JPH04225390A - 陰極線管ディスプレイ - Google Patents

陰極線管ディスプレイ

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JPH04225390A
JPH04225390A JP90417590A JP41759090A JPH04225390A JP H04225390 A JPH04225390 A JP H04225390A JP 90417590 A JP90417590 A JP 90417590A JP 41759090 A JP41759090 A JP 41759090A JP H04225390 A JPH04225390 A JP H04225390A
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ray tube
cathode
cathode ray
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signal
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正規 荻野
Takeo Yamada
山田 健勇
Yoshiyuki Ikeda
美幸 池田
Tsuneo Fujikura
恒雄 藤倉
Takahiko Fujiwara
藤原 貴彦
Etsuhiro Nakagiri
中桐 悦博
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/64Circuits for processing colour signals
    • H04N9/645Beam current control means

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  • Processing Of Color Television Signals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管(CRT)デ
ィスプレイに関するものであり、更に詳しくは、そのカ
ソード電流を安定化するためのカソード電流安定化手段
を備えた陰極線管ディスプレイに関するものである。 【0002】 【従来の技術】CRTディスプレイは、周知の通り、通
常、そのカソード電極にビデオ信号電圧を印加し、水平
,垂直の偏向走査に同期してカソード電流の大きさを制
御することにより、CRTの画面(蛍光面)上に画像を
形成する。ところでCRTの電子銃の入力電圧から出力
カソード電流への変換特性は、電極間距離によって決ま
る性質のものである。このため、電極部の温度の変動等
により、該変換特性が変化する。すると再生画像の階調
の忠実性が劣化する。 【0003】該劣化を防ぐために、ビデオ信号の垂直帰
線期間中に、検出用黒信号及び検出用白信号を挿入し、
各々に対応するカソード電流を検出し、該各カソード電
流が常に所定の値に合致するように制御することが従来
行われている。この技術を自動黒バランス,自動白バラ
ンスと称する。両者を一括してカソード電流安定化方式
と称する。 【0004】さて、該従来技術は下記の通りいくつかの
未解決課題を有していた。 (1)家庭用のテレビ受像機における如く、そのラスタ
サイズが、外観エスカッション枠より大きい場合、即ち
いわゆるオーバスキャンの場合には、該垂直帰線期間中
の検出用白信号は、画面上部のエスカッション枠にかく
れるため画面上への妨害は軽微である。しかし業務用コ
ンピュータディスプレイにおける如く、アンダスキャン
の場合には、ラスタサイズは外観エスカッション枠より
小さい。このため、検出用白信号が、画面上部に白い輝
線妨害となって現れてしまう。従って従来はアンダスキ
ャン式ディスプレイには、上述の理由で検出用白信号を
挿入できないので、カソード電流安定化方式を適用する
ことができないでいた。 【0005】図2において、31はエスカッション枠、
32はラスタ、33は前述の白い輝線妨害である。前述
の事情が本図により一段と良く理解されるであろう。 (2)3本の投写用CRT(赤,緑,青)上の画像を各
投写レンズによって、ひとつのスクリーン上に合成表示
するところのいわゆる投写形ディスプレイへのビーム電
流安定化方式の応用に際して、あるひとつの色の信号入
力が過大である場合において、その色に対応するCRT
のフェース面近傍の温度上昇が過大となり、甚しい場合
には、CRTが損傷するという問題があった。 【0006】その根本原因は、従来の装置が3色のCR
Tのアノード(ビーム)電流の合計値のみを検出する方
式であるという、(即ち単色毎のビーム電流を検出でき
ていないという)ハードウェア上の制約に起因していた
。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
した従来技術の問題点を克服し、より優れた、かつ、よ
り副作用の少ないカソード電流安定化手段を備えた陰極
線管ディスプレイを提供することにある。 【0008】従って本発明の目的のひとつは、アンダス
キャン式ディスプレイに適用可能なカソード電流安定化
手段を備えた陰極線管ディスプレイを提供することにあ
る。本発明の他の目的は、投写形ディスプレイに適用可
能なカソード電流安定化手段を備えた陰極線管ディスプ
レイを提供することにある 【0009】本発明の別の目的は、安定度の優れたカソ
ード電流安定化手段を備えた陰極線管ディスプレイを提
供することにある。本発明の更に他の目的は、従来技術
における黒レベル調節に伴うビデオ信号のダイナミック
レンジの変化の問題を克服できる新規な黒レベル調節手
段を備えた陰極線管ディスプレイを提供することにある
。本発明のなお更に他の目的は、陰極線管ディスプレイ
において、再生画像の忠実度を高めることにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明により、アンダスキャン式ディスプレイへカ
ソード電流安定化手段を適用するに際しては、ビデオ信
号の垂直帰線期間中への検出用信号挿入のタイミングに
合わせて、画面上方への垂直偏向を補強する垂直偏向補
強手段(局所オーバスキャン手段)を備えることとした
。 【0011】また、投写形ディスプレイへの応用に際し
ては、各単色CRT毎のカソード電流が過大となるのを
防ぐための過電流抑制手段を備えることとした。また、
ビーム電流検出素子の周囲温度変化に起因するオフセッ
トドリフトを補正するためのオフセット補正手段を備え
ることとした。また、ダイナミックレンジの変動の問題
を克服できる黒レベル調節手段を備えることとした。 【0012】 【作用】前記垂直偏向補強手段は、ビデオ信号の垂直帰
線期間における検出信号挿入タイミングにおいて、ラス
タをオーバスキャンさせ、その結果、画面表示領域内に
前記検出信号に起因する白い輝線妨害が出現するのを阻
止する。また、前記過電流抑制手段は、各CRTのカソ
ード電流を検出,平均化し、最大値を求め、これを所定
のスレシホルドと比較し、その結果に基き、ビデオ信号
のプリアンプ部において、その利得を制御,抑制する。 【0013】また、前記オフセット補正手段は、検出素
子の、出力オフセット電流を検出し、該オフセット電流
と見かけ上の検出用黒信号出力電流とを比較することに
より、真の検出用黒信号電流を抽出する。また、前記黒
レベル調節手段は、垂直帰線期間に挿入される検出用黒
レベル信号の入力ビデオ信号に対する相対的な電位を制
御する作用を有する。従って、後述の詳細説明から判る
通り、入力ビデオ信号のビデオ出力回路における動作バ
イアス電圧は不変に保たれる。従ってそのダイナミック
レンジが劣化しない。 【0014】 【実施例】本発明の基本実施例を図1に示す。同図は本
発明を3CRT式の投写形ディスプレイに適用する場合
を示す。同図で1はCRTであり、図示しないがCRT
上の画像は別途の投写レンズ手段によってスクリーン上
に拡大投写される。また、他の2色用に更に2個のCR
