。なお、実施例に使用した各元素粉末の純度は99
%のものである。
【0027】
【表1】   上記各元素の粉末を混合し、真空攪拌・すり潰し装
置で20時間の攪拌・すり潰しを実施して得た粒径20
0メッシュ以下の混合粉末を、冷間成形プレスにより6
00MPaの圧力で加圧成形し、40mmφ×5mmの
円板状成形体を製造した。その後、ホットプレスにより
、30MPaの圧力で温度1673Kにて3時間の処理
をAr雰囲気中で実施して焼結成形体を得た。
【0028】この焼結成形体から、抗折試験用試験片、
硬さ試験用試験片、電子顕微鏡観察用試験片および耐酸
化試験用試験片を切り出し、それぞれの試験に供した。 耐酸化試験は、2073Kの温度で1時間大気中で保持
し、そのまま常温まで冷却することにより実施した。そ
の結果としての試験片の内部の状態を電子顕微鏡にて2
00倍に拡大して撮影したものを図面に写し取ったのが
図1である。また図2は、ちょうど製品中心部分を20
00倍に拡大した電子顕微鏡撮影写真から写し取った図
である。
【0029】図2から判るように、実施例の超高温耐酸
化材料の構成は、MoSi2 を基地にして、Mo粒子
と、Mo2 Si3 粒子と、(Mo,Si,Al)化
合物粒子と、Al2 O3 粒子などが散在したものと
なっている。強度向上においては、これら各々の存在が
大きく寄与している。なお、いずれがどの粒子であるか
については、X線分析により特定した。また、抗折試験
の結果は坑折力245MPaと良好であった。
【0030】また、図3は、2073Kの大気中で1時
間保持したときの表面状況を示す。表面層1はSiO2
 を主成分としたAl,Moなどの酸化物薄膜で被覆さ
れていることが判る。この酸化物薄膜の存在により、材
料内部への酸素原子の侵入を防止することができるので
ある。また、材料中心部については、図2に示した様に
、AlがAl2 O3 となって単独に酸素原子が存在
して他に悪影響を及ぼさないように作用している。図の
(B)は、含有酸素量を電子プローブマイクロアナライ
ザ(EPMA)による線分析により測定した結果であり
、表面部分の酸素含有量が多いことから、ここが酸化物
被膜になっているということが判る。
【0031】2073Kにて1時間大気中で保持したと
きの酸化物変化量は0.0646g/cm2 で酸化膜
の厚さは約20〜30μmであった。また、この耐酸化
性試験において、試験片の形状寸法は試験の前後で変化
がなく、実施例の超高温耐酸化材料は、十分に高い融点
を有し、超高温での使用に耐え得るものであることが証
明された。なお、本実施例の超高温耐酸化材料による成
形体の融点は2300Kであり、温度2100Kにおい
ても十分使用に耐え得ることが確認された。
【0032】なお、本試験片の比重は5.17であった
。また、硬さはHv636(マイクロビッカース硬さ)
であった。[実施例2]実施例2は、本発明の超高温耐
酸化複合材料に関するものであり、図4はその成形体の
形状・構成を示している。
【0033】この成形体は、実施例1と同様の成分比率
で、同様に真空攪拌・すり潰しをした混合粉末2の所定
量をプレス型に入れ、その上から直径0.2mmのMo
線材3を格子状に並べた後でさらにこの混合粉末2を所
定量投入してMo線材3を埋没させ、冷間プレス型で加
圧成形し、その後、実施例1と同様に焼結したものであ
る。
【0034】この複合材料としての成形体の電子顕微鏡
による1000倍拡大断面写真を図面化したものが図5
である。Mo線材3と混合粉末2による超高温耐酸化材
料層とが良好なぬれ性をもって完全に密着していること
が判る。この複合材料による抗折試験の結果は、坑折力
750MPaであった。実施例1の抗折試験結果は坑折
力245MPaであったから、複合材料とした方が坑折
力の向上が著しいことが判った。
【0035】また、超高温耐酸化性能については、実施
例1と同様に良好な結果が得られた。以上本発明の超高
温耐酸化材料および超高温耐酸化複合材料と、それらの
成形体の製造方法についての実施例を説明したが、本発
明は何らこれら実施例に限定されず、その要旨を逸脱し
ない範囲の種々なる態様を採用することができることは
もちろんである。
