JPH04228247A - 取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入開始方法 - Google Patents

取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入開始方法

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JPH04228247A
JPH04228247A JP40852690A JP40852690A JPH04228247A JP H04228247 A JPH04228247 A JP H04228247A JP 40852690 A JP40852690 A JP 40852690A JP 40852690 A JP40852690 A JP 40852690A JP H04228247 A JPH04228247 A JP H04228247A
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JP
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ladle
molten steel
tundish
pouring
sliding nozzle
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Application number
JP40852690A
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Hajime Umada
馬田 一
Hiroshi Sekiguchi
浩 関口
Norio Misaki
三崎 規生
Susumu Yuhara
油原 晋
Toshitane Matsukawa
松川 敏胤
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は取鍋の出鋼口に充填され
た詰め砂によって溶鋼が汚染されるのを防止することが
できるようにした連続鋳造装置における取鍋からタンデ
ィッシュへの溶鋼注入開始方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に連続鋳造において溶鋼の酸化を防
止して清浄に保つため取鍋からタンディッシュ内および
タンディッシュからモールド内へはそれぞれロングノズ
ルおよびイマージョンノズルを用いて溶鋼の注入が行わ
れている。さらにはタンディッシュ内にアルゴンガスを
充満させて溶鋼の空気酸化を防止する手段も周知である
【0003】通常、出鋼口およびスライディングノズル
を底部に備えた取鍋からタンディッシュへ溶鋼を注入す
る際に、出鋼口の初期閉塞を防止するため取鍋への受鋼
に先立ちスライディングノズルを閉じた出鋼口に珪砂等
の詰め砂を充填しておき、取鍋に受鋼後、出鋼時にタン
ディッシュ上でスライディングノズルを開動作して詰め
砂を速やかに落下させることにより溶鋼の注入を開始し
ている。
【0004】ところで取鍋から造塊モールドへ溶鋼を鋳
込んでインゴット材を製造する場合においては、取鍋出
鋼口の詰め砂を排出容器に排出後、直ちにスライディン
グノズルを閉じてから再度造塊モールド上で開放するま
での時間が短いためこの時間内には取鍋の出鋼口に詰め
砂がなくても閉塞を生じることなく造塊モールドに溶鋼
を注入することが可能である。
【0005】これに対して、連続鋳造の場合、取鍋搭載
位置からタンディッシュ注入位置まで、例えばスイング
タワーを 180°旋回移動したり、またターレットを
相当の長距離走行させる必要があるため詰め砂を排出し
てスライディングノズルを閉じ、再度開放してタンディ
ッシュ内に溶鋼の注入を開始するまでの時間が長くなり
、この間に出鋼口内で溶鋼が凝固して閉塞し、スライデ
ィングノズルを開放しても溶鋼の注入が不可能になる。
【0006】このため、取鍋からタンディッシュへ溶鋼
の注入を開始する際には、出鋼口に詰め砂を充填したま
ま取鍋をタンディッシュ注入位置に移動させてスライデ
ィングノズルを開放し、詰め砂と溶鋼とを一緒にタンデ
ィッシュ内に注入せざるを得ないというのが実状である
。取鍋出鋼口の詰め砂の閉塞を防止するため、特開昭6
