JPH11114658A - 異鋼種の連続鋳造方法 - Google Patents

異鋼種の連続鋳造方法

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JPH11114658A
JPH11114658A JP9296291A JP29629197A JPH11114658A JP H11114658 A JPH11114658 A JP H11114658A JP 9296291 A JP9296291 A JP 9296291A JP 29629197 A JP29629197 A JP 29629197A JP H11114658 A JPH11114658 A JP H11114658A
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stopper
steel
tundish
mold
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Munehiro Tsuchida
宗弘 土田
Akiyuki Matsui
章之 松井
Kazuma Inaoka
数磨 稲岡
Yasuo Shigenaga
泰男 繁永
Taketoshi Kubo
武年 久保
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶鋼成分の異なる異鋼種を連続鋳造する際
に、鋳造末期におけるストッパーやノズルへの地金付着
の防止と、ノズル詰まりによる鋳造の中断及び異鋼種の
連続鋳造の中止による歩留りの低下、鋳造関連耐火物コ
ストの上昇等を防止できる異鋼種の連続鋳造方法を提供
する。 【解決手段】 前取鍋1の溶鋼3をタンディッシュ4に
受湯し、引き続きタンディッシュ4のストッパー8を開
閉操作して、タンディッシュ4内の溶鋼3を鋳型7に注
湯しながらピンチロール14を作動して凝固した鋳片2
4を低速で引き抜きつつ、次取鍋1aの異なる溶鋼3a
をタンディッシュ4に受湯して鋳造する異鋼種の連続鋳
造方法において、ストッパー8を開操作して100〜1
000cm3 /秒の溶鋼量を注湯し、直ちにストッパー
8を閉じる操作を交互に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成分の異なる溶鋼
をタンディッシュに受湯し、鋳型に連続して注湯する際
に、ストッパーやノズルへの地金付着によるノズル詰ま
りを防止して、鋳造の中断及び連続鋳造の中止等を防止
する異鋼種の連続鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶鋼を鋳型に注湯して、鋳型により冷却
し、ロール支持装置に付設された冷却水ノズルから冷却
水を噴射して、凝固させながら鋳片を製造する連続鋳造
が広く用いられている。この連続鋳造は、取鍋内の溶鋼
をタンディッシュに受湯し、ストッパーの開閉操作によ
り、タンディッシュ底部のノズルを開閉して浸漬ノズル
から鋳型へと注湯することにより行われる。特に、成分
が異なる鋼種(異鋼種)を連続鋳造する際は、前取鍋の
溶鋼をタンディッシュに受湯し終わってから次取鍋への
交換(取鍋交換)に要する時間を確保する必要がある。
この取鍋交換は、時間を要するので、タンディッシュ内
溶鋼を鋳型内に量を減じて注湯すると共に、ピンチロー
ルを低速にして引き抜くことにより鋳造時間を確保する
ことが必要とされる。この間に次取鍋の溶鋼をタンディ
ッシュに繋ぐことにより、異鋼種が連続して鋳造でき
る。この異鋼種の連続鋳造は、取鍋交換や繋ぎ作業に要
する時間の確保、あるいは鋳片の品質確保のために、常
に正確な溶鋼量を注湯することが重要である。しかし、
タンディッシュ内に保持された溶鋼は、鋳造末期である
こと、及び残溶鋼量が少ないこと、溶鋼の温度自体が低
下していること等から、ストッパーを開閉操作してもノ
ズル詰まりが頻発して、所定の溶鋼量を注湯することが
不可能となる。このノズル詰まりの発生は、溶鋼の供給
そのものが不可能となり、取鍋交換された新しい溶鋼の
