JPH04224513A - 徐放剤用担体およびその製造方法 - Google Patents
徐放剤用担体およびその製造方法Info
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- JPH04224513A JPH04224513A JP40694890A JP40694890A JPH04224513A JP H04224513 A JPH04224513 A JP H04224513A JP 40694890 A JP40694890 A JP 40694890A JP 40694890 A JP40694890 A JP 40694890A JP H04224513 A JPH04224513 A JP H04224513A
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Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、徐放剤用担体およびそ
の製造方法に関する。
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】癌、腫瘍、骨髄炎等の治療では、例えば
、抗癌剤や抗生物質が使用されている。しかし、これら
の薬剤には、重篤な副作用を有するものが多い。また、
これらの薬剤を全身投与しても、患部に作用する量は投
与量に対してわずかである。このため、薬剤を患部に選
択的かつ適量で投与することができる薬剤投与方法が検
討されている。
、抗癌剤や抗生物質が使用されている。しかし、これら
の薬剤には、重篤な副作用を有するものが多い。また、
これらの薬剤を全身投与しても、患部に作用する量は投
与量に対してわずかである。このため、薬剤を患部に選
択的かつ適量で投与することができる薬剤投与方法が検
討されている。
【0003】このような薬剤の投与方法として、生体内
患部に埋入して薬剤を徐々に放出させる徐放剤が提案さ
れている。例えば、特開昭59−101145号公報に
は、多孔質セラミックス担体に薬剤を含浸させたものを
、患部に埋入して適量の薬剤を患部に供給することが開
示されている。また、特開昭61−47401号公報に
は、比表面積の大きいリン酸カルシウム系セラミックス
を基材として、このリン酸カルシウム系セラミック担体
に薬剤を吸着させた徐放剤が開示されている。
患部に埋入して薬剤を徐々に放出させる徐放剤が提案さ
れている。例えば、特開昭59−101145号公報に
は、多孔質セラミックス担体に薬剤を含浸させたものを
、患部に埋入して適量の薬剤を患部に供給することが開
示されている。また、特開昭61−47401号公報に
は、比表面積の大きいリン酸カルシウム系セラミックス
を基材として、このリン酸カルシウム系セラミック担体
に薬剤を吸着させた徐放剤が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の徐放
剤では、薬剤を多孔質セラミックス担体に吸着させ、こ
れを患部に埋入した後に薬剤を脱離、放出させている。 しかしながら、多くの薬剤は多孔質セラミックス担体に
対して化学的に吸着されるのではなく、物理的に吸着さ
れる。このため、生体内に埋入すると多孔質セラミック
ス担体から薬剤が一時期に脱離、放出され易い。この結
果、薬剤を長期間、安定して患部に供給することは困難
であった。また、多孔質セラミックス担体の気孔率や気
孔径を変化させても、薬剤の放出量を制御することが困
難である等の問題があった。
剤では、薬剤を多孔質セラミックス担体に吸着させ、こ
れを患部に埋入した後に薬剤を脱離、放出させている。 しかしながら、多くの薬剤は多孔質セラミックス担体に
対して化学的に吸着されるのではなく、物理的に吸着さ
れる。このため、生体内に埋入すると多孔質セラミック
ス担体から薬剤が一時期に脱離、放出され易い。この結
果、薬剤を長期間、安定して患部に供給することは困難
であった。また、多孔質セラミックス担体の気孔率や気
孔径を変化させても、薬剤の放出量を制御することが困
難である等の問題があった。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、生体内に埋入して、薬剤を長期間にわたり選択
的かつ適量で患部に供給することができる徐放剤用担体
およびその製造方法を提供するものである。
であり、生体内に埋入して、薬剤を長期間にわたり選択