4−48662号公報には、詰め砂としてSiO2が9
8重量%以上で、且つアルカリ酸化物を1重量%以下の
組成のものを使用することによって出鋼口内の詰め砂が
ブリッジを形成して閉塞するのを防止し、スライディン
グノズルの開放と共に詰め砂を落下させ容易に開放する
ものが開示されている。
【0007】しかるに当該技術により取鍋の出鋼口から
詰め砂を容易に排出することができたとしても、出鋼口
から詰め砂を排出したのち再度スライディングノズルを
開放するまでに長時間を要する場合には出鋼口に存在す
る溶鋼の凝固による閉塞が生じるので、詰め砂を溶鋼と
共にタンディッシュ内に注入せざるを得ないという問題
の解決策とはならない。
【0008】連続鋳造において、取鍋の出鋼口に充填さ
れた詰め砂がスライディングノズルの開動作によってロ
ングノズルを通ってタンディッシュ内に落下して溶鋼中
に懸濁混入しSiO2による鋼中のAl等の酸化を生じ
させる。さらにタンディッシュからイマージョンノズル
を通ってモールド内の溶鋼に混入することもある。この
場合、混入した酸化物は鋳片中の非金属介在物として検
出され、重大な鋳片欠陥となり、鋼の品質を低下させる
【0009】前述のようにタンディッシュ内の溶鋼中に
珪砂等の詰め砂が混入すると非金属介在物により鋳片の
欠陥原因になるので、タンディッシュ内に高塩基度のフ
ラックスを投入し、詰め砂のSiO2を安定化させAl
の再酸化を防止していた。しかるに高塩基度フラックス
を投入すると融点が高くなりタンディッシュ内で固化し
てスライディングノズルの開閉によるロングノズルの水
平移動を困難にしたり、ガラ付きによりタンディッシュ
内の溶鋼レベルの確認が不良になる等の支障を生じる。
【0010】そこでタンディッシュ内の溶鋼中に混入し
た詰め砂の浮上を促進して溶鋼から分離するため、特開
昭61−279355号公報には取鍋への受鋼前に出鋼
口にあらかじめ非焼結性粒状耐火物とCa系合金の混合
物を詰め砂として充填し、詰め砂を自然落下させて溶鋼
の注入を開始する。このとき溶鋼中に混入したSiO2
系または Al2O3系介在物はCaによって低融点の
化合物になり溶鋼中から分離除去される。
【0011】しかるにこの方法は、市販の詰め砂に対し
て成分が特殊であるため詰め砂の製造コストが増加する
ばかりでなく出鋼口の自然開口率を大幅に向上させるも
のではなく、さらにはSiO2等の浮上促進にも自ずと
限界があり、所期の目的を確実に達成することが困難で
あった。特開昭56−11163号公報に取鍋が所定の
タンディッシュ注入位置に移動する範囲に排出用樋を移
動可能に設け、取鍋をタンディッシュの注入位置まで移
動させる間に出鋼口の詰め砂を溶鋼と共にたれ流しによ
り排出することによってタンディッシュ中に詰め砂を混
入させない方法も提案されている。この方法によればタ
ンディッシュ内の溶鋼への詰め砂の混入を防ぐことがで
きるが、取鍋の移動範囲に追従する排出樋を設けると共
に移動させるための駆動装置が必要であり、設備コスト
の増大、占有作業スペースの確保および樋上で発生する
スプラッシュ(飛散地金)の処理等に問題があった。
【0012】出鋼口に詰め砂を充填することなく閉塞を
防止する手段としてスライディングノズルのノズルプレ
ートに多数のノズル孔を設けるか、あるいはポーラスレ
ンガを設け、不活性ガスを出鋼口内に吹込み、出鋼口の
溶鋼を攪拌して凝固防止する従来技術(例えば特開昭4
8−29632号、特開昭50−55538号、特開昭
54−15428号、特開昭56−105862号、特
開昭56−139274号公報参照)も周知である。し
かるに不活性ガス吹込みによる出鋼口の閉塞防止は長時
間は無理であり、開口率の確保等、信頼性の点では詰め
砂の利用が最適であり、多用されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、取鍋出鋼口
にあらかじめ詰め砂を充填しておくことによって出鋼口
の閉塞を防止するという従来技術の利点を生かすと共に
、タンディッシュ内に詰め砂を混入することなく取鍋か
らタンディッシュへの溶鋼注入を開始することができる
方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、出鋼口およびスライディン
