JPH04226030A - プラズマ表面処理方法およびプラズマ表面処理装置 - Google Patents

プラズマ表面処理方法およびプラズマ表面処理装置

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JPH04226030A
JPH04226030A JP3112993A JP11299391A JPH04226030A JP H04226030 A JPH04226030 A JP H04226030A JP 3112993 A JP3112993 A JP 3112993A JP 11299391 A JP11299391 A JP 11299391A JP H04226030 A JPH04226030 A JP H04226030A
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JP
Japan
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electrode
surface treatment
plasma
plasma surface
counter electrode
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Application number
JP3112993A
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English (en)
Inventor
Toshinori Kishi
俊法 貴志
Michiyoshi Nagashima
道芳 永島
Fumiaki Ueno
文章 植野
Taro Nanbu
太郎 南部
Hiroyuki Ogawa
裕之 小川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属、半導体等の表面
における酸化物等の形成、あるいは微細パターニングプ
ロセスにおいて、それら表面に残存したフォトレジスト
の除去等に使用されるプラズマ表面処理方法並びにプラ
ズマ表面処理装置に関するもので、特に、プラズマ処理
速度が大きいプラズマ表面処理方法並びにプラズマ表面
処理装置に関する。また、プラズマ表面処理の進行の度
合を容易に検出しうるプラズマ表面処理方法並びにプラ
ズマ表面処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来のプラズマ表面処理装置の
構成図である。図8において、1は真空漕、2は陽極、
3は試料(被処理物)、4は陰極であり、5は直流電源
であり、6は高周波発振器である。
【0003】この従来のプラズマ表面処理においては、
真空漕1内に導入された気体に、高周波発振器6により
高周波を印加することでプラズマの発生が行なわれる。
【0004】そして、高周波発振器6の近傍で発生させ
たプラズマ中の活性種は、陽極である電極2と陰極であ
る電極4との間に形成されている電界の作用で試料3の
表面に到達し、試料3の表面処理が行なわれる。
【0005】得られる活性種が陽イオンであるか陰イオ
ンであるかに応じて、試料3は陰極4もしくは陽極2の
何れかに取り付けられる。図8では、活性種が陰イオン
の場合を想定して、試料3は陽極に取り付けられている
【0006】陽極2と陰極4との間に印加する電圧につ
いて言及すれば、高周波発振器6によってプラズマを安
定して生成するには、この電圧を余り高くすることは望
ましくない。そこで、この従来装置では、電極2、4間
に印加される電圧は、通常数十V程度であり、またこの
程度の電圧で、プラズマ中の活性種を試料に導くために
十分な電界が形成される様に装置は設計されている。
【0007】また、従来のプラズマ表面処理装置として
、図9に示す構成の装置もある。図9において7は陰極
であり、その他図8と同一機能の構成要素には同一番号
を付けている。
【0008】この従来装置は、試料3を取り付けた陰極
7に対向する真空漕1自身を陽極とした構成である。こ
の装置は、陽極と陰極7との間に電圧を印加して、陽極
1と陰極7との間に正常グロー放電領域におけるグロー
放電を発生させて、この電極間にある気体をプラズマ化
するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図8に示す従来のプラ