Tを使用するが、表現の簡潔化のため図示を略してある
。 【0015】2,3,4は3原色ビデオ信号入力端子、
5,6,7は周知の利得制御回路(GC)で、温度補正
処理回路(TC)27からの入力にもとづいて、ビデオ
信号の利得を増減する回路である。6,7の出力は、5
の出力と同様の回路群に本来、接続されるが同図では省
略して示す。利得制御回路5の出力のビデオ信号は、周
知のペデスタルクランプ回路(PC)8に入力され、そ
の直流分が再生される。その出力はアナログスイッチ9
に印加される。 【0016】このスイッチの動作は本発明の要部のひと
つであるため、後で詳述する。その出力は、利得制御回
路(GC)10を経て、ビデオ出力増幅器(OUT)1
1に印加される。その出力はカソード電流検出部(DE
T)12(詳細後述)を経てCRT1のカソード電極へ
印加される。カソード電流検出部12の出力は、3つの
部分に供給される。 【0017】第1に白電流検出用サンプルアンドホール
ド回路13,第2に黒電流検出用サンプルアンドホール
ド回路14,第3に低域濾波器25である。サンプルア
ンドホールド回路13,14は図示の通りサンプリング
用アナログスイッチとホールド用キャパシタからなる。 それらの出力は、積分用演算増幅器15,16に印加さ
れる。 【0018】端子17,18には、各々、目標とする白
電流及び黒電流に対応する直流電位が印加される。演算
増幅器15の出力は、既述利得制御回路10の制御端子
に印加され、10の利得を制御する。演算増幅器16の
出力は、増幅器19を経てCRT1の第2グリッドに印
加される。ビーム電流検出部12の第3の出力は、定域
濾波回路25を経て最大値検出回路26に印加される。 最大値検出回路26は、他の2色に対応する別途の低域
濾波器群からも入力を受ける。その出力は、温度補正処
理回路27を経て、既述利得制御回路5,6,7の利得
制御端子群に印加され、5,6,7の利得を並列に制御
する。 【0019】20は電子ビームを偏向するための偏向コ
イル、20’は、電子ビームを補助偏向するための補助
偏向コイルである。23は偏向回路(DEF)、21は
、補助偏向回路(SD)(通常、レジストレーション回
路と称する。)である。22は信号発生部(GEN)で
あり、その発生信号波形群について後で詳述する。信号
発生部22の出力群はアナログスイッチ9、サンプルア
ンドホールド回路13,14、補助偏向回路21に印加
される。24は高圧発生回路(HV)であり、その出力
はCRT1のアノードに印加される。以上で本実施例の
構成についての説明を終り、次にその回路動作を説明す
る。 【0020】図1において本実施例の根幹を形成する負
帰還ループが3個、存在する。第1のループは、白電流
安定化ループ10,11,12,(1),13,15で
ある。仮りに、CRT1の電子銃の特性が変動したため
に、検出用白信号に対応するカソード白電流が過大とな
ったとする。すると該過大白電流は、カソード電流検出
部12で検出され、その出力電位を過大とする。該過大
電位は、サンプルアンドホールド回路13でサンプルア
ンドホールドされ演算増幅器15に印加される。従って
15の出力電位を降下する。 【0021】該電位の降下は、利得制御回路10の利得
を低減する。従ってそのビデオ信号出力は減少し、ビデ
オ出力回路11、カソード電流検出部12を経て、CR
T1に印加されるビデオ出力信号の振幅を減じる。従っ
てCRT1の白カソード電流は減少する。即ち、第1の
ループは白電流を安定化するべく負帰還動作する。 【0022】第2のループは黒電流安定化ループ12,
14,16,19,1である。仮りに、CRT1の電子
銃の特性が変動したために、検出用黒信号に対応する黒
電流が過大となったとする。すると該過大黒電流はカソ
ード電流検出部12で検出されその出力電位を過大とす
る。更に14,16を経てその出力電位を低下させる。 従って増幅器19の出力電位を降下する。 【0023】該電位の降下はCRT1の第2グリッド電
位を降下させ、従って、黒カソード電流は減少する。即
ち第2のループは黒電流を安定化するべく負帰還動作す
る。第3のループは、各色毎カソード電流制限ループ5
,8,9,10,11,12,(1),25,26,2
7である。仮りに、ビデオ信号入力端子2,3,4の中
の2の端子の入力振幅だけが過大となったとする。する
と、5,8,9,10,11,12を経て、CRT1に
印加されるビデオ信号振幅が過大となるため、CRTの
カソード電流は過大となる。従って、カソード電流検出
部12の検出出力電位は過大となる。従って低域濾波器
25の出力に得られる平均電位も過大となる。従って、
最大値検出回路26の出力電位も過大となる。 【0024】後述するように、温度補正処理回路27に
はインバータ機能が含まれているために、その出力電位
は減少する。該電位の減少は、利得制御回路5,6,7
の利得を並列して減少させる。従って、平均ビーム電流
が過大となるのを制限するべく負帰還動作をする。 【0025】従来のビーム電流制限回路は、周知の通り
、図1の高圧発生回路24から、3色のアノード電流の
合計値のみを検出する方式であった。従って、例えば1
色のみの明るい画像を再生する場合において、該1色の
CRTの温度上昇が過大となり、該CRTが損傷する場
合があった。本例では、合計アノード電流の代りに、1
色毎のカソード電流を検出し、各検出出力中の最大値を
求め、その結果に基いて、3色のビデオ信号の利得を並
行的に抑制している。従ってCRTの損傷の問題を克服
できる。かつ、該抑制は、3色並行的に行われるため、
白バランスがくずれるという副作用がない。 【0026】以上で、図1の3つの負帰還ループの動作
についての説明を終る。次に図1の要部について更に詳
述する。図4に、図1における信号発生部22の詳細及
びその周辺を示す。同図において、図1と同一機能の部
分は同一番号で記してある。(本明細書全体を通して、
そうしてある。) 【0027】図4において、22−0は、垂直帰線パル
ス入力端子、22−1,22−2,22−3,22−4
はモノステーブルマルチバイブレータ、22−5はOR
ゲート、22−6は混合回路である。各番号のブロック
の出力波形を図4の下方に同一番号で示してある。同図
の数値例は、垂直帰線パルスの幅が約400μsの場合
について記したものである。 【0028】検出用挿入信号合成回路22−6は、22
−4からの入力に比べて、22−3からの入力を低レベ
ルで出力させる。従ってその出力波形は、波形22−6
に示す通り、22−3に対応する“B”と記した部分で
は低レベルであり、検出用黒信号として使用される。ま
た22−4に対応する“W”と記した部分では、高レベ
ルであり、検出用白信号として使用される。 【0029】該検出用挿入信号は、アナログスイッチ9
の入力端子の片方に印加される。スイッチ9の入力端子
のもう一方には図1で既述した通り、ビデオ信号が印加
される。このアナログスイッチの切替制御端子にはOR
ゲート22−5の出力が印加され、それ(22−5の出
力)が“H”レベルの期間は、アナログスイッチは該検
出用挿入信号側に切り替えられる。モノマルチ22−3
の出力は、図4に示す通り、黒電流検出用サンプルアン
ドホールド回路14の制御端子に印加され、検出用黒信
号が存在する期間のみ、サンプル用スイッチを閉じる。 【0030】モノマルチ22−4の出力は、白信号検出
用サンプルアンドホールド回路13の制御端子に印加さ
れ、検出用白信号が存在する期間のみ、サンプル用スイ
ッチを閉じる。ORゲート22−5の出力は検出用挿入
信号をオーバスキャンするためのオーバスキャンパルス
信号であり、補助偏向回路21に印加され、少なくとも
検出用挿入信号が存在している期間中、電子ビームを上
方に補助偏向する。従って、従来技術において未解決で
あった、上部輝線妨害をディスプレイの表示領域の外へ
かくすことができる。 【0031】図1における補助偏向回路(SD)21の
具体例及びその周辺を図5に示す。図5で22−5はオ
ーバスキャンパルス信号である。21−1は他の周知の