繋ぎ注湯ができないために、異鋼種の連続鋳造の中断、
連続鋳造の停止等の問題がある。このノズル詰まりや鋳
造の中断等の対策として、例えば特開平6−17050
2号公報には、鋳造の終了前に鋳型内の湯面レベルが一
定のレベルになるように、ストッパーによる鋳入量の連
続制御とストッパーの全閉操作とを自動的に繰り返して
行う方法、また、特開平5−245608号公報には、
ノズルの開閉操作で開度を急変させて、ノズル周囲の付
着物を押しつぶして、ストッパーとノズル面を成形し
て、安定した鋳湯量にして鋳造する方法等が提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鋳型内
の湯面レベルを一定のレベルとなるように、鋳入量の連
続制御とストッパーの全閉操作を自動的に繰り返して行
う方法では、断続的に開閉されるストッパーとノズルの
接触面に地金付着が促進される。この傾向は、溶鋼の温
度低下に伴い急激になり、付着地金によるノズル閉鎖が
発生する。しかも、ノズル閉鎖によって、次の新しい溶
鋼の繋ぎ注湯が困難となり、ノズル詰まりによる鋳造の
中断による連々鋳造比率の低下、異鋼種の連々鋳造の中
止等による歩留りの低下、鋳造関連耐火物コストの上昇
を招くと言った問題がある。一方、ノズルの開閉操作に
より開度を急変させて、ノズル周囲の付着物を押しつぶ
して、ストッパーとノズル面を成形して鋳造する方法で
は、前述と同様に鋳造末期において、この付着地金が急
激に増加してノズル閉鎖を招き、ノズル詰まりによる鋳
造の中断や異鋼種の連続鋳造の中止による歩留りの低
下、鋳造関連耐火物コストの上昇等の同様の問題があ
る。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、成分の異なる異鋼種を連続鋳造する際に、鋳造末期
におけるストッパーやノズルへの付着地金の防止と、ノ
ズル詰まりによる鋳造の中断、及び異鋼種の連続鋳造の
中止による歩留りの低下、鋳造関連耐火物コストの上昇
等を防止できる異鋼種の連続鋳造方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の異鋼種の連続鋳造方法は前取鍋の溶鋼をタンディ
ッシュに受湯し、引き続き該タンディッシュのストッパ
ーを開閉操作して、前記タンディッシュ内の溶鋼を鋳型
に注湯しながらピンチロールを作動して凝固した鋳片を
低速で引き抜きつつ、次取鍋の異なる溶鋼を前記タンデ
ィッシュに受湯して鋳造する異鋼種の連続鋳造方法にお
いて、前記ストッパーを開操作して100〜1000c
3 /秒の溶鋼量を注湯し、直ちに前記ストッパーを閉
じる操作とを交互に行うので、溶鋼の注湯による熱がス
トッパー及びノズルに付着した地金を溶解し、付着地金
の成長を防止できる。注湯される溶鋼量が100cm3
/秒より少ないとストッパー及びノズルに付着した地金
を溶解する顕熱が不足して、逆に付着地金が増加する。
更に、溶鋼量が1000cm3 /秒より多いと異鋼種の
連続鋳造の際の前取鍋から次取鍋への交換時間を確保で
きないこと、溶鋼の鋳型からのオーバーフローの発生等
から連続鋳造が中断する。この理由から注湯される溶鋼
量は、150〜500cm3 /秒にするとより好まし
い。
【0006】請求項2記載の異鋼種の連続鋳造方法は請
求項1記載の異鋼種の連続鋳造方法において、前記鋳型
内に注湯される溶鋼の湯面レベルは、前記鋳型上端から
40〜250mmの範囲にしてある。鋳型上端から溶鋼
湯面までの距離が40mmより小さいとストッパー及び
ノズルに付着した地金の変動に伴って、注湯される実溶
鋼量の変化が大きくなり、溶鋼が鋳型上部から溢れて重
大事故となる。また、鋳型上端から溶鋼湯面までの距離
が250mmより大きくなるとパウダーの巻き込みが発
生してブレークアウト(凝固殻が破れて溶鋼が流出)、
あるいは浸漬ノズルの地金付着によるノズル詰まりが発
生して異鋼種の鋳造中断となる。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明の一実施の形態に係る異鋼種の連続鋳造方法