グノズルを底部に具えた取鍋からタンディッシュへ溶鋼
を注入する際に、前記スライディングノズルを閉止して
出鋼口にあらかじめ詰め砂を充填してから前記取鍋内に
溶鋼を収容し、当該取鍋を取鍋搭載移動装置上に搭載し
て待機させる一方、前記取鍋搭載移動装置のタンディッ
シュ注入位置にある他の取鍋からの溶鋼注入完了直前の
タイミングで、前記待機している取鍋のスライディング
ノズルを開放して出鋼口から詰め砂を排出した後、直ち
に閉止すると共に、前記出鋼口直下のスライディングノ
ズルのスライドプレートより不活性ガスを吹込みつつ、
前記タンディッシュ注入位置にある他の取鍋からの注入
が完了したら前記待機している取鍋をタンディッシュ注
入位置に移動させ、引続きスライディングノズルを再開
放して溶鋼の注入を開始することを特徴とする取鍋から
タンディッシュへの溶鋼注入開始方法である。
【0015】また請求項2の本発明は、出鋼口およびス
ライディングノズルを底部に具えた取鍋からタンディッ
シュへ溶鋼を注入する際に、取鍋搭載移動装置の待機位
置およびタンディッシュ注入位置にそれぞれ搭載されて
いる各取鍋を個別駆動により独立に移動自在となし、前
記スライディングノズルを閉止して出鋼口にあらかじめ
詰め砂を充填してから前記取鍋内に溶鋼を収容し、当該
取鍋を取鍋搭載移動装置上に搭載して待機させる一方、
前記取鍋搭載移動装置のタンディッシュ注入位置にある
他の取鍋からの溶鋼注入完了直前のタイミングで待機し
ている取鍋を待機位置とタンディッシュ注入位置との経
路途上に設定した詰め砂排出位置まで独立して移動させ
た後、当該取鍋のスライディングノズルを開放して出鋼
口から詰め砂を下方の排出容器に排出した後、直ちに閉
止し、前記タンディッシュ注入位置にある他の取鍋から
の注入が完了したら、当該他の取鍋を独立して移動させ
てタンディッシュ注入位置から退避させると同時に、詰
め砂排出位置にある取鍋をタンディッシュ注入位置に移
動させ、当該取鍋のスライディングノズルを再開放して
溶鋼の注入を開始することを特徴とする取鍋からタンデ
ィッシュへの溶鋼注入開始方法である。
【0016】さらに請求項3の本発明は、取鍋搭載移動
装置上で待機している取鍋の出鋼口に充填されている詰
め砂をスライディングノズルを開放して排出するタイミ
ングをタンディッシュ内の溶鋼量と、当該タンディッシ
ュからモールドへ注入されるスループット量とから鋳造
完了までの時間を演算し、得られた鋳造完了までの時間
に基づいて決定する請求項1または請求項2記載の取鍋
からタンディッシュへの溶鋼注入開始方法である。
【0017】
【実施例】以下本発明の構成および作用を実施例に基づ
いて詳細に説明する。 実施例1 図3に示すように取鍋1には出鋼口2および固定プレー
ト3aとスライドプレート3bからなるスライディング
ノズル3を具えており、駆動シリンダ6を操作してスラ
イドプレート3bを固定プレート3aに沿わせて摺動さ
せ出鋼口2を開閉するようになっている。またスライド
プレート3bにより出鋼口2を閉止した状態における出
鋼口2の下方に位置するようにポーラスプラグ9がスラ
イドプレート3bに埋設してあり、不活性ガス供給管1
0からアルゴンガス等の不活性ガスを供給するようにな
っている。なおポーラスプラグ9の代わりに多数のノズ
ル孔を設けて不活性ガスを供給するようにしてもよい。
【0018】取鍋1に溶鋼5を受入れるのに先立ち、ス
ライディングノズル3のスライドプレート3bにより出
鋼口2を閉止した状態で、出鋼口2に詰め砂4を充填し
ておくことによって、取鍋1に溶鋼5を受入後、出鋼口
2内で溶鋼5が凝固して出鋼口2を開放したときに出鋼
の妨げになるのを防止する。かくして、図1に示すよう
に溶鋼を収容した取鍋1をクレーン(図示せず)のフッ
ク7で吊り上げ取鍋搭載移動装置であるスイングタワー
8の待機位置に搭載して待機させる。一方、スイングタ
ワー8のタンディッシュ注入位置にある取鍋1′からタ
ンディッシュ11へ溶鋼注入完了直前に、スイングタワ
ー8上で待機している取鍋1の駆動シリンダ6を作動し
てスライドプレート3bを移動して出鋼口2を開放し、
出鋼口2から詰め砂4を排出する。この時、詰め砂4と
共に付近の溶鋼5も若干排出するが詰め砂4が排出した
ことを見計らって数秒後、直ちにスライドプレート3b
