JP2866721B2 - 陰極線管駆動装置 - Google Patents

陰極線管駆動装置

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JP2866721B2 JP2213099A JP21309990A JP2866721B2 JP 2866721 B2 JP2866721 B2 JP 2866721B2 JP 2213099 A JP2213099 A JP 2213099A JP 21309990 A JP21309990 A JP 21309990A JP 2866721 B2 JP2866721 B2 JP 2866721B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は陰極線管を駆動するための装置に関し、特
に、ブラウン管などを表示素子として使用するテレビジ
ョン受像器、ディスプレイモニタなどの駆動装置に関す
る。
[従来の技術] 第8図は、ブラウン管10およびブラウン管10の駆動装
置のブロック図である。第8図を参照して、ブラウン管
10は蛍光面16と、蛍光面16に向かって電子ビームを発射
するための電子銃12と、電子銃12から発射された電子ビ
ームを上下左右に偏向して、蛍光面16上でいわゆるラス
タを形成させるための偏向ヨーク18と、外部から高圧が
印加されるアノード14とを含む。
電子銃12は、印加される映像信号の輝度信号に応じて
電子ビームを発射するためのカソードKと、カソードK
と蛍光面16との間にこの順で設けられたグリッドG1、G
2、フォーカス電極G3、グリッドG4とを含む。
ブラウン管駆動装置はビデオ信号を増幅してカソード
Kに印加するための増幅回路50を含む。増幅回路50は、
ベースが入力端子52に、エミッタが抵抗R2を介して接地
電位に、コレクタが抵抗R1を介してバイアス電圧B1に接
続されたトランジスタQ1を含む。トランジスタQ1のコレ
クタはカソードKに接続されている。
アノード14には、高圧電圧を発生するためのフライバ
ックトランス(FBT)32が接続されている。FBT32の一次
側コイルは、バイアス電圧B2と、トランジスタQ2のコレ
クタとに接続されている。トランジスタQ2のエミッタは
接地されている。
従来のブラウン管駆動装置は以下のように動作する。
入力端子52に印加された輝度信号は、増幅回路50によっ
て増幅され、カソードKに印加される。カソードKは印
加された輝度信号に応じて、電子ビームを発射する。発
射された電子ビームはグリッドG1、G2、フォーカス電極
G3、およびグリッドG4を通過する間に加速され、収束さ
れる。偏向ヨーク18は発射された電子ビームを上下左右
に偏向する。偏向された電子ビームは蛍光面16に達し発
光させて、いわゆるラスタを形成する。
ブラウン管10が電気−光変換装置として満足な性能を
発揮するためには、カソードK以外に各グリッドG1、G2
およびフォーカス電極G3とアノード14(グリッドG4と内
部で接続されている。)に所望電圧を印加する必要があ
る。29インチカラーブラウン管を例にとれば、通常アノ
ード14には約30KVDC、フォーカス電極G3には約8KVDC、
グリッドG2には約700VDC、グリッドG1には0電位がそれ
ぞれ印加されている。カソードKには黒レベル、すなわ
ちカットオフ電圧(約200VDC)を上限として、それ以下
の輝度信号電圧が印加されている。電子ビーム12から発
射される電子ビーム量は輝度信号電圧に応じて、すなわ
ちカソードKの電圧に応じて変化する。
周知のように、ブラウン管10の蛍光面16の輝度は、ほ
ぼ発射される電子ビーム量とアノード14のアノード電圧
との積に比例する。この量は電子ビームの瞬時パワーを
表すものと考えられる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来のブラウン管駆動装置には、以下
のような問題点がある。従来のブラウン管駆動装置に、
第9図に示されるような一定振幅の白信号e1を加えた場
合を考える。蛍光面16には、ラスタ全面にわたり一定の
