JPH042346B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 先端で相互連結されるべき管に対して溶接作業
を行なうため、半自動作動型の溶接装置が既に知
られているが、この装置では１つまたはそれ以上
の溶接電極が、形成されるべき溶接継目にそつて
案内されるようにして、共に溶接される管に対し
て案内される。当然、管は互いに整列されねばな
らず、また各端面がわずかな距離を置いて離隔す
るように支持されねばならない。

島を掘削したりまた同様な目的に使われる支持
管として垂直位置で使用される管を用いる場合、
管を垂直利用位置で共に溶接することができるよ
うにする溶接装置に対する要求がある。従つてこ
のような非常に重くかつ長い管を適当に整列させ
て、また正しい距離を置いて保持することは極め
て困難である。

この発明はこうした管部分を正確に整列させて
保持できるようにし、また実質的に作業を中断さ
せることなく連続する管部分を溶接により連結す
るようにした装置を提供することである。

このためこの発明による装置は溝形材等から成
るケージを有し、このケージが縦方向軸線の周り
に対称形に形成されて実質的に多角形横断面を有
し、また内側の横方向の寸法が溶接されるべき管
の直径より実質的に大きく、前記ケージの両端に
またはそれらの近くに設けられた案内スリーブを
有し、これらのスリーブに取付けられた締付装置
を有し、前記締付装置により両方のスリーブが共
に溶接される各管部分に対し同軸上に締付けられ
ることができ、前記スリーブが前記ケージによつ
て互いに整列されて保持され、さらに前記ケージ
に取付けられて前記縦方向軸線と実質的に垂直な
平面内に位置する実質的に円形の案内部材を有
し、これらの案内部材が前記縦方向軸線に対して
実質的に同軸に配置され、前記案内部材にそつて
溶接電極取付部材の支持部材または摺動部材が縦
方向軸線に対して同軸周りに移動でき、前記支持
部材または摺動部材が溶接継目に対して電極を調
整する装置を備えることを特徴としている。

このようなケージは、共に溶接される管の先端
が互いに有効に整列されることができるような剛
性を軸方向に有し、前記管特に上方の管は当然な
がら、管の自重によりケージに作用するモーメン
トができるだけ小さくなるようにして支持され、
さらに溶接電極のための案内部材はケージに対し
てしつかりと固定され、これにより電極は、固有
のユニツトを形成する締付けられた管部分、前記
ケージおよび電極とは無関係にケージの軸線に対
して同軸上に案内されることができ、そして前記
ケージが各管の先端に締付けられるやいなや、電
極は実質的に正しい位置に位置決めされ、垂直方
向のわずかな付加の調整だけが必要とされる。

溶接は実質的に自動的に行なわれることができ
るため、特にケージは完全に接近されることがで
き、それで溶接継目の周囲は雨、風、海水等のよ
うな周囲の影響から保護される。

特に端末スリーブは溶接位置の近くに向つて延
び、そして溶接作業を行なううえで十分に長い距
離を置いて位置決めされており、これにより整列
した管は溶接位置のすぐ近くでも保持されること
になる。

溶接電極支持体の案内部材は端末スリーブに取
付けられることができ、それで溶接位置にできる
だけ近く位置決めされるが、前記案内部材が溶接
時に発生する火花、溶融金属等から影響を受けな
いようにするため、これらの案内部材を上方のス
リーブだけに取付けるのが好ましい。

前記案内部材には少なくとも２つの電極支持部
材が設けられ、これらは等角度に距離を置いて位
置決めされ、その各々は対応する角度だけ案内部
材にそつてあちらこちらに移動するようにされ、
この結果供給ダクトを管の周りに巻き付ける必要
がなくなる。

さらに各支持部材または摺動部材は複数の溶接
部の形成を可能にする多数の溶接電極取付部材を
備えることができ、これらの付加の支持部材また
は摺動部材はたとえば超音波振動によつて、形成
された溶接継目を検査する装置を備えることがで
きる。

これらの支持部材または摺動部材の案内部材の
近くには、前記支持部材または摺動部材の集電器
と接触する導電体を設けることができ、この場合
保護ガスが使用されるならばその保護ガスを供給
するガス容器が前記支持部材または摺動部材と共
に移動すれば、溶接電極の完全な回転が可能とな
る。

次にこの発明を図面について一層詳細に説明す
る。

第１図には相互連結されるべき２本の管１，２
の先端部分が示され、これらの管は垂直位置で支
持されている。たとえば、下方の管１は前回の溶
接作業においてそれより下方の管に溶接され、ま
た上方の管２は持上げ工具によつて保管場所から
運ばれて下方の管１に対して下降させられてい
る。そしてこれらの管はこの発明によるケージ３
によつて互いに整列させられる。

ケージ３は上方および下方の端末スリーブ４，
５を有し、これらのスリーブ４，５はそれぞれ締
付要素６，７を備え、たとえば縦方向中間面にそ
つて分割されており、そしてスリーブの半体は締
付要素６，７により共に保持されている。前記締
付要素は特にヒンジ８および緊張装置９を有し、
この緊張装置９は圧力媒体特に油で作動されるシ
リンダの形のものが好ましい。