を移動して出鋼口2を閉止する。
【0019】引続き図4に示すようにスライドプレート
3bに埋設したポーラスプラグ9に不活性ガス供給管1
0からアルゴンガスを供給してポーラスプラグ9から出
鋼口2内に吹込み溶鋼を攪拌して凝固による閉塞を防止
する。当該ポーラスプラグ9からの不活性ガス供給によ
る凝固防止の時間は短時間内であり、タンディッシュ注
入位置にある他の取鍋1′からタンディッシュ11への
注入が間もなく完了するので閉塞を確実に防止できる。 かくして注入位置にある取鍋1′からの注入が完了した
らスイングタワー8を 180°旋回して待機している
取鍋1をタンディッシュ注入位置に移動させると同時に
取鍋1′を待機位置に退避させる。引続きスライディン
グノズル3の下部にロングノズル19を装着した後、取
鍋1のスライディングノズル3を開放して取鍋1からタ
ンディッシュ11への溶鋼注入を開始する。このため詰
め砂4のタンディッシュ11への混入は完全に防止され
る。
【0020】同一タンディッシュ11を用いて取鍋1を
スイングタワー8により順次交換して連連鋳造を続ける
取鍋交換作業においては、詰め砂4の出鋼口2からの排
出タイミングは非常に重要である。詰め砂4の排出タイ
ミングが早過ぎると詰め砂4のない状態でスライディン
グノズル3を閉止した時間が長く続くためポーラスプラ
グ9からアルゴンガスを供給しても出鋼口2内の溶鋼が
凝固する可能性が高くなりスライディングノズル3の再
開口率が低くなる。逆に排出タイミングが遅過ぎるとタ
ンディッシュ注入位置にある取鍋1′からの溶鋼注入が
終了し、タンディッシュ11内の溶鋼レベルが下がって
きても次の待機している取鍋1からの溶鋼注入ができず
、鋳片の品質に悪影響を及ぼすことになる。
【0021】スイングタワー8上に搭載されて待機して
いる取鍋1の出鋼口2内に充填されている詰め砂4の排
出タイミングを決定するため、タンディッシュ注入位置
にある取鍋1′からタンディッシュ11への溶鋼注入完
了直前にタンディッシュ11に取付けた溶鋼重量計17
によってタンディッシュ11内の溶鋼重量を測定する。 一方、タンディッシュ注入位置にある取鍋1′からタン
ディッシュ11に注入され、さらにタンディッシュ11
からモールド12内に鋳造されて形成される鋳片13の
鋳造速度を鋳造速度計14で測定する。かくして測定さ
れた鋳造速度と鋳込鋳片サイズとから演算器16により
溶鋼のスループット量を演算する。
【0022】そして演算器16ではタンディッシュ11
内の溶鋼重量と溶鋼スループット量とから鋳造終了まで
の時間を演算する。得られた鋳造終了までの時間が詰め
砂4の排出所要時間および取鍋ハンドリング所要時間に
よって決まる所要時間に達したら、演算器16から駆動
シリンダ6に指令を発してスライドプレート3bを摺動
させ出鋼口2を開放して詰め砂4を下方の排出容器18
に排出し、詰め砂4の排出を終了したら直ちにスライド
プレート3bを摺動して出鋼口2を閉止する。
【0023】引続き前述のようにタンディッシュ注入位
置にある取鍋1′からタンディッシュ11への溶鋼注入
が完了したらスイングタワー8を 180°旋回して退
避させると同時に待機している取鍋1を注入位置に移動
させ詰め砂4の排出から注入開始までの所要時間が3分
以内といったロスタイムの少ない取鍋交換が達成される
。以上説明した実施例1によれば、従来詰め砂がタンデ
ィッシュ内に1ヒート当たり15〜20kg混入し、A
lの酸化量平均値が 7.2×10−3%であったのに
対し 4.0×10−3%に低減され、製品冷延鋼板の
表面欠陥発生指数を従来の10から 7.4に低減する
ことができた。
【0024】実施例2 取鍋搭載移動装置であるスイングタワーの構造を前述実
施例1のものと変更し、図2において2点鎖線で示す待
機位置にある取鍋1を搭載移動するスイングタワー8a
とタンディッシュ注入位置にある取鍋1′を搭載移動す
るスイングタワー8bを個別駆動により独立して移動で
きるようにする。
【0025】そして、取鍋搭載による待機位置とタンデ
ィッシュ注入位置との径路途上のほぼ中間点すなわちス
イングタワー8aが約90°旋回する位置を詰め砂排出
位置として設定し、当該詰め砂排出位置の下方に排出容
器18を待機させておくものである。排出容器18には
