JPH04232197A - 展開トラス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は１次元的に展開収縮する
展開トラスに関する。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、展開トラスは、宇宙構造
物の主構造を構成するのに用いられ、また衛星や宇宙船
から搭載機器を外部空気に伸展支持するのに用いられる
が、従来の展開トラスは、長手方向の大部分の縦部材中
間にヒンジが設けられ、折れ曲がり、または、スライド
によって展開収縮する形式のものが一般的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の展開ト
ラスは、大部分の縦部材中間に折れ曲がり式あるいはス
ライド式のヒンジを有するので、展開後の剛性保持に難
点があり、また展開を確実に行うには全てのヒンジが同
期して作動する必要があり展開信頼性に難点がある。さ
らに、大部分の縦部材が折れ曲がり等するので、電力ケ
ーブルや通信ケーブルを敷設する空間の確保が困難で、
ケーブルに折れ曲がり等の無理な負荷を与えてしまうと
いう問題がある。加えて、展開収縮時には搭載機器やト
ラス部材は展開収縮方向と直交する向きに移動すること
になるので、その慣性の影響で搭載機器またはトラスを
固定しているプラットホームに有害な動的変動を与える
可能性があるという問題もある。

【０００４】本発明は、このような問題に鑑みなされた
もので、その目的は、展開時の剛性向上と展開信頼性の
確保を可能とし、かつ、ケーブルの配置空間を確保でき
、展開収縮時にプラットホーム等に無用な変動を与えな
いようにできる展開トラスを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の展開トラスは次の如き構成を有する。即ち
、本発明の展開トラスは、所定数の基本ユニットを１次
元的な展開収縮方向に連結してなる展開トラスであって
；前記基本ユニットは、等長の枠材の３個で構成される
正３角形枠体であってその正３角形面を展開収縮方向に
直交させて対向配置される１対の正３角形枠体と；前記
枠材と等長であって両端が前記両正３角形枠体における
連結端にヒンジを介して連結される６個の斜材と；で構
成され、且つ、前記６個の斜材は、中央に１軸ヒンジを
有する３個の連結斜材と；途中にヒンジを有しない一体
斜材と；からなることを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】次に、前記の如く構成される本発明の展開トラ
スの作用を説明する。本発明の展開トラスは、基本ユニ
ットの１対の正３角形枠体の一方又は双方をその正３角
形面の中心軸線回りに回転させることで展開と収縮が行
える。

【０００７】ここに、６個の斜材のうち３個は中間にヒ
ンジを有しないので、展開時の剛性が向上する。また展
開収縮の動作ではヒンジの同期は基本ユニット単位とな
るから、容易に同期をとることができ、展開信頼性を確
保できる。さらに、連結斜材の折れ曲がる方向が枠材に
沿った方向であるから、ケーブルの配置空間を確保でき
る。加えて、所定数の基本ユニットにおいて１対の正３
角形枠体のうち一方を回転させて展開と収縮を行う方式
では、１つおきに正３角形枠体を平行移動させることに
なるので、トラス先端に設置した搭載機器やプラットホ
ームがトラス下端の取付箇所に対し回転せずに展開収縮
することになり、無用な変動を与えることがない。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図１は本発明の展開トラスに用いる基本ユニット
の構成例を示す。図１は展開した状態の基本ユニットを
示し、図中上下方向が展開収縮方向である。図１におい
て、１は上側正３角形枠体、２は下側正３角形枠体であ
り、両者合同正３角形である。そして、上側正３角形枠
体１の３個の連結端下面のそれぞれには２軸ヒンジ（ｂ
１，ｂ２　は回転軸であり、両者は直交している）５と
１軸ヒンジ（ｃ１　は回転軸）６が設けられ、また下側
正３角形枠体２の３個の連結端上面のそれぞれには２股
取付端を有する３軸ヒンジ（ａ１，ａ２，ａ３　は回転
軸であり、ａ１　とａ２　は直交している）７が設けら
れる。

【０００９】また、３ａ，３ｂ，３ｃは一体斜材、４ａ
，４ｂ，４ｃは連結斜材であり、これら各斜材の長さは
正３角形枠体の角枠材と等長であるが、一体斜材（３ａ
，３ｂ，３ｃ）は中間にヒンジを有しない一体物である
のに対し、連結斜材（４ａ，４ｂ，４ｃ）は中央に１軸
ヒンジ（ｄ１　は回転軸）８を有する。

【００１０】そして、一体部材（３ａ，３ｂ，３ｃ）は
一端が２軸ヒンジ５に連結され、他端が３軸ヒンジ７の
二股取付端（角度６０°）の一方に連結されている。ま
た、連結部材（４ａ，４ｂ，４ｃ）は一端が１軸ヒンジ
６に連結され、他端が３軸ヒンジ７の二股取付端の他方
に連結されている。要するに、正３角形枠体の１つの枠
材と１つの一体斜材と１つの連結斜材とでもって正３角
形を構成しているのであり、この基本ユニットは正８面
体からなるのである。

【００１１】次に、この基本ユニットの展開収縮の動作
を説明する。図２は展開途中または収縮途中の状態図で
あり、視覚的理解を容易にするため斜材は１つの一体斜
材３と１つの連結斜材４を示してある。図２において、
９は上側正３角形１の中心点、１０は下側正３角形２の
中心点、１１は中心点９と同１０を通る回転軸である。