ズマ表面処理装置では、比較的小さなプラズマ電流密度
しか得られず、従って、表面処理完了までに長時間を必
要とするという課題を有していた。また、プラズマ発生
のための高周波発振器26が必要であり、装置が複雑で
高価なものになる。
【0010】また図9に示す従来装置においては、プラ
ズマ中の活性種が陽イオンであるか陰イオンであるかに
よらず、陽極(真空槽1)と陰極7との間の電位勾配は
、図10に示すように陰極7の近傍において急峻で、陽
極近傍では極めて緩やかなものとなる。
【0011】従って、この従来装置の使用は、主たる活
性種が陽イオンの場合に限定される。即ち、主たる活性
種が陽イオンである場合には、陰極近傍の急峻な電位勾
配に活性種が引き込まれ、試料表面に活性種が衝突して
試料表面の処理が行なわれる。
【0012】しかし、主たる活性種が陰イオンの場合に
は、試料を陽極に保持したとしても、陽極近傍の電位勾
配が殆ど平坦であるために、大半の活性種は電極間に漂
い試料表面には容易に到達し得ず、試料の表面処理が殆
ど行えないか、もしくは極めて遅い処理速度しか得られ
ない。
【0013】以上の通り、図8に示す従来のプラズマ処
理装置においては、処理速度が遅く、また高周波発振器
を必要とするために装置が大型で高価なものとなる。
【0014】また図9の従来装置では、図8の従来装置
に比べて構成は簡単であるが、主たる活性種が陰イオン
の場合には使用できないという課題を有していた。
【0015】更に、上記何れの従来装置においても、プ
ラズマ表面処理の進行の程度を把握することが困難であ
った。
【0016】本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、処
理速度が高速で、装置構成の簡易な、反応の進行程度お
よび反応の終了点を容易に検出しうるプラズマ表面処理
方法およびプラズマ表面処理装置を提供することを目的
とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、真空漕内において被処理物を取り付けた電
極と、それに近接して設置された対向電極との間に、高
電圧を印加して異常グロー放電領域で直流グロー放電を
発生させ、前記真空漕内に導入した気体をプラズマ化す
ることにより発生させた活性種を被処理物の表面に衝突
させ、その被処理物との化学反応を起こさせる。
【0018】好ましくはグロー放電を発生させる回路全
体を、負バイアスにて印加することが望ましい。
【0019】また、好ましくは電極対の一方を試料自身
とし、前記電極と、グラウンド間あるいは前記電極に負
バイアスを印加する直流電源との間に電流計測器を備え
ることが望ましい。
【0020】
【作用】上記手段によれば、次の様な作用が得られる。 即ち、上記構成において、被処理物(試料)を取り付け
た電極と、それに対向する電極間との間で、異常グロー
放電領域で直流グロー放電を発生させてプラズマを形成
する。そのため、プラズマ密度が大幅に高くなる。その
結果、主たる活性種が陰イオンであっても、活性種全体
としては電極間に漂う様に振舞うものの、個々の活性種
についてみれば、試料表面に到達する活性種の数は、従
来に比べて著しく増加し、表面処理速度が大幅に向上す
る。また直流グロー放電によってプラズマを発生させる
ため、プラズマ発生のための高周波発振器が不要となる
【0021】また、プラズマ表面処理の進行に伴い試料
表面の導電率が変化するため、電極対を含む回路の電流
値の変化をモニターすることで、反応の進行程度また反
応の終了点を検出することが可能となる。
【0022】
【実施例】以下具体的な実施例をもって本発明を詳述す
る。
【0023】(実施例1)本発明のプラズマ処理装置を
用いて、導電性基板の表面上に残留したフォトレジスト
をプラズマ除去する場合について述べる。
【0024】図1は、本実施例のプラズマ表面処理装置
の構成図である。図1において、1は真空漕、8は接地
された電極で、導電性基板9が電気的導通状態で保持さ
れている。10は電極8に対向する対向電極であり、1
1は電極8および対向電極10に電圧を印加し、プラズ
マを発生させるための直流電源である。また12は気体
導入口である。なお導電性基板9は、電極8上に導電性
を保つように設置される。
【0025】導電性基板9は、具体的にはピットが形成