電子ビームが流される。したがって、アノード電圧がほ
ぼ一定である場合には、本来画面のどの位置で輝度を測
定しても同一の値であるはずである。ところが、実際に
測定すると、次のような輝度分布が得られる。
第10図に示されるように、蛍光面16の中央点をCとす
る。C点をとおり水平にX軸、垂直にY軸をとり、さら
に対角線にD軸をとる。第11図を参照して、中央C点か
らとおざかり画面の周辺に行くに従って、輝度は下がっ
ている。特に画面のコーナーにおいては、輝度は中央の
約60%にまで低下している。この傾向は特に大型カラー
ブラウン管において著しい。その理由は、前面フェース
プレートのガラスの肉厚が周辺で厚くなること、磁気の
影響を軽減させるために画面周辺での蛍光体の発光面積
率を低下させていることなどによる。
フェースプレートのガラスの肉厚を周辺で厚くするの
は、以下の理由による。周知のようにブラウン管内は真
空である。したがってブラウン管には防爆処理がなされ
ている。しかし、フェースプレートの外周部にはストレ
スが加わるため、フェースプレートの肉厚は周辺部に行
くほど厚く設計されている。
また、フェースプレートには、外光反射率を低減する
ために通常着色剤が添加されている。したがって、フェ
ースプレートの光透過率は下がっている。同一ガラス素
材を用いてフェースプレートを製作した場合、肉厚の大
きな周辺部ほど、中央よりも光透過率が下がり、画面も
暗くなる。
これを解決するために、ガラスの肉厚を周辺部でも薄
くすることは強度上不可能である。また、周辺部ほど薄
くなるようにフェースプレートの着色にグラデーション
を設けることは不可能ではないが、外光反射率も変化し
てしまうこと、経済性に劣ることなどから行なわれてい
ない。
磁気の影響を軽減させるために画面周辺での蛍光体発
光面積率を低下させているのは、以下の理由による。磁
気とは、この場合外部不要磁気のことであり、地磁気、
スピーカの磁気など、ブラウン管以外から加わる不要な
磁界のことである。この磁気による影響は、蛍光面の周
辺部ほど大きく、電子ビームのミスランディング特性の
低下として現われることが知られている。
蛍光面の中央部では、電子ビームが正規の位置から大
きく外れることはない。発光面積を大きくとっても、電
子ビームがその発光面積の全域に到達して発光させるこ
とができる。
しかし、蛍光面の外周部では、電子ビームが正規の位
置から外れる量は大きくなる。発光面積を大きく取って
おくと、電子ビームのミスランディングにより、本来の
発光面積の一部に電子ビームが到達せず、発光面積に欠
けが生ずる。これにより、画質が低下する。すなわち周
辺部においては、発光面積率を大きくとっておくとミス
ランディングのマージンが小さくなる。そのため、予め
発光面積率を小さくしておき、多少のミスランディング
では発光面積の欠落を生じないようにマージンが大きく
とられている。この場合、画面は暗くなるが、画質は磁
気の影響を受けにくくなる。そして現在では通常、周辺
部の画面の明るさを犠牲にしても、磁気の影響を避ける
ような設計がなされている。
上述のように、画面の周辺の輝度が低いため、再生さ
れた映像の奥行き感、階調感が大きく阻害されている。
また、パーソナルコンピュータなどと接続した場合、キ
ャラクタが周辺で暗く表示されしまう。グラフィック表
示を行なった場合にも、周辺部の輝度低下のために不自
然さを伴う。このような周辺部における輝度低下を防ぐ
ために、周辺部において電子ビーム量を増大させてコン
トラストを高くすることも考えられる。しかしこの場
合、フォーカス特性が周辺部で低下してしまうという新
たな問題が生ずる。
本発明は上述のような問題点を解消するためになされ
たもので、陰極線管の中央および周辺の輝度差を改善す
るとともに、フォーカス特性をも改善することができる
陰極線管駆動装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明にかかる陰極線管駆動装置は、蛍光面と、蛍
光面に対して電子ビームを発射するための電子銃と、電
子ビームを偏向して蛍光面上の所望の位置を発光させる