補助偏向用信号源端子であり、画面の色ずれ(ミスレジ
ストレーション)を補正するためのものである。21−
2は加算器、21−3は負帰還増幅器、20’は垂直補
助偏向コイル、21−4は、電流検出用抵抗である。 【0032】本構成によればオーバスキャンパルス信号
22−5が“H”レベルの期間、電子ビームを上方表示
領域外へ局所的にオーバスキャンすることができる。既
述の通り、図1は、3CRT式投写形ディスプレイへの
本発明の適用例を示したものである。本発明を補助偏向
回路を具備しない通常の直視形ディスプレイへ適用する
場合には、局所的オーバスキャンを、主偏向回路側で行
う必要がある。図6にその例を示す。 【0033】図6において、23は偏向回路であり、2
3−1は垂直周期ののこぎり波信号である。23−2は
加算器、22−5はオーバスキャンパルス信号、23−
3は負帰還増幅器でその出力部には逆流防止用ダイオー
ドが直列に挿入されている。20は垂直偏向コイル、2
3−4は、電流検出用抵抗、23−5はフライバック共
振用キャパシタ、23−6は局所オーバスキャン付勢回
路である。23−6の電源電圧は、23−3の電源電圧
の約5倍程度(100VDC)に設定される。 【0034】オーバスキャンパルス信号は、加算器23
−2を経由して、負帰還増幅器23−3に対して、局所
オーバスキャン命令を与えると共に、別途、局所オーバ
スキャン付勢回路23−6を経由して、偏向コイル20
に、パルス状の電流を強制的に流す。従って目的とする
局所オーバスキャンを達成できる。以上で図5,図6の
説明を終る。次に本発明の図1のなかの第3のループ、
即ちカソード電流制限ループの要部詳細構成例を図7に
示す。図1を併せ参照して理解されたい。 【0035】図7で、カソード電流検出部12は、PN
Pトランジスタ12−1、電流検出用抵抗12−2、ス
ミア防止用キャパシタ12−4(詳細後述)、電圧フォ
ロア12−5からなる。従ってカソード電流1mAに対
して、本図の参照数値例では3.3 Vが出力される。 【0036】25はLPF(ローパスフィルタ)であり
、抵抗,キャパシタからなる。26は最大値検出回路で
あり、他の2色をも含めた3色中の最大レベルが出され
る。27は、温度補正処理回路である。それは、エミッ
タ接地インバータトランジスタ27−1,ダイオード2
7−2,27−3、温度補正電圧発生部27−4〜27
−9からなる。27−4はオペアンプ、27−5〜27
−8は抵抗、27−9は温度補正源ダイオードである。 【0037】以上で構成全体の説明を終り、次に詳細要
部の説明をする。まず、温度補正電圧発生部27−4〜
27−9について説明する。オペアンプの原理及び重畳
の理によれば、オペアンプ27−4の出力電圧Eは、図
7の記号を用いて次式となる。 【0038】     E≒VD {1+(R6 /R5 )}−(R
6 /R8 )・12V      ≒R6 {(VD
 /R5 )−(12V/R8 )}……………………
…(1) 図7に併記した数値例を代入すると、     E≒20VD −6V           
               ………………………(
2) ここに、VD はシリコンダイオード27−9の
順方向電圧降下であり、電流Iとの間には、傾斜接合式
PNジャンクションの物理から、次式の関係がある。 【0039】下式でTは絶対温度であり、常温300K
における、かつ、電流Iが1mAの時のVD の値をV
D (通常約 0.6V)としてある。   I/1mA=exp {q(VD −V0 )/(
2kT)}            ≒exp {(V
D − 0.6V)/50mV}………………………(
3) 【0040】         ここに、kはボルツマン定数    
            Tは絶対温度       
         qは電子の電荷         
         (2kT)/q≒50mV    
I∝exp {q(VD −VG )/(2kT)} 
   ………………………(4) ここにVG は電子
の束縛障壁電位差で約1.12Vである。 図7の定数において、ダイオード27−9に流れる電流
は約10μAである。従って前記式(3) からVD 
の値は約0.37Vとなる。 【0041】また、前記式(4) を電流I一定の条件
のもとに微分して温度特性を表す次式を得る。Iが一定
である理由は、図7においてダイオードに流れる電流は
約10μA(一定)だからである。     Δ(VD −VG )/(VD −VG )=
ΔT/T        ∴ΔVD /ΔT=(VD 
−VG )/T            ≒(0.37
V−1.12V)/300K=−2.5 mV/K……
……(5) 【0042】これらの結果を上記式(1)
 に代入して下式を得る。     E≒20{0.37V−(2.5 mV/K)
・ΔT}−6V      = 1.4V−(50mV
/K)・ΔT          ………………………
(6) この常温での電位 1.4Vは、図7のダイオ
ード27−2の下側の基準電圧源の値 1.4Vと合っ
ている。 【0043】常温でのこのスレシホルド値 1.4Vは
、図7において、27−3,27−2,26−1の合計
電位降下 1.8Vと合わせると、12−2の抵抗 3
.3KΩの電位差換算 3.2Vとなり、従って約1m
Aのカソード・スレシホルド電流に対応する。従って常
温及び低温においては、単位カソード当りのカソード電
流の平均値は、1mA以下に制限される(既述第3のル
ープの働きによる)。 【0044】高温においては、例えば、330K(i,
e、58℃)においては、前記式(6) のΔTが30
K故、Eの値は、 1.4Vから− 0.1Vに降下す
る。従って、スレシホルド・カソード電流は1mAから
、0.55mAに補正される。従ってCRTへ供給され
る電力が抑制されその損傷が防止される。 【0045】ダイオード29をCRTの近傍に配置する
ことが有効である。また、ダイオードの代りにサーミス
タを利用した回路も可能である。以上で温度補正処理回
路27の説明を終り、次にカソード電流検出部12の要
点であるところのスミア防止キャパシタ12−4につい
て説明する。この部分に対応する従来技術を図3に示す
。 【0046】同図において、トランジスタ12−1は、
高周波ビデオ信号に対するエミッタフォロア作用を兼ね
ている。該エミッタフォロアは仮りにCRT1のカソー
ドにストレイキャパシタ28が存在しなかったとすれば
、正常に働く。しかしながら現実には少なくも約5pF
のストレイキャパシタが存在し、該キャパシタがトラン
ジスタ12−1の単方向導通性との相互作用によりスミ
ア妨害を発生する。その理由を図8の波形図に示す。 同図で34は、図3のトランジスタ12−1の入力波形
である。35は、12−3で示されるダイオードが非存
在の場合の出力波形であり、甚大なスミア妨害を発生す
る。この理由は、トランジスタ12−1がカットオフす
るからである。 【0047】36は、ダイオード12−3が存在する場
合の波形である。しかし、37で示される振幅のスミア
妨害が残存する。該スミア振幅は、約 1.2Vpp 
である。 該残存スミア妨害が従来技術の欠点であった。また、該
ダイオード12−3のもうひとつの欠点としては、該ダ
イオードに流れる周波数電流の正の半周期分が、負の半
周期においてトランジスタ12−1のコレクタ電流に加
わってしまうという点にあった。このため、検出すべき
カソード電流値が、真値の数倍以上に誤評価されるとい
う欠点があった。 【0048】本発明の一実施例の要部を示している図7
においては、該スミア妨害を消去するために、キャパシ
タ12−4が付加されている。該キャパシタ値Cは、既
述図1における3ケの負帰還ループから発生するニーズ
をも満たすように設定される。 【0049】スミア妨害を抑制するためには、トランジ
スタ12−1を、ビデオ信号の高周波成分に対しては不
働とする必要がある。このためには、トランジスタ12
−1に最大約60Vpp の高周波入力が印加された場
合において、そのベース,エミッタ間高周波振幅を0.