につき説明し、本発明の理解に供する。図1は本発明の
一実施の形態に係る異鋼種の連続鋳造方法に適用する連
続鋳造装置の概念図、図2は図1に示す本発明の一実施
の形態に係る連続鋳造装置の操作フロー図である。図1
において、連続鋳造装置Aは、取鍋1(又は1a)に設
けたロングノズル2から溶鋼3(又は3a)をタンディ
ッシュ4に受湯して、底部のノズル5と浸漬ノズル6に
より鋳型7内に溶鋼3(又は3a)を注湯する。この溶
鋼3(又は3a)の注湯量は、ストッパー8を昇降して
ノズル5との間隙を開閉することにより調整する。ま
た、ストッパー8は、固定フレーム9に保持された昇降
ロッド10によりタンディッシュ4の側部に固定されて
いる。この昇降ロッド10の上端には、支持アーム11
が固定されており、油圧シリンダー12の作動により、
昇降ロット10及びストッパー8が昇降するように構成
してある。更に、鋳型7へ注湯された溶鋼3(又は3
a)は、鋳型7内で一次冷却され鋳片支持装置13に付
設した冷却水ノズル(図示せず)からの散水により二次
冷却されて、凝固の進行した鋳片24は、ピンチロール
14により所定の速度で引き抜かれて後工程に搬送され
る。
【0008】また、連続鋳造装置Aの注湯制御系として
は、レーザー光を発信してストッパー8の昇降距離を測
定することにより、ストッパー8とノズル5との開き量
である開度を検出するストッパー開度計18と、油圧シ
リンダー12を作動してストッパー8を昇降するストッ
パー開閉装置19を備えている。更に、タンディッシュ
4内の溶鋼量は、ロードセル15により計測され、その
値は、溶鋼量表示計20に表示する。また、鋳型7内の
湯面レベル17は、湯面レベル計16により連続して測
定され、この湯面レベル位置と変化量は、湯面レベル測
定装置21により表示及び記録される。更に、鋼種条件
や生産制約等から決定される鋳片24の引き抜き速度
は、ピンチロール14に指示を行う引き抜き速度制御装
置22とからなり、これ等に接続されて一連の制御を行
う総合制御コンピュータ(以下コンピュータと称する)
23とが備えてある。
【0009】次に、本発明の一実施の形態に係る連続鋳
造装置Aを本発明の異鋼種の連続鋳造方法に用いた場合
の動作について説明する。図1及び図2に示すように、
前取鍋1の鋳造中においては、タンディッシュ4に、鋳
片24の引き抜き速度1.0〜1.8m/分に見合う量
の溶鋼3がストッパー8の開操作により取鍋1から供給
されている。鋳型7内の湯面レベル17は、鋳型7の上
端部から下方100mmの位置で、且つ10mmの範囲
内に安定して保持された所謂定常状態で鋳造が行われて
いる。この時点のタンディッシュ4内の溶鋼3は、ロー
ドセル15によって計測され、溶鋼量表示計20の値が
25トンの満量状態にしてある。前取鍋1は、溶鋼3の
全量をタンディッシュ4に注湯した後、クレーンにより
排滓場所に移動する。一方、タンディッシュ4への溶鋼
3の供給が停止した時点で、タンディッシュ4内の溶鋼
量をロードセル15によって逐次計測し、溶鋼量表示計
20の値に応じてコンピュータ23から注湯量に見合う
値の引き抜き速度をピンチロール14に与えて順次減速
する。更に、タンディッシュ4内の溶鋼量が3トンとな
った時点で、コンピュータ23からストッパー8の閉操
作とピンチロール14による引き抜きの停止を指示す
る。ピンチロール14による引き抜きが停止した後は、
タンディッシュ4を一旦上昇して既に鋳型7に注湯され
た溶鋼3の混合を防止する仕切り鉄板(図示せず)を挿
入して鋳型7内に沈めると共に、タンディッシュ4は、
元の位置に下降して、再度浸漬ノズル6を鋳型7に浸漬
する。この後、ピンチロール14に20秒間のインチン
グ引き抜きを指示する。タンディッシュ4の上昇から下
降までの所要時間は、30〜180秒以内とする。この
理由は、30秒より短いと鋳型7内に沈めた仕切り鉄板
(図示せず)が溶鋼3の凝固により固定されないために
溶鋼混合が発生し、180秒より長くなるとストッパー
8とノズル5の嵌合部に付着地金が生成して開閉不能と