された光ディスクの銅原盤であり、その表面には、ピッ
ト形成工程で塗布したフォトレジスト(AZ1350、
シプレイ社製)が残留している。本実施例は、この残留
したフォトレジストを酸素プラズマによって酸化して除
去しようとするものである。
【0026】本実施例では、電極8、10間において、
異常グロー放電領域で直流グロー放電を発生させてプラ
ズマを生成する。異常放電領域でグロー放電を発生しプ
ラズマを生成するための条件は、真空槽1内の圧力、電
極8、10間の距離等に依存する。本実施例における条
件の一例は、例えば下記の通りである。
【0027】銅基板を取り付けた電極8と対向電極10
との距離は2〜3cmとし、かつ電極8に取り付けられ
た銅基板の表面と、対向電極10との距離は約1cmで
あるまた、真空漕1内の圧力は、10−2Pascal
程度まで排気した後、約10Pascalとなるように
気体導入口12より酸素を導入した。この状態で、対向
電極10を、接地された電極8に対して約400V負に
印加して、異常グロー放電領域で直流グロー放電を起こ
し、主たる活性種が陰イオンである酸素プラズマを発生
させた。なお電極8を陽極とするのは、酸化処理の場合
、酸化のための主たる活性種が陰イオン(O2−,O−
)であるためである。これにより生成した酸素陰イオン
が、銅基板表面に付着したフォトレジストと反応し、フ
ォトレジストを除去することができる。なお電極間距離
を小さくすればする程、プラズマ電流密度がますます高
くなり、反応速度はより増大する。
【0028】一般に低圧力下での持続放電の電圧−電流
特性は図2に示す通りである。本実施例は、図2におけ
る異常グロー放電領域にて行うものであり、従って対向
電極間の電流値は大きなものである。その結果、対向電
極間におけるプラズマ密度は著しく増加する。従って、
主たる活性種が陰イオンであっても、活性種は全体とし
ては電極間に漂う様に振舞うものの、個々の活性種につ
いてみれば、基板に到達する活性種の数は、プラズマ密
度の増加に伴い大幅に増え、その結果、処理速度が大幅
に向上するのである。
【0029】以上のように本実施例によれば、電極8と
対向電極10との間に高電圧の印加を行って異常グロー
放電領域で直流グロー放電を起こし、電流密度の高いプ
ラズマを発生させるため、陰イオンを用いて表面処理速
度の大きいプラズマ処理が可能となる。また図8の従来
例に比べて高周波発生器を不要とすることができる。
【0030】また活性種として陽イオンを用いて表面処
理を行なう場合、例えば窒素イオンを用いてSi基板表
面に窒化処理を行なう場合には、図1において対向電極
10へのバイアス電圧を正バイアスから負バイアスに変
更すれば、もちろん処理速度の大きなプラズマ処理が可
能である。
【0031】本実施例においては導電性基板9として銅
基板を使用する場合について述べたが、銅以外の金属お
よび合金、あるいは半導体基板にも本発明は適用できる
。これは以下のすべての実施例について同様に言えるこ
とである。
【0032】(実施例2)図3は、本発明の第2の実施
例装置の構成図を示すものであり、図1と同一機能を有
するものには同一番号を付し説明を省略する。すなわち
第2の実施例で新たに加わったのは、直流電源13であ
る。この直流電源13は、電極8、対向電極10および
直流電源11によって構成される回路全体に負バイアス
を印加するためのものである。ただし図3における直流
電源11は図1のように一端を接地していない。
【0033】以上のように構成された本実施例装置にお
いて、第1の実施例と同様に銅基板上に付着したフォト
レジストを、酸素プラズマによって除去する場合につい
て述べる。
【0034】上記の銅基板を、電極8に取り付ける。第
1の実施例の場合と同様に、真空漕1内を10−2Pa
scal程度に排気し、気体導入口12より酸素を導入
する。電極8と対向電極10との間に、400Vの電位
差を直流電源11によって印加すると共に、電極対8、
10を含む回路全体に、−100Vの負のバイアス電圧
を直流電源13によって印加する。また、真空槽1は接
地されており、これら電極対8、10よりも高電位にあ
る。
【0035】即ち本実施例の構成は、電極対8、10の
端部に真空漕1を陽極として配したホローカソード(H
ollow  Cathode)と類似の構成であり、
ホローカソードにおけると同様に、図1の構成に比べて