6Vpp以内(ほゞ許容限に相当する)に抑制する必要
がある。このためには、該Cの値はストレイキャパシタ
5pFの約100倍以上即ち500pF以上とする必要
がある。       C≧500pF        …………
………………………………………(7) 【0050】
一方、既述図1の3ケの負帰還ループの内、第2のルー
プ即ち黒電流安定化ループからのニーズとして検出部の
速応性が要求される。応答時間で表現すれば、既述図4
のサンプリング期間30μsの約(1/3)以下、即ち
10μs以下であることが必要である。 検出部の応答時間τは、トランジスタ12−1をベース
接地トランジスタと見なしてそのエミッタ側入力抵抗R
を求めれば、τ=CRで与えられる。R値は、傾斜接合
の場合、PNジャンクションの一般式である前記式(4
) から次の通り求め得る。 【0051】       R=(2kT)/(Iq)≒50mV/I
    ………………………(8) 上式でIは、検出
用黒信号に対応するカソード電流であり、約50μAで
ある(白信号に対しては約100μA)。これを上述の
条件に代入して、       10μs≧RC=1KΩC       
 ∴  C≦10mμF              
        ………………………(9) 前記式(
8) と合わせて       0.5 mμF≦C≦10mμF    
            …………………… (10)
 【0052】従って図7の例では、キャパシタ12−
4は 3.3mμFに選定してある。前記式(10)を
満たせば、画面上にスミア妨害を発生せず、かつ、高速
黒電流検出が可能となる。従って前記式(10)は本発
明の重要用件のひとつである。以上で図7の要部詳細の
説明を終る。以上で本発明の図1の基本実施例の構成の
すべてが理解されたと思われるので、その効果を整理し
て次に記す。 【0053】(1)第1のループ(白電流安定化ループ
)画像をエスカッション枠より狭い範囲でスキャンする
アンダスキャンにより表示している場合において、検出
用挿入信号部が画像表示領域外に局所オーバスキャンさ
れるために、画面上部に、そうでない場合に発生する有
害な輝線妨害を、解消できる。 【0054】(2)第2のループ(黒電流安定化ループ
)CRTの第2グリッド電圧を制御する(ビデオ出力の
バイアス電圧は不変に保持)方式であるため、有限なビ
デオ出力ダイナミックレンジを有効に活用できる。 (従来は、AutoKine Biasと称して、ビデ
オ出力トランジスタの動作点をシフトする方式であった
ため、シフトに伴ってその有効ダイナミックレンジが、
トランジスタのカットオフまたは飽和によって損傷され
るという問題があった。) 本発明のこの長所は、別途
本発明の変形例の説明で後述するように黒レベル調節方
式にも活かすことができる。 【0055】(3)第3のループ(カソード電流制限ル
ープ)従来のアノード電流総和検出方式においては、例
えば総電流スレシホルドを1.5 mAとした場合、平
均的な白色信号入力時には、3CRT中の各CRTのカ
ソード電流を約 0.5mA以下に制限できる。しかし
、例えば強い緑色を主体とした静止画信号入力時には、
緑用CRTだけに 1.5mAものカソード電流が流れ
る。 【0056】これは、CRTの蛍光面に印加される高圧
電力を高圧30kVの場合、15Wから45Wへと増加
することを意味し、CRTの電子銃,蛍光面及び隣接す
る投写レンズをも熱破壊する場合があった。本実施例に
おいては、スレシホルドを1mAとした場合、如何なる
入力信号に対しても、各CRT毎のカソード電流を確実
に1mA以下に制限でき、従って電力を30W以下に制
限でき従って損傷を防止できる。また、白色信号入力時
には、合計3mAの総電流を流し得るため、従来に比べ
て、約2倍の明るい鮮明な画像を映出できる。 【0057】更に温度補正処理部を具備するため、周囲
温度が高温となった場合において、要部の過熱を防ぐこ
とができる。さて次に、本発明の長所を更に活かし得る
発展的実施例について記す。通常のディスプレイには、
使用者が、画像の輝度及び黒レベル付近の階調の具合を
、周囲の照明条件に応じて再設定できるように、画像調
節及び黒レベル調節という調節手段を有する。該調節手
段の詳細は、従来は、図9に示す通りであった。 【0058】同図で、画像調節は、図1,図9の利得制
御回路5,6,7の利得を別途の制御端子38から制御
していた。黒レベル調節は、図1のペデスタルクランプ
回路8,8’,8”のクランプ電圧を図9に示すように
端子39から増減することによって行っていた。本発明
においては、従来通りの手段によっても可能であるが、
後述の手段が次述の従来技術の欠点を克服できるが故に
推しょうされる。 【0059】従来の画像調節手段においては、図1の利
得制御回路5,6,7の利得を並行的に増減していたが
、その際、トランジスタ等の素子のばらつきに起因して
5,6,7の利得制御量に不揃いを生じ、その結果色彩
が過度に赤っぽくなったり緑っぽくなったりするという
問題があった。 【0060】また、従来の黒レベル調節手段においては
、伝送されるビデオ信号全体のバイアスを並行移動する
作用であるが故に、有限なビデオ出力ダイナミックレン
ジを損傷するという問題があった。本発明のシステム構
成を前提として始めて、その適用が可能となる新規な調
節手段の要部を図10に示す。 【0061】これは図1と組み合わせて、本発明の第2
の実施例を形成する。図10で、点線22−6内は、図
4の検出用挿入信号合成回路22−6を発展させた変形
例であり、これは、図1,図4の信号発生部22の一部
をなす。 【0062】以下、図10の点線22−6内について説
明する。40,41はオープンコレクタゲートであり、
46,47は各々の負荷抵抗である。48,49は波形
合成用抵抗である。42は黒レベル調節端子である。こ
の端子42の電位を増減することにより、図4の出力波
形中のB(検出用挿入黒信号)の部分を増減できる。4
3は画像調節用端子である。この端子43の電位を外部
から増減することにより、波形22−6のW(検出用挿
入白信号)の部分を増減できる。端子44には、図1の
温度補正処理回路27の出力を図10のオペアンプ50
を経て印加する。45は加算器である。以上で回路構成
の説明を終り、次にその回路動作を説明する。 【0063】黒レベル調節端子42の電位を増加させる
ことにより、検出用挿入黒信号の電位をΔBだけ増加す
ると、図10,図1を参照して了解されるように、サン
プルアンドホールド回路14で出力される黒電流対応電
圧が過大となる。従って、第2のループがCRTの第2
グリッド電位を降下させるように働く。 【0064】その結果CRTのカソード電圧VK 対カ
ソード電流IK の変換特性は、図11に示される通り
、ΔB変化前の元の状態での特性51のカーブから、Δ