なるか、又は、冷却により浸漬ノズル6及び吐出口6a
に地金が固着してノズル詰まりとなる。
【0010】また、前述のピンチロール14によるイン
チング引き抜きにより、鋳型7内の湯面レベル17が低
下するので、低下状況を湯面レベル計16で測定し、そ
の低下位置とその変化量を湯面レベル測定装置21に記
録し、この記録された湯面レベル17の現在レベルを基
準にストッパー8を開くタイミングを得る。このストッ
パー8を開くタイミングは、浸漬ノズル6の吐出口6a
が湯面レベル17から露出しない位置である鋳型7の上
端から下方250mmを下限として、コンピュータ23
からストッパー開閉装置19に所定の開指示を与える。
ストッパー開閉装置19は、ストッパー開度計18が所
定開度になるように油圧シリンダー12によりストッパ
ー8を上昇させる。
【0011】次に、湯面レベル計16により、測定され
た湯面レベル17が低下した際に、溶鋼3の注湯操作に
ついて、図1及び図2により説明する。第1回目の注湯
は、以下の手順で行われる。まず、コンピュータ23に
は、タンディッシュ4の溶鋼3が3トンとなり、一旦鋳
造が終了する直前のストッパー8の開度(1〜3mm)
が記憶されている。この開度は、ストッパー開閉装置1
9に初期設定開度(1〜3mm)として与えられ、スト
ッパー8は、この開度だけ開いて溶鋼3を鋳型7内に注
湯し、その後ストッパー8を下降して閉じる(図2中
)。この時の実溶鋼量は、鋳型7内の湯面レベル17
の上昇の変化量からコンピュータ23により求める。こ
の求められた実溶鋼量と目標溶鋼量を比較して、この差
分をストッパー開閉装置19に、次期設定開度(4〜6
mm)として与えて、ストッパー8を上昇して2度目の
注湯を行って後、再度ストッパー8を下降して注湯を停
止する(図2中)。3度目の注湯と注湯停止は、前述
の次期設定開度に湯面レベル17の上昇の変化量からコ
ンピュータ23により補正量を求め、補正した開度によ
り開閉操作(図2中)を行って、鋳型7内の湯面レベ
ル17が上限40mmとなるまで行う。この次期設定開
度により注湯される溶鋼は、100〜1000cm3
秒の量で供給され、浸漬ノズル6あるいはノズル5とス
トッパー8に付着した地金を溶解すると共に、付着地金
の生長も防止する。また、前述のストッパー8の初期設
定開度及び次期設定開度には、ストッパー8を閉操作し
た際の支持アーム11等の撓み量及び撓み量誤差補正が
4mm以下の範囲内で開度の補正が行われる。この撓み
量あるいは撓み量誤差は、初期設定開度(1〜3mm)
で油圧シリンダー12により昇降ロッド10を上昇スタ
ートして0.4秒経過後のストッパー8の開度をゼロ開
度にする補正をストッパー開度計18及び油圧シリンダ
ー12に行う。この補正された開度は、次のストッパー
8の次期設定開度に反映され、2度目以降のストッパー
開度は、開度補正がなされているのでストッパー開度計
18の表示により操作される。更に、ストッパー8を閉
操作した時は、ノズル5の上面に一部付着した地金によ
り、昇降ロッド10の潜り込み量が異なる場合があるの
で、下降ストロークを0.5〜1mmの範囲で補正を行
い、次期設定開度に同様に反映して操作を行う。
【0012】更に、引き抜き速度制御装置22は、前述
の第1回目の初期設定開度による最初の溶鋼3の注湯開
始と同時に、ピンチロール14に0.1〜0.3m/分
の減速引き抜き速度となる回転数を指示する。以降、連
続して減速引き抜きが行われるために、一旦上昇した鋳
型7内の湯面レベル17が再び下降する。この湯面レベ
ル17が所定レベルまで下降したところで、第2回目の
注湯が第1回目と同様の手順により行われる。一方、タ
ンディッシュ4内の溶鋼量が2トンに減少したところ
で、次取鍋1aの溶鋼3aがタンディッシュ4内へ注湯
される。この注湯の開始により、ロードセル15の指示
が15トンに増加した。この時点において、引き抜き速
度制御装置22は、順次引き抜き速度を0.1〜0.3
m/分以上に上昇させる指示をピンチロール14に与え
る。この引き抜き速度が上昇して1.0〜1.8m/分