スリーブ４とスリーブ５とは、溝形材で構成さ
れた多数の剛性骨組によつてしつかりと相互連結
され、前記骨組はスリーブ４，５が常に同軸上に
保持されるような剛性を有している。これらの骨
組はそれ以上は相互連結されておらず、ヒンジ８
における分割スリーブ４，５の揺動が妨げられな
いようにされている。

これらのスリーブは管１，２の外径に適合する
内径を有している。好ましくは前記スリーブはそ
れらの内側に丸形突出部またはカム１１を備え、
これらの突出部１１は実質的に軸線と平行に向け
られて円周上に均等に分配されており、また第２
図からわかるように、それらは各締付要素６，７
が緊張された場合、締付けられるべき管１，２の
面に当接している。異なつた径の管が用いられる
際には、スリーブ４，５はその管の径に適した突
出部１１を有する取外し可能なライニングを備え
ることができる。

スリーブ４，５は互いにある距離を置いて保持
され、管１，２間の溶接継目が形成される開口部
１２がスリーブ４，５の間に残されている。上方
のスリーブ５の半体５′，５″にはこれらと同軸に
向けられた案内部材１３，１４がそれぞれ取付け
られ、前記案内部材１３，１４は案内部材１４に
ついて第２図に示されたように、180°以上の円弧
の長さを持つている。他方の案内部材１３はスリ
ーブ５の他方の半体５″に異なつた高さで取付け
られ、これらの案内部材１３，１４の両端は第１
図からわかるように互いにいくぶん重合してい
る。

各案内部材１３，１４には電極組立体が摺動自
在に取付けられ、各組立体は、各案内部材上を走
行する１つまたはそれ以上の移送用車輪１６を駆
動するようにされた可逆駆動モータを備える第１
のケーシング１５と、駆動モータを制御しかつ溶
接電流を調整する装置を備え、各案内部材上を走
行する移送用車輪１８によつて案内される第２の
ケーシング１７と、垂直調整要素２０およびヒン
ジ２１（第２図）によりケーシング１７に連結さ
れて引張ばね２２により押圧される溶接用電極１
９とを有し、また概略的に示されたローラ２３は
管１，２の一端に支持され、管の面から所望距離
で溶接電極を保持するようにされている。この電
極は特に、測定されたアーク電圧に応じて溶接ワ
イヤを送給する図示されていない装置と、アーク
の周りの保護ガスシールドを保持する装置とを有
している。ケージ３の固定連結用ケーシング２５
に接続された導管２４は電流および保護ガスの供
給を行なうようにされている。

駆動制御は、両方の電極が約180°の角度範囲を
有する交番運動を各案内部材にそつて行なうこと
ができるように行なわれるが、これは両方の電極
により形成された溶接継目がそれらの先端でいく
ぶん重合し、実際上完全に閉鎖された継目が得ら
れるようにして行なわれる。

電極があちらこちらに動く回数は、当然、溶接
継目の所望の厚さおよび電極の通過時に形成され
る各溶接継目部分の厚さに左右される。

電極が外周の一部にわたつてあちらこちらに常
時移動するため、導管２４が管１，２の周りに巻
き付くことはない。案内部材１３，１４は各スリ
ーブ半体５′，５″に対し、スリーブ５を開放した
場合他方のスリーブ半体の案内部材が自由になる
ようにして固定されている。さらに案内部材１
３，１４はケージ３に対してしつかりと取付けら
れているため、電極は常にケージ３と連結したま
まであり、これにより管をケージ３内に配置した
りそこから取出したり、また電極１９を形成され
るべき溶接継目に対して位置決めしたり調整した
りするのがかなり簡単になる。

案内部材１３，１４は両方共、上方スリーブ５
に固定されるのが好ましいが、この理由は、溶接
作業中に下方に落下する溶融金属や火花が案内部
材上に付着するのをこれにより避けることができ
るからである。

管１，２が各スリーブ４，５に締付けられて管
の端面が開口部すなわち間隙１２に位置決めされ
るやいなや、電極１９は所要に応じて調整され、
アークが形成され、そして自動駆動制御装置が作
動される。溶接作業が完了すると、スリーブ４，
５は釈放され、共に溶接された管は下方に押出さ
れ、そして新たな管がスリーブ５の上端から挿入
される。様々な管が所望位置に達するとすぐに、
スリーブ４，５は再び緊張され、次の溶接作業が
再び開始される。

明らかなように、締付要素６，７のヒンジ８の
代りに緊張装置９もまた両側に設けられ、また所
望されるならば、ケージは完全に分割することも
できる。多数の数の溶接電極を用いることも可能
であり、これに対応して電極の行程長さは一層小
さくなる。

厚さの極めて厚い管を溶接するように設計され
たこの発明による装置では、ケージ内の様々な骨
組の下方の横材に対して床を設置することがで
き、この結果作業員はケージ内で立つことができ
るようになり、これにより溶接電極の調整および
溶接作業の監視が簡単になる。さらに溶接作業が
主に自動的に行なわれるから、ケージは溶接区域
を周囲の影響から遮蔽するようにされた閉鎖壁を
備えることができる。