電極8、10間のプラズマ電流密度がより高まり、表面
処理速度を大幅に増大させることが可能となる。実際、
図5に、直流電源13によって印加する負バイアス電圧
値と、図示の電流計測器17に流れる電流の関係を示す
。これによると、10Vの負バイアス印加時でバイアス
電圧を印加しない場合の3倍程度、また100V印加時
には20倍もの電流値が得られることが分かる。
【0036】本実施例において処理速度が向上するのは
、この様にプラズマ電流密度が増大し、それにともなう
急激な活性種の増大によって、活性種の基板への衝突頻
度が飛躍的に増大するためであると考えられる。
【0037】図3の構成の代わりに、図4の構成として
も同様の効果が得られる。図4においては、電極8に直
流電源14を、対向電極10に直流電源15を、それぞ
れ独立に接続して電圧を印加する様になしている。
【0038】図4の構成の装置の場合も、図3の装置の
場合と同様に、電極対を設置した後に真空漕1内を排気
し、気体導入口12より酸素を導入する。直流電源14
によって、電極8に−100V、また直流電源15によ
って、対向電極10に−500Vの電圧をそれぞれ独立
に印加する。電極8、10間の電位差のためにグロー放
電が起こり、発生した活性種の衝突によってフォトレジ
ストの除去が行われるが、この場合も、電極対および真
空漕1の電位関係が、図3の装置構成の場合と同様であ
り、プラズマ電流密度が高まるために反応速度を増大さ
せることが可能となる。
【0039】図3、図4の実施例装置の場合は、上記の
通り、第1の実施例の場合以上にプラズマ密度が高くな
り、表面処理速度を一層向上させることが可能となる。 また、プラズマ発生のための高周波発振器を不要とする
ことができる。
【0040】(実施例3)図6は本発明の第3の実施例
である。第1の実施例である図1と同一機能を有する要
素には同一番号を付し、説明を省略する。
【0041】図6の構成においては、導電性基板9を取
り付けた電極8は、対向する電極10よりも小さく、ま
た導電性基板9とグラウンド間に流れる電流を測定する
ための電流計測器17が設けられている。また電極10
には定電流電源18によって電圧が印加される。
【0042】以上のように構成された、本実施例のプラ
ズマ表面処理装置において、以下、第1の実施例と同様
に銅基板上に付着したフォトレジストを酸素プラズマに
よって除去する場合について述べる。
【0043】まず、導電性基板9である銅基板を電極1
0に取り付ける。なお電極10は、導電性基板9を取り
付けたときに、電極10とは対向しない程度の大きさ、
すなわち導電性基板9よりも小さいことが望ましい。こ
れによって、導電性基板9に流れ込む(あるいは導電性
基板より流出する)電流を電流計17によって精確にモ
ニタすることができる。
【0044】次に第1の実施例と同様に、真空漕1内を
排気し、気体導入口12より酸素を導入する。このよう
に設定した後、定電流源18にて電極10に電圧を印加
しつつ、導電性基板9上のフォトレジストをプラズマ処
理により除去する。
【0045】この場合、電極10への電圧の印加を一定
電流のもとで行っているため、試料である導電性基板9
の表面の導電率の変化、すなわち本実施例の場合であれ
ば、フォトレジスト除去による、銅表面の露出のための
導電率の増大にともなって、導電性基板とグラウンド間
に流れる電流値は、一定値に向い漸次増大する。そして
電流値がほぼ飽和した時点が、残存フォトレジスト除去
の完了時点である。
【0046】なお、導電性基板9は、接地する代わりに
図4の実施例装置の様に直流電源により電位を印加する
ことも可能である。ただし、その場合に、電流計17に
よりプラズマ処理の進行の度合を監視するには、電極8
への電圧の印加は、定電圧にて行わなければならない。
【0047】以上のように、図3、図4の実施例によれ
ば、電流計の電流値に基づいて反応の進行程度を検知で
き、また電流計の電流値の増大がほぼ終了するのをモニ
ターすることによって、反応の終了点を検出することが
可能となる。特に本例のように導電性基板上のフォトレ
ジスト除去には非常に有効な方法である。
【0048】また、本方法によって反応の進行程度を検
知することにより、個々の試料の表面処理状態をほぼ等
しく維持することが可能となる。
【0049】なお、本実施例の場合において、プラズマ