ための偏向手段とを有する陰極線管を駆動するためのも
のであって、外部から映像信号を受信するための映像信
号受信手段と、偏向手段による電子ビームの偏向量と所
定の関数関係をもって変化する基準電圧を発生するため
の基準電圧発生手段と、基準電圧に応答して、蛍光面に
到達する際の電子ビームの高圧エネルギを、偏向手段に
よる電子ビームの偏向量および映像信号の輝度信号レベ
ルと正の相関をもって変調するための電子ビーム高圧エ
ネルギ変調手段とを含む。
[作用] 前述したようにたとえばブラウン管の蛍光面輝度は電
子ビーム量とアノード電圧値との積で表される電子ビー
ムエネルギでほぼ決定される。このうち、アノード電圧
値で定まるものを電子ビーム高圧エネルギと呼ぶことに
する。本発明にかかる陰極線管駆動装置においては、蛍
光面に到達するときの電子ビーム高圧エネルギを、その
偏向量が大きくなるときほど大きくするように変調す
る。したがって、画面中央部に対し、画面周辺での輝度
が相対的に向上するとともに、電子ビームのフォーカス
特性も周辺部で向上する。
[実施例] 第1図は、本発明にかかる陰極線管駆動装置の一例で
あるブラウン管駆動装置およびブラウン管10などの周辺
回路を示すブロック図である。第1図を参照して、この
回路はブラウン管10と、FBT32と、ブラウン管駆動装置
8とを含む。ブラウン管10およびFBT32は、第8図を参
照してすでに述べられた従来の装置のものと同一であ
る。同一の参照符号は同一の部品を指し、その機能も同
一である。したがって、ここではそれらについての詳し
い説明は繰返されない。
第1図を参照して、本発明にかかる陰極線管駆動装置
の一例であるブラウン管駆動装置8は、ビデオ信号入力
端子20を有し、ビデオ信号入力端子20とブラウン管10の
カソードKとの間に直列に設けられ、ビデオ信号を処理
して増幅し、カソードKに印加するためのビデオ信号処
理回路22およびビデオ出力回路24とを含む。ビデオ信号
処理回路22は、コントラスト制御端子26を有する。
ブラウン管駆動装置8はさらに、コントラスト制御端
子26に対して、画面の周辺部に行くほどコントラストが
高くなるような制御電圧を与えるためのパラボラ電圧発
生回路28と、コントラスト制御端子26と接地電位との間
に接続されたコントラスト調節用の可変抵抗VRと、アノ
ード電圧をパラボラ電圧発生回路28により発生される電
圧により変調するために、パラボラ電圧発生回路28とア
ノード14との間にこの順で接続された昇圧用のトランス
30と、高圧コンデンサC0とを含む。
本実施例においては、カソードKに印加されるビデオ
信号の電圧およびアノード電圧の両方をパラボラ電圧発
生回路28により発生されるパラボラ状電圧で変調する例
が示されている。しかしながら、アノード電圧のみをパ
ラボラ状電圧によって変調する例も可能である。
第2図を参照して、パラボラ電圧発生回路28は、入力
端子34に接続された水平波形成形回路36と、入力端子38
に接続された垂直波形成形回路40と、水平波形成形回路
36、垂直波形成形回路40に接続され、水平波形成形回路
36、垂直波形成形回路40の出力信号を合成し、パラボラ
状の基準電圧を出力するための合成回路42と、合成回路
42から入力されるパラボラ状の基準電圧を増幅するため
の負帰環増幅回路44とを含む。
入力端子34には、たとえば水平出力回路におけるS字
補正用コンデンサから得られる水平パラボラ状電圧が与
えられる。水平波形成形回路36はこの水平パラボラ状電
圧を位相補償しつつ反転し、第2A図に示されるような周
期1Hのパラボラ状電圧に変化するためのものである。入
力端子38には、たとえば垂直出力回路における電流検出
用帰還抵抗から得られるのこぎり刃状電圧を積分して得
られる垂直パラボラ状電圧が与えられる。垂直波形成形
回路40はこの垂直パラボラ状電圧を位相補償しつつ反転
し、第2B図に示されるような周期1V(垂直期間)を有す
るパラボラ状電圧に変換するためのものである。
負帰還増幅回路44は、合成回路42に接続された入力端
子46を有する。負帰還増幅回路44はさらに、ベースが入