的かつ適量で患部に供給することができる徐放剤用担体
およびその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、多孔質のセラ
ミックスからなる薬剤保持部と、該薬剤保持部の外側に
配置されかつセラミックスからなる外層部と、前記薬剤
保持部と前記外層部の外側とを連通する所定形状の薬剤
放出経路とを具備することを特徴とする徐放剤用担体で
ある。ここで、セラミックスとしては、リン酸カルシウ
ム系セラミックス、アルミナ、ジルコニア、またはそれ
らの混合物を使用することができる。
ミックスからなる薬剤保持部と、該薬剤保持部の外側に
配置されかつセラミックスからなる外層部と、前記薬剤
保持部と前記外層部の外側とを連通する所定形状の薬剤
放出経路とを具備することを特徴とする徐放剤用担体で
ある。ここで、セラミックスとしては、リン酸カルシウ
ム系セラミックス、アルミナ、ジルコニア、またはそれ
らの混合物を使用することができる。
【0007】また、本発明は、成形用型の所定位置に薬
剤保持部を配置する工程と、該薬剤保持部から前記成形
用型の内壁に至る薬剤放出経路予定部に対応して焼成温
度で消失し得る有機質繊維を配置する工程と、前記成形
用型内部にセラミックス原料スラリーを充填した後焼成
してセラミックスからなる外層部を形成する工程とを具
備することを特徴とする徐放剤用担体の製造方法である
。
剤保持部を配置する工程と、該薬剤保持部から前記成形
用型の内壁に至る薬剤放出経路予定部に対応して焼成温
度で消失し得る有機質繊維を配置する工程と、前記成形
用型内部にセラミックス原料スラリーを充填した後焼成
してセラミックスからなる外層部を形成する工程とを具
備することを特徴とする徐放剤用担体の製造方法である
。
【0008】
【作用】本発明の徐放剤用担体によれば、薬剤保持部と
徐放剤用担体外部とが所定形状に形成された薬剤放出経
路で連通されている。これによって、薬剤保持部に保持
された薬剤は、薬剤放出経路を経て外部に放出される。 従って、この放出経路を、渦巻状のような複雑でかつ長
い経路にすることによって、薬剤は長期間にわたって徐
々に放出されることになる。
徐放剤用担体外部とが所定形状に形成された薬剤放出経
路で連通されている。これによって、薬剤保持部に保持
された薬剤は、薬剤放出経路を経て外部に放出される。 従って、この放出経路を、渦巻状のような複雑でかつ長
い経路にすることによって、薬剤は長期間にわたって徐
々に放出されることになる。
【0009】また、本発明の徐放剤用担体の製造方法に
よれば、薬剤放出経路予定部に配置した有機質繊維は、
セラミックス原料スラリーと共に焼成したときに消失す
る。これにより、焼成後のセラミックス成形体には、薬
剤保持部とセラミックス成形体とを連通する薬剤放出経
路が形成される。その後、セラミックス成形体を薬剤溶
液に浸漬させると、薬剤溶液が薬剤放出経路を介して薬
剤保持部に到達し、保持される。
よれば、薬剤放出経路予定部に配置した有機質繊維は、
セラミックス原料スラリーと共に焼成したときに消失す
る。これにより、焼成後のセラミックス成形体には、薬
剤保持部とセラミックス成形体とを連通する薬剤放出経
路が形成される。その後、セラミックス成形体を薬剤溶
液に浸漬させると、薬剤溶液が薬剤放出経路を介して薬
剤保持部に到達し、保持される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して詳細に説明する。図1は、本発明の徐放剤用担体の
一実施例を示す説明図である。
して詳細に説明する。図1は、本発明の徐放剤用担体の
一実施例を示す説明図である。
【0011】図中11は、多孔質セラミックスからなる
円柱状の薬剤保持部である。ここで多孔質セラミックス
としては、リン酸カルシウム系セラミックス、アルミナ
、ジルコニア、またはそれらの混合物を使用できる。 この例では、β−リン酸三カルシウム(β−TCP)の
微粉末に、水、起泡剤及び気泡安定剤を加えて発泡スラ
リーとし、この発泡スラリーを円柱状のシリコンゴム製
型に流し込んだ後に半乾燥して、薬剤保持部11を作製
した。
円柱状の薬剤保持部である。ここで多孔質セラミックス
としては、リン酸カルシウム系セラミックス、アルミナ
、ジルコニア、またはそれらの混合物を使用できる。 この例では、β−リン酸三カルシウム(β−TCP)の
微粉末に、水、起泡剤及び気泡安定剤を加えて発泡スラ
リーとし、この発泡スラリーを円柱状のシリコンゴム製