の正常な鋳造速度となる時点では、タンディッシュ4内
の溶鋼量及び湯面レベル17も定常の状態となる。な
お、鋳型7内の湯面レベル17の変動した範囲は、鋳片
24の繋ぎ部の切り捨て範囲である1000〜2000
mmの範囲に抑制され良鋳片の歩留り低下も防止でき
た。また、ストッパー開度は、一般に用いられているタ
ンディッシュ4内の残溶鋼量(残溶鋼レベル)と溶鋼比
重から溶鋼レベル差による注湯量差を求めて、補正を行
っても良く、更に、ストッパー8の閉操作時は、確実に
溶鋼3(3a)の注湯が停止しているか、あるいは注湯
止まり不良であるかを識別する注湯止まり判定を行って
も良く、注湯止まり不良により湯面レベル17が上昇す
る場合は、湯面レベル上昇量に応じて引き抜き速度を高
めて鋳造することもできる。
【0013】次に、本発明の一実施の形態に係る異鋼種
の連続鋳造方法の実施例について説明する。前取鍋1の
炭素を0.08重量%、Mnを0.50重量%含有した
溶鋼3を用い、鋳型7は220×220mmサイズとし
て、タンディッシュ4の設けた浸漬ノズル6からストッ
パー8の開度を3mm、鋳型7上端から湯面レベル17
までの距離を100mm、引き抜き速度1.6m/分、
タンディッシュ4内溶鋼量を25トンとして定常操業を
実施した。この定常操業の後、前取鍋1の溶鋼3をタン
ディッシュ4に完全に注湯し終わった時点で、前取鍋1
の移動とピンチロール14による引き抜き速度を1.6
m/分から順次0.1m/分まで減速し、その後停止し
た。この間ストッパー8の開度は、3mmの開状態から
ピンチロール14による引き抜き停止に合わせて全閉に
した。引き抜き停止後は、タンディッシュ4を上昇して
仕切り鉄板の挿入を行って後、再度タンディッシュ4を
下降してからピンチロール14に0.1m/分の引き抜
きに相当する回転数を設定して、インチング引き抜きを
行った後に減速引き抜きを行った。この間の所要時間は
130秒であった。この後、湯面レベル17が下限値2
50mmとなったので、ストッパー開閉装置19に初期
設定開度として撓み量及び撓み量誤差補正を含めた開度
3mmを設定して、ストッパー8を上昇し、浸漬ノズル
6から溶鋼3を注湯した。この注湯は、溶鋼量を100
cm3 /秒を2秒間継続して後、30秒間以内注湯を停
止する操作を2回行った。この間の湯面レベル17は、
下限値である鋳型7の下方250mmから150mm上
昇して100mmの位置になった。この時点の減速引き
抜き速度は、注湯された溶鋼量に見合う0.1m/分の
引き抜き速度とした。更に、補正された3mmの初期設
定開度では、注湯される溶鋼量が減少しつつあったの
で、湯面レベル17の変化量からストッパー8の開度を
1mm上乗せ補正を行い、次期設定開度を4mmとして
2回目の注湯を行い溶鋼を110cm3/秒で2秒間注
湯してから30秒間以内の注湯の停止を行なった。この
間の湯面レベル17は、下限値である鋳型7上端からの
距離を250mmから100mmに上げることができ
た。この注湯以降は、湯面レベル17が鋳型7の下方2
50mmとなった時点で2回目と同じ条件で次期設定開
度によりストッパー8を開閉操作した。この断続したス
トッパー8の開閉操作を行った後、炭素を0.10重量
%の次取鍋1aの溶鋼3aをタンディッシュ4内に注湯
して順次定常操業を行った。この結果をストッパー8の
開操作時に注湯される溶鋼量が50cm3 /秒である従
来例と比較して表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】本発明の実施例ではストッパー8を上昇し
て注湯する溶鋼量を100cm3 /秒以上としてあるの
で、ノズル5及び浸漬ノズル6に付着する地金は、溶解
されてノズル詰まり発生率が0.1%と良好に維持でき
た。更に、ノズル詰まりの防止により異鋼種の連続鋳造
が可能となり、良鋳片の歩留りも98%と向上できた。
これに対して、ストッパー8を上昇して注湯する溶鋼量
が50cm3 /秒以内で、且つ平均的に注湯した従来例
では、ノズル詰まり発生率が10.0%と高く、異鋼種