力端子46に、エミッタが抵抗R10を介して出力端子48に
それぞれ接続された誤差増幅器Q5と、カスケード接続さ
れたトランジスタQ3、Q6と、ベースがトランジスタQ3の
コレクタに、エミッタが出力端子48に接続された、エミ
ッタホロワ構成とされたトランジスタQ4とを含む。
トランジスタQ6のベースは誤差増幅器Q5のコレクタに
接続され、エミッタは並列接続された抵抗および容量を
介して接地されている。出力端子48は、抵抗R12、R13を
介して接地されている。抵抗R12、R13の接点は、並列に
接続された抵抗R11、容量C10を介して誤差増幅器Q5のエ
ミッタに接続されている。トランジスタQ3のベースは抵
抗を介してバイアス電位B2に、容量を介して接地電位に
接続されている。トランジスタQ3のコレクタは抵抗を介
してバイアス電位B1に接続されている。トランジスタQ4
のコレクタも、バイアス電位B1に接続されている。
第1図〜第7図を参照して、この発明にかかるブラウ
ン管駆動装置は以下のように動作する。バラボラ電圧発
生回路28の入力端子34には、前述のように水平パラボラ
状電圧が与えられる。水平波形成形回路36は、この水平
パラボラ状電圧を波形補償しつつ反転し、第2A図に示さ
れるような周期1Hを有するパラボラ状電圧に変換して合
成回路42に与える。
入力端子38には、垂直出力回路における、電流検出用
帰還抵抗から得られるのこぎり刃状電圧を積分して得ら
れた垂直パラボラ状電圧が与えられる。垂直波形成形回
路40は、この垂直パラボラ状電圧を位相補償しつつ反転
増幅し、第2B図に示されるような周期1Vを有するパラボ
ラ状電圧に変換して合成回路42に与える。
合成回路42は、第2A図に示される水平パラボラ電圧
に、第2B図に示される垂直パラボラ電圧を合成し、第3
図に示されるようなパラボラ状の波形を有する基準電圧
を発生し、負帰還増幅回路44に与える。第3図を参照し
て、この基準電圧は垂直パラボラ状電圧と水平パラボラ
状電圧とが重畳されたものである。水平パラボラ電圧は
周期1Hを有する。かつ、水平パラボラ電圧の最大値およ
び最小値はともに垂直パラボラ電圧の電圧とともに1垂
直期間の中央付近で低く、端部付近で高くなっている。
この信号は入力端子46を介して負帰還増幅回路44に与え
られる。
負帰還増幅回路44は第2図を参照して、以下のように
動作する。誤差増幅器Q5のベースにはパラボラ状の基準
電圧が印加される。誤差増幅器Q5のエミッタには帰還信
号が入力される。誤差増幅器Q5のコレクタ出力は、トラ
ンジスタQ6のベースに入力される。
周知のように、トランジスタQ6のコレクタに現れた信
号はトランジスタQ3のエミッタをドライブし、トランジ
スタQ3のコレクタに増幅された信号が得られる。さらに
この信号はトランジスタQ4のエミッタ、出力端子48を介
して出力される。
トランジスタQ4のエミッタに出力される電圧は、抵抗
R12、R13で分圧され容量C10を経て交流電圧として誤差
増幅器Q5のエミッタに与えらえる。また、トランジスタ
Q4のエミッタに出力される電圧は、抵抗R10、抵抗R11、
R13で分圧され、容量C10で平滑された直流電圧として誤
差増幅器Q1のエミッタに負帰還される。
この結果、誤差増幅器Q1のベースに加えられる電圧、
すなわち合成回路42が出力するパラボラ状の基準電圧と
同一波形の出力電圧がトランジスタQ4のエミッタに安定
して得られる。この信号はパラボラ状の基準電圧が増幅
されたものであり、第4図に示されるような波形を有す
る。
再び第1図を参照し、パラボラ電圧発生回路28の出力
するパラボラ状電圧は、ビデオ信号処理回路22のコント
ラスト制御端子26に印加される。一般に可変抵抗VRを変
化させると、カソードKから発射される電子ビーム量が
一様に増減される。すなわち、ビデオ信号処理回路22の
電圧利得が変更される。このコントラスト制御端子26に
パラボラ状電圧を印加すれば、カソードKのカソード電
圧は、入力信号に従ってパラボリックにその振幅が変化
する。この場合、カットオフレベル(黒レベル)の電圧
は変化することがない。
第5図を参照して、入力端子20に与えられるビデオ信