B変化後のカーブ52に移行する。従って、再生画像の
黒レベルをシフトできる。そのカソード電圧換算のシフ
ト量は、(ΔB)×Gで表わせる。ここに、Gは、図1
のアナログスイッチ9からCRT1のカソードまでの電
圧利得であり約50倍である。 【0065】ここで注意すべき長所は、検出用挿入黒信
号の動作点がシフトされたのみで、入力ビデオ信号の動
作点は、初段から終段に至るまで何ら変化しないという
ことである。従って、ビデオ出力増幅器のダイナミック
レンジを常に最適に保持しつつ理想的な黒レベル調節が
可能となる。 【0066】次に、図10において、画像調節用端子4
3の電位を増加させることにより検出用挿入白信号の電
位を増加させると、図10,図1を参照して了解される
ように、サンプルアンドホールド回路13で出力される
白電流対応電圧が過大となる。従って第1のループが利
得制御回路10の利得を下げるように働く。従って画像
調節機能が達成される。 【0067】ここで注目すべき長所は、利得制御回路1
0には、図1に略されている他の2色用の利得制御群を
含めて、各々に対して既述第1のループの負帰還作用に
よって白電流が安定化されていることである。従って、
従来技術の欠点であったところの白色色度変化の問題を
解消できる。また、更に、図1における利得制御回路5
,6,7を不要化できるという長所を有する。 【0068】以上で第2の実施例の説明を終る。第2の
実施例の小変形として、端子43の電位を調節する代り
に、図1の端子17の電位を調節することも可能である
。次に第3の実施例の要部を図12に示す。同図で端子
54は、CRT1の第1グリッドバイアス電圧制御用端
子であり、端子54の電位を低下すると、インバータ増
幅器55を経て、第1グリッドバイアス電位は増加する
。従ってカソード電流は増加する。一方、該端子54の
電位は、既述図10の加算器45へ加算されるため、第
1グリッド電位上昇と連動して検出用挿入白信号の電位
が低下する。 【0069】従って、全体の効果としては、検出用挿入
白信号に対応するカソード電流は殆んど変化しない。従
って、実際のビデオ入力信号に対応するカソード電流は
第1グリッド電位の上昇に起因して増加する。従って、
ビデオ出力のダイナミックレンジ及びバイアス点を変え
ずに、CRTの変換効率だけを上昇できるという長所が
ある。 【0070】一般にCRTは、第1グリッドバイアス電
位を上昇させた状態で使用すると、フォーカス性能は劣
化するが、パービアンスが増加するという物理的性質が
ある。また、第1グリッドバイアス電位を降下させた状
態で使用すると、フォーカスは改善されるが、パービア
ンスが劣化するという性質がある。一般にディスプレイ
はその入力ビデオ信号の内容に依存して、上記2性質を
使い分けることが望ましい。そのような分野に第3の実
施例は適している。 【0071】第3の実施例の活用の便宜のために、広範
囲のCRTに適用可能な、本発明者が見い出したパービ
アンスの実験式を下式に記す。   IK ≒4mA〔EKC2.9/{( 100V)
1.5・Eco1.4 }〕………………(11)  
  ここに、IK :カソード電流         
   EKC:カットオフ電位を水準としたカソード電
位            Eco:第1グリッド電位
を水準としたカソードカットオフ電位【0072】次に
第4の実施例として、本発明をいわゆるマルチスキャン
式ディスプレイに適用する際に有効な実施例の要部を図
13に示す。同図で、21,20,20’は各々図1に
おける補助偏向回路,垂直偏向コイル,補助垂直偏向コ
イルである。23−4は垂直偏向電流検出抵抗である。 22−5は、図5の22−5と同じく局所オーバスキャ
ン用パルスである。 【0073】図13の要部は、56,57,58,59
,60,61で示される部分である。マルチスキャン式
ディスプレイは、種々の走査方式の信号源に対応できる
ものをいい、従って信号源に依存して、画像をオーバス
キャンさせる場合と、アンダスキャンさせる場合の両方
がある。 【0074】先に述べた図5の構成においては、局所オ
ーバスキャン用パルス22−5の振幅が一定であるため
、画像自体が既にオーバスキャンされている場合に、図
5の回路を働かせると、総合局所オーバスキャン量が過
大となる。すると、その副作用としてCRTの電子ビー
ムがそのネック部を打ち、その散乱反射電子が画像上に
フレア妨害を発生する場合がある(ネックシャドウと称
する。)。 【0075】これを避けることが第4の実施例の意図で
あり、以下に、図13の56〜61について説明する。 56はオープンコレクタ形ゲート、57はその負荷抵抗
、58は積分演算用オペアンプで、その出力は抵抗57
の電源の役割を兼ねる。従って該出力(オプアンプ58
の出力)が零の時、ゲート56の出力パルスも零となる
。該出力(オプアンプ58の出力)は減衰回路59で減
衰され、60の加算器に印加される。 【0076】一方、61は垂直偏向電流振幅検出用検出
器であり、その出力は加算器60に印加される。58,
59,60は、負帰還ループを構成し、加算器60の出
力が58−1の基準電圧に合致するように働く。従って
、基準電圧58−1の値は、オペアンプ58の出力が零
の場合(局所オーバスキャン零)であってかつ垂直偏向
電流がオーバスキャン状態にある場合の加算器60の出
力電圧に等しくなるように選定構成する。 【0077】更に、減衰器59の減衰比は、加算器60
の2つの入力電圧に換算して、単位電圧当りの偏向量が
等しくなるよう選定構成する。即ち、補助偏向コイル2
0’経由の偏向量と偏向コイル20経由の偏向量とを加
算器60の入力電圧換算で相等しくする。 【0078】以上で図13の回路構成の説明を終り、次
にその回路動作を説明する。まず、垂直偏向コイル20
経由の偏向量が既に適度に大きく、画面の上部に輝線妨
害が現れていない場合には、既述の構成の故に、オペア
ンプ58の出力電圧は零となり、従ってゲート56の出
力パルス振幅は零となり、従って補助偏向電流も零とな
る。 【0079】次に、垂直偏向コイル20の偏向電流がア
ンダスキャン状態にある場合には、加算器60の出力が
減少する。従ってオペアンプ58の出力が増加する。従
って、加算器60への入力が増加し、最終的に、加算器
60の出力が58−1の基準電位に合致するところで落
ち着く。 【0080】この時、オペアンプ58の出力には正の電
位が発生しており、該正電位に合致したパルス振幅がゲ
ート56の出力に得られ、該パルス振幅によって補助偏
向回路21は、図5で既述の原理に基いて、局所オーバ
スキャン電流を補助偏向コイル20’に流す。従って目
的とする一定量のオーバスキャンが確保される。従って
ネックシャドウ妨害が解消される。以上で図13の説明
を終る。図13は、図5の改良実施例であるのに対して
、第5の実施例である図14は、図6の改良実施例であ