【0036】例えば、Moに代えてNb,W,Taとい
った他の種類の高融点材料を用いてもよいし、また、M
oとWとの混合物に代えるなどしても構わない。Moは
、本発明の目的とする超高温耐酸化材料において、特に
超高温特性を支えるための構成要素であり、主に融点を
高めるという観点から成分比率の下限が定められている
通り、他の元素や合金またはそれらとの混合物に代えて
も構わないのである。
【0037】同様のことは、Bについてもいえ、靱性向
上のために添加される性質の構成要素であるから、これ
をY,Zr,HfまたはCrに代え、あるいはこれらの
混合物に代えても構わないのである。
【0038】また、実施例では焼結品について説明した
が、溶射材や傾斜機能複合材料についても同様に適用す
ることができる。この場合、傾斜機能複合材料において
は、高温に曝される部分は本発明の超高温耐酸化材料で
覆われるから、内部の部材の性質は、必ずしも耐火性等
を有する必要はないのである。
【0039】さらに、超高温耐酸化材料の形態としては
、合金の形でもよいが、本発明の要旨に該当する成分配
合の単純な混合物であっても構わない。即ち、溶射材料
等に用いる場合は、何も合金として完成されている必要
はないのである。
【0040】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、材
料の表面から酸素原子が侵入するのを防止する薄膜を形
成することによって超高温下において耐酸化性を有し、
しかも一定の強度を維持することのできる新規な超高温
耐酸化材料および超高温耐酸化複合材料と、それらの成
形体の製造方法とを提供することができた。
【0041】具体的には、宇宙船の大気圏突入時の最高
温度が1973Kであるのに対し、本発明材料は210
0Kに耐えることができることから、宇宙船外壁の材料
として使用することができ、耐酸化性が良好なことから
安定的に使用することができ、頻繁な取り替え等の必要
がない。また、タービンのブレードなどに使用すること
により、タービンの使用温度制限をなくすことができ、
省エネルギ用として高効率運転が望まれているタービン
ブレードの材料としても好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】  実施例1の超高温耐酸化材料の内部を電子
顕微鏡にて200倍に拡大撮影した組織写真から写し取
った内部組織の状態を示す模式図である。
【図2】  実施例1の超高温耐酸化材料の内部を電子
顕微鏡にて2000倍に拡大撮影した組織写真から写し
取った内部組織の状態を示す模式図である。
【図3】  実施例1の超高温耐酸化材料の表層部分を
電子顕微鏡にて1000倍に拡大撮影した組織写真と、
その撮影部分における酸素の分布状況の計測結果とを示
す模式図である。
【図4】  実施例2の超高温耐酸化複合材料の成形体
の形状を平面とそのA−A断面とで示す説明図である。
【図5】  実施例2の超高温耐酸化複合材料の内部を
電子顕微鏡にて1000倍に拡大撮影した組織写真から
写し取った内部組織の状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・表面層、2・・・混合粉末、3・・・Mo線材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  大気中1800K以上2100K以下
    の温度において耐酸化性を有する超高温耐酸化材料であ
    って、Mo,Nb,WもしくはTa、またはこれらの合
    金の中から選ばれた1種以上の元素または合金を40〜
    90重量%と、Alを1〜20重量%と、Siを1〜6
    0重量%と、B,Y,Zr,HfまたはCrの中から選
    ばれた1種以上の元素を0.01〜20重量%と、不純
    物を総量5重量%以下とからなる超高温耐酸化材料。
  2. 【請求項2】  Mo,Nb,WもしくはTa、または
    これらの合金の中から選ばれた1種以上の元素または合
    金を40〜90重量%と、Alを1〜20重量%と、S
    iを1〜60重量%と、B,Y,Zr,HfまたはCr