号が、一様のレベルの白信号であるものとする。カソー
ドKに現れる信号は、第5図に示される信号がパラボラ
状電圧によって変調されたものとなる。第6図において
は、図示の便宜上1H期間のみが表示されている。この実
施例においては、パラボラ状電圧によってカソード電圧
を変調することにより、1H期間の中央すなわち画面セン
タ部においてカソード電圧が高くなっている。すなわ
ち、画面の中央部においては電子ビーム量が減少されて
いる。これにより、画面の周辺部分の輝度は、画面の中
央に比して相対的に高くなる。
この場合、変調されるべきパラボラ状電圧の量は次の
式により算出し得る。
ただし、IKはカソード電流(電子ビーム量)、Kは駆
動率、Edはカットオフ点からのカソードドライブ電圧、
γはブラウン管の電子銃で定まるガンマ量を示す。ブラ
ウン管の蛍光面上の輝度分布からカソード電流IKの変調
すべき量が知られる。一方、駆動率Kおよびガンマ量γ
は既知である。したがって、式(1)からカソードドラ
イブ電圧Edの変調量が求められる。
アノード14に加えられるアノード電圧は、以下のよう
にしてパラボラ電圧発生回路28の発生するパラボラ電圧
によって変調される。アノードには、FBT32によって発
生される高電圧が与えられる。パラボラ電圧発生回路28
の出力するパラボラ状電圧は、トランス30によって昇圧
された後、高圧コンデンサC0を介して、アノード電圧に
加算されてアノード14に供給される。
第7図を参照して、アノード電圧は1H期間の中央部す
なわち画面の中央において電圧値が低く、周辺部におい
て高くなるように変調されている。これにより、画面の
周辺部分の輝度は、中央部分の輝度と比較して高くな
る。さらに、前述のように1垂直期間においても、画面
の中央部分に対応するアノード電圧は低く、周辺部分に
対応するアノード電圧は高くなるようにアノード電圧は
変調されている。したがって、画面の水平方向のみなら
ず垂直方向においても、画面の周辺の輝度の方が中央部
分の輝度よりも高くなる。
上述のようにアノード電圧を電子ビーム偏向量に応じ
て画面の周辺で高くすることにより、周辺の輝度低下が
回避される。したがって、画面の奥行き感、階調感が改
善される。さらに、アノード電圧を上述のように変調す
る場合、次のような副次的メリットが得られる。画面周
辺においては、通常偏向ヨーク18による偏向磁界収差の
影響から、いわゆるフォーカスぼけを起こすのが一般的
である。しかし、画面の周辺に対応するアノード電圧を
高くすることにより、フォーカスぼけを抑えることが可
能となる。すなわち、画面の周辺におけるフォーカス特
性が向上する。
第2のメリットとして、以下の効果がある。偏向ヨー
ク18により形成されるラスタ形状は、スクリーンの平面
度合いにもよるが、いわゆる糸巻歪みを生ずるのが一般
的である。この糸巻歪みは、別途設けられる糸巻歪み補
正回路などによって補正されるのが通常である。しか
し、本発明のごとくアノード電圧を画面周辺で高くする
ことにより、糸巻歪みが大きく低減される。
すなわち、偏向ヨーク18の偏向感度は高圧に比例す
る。したがって、画面周辺部での電子ビームの偏向量が
低下する結果、糸巻歪みが大きく低減される結果とな
る。そのため、糸巻歪み補正回路を省略し、あるいは回
路規模を簡略にすることが可能となる。
以上、この発明にかかる陰極線管駆動装置の一例であ
るブラウン管駆動装置8の動作が実施例に基づいて説明
された。しかしながらこの発明はこの実施例には限定さ
れない。たとえば、上述の実施例においては、カソード
電圧をパラボラ電圧によって変調することにより、画面
中央付近において電子ビーム量を減少させている。これ
とは逆に画面の周辺で電子ビーム量を増加させることに
よっても、周辺の輝度を相対的に高くすることができ
る。しかしながら、このようにした場合には画面周辺部
における電子ビーム量が増加するため、画面周辺のフォ
ーカス状態が低下するおそれもある。また、糸巻歪の減
少という効果を得ることもできない。したがって、この
実施例のように画面の中央付近において電子ビーム量を
減少させる方法が好ましい。