る。その回路構成,回路動作は図13のそれと相似故、
説明を略する。 【0081】本発明の第6の実施例を図15に示す。同
図に示す実施例が達しようとする目的は、図13または
図14に示す実施例のそれと同じである。図13,図1
4に示す実施例が負帰還方式であったのに対し、図15
に示す実施例はフィードフォーワード式である。 【0082】図15において、62は負の基準電圧源、
63はインバータ増幅器である。基準電圧源62の電圧
は所定のオーバスキャン振幅に対応した値である。増幅
器63の利得は、図13,図14における減衰回路59
の減衰比に対応するものである。以上で図15の実施例
は理解できたと思われるので、その説明を終る。 【0083】以上説明した第4〜6の実施例の適用によ
って、検出用挿入白信号に起因する画面上部の輝線妨害
及びネックシャドウの問題を克服できる。しかしながら
画面を詳細に観察すると、光学的フレアの問題が残存す
ることを発見した。該光学的フレアの問題を図解して、
図16に示す。同図は、CRT1の垂直断面図である。 【0084】図16において、64は電子銃、65は電
子ビームでオーバスキャン状態を示す。66はフェース
ガラスでありその内面には蛍光体が塗布されている。6
7はオーバスキャンされた電子ビームに起因して蛍光体
から発せられた光の経路を示す。 【0085】一般に、屈折率nの媒質内から、屈折率が
1に近い空気中へ光が出ようとするとき、スネルの法則
によれば、その入射角が sin−1(1/n) 以上
の領域で全反射現象を発生する。CRTガラスの場合n
の値は約 1.6であり、従って全反射角は、約39°
である。従って光67をフェース側壁及びフェース前面
で全反射し、画面内部の領域68へ侵入し、蛍光体を光
らせ有害な光学的フレア妨害を発生する。 【0086】図16における70〜74は投写形ディス
プレイに適用された場合の構成状態を参考として示すも
のである。73は主レンズ素子、74は副レンズ素子、
71は副レンズ素子74とフェースガラス66との間に
充てんされた液体である。70は液体71の側壁をなす
容器、72は液体71を封じるためのシーリングである
。 【0087】上記オーバスキャンビームに起因する光学
的フレア妨害を克服する策を第7の実施例として、図1
7に示す。その要部は、74の黒色テープである。黒色
テープ74の内面には粘着材が付与されており、従って
フェースガラス66の隅部と、光学的コンタクトをする
。従ってオーバスキャンビーム65に起因するコーナ光
67を吸収し、フレア妨害を解消できる。 【0088】該黒色テープ74の必要存在領域は、シー
リング近傍からフェースガラスの少なくともエッジ部を
カバーする範囲である。該テープは、単にCRT1の上
端だけでなく、CRTフェースガラスのエッジ部全周に
適用するのが、有効である。何故ならマルチスキャン式
ディスプレイにおいては、画像自体を、拡大表示する場
合が応用上存在するからである。 【0089】該テープは、黒色テープの代りに、黒イン
ク塗布で代用することができる。即ち、図17に示す第
7の実施例の要件は、CRTを用いたディスプレイにお
いて、少なくともそのフェースガラスのエッジ部を黒色
媒体手段と、光学的にコンタクトさせることである。 尚、フェース内面エッジ部側の蛍光体部を不働化するこ
とを併用しても良い。次に本発明の第8の実施例の説明
に移る。その目的は、図1のカソード電流検出部12に
使用されるトランジスタ(図7の12−1)のオフセッ
トリーク電流ICBO に起因する黒バランスの劣化を
防止するにある。 【0090】図7におけるトランジスタ12−1は、C
RT1のカソードの周辺に配置されるため、そのジャン
クション温度は約100℃の高温になる。半導体物理に
よればリーク電流は、10℃の温度上昇毎に約2倍に増
加し、約10μAのオーダとなる場合がある。既述の通
り黒検出電流の大きさは約50μA故、約20%の黒バ
ランス偏差を発生する場合がある。 【0091】克服策としての第8の実施例の要部を図1
8に示す。これは、図1の既述第2のループ(黒電流安
定化)の改良に関するものと云える。図18が、図1と
異なる点は75,76のみである。75は、トランジス
タ12−1のオフセットを検出するためのサンプルアン
ドホールド回路である。サンプルアンドホールド回路7
5内のサンプル部としてのスイッチは、図4のモノマル
チバイブレータ22−2の出力パルスが“H”である期
間のみ閉じる。 【0092】この期間は、図4の検出用挿入信号22−
6の波形図から判るように、ブランキングレベルにある
。従ってトランジスタ12−1に流れるカソード電流は
零で、オフセット電流のみが流れる。76は減算器であ
る。サンプルアンドホールダ14の出力から前記サンプ
ルアンドホールド回路75の出力を減算し、正味の検出
黒電流対応出力を得る。従って、トランジスタ12−1
のオフセットの問題を克服できる。従って常に優れた黒
バランス状態の保たれた高画質の画像を再現できる。 【0093】図18に示す第8の実施例の減算器76を
、入力側でのパルス補正に変形した例を第9の実施例と
して図19に示す。図19で77はオープンコレクタ形
ゲート、その入力Iは既述22−2のM2パルスである
。79は負荷抵抗、18は基準電圧源、78,80は結
合抵抗である。 【0094】本構成によれば、オフセットを検出するた
めのM2パルス期間のみ、カソード電流検出部12の出
力にパルスを重畳できる。該パルス振幅を目標黒電流(
約50μA)と、抵抗12−2( 3.3KΩ)との積
(約0.17V)に合わせておく。負帰還ループ(12
,14,75,16,19,1)の作用によって、検出
黒電流は目標黒電流に合致するよう安定化される。これ
で第9の実施例の説明を終る。 【0095】本発明の基本実施例(図1)及び第8,第
9の実施例(図18,図19)の説明において、黒電流
安定化ループは、CRT1の第2グリッドを経由するも
のとした。しかしこれは、代りにCRTの第1グリッド
経由であっても良い。但しその場合、本発明の第3の実
施例(図12)を適用できない。 【0096】本発明の基本実施例(図1)において、垂
直ブランキング回路及び、水平ブランキング回路はその
図示を略してある。これらは、図1のペデスタルクラン
プ回路8とアナログスイッチ9の間に、挿入することが
できる。そうすると、アナログスイッチ9の作用に基づ
き、検出用挿入信号が存在する期間は、ブランキングが
不働化され、該挿入信号が非存在の期間はブランキング
が正常化される。アナログスイッチより後方に垂直ブラ
ンキングを印加する場合には、検出用挿入信号の期間を
除外するための別途の手段を用いる。 【0097】ディスプレイの形式に依存して、挿入白信
号を水平帰線期間だけブランキングしたい場合があり得
る。その場合には、図4の波形22−3,22−4,2
2−6を、別途のゲート手段によって、水平ブランキン