鉄皮の内面に耐火物をライニングしてあり、詰め砂排出
量および随伴して排出される溶鋼量を収容できる容量と
する。
【0026】図3に示すように出鋼口2およびスライデ
ィングノズル3を備えた取鍋1の出鋼口2内に詰め砂4
を充填しておくのは前述実施例1と同様である。取鍋1
に溶鋼5を受入後、スイングタワー8a上に2点鎖線で
示す位置で取鍋1を搭載して待機させる。一方、スイン
グタワー8bに搭載されタンディッシュ注入位置にある
取鍋1′からタンディッシュ11への溶鋼注入完了直前
のタイミングで、スイングタワー8aを約90°旋回し
て待機している取鍋1を実線で示すように詰め砂排出位
置まで独立して移動させる。
【0027】この詰め砂排出位置で取鍋1のスライディ
ングノズル3を開放して詰め砂4を排出容器18中に排
出する。この時、詰め砂4と共に低温の溶鋼5も若干排
出するが、詰め砂4の排出が終了したらスライディング
ノズル3を閉止する。そしてスイングタワー8b上のタ
ンディッシュ注入位置にある取鍋1′からタンディッシ
ュ11への溶鋼注入が完了したら、スイングタワー8b
を独立して旋回して退避させると共に、スイングタワー
8aをさらに約90°旋回して詰め砂排出位置にある取
鍋1をタンディッシュ注入位置まで移動させる。次いで
取鍋1のスライディングノズル3を再開放し、溶鋼5の
注入を開始する。
【0028】このようにすれば取鍋1の待機位置で詰め
砂を排出する場合に比較して、詰め砂排出完了から取鍋
によるタンディッシュへの溶鋼注入開始までの時間が半
減され、出鋼口2内への溶鋼凝固による閉塞が防止でき
るばかりでなくタンディッシュ11への詰め砂4の混入
を防止することができるので、溶鋼の汚染防止が達成さ
れる。排出容器18内に排出した詰め砂や地金が所定量
に達したら排出容器18を搬出装置によって搬出し、一
定の場所に取り出す。
【0029】ここで、取鍋底部の出鋼口から詰め砂を排
出するタイミングの決定手順は前述実施例1に準じて行
うことができる。なお、詰め砂排出位置で取鍋1から詰
め砂4の排出を終了し、スライディングノズル3を閉止
した段階で、図4に示すようにスライドプレート3bか
ら不活性ガスを吹き出すようにすれば、出鋼口2内への
溶鋼凝固による閉塞をより確実に防止することができる
【0030】取鍋容量 250t、タンディッシュ容量
60t、2ストランドのスラブ連続鋳造装置を用いて実
施例2により、幅1250mm、厚さ 220mmの極
低炭素材用の鋳片を鋳造速度 1.8m/分で 250
t取鍋を4チャージ続けタンディッシュに注入して連続
鋳造し、4チャージ目の溶鋼から製造された鋳片につい
て、取鍋の詰め砂を排除しない従来のケースと、詰め砂
を排除する本発明のケースとについて、鋳片内の非金属
介在物指数と表面欠陥指数について調査した。
【0031】その結果、非金属介在物指数は従来ケース
では24であったのが本発明ケースでは18に、また表
面欠陥指数(スケール、スリーバ)は従来ケースが10
であったのに対し本発明ケースでは8に低減することが
できた。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、取
鍋の出鋼口にあらかじめ充填してある詰め砂を、タンデ
ィッシュへの溶鋼注入直前に、排出容器に排出した後、
取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入を開始するので、
タンディッシュへの初期注入溶鋼の汚染を確実に防止す
ることができる。詰め砂の排出タイミングを演算器によ
って演算して取鍋交換を短時間で行うので、交換による
時間ロスや詰め砂排出後の出鋼口閉塞を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1を示す側面図である。
【図2】本発明に係る実施例2を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る取鍋出鋼口への詰め砂充填状況を
示す断面図である。
【図4】本発明に係る取鍋出鋼口への不活性ガス吹込状
況を示す断面図である。
【符号の説明】