表面処理の終了点は、電流値の増大が終了すること、即
ち電流計の値がほぼ飽和値に到達することによって判断
したが、試料表面に酸素プラズマにより酸化物を形成す
る等の場合には、反応が進行するとともに試料表面の導
電性が減少するため、電流計17の電流値の減少が終了
した点にて、反応の終了を判断することができる。
【0050】本実施例においては、プラズマ処理速度を
向上させるためには、グロー放電は異常グロー放電領域
で発生させる方が好ましいが、電流計17による反応の
終了時点の判断は、グロー放電を正常グロー放電領域、
異常グロー放電領域の何れの領域で発生させているかに
は左右されないことは明白である。
【0051】(実施例4)図7に第4の実施例の構成を
示す。本実施例では直径30cmの円形銅基板上にフォ
トレジストを100nm程度の厚みにて塗布し、短波長
光によるパターン記録および現像処理を施した試料を、
イオン源によるドライエッチングによって、銅基板上に
パターンを形成した際に銅基板上に残存するフォトレジ
ストを、酸素プラズマによって除去する場合について述
べる。
【0052】図7において、第1の実施例である図1と
同一機能部分は同一番号を付し、その説明を省略する。 図7において、8aは、図示の矢印方向に回転可能で導
電性基板9が設置される電極であり、10aは、電極8
aに対向する対向電極である。この対向電極10aには
、一部に開口部が形成されており、この開口部に対向し
てイオン源装置21が配置されている。この対向電極1
0aは、後述するようにドライエッチング時の遮蔽用マ
スクをも兼ねるものである。
【0053】また、本実施例では、電極8aに取り付け
られた銅基板の表面と、対向電極10aとの距離は、約
1cmに設定されて、真空槽1内に設置されている。
【0054】まず、イオン源装置21内にAr(アルゴ
ン)ガスを導入してこれをプラズマ化し、発生させたプ
ラズマ内よりArイオンを引出し、これを対向電極10
aの開口部を通して銅基板9に照射して銅基板上にパタ
ーンを形成する(ドライエッチング工程)。
【0055】この様に、対向電極10aは、イオンの遮
蔽用マスクとしても機能し、照射されるイオンの斜め成
分を遮ると同時に均一なビームプロファイルを得るため
に使用されている。なおこのドライエッチング工程では
、銅基板9は、均一なイオンの照射を受ける様に、電極
8aの矢印方向の回転により、銅基板9の中心を回転中
心として回転させられている。
【0056】このようにして銅基板9上にはパターンが
形成されるが、このパターン形成後には、銅基板9の表
面にはエッチングされずに残ったフォトレジストが存在
する。
【0057】以下、この残存フォトレジストの除去方法
について述べる。エッチング処理後、まずArガスの導
入を停止し、真空槽1内を10−2Pascal程度に
排気した後、真空槽内に約10Pascalとなるよう
に気体導入口12より酸素を導入する。
【0058】次に、電極8a、10a間に電圧を印加し
て直流グロー放電を起こし、発生した酸素プラズマ中の
活性種を、銅基板表面に付着したフォトレジストと反応
させることによりフォトレジストを除去することができ
る。
【0059】なお電極10aを中空な構造とし、その中
空部に冷却水を導入可能な構成にしておくことにより、
エッチング時および表面処理時の温度上昇を防止するこ
とができる。それによって、ドライエッチング時に銅基
板とフォトレジストの選択比の低下を防止するとともに
、表面処理時のアーク放電の発生を低減することができ
る。
【0060】また、本実施例において電極10a全体を
対向電極とする代わりに、電極10aの試料と面する側
に、電極10aと同形状の金属板を、四弗化エチレン樹
脂シート等を間にはさみみ込み絶縁して取り付け、この
金属板を対向電極として使用すれば、電極10a全体を
グラウンドから絶縁する必要がなくなる。これにより、
上述した水冷機構のような複雑な構成を備えたマスクの
場合にも、容易に本実施例を実現することが可能となる
【0061】第4の実施例においても、上記第3の実施
例と同様に、電流計を設けてプラズマ表面処理の進行の
度合をモニタすることも可能である。また、グロー放電
を、異常グロー放電領域で発生させることで、プラズマ
処理速度を向上できることは、上記第1の実施例の場合
と同様である。更に、上記第2の実施例と同様な態様で