型に流し込んだ後に半乾燥して、薬剤保持部11を作製
した。
【0012】薬剤保持部11の外側には、セラミックス
からなる外層部13が配置されている。外層部13を構
成するセラミックスとしては、リン酸カルシウム系セラ
ミックス、アルミナ、ジルコニア、またはそれらの混合
物を使用できる。特に、生体親和性が高いリン酸カルシ
ウム系セラミックスの緻密体が好ましい。外層部13に
は、薬剤保持部11と外層部13の外部とを連通する帯
状の薬剤放出経路12が形成されている。薬剤放出経路
12は、図2に示す如く、薬剤保持部11に対する水平
断面が薬剤保持部11を中心として所定間隔を設けて渦
巻き状に形成されている。また、薬剤放出経路12の外
部側終端部には、直径0.3mm以下の薬剤放出口が形
成されている。
からなる外層部13が配置されている。外層部13を構
成するセラミックスとしては、リン酸カルシウム系セラ
ミックス、アルミナ、ジルコニア、またはそれらの混合
物を使用できる。特に、生体親和性が高いリン酸カルシ
ウム系セラミックスの緻密体が好ましい。外層部13に
は、薬剤保持部11と外層部13の外部とを連通する帯
状の薬剤放出経路12が形成されている。薬剤放出経路
12は、図2に示す如く、薬剤保持部11に対する水平
断面が薬剤保持部11を中心として所定間隔を設けて渦
巻き状に形成されている。また、薬剤放出経路12の外
部側終端部には、直径0.3mm以下の薬剤放出口が形
成されている。
【0013】このような薬剤放出経路12は、次のよう
にして製造する。まず、上述のようにして作製した薬剤
保持部11の周面上に、図3に示す如く、帯状の有機質
繊維31の一端を接着し、有機質繊維31を互いに所定
の間隔を置いて薬剤保持部11に緩く巻装する。有機質
繊維31の他端部32は、薬剤放出口14に対応した寸
法にする。ここで、有機質繊維31としては、例えば、
木綿、絹、ナイロン、ポリアセテート、レイヨンのよう
な、後述のセラミックスの焼成工程において消失し得る
有機質繊維が使用できる。
にして製造する。まず、上述のようにして作製した薬剤
保持部11の周面上に、図3に示す如く、帯状の有機質
繊維31の一端を接着し、有機質繊維31を互いに所定
の間隔を置いて薬剤保持部11に緩く巻装する。有機質
繊維31の他端部32は、薬剤放出口14に対応した寸
法にする。ここで、有機質繊維31としては、例えば、
木綿、絹、ナイロン、ポリアセテート、レイヨンのよう
な、後述のセラミックスの焼成工程において消失し得る
有機質繊維が使用できる。
【0014】次に、このように有機質繊維31を巻装し
た薬剤保持部11を、円筒状型(図示せず)の中央に配
置する。次いで、有機質繊維31の他端部32を円筒状
型の内側壁に接着する。
た薬剤保持部11を、円筒状型(図示せず)の中央に配
置する。次いで、有機質繊維31の他端部32を円筒状
型の内側壁に接着する。
【0015】この後、β−TCP粉末に解膠剤水溶液を
混合して調製したセラミックス原料スラリーを、有機質
繊維31が互いに接触しないように円筒状型内に流し入
れる。この際に、円筒状型の底部に予めセラミックス原
料スラリーを所定高さまで流し込み、該スラリーの粘度
が高くなった後、有機質繊維31を巻装した薬剤保持部
11を配置すれば、薬剤保持部11の外側をセラミック
原料スラリーで覆うことができる。
混合して調製したセラミックス原料スラリーを、有機質
繊維31が互いに接触しないように円筒状型内に流し入
れる。この際に、円筒状型の底部に予めセラミックス原
料スラリーを所定高さまで流し込み、該スラリーの粘度
が高くなった後、有機質繊維31を巻装した薬剤保持部
11を配置すれば、薬剤保持部11の外側をセラミック
原料スラリーで覆うことができる。
【0016】次いで、円筒状型に流し入れたセラミック
ス原料スラリーを十分乾燥した後、350〜500℃で
3〜5時間保持した後に1100℃で1〜5時間焼成し
て、緻密質のセラミックス成形体からなる外層部13が
形成される。セラミックス焼成時に、有機質繊維31は
消失し、薬剤保持部11と外層部13の周面上の薬剤放
出口14を連通する薬剤放出経路12が形成される。
ス原料スラリーを十分乾燥した後、350〜500℃で
3〜5時間保持した後に1100℃で1〜5時間焼成し
て、緻密質のセラミックス成形体からなる外層部13が
形成される。セラミックス焼成時に、有機質繊維31は
消失し、薬剤保持部11と外層部13の周面上の薬剤放