1  取鍋 2  出鋼口 3  スライディングノズル 4  詰め砂 5  溶鋼 6  駆動シリンダ 7  クレーンフック 8  スイングタワー 9  ポーラスプラグ 10  不活性ガス供給管 11  タンディッシュ 12  モールド 13  鋳片 14  鋳造速度計 16  演算器 17  溶鋼重量計 18  排出容器 19  ロングノズル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  出鋼口およびスライディングノズルを
    底部に具えた取鍋からタンディッシュへ溶鋼を注入する
    際に、前記スライディングノズルを閉止して出鋼口にあ
    らかじめ詰め砂を充填してから前記取鍋内に溶鋼を収容
    し、当該取鍋を取鍋搭載移動装置上に搭載して待機させ
    る一方、前記取鍋搭載移動装置のタンディッシュ注入位
    置にある他の取鍋からの溶鋼注入完了直前または直後の
    タイミングで、前記待機している取鍋のスライディング
    ノズルを開放して出鋼口から詰め砂を排出した後、直ち
    に閉止すると共に、前記出鋼口直下のスライディングノ
    ズルのスライドプレートより不活性ガスを吹込みつつ、
    前記タンディッシュ注入位置にある他の取鍋からの注入
    が完了したら前記待機している取鍋をタンディッシュ注
    入位置に移動させ、引続きスライディングノズルを再開
    放して溶鋼の注入を開始することを特徴とする取鍋から
    タンディッシュへの溶鋼注入開始方法。
  2. 【請求項2】  出鋼口およびスライディングノズルを
    底部に具えた取鍋からタンディッシュへ溶鋼を注入する
    際に、取鍋搭載移動装置の待機位置およびタンディッシ
    ュ注入位置にそれぞれ搭載されている各取鍋を個別駆動
    により独立に移動自在となし、前記スライディングノズ
    ルを閉止して出鋼口にあらかじめ詰め砂を充填してから
    前記取鍋内に溶鋼を収容し、当該取鍋を取鍋搭載移動装
    置上に搭載して待機させる一方、前記取鍋搭載移動装置
    のタンディッシュ注入位置にある他の取鍋からの溶鋼注
    入完了直前のタイミングで待機している取鍋を待機位置
    とタンディッシュ注入位置との経路途上に設定した詰め
    砂排出位置まで独立して移動させた後、当該取鍋のスラ
    イディングノズルを開放して出鋼口から詰め砂を下方の
    排出容器に排出した後、直ちに閉止し、前記タンディッ
    シュ注入位置にある他の取鍋からの注入が完了したら、
    当該他の取鍋を独立して移動させてタンディッシュ注入
    位置から退避させると同時に、詰め砂排出位置にある取
    鍋をタンディッシュ注入位置に移動させ、当該取鍋のス
    ライディングノズルを再開放して溶鋼の注入を開始する
    ことを特徴とする取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入
    開始方法。
  3. 【請求項3】  取鍋搭載移動装置上で待機している取
    鍋の出鋼口に充填されている詰め砂をスライディングノ
    ズルを開放して排出するタイミングをタンディッシュ内
    の溶鋼量と、当該タンディッシュからモールドへ注入さ
    れるスループット量とから鋳造完了までの時間を演算し
    、得られた鋳造完了までの時間に基づいて決定する請求
    項1または請求項2記載の取鍋からタンディッシュへの
    溶鋼注入開始方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012020333A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Sanyo Special Steel Co Ltd 汚染源のタンディッシュへの混入を防止する連続鋳造方法
CN108555273A (zh) * 2018-06-04 2018-09-21 东北大学 一种底吹惰性气体提高钢包自开率的方法
JP2021003728A (ja) * 2019-06-27 2021-01-14 株式会社神戸製鋼所 捨て湯の操業方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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