グ期間のみ“L”レベルとなるように修正しておけば良
い。また、パルス信号発生部22は、必ずしも図4に記
した4ケのマルチバイブレータを使用する必要はない。 即ち、ディジタルカウンタを利用した、周知の波形合成
手段を使用することができる。 【0098】本発明は、主として投写形ディスプレイへ
の適用を前提として記したが、3電子銃を一本のCRT
内に含む通常の直視形CRTディスプレイへも応用でき
る。もし、該直視形CRTが、第2グリッド電極または
第1グリッド電極を、3個独立に有するならば、本発明
をそのまま適用できる。また、第2グリッド電極及び第
1グリッド電極が各1ケのみの形式の場合には、次述の
第10の実施例を黒電流安定化ループ用に使用すること
ができる。 【0099】図20に本発明の第10の実施例を示す。 同図で、図1におけるのと同一番号の部分は同機能であ
る。図10から了解されるように、特定の1色に対して
のみCRTの第2グリッド(第1グリッドで代用可)を
経由して黒電流安定化ループを働かせ、他の2色につい
ては、出力増幅器11’,11”を経由して、各カソー
ドのバイアス点をシフトする構成である。 【0100】従来技術のAKB方式は3色共カソード電
極のバイアスを制御する方式であったため、前述の通り
黒レベル調節に伴うダイナミックレンジ劣化の問題があ
った。本発明の第10の実施例である図20の構成にお
いては、図10で既述した42の端子の電位を制御する
ことにより、黒レベル調節を遂行できるため、図11で
述べた原理に基づき、ビデオ出力増幅器のダイナミック
レンジ劣化の問題を解消できる。 【0101】本発明を投写形ディスプレイに適用する場
合には、蛍光体の非直線性を補正する回路を次述の通り
、付加することが推しょうされる。一般に投写形ディス
プレイ用の青色CRT用蛍光体は、入力電力密度に対す
る光出力が飽和特性を示す。 【0102】図1のCRT1が飽和特性を示す場合に、
該飽和特性を補償するために使用するべき回路の要部を
第11の実施例として図21に示す。図21で、11は
図1のビデオ出力回路11の具体例であり、11−1,
11−3のトランジスタはカスコード増幅器を形成する
。11−4は利得を決めるエミッタ抵抗である。81は
シリコンダイオード、82は利得付勢抵抗である。 【0103】図22に図21の回路の動作特性を示す。 図22のグラフにおいて横軸は入力信号レベル、縦軸は
光出力レベルである。グラフ83は、図21において、
ダイオード81がない場合で、蛍光体の飽和特性が現れ
ている。84は、ダイオード81ありの場合で抵抗82
の利得付勢作用により、リニアリティが改善されること
が判る。 【0104】図22において、点線85は、図21にお
いてダイオード81が導通を開始するスレシホルドに対
応する。点線86は、検出用挿入白信号のレベルを表す
。図22から判るように、検出用挿入白信号に対応する
光出力を約K(蛍光体の非直線度を表す定数)倍に増加
させなければならない。このため、図21において、検
出用白信号に対応するカソード電流の値を決定するため
の基準電位を設定するための端子17の電位を約K倍に
設定しておく。 【0105】即ち本第11実施例の要件は、蛍光体の非
直線性を補正する非直線処理回路手段(81,82)を
具備し、かつ、カソード白電流安定化用不帰還ループ手
段を具備し、かつ該負帰還ループの制御目標値設定用基
準電圧(17)を該非直線性に応じて設定することにあ
る。その効果は少なくとも図21のダイオード81の温
度特性に起因する白色色度の変動を実質的に補正できる
点にある。以上で第11の実施例の説明を終る。 【0106】次に本発明のカソード電流安定化方式の特
殊な応用例を本発明の第12の実施例として図23に示
す。本実施例の目的は、大画面投写形ディスプレイにお
いて、ディスプレイの画面の平均輝度及び色あいに応じ
て、視聴者の周囲照明を制御することにより、臨場感を
高めるにある。 【0107】同図で1はCRT、12はカソード電流検
出部、25はLPFで、図1におけるのと同じものであ
る。1は赤CRT、1’は緑CRT、1”は青CRTで
ある。12’,12”,25’,25”も同様である。 87,87’,87”は各々処理増幅器である。88,
88’,88”は、各々赤,緑,青の周囲照明光源で、
その入力により発光強度が制御される。従って、以上の
構成によって、視聴者の周囲環境の照明が再生画像に応
じて制御される。以上で第12の実施例の説明を終る。 【0108】 【発明の効果】本発明によれば、下記の効果が得られる
。 (1)画像をエスカッション枠より狭い範囲でスキャン
するアンダスキャンにより表示する場合において、検出
用挿入信号が局所オーバスキャンされているために、画
面の上部に、そうでない場合に発生する有害な輝線妨害
を解消できる。 (2)該局所オーバスキャン量を画面表示領域外の適所
に制御することにより、ネックシャドウを解消できる。 【0109】(3)オーバスキャン部に起因する光学的
フレア妨害を解消できる。 (4)黒レベル調節に伴うダイナミックレンジ劣化の問
題を解消できる。 (5)画像調節(ビデオ信号の利得調節)に伴う白バラ
ンス劣化の問題を解消できる。 (6)CRT,投写レンズの損傷を防止できる。 【0110】(7)再生画像中のスミアの発生を防止で
きる。 (8)カソード電流検出部のオフセットドリフトに起因
する黒バランスドリフトを解消できる。 (9)CRTのパービアンスを容易に調節でき、その際
白/黒バランスが保持される。 【0111】(10)CRTの蛍光体の発光特性の非直
線性を補償でき、その際、周囲温度変化に対して安定で
ある。 (11)画像内容に応じて周囲照明を制御できるため、
臨場感が増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本となる第1の実施例を示す回路図
である。
【図2】陰極線管画面におけるアンダスキャン時の問題
点を示すための表示画面説明図である。
【図3】陰極線管カソード電流検出部の従来例を示す回
路図である。
【図4】図1における信号発生部22の詳細及びその周
辺をブロックで示すと共に、その各部信号波形をも示す
図である。
【図5】図1における補助偏向回路21の具体例を示す
回路図である。
【図6】主偏向回路側に形成した局所的オーバスキャン
手段を示す回路図である。
【図7】図1におけるカソード電流制限ループの詳細を
示す回路図である。
【図8】図3におけるスミア妨害を示す波形図である。
【図9】画像調節手段及び黒レベル調節手段の従来例を
示す回路図である。
【図10】本発明の第2の実施例の要部を示す回路図で
ある。
【図11】本発明の第2の実施例の効果を説明するため
の特性図である。
【図12】本発明の第3の実施例の要部を示す回路図で
ある。
【図13】本発明の第4の実施例の要部を示す回路図で
ある。