出口14を連通する薬剤放出経路12が形成される。
【0017】薬剤放出経路の他の例としては、図4に示
す如く、次のように形成しても良い。まず、図4(A)
に示すように、円筒状型44の底部に所定高さまで、セ
ラミックス原料スラリー43を流し入れる。セラミック
ス原料スラリー43の粘度が高くなった後、円柱状の薬
剤保持部41を円筒状型44の中央部に配置する。薬剤
保持部41の円筒状型44底部側の一端部には、直径0
.3mm以下の有機質繊維42を予め接着しておく。
す如く、次のように形成しても良い。まず、図4(A)
に示すように、円筒状型44の底部に所定高さまで、セ
ラミックス原料スラリー43を流し入れる。セラミック
ス原料スラリー43の粘度が高くなった後、円柱状の薬
剤保持部41を円筒状型44の中央部に配置する。薬剤
保持部41の円筒状型44底部側の一端部には、直径0
.3mm以下の有機質繊維42を予め接着しておく。
【0018】次に、図4(B)に示す如く、セラミック
ス原料スラリー43を所定高さまで流し入れる。この後
、セラミックス原料スラリー43の表面上に、薬剤保持
部41の近傍に立ち上げた有機質繊維42を、互いに接
触しないように渦巻状に配置する。さらに、図4(C)
に示す如く、セラミックス原料スラリー43を所定高さ
まで流し入れ、図4(D)に示す如く、セラミックス原
料スラリー43の表面上に、外側から薬剤保持部41に
向けて、有機質繊維42を互いに接触しないように渦巻
状に配置する。このような操作を繰り返して、図5に示
す如く、有機質繊維42を、セラミックス原料スラリー
43の内部に渦巻・階層状に配置する。この後、セラミ
ックス原料スラリー43を、上述の通り乾燥・焼成する
。これにより、有機質繊維42が消失し、階層・渦巻状
の薬剤放出経路が形成される。
ス原料スラリー43を所定高さまで流し入れる。この後
、セラミックス原料スラリー43の表面上に、薬剤保持
部41の近傍に立ち上げた有機質繊維42を、互いに接
触しないように渦巻状に配置する。さらに、図4(C)
に示す如く、セラミックス原料スラリー43を所定高さ
まで流し入れ、図4(D)に示す如く、セラミックス原
料スラリー43の表面上に、外側から薬剤保持部41に
向けて、有機質繊維42を互いに接触しないように渦巻
状に配置する。このような操作を繰り返して、図5に示
す如く、有機質繊維42を、セラミックス原料スラリー
43の内部に渦巻・階層状に配置する。この後、セラミ
ックス原料スラリー43を、上述の通り乾燥・焼成する
。これにより、有機質繊維42が消失し、階層・渦巻状
の薬剤放出経路が形成される。
【0019】また、薬剤放出経路の他の例としては、図
6に示す如く、外層部63の内部に薬剤保持部61を中
心とした螺旋状の薬剤放出経路62を形成することもで
きる。また、図7に示す如く、薬剤保持部71を外層部
73の底部に設け、その上に、階層・渦巻状の薬剤放出
経路72を形成することもできる。
6に示す如く、外層部63の内部に薬剤保持部61を中
心とした螺旋状の薬剤放出経路62を形成することもで
きる。また、図7に示す如く、薬剤保持部71を外層部
73の底部に設け、その上に、階層・渦巻状の薬剤放出
経路72を形成することもできる。
【0020】このようにして得られた徐放剤用担体10
を、例えば、抗生物質や抗癌剤のような薬剤溶液中に浸
漬して減圧条件下に供し、薬剤溶液を薬剤放出口14を
介して多孔質の薬剤保持部11に保持させ、徐放剤を製
造した。
を、例えば、抗生物質や抗癌剤のような薬剤溶液中に浸
漬して減圧条件下に供し、薬剤溶液を薬剤放出口14を
介して多孔質の薬剤保持部11に保持させ、徐放剤を製
造した。
【0021】得られた徐放剤を、生理食塩水中に浸漬し
、放出される薬剤濃度を経時的に測定した結果、従来の
気孔率40%のβ−TCP多孔体に本実施例と同様の薬
剤溶液を含浸させたものと比較しても、長期間にわたっ
て薬剤を放出できることが確認された。
、放出される薬剤濃度を経時的に測定した結果、従来の
気孔率40%のβ−TCP多孔体に本実施例と同様の薬
剤溶液を含浸させたものと比較しても、長期間にわたっ
て薬剤を放出できることが確認された。
【0022】上記説明したように、徐放剤用担体10に
よれば、抗生物質や抗癌剤等の薬剤溶液に減圧下で浸漬
することにより、薬剤保持部11に該薬剤溶液を保持さ
れることができる。また、生体内の患部近傍に徐放剤用
担体10を埋入した場合、薬剤保持部11に保持された