の連続鋳造の中断が多発して良鋳片の歩留りも96%と
低下した。
【0016】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、これ以外に本発明の要旨を逸脱しない範囲をも
含むものである。なお、ストッパー8の開閉操作にあた
り、上昇と下降を繰り返すシヤクリ(短時間内の上下)
操作やコンピュータ23による制御の他に、湯面レベル
17、ストッパー8の開度操作、ピンチロール14によ
る引き抜き速度等を手動操作して一連の操業を行っても
良い。
【0017】
【発明の効果】請求項1及び2記載の異鋼種の連続鋳造
方法は、ストッパーの開操作により100〜1000c
3 /秒の溶鋼量を注湯する操作とストッパーを閉じる
操作とを交互に行うので、ストッパー及びノズルに付着
した地金を溶解してノズル詰まりを防止することがで
き、異鋼種の鋳造の中断及び異鋼種の連続鋳造による鋳
片の歩留りが向上できる。また、異鋼種を連続して鋳造
することからタンディッシュの再使用が可能となり耐火
物コストも低減できる。
【0018】特に請求項2記載の異鋼種の連続鋳造方法
は、前記鋳型内の溶鋼湯面は、鋳型上端から40〜25
0mmの範囲にしてあるので、パウダーの巻き込みを抑
制してブレークアウト(凝固殻が破れて溶鋼の噴出)及
び浸漬ノズルの地金付着によるノズル詰まりによる異鋼
種の鋳造中断が防止できる。また、注湯される溶鋼量の
変化により、溶鋼の鋳型上部からの溢れによる鋳造中止
等の重大事故を防止できる。また、湯面レベルが大きく
変動する繋ぎ部位は、鋳片の切り捨ての範囲内にするこ
とができるので、良鋳片の歩留りの低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る異鋼種の連続鋳造
方法に適用する連続鋳造装置の概念図である。
【図2】同連続鋳造装置の操作フロー図である。
【符号の説明】
A 連続鋳造装置 1 取鍋 1a 取鍋 2 ロングノズ
ル 3 溶鋼 3a 溶鋼 4 タンディッシュ 5 ノズル 6 浸漬ノズル 6a 吐出口 7 鋳型 8 ストッパー 9 固定フレーム 10 昇降ロッ
ト 11 支持アーム 12 油圧シリ
ンダー 13 鋳片支持装置 14 ピンチロ
ール 15 ロードセル 16 湯面レベ
ル計 17 湯面レベル 18 ストッパ
ー開度計 19 ストッパー開閉装置 20 溶鋼量表
示計 21 湯面レベル測定装置 22 引き抜き
速度制御装置 23 総合制御コンピュータ 24 鋳片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 繁永 泰男 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 久保 武年 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前取鍋の溶鋼をタンディッシュに受湯
    し、引き続き該タンディッシュのストッパーを開閉操作
    して、前記タンディッシュ内の溶鋼を鋳型に注湯しなが
    らピンチロールを作動して凝固した鋳片を低速で引き抜
    きつつ、次取鍋の異なる溶鋼を前記タンディッシュに受
    湯して鋳造する異鋼種の連続鋳造方法において、前記ス
    トッパーを開操作して100〜1000cm3 /秒の溶
    鋼量を注湯し、直ちに前記ストッパーを閉じる操作を交
    互に行うことを特徴とする異鋼種の連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 前記鋳型内に注湯される溶鋼の湯面レベ
    ルは、前記鋳型上端から40〜250mmの範囲である
    ことを特徴とする請求項1記載の異鋼種の連続鋳造方
    法。
JP9296291A 1997-10-13 1997-10-13 異鋼種の連続鋳造方法 Withdrawn JPH11114658A (ja)

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