当然、別個のケーシング１５，１７は単一のケ
ーシングに組合されることができ、しかも複数の
溶接電極支持体は複数の溶接継目を形成するよう
に所望に応じて設けることができる。また、電極
と共に移動して溶接継目をたとえば超音波によつ
て検査する装置を設けることができる。

さらに、一方のケーシング１５，１７に取付け
られた集電器と接触する導電体を案内部材１３，
１４の近くに設置することが可能であり、それで
接続ケーブル２４は外側へ案内することができる
ようになり、また案内部材１３，１４が互いに整
列されて各ケーシングを確実に移送することがで
きれば、電極は回転作用を完全に行なうことがで
きるようになる。保護ガスが使用される場合に
は、電極と共に前方に移動するガス容器を用いる
ことができ、この結果運動を妨げるホースや導管
を省略することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による装置の好ましい実施例
の斜視図であり、第２図はケージを除去したその
ような装置の概略横断面図である。 １，２：管、３：ケージ、４，５：スリーブ、
６〜９：締付装置、１３，１４：案内部材、１５
〜１８：支持部材または摺動部材、１９：電極、
２０：電極を調整する装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 溝形材等から成るケージ３を有し、このケー
   ジ３が共に溶接されるべき管１，２の先端を包囲
   するようにされ、またケージ３の内側の横方向の
   寸法が前記管１，２の寸法より実質的に大きく、
   前記ケージ３の両端にまたはそれらの近くに設け
   られた案内スリーブ４，５を有し、これらのスリ
   ーブ４，５に取付けられた締付装置６〜９を有
   し、前記締付装置６〜９により両方のスリーブ
   ４，５が共に溶接される各管１，２に対し同軸上
   に締付けられることができ、前記スリーブ４，５
   が前記ケージ３によつて互いに整列されて保持さ
   れ、さらに前記ケージ３に取付けられて管１，２
   の縦方向軸線と実質的に垂直な平面内に位置する
   実質的に円形の案内部材１３，１４を有し、これ
   らの案内部材１３，１４が前記縦方向軸線に対し
   て実質的に同軸に配置され、前記案内部材１３，
   １４にそつて溶接電極取付部材の支持部材または
   摺動部材１５〜１８が前記縦方向軸線に対して同
   軸周りに移動でき、前記支持部材または摺動部材
   １５〜１８が溶接継目に対して電極１９を調整す
   る装置２０を備えることを特徴とする、縦方向に
   整列された管をともに溶接する管溶接装置。 ２ ケージ３が実質的に前記スリーブ４，５に対
   して接近されている特許請求の範囲第１項に記載
   の装置。 ３ スリーブ４，５が溶接位置の近くまで延びて
   いる特許請求の範囲第１項または第２項に記載の
   装置。 ４ 案内部材１３，１４が端末スリーブ４，５に
   固定される特許請求の範囲第３項に記載の装置。 ５ 案内部材１３，１４が上方のスリーブ５に対
   してのみ固定される特許請求の範囲第４項に記載
   の装置。 ６ 少なくとも２つの電極取付部材１９，２３が
   互いに等角度の距離を置いて設けられる特許請求
   の範囲第１〜５項のいずれか１つに記載の装置。 ７ 各支持部材または摺動部材１５，１８が多数
   の溶接電極１９を備える特許請求の範囲第１〜６
   項のいずれか１つに記載の装置。 ８ 前記または付加の支持部材または摺動部材１
   ５〜１８が形成された溶接継目を検査する装置を
   備える特許請求の範囲第１〜７項のいずれか１つ
   に記載の装置。 ９ 導電体が案内部材１３，１４の近くに設けら
   れて前記支持部材または摺動部材１５〜１８の集
   電器と接触するようにされる特許請求の範囲第１
   〜８項のいずれか１つに記載の装置。 １０ 支持部材または摺動部材１５〜１８と共に
   移動できる保護ガス用容器が設けられる特許請求
   の範囲第９項に記載の装置。 １１ ケージ３が軸方向に剛性を有する多数の骨
   組１０から成り、これらの骨組が円周方向には相
   互連結されておらず、スリーブ４，５が緊張した
   場合それらの変形を可能にするようにされている
   特許請求の範囲第１〜１０項のいずれか１つに記
   載の装置。 １２ スリーブ４，５が少なくとも締付装置９の
   近くに、内側カムまたは突出部１１を備え、これ
   らのカムまたは突出部１１が締付けられる管部分
   と一様な角度の距離をおいて当接するようにされ
   ている特許請求の範囲第１〜１１項のいずれか１
   つに記載の装置。 １３ スリーブ４，５の各々が、ヒンジ接続部８
   および締付装置９により相互連結された部分５′，
   ５″から成る特許請求の範囲第１〜１２項のいず
   れか１つに記載の装置。 １４ 締付装置９が圧力媒体によつて作動される
   ことができる特許請求の範囲第１〜１３項いずれ
   か１つに記載の装置。