【００１２】例えば、下側正３角形枠体２を固定し、上
側正３角形枠体１を図中矢印の向きに回転すると、連結
斜材４はヒンジ８で折れ曲がり、上下の正３角形枠体が
接近でき、収縮できる。図示例は６０°回転させた場合
であるが、連結斜材４の折れ曲がり方向が上下の正３角
形枠体に沿った方向である点注意を要する。内部空間の
確保が可能となるのである。一方、上側正３角形枠体１
を図中矢印の向きとは逆向きに回転させると、折れ曲が
っていた連結斜材４が真直となり、図１の状態となる。 ヒンジ８はラッチ機構付である。

【００１３】次いで、本発明の展開トラスは図１に示し
た基本モジュールを所定数連結したものからなるが、連
結方式には次の２つが考えられる。即ち、第１の方式は
、一体斜材と連結斜材の位置を入れ換えた基本モジュー
ルを順に連結していく方式である。第２の方式は同一基
本モジュールを単に連結していく方式である。勿論、上
下の正３角形枠体は共用となる。以下、各方式について
具体的に説明する。

【００１４】まず、第２の方式では、各正３角形枠体を
順々に同方向に回転させながら展開収縮を行う。従って
、展開収縮の駆動は、内側にねじ溝を刻んだローティン
グナットキャニスタによって正３角形枠体を回転させる
ようにする。

【００１５】また、第１の方式では、上下２段の基本ユ
ニットを考えた場合、正３角形枠体は上中下の３個であ
るが、上基本ユニットと下基本ユニットにおける連結斜
材は中間正３角形枠体に関し対称となっている。従って
、中間正３角形枠体のみ回転させるだけで、上正３角形
枠体と下正３角形枠体は上下方向に平行移動する。逆に
言えば、上下の正３角形枠体を回転させるのではなく上
下方向への平行移動付勢をすれば、中間正３角形枠体が
その付勢力で回転するので、同様の結果となる。従って
、展開収縮の駆動は、リニア駆動のキャニスタの往復運
動によって回転しない正３角形枠体（１つ置きに存在す
る）の３頂点を軸方向に順々に伸縮させるようにする。

【００１６】以上の各方式を図３を参照して説明する。 図３は２個の基本ユニットを第１方式で連結した展開ト
ラスの収納から展開までのシーケンスを示すが、第１方
式では、下正３角形枠体と上正３角枠体を互いに回転さ
せずに平行移動付勢する。一方、第２方式では、下正３
角形枠体に対し中央正３角形枠体を回転し、また、中央
正３角形枠体に対し上正３角形枠体を回転する。従って
この第２方式では全体がねじれて伸縮する。この点第１
方式が有利である。

【００１７】次に、図４は図３に示した展開トラスを展
開収縮方向から見た状態を示すが、図中破線で示すよう
に所定の内部空間が確保できるので、そこにケーブルを
無理な負荷をかけないで敷設できる。

【００１８】なお、複数の基本ユニットを第１方式で連
結した場合を図５に示してある。図５は上から５番目と
６番目を展開させるシーケンスである。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の展開トラ
スによれば、当該展開トラスは基本ユニットを所定数連
結して構成されるが、展開収縮方向において対向する１
対の正３角形枠体相互間を連結する６個の斜材は、うち
３個が中間にヒンジを有しない枠材である。従って、剛
性の向上を図ることができる。また、展開収縮の動作で
はヒンジの同期は基本ユニット単位となるから、展開信
頼性の確保が容易となる。さらに、連結斜材の折れ曲が
る方向は枠材に沿った方向となるので、ケーブルの配置
空間を確保できる。加えて所定数の基本ユニットにおい
て１対の正３角形枠体のうち一方を回転させて展開と収
縮を行う方式では、１つおきの正３角形枠体を平行移動
させることになるので、トラス先端に設置した搭載機器
やプラットポームがトラス下端の取付箇所に対し回転せ
ずに展開収縮することになり、無用な変動を与えること
がない、等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の展開トラスに用いる基本ユニットの外
観図（展開時）である。

【図２】展開収縮の動作説明図である。

【図３】斜材配置を交換した２個の基本ユニットを連結
した第１方式の展開トラスの収納から展開までのシーケ
ンス図である。

【図４】図３に示した展開トラスを伸展方向から見た状
態図である。

【図５】複数の基本ユニットを第１方式で連結した展開
トラスのシーケンス図である。

【符号の説明】

１　　上側正３角形枠体 ２　　下側正３角形枠体 ３　　一体斜材 ４　　連続斜材 ５　　２軸ヒンジ ６　　１軸ヒンジ ７　　３軸ヒンジ ８　　１軸ヒンジ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　所定数の基本ユニットを１次元的な展
   開収縮方向に連結してなる展開トラスであって；前記基
   本ユニットは、等長の枠材の３個で構成される正３角形
   枠体であってその正３角形面を展開収縮方向に直交させ
   て対向配置される１対の正３角形枠体と；前記枠材と等
   長であって両端が前記両正３角形枠体における連結端に
   ヒンジを介して連結される６個の斜材と；で構成され、
   且つ、前記６個の斜材は、中央に１軸ヒンジを有する３
   個の連結斜材と；途中にヒンジを有しない一体斜材と；
   からなることを特徴とする展開トラス。