薬剤溶液は、薬剤放出経路12を経て薬剤放出口14か
ら放出される。従って、薬剤放出経路を複雑かつ長く形
成することにより、薬剤溶液を、長期間にわたって適量
で放出させることができる。この結果、薬剤を患部に選
択的にかつ長期間供給できるため、少量の薬剤投与でも
十分な治療効果を上げることができると共に、重篤な副
作用を軽減できる。
よれば、抗生物質や抗癌剤等の薬剤溶液に減圧下で浸漬
することにより、薬剤保持部11に該薬剤溶液を保持さ
れることができる。また、生体内の患部近傍に徐放剤用
担体10を埋入した場合、薬剤保持部11に保持された
薬剤溶液は、薬剤放出経路12を経て薬剤放出口14か
ら放出される。従って、薬剤放出経路を複雑かつ長く形
成することにより、薬剤溶液を、長期間にわたって適量
で放出させることができる。この結果、薬剤を患部に選
択的にかつ長期間供給できるため、少量の薬剤投与でも
十分な治療効果を上げることができると共に、重篤な副
作用を軽減できる。
【0023】また、外層部13は、生体親和性が高くか
つ吸収性の優れたβ−TCPで構成されている。このた
め、徐放剤用担体10を生体内に埋入した場合、治療終
了後に取り出す必要がない。徐放剤用担体10を骨組織
中に埋入した場合には、β−TCPが自家骨化するので
特に好ましい。
つ吸収性の優れたβ−TCPで構成されている。このた
め、徐放剤用担体10を生体内に埋入した場合、治療終
了後に取り出す必要がない。徐放剤用担体10を骨組織
中に埋入した場合には、β−TCPが自家骨化するので
特に好ましい。
【0024】
【発明の効果】以上説明した如くに、本発明の徐放剤用
担体によれば、セラミックスからなる外層部に、薬剤保
持部と外部とを連通する薬剤放出経路が形成されている
ので、薬剤溶液に減圧下で浸漬した場合に薬剤放出経路
を介して薬剤を薬剤保持部に保持することができる。ま
た、かかる徐放剤用担体を生体内に埋入した際に、薬剤
保持部に保持された薬剤を長期間にわたり適量でかつ選
択的に患部に供給することができる。この結果、少量の
薬剤投与でも十分な治療効果を上げることができると共
に、重篤な副作用を軽減できるものである。
担体によれば、セラミックスからなる外層部に、薬剤保
持部と外部とを連通する薬剤放出経路が形成されている
ので、薬剤溶液に減圧下で浸漬した場合に薬剤放出経路
を介して薬剤を薬剤保持部に保持することができる。ま
た、かかる徐放剤用担体を生体内に埋入した際に、薬剤
保持部に保持された薬剤を長期間にわたり適量でかつ選
択的に患部に供給することができる。この結果、少量の
薬剤投与でも十分な治療効果を上げることができると共
に、重篤な副作用を軽減できるものである。
【0025】また、本発明の徐放剤用担体の製造方法に
よれば、薬剤放出経路予定部に対応して、セラミックス
原料スラリー中にセラミックス焼成時に消失し得る有機
質繊維を配置する。このため、セラミックス焼成時に有
機質繊維が消失し、内部に薬剤放出経路を有する徐放剤
用担体を容易に製造することができる。
よれば、薬剤放出経路予定部に対応して、セラミックス
原料スラリー中にセラミックス焼成時に消失し得る有機
質繊維を配置する。このため、セラミックス焼成時に有
機質繊維が消失し、内部に薬剤放出経路を有する徐放剤
用担体を容易に製造することができる。
【図1】本発明の徐放剤用担体の一実施例を示す説明図
。
。
【図2】同実施例の徐放剤用担体を示す水平断面図。
【図3】同実施例の薬剤保持部および有機質繊維を示す
説明図。
説明図。
【図4】本発明の徐放剤用担体の他の実施例における薬
剤放出経路の形成の各工程を示す工程図。
剤放出経路の形成の各工程を示す工程図。
【図5】同他の実施例の徐放剤用担体を示す説明図。
【図6】本発明の徐放剤用担体の他の実施例を示す説明
図。
図。
【図7】本発明の徐放剤用担体の他の実施例を示す説明
図。
図。
10…徐放剤用担体、11…薬剤保持部、12…薬剤放
出経路、13…外層部、14…薬剤放出口、31…有機
質繊維。
出経路、13…外層部、14…薬剤放出口、31…有機
質繊維。
Claims (3)
- 【請求項1】 多孔質のセラミックスからなる薬剤保
持部と、該薬剤保持部の外側に配置されかつセラミック
スからなる外層部と、前記薬剤保持部と前記外層部の外
側とを連通する所定形状の薬剤放出経路とを具備するこ
とを特徴とする徐放剤用担体。 - 【請求項2】 セラミックスが、リン酸カルシウム系
セラミックス、アルミナ、ジルコニア、またはそれらの