さらに、上述の実施例におけるパラボラ電圧発生回路
は一例にすぎず、これ以外にも多様な構成でパラボラ電
圧を発生させることができることはいうまでもない。ま
た、基準電圧は厳密なパラボラ状であることは要しな
い。たとえば、サインウェーブ近似、U字型波形など、
画面中央部において低く、画面周辺部において高くなる
ようなものであれば、どのような波形を有するものであ
ってもよい。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば陰極線管の蛍光面に達
する電子ビーム高圧エネルギ量は電子ビームの偏向量の
関数として偏向量と正の相関を有するように変調され
る。蛍光面の周辺部においては、中央部分と比較して電
子ビーム高圧エネルギ量が相対的に増加し、輝度も相対
的に高くなる。蛍光面積率特性およびフェースプレート
の肉厚による周辺部の輝度低下は補償される。その結
果、ブラウン管などの陰極線管の画面の輝度が均一化さ
れ、質の高い映像、文字表現を可能にすることができ
る。また、周辺部においては電子ビームの高圧エネルギ
が高くされるので、周辺部におけるフォーカス特性を改
善するとができる。
すなわち、陰極線管の中央および周辺の輝度差を改善
することができる陰極線管駆動装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例にかかるブラウン管駆動装置
を含む回路のブロック図であり、 第2図はパラボラ電圧発生回路の回路ブロック図であ
り、 第2A図は水平パラボラ状電圧の波形図であり、 第2B図は垂直パラボラ状電圧の波形図であり、 第3図は水平パラボラ状電圧と垂直パラボラ状電圧とが
合成されたパラボラ状の基準電圧の波形図であり、 第4図は増幅されたパラボラ状の基準電圧の波形図であ
り、 第5図は入力されるビデオ信号の波形図であり、 第6図はカソード電圧の波形図であり、 第7図はアノード電圧の波形図であり、 第8図は従来のブラウン管駆動装置の一例を示すブロッ
ク図であり、 第9図は入力される白信号の波形図であり、 第10図は輝度分布を示すための蛍光面の模式図であり、 第11図は蛍光面の3つの異なる軸における輝度分布を示
す図である。 図中、10はブラウン管、12は電子銃、14はアノード、16
は蛍光面、18は偏向ヨーク、26はコントラスト制御端
子、28はパラボラ電圧発生回路、36は水平波形成形回
路、40は垂直波形成形回路、42は合成回路、44は負帰還
増幅回路を示す。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛍光面と、前記蛍光面に向かって電子ビー
    ムを照射するための電子銃と、前記電子ビームを偏向さ
    せて前記蛍光面上の所望の位置を発光させるための偏向
    手段とを有する陰極線管を駆動するための陰極線管駆動
    装置であって、 外部から映像信号を受信するための映像信号受信手段
    と、 前記偏向手段による前記電子ビームの偏向量と所定の関
    数関係を持って変化する基準電圧を発生するための基準
    電圧発生手段と、 前記基準電圧に応答して、前記蛍光面に到達する際の前
    記電子ビームの高圧エネルギを、前記偏向手段による前
    記電子ビームの偏向量および前記映像信号の輝度信号レ
    ベルと正の相関をもって変調するための電子ビーム高圧
    エネルギ変調手段とを含む陰極線管駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH065923B2 (ja) * 1986-02-20 1994-01-19 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 テレビジヨン受像機の周辺輝度補正装置
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JPH0497276A (ja) 1992-03-30

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