    の中から選ばれた1種以上の元素を0.01〜20重量
    %と、不純物を総量5重量%以下とからなる化合物また
    は混合物と、Mo,Nb,WもしくはTa、またはこれ
    らの合金による成形体とを複合化させた大気中1800
    K以上2100K以下の温度において耐酸化性を有する
    超高温耐酸化複合材料。
  3. 【請求項3】  前記成形体が線材であり、該線材を中
    心としたサンドイッチ状に複合化したことを特徴とする
    請求項2記載の超高温耐酸化複合材料。
  4. 【請求項4】  Mo,Nb,WもしくはTa、または
    これらの合金による成形体の表面を、Mo,Nb,Wも
    しくはTa、またはこれらの合金の中から選ばれた1種
    以上の元素または合金を40〜90重量%と、Alを1
    〜20重量%と、Siを1〜60重量%と、B,Y,Z
    r,HfまたはCrの中から選ばれた1種以上の元素を
    0.01〜20重量%と、不純物を総量5重量%以下と
    からなる化合物または混合物で被覆した大気中1800
    K以上2100K以下の温度において耐酸化性を有する
    超高温耐酸化複合材料。
  5. 【請求項5】  前記被覆が、真空または不活性ガス雰
    囲気中における溶射法、プラズマアーク溶接法または化
    学蒸着法によることを特徴とする請求項4記載の超高温
    耐酸化複合材料。
  6. 【請求項6】  Mo,Nb,WもしくはTa、または
    これらの合金の中から選ばれた1種以上の元素または合
    金を40〜90重量%と、Alを1〜20重量%と、S
    iを1〜60重量%と、B,Y,Zr,HfまたはCr
    の中から選ばれた1種以上の元素を0.01〜20重量
    %と、不純物を総量5重量%以下とからなる大気中18
    00K以上2100K以下において耐酸化性を有する超
    高温耐酸化材料を、構造部材の高温にさらされる側に配
    設した超高温耐酸化複合材料。
  7. 【請求項7】  Mo,Nb,WもしくはTa、または
    これらの合金の中から選ばれた1種以上の元素または合
    金の粉末を40〜90重量%と、Al粉末を1〜20重
    量%と、Si粉末を1〜60重量%と、B,Y,Zr,
    HfまたはCrの中から選ばれた1種以上の元素の粉末
    を0.01〜20重量%と、不純物を総量5重量%以下
    とを混合した後に所定形状の成形体に加圧成形し、該成
    形体を真空中または不活性ガス雰囲気中において120
    0K以上に加熱して焼結する超高温耐酸化成形体の製造
    方法。
  8. 【請求項8】  Mo,Nb,WもしくはTa、または
    これらの合金の中から選ばれた1種以上の元素または合
    金を40〜90重量%と、Alを1〜20重量%と、S
    iを1〜60重量%と、B,Y,Zr,HfまたはCr
    の中から選ばれた1種以上の元素を0.01〜20重量
    %と、不純物を総量5重量%以下とを溶解原料とし、真
    空中または不活性ガス雰囲気中で溶解し、所定形状の成
    形体に鋳造する超高温耐酸化成形体の製造方法。
  9. 【請求項9】  Mo,Nb,WもしくはTa、または
    これらの合金による成形体を、Mo,Nb,Wもしくは
    Ta、またはこれらの合金の中から選ばれた1種以上の
    元素または合金の粉末を40〜90重量%と、Al粉末
    を1〜20重量%と、Si粉末を1〜60重量%と、B
    ,Y,Zr,HfまたはCrの中から選ばれた1種以上
    の元素の粉末を0.01〜20重量%と、不純物を総量
    5重量%とを混合した混合粉末中に埋設して所定形状に
    加圧成形した複合化成形体を、真空中または不活性ガス
    雰囲気中において1200K以上に加熱して焼結する超
    高温耐酸化複合化成形体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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