混合物からなる第1項記載の徐放剤用担体。 - 【請求項3】 成形用型の所定位置に薬剤保持部を配
置する工程と、該薬剤保持部から前記成形用型の内壁に
至る薬剤放出経路予定部に対応して焼成温度で消失し得
る有機質繊維を配置する工程と、前記成形用型内部にセ
ラミックス原料スラリーを充填した後焼成してセラミッ
クスからなる外層部を形成する工程とを具備することを
特徴とする徐放剤用担体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40694890A JPH04224513A (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | 徐放剤用担体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40694890A JPH04224513A (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | 徐放剤用担体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04224513A true JPH04224513A (ja) | 1992-08-13 |
Family
ID=18516570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40694890A Withdrawn JPH04224513A (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | 徐放剤用担体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04224513A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0930988A (ja) * | 1995-07-21 | 1997-02-04 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 薬剤徐放性多孔質セラミックス成形体及びその製造方法 |
JP4753471B2 (ja) * | 1998-09-10 | 2011-08-24 | 大日本住友製薬株式会社 | 長期薬物徐放性製剤 |
US9320890B2 (en) | 2009-11-09 | 2016-04-26 | W. L. Gore & Associates, Inc. | Drug eluting composite |
US9504771B2 (en) | 2009-11-09 | 2016-11-29 | W. L. Gore & Associates, Inc. | Drug eluting composite |
-
1990
- 1990-12-26 JP JP40694890A patent/JPH04224513A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0930988A (ja) * | 1995-07-21 | 1997-02-04 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 薬剤徐放性多孔質セラミックス成形体及びその製造方法 |
JP4753471B2 (ja) * | 1998-09-10 | 2011-08-24 | 大日本住友製薬株式会社 | 長期薬物徐放性製剤 |
US9320890B2 (en) | 2009-11-09 | 2016-04-26 | W. L. Gore & Associates, Inc. | Drug eluting composite |
US9504771B2 (en) | 2009-11-09 | 2016-11-29 | W. L. Gore & Associates, Inc. | Drug eluting composite |
US10039863B2 (en) | 2009-11-09 | 2018-08-07 | W. L. Gore & Associates, Inc. | Drug eluting composite |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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