プラズマ処理を行なうことも可能である。
【0062】本実施例では、エッチング等の前処理を行
なった後に、真空を解除することなくそのまま試料のプ
ラズマ表面処理を行うことが可能となる。その結果、エ
ッチング工程とフォトレジスト除去工程における銅基板
の装置間移動の必要がなくなるため、移動にともなって
生ずるゴミ付着等の問題が発生せず、パターン欠陥の発
生する確率を低減することができる。これは実際のパタ
ーン形成工程をインライン化する場合に大きな効果を有
すると考えられる。
【0063】なお、実際の表面処理においては、印加す
る電圧の大きさおよび放電電極間の距離は、処理すべき
試料の反応性、得られるプラズマ電流密度、処理時間等
より適宜に設定すればよいものである。
【0064】
【発明の効果】以上の様に、本発明のプラズマ表面処理
方法によれば、陰イオンの活性種を用いた場合でも、簡
単な構成で、処理速度のプラズマ処理が行えるものであ
る。また、従来は十分に管理のできなかった表面処理の
進行度合を精度よく管理できるものである。
【0065】また、本発明のプラズマ処理装置によれば
、パターン形成からプラズマ表面処理にいたる一連の工
程を、真空を破ることなく実施でき、効率的な工程を実
現できると共に、パターン欠陥を発生確立を低下するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ表面処理方法の第1の実施例
を具現化したプラズマ処理装置の構成図
【図2】プラズ
マ生成に用いる、低気圧持続放電の電圧電流特性図
【図3】本発明のプラズマ表面処理方法の第2の実施例
を具現化したプラズマ処理装置の構成図
【図4】本発明
のプラズマ表面処理方法の第3の実施例を具現化したプ
ラズマ処理装置の構成図
【図5】図4の実施例における
、負バイアス電圧と回路全体に流れる電流の関係図
【図6】本発明のプラズマ表面処理方法の第3の実施例
を具現化したプラズマ処理装置の構成図
【図7】本発明
のプラズマ表面処理装置の実施例の構成図
【図8】従来の表面処理装置の概略構成図
【図9】他の
従来の表面処理装置の概略構成図
【図10】図9の従来
装置における対向電極間の電位勾配図
【符号の説明】
1  真空槽 8、8a  電極 9  被処理物 10、10a  対向電極 17  電流計測器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  真空漕内において、被処理物を取り付
    けた電極と、前記電極に対向する対向電極との間に、異
    常グロー放電領域で発生させた直流グロー放電により陰
    イオンの活性種を生成させて行なうプラズマ表面処理方
    法。
  2. 【請求項2】  真空槽を電気的に接地すると共に、被
    処理物を取り付けた電極およびその対向電極に、接地さ
    れた真空漕に対し負のバイアス電圧を印加する請求項1
    記載のプラズマ表面処理方法。
  3. 【請求項3】  被処理物を取り付けた電極の大きさを
    被処理物より小さくし、その電極とグラウンド間に電流
    計測器を設け、その電流値の変化で反応の進行程度およ
    び反応の終了を検知する請求項1記載のプラズマ表面処
    理方法。
  4. 【請求項4】  被処理物を取り付けた電極と対向電極
    との間に定電圧電源により電圧を印加し、前記被処理物
    を取り付けた電極と定電圧電源との間に電流計測器を設
    けてその電流値の変化で反応の進行程度および反応の終
    了を検知する請求項2記載のプラズマ表面処理方法。
  5. 【請求項5】  被処理物を搭載する、回転可能な電極
    と、この電極に対向し、一部に開口部が形成され且つ接
    地された対向電極と、前記対向電極の開口部に対向して
    設けられた、前記被処理物にパターンを形成するための
    イオン源を備えたプラズマ表面処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012038682A (ja) * 2010-08-11 2012-02-23 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置及びプラズマ制御方法

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