【図14】本発明の第5の実施例の要部を示す回路図で
ある。
【図15】本発明の第6の実施例の要部を示す回路図で
ある。
【図16】従来技術の問題点を説明するための陰極線管
垂直断面図である。
【図17】本発明の第7の実施例の要部を示す陰極線管
垂直断面図である。
【図18】本発明の第8の実施例の要部を示す回路図で
ある。
【図19】本発明の第9の実施例の要部を示す回路図で
ある。
【図20】本発明の第10の実施例を示す回路図である
【図21】本発明の第11の実施例の要部を示す回路図
である。
【図22】図21の回路の動作を示す特性図である。
【図23】本発明の第12の実施例を示す回路図である
【符号の説明】
1…陰極線管(CRT)、2,3,4…ビデオ入力端子
、5,6,7…利得制御回路、8…ペデスタルクランプ
回路、9…アナログスイッチ、10…利得制御回路、1
1…ビデオ出力回路、12…カソード電流検出部、13
,14…サンプルアンドホルダー、15,16…積分用
演算増幅器、17,18…基準電位端子、19…増幅器
、20…偏向コイル、20’…補助偏向コイル、21…
補助偏向回路、22…パルス信号発生部、23…偏向回
路、24…高圧回路、25…LPF、26…最大値検出
回路、27…温度補正処理回路、33…上部輝線妨害、
22−6…検出用挿入信号合成回路、23−6…局所オ
ーバスキャン付勢回路、27−9…温度源ダイオード、
74…黒色部材。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  表示すべきビデオ信号の垂直帰線期間
    の一部にカソード電流検出用信号を挿入し、該検出用信
    号に対応するカソード電流を検出し、検出した該カソー
    ド電流が一定になるようにカソード電位又はグリッド電
    位を負帰還制御してカソード電流を安定化するようにし
    た陰極線管ディスプレイにおいて、垂直帰線期間に挿入
    された前記カソード電流検出用信号のタイミングにおい
    てのみ、画面における垂直方向走査を、所定のスキャン
    幅より大きくスキャンする局所オーバスキャン手段を備
    え、画面表示のスキャン方式が、所定の表示画面幅より
    小さい幅をスキャンするアンダスキャン方式を採る場合
    においても、前記カソード電流検出用信号による邪魔な
    可視表示が画面に出現しないようにしたことを特徴とす
    る陰極線管ディスプレイ。
  2. 【請求項2】  画面表示のスキャン方式として、所定
    の表示画面幅より大きい幅をスキャンするオーバスキャ
    ン方式を採ることのある陰極線管ディスプレイにおいて
    、陰極線管のフェースガラスの縁部に黒色部材を光学的
    に密接させることにより、オーバスキャンに起因する光
    学的フレア妨害の発生を防止したことを特徴とする陰極
    線管ディスプレイ。
  3. 【請求項3】  表示すべきビデオ信号の垂直帰線期間
    の一部に一定レベルをもつ検出用黒信号を挿入しておき
    、該黒信号の検出タイミングにおいて、該黒信号のもつ
    一定レベルに対応した陰極線管のカソード電流を検出し
    、検出した該カソード電流の値が所定の目標値(18)
    になるように陰極線管の第2グリッドの電位を負帰還制
    御するようにした陰極線管ディスプレイにおいて、前記
    目標値(18)を不変としたまま前記検出用黒信号のレ
    ベルを増減する手段(42)を備え、該手段による検出
    用黒信号のレベルの増減に応じ、検出される前記カソー
    ド電流の値も増減することから、前記負帰還制御により
    、前記第2グリッドの電位が減増し、それにより、陰極
    線管カソードに印加されるビデオ信号のバイアス電圧を
    不変に維持したまま、画面における表示画像の光学的黒
    レベルを減増させ調節可能にしたことを特徴とする陰極
    線管ディスプレイ。
  4. 【請求項4】  請求項3に記載の陰極線管ディスプレ
    イにおいて、陰極線管における前記第2グリッドの代わ
    りに第1グリッドを用いることを特徴とする陰極線管デ
    ィスプレイ。
  5. 【請求項5】  表示すべきビデオ信号の垂直帰線期間
    の一部に一定レベルをもつ検出用白信号を挿入しておき
    、該白信号の検出タイミングにおいて、該白信号のもつ
    一定レベルに対応した陰極線管のカソード電流を検出し
    、検出した該カソード電流の値が所定の目標値(17)
    になるように、陰極線管のカソードへ印加されるビデオ
    信号の増幅利得を負帰還制御するようにした陰極線管デ
    ィスプレイにおいて、前記目標値(17)を不変とした
    まま前記検出用白信号のレベルを増減する手段(43)
    を備え、該手段による検出用白信号のレベルの増減に応
    じ、検出される前記カソード電流の値も増減することか
    ら、前記負帰還制御により、前記増幅利得が減増し、そ
    れにより、画面における表示画像の光学的白レベルを減
    増させ調節可能にしたことを特徴とする陰極線管ディス
    プレイ。
  6. 【請求項6】  複数個の陰極線管を含む投写形の陰極
    線管ディスプレイにおいて、各陰極線管のカソード電流
    を個別に検出するカソード電流検出手段(27)と、個
    別に検出された各陰極線管対応のカソード電流の中から
    最大値を検出する最大値検出手段(26)と、該最大値
    に対して周囲温度による所定の温度補正を施す温度補正
    手段(27)と、温度補正を施された後の前記最大値に
    依存して、各陰極線管のカソードへ印加される各陰極線
    管対応のビデオ信号の増幅利得を並列に制御する手段(
    5,6,7)と、を具備して成ることを特徴とする陰極
    線管ディスプレイ。
  7. 【請求項7】  表示すべきビデオ信号の垂直帰線帰還
    の一部に一定レベルをもつ検出用白信号を挿入しておき
    、該白信号の検出タイミングにおいて、該白信号のもつ
    一定レベルに対応した陰極線管のカソード電流を検出し
    、検出した該カソード電流の値が所定の目標値(17)
    になるように、陰極線管のカソードへ印加されるビデオ
    信号の増幅利得を負帰還制御するようにした陰極線管デ
    ィスプレイにおいて、陰極線管蛍光面における蛍光体の
    非直線特性をカソード電流の大小に依存して補正するこ
    との可能な非直線処理回路手段(81,82)を備え、
    該手段において採るべき非直線特性に応じて、前記カソ
    ード電流の目標値(17)を設定するようにしたことを
    特徴とする陰極線管ディスプレイ。
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